JP3375395B2 - 一液硬化型水性エマルション組成物 - Google Patents

一液硬化型水性エマルション組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は室温硬化もしくは加熱硬
化により、接着力、耐水性、耐熱性、耐溶剤性等に優れ
る一液硬化型エマルション組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の分野で用いられてきた接着
剤は、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等のホ
ルマリン縮合系樹脂、一液もしくは二液溶剤型の合成ゴ
ム、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、一液もしくは二液型の酢酸ビニル系エマルション、
アクリルエマルション、合成ゴムラテックス、ウレタン
ディスパージョン、エポキシ樹脂ディスパージョン等の
水性エマルション等である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の樹脂中、ホルマ
リン縮合系樹脂は冷圧もしくは熱圧プレス等の設備を必
要とし、専ら工場で生産されるパネル用接着剤用途が主
で、放出ホルマリンによる臭気及び毒性が問題となって
いる。溶剤型樹脂は昨今の環境汚染、人体への悪影響及
び火災等の問題から、徐々に無公害樹脂へ転換気運にあ
る。水性エマルションは無公害性ということで環境汚染
等の問題はないものの、高度の接着力、耐水性、耐熱性
等を得るためには一液では限界があり、硬化剤もしくは
硬化促進剤等を併用する二液型とする必要があるが、配
合作業の繁雑さ、二液配合物の可使時間の制約及び、配
合時の計量ミスによる接着不良等の問題があった。この
二液型の問題を解決すべく、カルボニル基とヒドラジド
基との脱水反応による、エマルション粒子間架橋能を持
つ一液水性アクリルウレタンエマルションが紹介されて
いるが、耐水性、耐熱性等に欠ける。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、環境公害、
人体への悪影響及び火災等の問題の解決と、一液水性エ
マルションで接着力、耐水性、耐熱性、耐溶剤性等の付
与を目的として鋭意検討を重ねた結果、エポキシ樹脂と
アクリルエマルションの、いわゆるハイブリット化エマ
ルションが有効であることを見出した。即ち、エポキシ
樹脂を芳香族ビニル系モノマー、不飽和カルボン酸エス
テルモノマー及びアミド基を有するアクリルモノマーと
共重合したエマルション粒子を形成せしめた後、引き続
きそ外側を芳香族ビニル系モノマー、不飽和カルボン酸
エステルモノマー、水酸基を有するアクリルモノマー、
アミド基を有するアクリルモノマー及びカルボキシル基
を有するアクリルモノマーを共重合した、ガラス転移温
度が−30〜+30℃の、いわゆるコアーシェル構造の
エポキシ変性アクリルエマルションが、長期間の貯蔵に
於いて粘度変化等の安定性に優れ、このエマルションに
アミン、ポリアミドに代表されるエポキシ樹脂用硬化剤
を配合しても、この安定性は堅持されており、且つ、接
着力、耐水性、耐熱性、耐溶剤性等が、従来の一液水性
エマルションに見られない物性を有する事を見出し、本
発明を完成するに至った。
【0005】即ち本発明は次の通りである。1.コアー
層が芳香族ビニル系モノマー、不飽和カルボン酸エステ
ルモノマー、アミド基を有するアクリルモノマー及びエ
ポキシ樹脂の共重合体で、シェル層が芳香族ビニル系モ
ノマー、不飽和カルボン酸エステルモノマー、水酸基を
有するアクリルモノマー、アミド基を有するアクリルモ
ノマー及びカルボキシル基を有するアクリルモノマーの
共重合体である、コアーシェル構造を有するエポキシ変
性アクリルエマルション(a)の固形分100重量部
に、エポキシ樹脂用硬化剤(b)を固形分として1〜3
0重量部配合してなる一液硬化型水性エマルション組成
物。2. エポキシ変性アクリルエマルション(a)が、
エマルションの固形分100重量部中に1〜30重量部
のエポキシ樹脂を共重合したものであることを特徴とす
る請求項1記載の一液硬化型水性エマルション組成物。
3. エポキシ変性アクリルエマルション(a)のガラス
