JP3381583B2 - 外接歯車ポンプ - Google Patents

外接歯車ポンプ

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JP3381583B2 JP29890297A JP29890297A JP3381583B2 JP 3381583 B2 JP3381583 B2 JP 3381583B2 JP 29890297 A JP29890297 A JP 29890297A JP 29890297 A JP29890297 A JP 29890297A JP 3381583 B2 JP3381583 B2 JP 3381583B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、歯車の回転により
液体等の流体を送給する外接歯車ポンプに関する。 【0002】 【従来の技術】図5には、外接歯車ポンプの一例として
のプレッシャローディングタイプの歯車ポンプ100の
縦断面図が示されている。図6(A)には、歯車ポンプ
100のカバー120を外した状態での概略的な平面図
が示されており、図6(B)、(C)には、歯車ポンプ
100のカバー120を外した状態での概略的な底面図
が示されている。なお、各図では、特徴をより明確に示
すために後述する隙間M、N、Pや、部品の寸法誤差、
及び外歯歯車102の傾き等を極めて誇張して描いてい
る。また、図6では、後述するガイド孔122、124
の変位の様子を明確に示すために回転軸104を省略し
ている。 【0003】これらの図に示されるように、歯車ポンプ
100は、一対の外歯歯車102の軸方向両側に外歯歯
車102の回転軸104を軸支するガイド孔122、1
24が形成されたガイド106、108が設けられてい
る。通常、ガイド106は各外歯歯車102に対応して
それぞれ別体で構成されており、また、ガイド108も
各外歯歯車102に対応してそれぞれ別体で構成され、
基本的に外歯歯車102と共にケーシング本体110の
歯車収容部112へ外歯歯車102と同軸的に収容され
ている。 【0004】一対の外歯歯車102が回転し、ケーシン
グ本体110の吸入部114側から吐出部116(何れ
も図6参照)側へ流体が搬送されて吐出部116内での
内圧が上昇すると、この内圧が吐出圧力となって吐出部
116から外部へ流体が吐出される。吐出部116側へ
送給される途中或いは吐出部116側へ送給された流体
の一部は、その吐出圧力で一対の外歯歯車102を吸入
部114側で且つ互いに接近する方向へ押圧して移動さ
せ、これに伴い、一対の外歯歯車102の回転軸104
がガイド106、108を吸入部114側で且つ両ガイ
ド106或いは両ガイド108を互いに接近させる方向
へ押圧する。さらに、図6(A)に示されるように、ガ
イド106、108(図6(A)ではガイド106だけ
を図示している)と歯車収容部112の内周部との間に
入り込み、吐出圧力Qによって吸入部114側で且つ両
ガイド106或いは両ガイド108を互いに接近させる
方向へ押圧する。このようにして、ガイド106同士及
びガイド108同士が密着すると共に、各ガイド10
6、108の各々の外周一部と歯車収容部112の内周
一部とが密着し、ガイド106同士或いはガイド108
同士の間、及び各ガイド106、108の外周部と歯車
収容部112の内周部との間を介しての吐出部116と
吸入部114との連通を防止し、高圧側である吐出部1
16側から低圧側である吸入部114側への流体の漏れ
を防止している。 【0005】さらには、隙間Mへ入り込んだ流体は、上
述した吐出圧力によって更にガイド106、108を介
して外歯歯車102とは反対側でケーシング本体110
を閉止するカバー120とガイド106、108との間
の隙間Nへ導かれる。この隙間Nへ導かれた流体は、吐
出圧力によりガイド106、108を外歯歯車102側
へ押圧し、これにより、ガイド106、108と外歯歯
車102との間の隙間Pが小さくなり、容積効率が向上
するようになっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、仮に、図6
