JP3381828B2 - 紙葉類の損傷判別方法及び装置 - Google Patents

紙葉類の損傷判別方法及び装置

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JP3381828B2
JP3381828B2 JP14815697A JP14815697A JP3381828B2 JP 3381828 B2 JP3381828 B2 JP 3381828B2 JP 14815697 A JP14815697 A JP 14815697A JP 14815697 A JP14815697 A JP 14815697A JP 3381828 B2 JP3381828 B2 JP 3381828B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速搬送される紙
葉類を光学的に読み取り、該読み取り信号に基づいて前
記紙葉類の損傷を判別する紙葉類の損傷判別方法及び装
置に関し、特に、高速搬送による紙葉類の上下振動や紙
葉類の折れ目等の不確定要因の影響を低減し、正確に紙
葉類の損傷程度を判別する紙葉類の損傷判別方法及び装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】紙幣、小切手、証券又は証書等の紙葉類
は、破れや欠けはないものの、変色、汚れ、磨耗、折
れ、皺、印刷インクのこすれ又は剥離等の損傷(以下
「損傷」と総称する。)を受けるため、かかる損傷の著
しい紙葉類は流通過程から排除する必要がある。
【0003】このため、従来は、受光センサが判別対象
の紙葉類から検出した透過光又は反射光の出力信号を積
分し、この積分値を所定のしきい値と比較して、紙葉類
の損傷の有無を判別することが多い。
【0004】例えば、特開昭59−57107号公報に
は、被判定紙葉類からの反射光又は透過光を光電変換
し、この光電変換信号の平均値と各光電変換信号との差
の累積和を所定の判定値と比較することにより、被判定
紙葉類の損傷を判定するよう構成した紙葉類の損傷判定
方式が開示されている。
【0005】また、特開昭60−146388号公報に
は、搬送される紙葉類の透過光量又は反射光量を検知
し、検知した反射光量を該紙葉類の印刷部分と無地部分
に分けて積分し、それぞれの積分結果を用いて汚れがあ
るか否かを検知するよう構成した紙葉類判別装置が開示
されている。
【0006】このように、従来の紙葉類判別技術では、
高速搬送される紙葉類の透過光量又は反射光量を受光セ
ンサで検知し、この検知出力に基づいて紙葉類の損傷を
判別している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金融機
関のキャッシュディスペンサー等に搭載される紙幣処理
装置では、紙幣自身が高速搬送によって上下に変動する
ため、受光センサの出力が安定しない。
【0008】また、紙幣の表面に折れ目や皺があるよう
な場合には、反射光の角度がこの紙幣の折れ目部分にお
いて大きく変わり、透過光の拡散分布についても折れ目
部分で大きな影響を受ける。
【0009】図30は、紙幣の折れ目が透過光の拡散分
布に与える影響を示す図であり、同図(a)に示すよう
に、正常な紙幣の場合には該紙幣の垂直方向に透過光が
拡散するが、かかる紙幣に折れ目があると、同図(b)
に示すように透過光が斜め方向に拡散するため、受光素
子が感知する受光量は、この折れ目の影響を受けて変動
する。
【0010】これらのことから、全く同一の紙葉類であ
っても、極端に損傷した紙葉類以外のものは、あるとき
には正常と判別され、またあるときには損傷と判別され
る場合が生じ、結果的に判別精度が悪くなる。
【0011】このため、高速搬送による紙葉類の上下振
動や紙葉類の折れ目等の不確定要因の影響を低減して、
紙葉類の損傷程度をいかに正確に判別するかが重要な課
題となっている。
【0012】そこで、本発明では、上記課題を解決し、
高速搬送による紙葉類の上下振動や紙葉類の折れ目等の
不確定要因の影響を低減し、正確に紙葉類の損傷程度を
判別することができる紙葉類の損傷判別方法及び装置を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、請求項1の発明は、高速搬送される紙葉類を光学
的に読み取り、該読み取り信号に基づいて前記紙葉類の
損傷を判別する紙葉類の損傷判別方法において、紙葉類
が所定の位置を通過する際に光を照射し、該紙葉類での
透過光と反射光との少なくとも一方を受光データとして
取得し、該取得した受光データがなす波形の軌跡の長さ
を算出し、該算出した長さに基づいて前記紙葉類の損傷
程度を判別することを特徴とする。
【0014】また、請求項2の発明は、高速搬送される
紙葉類を光学的に読み取り、該読み取り信号に基づいて
前記紙葉類の損傷を判別する紙葉類の損傷判別装置にお
いて、紙葉類に光を照射する照射手段と、前記紙葉類が
所定の位置を通過する際に、前記照射手段により照射さ
れた光の前記紙葉類での透過光と反射光との少なくとも
