JP3367929B2 - 圧電セラミックス - Google Patents

圧電セラミックス

Info

Publication number
JP3367929B2
JP3367929B2 JP2000030731A JP2000030731A JP3367929B2 JP 3367929 B2 JP3367929 B2 JP 3367929B2 JP 2000030731 A JP2000030731 A JP 2000030731A JP 2000030731 A JP2000030731 A JP 2000030731A JP 3367929 B2 JP3367929 B2 JP 3367929B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide
piezoelectric
qmax
piezoelectric ceramic
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000030731A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001220226A (ja
Inventor
岳夫 塚田
正和 廣瀬
順治 寺内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2000030731A priority Critical patent/JP3367929B2/ja
Priority to EP03018037A priority patent/EP1375448A3/en
Priority to EP01102916A priority patent/EP1124267A3/en
Priority to US09/778,080 priority patent/US6551522B2/en
Publication of JP2001220226A publication Critical patent/JP2001220226A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3367929B2 publication Critical patent/JP3367929B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レゾネータ、圧力
センサ等の分野に幅広く応用可能な圧電セラミックスに
関する。
【0002】
【従来の技術】圧電体は、外部から応力を受けることに
よって電気分極が変化する圧電効果と、電界を印加する
ことにより歪みを発生する逆圧電効果とを有する材料で
ある。圧電体は、圧力や変形を測定するためのセンサ、
レゾネータ、アクチュエータなどに応用されている。
【0003】現在実用化されている圧電材料の大部分
は、正方晶系または菱面体晶系のPZT(PbZrO3
−PbTiO3固溶体)系や、正方晶系のPT(PbT
iO3)系などのペロブスカイト構造を有する強誘電体
が一般的である。そして、これらに様々な副成分を添加
することにより、様々な要求特性への対応がはかられて
いる。
【0004】しかし、PZT系やPT系の圧電材料は、
実用的な組成ではキュリー点が300〜350℃程度の
ものが多い。これに対し現在のはんだ付け工程における
処理温度は、通常、230〜250℃なので、キュリー
点が300〜350℃程度の圧電材料ははんだ付け工程
において特性劣化を生じやすい。しかも、鉛を含まない
はんだ(鉛フリーはんだ)が実用化されると、はんだ付
け工程における処理温度はさらに高くなる。したがっ
て、圧電材料のキュリー点を高くすることは極めて重要
である。
【0005】また、これら鉛系圧電材料は、低温でも揮
発性の極めて高い酸化鉛(PbO)を多量(60〜70
質量%程度)に含んでいるため、生態学的な見地および
公害防止の面からも好ましくない。具体的には、これら
鉛系圧電材料をセラミックスや単結晶として製造する際
には、焼成、溶融等の熱処理が不可避であり、工業レベ
ルで考えた場合、揮発性成分である酸化鉛の大気中への
揮発、拡散量は極めて多量となる。また、製造段階で放
出される酸化鉛は回収可能であるが、工業製品として市
場に出された圧電材料に含有される酸化鉛は、現状では
その殆どが回収不能であり、これらが広く環境中に放出
された場合、公害の原因となることは避けられない。
【0006】鉛を全く含有しない圧電材料としては、例
えば、正方晶系に属するペロブスカイト構造のBaTi
