JP3370826B2 - 電気二重層コンデンサ - Google Patents

電気二重層コンデンサ

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JP3370826B2 JP19454995A JP19454995A JP3370826B2 JP 3370826 B2 JP3370826 B2 JP 3370826B2 JP 19454995 A JP19454995 A JP 19454995A JP 19454995 A JP19454995 A JP 19454995A JP 3370826 B2 JP3370826 B2 JP 3370826B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、分極性電極と電解液
(質)との界面で形成される電気二重層を利用した静電
容量の大きい特性を有し、揮発性半導体メモリー(例え
ば、RAM……ランダムアクセスメモリー)の停電時に
おけるバックアップ用や簡易電源として利用される電気
二重層コンデンサに関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般にこの種の電気二重層コンデンサと
しては、円筒型または円盤型(コイン型、ボタン型)と
称される構造のものがあり、これらはいずれも順次、小
型・軽量・低価格化が図られている。 【0003】以下に従来の電気二重層コンデンサについ
て説明する。図4は従来の電気二重層コンデンサの構造
を示したもので、1a,1bは一対の分極性電極で、こ
の一対の分極性電極1a,1bは黒鉛、活性炭、カーボ
ンブラックおよびバインダーなどからなる電極材料を成
型または抄紙化(パルプなどをバインダーとして紙漉き
技術で加工する)することにより構成するか、あるいは
活性炭繊維布により構成されている。そして、この一対
の分極性電極1a,1bの間にはセパレータ2を介在さ
せ、かつこれらに電解液(図示せず)を含浸させた後、
これらを集電体と外装材を兼ねる金属ケース3と金属蓋
4内に収納し、かつガスケット5によって密閉した構造
となっている。 【0004】さらにこの電気二重層コンデンサは、集電
性を上げるために一対の分極性電極1a,1bにおける
金属ケース3および金属蓋4と接触する面にプラズマ溶
射によってアルミニウム層6a,6bを形成している。
なお、このアルミニウム層6a,6bの代わりに導電性
が高い接着剤を塗布したものもある。 【0005】図5は従来の電気二重層コンデンサにおけ
る他の構造を示したもので、7a,7bは一対の分極性
電極で、この一対の分極性電極7a,7bは黒鉛、活性
炭、カーボンブラックおよびバインダーなどの電極材料
をアルミニウムやステンレスの箔またはネットに担持さ
せることにより構成されている。そして、この一対の分
極性電極7a,7bの間にセパレータ8a,8bを介在
させてこれらを捲回することにより円柱状のコンデンサ
素子9を構成し、そしてこのコンデンサ素子9に電解液
(図示せず)を含浸させた後、コンデンサ素子9を有底
円筒状のアルミケース(図示せず)内に収納し、かつア
ルミケースの開口部をゴム封口体(図示せず)によって
密閉した構造となっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上記した構成の電気二
重層コンデンサに使用されるセパレータとしては、メル
トブロー方式により極細繊維化したポリプロピレンの不
織布からなるセパレータ(以下、乾式セパレータとい
う)や、天然繊維であるマニラ麻パルプとガラス繊維の
混抄セパレータ(以下、湿式セパレータという)が使用
されている。 【0007】上記乾式セパレータは、主に図4に示した
コイン型の平行板タイプの電気二重層コンデンサに使用
されているもので、これはポリプロピレン不織布が持つ
伸び性、弾性などの特性が、集電体と外装材を兼ねる金
属ケース3と金属蓋4を絶縁と封口材を兼ねたガスケッ
ト5を介してかしめる際に加えられる衝撃に耐えられる
からである。 【0008】しかしながら、この乾式セパレータは、一
対の分極性電極1a,1bを構成する微粉末の活性炭を
確実にセパレートする緻密性、気密性が得がたく、その
ため、この乾式セパレータは微粉末の連結性を避けられ
る厚みまで厚くしたセパレータ性状として使用しなけれ