一方を受光データとして取得するデータ取得手段と、前
記データ取得手段が取得した受光データがなす波形の軌
跡の長さを算出する長さ算出手段と、前記長さ算出手段
が算出した長さに基づいて前記紙葉類の損傷程度を判別
する判別手段とを具備することを特徴とする。
【0015】また、請求項3の発明は、請求項2の発明
において、前記長さ算出手段は、所定間隔で取得された
各受光データの値から波形の軌跡の長さを算出すること
を特徴とする。
【0016】また、請求項4の発明は、請求項2の発明
において、前記判別手段は、基準紙葉類の受光データが
なす波形の軌跡の長さを基準長として記憶する記憶手段
と、前記長さ算出手段が算出した波形の軌跡の長さと前
記記憶手段に記憶した基準長とから特徴パラメータを算
出する特徴パラメータ算出手段と、前記特徴パラメータ
算出手段が算出した特徴パラメータに基づいて前記紙葉
類の損傷程度を判定する判定手段とを具備することを特
徴とする。
【0017】また、請求項5の発明は、請求項2の発明
において、前記データ取得手段は、所定数のブロックに
分割した受光データを取得し、前記長さ算出手段は、前
記データ取得手段が取得した各受光データがなす波形の
軌跡の長さをそれぞれ算出し、該算出したそれぞれの長
さを前記ブロックの全てに渡って加算することを特徴と
する。
【0018】また、請求項6の発明は、請求項2の発明
において、前記データ取得手段が取得した受光データか
ら低周波成分を除去する低周波成分除去手段をさらに具
備し、前記長さ算出手段は、前記データ取得手段が取得
した受光データがなす波形の軌跡の長さを、該受光デー
タの低周波成分を前記低周波成分除去手段で除去した後
に算出することを特徴とする。
【0019】また、請求項7の発明は、高速搬送される
紙葉類を光学的に読み取り、該読み取り信号に基づいて
前記紙葉類の損傷を判別する紙葉類の損傷判別装置が用
いる記録媒体であって、紙葉類が所定の位置を通過する
際に照射された光の該紙葉類での透過光と反射光との少
なくとも一方を受光データとして取得し、該取得した受
光データがなす波形の軌跡の長さを算出し、該算出した
長さに基づいて前記紙葉類の損傷程度を判別するプログ
ラムを記録したことを特徴とする。
【0020】
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。なお、本実施の形態では、
本発明を紙幣判別装置に適用した場合を説明する。
【0022】まず最初に、本実施の形態が採用する紙幣
判別処理の概念について図2を用いて説明する。
【0023】図2は、基準紙幣及び判別対象紙幣の反射
光の出力信号の波形の一例を示す図である。
【0024】同図(a)に示す曲線21は、ある基準紙
幣の所定のラインの反射光の出力信号の波形であり、ま
た同図(b)に示す曲線22は、被判別紙幣の同一ライ
ンの反射光の出力信号の波形である。
【0025】すなわち、被判別紙幣の出力信号を示す曲
線22は、紙幣に折れや皺等の損傷があるため、日本の
1000円札や米国のドル札のいずれであっても、かか
る損傷のない基準紙幣の出力信号を示す曲線21よりも
波形の変動が大きくなる。
【0026】ここで、従来は、出力信号の強度に着目し
て損傷度の判別を行っていたため、判別対象紙幣が高速
搬送され、紙幣自体が上下方向に振動すると、損傷と係
わりなく出力信号の強度が変動し、結果的に判別精度が
低下する。
【0027】また、日本の1000円札のような紙質の
紙幣を用いた場合には、紙幣の疲労によって反射光だけ
でなく透過光についても波形が複雑になるが、米国ドル
紙幣のような紙質の紙幣を用いた場合には、透過光の波
形が逆になだらかになる。
【0028】このように、判別対象紙幣の紙質と、反射
光又は透過光のいずれを用いるかにより、出力信号の波
形の変動度合いが異なるため、従来のように出力信号の
強度を判別指標としたのでは、紙幣の高速搬送によって
判別精度が劣化するとともに、判別方式を各種紙葉類の
損傷判別に広範に適用することができない。
【0029】これらのことから、本実施の形態では、透
過光又は反射光の強度自体に着目するのではなく、透過
光又は反射光の波形に着目し、該波形の長さを利用して
損傷紙幣の判別を行っている。
【0030】すなわち、単に透過光又は反射光の強度自
体に着目すると、紙幣が高速搬送された場合や、紙幣に
折れ目があった場合に、透過光又は反射光の強度が変化
するため、本実施の形態では、波形自体に着目すること
によってかかる不確定要因の影響を除去している。
【0031】なお、本実施の形態では、紙幣を複数のブ
ロックに分割し、長手方向及び短手方向の両方向につい
ての後述する特徴パラメータγを求めて紙幣の損傷度を
判別している。
【0032】次に、本実施の形態で用いる紙幣判別装置
の構成について説明する。
【0033】図1は、本実施の形態で用いる紙幣判別装
置10の構成を示す図である。
【0034】同図に示すように、この紙幣判別装置10
は、透過光及び反射光を用いてそれぞれ画像データを取
得し、各画像データの波形上の長さを用いて紙幣の損傷
を判別する装置であり、データ採集部11と、長さ算出
