JP3381945B2 - 基板上に微細な凹凸パターンを形成する方法 - Google Patents

基板上に微細な凹凸パターンを形成する方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、凹凸パターンを形成す
る方法に関し、とりわけ光ディスク用基板、セルギャッ
プ制御用突起を付与した液晶表示セル用ガラス基板、回
折格子、結像素子、光学部品などに必要な微細な凹凸パ
ターンを形成する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、微細な凹凸パターンを基板上に形
成する方法としては、金属有機化合物として金属の原子
価数と同じ数の官能基がその金属に直接結合しているた
とえばオルソシリケートを含み、増粘剤としてポリエチ
レングリコールを含む溶液をガラス基板上に塗布して可
塑性塗布膜を形成し、その塗布膜に微細な凹凸パターン
を有する型を押しあて、型の峰形状に対応する溝形状を
転写し、その後凹凸パターンが転写された塗布膜を加熱
焼成して固化させたる方法が、特開昭62−10244
5号公報、特開昭62−225273号公報、特開昭6
3−158168号公報に開示されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術の方法では、金属有機化合物として、金属の結合
手のすべてに官能基が直接結合したものを用いているの
で、300℃程度の加熱焼成により、凹凸パターンを有
する膜体が無機非晶質になるという利点が有るものの、
溶液に増粘剤を含めているため塗布膜の加熱焼成により
膜が収縮し、形成される凹凸パターンの形状は型のそれ
より凹凸深さが小さくなり、所定の寸法の凹凸パターン
が得にくいという問題点があった。また、増粘剤を用い
ているので、得られる膜は多孔質になり、したがって水
分が吸着しやすく、凹凸を有する膜体の屈折率が変化
し、また膜厚が変化するという問題点があった。さらに
上記従来技術の方法では、凹凸を有する膜の厚みを0.
5μm以上にすると膜体にクラックが発生し、基板から
剥離するという問題が発生し、深さが0.5μmを越え
る凹凸パターンを基板上に形成することは困難であると
いう問題点があった。本発明は、上記の問題点を解決す
るためになされたもので、寸法精度良く凹凸パターンを
形成する、とりわけ凸頂点と凹底部の距離が大きい微細
な凹凸パターンを形成する方法を提供することを目的と
している。 【0004】本発明は、基板上及び/または微細な凹凸
パターンを有する型上に、加水分解・縮重合し得る下記
化学式1の金属有機化合物を含む溶液を用いて塗布膜を
形成し、前記基板及び前記型を接合押圧して前記塗布膜
前記型の凹凸パターンを有する膜体とし、その後前記
型を前記膜体から離型し、前記基板上の膜体を加熱する
ことにより前記有機金属化合物の縮重合体とする、基板
上に微細な凹凸パターンを形成する方法である。 【0005】 化学式1:XkAmA:原子価数4の金属 X:重合可能な官能基 R:アルキル基またはアリール基 (kは自然数、mは1または2の整数で、k+m=4を
満たす) 上記金属有機化合物としては、例えば、(CH3O)3
iCH3,(C25O)3SiCH3,(CH3O)3Si
25,(C25O)3SiC25,(CH3O)3Si
65,(C25O)3SiC65,Cl3SiCH3
Cl3SiC25,Cl3SiC65,(CH3O)2Si
(CH32,Cl2Si(CH32,(CH3O)2Si
(CH2CF32,Cl2Si(CH2CF32,(CH3
O)Si(CH33,ClSi(CH33,(CH
3O)Si(CH2CF33,ClSi(CH2
33,(CH3O)2Si(CH2CF32,Cl2Si
(CH2CF32,(CH3O)3Si(CH2CF3),
Cl3Si(CH2CF3),(CH3O)3TiCH3
(C25O)3TiCH3,(CH3O)2Ti(C
32,(C25O)2Ti(CH32,Cl3TiCH
3,Cl2Ti(CH32,(CH3O)3Ti(CH2
3),Cl3Ti(CH2CF3)等が例示できる。なか
でも(CH3O)3SiCH3,(C25O)3SiC
3,(CH3O)3SiC25,(C25O)3SiC2
5,(CH3O)3SiC65,(C25O)3SiC6
5,Cl3SiCH3,Cl3SiC25,Cl3SiC6