転移温度(Tg)が、−30〜+30℃の範囲であるこ
とを特徴とする請求項1記載の一液硬化型水性エマルシ
ョン組成物。4. エポキシ変性アクリルエマルション
(a)のコアー層のガラス転移温度(Tg)が−30〜
+80℃、シェル層のガラス転移温度(Tg)が−60
〜+30℃の範囲であることを特徴とする請求項1記載
の一液硬化型水性エマルション組成物。
【0006】本発明のコアーシェル構造を有するエポキ
シ変性アクリルエマルション(a)(以下EPAEと略
称する)は、芳香族ビニル系モノマー、不飽和カルボン
酸エステルモノマー等の各種モノマー中にエポキシ樹脂
を溶解せしめた混合モノマーを、予め用意した界面活性
剤入り蒸留水中に、室温で撹拌しながら徐々に添加し、
いわゆるプレ乳化モノマーを作成する。次いで、撹拌機
及びコンデンサー付きフラスコに蒸留水及び界面活性剤
を仕込み、窒素置換し70℃に昇温後、重合開始剤を投
与し、前記プレ乳化モノマーを一定時間かけて滴下し、
滴下終了後同温度下で、残存モノマーを反応させること
により、本発明のコアーとなるエマルション粒子を形成
させる。引き続き、予めシェル層に用いる各種モノマー
を上記コアー層の場合と同様にして乳化モノマーとした
ものを、前記フラスコ内に一定時間かけて滴下し、残存
モノマーの処理重合を行う。反応終了後40℃以下まで
冷却し、アンモニア水でPHを6〜9に調整し、100
メツシュ金網でろ過することにより、本発明に用いるE
PAEが得られる。
【0007】本発明のEPAEの乳化重合に用いる芳香
族ビニル系モノマーとしてはスチレン、αメチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン等が、不飽和カルボン酸エステル
としてはメチルメタアクリレート、エチルメタアクリレ
ート、イソブチルメタアクリレート、tertブチルメ
タアクリレート、酢酸ビニル、アクリロニトリル、エチ
ルアクリレート、イソブチルアクリレート、nブチルア
クリレート、2エチルヘキシルアクリレート、2エチル
ヘキシルメタアクリレート、ラウリルメタアクリレート
等の炭素数4〜12のアルキル基を有するアクリル酸も
しくはメタアクリル酸エステルがあげられるが、中でも
経済性、乳化重合のし易さからスチレンとnブチルアク
リレートの組合せが好ましい。
【0008】アミド基を有するモノマーとしてはアクリ
ルアミド、メタアクリルアミド、マレイミド、N−メチ
ロールアクリルアミド、N−メチロールメタアクリルア
ミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−イソプ
ロポキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルア
クリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミ
ド、N−オクチロキシメチルアクリルアミド、N−カル
ボキシメチレンオキシメチルアクリルアミド等があげら
れ、中でも接着力、耐水性、耐温水性等からメタアクリ
ルアミドもしくはN−メチロールメタアクリルアミドが
好ましい。カルボキシル基を有するモノマーとしてはア
クリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、
フマール酸等があげられ、中でも乳化重合時の安定性、
機械的及び化学的安定性からアクリル酸もしくはメタア
クリル酸が好ましい。水酸基を有するモノマーとしては
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタ
アクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート等があ
げられ、中でもエポキシ樹脂用硬化剤配合後の安定性よ
りヒドロキシエチルメタアクリレートが好ましい。
【0009】エポキシ樹脂としてはビスフェノールA型
とエピクロルヒドリンよりなるビス−エピ型、環状脂肪
酸不飽和化合物と過酢酸よりなる環状脂肪酸型、フェノ
ール樹脂とエピクロルヒドリンよりなるノボラック型、
グリオキザールとフェノール及びエピクロルヒドリンよ
りなるテトラエポキシ型、ポリブタジエンと過酢酸より
なるポリブタジエン型、ハロゲン化ビスフェノールAと
エピクロルヒドリンよりなるハロゲン化型、ビスフェノ