3がよく知られているが、これはキュリー点が120
℃と低いため、実用的ではない。また、特開平9−10
0156号公報には、ペロブスカイト構造の(1−x)
(Bi1/2Na1/2)TiO3−xNaNbO3固溶体が記
載されているが、同公報にはキュリー点が370℃を超
えるものは記載されていない。
【0007】キュリー点を500℃以上にできる圧電体
としては、例えばビスマス層状化合物が知られている。
しかし、鉛を全く含有しないビスマス層状化合物は、レ
ゾネータに適用する場合に重要となるQmaxが小さいと
いう問題がある。Qmaxとは、位相角の最大値をθmaxと
したときのtanθmaxである。すなわち、Xをリアクタン
ス、Rをレジスタンスとしたとき、共振周波数と***振
周波数との間におけるQ(=|X|/R)の最大値であ
る。Qmaxが大きいほど発振が安定し、また、低電圧で
の発振が可能となる。
【0008】第16回強誘電体応用会議(1999.5.26ー2
9)の講演予稿集第97〜98ページには、鉛を全く含
有しないビスマス層状化合物のQmaxを向上させる報告
が記載されている。この報告には、鉛を含有しないビス
マス層状化合物として(Sr1- xMex)Bi4Ti415
が記載されている。Me=Ba、Ca、La、Sm、G
dであり、BaおよびCaはx≦0.1の範囲で、Sm
およびGdはx≦0.4の範囲で、Laはx≦0.5の
範囲で添加されている。上記講演予稿集では、厚み縦基
本振動におけるQmaxを測定しており、Fig.2には、L
aの添加によりQmaxが向上することと、BaまたはC
aの添加によりQmaxが低下することとが示されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、鉛を
含まず、キュリー点が高く、かつ、優れた圧電特性を有
する圧電セラミックスを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記(1)
〜(5)の本発明により達成される。 (1) Sr、BaおよびCaから選択される少なくと
も1種の元素をMIIで表し、ランタノイドから選択され
る少なくとも1種の元素をLnで表したとき、MII、B
i、Ti、LnおよびOを含有するビスマス層状化合物
であり、MIIBi4Ti415型結晶を含み、モル比Ln
/( II +Ln)が 0<Ln/( II +Ln)<0.5 であり、モル比4Bi/Tiが 4.000<4Bi/Ti≦4.030 である圧電セラミックス。 (2) Mn酸化物を含有する上記(1)の圧電セラミ
ックス。 (3) Mn酸化物の含有量がMnOに換算して0.6
2質量%未満である上記(2)の圧電セラミックス。 (4) Co酸化物を含有する上記(1)〜(3)のい
ずれかの圧電セラミックス。 (5) Co酸化物の含有量がCoO換算で0.7質量
%未満である上記(4)の圧電セラミックス。
【0011】
【発明の実施の形態】Sr、BaおよびCaから選択さ
れる少なくとも1種の元素をMIIで表し、ランタノイド
から選択される少なくとも1種の元素をLnで表したと
き、本発明の圧電セラミックスは、MII、Bi、Ti、
LnおよびOを含有するビスマス層状化合物であり、M
IIBi4Ti415型結晶を含む複合酸化物である。
【0012】本発明の圧電セラミックス中において、モ
ル比4Bi/Tiは、 4.000<4Bi/Ti≦4.030 である。このように、化学量論組成であるMIIBi4
415に対しBiをリッチとすることにより、Qmaxが
向上する。ただし、4Bi/Tiが4.03を超える
と、絶縁抵抗が低くなって分極処理が困難となる。ま
た、Qmaxもかえって低くなってしまう。なお、Qmaxの
向上率を高くするためには、 4.010<4Bi/Ti とすることが好ましい。また、絶縁抵抗の低下をさらに
抑えるためには、 4Bi/Ti≦4.028 とすることが好ましい。
【0013】本発明の圧電セラミックスは、Qmaxをさ
らに向上させるために、ランタノイド酸化物を含有す
る。ランタノイドは、La、Ce、Pr、Nd、Pm、
Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
bおよびLuであり、これらのうちでは、La、Nd、
Sm、Gd、Dy、Ho、ErおよびYbの少なくとも
1種が好ましく、Laが最も好ましい。本発明の圧電セ
ラミックス中におけるモル比Ln/(Ln+MII)は、 0<Ln/(Ln+MII)<0.5 であり、好ましくは 0.03≦Ln/(Ln+MII)≦0.3 である。Ln/(Ln+MII)が大きすぎると、Qmax