5などの,RSiX3の一般式で表される有機シリコン
化合物が均質な膜体を形成し易いので好ましい。 【0006】本発明に用いる溶液には、上記化学式1で
表される金属有機化合物に加えて、凹凸パターンを有す
る膜体の屈折率等の光学的性質、硬度等の機械的性質を
調整するための第2の有機金属化合物として、下記化学
式2で表せる金属アルコラートを含ませることができ
る。 【0007】 化学式2:MB(OR)nB:価数nを有する金属(nは1〜4の整数)、 OR:アルコキシル基、(Rは炭素数が1〜3のアルキ
ル基) ここで、金属MBとして、Si,Ti,Zr,Ca,A
l,Na,Pb,B,Sn,Ge等の金属、アルコキシ
ル基のRとしてはメチル,エチル、プロピル等のアルキ
ル基が用いることができる。また、金属キレート錯体及
び−Cl,−COOH,−COOR,−NH2などの官能基を有するものを第2の金属有機化合物とし
て含ませてもよい。なかでも上記化学式2の金属アルコ
ラートが好ましく、そのなかでもSi(OCH34、S
i(OC254、Ti(OC374、Ti(OC
494, Zr(OC374,Zr(OC494,A
l(OC373,Al(OC493が、得られる膜体
の屈折率等の光学的性質を制御し、かつ耐候性を向上さ
せる点から好ましい。また、溶液中の全金属有機化合物
のうち、化学式1の金属有機化合物の割合を60モル%
以上100モル%未満とすることにより、得られる膜の
硬さを大きく低下させないで、凸頂部と凹底部の距離が
大きい微細な凹凸パターンを、加熱により膜体の収縮率
を小さくして縮重合を進行させることができる。また、
得られる膜体の硬さを硬くすることができる。とくに
0.5μm以上の凹凸段差を有する膜体を形成するに
は、上記溶液中に化学式1の金属有機化合物と第2の金
属有機化合物を含ませ、化学式1で表せるものの割合を
全金属有機化合物の60〜80モル%、さらに好ましく
は70〜80モル%とする。 【0008】本発明に用いる金属有機化合物は、水およ
びアルコール等の有機溶媒、必要に応じて酸またはアル
カリの加水分解触媒と混合された溶液とされる。そし
て、金属有機化合物の溶液全体に占める割合は、溶液の
粘性、形成しようとする膜体の厚み等により定められ、
20〜70モル%とするのが好ましい。 【0009】本発明に用いることのできる基板として
は、ガラス、セラミックス、金属、プラスチック等の任
意の基板を用いることができる。 【0010】本発明に用いられる型は、塗布溶液の溶媒
に対して耐性があればとくに限定されない。ガラス、セ
ラミックス、金属、プラスチック等の材料を用いること
ができる。膜体と型との離型性を向上させるため、型表
面に離型層を設けてもよい。また、塗布した膜を加熱す
るときの熱膨張による凹凸パターンの寸法精度の劣化を
防ぐために、微細凹凸パターンを表面に形成する基板と
近い熱膨張率を有する型材料を選択することが好まし
い。 【0011】本発明に用いられる型の微細な凹凸パター
ンの形状としては、例えば読みだし専用光ディスク(C
D−ROM)のピットパターンとして使用可能な0.7
μm程度の幅を持ち高さが約150nmの凹凸パターン
や、光ディスク用の案内溝として使用可能な1μm程度
の幅を持ち、その深さが50〜200nmの微細凹凸パ
ターンや、回折格子、グレーティングレンズとして使用
可能な数100nm〜数μm深さの矩形あるいは鋸歯状
パターンや、液晶表示素子用基板のスペーサーとして使
用可能な深さ10μm程度のものが例示できる。 【0012】 【作用】本発明に用いられる溶液中に含まれる金属有機
化合物は加水分解縮重合性を有し、それにより溶液を基
板上に厚く塗布することができる。さらに本発明に用い
られる有機金属化合物の金属に直接結合しているアルキ
ル基およびアリール基は、塗布膜を柔軟にし型押合によ
る成形およびスクリーン印刷による凹凸パターンを有す
る膜体の可能にするとともに、塗布後の加熱に際しては
膜体の収縮を生じさせない。したがって、ポリエチレン
グリコールなどの粘度調整剤を塗布溶液に含ませること
が不要となり、基板上に形成する凹凸を有する膜体の形
状の寸法精度を向上させることができる。この有機金属
化合物が有する柔軟性付与と収縮量低下の作用により、
凸頂部と凹底部の距離が大きい微細な凹凸パターンを寸