(A)及び図6(B)に示されるように、ガイド106
のガイド孔122の中心に対してガイド108のガイド
孔124の中心がずれていたり、また、図6(A)及び
図6(C)に示されるように、ガイド106とガイド1
08とで外径寸法の誤差が大きい場合には、組付時にガ
イド孔122、124へ外歯歯車102の回転軸104
を挿入した状態でガイド106、108を歯車収容部1
12へセットすることができたとしても(すなわち、組
付時にガイド孔122、124の軸芯を一致させること
ができたとしても)、上述した隙間Mへ導かれた流体か
らの吐出圧力Qによってガイド106、108が移動さ
せられると、ガイド孔122の軸芯とガイド孔124の
軸芯がその半径方向に沿ってずれてしまう(図5及び図
6の二点鎖線状態)。このような場合には、図7に示さ
れるように、ガイド孔122をその軸方向に沿ってガイ
ド孔124へ投影した際のガイド孔122とガイド孔1
24とのラップ部分Sの最大幅が、回転軸104の直径
寸法未満となり、図5に二点鎖線で示されるように、回
転軸104の軸芯(すなわち、外歯歯車102の軸芯)
がガイド孔122、124の軸芯に対して傾斜し、回転
軸104がガイド孔122の内周部を押圧して互いに隣
接するガイド106を引き離してしまうことが考えられ
る。この場合には、隣接するガイド106の間に隙間が
生じ、この隙間を介して吐出部116側の流体が吐出圧
力により吸入部114側へ漏れ出てしまい、結果的に容
積効率を低下させてしまう可能性がある。 【0007】また、逆に、図7のラップ部分Sの最大幅
が回転軸104の直径寸法未満とならなかった場合は、
回転軸104によってガイド108の移動が制限され、
ガイド108同士が互いに密着し、更にガイド108と
歯車収容部112とが密着するまでガイド108が充分
に移動できなかった状態であるため、ガイド108同士
の間、或いはガイド108の外周部と歯車収容部112
との間に隙間が生じることが考えられる。この場合で
も、生じた隙間を介して吐出部116側の流体が吐出圧
力により吸入部114側へ漏れ出てしまい、やはり結果
的に容積効率を低下させてしまう可能性がある。 【0008】本発明は、上記事実を考慮して、容積効率
を向上させることができる外接歯車ポンプを得ることが
目的である。 【0009】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の外接歯車
ポンプは、ケーシング本体に形成された歯車収容部へ互
いに噛み合った状態で収容された一対の外歯歯車を回転
させることで、前記一対の外歯歯車の中心を結ぶ線を境
して前記一対の外歯歯車の半径方向一方に設けられた
吸入部から流体を吸入すると共に、前記流体を前記一対
の外歯歯車の歯溝と前記歯車収容部の内壁との間に収容
して前記一対の外歯歯車を介して前記吸入部とは反対側
に設けられた吐出部へ搬送する外接歯車ポンプであっ
て、前記一対の外歯歯車の軸方向一端側に設けられ、前
記歯車収容部を閉止するカバーと、前記一対の外歯歯車
の各々に対応して設けられ、外径寸法が対応する外歯歯
車の外径寸法よりも大きく且つ対応する前記外歯歯車を
収容する前記歯車収容部の内径寸法よりも小さく形成さ
れると共に、前記一対の外歯歯車の軸方向一端側から同
軸的に延出された回転軸を軸支するガイド孔が各々形成
され、前記吐出部へ搬送された流体の一部が前記カバー
との間に導かれることにより当該流体の吐出圧力で前記
一対の外歯歯車側へそれぞれ押し付けられる一対のガイ
ドと、前記一対の外歯歯車の軸方向他端側から同軸的に
延出された回転軸を軸支する底孔が形成されると共に、
前記他端側の回転軸が前記底孔へ同軸的に挿入された状
態での前記底孔と前記他端側の回転軸の間の隙間が、前
記底孔と前記ガイド孔の軸芯が一致した状態での前記歯
車収容部と前記ガイドの間の隙間と、前記一端側の回転
軸が前記ガイド孔へ同軸的に挿入された状態での前記一
端側の回転軸と前記ガイド孔の間の隙間との差よりも大
きく設定された前記ケーシング本体と一体のケーシング
底部と、を備えることを特徴としている。 【0010】 【0011】 【0012】 【0013】 【0014】 【0015】 【0016】 【0017】上記構成の外接歯車ポンプによれば、吸入