部12と、画像データ記憶部13と、判定部14と、判
別データ記憶部15とからなる。
【0035】データ採集部11は、ローラ11bを用い
て紙幣11aを高速搬送し、透過用LEDアレイ11c
及び反射用LEDアレイ11dにより光を照射し、紙幣
11aが所定の位置に到達したならば、その透過光及び
反射光を受光素子アレイ11eで検知する。なお、紙幣
11aが所定の位置に到達したか否かは別途設けられた
図示しないタイミングセンサ等により判断するかあるい
は、受光素子アレイ11eの出力をモニターしておき判
断する。
【0036】そして、この受光素子アレイ11eの検知
出力をアンプ11fで増幅し、A/D変換部11gでア
ナログ/デジタル変換した後に、長さ算出部12に出力
する。
【0037】具体的には、このデータ採集部11は、
1.6mmピッチでホトダイオードを並べて、そのピッ
チでの信号をデジタル信号に変換して出力するものであ
り、受光素子アレイ11eは、128チャンネルからな
り、透過光及び反射光に共通に用いられる。このデータ
採集部11によって紙幣全面にわたって紙幣の透過光及
び反射光のデータが画像データ記憶部13に、一旦記憶
されることになる。
【0038】例えば、反射光の緑、反射光の赤外、透過
光の緑、透過光の赤外という4つの光を用いる場合に
は、かかる順序で反射用LEDアレイ11dと透過用L
EDアレイ11cを順次発光し、受光素子アレイ11e
が各発光に同期して光を検知する。なお、本実施の形態
では、反射光の赤外及び透過光の赤外を用いた場合につ
いて説明する。
【0039】また、本実施の形態では、透過用LEDア
レイ11c及び受光素子アレイ11eについては紙幣1
1aの搬送方向と垂直方向に配置し、反射用LEDアレ
イ11dについては該紙幣11aの右下部に斜めに配置
する場合を示しているが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0040】具体的には、図3(a)に示すように、受
光素子アレイ11eを反射用LEDアレイ11dと同様
に左下部に斜め方向に配置することができ、また同図
(b)に示すように、透過用LEDアレイ11cについ
ても紙幣11aの右上部に斜め方向に配置することもで
きる。
【0041】さらに、同図(c)に示すように、透過用
LEDアレイ11cに対応する受光素子アレイ11e
と、反射用LEDアレイ11dに対応する受光素子アレ
イ11e’とを別個に設けることもできる。
【0042】長さ算出部12は、データ採集部11から
受け取った反射光又は透過光の波形をそれぞれ長さlの
線分でトレースすることにより、各曲線の長さ(距離)
を近似する処理部である。
【0043】具体的には、データ採集部11から受け取
った透過光及び反射光の受光データをそれぞれ画像デー
タとして一旦画像データ記憶部13に格納し、図4に示
すように、各画像データをB1〜B15までの15個の
ブロックに分け、各ブロックごとに長手方向と短手方向
に各曲線の長さを求める。
【0044】例えば、あるブロックの1つの曲線が図5
に示すものである場合には、所定間隔で曲線の長さを算
定する。曲線の長さL1は、L1 = l1+l2+l3
.... +lnとして求めることになる。
【0045】画像データ記憶部13は、4つの画像メモ
リを有し、反射光の緑、反射光の赤外、透過光の緑、透
過光の赤外という4つの光についての画像データを別個
に画像メモリに画像データとしてそれぞれ記憶する。
【0046】判定部14は、長さ算出部12が算出した
判別対象紙幣11aの波形曲線の長さL1をブロックご
とに加算して各ブロックの曲線の長さの和を長手方向及
び短手方向ごとに求め、算出した長さの和を判別データ
記憶部15に記憶した基準紙幣の波形曲線の長さで除算
して特徴パラメータγを求める。
【0047】すなわち、特徴パラメータγは、γ =
(ブロック内の長さの和)/(基準紙幣の長さ)とし
て、各ブロックについて長手方向又は短手方向ごとに算
出される。
【0048】そして、算出した特徴パラメータγを判別
データ記憶部15に記憶した判別基準値と比較して、紙
幣11aの各ブロックにおける長手方向及び短手方向ご
との損傷度を判別する。
【0049】なお、かかる損傷度は、反射光の赤外及び
透過光の赤外という2種類の光についての画像データご
とに得られるため、これらのデータを総合的に判断し
て、紙幣11aの総合的な損傷度を判断する。
【0050】具体的には、図6に示すように、反射光出
力の特徴パラメータと透過光出力の特徴パラメータの両
者を考慮して、各ブロックの損傷度が損傷レベル0〜3
のいずれに該当するかを判断する。
【0051】判別データ記憶部15は、基準紙幣の波形
の曲線の長さと、特徴パラメータの比較対象となる判別
基準値とをあらかじめ記憶する記憶部であり、判定部1
4によりアクセスされる。
【0052】以上、図1に示す紙幣判別装置10の構成
について説明した。
【0053】次に、図1に示す紙幣判別装置10の処理
手順について説明する。ただし、判別データ記憶部15
には、すでに基準紙幣の波形の曲線の長さ及び判別基準