ばならないという問題点を有していた。 【0009】また緻密性、気密性が比較的優れている湿
式セパレータは、図5に示した捲回型の電気二重層コン
デンサに使用されているものである。この捲回型の電気
二重層コンデンサは、コンデンサ素子9と外装部材を構
成するアルミケースとが完全に分離されているため、コ
ンデンサ素子の構成部材であるセパレータ8a,8bが
衝撃を受けることはなく、そのため伸び性、弾性などの
特性はあまり必要がないものである。したがって、この
湿式セパレータが捲回型の電気二重層コンデンサに使用
されている理由としては、この捲回型の電気二重層コン
デンサに要求される性能、すなわち、セパレータ8a,
8bの厚さはコンデンサ素子9の径を左右するものであ
るため、セパレータ8a,8bの厚さをむやみに厚くす
ることは小形化を阻害する要因となるものであり、した
がって小形化を図るためにセパレータ8a,8bは薄く
て、かつ緻密性、気密性に優れたものが必要であるとい
う性能を満足させやすいからである。 【0010】しかしながら、この湿式セパレータは、緻
密性、気密性が優れているため、ショート不良率を下げ
ることができるという利点を有する反面、内部抵抗を上
げてしまうという問題点を有していた。 【0011】本発明は上記従来の問題点を解決するため
になされたもので、従来よりもショート不良率を低減さ
せることができるとともに、内部抵抗も下げることがで
き、かつ初期特性および長期間使用後の電気的特性も優
れている電気二重層コンデンサを提供することを目的と
するものである。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の電気二重層コンデンサは、一対の分極性電極
と、この一対の分極性電極の間に介在されたセパレータ
と、前記一対の分極性電極とセパレータに含浸された電
解液からなる電気二重層コンデンサにおいて、前記セパ
レータが溶剤防止レーヨンと天然繊維であるサイザル麻
パルプを混合・抄造して108秒/100ml以上の気
密度を有するように構成したものである。 【0013】 【作用】上記構成によれば、一対の分極性電極間に介在
されるセパレータの原料として、溶剤紡糸レーヨンと天
然繊維であるサイザル麻パルプを使用し、これらを抄造
することによりセパレータを構成したもので、前記セパ
レータの原料である溶剤紡糸レーヨンは叩解処理をする
ことによって結晶単位の均一なフィブリルまで叩解する
ことができ、そして天然繊維であるサイザル麻パルプに
配合することにより、前記溶剤紡糸レーヨンはサイザル
麻パルプの繊維間の空隙を適度に埋めるため、地合いが
均一でしかも極めて高い緻密性を有するものの、微多孔
質のシート状であるため、電解液中のイオンの移動は良
好であり、しかも引張強度が良好となるため、電気二重
層コンデンサのショート不良率を低減させることができ
るとともに、内部抵抗も下げることができるものであ
る。 【0014】また、原料として、溶剤紡糸レーヨンと天
然繊維であるサイザル麻パルプを使用し、これらを抄造
することにより構成したセパレータを使用してなる電気
二重層コンデンサは、初期特性および信頼性テストとし
て実施している高温負荷試験後の電気的特性、すなわ
ち、静電容量変化率、内部抵抗、漏れ電流も優れたもの
が得られるものであり、特に漏れ電流に関しては、電気
二重層コンデンサの分極性電極を構成するカーボン微粒
子の脱落を阻止して漏れ電流の低減を図り、結果的にシ
ョート不良率を低減させることができるものである。 【0015】 【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面にもとづい
て説明する。 【0016】(実施例1)図1は本発明の電気二重層コ
ンデンサの実施例1の構造を示したもので、11a,1
1bは一対の分極性電極で、この一対の分極性電極11
a,11bは比表面積が約2500m2/gの活性炭繊
維からなり、かつ目付けが125g/m2、直径が6m
mの布状のもので構成されている。そして、この一対の
分極性電極11a,11bの間にはセパレータ12を介
在させ、かつこれらにプロピレンカーボネートにテトラ
エチルアンモニウムテトラフルオロボレート1モルを添
加してなる電解液(図示せず)を含浸させた後、これら
を集電体と外装材を兼ねた金属ケース13と金属蓋14
内に収納し、かつガスケット15によって密閉した構造
となっている。さらにこの電気二重層コンデンサは、集