部から吸入された流体(例えば、水や油、或いはこれら
の溶媒とする溶液等)は、一対の外歯歯車の回転により
これらの外歯歯車の歯溝へ充填されて、この歯溝と歯車
収容部の内壁との間に収容される。更に、歯溝と歯車収
容部の内壁との間に収容された流体は一対の外歯歯車の
回転により吐出部側へ搬送される。一対の外歯歯車は互
いに噛み合っており、これにより、吐出部と吸入部は遮
断される。このため、吐出部へ搬送された流体は吸入部
側へ戻ることはできず、順次吐出部へ搬送される流体に
より吐出部では内圧が上昇し、この上昇した内圧が吐出
圧力となって吐出部内の流体を吐出する。 【0018】また、吐出部側へ搬送される流体の一部
は、ケーシング本体とガイドの間の僅かな隙間を通って
ガイドとカバーの間へ導かれる。ガイドとカバーの間へ
導かれた流体もまた吐出圧力を受けているため、ガイド
とカバーの間へ導かれた流体はガイドを外歯歯車側へ向
けて押圧する。これにより、ガイドと外歯歯車との間の
隙間が減少し、この隙間を介して吐出部から吸入部へ漏
れる流体の量が減少する。さらに、一対の外歯歯車がガ
イドを介してガイドとカバーの間へ導かれた流体からの
圧力を受けると、一対の外歯歯車の軸方向他端側の端面
とケーシング本体のシール部との間の隙間もまた減少す
る。このため、容積効率が上昇する。 【0019】ところで、ガイドは歯車収容部内に収容さ
れるため、ガイドの外径寸法は歯車収容部の内径寸法よ
りも小さく、ガイドと歯車収容部の隙間の分だけガイド
は歯車収容部内で移動できる。ここで、本外接歯車ポン
プでは、他端側の回転軸が底孔へ同軸的に挿入された状
態での底孔と他端側の回転軸との間の隙間は、底孔とガ
イド孔の軸芯が一致した状態での歯車収容部とガイドの
間の隙間と、一端側の回転軸がガイド孔へ同軸的に収容
された状態での一端側の回転軸とガイド孔との間の隙間
との差よりも大きく設定されている。すなわち、本外接
歯車ポンプでは、ガイドが歯車収容部との間の隙間分だ
け歯車収容部内で移動し、更に、ガイドが移動すること
によりガイド孔の内周部が一端側の回転軸を押圧して移
動させたとしても、この一端側の回転軸の移動に伴う他
端側の回転軸の移動量は、この他端側の回転軸と底孔と
の間の隙間よりも小さい。 【0020】したがって、例えば、上述した吐出圧力等
によりガイドが互いに密着し且つ歯車収容部の内周一部
へ接触するまで歯車収容部の内部で移動して、底孔に対
するガイド孔の相対的な位置関係が変化しても、両回転
軸は軸方向を変化させることなく上述したガイド孔と底
孔とが重なり合った部分に配置される。このため、ガイ
ド孔に挿入された回転軸がガイド孔の内周部を押圧して
回転軸の軸方向を傾けるようなことはなく、両外歯歯車
の回転軸が一対のガイドを互いに引き離すことはない。 【0021】 【発明の実施の形態】図3には本発明の一実施の形態に
係る外接歯車ポンプ10を適用した油圧式車高調整装置
12の正面図が示されており、図4には油圧式車高調整
装置12の側面図が示されている。 【0022】これらの図に示されるように、油圧式車高
調整装置12はボックス状のタンク14を備えており、
このタンク14の内部へ流体としての作動油を貯留でき
るようになっている。このタンク14の下側には、タン
ク14内の作動油を車両の懸架シリンダ(図示省略)へ
供給するアクチュエータ16が設けられている。このア
クチュエータ16は外接歯車ポンプ10、モータ18、
及び、外接歯車ポンプ10とモータ18とを支持するブ
ラケット20によって構成されており、ボルト22によ
りブラケット20がタンク14の下端部へ固定され、タ
ンク14と一体とされている。 【0023】外接歯車ポンプ10はブラケット20の内
側に配置されたケーシング24を備えている。図1に示
されるように、このケーシング24は、ケーシング本体
26、ケーシング底部30、及びカバー66によって構
成されている。ケーシング本体26には歯車収容部28
が形成されている。図2に示されように、歯車収容部2
8は平面視で同一半径の一対の円の一部が重なり合った
略『8』字形状とされており、ケーシング本体26の厚
さ方向一方(図1の矢印A方向)の側で開口している。
また、このケーシング本体26の厚さ方向他端にはケー