値が格納済みであるものとする。
【0054】図7は、図1に示す紙幣判別装置10の処
理手順を示すフローチャートであり、ここでは説明の便
宜上、反射光の赤外を用いる場合についてのみ説明す
る。
【0055】同図に示すように、この紙幣判別装置10
は、反射用LEDアレイ11dが高速搬送される紙幣1
1aに赤外光を照射し、その反射光を受光素子アレイ1
1eで検知して画像データを取得し、画像データ記憶部
13に記憶する(ステップ701)。
【0056】ここで、長さ算出部12は、長さ算出の前
処理として、紙幣11aが多少斜め搬送される場合を解
消するために画像の斜行補正を行うとともに(ステップ
702)、高速搬送される過程で紙幣11aが上下方向
に緩やかに波打つことが多いためフィルタを用いた低周
波成分の除去を行う(ステップ703)。
【0057】その後、長さ算出部12は、画像データ記
憶部13に記憶した画像データの各ブロックごとに長手
方向及び短手方向の曲線の長さを求め、判定部14がブ
ロックごとの長さの和を求める(ステップ704)。な
お、ここで曲線の長さは、簡易的には長手方向では例え
ば各受光素子の隣り合う素子のA/D変換値のデータか
ら算出できる。
【0058】そして、判定部14は、ブロックの長さの
和を判別データ記憶部15に記憶した基準紙幣の波形の
曲線の長さで除算して特徴パラメータγを求め(ステッ
プ705)、該特徴パラメータγを判別データ記憶部1
5に記憶した判別基準値と比較し(ステップ706)、
比較結果に基づいて損傷ブロック及び損傷程度を判別す
る(ステップ707)。(国内紙幣では、各ブロックの
特徴パラメータγの内で最大のものを判別基準値と比較
する。米国紙幣の透過光では、後述するように特徴パラ
メータγの内で最小のものを判別基準と比較する。)以
上、図1に示す紙幣判別装置10の処理手順について説
明した。
【0059】次に、図1に示す紙幣判別装置10を用い
た1000円札の損傷判別の一例について具体的に説明
する。
【0060】図8は、図1に示すデータ採集部11を用
いて読み取った1000円札の画像データを示す図であ
り、同図には、緑の反射光を用いた画像データ(以下
「反射G画像」と言う。)と、赤外の反射光を用いた画
像データ(以下「反射IR画像」と言う。)と、緑の透
過光を用いた画像データ(以下「透過G画像」と言
う。)と、赤外の透過光を用いた画像データ(以下「透
過IR画像」と言う。)とを示している。なお、ここで
用いた1000円札は、損傷のない正常な紙幣(以下
「正常紙幣」と言う。)である。
【0061】図9(a)は、図8に示す正常紙幣の反射
IR画像の所定の位置での受光量の変動様相を示す図で
あり、具体的にはライン90における変動態様を曲線9
2で示し、ライン91における変動態様を曲線93で示
している。
【0062】また、同図(b)は、図8に示す正常紙幣
の透過IR画像の所定の位置での受光量の変動様相を示
す図であり、具体的にはライン90における変動態様を
曲線94で示し、ライン91における変動態様を曲線9
5で示している。
【0063】これらの図を参照すると、反射IR画像及
び透過IR画像における同一ライン上での変動態様がそ
れぞれ異なってはいるものの、皺等の損傷の影響が少な
いために、両者とも曲線上の細かな変動は比較的少な
い。
【0064】これに対して、図10(a)及び(b)に
は、損傷がある紙幣(以下「損傷紙幣」と言う。)の反
射IR画像及び透過IR画像の所定の位置での受光量の
変動態様をそれぞれ示している。
【0065】そこで、同図に示す損傷紙幣の変動態様を
図9に示す正常紙幣の変動態様を比較すると、ライン9
0及び91のいずれの場合も、損傷紙幣の方が正常紙幣
よりも曲線上の細かな変動が多い。
【0066】例えば、図9(b)に示す正常紙幣の透過
IR画像のライン90を読み取った曲線94と、図10
(b)に示す損傷紙幣の透過IR画像のライン90を読
み取った曲線104とを比較すると、大局的には曲線変
動が共通するが、曲線94の変動が比較的なだらかであ
るのに対して、曲線104は鋭角的に変動している。
【0067】このため、正常紙幣及び損傷紙幣の特徴パ
ラメータは、後述するようにそれぞれ異なったものとな
る。
【0068】図11は、損傷のある40枚の1000円
札の透過IR画像から取得した特徴パラメータを示す図
である。
【0069】ここで、同図の横軸に示す番号は、それぞ
れサンプルとして用いた損傷紙幣の画像データの番号を
示しており、目視した損傷度合い(汚れ、よれよれ)が
大きなものほど番号を大きくしている。また、縦軸は、
上記判定部14が算定する特徴パラメータの値を示して
いる。
【0070】同図を参照すると、判定部14が算定する
特徴パラメータは、紙幣の損傷度合いと相関関係があ
り、損傷度合いが大きなものほど特性パラメータが増加
する比例関係があることが分かる。
【0071】また、同図に示す各算出値は、同一紙幣を
10回搬送させた場合のばらつきを示している。なお、
テスト回数は10回である。このように、この特徴パラ
メータについても算定結果にばらつきが生じるが、単に