法精度良く基板上に形成することができる。 【0013】 【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて説明する。
図1は本発明により得られる微細凹凸パターンが表面に
形成された基板の一部断面図で、図1はそれぞれ実施例
1で得られた微細凹凸パターン付き基板の一部断面図で
ある。 【0014】実施例1 メチルトリエトキシシラン(CH3Si(OC253
0.05モルを秤量し、これに0.05モルのエタノー
ルと0.2モルの水(0.1wt%の塩酸(HCl)を
含む)を加え、室温で30分間攪拌したものを塗布溶液
1とした。ここで、HClのメチルトリエトキシシラン
に対するモル比は、0.002である。塗布溶液1を、
ソーダ石灰ガラス基板(100mm×100mm×2m
m)上に4ml滴下し、1000rpmでガラス基板を
回転させることにより被膜をガラス基板上に形成した。
次いで、直径10μm、高さ5μmの半球凸パターン多
数を有する樹脂製型(100mm×100mm×1m
m)とこのガラス基板とを空気の入らないように大気中
で押合した。その後このままの状態で120℃で10分
間加熱し、その後型とガラス基板との離型を行い、凹凸
を有する膜体が表面に形成されたガラス基板を350℃
で15分間加熱した。この加熱焼成操作により、被膜は
エタノール及び水分等が飛散して膜厚約10μmのメチ
ル基含有SiO2ガラス類似膜体となっていた。 【0015】上記により作製した半球状凹パターンが多
数表面に設けられたレンズ作用を有するガラス基板をS
EM(走査型電子顕微鏡)で観察したところ、直径10
μm、深さ約4.5μmの凹パターンが多数形成されて
いた。ソーダ石灰ガラス基板の代わりに、無アルカリガ
ラス及び石英ガラスを用いた場合も同様の結果が得られ
た。 【0016】実施例 メチルトリエトキシシラン(CH3Si(OC253
0.05モルを秤量し、これに0.2モルのエタノール
と0.2モルの水(0.1wt%のHClを含む)を加
え、室温で30分間攪拌し、その後エタノールをさらに
0.2モル加えて5分間攪拌したものを塗布溶液2とし
た。HClのメチルトリエトキシシランに対するモル比
は、0.002である。塗布溶液2を、化学強化ガラス
ディスク基板(外径130mm、内径15mm、厚さ
1.2mm)に4ml滴下し、エタノール雰囲気の槽内
で800rpmで25秒間回転させ、基板上に塗布膜を
形成した。次いで、ピッチ1.6μm、深さ100n
m、溝幅0.5μmの光ディスク用溝パターンを半径2
5mmから60mmの範囲に有する外径130mm、厚
さ1.2mmのポリカーボネート製型と、このガラス基
板とを、5×10-6Torrの減圧下で50kgf/c
2の圧力で押合した。その後押圧した状態でガラスデ
イスク基板を大気圧中に取り出し、クリーンオーブン中
で120℃10分間の加熱を行い、その後型とガラスデ
ィスク基板の離型を行い、さらに凹凸を有する膜体が形
成されたガラスディスク基板を350℃15分間の加熱
を行った。この加熱操作により、塗布膜はエタノール及
び水分等が飛散して膜厚約0.3μmのメチル基含有S
iO2ガラス類似膜体となっていた。 【0017】上記操作により作製された光ディスク用ガ
ラスディスク基板をSTMで観察したところ、ピッチ
1.6μm、深さ90nm、峰幅0.5μmの均一な微
細溝パターンが基板に形成されていた。 【0018】得られた基板は、溝形状均一性、物理的特
性、機械的特性、信号特性とも光ディスク用基板として
の規格を十分に満足するものであった。ポリカーボネー
ト製型の代わりに、光反応硬化性樹脂をエポキシ基板と
ニッケル製スタンパーの間に展開し露光する2P製法で
作製した2P/エポキシ型を用いて微細な凹凸パターン
を転写により行った場合も、射出成形ポリオレフィン型
を用いた場合も、上記と同様の光デイスク基板として良
好な特性を有する基板が得られた。 【0019】また、光ディスク用溝パターンの代わり
に、ピッチ1.6μm,高さ110nm、幅0.7μm
の微細なピットパターンを多数、半径25mmから60
mmの範囲の表面に有する外径130mm、厚さ1.2
mmのポリカーボネート製型を用いて、ガラス基板上に
凹凸を有する膜体を形成した。上記操作により作製され
た基板を用いた読みだし専用光ディスクは、ピッチ1.