シング底部30が一体に設けられており、このケーシン
グ底部30によって歯車収容部28の他端側が閉止され
ている。 【0024】この歯車収容部28の内側には同一のピッ
チ円で同一の歯数を有する一対の外歯歯車32、34が
互いに噛み合った状態で収容されている。 【0025】各外歯歯車32、34の中心から歯先まで
の径寸法は、歯車収容部28を一対の円筒の重なりによ
って形成されていると見なした場合、この円筒の半径寸
法よりも僅かに小さく、この円筒と外歯歯車32或いは
外歯歯車34を同軸的に重ね合わせた場合には、円筒の
内周(すなわち、歯車収容部28の内周部)と外歯歯車
32或いは外歯歯車34の歯先との間に約15μmの隙
間ができる。このため、外歯歯車32、34は互いに噛
合し且つ歯車収容部28へ収容された状態で円滑に回転
可能であり、しかも、上述した歯先と歯車収容部28の
内周部との間に形成される隙間の範囲で外歯歯車32、
34は自らの径方向に沿って移動可能である。 【0026】外歯歯車32の中央からは回転軸36、3
8が延出されており、また、外歯歯車34の中央からは
回転軸42、44が延出されている。回転軸36、42
は、外歯歯車32、34が互いに噛合した状態でケーシ
ング底部30に形成された一対の底孔40、46に挿入
され、底孔40、46によって回転可能に軸支されてい
る。底孔40、46は、歯車収容部28を同一内径の一
対の円筒の重なりによって形成されていると見なした場
合、何れかの円筒と略同軸的となるように形成されてお
り、各底孔40、46の内径寸法の最小許容寸法は、回
転軸36、42が同軸的に挿入された場合に内周部と回
転軸36、42の外周部との間に底孔40、46の半径
方向に沿って約75μmの隙間Dが形成される程度とさ
れている。したがって、各回転軸36、42は、挿入さ
れた底孔40、46の内部で自らの軸周りに円滑に回転
可能であり、また、基本的に、隙間Dの範囲内で自らの
半径方向に沿って移動可能とされている。 【0027】一方、回転軸36、42とは反対方向へ向
けて各外歯歯車32、34から延出された回転軸38、
44は一対のガイド48に形成されたガイド孔54へ挿
入され、これらのガイド孔54により軸支されている。 【0028】各ガイド48は、各外歯歯車32、34を
介してケーシング底部30とは反対側で各外歯歯車3
2、34と対向するように歯車収容部28の内側に収容
されている。また、各ガイド48は円筒形状の大径部5
0を備えている。この大径部50の外径寸法は、歯車収
容部28を同一内径の一対の円筒の重なりによって形成
されていると見なした場合、この円筒の内径寸法よりも
僅かに小さい。より詳細には、円筒の内径(半径)の最
大許容寸法と大径部50の外径(半径)の最小許容寸法
との差(最大嵌め合い公差、図1及び図2の隙間E)が
約10μmとされている。 【0029】さらに、大径部50を介して外歯歯車3
2、34とは反対側には大径部50よりも小径とされた
円筒形状の小径部52が、大径部50と同軸的且つ一体
に形成されており、これらの大径部50及び小径部52
の中心を軸方向に沿って上述したガイド孔54が形成さ
れている。 【0030】このガイド孔54の内径(半径)の最大許
容寸法は、回転軸38、44が同軸的に挿入された場合
に、回転軸38、44の外周部とガイド孔54との間に
その半径方向に沿って約35μmの隙間Fが形成される
ように設定されている。 【0031】また、ガイド48の大径部50の外周一部
には、軸方向に沿って平面状にカットされた平面部56
が形成されている。平面部56にはガイド48の径方向
中央側が底部とされた円孔58が形成されており、平面
部56同士が互いに対向した状態でガイド48を密着さ
せ、且つ、これらのガイド48の高さを揃えると各ガイ
ド48の円孔58が互いに連通する。この円孔58には
長さが円孔58の深さの略2倍とされたピン60が挿入
されており、このピン60は双方の円孔58へ挿入され
る。この状態では、平面視では歯車収容部28に対応し
た略「8」の字形状となり、ガイド孔54へ回転軸38
及び回転軸44が挿入された状態で両ガイド48を歯車
収容部28へ挿入できる。 【0032】さらに、図1に示されるように、ケーシン