検知出力を使用する場合よりはばらつきが少ない。
【0072】図12は、図11に示す各サンプルの特徴
パラメータの平均値を示す図であり、この図において損
傷紙幣であるか否かを示す判別基準値を設定することに
より、損傷紙幣の判別ができる。
【0073】例えば、設定した特徴パラメータのカット
オフ値を1.5と設定したならば、No.1〜No.1
0のサンプルについては正常紙幣として判定され、N
o.11〜No.40のサンプルについては損傷紙幣と
判定されることになる。
【0074】なお、本来の正常紙幣が損傷紙幣とみなさ
れる誤判定比率ε1は0%であり、逆に損傷紙幣が誤っ
て正常紙幣とみなされる誤判定比率はε2は5%であ
る。
【0075】この誤判定比率ε1は、 ε1 = n/m として定義される。なお、このnは、平均値が設定値よ
り小さいサンプルの中で特徴値が設定値より大きいサン
プルのテスト回数であり、mは、平均値が設定値より小
さい紙幣サンプル数を10倍したものである。
【0076】また、誤判定比率ε2は、 ε2 = nn/mm として定義される。なお、このnnは、平均値が設定値
より大きいサンプルの中で特徴値が設定値より小さいサ
ンプルのテスト回数であり、mmは、平均値が設定値よ
り大きい紙幣サンプル数を10倍したものである。
【0077】なお、誤判定比率が5%以下に抑制される
紙幣は、図6に示す損傷レベル1及び損傷レベル2に該
当する損傷度がそれ程大きくないものである。
【0078】図13は、損傷のある40枚の1000円
札の反射IR画像から取得した特徴パラメータを示す図
であり、図14は、図13に示す特徴パラメータの平均
値を示す図である。なお、図13の横軸は、目視した損
傷度合い(皺、折れ、すじ)の順番にサンプルを並べて
いる。
【0079】図13に示すように、この場合には、特徴
パラメータが1.3以下のものは損傷レベル0(Deg
ree0)となり、特徴パラメータが1.3〜1.5の
ものは損傷レベル1(Degree1)となり、特徴パ
ラメータが1.5〜1.7のものは損傷レベル2(De
gree2)となり、特徴パラメータが1.7以上のも
のは損傷レベル3(Degree3)となる。
【0080】図13及び図14を参照すると、この反射
IR画像を用いた場合も、透過IR画像を用いた場合と
同様に、皺、折れなどの損傷度と特徴パラメータの値と
が密接に関係していることが分かる。
【0081】図15は、上記透過IR画像及び反射IR
画像からそれぞれ取得した特徴パラメータを用いた損傷
判別結果を示す図である。
【0082】同図に示すように、ここでは縦軸に透過I
R画像から取得する特徴パラメータの値をとり、また横
軸に反射IR画像から取得する特徴パラメータの値をと
ることにより、各サンプルを該当する位置にプロットし
ている。
【0083】すなわち、損傷度を判別する際には、透過
IR画像及び反射IR画像に基づく特徴パラメータを算
出し、図15に示す分散図の算出結果に対応する位置に
プロットすることにより、該紙幣の損傷レベルを判別で
きることになる。
【0084】以上、1000円札の損傷判別の一例につ
いて説明した。
【0085】次に、図1に示す紙幣判別装置10を用い
た米国1ドル紙幣の損傷判別の一例について具体的に説
明する。
【0086】図16は、図1に示すデータ採集部11を
用いて読み取った米国1ドル紙幣の画像データを示す図
であり、同図には、反射G画像と、反射IR画像と、透
過G画像と、透過IR画像とを示している。なお、ここ
で用いた米国1ドル紙幣は、正常紙幣である。
【0087】図17(a)は、図16に示す正常紙幣の
反射IR画像の所定の位置での受光量の変動様相を示す
図であり、具体的にはライン170における変動態様を
曲線172で示し、ライン171における変動態様を曲
線173で示している。
【0088】また、同図(b)は、図16に示す正常紙
幣の透過IR画像の所定の位置での受光量の変動様相を
示す図であり、具体的にはライン170における変動態
様を曲線174で示し、ライン171における変動態様
を曲線175で示している。
【0089】これに対して、図18(a)及び(b)に
は、損傷紙幣の反射IR画像及び透過IR画像の所定の
位置での受光量の変動態様をそれぞれ示している。
【0090】そこで、同図に示す損傷紙幣の変動態様を
図17に示す正常紙幣の変動態様を比較すると、反射I
R画像の場合には、ライン170及び171のいずれの
場合も、損傷紙幣の方が正常紙幣よりも曲線上の細かな
変動が多い。
【0091】例えば、図17(a)に示す正常紙幣の反
射IR画像のライン170を読み取った曲線172と、
図18(a)に示す損傷紙幣の反射IR画像のライン1
70を読み取った曲線182とを比較すると、大局的に
は曲線変動が共通するが、曲線172の変動が比較的な
だらかであるのに対して、曲線182は鋭角的に変動し
ている。
【0092】一方、透過IR画像のライン171の場合
には、損傷紙幣の方が正常紙幣よりも逆に曲線上の細か
な変動が少ない。この理由は、日本の紙幣と紙質が異な
