JP3376913B2 - H形鋼の圧延方法 - Google Patents

H形鋼の圧延方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はH形鋼の圧延方法に
関し、特にH形鋼の寸法精度向上に関する。 【0002】 【従来の技術】図5(a),(b),(c)はH形綱の
熱間製造設備の構成を示した図である。H形綱の熱間製
造設備は、これらの図に示されるように、加熱炉1、ブ
レークダウン圧延機2、粗ユニバーサル圧廷機3,
3’、エッジャ圧延機4,4’及び仕上げユニバーサル
圧延機5の組み合わせからなる。 【0003】図6(a),(b),(c)はH形鋼用素
材の断面形状を示した図である。上記のH形綱の熱間製
造設備において、これらの図に示されるような、スラブ
51、ブルーム52、ビームブランク53などの素材を
順次通して圧延することにより所定の断面寸法になるH
形鋼が製造されている。 【0004】図7(a),(b)は上記のH形綱の熱間
製造設備のブレークダウン圧延機2の孔形形状を示した
図である。ブレークダウン圧延機2は、これらの図に示
されるように、ロール胴に沿って開孔型54又は閉孔型
55を複数個設けた上下ロールが配置された2重式圧延
機になっていて、ここではH形断面の粗形鋼片8(図1
0参照)が圧延される。 【0005】図8(a),(b),(c)は、H形鋼の
熱間製造設備の粗ユニバーサル圧延機以降における被圧
延材の断面形状の変遷を示した図である。図8(a)に
示されるように、水平ロール56と竪ロール57とを備
えた粗ユニバーサル圧延機3においては、ブレークダウ
ン圧延によって得られた粗形鋼片8の圧延がさらに進め
られ、水平ロール56ではウェブがその厚さ方向に、水
平ロール56と竪ロール57とによってフランジがその
厚さ方向に圧下される。そして、フランジ幅について
は、図8(b)に示されるように、粗ユニバーサル圧延
機3と対で用いられるエッジャ圧延機4のエッジャロー
ル58にて規定の寸法まで圧下される。 【0006】上記の粗圧延は被圧延材が所定の断面寸法
になるまで粗ユニバーサル圧延機3とエッジャ圧延機4
からなる粗ユニバーサル圧延機群にて複数回繰り返さ
れ、その後、図8(c)に示されるように、仕上げユニ
バーサル圧延機5において最終製品形状寸法に仕上げら
れる。 【0007】図9はH形鋼の寸法(公差)の説明図であ
る。上記のような圧延工程によって製造されるH形鋼6
には、図9に示されるように、ウェブ厚さt1、4ヶ所
のフランジ厚さt21,t22,t23,t24、左右
フランジ幅B1,B2及びウェブの中心の偏りSといっ
た寸法の公差の規定があり、これらの寸法を良好な精度
で圧延することが重要となり、このような寸法精度が要
求されるH形鋼を製造する際に寸法はずれがあると、歩
留りが低下し圧延能率が阻害される。 【0008】また、近年では薄肉サイズのH形鋼の需要
が増加する傾向にあり、残留応力の軽減又は形状不良の
発生防止の観点から、ウェブに比べて冷却速度の小さい
フランジ部を熱間圧延の途中で、又は最終段階終了後に
強制的に水冷する場合がある。このとき上下左右のフラ
ンジ厚さが不揃いであると鋼材の温度が不均一になり、
冷却むらが生じて形状不良が発生するなどの不具合があ
り、以下に述べる理由から安定して圧延することが困難
であった。 【0009】ブレークダウン圧延機2では、図7
(a),(b)に示されるような複数の孔型54,55
により粗鋼片を圧延するが、被圧延材のセンタリングガ
イドの設定位置、圧延噛み込み姿勢又は孔型形状、及び
パススケジュールの不適正又は圧延機等のガタなどに起
因して、所望の左右上下対称な適正粗鋼片を常に得るこ
とは難しく、断面形状が不均一な粗鋼片は、以降のユニ
バーサル圧延を施した後の最終製品の寸法精度を低下さ
せる要因となっている。 【0010】また、粗ユニバーサル圧延機群における圧
延では、種々の圧延因子がウェブ及び4ヶ所のフランジ
の変形に影響を与え、更にそれらの変形が相互に影響し
あうことから、4ヶ所のフランジの厚さ及び脚長を均一
とすることが、つまりフランジ偏肉、ウェブの中心の偏
り、及び左右のフランジ幅偏差を「0」とすることが難
しい。 【0011】次に、フランジ厚さを均一とすることが困
難である理由を図10及び図11を参照して説明する。
図10はブレークダウン圧延を終了した粗鋼片の断面形
状を示す説明図であり、そして、図11は粗綱片、竪ロ
ール及び水平ロールの変位を示す説明図である。 【0012】フランジ厚さを均一とすることが困難であ