がかえって低くなってしまう。Ln酸化物の添加による
Qmaxの向上は、焼結性の向上によると考えられる。ま
た、Ln酸化物を含有しないCaBi4Ti415系セラ
ミックスは分極が困難であるが、Ln酸化物の添加によ
りこれが改善される。
【0014】また、Mn酸化物を含有させることによっ
てもQmaxを向上させることができる。特に、Mn酸化
物とLn酸化物とを複合添加することにより、Qmax
著しく向上させることができる。ただし、Mn酸化物の
含有量が多すぎると絶縁抵抗が低くなって分極処理が困
難となることから、Mn酸化物の含有量はMnOに換算
して好ましくは0.62質量%未満、より好ましくは
0.60質量%以下、さらに好ましくは0.43質量%
以下とする。一方、Mn酸化物の添加による効果を十分
に発揮させるためには、Mn酸化物はMnOに換算して
0.02質量%以上含有されることが好ましく、0.0
3質量%以上含有される場合、特にQmax向上効果が高
くなる。
【0015】また、Co酸化物を含有させることによっ
てもQmaxを向上させることができる。Qmax向上効果を
十分に発揮させるためには、CoO換算の含有量を0.
1質量%以上とすることが好ましい。ただし、Co酸化
物の含有量が多すぎると、絶縁抵抗が大きくなって分極
が難しくなる。そのため、CoO換算の含有量は、好ま
しくは0.7質量%未満とし、より好ましくは0.5質
量%以下とする。なお、Mn酸化物とCo酸化物とは、
それぞれ単独で添加してもよく、併用してもよい。
【0016】MII中のモル比をSrxBayCaz(ただ
し、x+y+z=1)で表したとき、 0≦x≦1、 0≦y≦0.9、 0≦z≦1 であることが好ましい。MIIに占めるBaの比率yが高
くなりすぎると、焼成時に圧電セラミックスが溶融しや
すくなる。
【0017】本発明の圧電セラミックスは、ビスマス層
状化合物であるMIIBi4Ti415型結晶を含み、実質
的にこの結晶から構成されていることが好ましいが、完
全に均質でなくても、例えば異相を含んでいてもよい。
この圧電セラミックス中において、LnはMIIBi4
415型結晶のMIIサイトを主に置換していると考え
られるが、一部が他のサイトを置換していてもよく、ま
た、一部が結晶粒界に存在していてもよい。
【0018】本発明の圧電セラミックスの全体組成は、
一般に、(MII 1-aLna)BibTi4Oにおいて、4B
i/Ti(=b)が前記範囲となるものであればよく、
また、Mn酸化物やCo酸化物を含有する場合には、こ
れにMnOやCoOが付加されたものとすればよいが、
これらから偏倚していてもよい。例えば、Tiに対する
(MII+Ln)の比率が、化学量論組成から±5%程度
ずれていてもよい。また、酸素量も、金属元素の価数や
酸素欠陥などに応じて変化し得る。
【0019】本発明の圧電セラミックスには、不純物な
いし微量添加物としてPb酸化物、Cr酸化物、Fe酸
化物等が含有されていてもよいが、これらの酸化物の含
有量は、PbO、Cr23、Fe23などの化学量論組
成の酸化物に換算してそれぞれ全体の0.5質量%以下
であることが好ましく、これらの酸化物の合計でも0.
5質量%以下であることがより好ましい。これらの酸化
物の含有量が多すぎると、本発明の効果を損なうことが
ある。なお、本発明の圧電セラミックスにはPbが含ま
れないことが最も好ましいが、上記程度の含有量であれ
ば実質的に問題はない。
【0020】本発明の圧電セラミックスの結晶粒は、紡
錘状ないし針状である。その平均結晶粒径は特に限定さ
れないが、長軸方向において、好ましくは1〜10μ
m、より好ましくは3〜5μmである。
【0021】本発明の圧電セラミックスのキュリー点
は、少なくとも380℃以上とすることができ、430
℃以上とすることも容易である。
【0022】本発明の圧電セラミックスは、レゾネー
タ、高温用センサ等に好適である。
【0023】本発明の圧電セラミックスの使用モードは
特に限定されず、例えば厚み縦振動や厚みすべり振動等
のいずれのモードも利用可能である。厚み縦基本振動で
は比較的高いQmaxが得られる。ただし、スプリアス振
動が多くなり、その結果、発振の安定性がやや低くな
る。これに対し、厚み縦振動の3次高調波モードでは、
Qmaxは小さくなるがスプリアス振動は減少する。一
方、厚みすべり基本振動では、スプリアス振動が少な
く、かつ、十分に大きなQmaxが得られる。
【0024】なお、本発明者らの研究によれば、厚みす