ールAとエピクロルヒドリン及び酸化プロピレンよりな
る側鎖型、その他ポリアルキレンエーテル型、エステル
型、メチル置換型等があげられる。これ等の中、前記し
たモノマーとの乳化共重合性から、ビスフェノールA−
エピクロルヒドリン型樹脂が好適であり、例えばエポキ
シ当量180〜270、粘度5〜150ポイズのエポキ
シ樹脂が好ましい。EPAEの固形分100重量部中の
エポキシ樹脂の共重合割合は1〜30重量部の範囲であ
る。即ち、エマルションコアー層に前記のエポキシ樹脂
を用いることを意味する。好ましくは5〜20重量部の
範囲である。1重量部より少ない場合、接着力、耐水
性、耐温水性、耐熱性、耐溶剤性等に不備を生じ、30
重量部より多い場合は、コアー層の乳化重合時に安定性
が得られず、製造上の問題を生ずる。
【0010】本発明のEPAEのガラス転移温度(T
g)(以下Tgと略称する)は、−30〜+30℃の範
囲である。より好ましくは−20〜+20℃の範囲であ
る。−30℃より低い場合は接着力、耐熱性等に欠け、
+30℃より高い場合、加熱硬化させる条件では問題は
ないが、室温での造膜性に欠け接着力、耐水性、耐熱性
等が得られない。本願発明で表現しているTgは、エポ
キシ樹脂を除いた全モノマーからの計算値を意味する。
本発明のEPAEのコアー層のTgは−30〜+80℃
の範囲であり、好ましくは−10〜+60℃の範囲であ
る。−30℃より低い場合は接着力及び耐熱性等が得ら
れず、+80℃より高い場合は室温における造膜性に欠
け、接着力、耐水性等に問題を生ずる。同じくシェル層
のTgについては−60〜+30℃の範囲であり、より
好ましくは−40〜+20℃の範囲である。−60℃よ
り低い場合は接着力及び耐熱性等に欠け、+30℃より
高い場合は室温での造膜性に欠け十分な接着力、耐水性
が得られない。
【0011】EPAEのコアー層及びシェル層に用いる
モノマー類の重量比率は特に限定するものではないが、
好ましいコアーシェル構成比は7/3〜3/7の範囲で
ある。7/3以上にコアー層に用いるモノマー量を増加
させた場合、コアーが完全に被覆されない危険性があ
り、貯蔵時の安定性に支障を生ずる。エポキシ樹脂用硬
化剤(b)としては芳香族アミン、脂肪族アミン、複素
環式変性アミン、ポリアミド等のアミン系、ポリサルフ
ァイド等のチオコール系及び酸無水物等があげられる。
これ等の中、特には限定しないが水性エマルションに混
合する関係上、水で自由に稀釈可能なもの、又は水性エ
マルション化が可能なものがより好適である。
【0012】エポキシ樹脂用硬化剤の配合割合は、EP
AEの固形分100重量部に対して、固形分として1〜
30重量部、より好ましくは5〜15重量部の範囲であ
る。1重量部より少い場合、EPAEの乾燥被膜は硬化
が進行せず接着力、耐水性、耐熱性、耐溶剤性等が十分
に発揮されず、30重量部より多い場合は接着剤の臭
気、黄変、固形分低下、更には過剰のエポキシ硬化剤が
可塑効果を示し、接着力、耐熱性等を低下させる。
【0013】以上のように、本発明のEPAEとエポキ
シ樹脂用硬化剤から成る一液硬化型水性エマルション
は、エマルション粒子中にグリシジル基と反応するカル
ボキシル基が共存し、且つ水層にアミンのごとくエポキ
シ樹脂用硬化剤が配合されているにもかかわらず、グリ
シジル基がシェル層で保護された形状の粒子ゆえ、長期
間の貯蔵安定性に優れ、室温もしくは加熱硬化させる事
により高度の接着力、耐水性、耐熱性、耐溶剤性、耐曲
げ性等を有する事から、接着剤を始めとして、粒状、粉
もしくは繊維状の無機又は木質繊維の結合剤、建築用塗
料、防錆塗料のベース樹脂、更には紙加工、繊維加工等
バインダーとして実用価値が高い。本一液硬化型水性エ
マルションには、所望の効果を阻害しない範囲で、増粘
剤、分散剤、消泡剤造膜助剤、水、有機溶剤、可塑剤、
着色剤、凍結防止剤、PH調整剤、シランカップリング
剤等を併用しても良い。
【0014】
【実施例】以下に、本発明を製造例、実施例及び比較例
をあげて説明する。例中、特に指定のない限り部及び%
は重量基準による。
【0015】実施例1〜9表−1に示す組成割合のコア
ー及びシェル層用の混合モノマー100部と連鎖移動剤
の混合物を予め計量し、蒸留水50部、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ソーダ0.5部中に撹拌条件下で滴下し、