り、米国1ドル紙幣の場合には、疲労するにつれて皺等
が逆に少なくなるためである。
【0093】図19は、損傷のある30枚の米国1ドル
紙幣の透過IR画像から取得した特徴パラメータを示す
図であり、図20は、特徴パラメータの平均値をとった
図である。
【0094】ここで、同図の横軸に示す番号は、それぞ
れサンプルとして用いた損傷紙幣の画像データの番号を
示しており、目視した損傷度合いが大きなものほど番号
を大きくしている。また、縦軸は、上記判定部14が算
定する特徴パラメータの値を示している。
【0095】同図を参照すると、判定部14が算定する
特徴パラメータは、紙幣の損傷度合いと相関関係がある
が、上記1000円札の場合と異なり、損傷度合いが大
きなものほど特性パラメータが減少し反比例する。
【0096】すなわち、米国ドル紙幣の場合には、流通
すればするほど印刷模様が不鮮明となり、模様とベース
との色の差が少なくなるため、紙幣から得られた出力信
号の変動が滑らかになる。
【0097】したがって、米国ドル紙幣の場合には曲線
の長さが短くなり、透過IR画像の特徴パラメータにつ
いても、紙幣の損傷が激しくなるほど小さくなる。
【0098】図21は、損傷のある30枚の米国1ドル
紙幣の反射IR画像から取得した特徴パラメータを示す
図であり、図22は、図21に示す特徴パラメータの平
均値を示す図である。
【0099】図21から分かるように、1000円札の
場合と異なり、特徴パラメータが明確な変動傾向を示し
ていないが、No.7、No.11及びNo.14の特
徴パラメータについては他のサンプルよりも値が大きい
が、その理由は、かかる3つの紙幣には大きな皺がある
からである。
【0100】図23は、上記透過IR画像及び反射IR
画像からそれぞれ取得した特徴パラメータを用いた損傷
判別結果を示す図である。
【0101】同図に示すように、ここでは縦軸に透過I
R画像から取得する特徴パラメータの値をとり、また横
軸に反射IR画像から取得する特徴パラメータの値をと
ることにより、各サンプルを該当する位置にプロットし
ている。
【0102】すなわち、損傷度を判別する際には、透過
IR画像及び反射IR画像に基づく特徴パラメータを算
出し、図23に示す分散図の算出結果に対応する位置に
プロットすることにより、該紙幣の損傷レベルを判別で
きることになる。
【0103】図24及び図25は、透過G画像から取得
した特徴パラメータを示す図であり、これらの図から分
かるように、かかる場合においても透過IR画像の場合
とほぼ同様のデータ変動傾向となる。なお、系列1〜系
列6はテスト回数を示している。
【0104】以上、米国1ドル紙幣の損傷判別の一例に
ついて説明した。
【0105】次に、G/IR方式と呼ばれる従来の汚れ
紙幣の一つの判別手法との比較結果について説明する。
【0106】図26は、1000円札の透かし部分を判
定領域としてパラメータG/IR方式で計算した結果を
示す図である。すなわち、この従来技術では、緑色
(G)の透過光量の和と、赤外光量(IR)の和との比
をパラメータとしている。
【0107】同図に示すように、この場合には、紙幣の
汚れ損傷の程度を問わず、G/IRがほぼ0.9の近傍
に位置するため、損傷レベルを判定できない。
【0108】これに対して、本実施の形態で1000円
札の透かし部分の特徴パラメータを求めると図27のよ
うになり、これをさらに正規化すると図28に示すよう
になる。なお、各サンプルの紙幣については、G/IR
方式の場合と同一のものを使用している。
【0109】図27及び図28を参照すると、特徴パラ
メータに基づいて紙幣の損傷度が判明するため、上記G
/IR方式を用いた場合に比べて、この特徴パラメータ
を用いた判別技術が有効であることが分かる。
【0110】図29は、米国1ドル紙幣(全面)に対し
てG/IR方式を適用した結果を示す図であり、このG
/IR方式は、米国ドル紙幣についても汚れ損傷判別に
適さないことが分かる。
【0111】ところで、本実施の形態で用いる特徴パラ
メータに基づく損傷判別技術には、特別なハードウエア
が必要とはならず、既存のハードウエア(たとえば 金
種識別用センサと共用)構成を用いて実現することがで
きる。
【0112】なお、既存のハードウエアを用いる場合に
は、図1に示す長さ算出部12及び判定部14に対応す
るプログラムと、判別データ記憶部15に記憶する基準
紙幣の波形の曲線の長さデータ及び判別基準データを記
憶した記憶媒体を準備し、該記憶媒体からこのプログラ
ム及びデータを読み出して実行することになる。
【0113】上述してきたように、本実施の形態では、
透過光又は反射光の強度自体に着目するのではなく、
算出部12が透過光又は反射光の波形の長さを求め、
判定部14がこの長さに基づいて算出した特徴パラメー
タに基づいて損傷紙幣の判別を行うよう構成したので、
下記に示す効果が得られる。
【0114】1)高速搬送による紙幣の上下振動や紙幣
の折れ目等の不確定要因の影響を低減し、正確に紙幣の
損傷程度を判別することができる。
【0115】2)特別なハードウエアを追加することな