電性を上げるために、一対の分極性電極11a,11b
における金属ケース13および金属蓋14と接触する面
に、プラズマ溶射によってアルミニウム層16a,16
bを形成している。 【0017】なお、前記セパレータ12は原料として溶
剤紡糸レーヨン(商品名リヨセル;イギリス国コートル
ズ社製)を40%、天然繊維であるサイザル麻パルプを
60%使用し、そしてその製造は、まず溶剤紡糸レーヨ
ン(商品名リヨセル)を叩解処理することによって結晶
単位の均一なフィブリルまで叩解し、そしてこれを天然
繊維であるサイザル麻パルプに配合した後、抄造するこ
とにより製造している。 【0018】(比較例1)セパレータ12として、ガラ
ス繊維25%に天然繊維であるマニラ麻パルプ75%を
配合してなる湿式セパレータを使用した以外は(実施例
1)と同じ構成にした電気二重層コンデンサである。 【0019】(比較例2)セパレータ12として、ポリ
プロピレン樹脂をメルトブロー方式により極細繊維化し
て不織布とした乾式セパレータを使用した以外は(実施
例1)と同じ構成にした電気二重層コンデンサである。 【0020】(表1)は実施例1と比較例1、2のセパ
レータの性状と、これを使用した電気二重層コンデンサ
のショート不良率(n=10,000)および初期特性
(n=20){静電容量C(F)、内部抵抗Z(Ω)、
漏れ電流LC(μA)}と、信頼性テストとして実施し
ている高温負荷試験後(70℃、1000時間経過後)
の電気的特性{静電容量変化率ΔC(%)、内部抵抗Z
(Ω)、漏れ電流LC(μA)}を測定した結果を示し
たものである。 【0021】 【表1】 【0022】(表1)から明らかなように、本発明の実
施例1の電気二重層コンデンサは、比較例1、2の電気
二重層コンデンサに比べて、ショート不良率が低減して
いるとともに、初期特性においては、内部抵抗Z(Ω)
と、漏れ電流LC(μA)が小さくなっており、また信
頼性テストとして実施している高温負荷試験後の電気的
特性においても優れているものである。 【0023】(実施例2)図2、図3は本発明の電気二
重層コンデンサの実施例2の構造を示したもので、17
a,17bは一対の分極性電極で、この分極性電極17
a,17bは比表面積が1600m2/g、平均粒径が
15μmの粉末活性炭に電気伝導性向上剤としてのカー
ボンブラックおよびバインダーなどを混合してなる電極
材料をアルミネットに担持させることにより構成されて
いる。そして、この一対の分極性電極17a,17bの
間にセパレータ18a,18bを介在させて、これらを
捲回することにより円柱状のコンデンサ素子19を構成
し、そしてこのコンデンサ素子19にプロピレンカーボ
ネートにテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレ
ート1モルを添加してなる電解液(図示せず)を含浸さ
せた後、コンデンサ素子19を有底円筒状のアルミケー
ス20内に収納し、かつこのアルミケース20の開口部
をゴム封口体21によって密閉した構造となっている。 【0024】そして、前記コンデンサ素子19には一対
の外部引き出しリード22a,22bが接続され、かつ
この一対の外部引き出しリード22a,22bは図2に
示すように、ゴム封口体21を貫通して外部に引き出さ
れている。 【0025】なお、前記セパレータ18a,18bは、
(実施例1)と同様に、溶剤紡糸レーヨン(商品名リヨ
セル)を40%、天然繊維であるサイザル麻パルプを6
0%使用し、そしてその製造は、まず溶剤紡糸レーヨン
(商品名リヨセル)を叩解処理することによって結晶単
位の均一なフィブリルまで叩解し、そしてこれを天然繊
維であるサイザル麻パルプに配合した後、抄造すること
により製造している。 【0026】(比較例3)セパレータ18a,18bと
して、ガラス繊維25%に天然繊維であるマニラ麻パル
プ75%を配合してなる湿式セパレータを使用した以外
は(実施例2)と同じ構成にした電気二重層コンデンサ
である。 【0027】(比較例4)セパレータ18a,18bと
して、溶剤紡糸レーヨン(商品名リヨセル)40%に天
然繊維であるマニラ麻パルプ60%を配合してなる湿式
セパレータを使用した以外は(実施例2)と同じ構成に
した電気二重層コンデンサである。 【0028】(表2)は実施例2と比較例3、4のセパ
レータの性状と、これを使用した電気二重層コンデンサ