る第1の理由は、ブレークダウン圧延を終了した粗形鋼
片8の断面形状が図10に示されるように上下左右に対
称でない場合には、水平ロール対の間隔を適正にし、ま
た、水平ロール56と竪ロール57との4ヶ所の間隔を
すべて等しく適正に設定して圧延したとしても、圧延素
材となる粗形鋼片8のフランジに相当する各部の厚さが
異なるため、フランジ4ヶ所でのそれぞれの圧延反力が
異なり、図11に示されるように、圧延反力の差から弾
性的に支持されている竪ロール57のみならず、水平ロ
ール58もロール軸方向に変位するため、ユニバーサル
圧延後のフランジ45,46の各部の厚さは均一なもの
とはならない、という点にある。 【0013】また、第2の理由は、ブレークダウン圧延
を終了した粗鋼片の断面形状が上下左右対称で良好な場
合であっても、ユニバーサル圧延において圧延前に予め
水平ロール対と竪ロール対を所望の間隔に精度良く設定
し、且つ、それを確認することは現状では圧延機のガタ
や、有効なロール間隔検出機がないためきわめて難し
く、或るパスのロール間隔が不適正であれば、被圧延材
は当該パス圧延後には次パス以降に対して厚さの不均一
な圧延素材となる、という点にあり、前述したように最
終製品における寸法精度の低下を招く原因となってい
た。 【0014】H形鋼圧延におけるフランジ厚の寸法制御
に関しては、種々な検討がなされている。フランジ4ヶ
所の厚さを均一とする技術として特開平6−15327
号公報で開示された技術や、H形鋼に要求される9寸法
(ウェブ厚、フランジ厚4ヶ所、フランジ脚長4ヶ所)
を全て制御する技術として特開平9−103814号公
報(特願平7−260384号)にて提案されている技
術があり、ユニバーサル圧延機におけるフランジ厚と竪
ロールの位置の関係式(ゲージメータ式)は、次の
(1)式から(4)式のように表現でき(図4のゲージ
メータ式の説明図参照)、ユニバーサル圧延機の上流側
の近接した位置にて、粗ユニバーサル圧延途中のH形鋼
9のフランジ厚4ヶ所やその他の部位の寸法をそれぞれ
測定し、この測定結果に基づき各目標寸法との偏差を演
算し、この演算結果に基づいて各アクチュエータ(圧延
ロール等)の位置を変更し、以降1パス以上で圧延する
H形鋼の圧延方法が示されている。 【0015】 tf1out =(PV1+PV2)/MV+(PV1−PV3)/Mhs +SV1+SF+(Sh/2+PL)*tan (θ) +(PV1−PV2)/MVD+オフセット2 …(1) tf2out =(PV2+PV1)/MV+(PV2−PV4)/Mhs +SV1−SF+(Sh/2−PL)*tan (θ) +(PV2−PV1)/MVD+オフセット3 …(2) tf3out =(PV3+PV4)/MV+(PV3−PV1)/Mhs +SV2−SF+(Sh/2+PL)*tan (θ) +(PV3−PV4)/MVD+オフセット4 …(3) tf4out =(PV4+PV3)/MV+(PV4−PV2)/Mhs +SV2+SF+(Sh/2+PL)*tan (θ) +(PV4−PV3)/MVD+オフセット5 …(4) 【0016】 但し、tf1out :該当パスのユニバーサル圧延後のドライブ側上フランジ厚 tf2out :該当パスのユニバーサル圧延後のドライブ側下フランジ厚 tf3out :該当パスのユニバーサル圧延後のフリー側上フランジ厚 tf4out :該当パスのユニバーサル圧延後のフリー側下フランジ厚 PVl :該当パスのドライブ側上フランジ部の圧延反力 PV2 :該当パスのドライブ側下フランジ部の圧延反力 PV3 :該当パスのフリー側上フランジ部の圧延反力 PV4 :該当パスのフリー側下フランジ部の圧延反力 Sh :水平ロール開度 PL :水平ロールパスライン SV1 :ドライブ側竪ロール開度 SV2 :フリー側竪ロール開度 SF :水平ロールシフト θ :竪ロールテーパ角 MV :竪圧延のミル定数 Mbs :水平ロールのスラスト方向のミル定数 MVD :竪圧延における上下荷重差に対するミル定数 【0017】一方、粗ユニバーサル圧延途中のH形鋼9
のフランジ厚を測定する技術としては、特願平8−29
3226号にて提案されているスキャニング型のレーザ
距離計を使用した技術がある。 【0018】 【発明が解決しようとする課題】ところで、最終製品の
H形鋼6では、図9に示されるような4ヶ所のフランジ
厚さt21、t22、t23、t24の定義は、ほぼ脚
長の中心である4ヶ所のフランジの足先からウェブ側に