グ24は一対のカバー66を備えている。これらのカバ
ー66は、回転軸34、44方向(すなわち、図1の矢
印A方向及びその反対方向)両側からケーシング本体2
6を挟み込むように配置されており、ボルト等の締結手
段によってケーシング本体26を介して互いに対向する
ようにケーシング本体26へ固定され、これによりケー
シング本体26が閉止されている。但し、これらのカバ
ー66とガイド48との間には極僅かな隙間が形成され
ている。 【0033】また、図2に示されるように、ケーシング
本体26には吸入部62と吐出部64が形成されてい
る。吸入部62と吐出部64は外歯歯車32と外歯歯車
34の各々の軸中心を結ぶ線Lを境に線対称的に形成さ
れており、吸入部62はケーシング本体26の外周部で
開口してパイプやホース等の接続手段を介してタンク1
4の下端部に形成された作動油流出用の流出部(図示省
略)へ接続されている。一方、吐出部64は、ブラケッ
ト20に設けられた吐出ポート65(図3及び図4参
照)と連通しており、この吐出ポート65と懸架シリン
ダ(図示省略)とが吸入部62とケーシング本体26と
を接続する接続手段とは別の接続手段を介して接続され
ており、吐出部64から吐き出された作動油を懸架シリ
ンダ内部へ送給できるようになっている。 【0034】さらに、外歯歯車32の回転軸36の先端
側は、ブラケット20内に配置されたギヤ等の駆動力伝
達手段を介してモータ18の出力軸(何れも図示省略)
へ接続されており、モータ18の駆動力(回転力)が駆
動力伝達手段を介して回転軸36へ伝達されて外歯歯車
32が回転し、外歯歯車32の回転力を受けて外歯歯車
34が従動回転するようになっている。 【0035】ここで、モータ18はコネクタ19(図3
及び図4参照)を介してコンピュータ等の制御手段(図
示省略)へ電気的に接続されている。この制御手段には
乗員数や荷物重量等の変動による車高の変動を検知する
車高センサ(図示省略)が電気的に接続されており、車
高変動に伴う車高センサからの信号に応じて制御手段が
モータ18を駆動させるようになっている。 【0036】次に本実施の形態の作用並びに効果につい
て説明する。モータ18を駆動させて回転軸36を回転
させると、外歯歯車32が図2の矢印B方向へ向けて回
転し、これに伴い外歯歯車34が図2の矢印C方向へ向
けて回転する。このとき吸入部62側で各外歯歯車3
2、34の歯溝へ充填されている作動油は、外歯歯車3
2、34の回転により歯車収容部28の内周部に沿って
吐出部64側へ運ばれる。このようにして作動油が吸入
部62側から吐出部64側へは運ばれると吐出部64側
の内圧が吸入部62側の内圧よりも高くなり、この吐出
圧力が各外歯歯車32、34の歯先及び歯溝を押圧して
吸入部62側で且つ両外歯歯車32、34が互いに接近
する方向へ押圧する。これにより、両外歯歯車32、3
4の歯先の一部が歯車収容部28の内周部へ圧接される
と共に、両外歯歯車32、34の歯先が互いに密着す
る。このようにして、吸入部62と吐出部64とがシー
ル(遮断)されるため、基本的に、作動油は吐出部64
側から吸入部62側へ戻ることはできない。したがっ
て、両外歯歯車32、34が回転して断続的に作動油が
吸入部62側から吐出部64側へ運ばれてくることによ
り、作動油には吐出部64側から押し出される(吐出さ
れる)だけの圧力(すなわち、吐出圧力)が与えられ
る。 【0037】また、吐出部64側へ運ばれた作動油は、
付与された吐出圧力によって外歯歯車32、34とガイ
ド48との間の隙間Gから吸入部62側へ漏れ出ようと
する。ここで、吐出圧力を受けた作動油の一部はガイド
48と歯車収容部28との間の隙間(すなわち、隙間
E)を通ってガイド48とカバー66との間の隙間Hへ
達する。この隙間Hへ達した作動油が吐出圧力により、
ガイド48を外歯歯車32、34側へ押圧して隙間Gの
間隔を詰める。このため、隙間Gを介して吸入部62側
へ漏れる作動油が少なくなり、容積効率が向上する。 【0038】ところで、ガイド48と歯車収容部28と
の間の隙間(すなわち、隙間E)へ入り込んだ作動油
は、吐出圧力によりガイド48を吸入部62側へ押圧し