プレ乳化モノマーとした。別途、1リットルフラスコに
蒸留水100部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
0.2部を仕込み、窒素シール下で撹拌しながら70℃
に昇温後、0.5部の過硫酸カリウムとエマルションの
種とすべく、nブチルアクリレートとメチルメタアクリ
レート及びヒドロキシエチルメタアクリレートの1:
1:1の割合の混合モノマー0.5部を仕込み、20分
反応させてエマルション粒子の核を形成させた。次い
で、前記コアー用プレ乳化モノマーを3時間かけて連続
滴下し、滴下終了後2時間残モノマーを反応させた。引
き続きシェル用乳化モノマーを前記同様3時間かけ滴下
した。滴下終了後80℃に昇温し、残モノマー反応を1
時間行った後、過硫酸カリウム0.2部を10部の水で
溶解し、25%アンモニア水でPHを8〜9に調整した
水溶液を添加し、同温度で更に2時間残モノマーを重合
させた後、40℃以下に冷却しアンモニア水でPH7に
調整し、固形分50%のEPAEを得た。本EPAE1
00部に対し表−1に示す割合のエポキシ樹脂用硬化剤
を配合後、100メッシュ金網でろ過し、本発明の一液
硬化型水性エマルションを得た。
【0016】得られた一液硬化型水性エマルションを、
厚み3mmのケイカル板上に100g/m2 均一に塗布
し、予め5×5cm角に裁断した厚み0.5mmの鋼板
を貼り合わせた。貼り合わせ品を100℃の熱風乾燥機
で10分間乾燥させ、室温で24時間養生した試料と、
貼り合わせ後そのまま室温で24時間養生した2種類の
試料を作成し下記の試験に供した。
【0017】1)貯蔵安定性実施例1〜9で得た一液硬
化型水性エマルションを30℃恒温槽に貯蔵し、粘度が
初期の倍に変化もしくは、ゲル化等の異常発生までの所
要日数で表示した。2)接着試験2−1)常態接着力建
研式引張試験機を用い、24時間養生した試料を平面引
張試験に供し、接着力をKg/cm2 で表示し、表−2に
示した。2−2)耐水接着力養生後の試料を20℃市水
に24時間浸漬し、濡れた状態で直ちに常態接着力に準
じた試験に供し、その結果を表−2に示した。2−3)
耐熱接着力養生後の試料を80℃熱風乾燥機に168時
間放置し、取り出し後直ちに常態接着力に準じた試験に
供し、その結果を表−2に示した。2−4)耐温水性接
着力養生後の試料を60℃の温水に24時間浸漬し、取
り出し後濡れた常態で直ちに常態接着力に準じた試験に
供し、その結果を表−2に示した。
【0018】比較例1実施例1で用いたコアー及びシェ
ル層モノマーを混合し、実施例1のコアー層同様の乳化
重合方法に準じてEPAEを作成し、以下実施例1と同
一のエポキシ樹脂用硬化剤を配合し、実施例1同様の試
験に供しその結果を表−2に示した。
【0019】比較例2実施例1よりエポキシ樹脂用硬化
剤を除き、実施例1同様の試験に供しその結果を表−2
に示した。
【0020】比較例3実施例1で用いたコアー層モノマ
ーのみを用い、初期仕込みの蒸留水量を減量し実施例1
のコアー層同様の乳化重合方法に準じて固形分50%の
EPAEを作成し、以下実施例1と同様のエポキシ樹脂
硬化剤を配合し、実施例1同様の試験に供しその結果を
表−2に示した。
【0021】比較例4実施例1で用いたコアー層モノマ
ーと、実施例8のシェル層モノマーを用い、実施例1同
様の乳化重合に方法に準じてEPAEを作成し、以下実
施例1と同一のエポキシ樹脂用硬化剤を配合し、実施例
1同様の試験に供しその結果を表−2に示した。
【0022】比較例5実施例8で用いたコアー層モノマ
ーと、実施例1で用いたシェル層モノマーを用い、実施
例1同様の乳化重合に方法に準じてEPAEを作成し、
以下実施例1と同一のエポキシ樹脂用硬化剤を配合し、
実施例1同様の試験に供しその結果を表−2に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】実施例10〜18表−3の通り、チタン白
に、水と5%ピロ燐酸ソーダ水溶液を配合し、3本ロー
ルを用い均一分散させたチタン白スラリーを作成した。
このスラリーを500ccポリカップに採取し、撹拌機
で撹拌しながら実施例1〜9で用いた一液硬化型水性エ
マルションを均一混合し、次いで凍結防止剤及び造膜助