フランジ幅Bの1/4倍だけウェブ側にはいった点(B
/4点と以後記述する)でのフランジ部の厚さであると
JIS等の規格で決められている。 【0019】上述の従来の技術は、その4ヶ所のフラン
ジ厚さを均一とするべく、粗ユニバーサル圧延途中のH
形鋼9の少なくとも4ヶ所のフランジ厚を測定し(例え
ば特願平8−293226号のスキャニング型のレーザ
距離計により)、その測定結果に基づいて寸法制御を実
施している。 【0020】しかしながら、粗ユニバーサル圧延途中の
H形鋼9のフランジ厚は、フランジ幅方向で厚さが不均
一であり、しかもその不均一具合が上下左右で異なり、
且つ圧延サイズや圧延パス毎でも違っているのが実状で
ある(図12(a)(b)参照)。その原因は、ブレー
クダウン圧延を終了した粗形鋼片8の断面形状、圧延反
力による竪ロール57のガタに基因する傾き(図13参
照)、エッジャ圧延によるバルジング60(図8の
(b)参照)等の相互影響が複雑に関係して形成される
ものと推定される。なお、図13はロールの傾きを示す
説明図であり、実線は圧延前を、波線は圧延時をそれぞ
れ示している。 【0021】従って、粗ユニバーサル圧延途中のH形鋼
9の4ヶ所のフランジ厚といっても、幅方向のどの位置
を計測するかで、極端な場合には、脚長の中心のB/4
点の板厚と比べて1割近くも違っている可能性もあっ
た。 【0022】また、正確なB/4の点のフランジ厚を測
定して粗ユニバーサル圧延途中のH形鋼9の4ヶ所のB
/4点のフランジ厚が均一になるように制御したとして
も、フランジ幅方向の板厚の分布パターンが上下左右や
圧延パス毎で異なっており、正確な代表フランジ厚でな
いのでゲージメータ式等のモデル式が実圧延プロセスと
一致しなくなり(例:ゲージメータ式のオフセット量が
安定しない等)、粗ユニバーサル圧延途中のH形鋼9の
4ヶ所のB/4点のフランジ厚を完全に均一に制御する
ことは困難であった。 【0023】また、仮に、粗ユニバーサル圧延途中のH
形鋼9の4ヶ所のB/4点のフランジ厚が均一になった
としても、フランジ部がほぼフラットな形状をしている
最終製品のH形鋼6の4ヶ所のフランジ厚さt21、t
22、t23、t24が均一となるとは限らなかった。 【0024】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、フランジ厚の均一性に特に優
れた高精度なH形鋼を製造することを可能にしたH形鋼
の圧延方法を提供することを目的とする。 【0025】 【課題を解決するための手段】本発明に係るH形鋼の圧
延方法は、造形圧延後のH形鋼の寸法を測定し、その測
定結果に基づき各目標寸法との偏差を演算し、その演算
結果に基づいて各アクチュエータの位置を変更してH形
鋼を圧延する方法において、フランジ厚の測定に際し
て、フランジを上下方向にサンプリング計測して、その
足先からフィレット部のコーナーR直前までのサンプリ
ングデータの平均値を求めて、その平均値をフランジ厚
の測定結果とし、目標寸法との偏差を演算して寸法制御
を行うものである。 【0026】例えば、ブレークダウン圧延を施して得た
H形断面になる粗形鋼片を、粗ユニバーサル圧延機及び
エッジャ圧延機を用いて複数パスの熱間圧延を行う場合
には、ユニバーサル圧延機の上流側(ユニバーサル圧延
機がエッジャ圧延機の下流側にある場合は下流側)の近
接した位置にて、造形圧延後のH形鋼のフランジ厚4ヶ
所をそれぞれ測定する。このフランジ厚の測定に際し
て、フランジを上下方向にサンプリング計測して、その
足先からフィレット部のコーナーR直前までのサンプリ
ングデータの平均値を求めて、その平均値をフランジ厚
の測定結果とし、目標寸法との偏差を演算してその偏差
に応じて各アクチュエータ(圧延ロール等)の位置を変
更することで寸法制御を行う。 【0027】ところで、本発明において、フランジ厚を
求める際の計測データの範囲をフランジ足先からフィレ
ット部のコーナR59直前まで(図14参照)と限定し
ている理由は、フィレット部のコーナR部分59の形状
は水平ロールの形状で決定され、竪ロール開度を変更
(フランジ部の圧下率の変更)した際に他のフランジ部
に比べてコーナR部分59の圧延反力の変化率が小さい
ためである。なお、図14は粗ユニバーサル圧延途中の
H形鋼のフランジ厚の測定範囲の説明図である。同図に
おいて、※印の領域はフランジ厚の測定範囲又は利用す
るデータの範囲を示すものである。また、実線は粗ユニ
バーサルのあるパスでの竪ロールの強圧下後のH形鋼の