て吸入部62側へ移動させると共に、吐出部64側から
隙間Eへ入り込み歯車収容部28の内周部へ沿って吸入
部62側へ移動した作動油は、吐出部64と吸入部62
との中間部で吐出圧力により両ガイド48を互い密着さ
せる方向へ向けて両ガイド48を押圧する(なお、吐出
圧力を受けた作動油によるガイド48の押圧方向やガイ
ド48の移動の様子については図6(A)を参照)。以
上の吐出圧力により、ガイド48は基本的にその外周部
が歯車収容部28の内周部へ接触し、且つ、両ガイド4
8が互いに密着するまで歯車収容部28の内側で移動さ
せられる。 【0039】ここで、回転軸36、38或いは回転軸4
2、44、ガイド孔54、及び底孔40或いは底孔46
が同軸的に配置されていた状態から、ガイド48が隙間
E分だけ移動した場合には、ガイド48の移動方向とは
反対側でのガイド孔54と回転軸38或いは回転軸44
との間の隙間Fが隙間Eの分だけ減少する。このとき、
仮に、隙間Eが隙間Fよりも大きければガイド孔54の
内周部が回転軸38或いは回転軸44をガイド48の移
動方向へ向けて押圧する。ガイド孔54の内周部が回転
軸38或いは回転軸44の外周部へ接触するまでの間
に、ガイド48は隙間Fの分だけ移動しているため、ガ
イド孔54の内周部によって回転軸38或いは回転軸4
4が押圧された場合の移動量は隙間Eから隙間Fを差し
引いた量となる。 【0040】ここで、本外接歯車ポンプ10では、隙間
Eから隙間Fを差し引いた量よりも回転軸36、42と
底孔40、46の隙間Dは充分に大きいため、上述した
ように回転軸38或いは回転軸44がガイド孔54の内
周部に押圧されて移動しても、回転軸36或いは回転軸
42が底孔40或いは底孔46の内周部へ接触すること
はない(特に、本実施の形態では、隙間Eは隙間Fより
も小さいため、実際にはガイド48が移動してもガイド
孔54に回転軸38或いは回転軸44が押圧されて移動
することはなく、したがって、回転軸36或いは回転軸
42が底孔40或いは底孔46の内周部へ接触すること
はありえない)。 【0041】このため、例えば、上述したように吐出圧
力によってガイド48が移動して、これによりガイド孔
54がその半径方向に沿って変位してガイド孔54の内
周部に回転軸38、44が押圧されたとしても、回転軸
36、38及び回転軸42、44はその押圧方向に沿っ
て平行に移動するだけで軸方向を変化させることはなく
(すなわち、回転軸36、38及び回転軸42、44の
軸方向が傾くことはない)、また、ガイド48は平面部
56が互いに密着し且つ平面部56以外の外周部の一部
が歯車収容部28の内周部へ当接するまで移動できる。
このように、本外接歯車ポンプ10では、両平面部56
の間から作動油が漏れることはないので、この意味でも
容積効率を向上できる。 【0042】さらに、本外接歯車ポンプ10では、底孔
40、46の内径の最小許容寸法を上述した条件に適合
するように設定すれば、ガイド48の外径寸法、歯車収
容部28の内径寸法の、ガイド孔54の内径寸法の各公
差は比較的大きく設定してもよい。したがって、各部品
の寸法不良や形状不良の発生を少なくでき、製造コスト
の軽減を図ることができる。 【0043】なお、本外接歯車ポンプ10では、ケーシ
ング本体26とケーシング底部30とが一体とされた構
成であったが、ケーシング本体26とケーシング底部3
0を別部品で構成してもよく、更には、ガイド48の如
くケーシング底部30がケーシング本体26に対して底
孔40、46の半径方向に沿って移動可能な構成として
もよい。すなわち、例えば、従来の外接歯車ポンプの如
く、ガイド48と同様の構成のケーシング底部を歯車収
容部28へ嵌め込み、更に、ケーシング底部を介して外
歯歯車32、34とは反対側にカバー66と同様の構成
のカバーを設けて歯車収容部28を閉止する構成として
もよい。この場合には、歯車収容部28内でのケーシン
グ底部の移動量を考慮して底孔の内径を更に拡大する必
要があるものの、ガイド48と同様に作動油の吐出圧力
によりケーシング底部が外歯歯車32、34へ密着させ
られるため、容積効率をより一層向上できる。 【0044】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明によれば、歯車収容部内でその半径方向に沿ってガ