く低コストで紙幣の損傷判別を行うことができる。
【0116】3)全体汚れ、無地部分汚れ、印刷部分汚
れ、変色、疲労、折れ又は皺等の広範な損傷を判別対象
とすることができる。
【0117】4)日本の1000円札や米国ドル紙幣等
広範な紙幣の判別に用いることができる。
【0118】なお、上記実施の形態では、 γ = (ブロック内の長さの和)/(基準紙幣の長さ) を特徴パラメータとして用いる場合を示したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、例えば、γ’= |
(ブロック内の長さの和)−(基準紙幣の長さ)|等の
他の特徴パラメータを用いることも可能である。
【0119】また、上記実施の形態では、画像データを
15ブロックに分割する場合を示したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、ブロックを所望の大きさに
設定し、また可変にすることも可能である。この場合
に、ブロックサイズを大きくすると大まかな部分につい
ての汚れ、皺、疲労などを検出することとなり、ブロッ
クサイズを小さくすると細かな汚れ、皺、疲労等を検出
できることになる。その際はブロック数に応じて基準値
も予め個別に設定しておく。
【0120】また、上記例では、受光素子アレイの各セ
ル毎の受光データの値の各2点間長さに基づいて波形の
長さを求めたが、これに限らずもっと荒いピッチでの値
に基づいて波形の長さを求めるようにしてもよい。ま
た、逆にもっと細かいピッチのセンサアレイを用いるこ
ともできる。
【0121】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
高速搬送される紙葉類が所定の位置を通過する際に該紙
葉類から受光データを取得し、所定の受光データがなす
波形をトレースして該波形の長さを算出し、算出した長
さに基づいて前記紙葉類の損傷程度を判別するよう構成
したので、下記に示す効果が得られる。
【0122】1)高速搬送による紙葉類の上下振動や紙
葉類の折れ目等の不確定要因の影響を低減し、正確に紙
葉類の損傷程度を判別することが可能となる。
【0123】2)特別なハードウエアを追加することな
く低コストで紙葉類の損傷判別を行うことができる。
【0124】3)全体汚れ、無地部分汚れ、印刷部分汚
れ、変色、疲労、折れ又は皺等の広範な損傷を判別対象
とすることが可能となる。
【0125】4)日本の1000円札や米国ドル紙幣等
広範な紙葉類の判別に用いることが可能となる。
【0126】また、本発明は、波形の長さを単に各デー
タ間の長さで算出するよう構成したので、迅速に判別処
理を行うことが可能となる。
【0127】また、本発明は、基準紙葉類の所定の受光
データがなす波形の基準長さを記憶しておき、算出した
波形の長さと基準長さとから特徴パラメータを算出し、
算出した特徴パラメータに基づいて紙葉類の損傷程度を
判定するよう構成したので、該判別パラメータを損傷判
別の尺度として用いることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態で用いる紙幣判別装置の構成を示
す図。
【図2】基準紙幣及び判別対象紙幣の反射光の出力信号
の波形の一例を示す図。
【図3】図1に示すデータ採集部の別の例を示す図。
【図4】図1に示す画像データ記憶部に記憶した画像デ
ータのブロック分割の一例を示す図。
【図5】図1に示す長さ算出部の処理概念を示す図。
【図6】図1に示す判定部が用いる判別図の一例を示す
図。
【図7】図1に示す紙幣判別装置の処理手順を示すフロ
ーチャート。
【図8】図1に示すデータ採集部を用いて読み取った1
000円札の画像データをディスプレイ上に表示した中
間調画像を示す写真。
【図9】正常紙幣の所定の位置での受光量の変動態様を
ディスプレイ上に表示した中間調画像を示す写真。
【図10】損傷紙幣の所定の位置での受光量の変動態様
をディスプレイ上に表示した中間調画像を示す写真。
【図11】損傷のある40枚の1000円札の透過IR
画像から取得した特徴パラメータを示す図。
【図12】図11に示す各サンプルの特徴パラメータの
平均値を示す図。
【図13】損傷のある40枚の1000円札の反射IR
画像から取得した特徴パラメータを示す図。
【図14】図13に示す各サンプルの特徴パラメータの
平均値を示す図。
【図15】透過IR画像及び反射IR画像からそれぞれ
取得した特徴パラメータを用いた損傷判別結果を示す
図。
【図16】図1に示すデータ採集部を用いて読み取った
米国1ドル紙幣の画像データをディスプレイ上に表示し
た中間調画像を示す写真。
【図17】正常紙幣の反射IR画像の所定の位置での受
光量の変動態様をディスプレイ上に表示した中間調画像
を示す写真。
【図18】損傷紙幣の反射IR画像及び透過IR画像の
所定の位置での受光量の変動態様ををディスプレイ上に
表示した中間調画像を示す写真。
【図19】損傷のある30枚の米国1ドル紙幣の透過I
R画像から取得した特徴パラメータを示す図。
【図20】図19に示す各サンプルの特徴パラメータの