形状を示し、波線は粗ユニバーサルのあるパスでの竪ロ
ールの通常圧下後のH形鋼の形状を示すものである。 【0028】 【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態に係る
H形鋼の圧延方法が適用された圧延設備の構成を示した
図である。この圧延設備は、加熱炉1、ブレークダウン
圧延機2、粗ユニバーサル圧延機3、エッジャ圧延機
4、4’、仕上げユニバーサル圧延機5、噛み込み調整
装置7、熱間寸法計10、寸法制御用演算装置100及
び熱間寸法計演算装置110から構成されている。 【0029】図2は図1の熱間寸法計10の正面図であ
る。この熱間寸法計10は、レール11上を転動する車
輪12、13が設けられたC型フレーム14を備えてい
る。このC型フレーム14の上側フレーム15の基部及
び先部には昇降架台16,17が昇降可能に取付けられ
ている。そして、昇降架台16,17には、それぞれ光
波測距式でしかもスキャニング型のレーザー距離計18
〜20、21〜23がそれぞれ所定の方向を向いて固定
状態で取付けられている。また、光波測距式のスポット
型のレーザー距離計25,26がH形鋼9の通過ライン
の上下に対して設けられている。さらに、レーザー距離
計18〜20,21〜23の下方には、光波測距式でし
かもスキャニング型のレーザー距離計39,40が配置
されている。 【0030】H形鋼9はローラコンベア41上を搬送さ
れ、C型フレーム14の下側フレーム31及び上側フレ
ーム15はその中間位置にH形鋼9が十分な隙間をもっ
て通過するように配置されている。C型フレーム14に
は制御装置10aが搭載されており、この熱間寸法計1
0の動作を制御する。なお、前記の光波測距式のスキャ
ニング型のレーザー距離計18(19〜23、39、4
0においても同じ)は、照射するレーザー光をスキャン
し、測定箇所に照射されたレーザー光と、測定箇所から
反射するレーザー光との位相の差に基づいて距離を測定
するものである。 【0031】図3は図2からレーザー距離計を抽出して
H形鋼との相対位置を示した説明図である。図3に示さ
れるように、粗ユニバーサル圧延途中のH形鋼9のフラ
ンジ45、46の内、フランジ45の上半分の形状及び
厚さを測定しようとする場合には、レーザ距離計21で
フランジ45の上半分の内側の表面座標を測定し、レー
ザ距離計19でフランジ45の上半分の外側の表面座標
を測定する。同様にして、フランジ45の下半分の形状
及び厚さを測定しようとする場合には、レーザ距離計2
0,40を使用し、フランジ46の上半分の形状及び厚
さを測定しようとする場合にはレーザ距離計18,22
を使用し、フランジ46の下半分の形状及び厚さを測定
しようとする場合にはレーザ距離計39,23を使用し
て測定することになる。なお、H形鋼9のウェブ47の
厚さを測定しようとする場合にはH形鋼9の上下に配置
されたスポット型の光波測距式のレーザー距離計25,
26を使用して測定することになる。 【0032】熱間寸法計演算装置110は、上記のよう
にして測定された、フランジ足先からウェブとの交点ま
でのフランジ厚の数百点の測定データを取り込んで、フ
ィレット部のコーナR59のデータを除いた上で平均化
処理を実行して求める。その平均値を1つの断面の代表
フランジ厚4点とし、ウェブ厚1点、フランジ幅2点、
中心偏り2点とともに熱間断面寸法情報9点として、寸
法制御用演算装置100に伝送する。 【0033】寸法制御用演算装置100は、各寸法の目
標値と熱間寸法計演算装置110からの熱間断面寸法情
報からその偏差を算出し、予め求めておいた関係式よ
り、寸法偏差を修正する各ロール間隔及び噛込み位置の
修正量と被圧延材の寸法変化量を算出する。なお、この
算出の際の関係式は特開平9−103814号公報に開
示されているとおりのものが使用され、特に、フランジ
厚さに関する関係式は、上述の(1)式〜(4)式が使
用される。そして、設定されていたロール間隔の値にこ
のロール間隔修正量を加算した結果に基いてすべてのロ
ール位置を調整する。このような工程を1回以上行うこ
とにより、最終製品のH形鋼6の4ヶ所のフランジ厚さ
の均一性、4ヶ所のフランジ脚長の均一性つまりウェブ
中心偏りと左右フランジ幅偏差が発生せず、ウェブ厚
さ、フランジ厚さ、フランジ幅の絶対値を所望の寸法に
仕上げられる。このため、或るサイズの圧延開始直後の
圧延材においても、所望の寸法をはずれることはなくな
