JP3380330B2 - 連続焼鈍炉の板温制御方法 - Google Patents

連続焼鈍炉の板温制御方法

Info

Publication number
JP3380330B2
JP3380330B2 JP14887294A JP14887294A JP3380330B2 JP 3380330 B2 JP3380330 B2 JP 3380330B2 JP 14887294 A JP14887294 A JP 14887294A JP 14887294 A JP14887294 A JP 14887294A JP 3380330 B2 JP3380330 B2 JP 3380330B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
annealing
steel strip
sheet
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14887294A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0813042A (ja
Inventor
芳一 野村
勇人 風岡
健一 加藤
竜司 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP14887294A priority Critical patent/JP3380330B2/ja
Publication of JPH0813042A publication Critical patent/JPH0813042A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3380330B2 publication Critical patent/JP3380330B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
  • Control Of Heat Treatment Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、絞り加工用や軟質ぶり
き原板用等の鋼帯を焼鈍処理する連続焼鈍炉の板温制御
方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】絞り加工用や軟質ぶりき原板用等の鋼帯
は、冷間圧延後の鋼帯を連続焼鈍炉により焼鈍処理して
製造されているが、従来のこの種連続焼鈍炉における焼
鈍処理の焼鈍温度は、熱延工程での製造条件にも影響を
受けるため、許容範囲内で高めに設定するのを普通とし
ていた。ところで、最近のプロセスラインではライン内
に調質圧延機を設置しているため、調質圧延機のロール
交換を行う際には炉内における鋼帯の通板速度を下げる
必要があり、その分焼鈍時間が約3倍程延長されること
がある。このように焼鈍時間が延長されたにもかかわら
ず焼鈍温度を高めのまま保持すると、長時間の高温焼鈍
によって鋼帯の長さ方向にヒートバックルと呼ばれる絞
りしわが発生するなど不良品を発生させるという問題が
あった。また、調質圧延機のロール交換等による通板速
度の変動によって同一ロット内で硬度変化が大きくな
り、製缶工程でのトラブル発生の原因となる問題もあっ
た。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は前記のような
問題を解決し、炉内における鋼帯の通板速度を下げる必
要がある場合にも、ヒートバックルの発生がないうえに
同一ロット内での硬度変化が小さく、極めて品質の高い
製品を得ることができる連続焼鈍炉の板温制御方法を提
供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】前記のような課題を解決
した本発明に係る連続焼鈍炉の板温制御方法は、炉内を
通過する鋼帯の通板速度が連続焼鈍中に低下した際、低
下した通板速度を板速計により検出し、通板速度と焼鈍
温度の組合せの過去実績から予め決定された通板速度に
対する適正焼鈍温度範囲のデータに基づき前記した板速
計による検出通板速度に対応する適正焼鈍温度を演算処
理手段で定め、炉内に設置された加熱装置を制御して炉
内温度を下げることにより鋼帯の板温を前記適正焼鈍温
度範囲内まで降下させて、鋼帯の軟質化を防止してヒー
トバックルの発生を防止するとともに硬度変動を小さく
ることを特徴とするものである。 【0005】 【作用】本発明の連続焼鈍炉の板温制御方法は、鋼帯の
焼鈍中に調質圧延機のロール交換等が行われて炉内の通
板速度が低下したことが板速計により検出されると、こ
の計測通板速度のデータが演算手段に入力される。演算
処理手段は通板速度と焼鈍温度の組合せの過去実績から
決定された適正焼鈍温度範囲をデータとして板速計によ
る検出通板速度に対応する適正焼鈍温度範囲を定める。
そして、炉内が演算処理手段により得られた適正焼鈍温
度となるように炉内に設置された加熱装置を制御し、焼
鈍温度を下げるので、通板速度が変動しても鋼帯の硬度
の変動は小さく、同一ロット内での硬度変動も極めて小
さいものとなる。しかも、焼鈍温度が低くなると通板速
度も遅くなるので鋼帯の再結晶も確実に行なわれ、且
つ、結晶粒径の成長も充分行なわれ、耐フルーティング
性等の機械的特性も良好なものとなる。 【0006】 【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。1は加熱帯2と均熱帯3と一次冷却帯4及
び過時効帯5とよりなる焼鈍炉である。6は加熱帯2に
設けられる輻射式の加熱装置であり、この加熱装置6は
COGの燃焼を行うラジアントチューブよりなるもので
ある。7は均熱帯3に設けられた電気ヒータよりなる加
熱装置である。8は加熱帯2の入口側に設けられる鋼帯
の速度を検出する板速計、9は加熱帯2、均熱帯3、一
次冷却帯4及び過時効帯5の出口側に設けられて鋼帯の
板温を検出する板温計である。 【0007】10は通板速度と焼鈍温度の組合せの過去
実績から予め決定された通板速度に対する適正焼鈍温度