平均値を示す図。
【図21】損傷のある30枚の米国1ドル紙幣の反射I
R画像から取得した特徴パラメータを示す図。
【図22】図21に示す各サンプルの特徴パラメータの
平均値を示す図。
【図23】透過IR画像及び反射IR画像からそれぞれ
取得した特徴パラメータを用いた損傷判別結果を示す
図。
【図24】透過G画像から取得した特徴パラメータを示
す図。
【図25】透過G画像から取得した特徴パラメータの平
均値を示す図。
【図26】1000円札の透かし部分を判定領域として
パラメータG/IR方式で計算した結果を示す図。
【図27】1000円札の透かし部分について本実施の
形態の特徴パラメータを求めた図。
【図28】図27に示す特徴パラメータを正規化した
図。
【図29】米国1ドル紙幣に対してG/IR方式を適用
した結果を示す図。
【図30】紙幣の折れ目が透過光の拡散分布に与える影
響を示す図。
【符号の説明】
10 紙幣判別装置 11 データ採集部 11a 紙幣 11b ローラ 11c 透過用LEDアレイ 11d 反射用LEDアレイ 11e 受光素子アレイ 11f アンプ 11g A/D変換器 12 長さ算出部 13 画像データ記憶部 14 判定部 15 判別データ記憶部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07D 7/00 - 7/20 G01B 11/30 G01N 21/89

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速搬送される紙葉類を光学的に読み取
    り、該読み取り信号に基づいて前記紙葉類の損傷を判別
    する紙葉類の損傷判別方法において、 紙葉類が所定の位置を通過する際に光を照射し、該紙葉
    類での透過光と反射光との少なくとも一方を受光データ
    として取得し、該取得した受光データがなす波形の軌跡
    の長さを算出し、該算出した長さに基づいて前記紙葉類
    の損傷程度を判別することを特徴とする紙葉類の損傷判
    別方法。
  2. 【請求項2】 高速搬送される紙葉類を光学的に読み取
    り、該読み取り信号に基づいて前記紙葉類の損傷を判別
    する紙葉類の損傷判別装置において、 紙葉類に光を照射する照射手段と、 前記紙葉類が所定の位置を通過する際に、前記照射手段
    により照射された光の前記紙葉類での透過光と反射光と
    の少なくとも一方を受光データとして取得するデータ取
    得手段と、 前記データ取得手段が取得した受光データがなす波形の
    軌跡の長さを算出する長さ算出手段と、 前記長さ算出手段が算出した長さに基づいて前記紙葉類
    の損傷程度を判別する判別手段とを具備することを特徴
    とする紙葉類の損傷判別装置。
  3. 【請求項3】 前記長さ算出手段は、 所定間隔で取得された各受光データの値から波形の軌跡
    の長さを算出することを特徴とする請求項2記載の紙葉
    類の損傷判別装置。
  4. 【請求項4】 前記判別手段は、 基準紙葉類の受光データがなす波形の軌跡の長さを基準
    長として記憶する記憶手段と、 前記長さ算出手段が算出した波形の軌跡の長さと前記記
    憶手段に記憶した基準長とから特徴パラメータを算出す
    る特徴パラメータ算出手段と、 前記特徴パラメータ算出手段が算出した特徴パラメータ
    に基づいて前記紙葉類の損傷程度を判定する判定手段と
    を具備することを特徴とする請求項2記載の紙葉類の損
    傷判別装置。
  5. 【請求項5】 前記データ取得手段は、 所定数のブロックに分割した受光データを取得し、 前記長さ算出手段は、 前記データ取得手段が取得した各受光データがなす波形
    の軌跡の長さをそれぞれ算出し、該算出したそれぞれの
    長さを前記ブロックの全てに渡って加算することを特徴
    とする請求項2記載の紙葉類の損傷判別装置。
  6. 【請求項6】 前記データ取得手段が取得した受光デー
    タから低周波成分を除去する低周波成分除去手段をさら
    に具備し、 前記長さ算出手段は、 前記データ取得手段が取得した受光データがなす波形の
    軌跡の長さを、該受光データの低周波成分を前記低周波
    成分除去手段で除去した後に算出することを特徴とする
    請求項2記載の紙葉類の損傷判別装置。
  7. 【請求項7】 高速搬送される紙葉類を光学的に読み取
    り、該読み取り信号に基づいて前記紙葉類の損傷を判別
    する紙葉類の損傷判別装置が用いる記録媒体であって、 紙葉類が所定の位置を通過する際に照射された光の該紙
    葉類での透過光と反射光との少なくとも一方を受光デー
    タとして取得し、該取得した受光データがなす波形の軌
    跡の長さを算出し、該算出した長さに基づいて前記紙葉
    類の損傷程度を判別するプログラムを記録したことを特
    徴とする紙葉類の損傷判別装置が用いる記録媒体。
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