り、寸法はずれによる歩留り低下を解消でき、圧延能率
の向上が達成される。 【0034】 【実施例】図1に示された圧延設備を用いて、ウェブ高
さ450mm、フランジ幅300mmのH形鋼の熱間圧
延を行い、本発明を適用した場合と、本発明を適用しな
い場合つまり従来技術における製品の各寸法を調査し
た。 【0035】ウェブ厚さ、フランジ厚さ4ヶ所、フラン
ジ脚長4ヶ所の調査結果を、本発明を適用しない場合
(従来技術)と比較したものを表1に示す。この表1か
ら明らかなように、本発明によれば、ウェブ厚さ、フラ
ンジ幅、中心の偏りに影響を与えることなく、フランジ
厚さの均一性が格段と良好となることが確認された。 【0036】 【表1】 【0037】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、フランジ
を上下方向にサンプリング計測して、その足先からフィ
レット部のコーナーR直前までのサンプリングデータの
平均値を求めて、その平均値をフランジ厚の測定結果と
し、目標寸法との偏差を演算して寸法制御を行うように
したので、フランジ厚の均一性に特に優れた高精度なH
形鋼を圧延することが可能となり、寸法はずれを防止す
ることで歩留り向上、圧延能率の向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態に係るH形鋼の圧延方法が
適用された圧延設備の構成を示した図である。 【図2】図1の熱間寸法計の正面図である。 【図3】図2からレーザー距離計を抽出してH形鋼との
相対位置を示した説明図である。 【図4】ゲージメータ式の説明図である。 【図5】H形綱の熱間製造設備の構成を示した図であ
る。 【図6】H形鋼用素材の断面形状を示した図である。 【図7】ブレークダウン圧延機の孔型形状を示した図で
ある。 【図8】H形鋼の熱間製造設備における被圧延材の断面
形状の変遷を示した図であり、(a)は粗圧延における
被圧延材の断面形状を示した図、(b)はエッジャ圧延
における被圧延材の断面形状を示した図、(c)は仕上
げ圧延における被圧延材の断面形状を示した図である。 【図9】H形鋼の寸法(公差)の説明図である。 【図10】ブレークダウン圧延を終了した粗鋼片の断面
形状を示す説明図である。 【図11】粗綱片、竪ロール及び水平ロールの変位を示
す説明図である。 【図12】粗ユニバーサル圧延途中のH形鋼の幅方向の
フラシジ厚の測定結果の一例である。 【図13】竪ロールの傾きを示す説明図である。 【図14】粗ユニバーサル圧延途中のH形鋼のフランジ
厚の測定範囲の説明図である。 【符号の説明】 1 加熱炉 2 ブレークダウン圧延機 3 粗ユニバーサル圧延機 4 エッジャ圧延機 5 仕上げユニバーサル圧延機 6 H形鋼(製品) 7 噛み込み調整装置 8 粗形鋼片 9 粗ユニバーサル圧延途中のH形鋼 10 熱間寸法計 18〜23,39,40 スキャンニング型レーザ距離
計 25,26 スポット型レーザ距離計 45,46 フランジ 47 ウェブ 59 コーナR部 60 バルジング 100 寸法制御用演算装置 110 熱間寸法計演算装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇田川 辰郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−15327(JP,A) 特開 平9−103814(JP,A) 特開 昭50−84447(JP,A) 特開 平6−15323(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 1/08 B21B 37/16 G05B 21/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 造形圧延後のH形鋼の寸法を測定し、そ
    の測定結果に基づき各目標寸法との偏差を演算し、その
    演算結果に基づいて各アクチュエータの位置を変更して
    H形鋼を圧延する方法において、フランジ厚の測定に際
    して、フランジを上下方向にサンプリング計測して、そ
    の足先からフィレット部のコーナーR直前までのサンプ
    リングデータの平均値を求めて、その平均値をフランジ
    厚の測定結果とし、目標寸法との偏差を演算して寸法制
    御を行うことを特徴とするH形鋼の圧延方法。
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