剤としてエチレングリコール6部とブチルカルビトール
6部、消泡剤としてノプコー8034を0.1部配合
し、300メッシュ金網でろ過して水性エマルション型
塗料を作成した。本塗料を0.3mm厚みの鋼板にアプ
リケーターを用い50g/m2 の厚さに均一に塗布し
た。本塗装鋼板を100℃熱風乾燥機で20分間乾燥さ
せた後24時間室温養生したものと、室温で72時間乾
燥養生させた、乾燥条件の異なった2種類の塗装試料を
作成し下記試験に供し、結果を表−4に示した。
【0026】1)貯蔵安定性実施例10〜18の水性エ
マルション塗料を30℃恒温槽に保管し、初期粘度が2
倍以上粘度変化もしくは、ゲル化等の異常が発生するま
での日数をチェックし、日数で表示した。2)耐水性養
生後直ちに20℃市水に24時間浸漬し、同一個所を5
回爪で引っ掻く試験を行い、塗膜の状態を下記の通り表
示した。○ 塗膜に傷が付かず、剥離現象等の異常は全
く見られない△ 塗膜に若干の引っ掻き傷が付くが、剥
離せず× 1〜2回の引っ掻き試験で、鋼板面より塗膜
が脱落3)耐溶剤性養生後直ちにトルエンに24時間浸
漬させた後、100℃乾燥機で30分乾燥し冷却後、初
期の試料重量と、浸漬品乾燥後の重量変化から塗膜の溶
出量を%で表示した。
【0027】比較例6〜10表−3に示したごとく、比
較例1〜5で用いた水性エマルションを用い、実施例1
0に準じ水性エマルション塗料を作成し、実施例10同
様の試験に供しその結果を表−4に示した。
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
【発明の効果】表−2及び表−4から明らかな通り、本
発明の一液硬化型水性エマルションは、エマルション粒
子中にグリシジル基と反応するカルボキシル基が共存
し、且つ水層にアミンのごとくエポキシ樹脂用硬化剤が
配合されているにもかかわらず、グリシジル基がシェル
層で保護された形状の粒子ゆえ、長期間の貯蔵安定性に
優れ、室温で、もしくは加熱下に硬化させる事により高
度の接着力、耐水性、耐熱性、耐溶剤性、耐曲げ性等を
有することから、接着剤を始めとして、粒状、粉もしく
は繊維状の無機又は木質繊維の結合剤、建築用塗料、防
錆塗料のベース樹脂、更には紙加工、繊維加工等バイン
ダーとして実用価値が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 151/08 C09J 125/14 C09J 133/02 C09J 133/14 C09J 133/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コアー層が芳香族ビニル系モノマー、不飽
    和カルボン酸エステルモノマー、アミド基を有するアク
    リルモノマー及びエポキシ樹脂の共重合体で、シェル層
    が芳香族ビニル系モノマー、不飽和カルボン酸エステル
    モノマー、水酸基を有するアクリルモノマー、アミド基
    を有するアクリルモノマー及びカルボキシル基を有する
    アクリルモノマーの共重合体である、コアーシェル構造
    を有するエポキシ変性アクリルエマルション(a)の固
    形分100重量部に、エポキシ樹脂用硬化剤(b)を固
    形分として1〜30重量部配合してなる一液硬化型水性
    エマルション組成物。
  2. 【請求項2】エポキシ変性アクリルエマルション(a)
    が、エマルションの固形分100重量部中に1〜30重
    量部のエポキシ樹脂を共重合したものであることを特徴
    とする請求項1記載の一液硬化型水性エマルション組成
    物。
  3. 【請求項3】エポキシ変性アクリルエマルション(a)
    のガラス転移温度(Tg)が、−30〜+30℃の範囲
    であることを特徴とする請求項1記載の一液硬化型水性
    エマルション組成物。
  4. 【請求項4】エポキシ変性アクリルエマルション(a)
    のコアー層のガラス転移温度(Tg)が−30〜+80
    ℃、シェル層のガラス転移温度(Tg)が−60〜+3
    0℃の範囲であることを特徴とする請求項1記載の一液
    硬化型水性エマルション組成物。
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