範囲のデータをもとにして板速計による検出通板速度に
対応する適正焼鈍温度範囲を定める演算処理手段であ
り、該演算処理手段10により得られた適正焼鈍温度範
囲に基づいてラジアントチューブの加熱装置6や電気ヒ
ータよりなる炉内に設置された加熱装置7は制御される
ものである。 【0008】次に、演算処理手段10の演算式を数1と
して示す。 【数1】 【0009】また、前記加熱装置6、7の制御は、演算
処理手段10により判断された適正焼鈍温度範囲に基づ
いて手動で制御してもよいが、演算処理手段10により
判断された適正焼鈍温度範囲に基づいて加熱帯2に設け
られるラジアントチューブよりなる輻射式の加熱装置6
のCOG燃料の投入量を自動制御するとともに、均熱帯
3に設けられる電気ヒータよりなる加熱装置7をオン・
オフ制御して鋼帯の板温が設定された適正焼鈍温度範囲
内となるよう自動制御してもよい。さらに、演算処理手
段10は前記のような機能の外、板温計9により検出さ
れた鋼帯の温度に基づいて加熱装置6、7を制御できる
ようにして、通板速度に応じ加熱装置6、7を制御して
も板温が設定温度に達しなかったことを検知したときは
さらに加熱装置6、7を板温に応じて制御し焼鈍温度を
適正範囲に設定することもできる。 【0010】また、演算処理手段10に炉通板速度予測
制御を取り入れて、予測に基づいて加熱装置6、7を制
御することによりタイムラグを生じることなく鋼帯を適
正焼鈍温度範囲で焼鈍することができるので、より品質
の高い製品を得ることが可能となる。 【0011】なお、前記したような装置を用いて冷間圧
延後の鋼帯を連続焼鈍炉により焼鈍処理し、調質圧延機
において調質圧延を行って製品とする具体例としては、
例えば、板厚0.17〜0.40mm、板幅700〜1
050mmの鋼帯を通板速度300〜900m/分で焼
鈍炉1内を通板させ、加熱帯2および均熱帯3において
600〜670℃で25〜75秒間焼鈍を行い、焼鈍後
は一次冷却帯4で鋼帯を250〜400℃まで冷却し、
過時効帯5で250〜400℃、70〜250秒間過時
効処理を行ったうえ、調質圧延機において1.0〜1.
5%の圧下率で調質圧延を行う場合を挙げることができ
る。 【0012】そして、前記のような工程において、調質
圧延機におけるロール交換その他の原因で通板速度が低
下した場合には、加熱帯2の始端に設けられている板速
計8が板速を検出し、この検出通板速度のデータが演算
処理手段10に入力されると、演算処理手段10は通板
速度と焼鈍温度の組合せの過去実績から決定された適正
焼鈍温度範囲を、データとして保持しているか或いは演
算式に基づいて算出することができるので、検出通板速
度のデータに基づきテーブルに保持された適正焼鈍温度
範囲データ或いは前記した数1の演算式から算出された
適正焼鈍温度範囲データによって加熱帯2に設けられる
ラジアントチューブよりなる輻射式の加熱装置6のCO
G燃料の投入量を手動あるいは自動で制御するととも
に、均熱帯3に設けられる電気ヒータよりなる加熱装置
7を手動あるいは自動でオン・オフ制御し、炉内温度を
適正焼鈍温度範囲に設定して鋼帯の板温が設定範囲内と
なるようにするものである。このように鋼帯の通板速度
の低下に伴い加熱装置6の燃料供給量が絞られ、加熱装
置7の電気ヒータがオフされると、焼鈍温度は下げられ
るが焼鈍時間は長くなるので再結晶は確実に行なわれ、
必要な結晶粒径まで充分成長させることができるので、
耐フルーティング性等の機械的特性を満足させることが
できる。 【0013】このようにして得られた鋼帯成分が、C:
0.08〜0.13%、Si:〜0.034%、Mn:
0.3〜0.4%、P:〜0.02%、S:〜0.02
3%、Al:0.02〜0.04%、N:〜0.009
%の製品の硬度実績は、図3に示すとおりであって、図
4に示される従来の硬度実績の管理範囲HR30−T=6
3〜67より精度の高い硬度実績HR30−T=65とす
ることができた。【0014】 【発明の効果】本発明は前記説明によって明らかなよう
に、通板速度に応じて演算処理手段により加熱装置を制
御して焼鈍温度を変えるようにしたから、通板速度が低
下した際は焼鈍温度を下げて高温焼鈍を防ぎ、鋼帯の軟
質化を的確に防止し鋼帯の硬度精度を大幅に向上させる
ことができるうえ、同一ロット内での通板速度の変動に
よる硬度変動は極めて小さいものとなるので、製缶工程
でのトラブルの発生を確実に回避できることとなり、ま
た、通板速度が遅くなった際には焼鈍温度を低下させる
のでヒートバックルの発生もない。しかも、焼鈍温度は
低下するが通板速度も遅くなるので再結晶も確実に行な
われ且つ結晶粒径も充分成長させることができので、耐
フルーティング性等の機械的特性も良好となって高品質
の成品を得ることができる。さらに、焼鈍温度を低下さ
せるので加熱装置における燃料消費や電力消費を抑えコ
ストダウンを図ることができるなど種々の利点がある。
従って、本発明は従来の鋼帯焼鈍処理上の問題点を解消
した連続焼鈍炉の板温制御方法として業界にもたらすと
ころ極めて大なものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例を示す説明図である。 【図2】許容焼鈍温度範囲と通板速度との関係を示すグ
ラフである。 【図3】本発明方法による軟質鋼鋼帯の硬度実績を示す
グラフである。 【図4】従来方法による軟質鋼鋼帯の硬度実績を示すグ
ラフである。 【符号の説明】 6 加熱装置 7 加熱装置 8 板速計 10 演算処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 竜司 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵 株式会社名古屋製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭63−307223(JP,A) 特開 昭50−128608(JP,A) 特開 平5−179366(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 9/56 101