べり振動を用いる場合には、共振周波数の温度特性が比
較的急峻となり、発振周波数の温度依存性が比較的大き
くなることがわかった。そこで、さらに実験を重ねた結
果、MII中のモル比を x/6+0.2≦y≦0.8 とすることにより、すなわち、MIIとして少なくともB
aおよび/またはCaを用い、MII中に占めるBa+C
aの比率を所定範囲内とすることにより、共振周波数の
温度特性をかなり平坦にできることがわかった。
【0025】以上では、MIIBi4Ti415型結晶を含
む圧電セラミックスについて説明したが、例えばMII
2Nb29型結晶、MIIBi2Ta29型結晶、Bi3
TiNbO9型結晶、Bi4Ti312型結晶、Bi4.5
I 0.5Ti415型結晶(MIはNa、K等のアルカリ金属
元素の少なくとも1種)、MII 2Bi4Ti518型結晶
を含む圧電セラミックスにおいても、含有される金属元
素の比を化学量論組成から偏倚させることにより、Qma
xを向上させることが可能である。
【0026】製造方法 次に、本発明の圧電セラミックスを製造する方法の一例
を説明する。
【0027】まず、出発原料として、酸化物、または、
焼成により酸化物に変わりうる化合物、例えば、炭酸
塩、水酸化物、シュウ酸塩、硝酸塩等、具体的にはMII
CO3、Bi23、TiO2、La23、MnO2、Mn
CO3等の粉末を用意し、これらをボールミル等により
湿式混合する。
【0028】次いで仮焼する。なお、通常、仮焼前に仮
成形する。仮焼温度は、好ましくは700〜1000
℃、より好ましくは750〜850℃である。仮焼温度
が低すぎると、化学反応が十分に終了せず、仮焼が不十
分となる。一方、仮焼温度が高すぎると、仮成形体が焼
結し始めるため、その後の粉砕が困難となる。仮焼時間
は特に限定されないが、通常、1〜3時間とすることが
好ましい。
【0029】得られた仮焼物をスラリー化し、ボールミ
ル等を用いて湿式粉砕する。この粉砕により得られる粉
末の平均粒径は特に限定されないが、その後の成形のし
やすさを考慮すると、1〜5μm程度とすることが好ま
しい。
【0030】湿式粉砕後、仮焼物の粉末を乾燥し、乾燥
物に水を少量(4〜8質量%程度)添加した後、100
〜400MPa程度の圧力でプレス成形して、成形体を得
る。この際、ポリビニルアルコール等のバインダを添加
してもよい。
【0031】次いで、成形体を焼成し、圧電セラミック
スを得る。焼成温度は好ましくは1100〜1250℃
の範囲から選択し、焼成時間は好ましくは1〜5時間程
度とする。焼成は大気中で行ってもよく、大気中よりも
酸素分圧の低い雰囲気や高い雰囲気、あるいは純酸素雰
囲気中で行ってもよい。
【0032】焼成後、分極処理を施す。分極処理の条件
は、圧電セラミックスの組成に応じて適宜決定すればよ
いが、通常、分極温度は150〜250℃、分極時間は
1〜30分間、分極電界は抗電界の1.1倍以上とすれ
ばよい。
【0033】
【実施例】以下の手順で、表1に示す圧電セラミックス
サンプルを作製した。
【0034】出発原料として、SrCO3、Bi23
TiO2、La23、MnCO3の各粉末を、最終組成が
Sr0.9La0.1BibTi415+MnO(0.5質量
%)となるように配合し、純水中でジルコニアボールを
利用したボールミルにより16時間湿式混合した。最終
組成におけるBiの含有量を表すbを、表1に示す。
【0035】次いで、混合物を十分に乾燥し、仮成形し
た後、空気中において2時間仮焼した。仮焼温度は80
0〜1000℃の範囲から選択した。得られた仮焼物を
乳鉢で粗粉砕した後、さらに、らいかい機で粉砕した。
次いで、ボールミルで16時間微粉砕した後、乾燥し
た。次いで、バインダとして10%ポリビニルアルコー
ル溶液を10質量%加えて顆粒化した後、300MPaの
圧力でプレス成形し、平面寸法20mm×20mm、厚さ1
3mmの成形体を得た。この成形体を真空パックした後、
400MPaの圧力で静水圧プレスにより成形した。
【0036】得られた成形体を焼成した。焼成は、Bi
の蒸発を防ぐためにMgO製の密閉容器中で行った。焼
成温度は1120〜1235℃の範囲から選択し、焼成
時間は4時間とした。
【0037】得られた焼結体から、平面寸法15mm×1
5mm、厚さ0.55mmの板状体を切り出した後、ラップ
研磨して厚さ440μmの薄板を得た。この薄板の上下
面にCu電極を蒸着により形成し、圧電特性測定用サン
プルと比抵抗測定用サンプルとを得た。
【0038】圧電特性測定用サンプルには、250℃の