6μm,深さ100nm、ピット幅0.7μmの均一な
微細ピットパターンが基板に形成されており、低いエラ
ーレートを示し、溝形状均一性、物理的特性、機械的特
性、信号特性とも光ディスク用基板としての規格を十分
に満足するものであった。 【0020】実施例 メチルトリエトキシシラン(CH3Si(OC253
0.04モルとテトラエトキシシラン(Si(OC
254)0.01モルを秤量し、これに0.05モル
のエタノールと0.2モルの水(0.1wt%のHCl
を含む)を加え、室温で30分間攪拌したものを塗布溶
液3とした。ここで、HClのメチルトリエトキシシラ
とテトラエトキシシランの合計に対するモル比は、
0.002である。塗布溶液3を、用いて実施例1と
様の微細凹凸パターンを基板上に形成した。 【0021】直径10μm、高さ5μmの半球凸パター
ン多数を有する樹脂製型を用いた場合は、直径10μ
m、深さ約4.5μmの凹パターンがガラス基板上に形
成されていた。 【0022】実施例 メチルトリエトキシシラン(CH3Si(OC253
0.04モルとテトラエトキシシラン(Si(OC
254)0.01モルを秤量し、これに0.2モルの
エタノールと0.2モルの水(0.1wt%のHClを
含む)を加え、室温で30分間攪拌し、その後エタノー
ルをさらに0.2モル加えて5分間攪拌したものを塗布
溶液4とした。ここで、HClのメチルトリエトキシシ
ランとテトラエトキシシランの合計に対するモル比は、
0.002である。塗布溶液4を用いて実施例と同様
の微細凹凸パターンを基板上に形成した。ピッチ1.6
μm、深さ100nm、溝幅0.5μmの光ディスク用
溝パターンを半径25mmから60mmの範囲に有する
外径130mm、厚さ1.2mmのポリカーボネート製
型を用いた場合、ピッチ1.6μm,深さ90nm、峰
幅0.5μmの均一な微細溝パターンがガラスディスク
基板上に形成されていた。 【0023】ピッチ1.6μm,高さ110nm、幅
0.7μmの微細ピットパターン多数を半径25mmか
ら60mmの範囲に有する外径130mm、厚さ1.2
mmのポリカーボネート製型を用いて成形を行った場合
は、ピッチ1.6μm,深さ100nm、ピット幅0.
7μmの均一な微細ピットパターンが基板上に形成され
ていた。メチルトリエトキシシランにテトラエトキシシ
ランを加えることで、最終的に得られる凹凸パターンを
有する膜体の屈折率が向上した。 【0024】上記塗布溶液の調製条件において、テトラ
エトキシシランの代わりにチタニウムテトラエトキシド
0.01モルあるいはジルコニウムテトラエトキシド
0.01モルを加えた場合も、良好な微細凹凸パターン
付き基体が得られた。チタニウムテトラエトキシドを加
えた場合もジルコニウムテトラエトキシドを加えた場合
も最終的に得られる凹凸パターンを有する膜体の屈折率
が大きくなったが、加熱前後の収縮量はわずかであっ
た。 【0025】実施例およびにおいて、テトラエトキ
シシラン、チタニウムテトラメトキシド、ジルコニウム
テトラメトキシド、チタニウムテトラエトキシド、ジル
コニウムテトラエトキシドの化学式2で表せる金属有機
化合物を化学式1で表せる有機金属化合物であるメチル
トリエトキシシランに対するモル比をそれぞれ1より多
くすると、凹凸を有する膜体の厚みを10μm以上にす
ることが困難であった。 【0026】比較例1 テトラエトキシシラン(Si(OC254)0.05
モルを秤量し、これに0.05モルのエタノールと0.