のショート不良率(n=10,000)および初期特性
(n=20){静電容量C(F)、内部抵抗Z(Ω)、
漏れ電流LC(μA)}と、信頼性テストとして実施し
ている高温負荷試験後(70℃、1000時間経過後)
の電気的特性{静電容量変化率ΔC(%)、内部抵抗Z
(Ω)、漏れ電流LC(μA)}を測定した結果を示し
たものである。 【0029】 【表2】 【0030】(表2)から明らかなように、本発明の実
施例2の電気二重層コンデンサは、比較例3、4の電気
二重層コンデンサに比べて、ショート不良率が低減して
いるとともに、初期特性においては、内部抵抗Z(Ω)
と、漏れ電流LC(μA)が小さくなっており、また信
頼性テストとして実施している高温負荷試験後の電気的
特性においても優れているものである。 【0031】(実施例3a)セパレータ18a,18b
として、溶剤紡糸レーヨン(商品名リヨセル)30%に
天然繊維であるサイザル麻パルプ70%を配合してなる
湿式セパレータを使用した以外は(実施例2)と同じ構
成にした電気二重層コンデンサである。 【0032】(実施例3b)セパレータ18a,18b
として、溶剤紡糸レーヨン(商品名リヨセル)40%に
天然繊維であるサイザル麻パルプ60%を配合してなる
湿式セパレータを使用した(実施例2)と同じ電気二重
層コンデンサである。 【0033】(実施例3c)セパレータ18a,18b
として、溶剤紡糸レーヨン(商品名リヨセル)50%に
天然繊維であるサイザル麻パルプ50%を配合してなる
湿式セパレータを使用した以外は(実施例2)と同じ構
成にした電気二重層コンデンサである。 【0034】(実施例3d)セパレータ18a,18b
として、溶剤紡糸レーヨン(商品名リヨセル)60%に
天然繊維であるサイザル麻パルプ40%を配合してなる
湿式セパレータを使用した以外は(実施例2)と同じ構
成にした電気二重層コンデンサである。 【0035】(表3)は実施例3a,3b,3c,3d
のセパレータの性状と、これを使用した電気二重層コン
デンサのショート不良率(n=10,000)および初
期特性{静電容量C(F)、内部抵抗Z(Ω)、漏れ電
流LC(μA)}と、信頼性テストとして実施している
高温負荷試験後(70℃、1000時間経過後)の電気
的特性{静電容量変化率ΔC(%)、内部抵抗Z
(Ω)、漏れ電流LC(μA)}を測定した結果を示し
たものである。 【0036】 【表3】【0037】(表3)から明らかなように、溶剤紡糸レ
ーヨン(商品名リヨセル)と天然繊維であるサイザル麻
パルプとの配合量は、溶剤紡糸レーヨン(商品名リヨセ
ル)が30%以上、サイザル麻パルプが40%以上であ
れば、初期特性ならびに信頼性テストとして実施してい
る高温負荷試験後の電気的特性においても優れたものが
得られるが、最も望ましいのは、実施例2と同じ構成で
ある実施例3bに示しているように、溶剤紡糸レーヨン
(商品名リヨセル)40%に天然繊維であるサイザル麻
パルプ60%を配合したものであった。 【0038】以上のように本発明の実施例においては、
セパレータ12,18a,18bの原料として、溶剤紡
糸レーヨン(商品名リヨセル)と天然繊維であるサイザ
ル麻パルプを使用し、これらを抄造することによりセパ
レータを構成しているもので、このセパレータを抄造す
る場合、従来のマニラ麻パルプとガラス繊維からなるセ
パレータは円網抄紙機を使用して抄造していたが、本発
明の実施例においては、さらに緻密性・気密性が発揮で
きる長網抄紙機を使用して抄造しているものである。 【0039】また、前記溶剤紡糸レーヨン(商品名リヨ
セル)の短繊維性能は繊維素系にもかかわらず、合繊な
みの強度を有するとともに、湿潤時における強度および
弾性率の低下がほとんどないという特長を有するもので
あり、またこの溶剤紡糸レーヨン(商品名リヨセル)は
フィブリル化しやすいため、湿式セパレータを抄造する
際においても好都合の特性を有し、さらに転移点が高
く、かつ融点がなく、しかも保液力が高いという電気二
重層コンデンサのセパレータ材料として数多くの優れた
特長を有するものである。 【0040】そしてまた本発明の実施例においては、セ
パレータ12,18a,18bを製造する場合、まず、
溶剤紡糸レーヨン(商品名リヨセル)を叩解処理するこ
とによって結晶単位の均一なフィブリルまで叩解し、そ
してこれを天然繊維であるサイザル麻パルプに配合した