シリコーンオイルバス中において、1.5×EC(MV/
m)以上の電界を1分間印加して分極処理を施した。な
お、上記ECは、250℃における各焼結体の抗電界で
ある。
【0039】次いで、FeCl2溶液を用いてエッチン
グすることによりCu電極を除去した後、分極方向が厚
さ方向となるように、平面寸法7mm×4.5mmに切り出
してチップを得た。このチップの上下面に、厚み縦振動
を評価するためのAg電極を蒸着法により形成した。こ
のAg電極の寸法は、直径1.5mm、厚さ1μmとし
た。
【0040】各サンプルについて、ヒューレットパッカ
ード社製インピーダンスアナライザHP4194Aを用
いて、厚み縦振動の3次高調波モードでインピーダンス
特性を測定し、Qmaxを求めた。結果を表1に示す。
【0041】また、比抵抗測定用サンプルについては、
250℃において100Vの電圧を印加し、比抵抗を測
定した。結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1から、本発明で限定する範囲内におい
てBiリッチとすることにより、Qmaxが臨界的に向上
し、かつ、十分に高い比抵抗が得られることがわかる。
【0044】表1に示す本発明サンプルのキュリー温度
は、すべて510℃以上であった。表1に示す本発明サ
ンプルを粉末X線回折法により解析したところ、MII
4Ti415型結晶のほぼ単一相となっていることが確
認された。
【0045】なお、上記実施例におけるサンプルはMn
を添加した組成であるが、Mnを添加しない場合でも、
また、Mnの一部または全部に替えてCoを添加した場
合でも、Biを過剰に添加することによりQmaxの向上
が認められた。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、キュリー点が高く、か
つ、優れた圧電特性を有する圧電セラミックスが実現す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2001−2468(JP,A) 特開2000−313662(JP,A) 特開2000−264727(JP,A) 特開2000−143340(JP,A) 特開2000−72542(JP,A) 特開2001−192267(JP,A) 特開2001−192266(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/46 - 35/50 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Sr、BaおよびCaから選択される少
    なくとも1種の元素をMIIで表し、ランタノイドから選
    択される少なくとも1種の元素をLnで表したとき、M
    II、Bi、Ti、LnおよびOを含有するビスマス層状
    化合物であり、MIIBi4Ti415型結晶を含み、モル
    比Ln/( II +Ln)が 0<Ln/( II +Ln)<0.5 であり、モル比4Bi/Tiが 4.000<4Bi/Ti≦4.030 である圧電セラミックス。
  2. 【請求項2】 Mn酸化物を含有する請求項1の圧電セ
    ラミックス。
  3. 【請求項3】 Mn酸化物の含有量がMnOに換算して
    0.62質量%未満である請求項2の圧電セラミック
    ス。
  4. 【請求項4】 Co酸化物を含有する請求項1〜3のい
    ずれかの圧電セラミックス。
  5. 【請求項5】 Co酸化物の含有量がCoO換算で0.
    7質量%未満である請求項4の圧電セラミックス。
JP2000030731A 2000-02-08 2000-02-08 圧電セラミックス Expired - Lifetime JP3367929B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000030731A JP3367929B2 (ja) 2000-02-08 2000-02-08 圧電セラミックス
EP03018037A EP1375448A3 (en) 2000-02-08 2001-02-07 Piezoelectric ceramics
EP01102916A EP1124267A3 (en) 2000-02-08 2001-02-07 Piezoelectric ceramics
US09/778,080 US6551522B2 (en) 2000-02-08 2001-02-07 Piezoelectric ceramics