2モルの水(0.1wt%のHClを含む)を加え、室
温で30分間攪拌したものを塗布溶液5とした。ここ
で、HClのテトラエトキシシランに対するモル比は、
0.002である。塗布溶液5を、ソーダ石灰ガラス基
板(100mm×100mm×2mm)上に4ml滴下
し、1000rpmで基板を回転させることにより塗布
膜をガラス基板上に形成した。次いで、樹脂製型を塗布
膜に押合させようとしたところ、塗布膜にクラックが発
生し、良好なパターン成形は行えなかった。 【0027】比較例2 テトラエトキシシラン(Si(OC254)0.05
モルを秤量し、これに0.2モルのエタノールと0.2
モルの水(0.1wt%のHClを含む)を加え、室温
で30分間攪拌し、その後エタノールをさらに0.2モ
ル加えて5分間攪拌したものを塗布溶液6とした。HC
lのテトラエトキシシランに対するモル比は、0.00
2である。塗布溶液6を、化学強化ガラスディスク基板
(外径130mm、内径15mm、厚さ1.2mm)上
に4ml滴下し、エタノール雰囲気の槽内で800rp
mで25秒間回転させ、基板上に塗布膜を形成した。次
いで、ピッチ1.6μm,深さ100nm、溝幅0.5
μmの光ディスク用溝パターンを半径25mmから60
mmの範囲に有する外径130mm、厚さ1.2mmの
ポリカーボネート製型と、上記塗布膜を表面に形成した
ガラス基板を5×10-6Torrの減圧下で50kgf
/cm2の圧力で押合した。その後押合体を大気圧中に
取り出して観察したところ塗布膜が硬いために、型と塗
布膜の押合が十分になされず、微細な凹凸パターンを有
する膜体を形成することができなかった。型と塗布膜の
押合圧力を50kgf/cm2から200kgf/cm
2に増大させても、型と塗布膜の押合が十分になされ
ず、凹凸パターンを塗布膜に転写することはできなかっ
た。 【0028】比較例3 塗布溶液6にポリエチレングリコールを3g添加したも
のを塗布溶液7とした。塗布溶液7を用いて、比較例2
と同様の凹凸パターンをガラス基板上に形成した。上記
操作により作製された光ディスク用ガラスディスク基板
をSTM(走査型透過電子顕微鏡)で観察したところ、
ピッチ1.6μm,深さ50nm、峰幅0.5μmの均
一な溝パターンが基板に形成されていた。上記光ディス
ク用ガラス基板は、溝形状均一性、物理的特性、機械的
特性、信号特性とも光ディスク用基板としての規格を満
足するものであったが、溝深さが型の溝深さの約50%
程度になっており、また溝形状にも鈍りが観察された。
さらに膜の気孔率が高く、吸着水の量が多くなってい
た。 【0029】 【発明の効果】本発明によれば、微細形状でかつ表面凹
凸の深さが大きい膜体を基板上に形成することができ
る。これにより基板自体を溝加工することなく、表面に
微細な凹凸パターンを有する光デイスク用基板、液晶表
示セル用のスペーサー付き基板、回折格子や結像素子等
の光学部品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】図1は、実施例1で得られた基板の一部断面図
である。 【符号の説明】 1・・・微細な凹凸パターンを有する膜体、2・・・ガ
ラス基板、3・・・微細な凹凸パターン付き基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三橋 慶喜 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11 号 日本板硝子株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−102445(JP,A) 特開 昭63−143978(JP,A) 特開 平1−194980(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 5/06 104 B05D 3/02 B05D 7/24 302 B29C 59/02 G02F 1/1333 500

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】基板上及び/または微細な凹凸パターンを
    有する型上に、加水分解・縮重合し得る化学式1の金属
    有機化合物を含む溶液を用いて塗布膜を形成し、前記
    板及び前記型を接合押圧して前記塗布膜を前記型の凹凸
    パターンを有する膜体とし、その後前記型を前記膜体か
    ら離型し、前記基板上の膜体を加熱することにより前記
    有機金属化合物の縮重合体とする、基板上に微細な凹凸
    パターンを形成する方法であって、 化学式1:XkAmA:原子価数4の金属 X:重合可能な官能基 R:アルキル基またはアリール基 (kは自然数、mは1または2の整数で、k+m=4を
    満たす)前記溶液には、化学式2の金属有機化合物をさらに含ま
    せ、全金属有機化合物のうち化学式1で表せるものの割
    合を60モル%以上とし、 化学式2:M B (OR) n B :原子価数nの金属(nは1〜4の整数)、 OR:アルコキシル基、(Rは炭素数が1〜3のアルキ
    ル基) 前記化学式2の金属M B がSiであることを特徴とする
    基板上に微細な凹凸パターンを形成する方法。
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