後、抄造することにより製造しているが、前記溶剤紡糸
レーヨン(商品名リヨセル)は繊維直径が15μm程度
で、叩解すると表層の数μmがフィブリル化し、直径1
0μmのコアが残るという特徴を持っており、かつ天然
繊維と違ってフィブリルの剛性が高く、緻密性・気密性
の高い紙質であるにもかかわらず、マニラ麻パルプなど
の天然繊維のような電気特性の悪化が少ないという特長
をも有するものである。また、サイザル麻パルプは繊維
径がマニラ麻パルプとほぼ同径で、かつマニラ麻パルプ
より剛性が高いため、アルミ電解コンデンサ用の薄いセ
パレータの構成材料としては抄造し難いという欠点があ
ったが、従来から比較的厚いセパレータを使用している
電気二重層コンデンサのセパレータの構成材料としては
適切な材料である。 【0041】また、叩解処理された溶剤紡糸レーヨン
(商品名リヨセル)を天然繊維であるサイザル麻パルプ
に配合することにより、前記溶剤紡糸レーヨン(商品名
リヨセル)はサイザル麻パルプの繊維間の空隙を適度に
埋めるため、地合いが均一でしかも極めて高い緻密性を
有するものの、微多孔質のシート状であるため、電解液
中のイオンの移動は良好であり、しかも引張強度が良好
となるため、電気二重層コンデンサのショート不良率を
低減させることができるとともに、内部抵抗も下げるこ
とができるものである。 【0042】 【発明の効果】以上のように本発明の電気二重層コンデ
ンサは、一対の分極性電極の間に介在されるセパレータ
の原料として、溶剤紡糸レーヨンと天然繊維であるサイ
ザル麻パルプを使用し、これらを抄造することによりセ
パレータを構成したもので、前記セパレータの原料であ
る溶剤紡糸レーヨンは叩解処理をすることによって結晶
単位の均一なフィブリルまで叩解することができ、そし
て天然繊維であるサイザル麻パルプに配合することによ
り、前記溶剤紡糸レーヨンは天然繊維であるサイザル麻
パルプの繊維間の空隙を適度に埋めるため、地合いが均
一でしかも極めて高い緻密性を有するものの、微多孔質
のシート状であるため、電解液中のイオンの移動は良好
であり、しかも引張強度が良好となるため、電気二重層
コンデンサのショート不良率を低減させることができる
とともに、内部抵抗も下げることができるものである。 【0043】また、原料として、溶剤紡糸レーヨンと天
然繊維であるサイザル麻パルプを使用し、これらを抄造
することにより構成したセパレータを使用してなる電気
二重層コンデンサは、初期特性および信頼性テストとし
て実施している高温負荷試験後の電気的特性、すなわ
ち、静電容量変化率、内部抵抗、漏れ電流特性も優れた
ものが得られるものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例を示す電気二重層コンデンサ
の断面図 【図2】本発明の他の実施例を示す電気二重層コンデン
サの断面図 【図3】同電気二重層コンデンサにおけるコンデンサ素
子の構成を示す展開図 【図4】従来例を示す電気二重層コンデンサの断面図 【図5】他の従来例を示す電気二重層コンデンサにおけ
るコンデンサ素子の展開図 【符号の説明】 11a 一対の分極性電極 11b 一対の分極性電極 12 セパレータ 17a 一対の分極性電極 17b 一対の分極性電極 18a セパレータ 18b セパレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 昌彦 高知県吾川郡春野町弘岡上648番地 ニ ッポン高度紙工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−267103(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 9/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 一対の分極性電極と、この一対の分極性
    電極の間に介在されたセパレータと、前記一対の分極性
    電極とセパレータに含浸された電解液からなる電気二重
    層コンデンサにおいて、前記セパレータが溶剤防止レー
    ヨンと天然繊維であるサイザル麻パルプを混合・抄造し
    108秒/100ml以上の気密度を有するように構
    成された電気二重層コンデンサ。
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