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000030731A JP3367929B2 (ja) 2000-02-08 2000-02-08 圧電セラミックス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001220226A JP2001220226A (ja) 2001-08-14
JP3367929B2 true JP3367929B2 (ja) 2003-01-20

Family

ID=18555708

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000030731A Expired - Lifetime JP3367929B2 (ja) 2000-02-08 2000-02-08 圧電セラミックス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3367929B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4789328B2 (ja) * 2001-01-31 2011-10-12 京セラ株式会社 圧電磁器組成物および圧電共振子
JP4737843B2 (ja) * 2001-01-31 2011-08-03 京セラ株式会社 圧電磁器組成物および圧電共振子
JP4423872B2 (ja) 2003-03-28 2010-03-03 Tdk株式会社 圧電セラミックスおよびその製造方法
WO2005054153A1 (ja) * 2003-12-04 2005-06-16 Tdk Corporation 圧電セラミックスおよび圧電素子
JP4927378B2 (ja) * 2005-10-25 2012-05-09 日本特殊陶業株式会社 圧電磁器組成物および圧電素子
KR101393190B1 (ko) 2007-04-19 2014-05-08 니혼도꾸슈도교 가부시키가이샤 압전 세라믹 조성물 및 압전 장치
JP5421010B2 (ja) * 2008-07-25 2014-02-19 京セラ株式会社 圧電磁器およびそれを用いた圧電素子
CN111362691A (zh) * 2020-03-14 2020-07-03 杭州电子科技大学 铋层状结构钛酸铋钙高温压电陶瓷材料及其制备方法
CN116283276B (zh) * 2023-04-07 2024-02-06 广西华锡集团股份有限公司 La-Sn共掺杂钛酸铋基铁电薄膜及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001220226A (ja) 2001-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4513948B2 (ja) 圧電磁器およびその製造方法
EP1178025B1 (en) Piezoelectric ceramic material
JP4067298B2 (ja) 圧電磁器
JP3934324B2 (ja) 圧電セラミックス
US6551522B2 (en) Piezoelectric ceramics
JP4001362B2 (ja) 圧電磁器およびその製造方法
JP3367929B2 (ja) 圧電セラミックス
JP4140796B2 (ja) 圧電セラミックス
JP4260410B2 (ja) 圧電セラミックス
JP4423872B2 (ja) 圧電セラミックスおよびその製造方法
JP4291545B2 (ja) 圧電デバイス
JP3020493B1 (ja) 圧電セラミックス
JP3032761B1 (ja) 圧電セラミックス
JP4070967B2 (ja) 圧電磁器
JP4569062B2 (ja) 圧電磁器
JP4108349B2 (ja) 圧電セラミックス
JP2001002468A (ja) 圧電セラミックス
JP2002284574A (ja) 圧電セラミックスの製造方法
JP3382200B2 (ja) 圧電セラミックス
JP2002284573A (ja) 圧電セラミックスの製造方法
JP2004189507A (ja) 圧電セラミックスおよびその製造方法
JP2001294486A (ja) 圧電セラミックス
JP2005162556A (ja) 圧電セラミックスおよび圧電素子
JP2000264733A (ja) 圧電セラミックス
JP3261356B2 (ja) 圧電セラミックス

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20021022

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3367929

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071108

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081108

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091108

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101108

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111108

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121108

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121108

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131108

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term