イドが移動しても、ガイド孔は完全に底孔と重なり合う
ため、一対の外歯歯車の回転軸の軸方向がガイドの移動
によりガイド孔及び底孔の軸方向に対して傾くことはな
い。したがって、回転軸が傾いて一対のガイドを互いに
引き離す方向へ向けて回転軸が押圧することによって生
じる両ガイド間の隙間が形成されなくなり、より一層容
積効率を向上できる。 【0045】 【0046】 【0047】 【0048】しかも、底孔の内径は基本的に特許請求の
範囲の請求項に記載した要件を満足すれば、他の寸法
公差は比較的ラフでよく、コストを安価にすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施の形態に係る外接歯車ポンプの
構成を示す図2の1−1線に沿った断面図である。 【図2】本発明の一実施の形態に係る外接歯車ポンプで
ケーシングからカバー及びガイドを外した状態での平面
図である。 【図3】本発明の一実施の形態に係る外接歯車ポンプを
適用した油圧式車高調整装置の正面図である。 【図4】本発明の一実施の形態に係る外接歯車ポンプを
適用した油圧式車高調整装置の側面図である。 【図5】従来の外接歯車ポンプの構造を示す断面図であ
る。 【図6】従来の歯車ポンプのカバーを外した状態での要
部の概略的な平面図及び底面図で、(A)がカバーを外
した状態での平面図、(B)がガイド孔の位置がずれて
いる場合での底面図、(C)がガイドの外径が他方のガ
イドの外径よりも小さい場合での底面図である。 【図7】従来の歯車ポンプにおいてガイドが移動した場
合での一方のガイドのガイド孔を他方のガイドのガイド
孔へ回転軸の軸方向に沿って投影した場合の概念図であ
る。 【符号の説明】 10 外接歯車ポンプ 28 歯車収容部 30 底部 32 外歯歯車 34 外歯歯車 36 回転軸 38 回転軸 40 底孔 42 回転軸 44 回転軸 46 底孔 48 ガイド 54 ガイド孔 62 吸入部 64 吐出部 66 カバー D 隙間 E 隙間 F 隙間

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ケーシング本体に形成された歯車収容部
    へ互いに噛み合った状態で収容された一対の外歯歯車を
    回転させることで、前記一対の外歯歯車の中心を結ぶ線
    を境として前記一対の外歯歯車の半径方向一方に設けら
    れた吸入部から流体を吸入すると共に、前記流体を前記
    一対の外歯歯車の歯溝と前記歯車収容部の内壁との間に
    収容して前記一対の外歯歯車を介して前記吸入部とは反
    対側に設けられた吐出部へ搬送する外接歯車ポンプであ
    って、 前記一対の外歯歯車の軸方向一端側に設けられ、前記歯
    車収容部を閉止するカバーと、 前記一対の外歯歯車の各々に対応して設けられ、外径寸
    法が対応する外歯歯車の外径寸法よりも大きく且つ対応
    する前記外歯歯車を収容する前記歯車収容部の内径寸法
    よりも小さく形成されると共に、前記一対の外歯歯車の
    軸方向一端側から同軸的に延出された回転軸を軸支する
    ガイド孔が各々形成され、前記吐出部へ搬送された流体
    の一部が前記カバーとの間に導かれることにより当該流
    体の吐出圧力で前記一対の外歯歯車側へそれぞれ押し付
    けられる一対のガイドと、 前記一対の外歯歯車の軸方向他端側から同軸的に延出さ
    れた回転軸を軸支する底孔が形成されると共に、前記他
    端側の回転軸が前記底孔へ同軸的に挿入された状態での
    前記底孔と前記他端側の回転軸の間の隙間が、前記底孔
    と前記ガイド孔の軸芯が一致した状態での前記歯車収容
    部と前記ガイドの間の隙間と、前記一端側の回転軸が前
    記ガイド孔へ同軸的に挿入された状態での前記一端側の
    回転軸と前記ガイド孔の間の隙間との差よりも大きく設
    定された前記ケーシング本体と一体のケーシング底部
    と、 を備えることを特徴とする外接歯車ポンプ。
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