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 炉内を通過する鋼帯の通板速度が連続焼
    鈍中に低下した際、低下した通板速度を板速計により検
    出し、通板速度と焼鈍温度の組合せの過去実績から予め
    決定された通板速度に対する適正焼鈍温度範囲のデータ
    に基づき前記した板速計による検出通板速度に対応する
    適正焼鈍温度を演算処理手段で定め、炉内に設置された
    加熱装置を制御して炉内温度を下げることにより鋼帯の
    板温を前記適正焼鈍温度範囲内まで降下させて、鋼帯の
    軟質化を防止してヒートバックルの発生を防止するとと
    もに硬度変動を小さくすることを特徴とする連続焼鈍炉
    の板温制御方法。
JP14887294A 1994-06-30 1994-06-30 連続焼鈍炉の板温制御方法 Expired - Fee Related JP3380330B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14887294A JP3380330B2 (ja) 1994-06-30 1994-06-30 連続焼鈍炉の板温制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14887294A JP3380330B2 (ja) 1994-06-30 1994-06-30 連続焼鈍炉の板温制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0813042A JPH0813042A (ja) 1996-01-16
JP3380330B2 true JP3380330B2 (ja) 2003-02-24

Family

ID=15462614

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14887294A Expired - Fee Related JP3380330B2 (ja) 1994-06-30 1994-06-30 連続焼鈍炉の板温制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3380330B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2876709B1 (fr) * 2004-10-14 2007-07-27 Kappa Thermline Soc Par Action Procede et dispositif d'amelioration qualitative et quantitative de la production dans un four vertical de traitement de bandes d'acier ou d'aluminium
CN109321741A (zh) * 2017-07-31 2019-02-12 湖北华鑫科技股份有限公司 精密钢带自动退火机
CN111250547B (zh) * 2020-01-16 2022-04-26 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 一种确定带钢瓢曲等级的方法及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0813042A (ja) 1996-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5130733B2 (ja) 連続焼鈍設備
JPS6272429A (ja) 厚鋼板の熱間矯正方法
JP5350579B2 (ja) 連続式溶融めっき用熱延鋼板の材質安定化方法
JP5293022B2 (ja) 連続焼鈍炉における温度制御方法および連続焼鈍炉
JP3380330B2 (ja) 連続焼鈍炉の板温制御方法
JPS5922602B2 (ja) 熱間粗圧延中におけるスラブの板幅の自動制御方法
JP3979023B2 (ja) 高強度冷延鋼板の製造方法
JP7311764B2 (ja) 冷間タンデム圧延設備及び冷間タンデム圧延方法
EP4306665A1 (en) Continuous annealing equipment, continuous annealing method, cold-rolled steel sheet manufacturing method, and plated steel sheet manufacturing method
JP2590199B2 (ja) 温間圧延方法、及びその装置
JP5510787B2 (ja) 冷延鋼板の連続焼鈍設備の輻射加熱による加熱炉の板温度制御方法
JPS61253112A (ja) 鋼板の冷却制御方法
JPH0275409A (ja) 熱延鋼板の巻取温度制御方法
JPS5944367B2 (ja) 水焼入連続焼鈍法
EP3757236A1 (en) Steel sheet heating method in continuous annealing and continuous annealing facility
JP2004197144A (ja) 連続焼準板温制御方法
JPH04329856A (ja) 鋼帯の連続溶融亜鉛鍍金における溶融亜鉛浴への浸入板温制御方法
JP2807918B2 (ja) 連続焼鈍炉の燃焼制御方法
EP4394056A1 (en) Hot-rolled steel strip annealing method
JPH052728B2 (ja)
KR20040055855A (ko) 강판의 재질특성을 이용한 소둔로공정 작업조건 설정방법
JP3518504B2 (ja) 鋼板の冷却条件設定方法
JPS61159213A (ja) 帯鋼板の板硬度制御方法
KR100526137B1 (ko) 연속소둔라인 급냉대 스트립 냉각속도 제어방법
JPH06228660A (ja) ハースロールクラウン制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20021129

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees