JP3359285B2 - 帯電方法、帯電装置及び該帯電装置を用いた画像記録装置 - Google Patents

帯電方法、帯電装置及び該帯電装置を用いた画像記録装置

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JP3359285B2
JP3359285B2 JP15061198A JP15061198A JP3359285B2 JP 3359285 B2 JP3359285 B2 JP 3359285B2 JP 15061198 A JP15061198 A JP 15061198A JP 15061198 A JP15061198 A JP 15061198A JP 3359285 B2 JP3359285 B2 JP 3359285B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被帯電体を帯電す
る帯電方法と帯電装置に関する。より詳しくは、被帯電
体とニップ部を形成する可撓性の帯電部材により被帯電
体表面を帯電する帯電方法と帯電装置に関する。
【0002】また該帯電装置を像担持体の帯電処理手段
として使用した、複写機やプリンタ等の画像記録装置
(画像形成装置)に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、例えば、電子写真装置や静電記録
装置等の画像記録装置において、電子写真感光体・静電
記録誘電体等の像担持体(被帯電体)を所要の極性・電
位に一様に帯電処理(除電処理も含む)する帯電装置と
してはコロナ帯電器(コロナ放電器)がよく使用されて
いた。
【0004】コロナ帯電器は非接触型の帯電装置であ
り、例えば、ワイヤ電極等の放電電極と該放電電極を囲
むシールド電極を備え、放電開口部を被帯電体である像
担持体に対向させて非接触に配設し、放電電極とシール
ド電極に高圧を印加することにより生じる放電電流(コ
ロナシャワー)に像担持体面をさらすことで像担持体面
を所定に帯電させるものである。
【0005】近時は、中・低速機種の画像記録装置にあ
っては、像担持体等の被帯電体の帯電装置として、コロ
ナ帯電器に比べて低オゾン・低電力等の利点があること
から接触帯電装置が多く提案され、また実用化されてい
る。
【0006】接触帯電装置は、像担持体等の被帯電体
に、ローラ型(帯電ローラ)、ファーブラシ型、磁気ブ
ラシ型、ブレード型等の導電性の帯電部材を接触させ、
この帯電部材(接触帯電部材・接触帯電器、以下、接触
帯電部材と記す)に所定の帯電バイアスを印加して被帯
電体面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
【0007】接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム、
帯電原理)には、コロナ帯電系と直接帯電系の2種
類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的であるか
により各々の特性が現れる。
【0008】.放電帯電系(放電帯電機構) 接触帯電部材と被帯電体との微小間隙に生じる放電現象
により被帯電体表面が帯電する系である。
【0009】放電帯電系は接触帯電部材と被帯電体に一
定の放電しきい値を有するため、帯電電位より大きな電
圧を接触帯電部材に印加する必要がある。また、コロナ
帯電器に比べれば発生量は格段に少ないけれども放電生
成物を生じることが原理的に避けられないため、オゾン
など活性イオンによる弊害は避けられない。
【0010】.直接帯電系(直接注入帯電機構) 接触帯電部材から被帯電体に直接に電荷が注入されるこ
とで被帯電体表面が帯電する系である。直接帯電、ある
いは注入帯電、あるいは電荷注入帯電とも称される。
【0011】より詳しくは、中抵抗の接触帯電部材が被
帯電体表面に接触して、放電現象を介さずに、つまり放
電を基本的に用いないで被帯電体表面に直接電荷注入を
行うものである。よって、接触帯電部材への印加電圧が
放電閾値以下の印加電圧であっても、被帯電体を印加電
圧相当の電位に帯電することができる。この直接帯電系
はイオンの発生を伴わないため放電生成物による弊害は
生じない。
【0012】しかし、直接帯電であるため、接触帯電部
材の被帯電体への接触性が帯電性に大きく効いてくる。
そこで接触帯電部材はより密に構成し、また被帯電体と
の速度差を多く持ち、より高い頻度で被帯電体に接触す
る構成をとる必要がある。
【0013】A)ローラ帯電 接触帯電装置は、接触帯電部材として導電ローラ(帯電
ローラ)を用いたローラ帯電方式が帯電の安定性という
点で好ましく、広く用いられている。
【0014】このローラ帯電はその帯電機構は前記の
放電帯電系が支配的である。
【0015】帯電ローラは、導電あるいは中抵抗のゴム
材あるいは発泡体を用いて作成される。さらにこれらを
積層して所望の特性を得たものもある。
【0016】帯電ローラは被帯電体(以下、感光体と記
す)との一定の接触状態を得るために弾性を持たせてい
るが、そのため摩擦抵抗が大きく、多くの場合、感光体
に従動あるいは若干の速度差をもって駆動される。従っ
て、直接帯電しようとしても、絶対的帯電能力の低下や
接触性の不足やローラ上のムラや感光体の付着物による
帯電ムラは避けられないため、従来のローラ帯電ではそ
の帯電機構は放電帯電系が支配的である。
【0017】図9は接触帯電における帯電効率例を表わ
したグラフである。横軸に接触帯電部材に印加したバイ
アス、縦軸にはその時得られた感光体帯電電位を表わす
ものである。
【0018】従来のローラ帯電の場合の帯電特性はAで
表わされる。即ち凡そ−500Vの放電閾値を過ぎてか
ら帯電が始まる。従って、−500Vに帯電する場合は
−1000Vの直流電圧を印加するか、あるいは、−5
00V直流の帯電電圧に加えて、放電閾値以上の電位差
を常に持つようにピーク間電圧1200Vの交流電圧を
印加して感光体電位を帯電電位に収束させる方法が一般
的である。
【0019】より具体的に説明すると、厚さ25μmの
OPC感光体に対して帯電ローラを加圧当接させた場合
には、約640V以上の電圧を印加すれば感光体の表面
電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対して傾き1
で線形に感光体表面電位が増加する。この閾値電圧を帯
電開始電圧Vthと定義する。
【0020】つまり、電子写真に必要とされる感光体表
面電位Vdを得るためには帯電ローラにはVd+Vth
という必要とされる以上のDC電圧が必要となる。この
ようにしてDC電圧のみを接触帯電部材に印加して帯電
を行なう方法を「DC帯電方式」と称する。
【0021】しかし、DC帯電方式においては環境変動
等によって接触帯電部材の抵抗値が変動するため、ま
た、感光体が削れることによって膜厚が変化するとVt
hが変動するため、感光体の電位を所望の値にすること
が難しかった。
【0022】このため、更なる帯電の均一化を図るため
に特開昭63−149669号公報に開示されるよう
に、所望のVdに相当するDC電圧に2×Vth以上の
ピーク間電圧を持つAC成分を重畳した電圧を接触帯電
部材に印加する「AC帯電方式」が用いられる。これ
は、ACによる電位のならし効果を目的としたものであ
り、被帯電体の電位はAC電圧のピークの中央であるV
dに収束し、環境等の外乱には影響されることはない。
【0023】ところが、このような接触帯電装置におい
ても、その本質的な帯電機構は、接触帯電部材から感光
体への放電現象を用いているため、先に述べたように接
触帯電部材に印加する電圧は感光体表面電位以上の値が
必要とされ、微量のオゾンは発生する。
【0024】また、帯電均一化のためにAC帯電方式を
用いた場合にはさらなるオゾンの発生、AC電圧の電界
による接触帯電部材と感光体の振動騒音(AC帯電音)
の発生、また、放電による感光体表面の劣化等が顕著に
なり、新たな問題点となっていた。
【0025】B)ファーブラシ帯電 ファーブラシ帯電は、接触帯電部材として導電性繊維の
ブラシ部を有する部材(ファーブラシ帯電器)を用い、
その導電性繊維ブラシ部を被帯電体としての感光体に接
触させ、所定の帯電バイアスを印加して感光体面を所定
の極性・電位に帯電させるものである。
【0026】このファーブラシ帯電もその帯電機構は前
記の放電帯電系が支配的である。
【0027】ファーブラシ帯電器は固定タイプとロール
タイプが実用化されている。中抵抗の繊維を基布に折り
込みパイル状に形成したものを電極に接着したものが固
定タイプで、ロールタイプはパイルを芯金に巻き付けて
形成する。繊維密度としては100本/mm2 程度のも
のが比較的容易に得られるが、直接帯電により十分均一
な帯電を行うにはそれでも接触性は不十分であり、直接
帯電により十分均一な帯電を行うには感光体に対し機械
構成としては困難なほどに速度差を持たせる必要があ
り、現実的ではない。
【0028】このファーブラシ帯電の直流電圧印加時の
帯電特性は図9のBに示される特性をとる。従って、フ
ァーブラシ帯電の場合も、固定タイプ、ロールタイプど
ちらも多くは、高い帯電バイアスを印加し放電現象を用
いて帯電を行っている。
【0029】C)磁気ブラシ帯電 磁気ブラシ帯電は、接触帯電部材として導電性磁性粒子
をマグネットロール等で磁気拘束してブラシ状に形成し
た磁気ブラシ部を有する部材(磁気ブラシ帯電器)を用
い、その磁気ブラシ部を被帯電体としての感光体に接触
させ、所定の帯電バイアスを印加して感光体面を所定の
極性・電位に帯電させるものである。
【0030】この磁気ブラシ帯電の場合はその帯電機構
は前記の直接帯電系が支配的である。
【0031】磁気ブラシ部を構成させる導電性磁性粒子
として粒径5〜50μmのものを用い、感光体と十分速
度差を設けることで、均一に直接帯電を可能にする。
【0032】図9の帯電特性グラフのCにあるように、
印加バイアスとほぼ比例した帯電電位を得ることが可能
になる。
【0033】しかしながら、機器構成が複雑であるこ
と、磁気ブラシ部を構成している導電性磁性粒子が脱落
して感光体に付着する等他の弊害もある。
【0034】特開平6−3921号公報等には感光体表
面にあるトラップ準位または電荷注入層の導電粒子等の
電荷保持部材に電荷を注入して接触注入帯電を行なう方
法が提案されている。放電現象を用いないため、帯電に
必要とされる電圧は所望する感光体表面電位分のみであ
り、オゾンの発生もない。さらに、AC電圧を印加しな
いので、帯電音の発生もなく、ローラ帯電方式と比べる
と、オゾンレス、低電力の優れた帯電方式である。
【0035】D)トナーリサイクルシステム(クリーナ
レス) 転写方式の画像記録装置においては、転写後の感光体
(像担持体)に残存する転写残りの現像剤(トナー)は
クリーナ(クリーニング装置)によって感光体面から除
去されて廃トナーとなるが、この廃トナーは環境保護の
面からも出ないことが望ましい。そこでクリーナをなく
し、転写後の感光体上の転写残トナーは現像装置によっ
て「現像同時クリーニング」で感光体上から除去し現像
装置に回収・再用する装置構成にしたトナーリサイクル
システム(またはトナーリサイクルプロセス)の画像記
録装置も出現している。
【0036】現像同時クリーニングとは、転写後に感光
体上に残留したトナーを次工程以降の現像時、即ち引き
続き感光体を帯電し、露光して潜像を形成し、該潜像の
現像時にかぶり取りバイアス(現像装置に印加する直流
電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電
位差Vback)によって回収する方法である。この方法に
よれば、転写残トナーは現像装置に回収されて次工程以
後に再用されるため、廃トナーをなくし、メンテナンス
に手を煩わせることも少なくすることができる。またク
リーナレスであることでスペース面での利点も大きく、
画像記録装置を大幅に小型化できるようになる。
【0037】トナーリサイクルシステムは上記のように
転写残トナーを専用のクリーナによって感光体面から除
去するのではなく、帯電手段部を経由させて現像装置に
至らせて再度現像プロセスにて利用するものであるた
め、感光体の帯電手段として接触帯電を用いた場合にお
いては感光体と接触帯電部材との接触部に絶縁性である
トナーが介在した状態で如何にして感光体を帯電するか
が課題になっている。上記したローラ帯電やファーブラ
シ帯電においては、感光体上の転写残トナーを拡散し非
パターン化するとともに、大きなバアイスを印加し放電
による帯電を用いることが多い。磁気ブラシ帯電におい
ては接触帯電部材として粉体を用いるため、その粉体で
ある導電性磁性粒子の磁気ブラシ部が感光体に柔軟に接
触し感光体を帯電できる利点があるが、機器構成が複雑
であること、磁気ブラシ部を構成している導電性磁性粒
子の脱落による弊害が大きい。
【0038】E)接触帯電部材に対する粉末塗布 接触帯電装置について、帯電ムラを防止し安定した均一
帯電を行なうために、接触帯電部材に被帯電体面との接
触面に粉末を塗布する構成が特公平7−99442号公
報に開示されているが、接触帯電部材(帯電ローラ)が
被帯電体(感光体)に従動回転(速度差駆動なし)であ
り、スコロトロン等のコロナ帯電器と比べるとオゾン生
成物の発生は格段に少なくなっているものの、帯電原理
は前述のローラ帯電の場合と同様に依然として放電によ
る帯電を主としている。特に、より安定した帯電均一性
を得るためにはDC電圧にAC電圧を重畳した電圧を印
加するために、放電によるオゾン生成物の発生はより多
くなってしまう。よって、長期に装置を使用した場合
や、クリーナレスの画像記録装置を長期に使用した場合
において、オゾン生成物による画像流れ等の弊害が現れ
やすい。また、特開平5−150539号公報には、接
触帯電を用いた画像形成方法において、長時間画像形成
を繰り返すうちにトナー粒子やシリカ微粒子が帯電手段
の表面に付着することによる帯電阻害を防止するため
に、現像剤中に、少なくとも顕画粒子と、顕画粒子より
小さい平均粒径を有する導電性粒子を含有することが開
示されている。しかし、この接触帯電は放電帯電機構に
よるもので、直接注入帯電機構ではなく、放電帯電によ
る前述の問題がある。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】1)上記の従来の技術
の項に記載したように、従来の接触帯電において、接触
帯電部材として帯電ローラあるいはファーブラシなどを
用いた簡易な構成では直接帯電を行なうには該接触帯電
部材の表面が粗くて被帯電体との密な接触が確保され
ず、直接帯電は不可能であった。
【0040】また、接触帯電部材は被帯電体面から異物
を拾って汚れやすく、その付着汚れが絶縁性であると帯
電不良を生じやすい。
【0041】そのため接触帯電においては、接触帯電部
材として帯電ローラのような簡易な部材を用いた場合で
も、また接触帯電部材の汚染にかかわらず、より帯電均
一性に優れ且つ長期に渡り安定した直接帯電を実現す
る、即ち、低印加電圧でオゾンレスの注入帯電を簡易な
手段構成で実現することが期待されている。
【0042】本発明は、接触帯電について、上記の要望
に応えることを目的とする。
【0043】2)画像記録装置において、像担持体の帯
電手段に接触帯電装置を採択した場合、接触帯電部材と
して帯電ローラのような簡易な構成で低印加電圧でオゾ
ンレスの注入帯電を実現することができれば装置構成上
・性能上等で極めて有効である。
【0044】また像担持体の帯電手段に接触帯電装置を
採択した転写式画像記録装置の場合の接触帯電部材の汚
染に関して、像担持体に形成担持させた現像剤像(トナ
ー像)を被記録体へ転写した後の像担持体上の転写残ト
ナーを除去する専用のクリーナを具備させている画像記
録装置の場合であっても、像担持体上の転写残トナーを
クリーナで完全に除去することは困難であり、僅かなが
らもクリーナをすり抜けるトナーが像担持体面の移動で
接触帯電部材と像担持体との接触部である帯電部に持ち
運ばれて接触帯電部材に付着・混入して接触帯電部材は
次第にトナーで汚染されていく。
【0045】従来トナーは絶縁体であるため、接触帯電
部材と像担持体との接触部である帯電部にトナーが存在
したり、接触帯電部材がトナーで汚染されることは、帯
電阻害因子であり、帯電不良を生じさせることになる。
【0046】特に、トナーリサイクルシステム(クリー
ナレス)の画像記録装置にあっては、転写後の像担持体
面上の転写残トナーを除去する専用のクリーナを用いな
いため、転写後の像担持体面の転写残トナーが像担持体
と接触帯電部材の接触部である帯電部に像担持体面の移
動でそのまま持ち運ばれるので、接触帯電部材は著しく
トナー汚染される。
【0047】そこで本発明は、接触帯電方式の画像記録
装置、接触帯電方式・転写方式の画像記録装置、さらに
は接触帯電方式・転写方式・トナーリサイクルシステム
の画像記録装置について、接触帯電部材として帯電ロー
のような簡易な部材を用いて、また該接触帯電部材の
トナー汚染にかかわらず、低印加電圧でオゾンレスの直
接帯電とトナーリサイクルシステムを問題なく実行可能
にし、高品位な画像形成を長期に渡り維持させること、
画像比率の高い画像を出力した後でも高品位な画像形成
を長期に渡り維持させること等を目的とする。
【0048】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする、帯電方法、帯電装置及び該帯電装置を用いた
画像記録装置である。
【0049】(1)被帯電体とニップ部を形成する可撓
性の帯電部材により、被帯電体表面を帯電する帯電方法
であり、帯電部材は被帯電体に対して速度差をもって移
動し、帯電部材はその表面に発泡体を備え、該帯電部材
の表面を摺擦して帯電部材の表面に帯電促進粒子を供給
することによって帯電部材の表面の帯電促進粒子をリフ
レッシュさせるファーブラシを有することを特徴とする
帯電方法。
【0050】(2)帯電促進粒子の体積抵抗値が1012
Ω・cm以下であることを特徴とする(1)に記載の帯
電方法。 (3)帯電促進粒子の体積抵抗値が1010Ω・cm以下
であることを特徴とする(1)に記載の帯電方法。
【0051】(4)帯電部材は回転体であり、被帯電体
に対して速度差をもって駆動され、電圧が印加されるこ
とを特徴とする(1)ないし(3)の何れか1つに記載
の帯電方法。
【0052】(5)帯電部材に接触するファーブラシは
繊維が放射状に広がるファーブラシローラの形状を有
し、回転駆動されることを特徴とする(1)ないし
(4)の何れか1つに記載の帯電方法。 (6)帯電部材に接触するファーブラシは帯電部材の長
手方向に揺動自由であり、該ファーブラシの揺動手段を
有することを特徴とする(1)ないし(5)の何れか1
つに記載の帯電方法。
【0053】(7)帯電促進粒子供給器のハウジング内
に帯電促進粒子を攪拌する攪拌部材を配したことを特徴
とする(1)ないし(6)の何れか1つに記載の帯電
。 (8)帯電部材の回転方向において、ファーブラシの後
に帯電部材に過剰に供給された帯電促進粒子を規制する
ための規制手段を配したことを特徴とする(1)ないし
(7)の何れか1つに記載の帯電方法。
【0054】(9)被帯電体とニップ部を形成する可撓
性の帯電部材により、被帯電体表面を帯電する帯電装置
であり、帯電部材は被帯電体に対して速度差をもって移
動し、帯電部材はその表面に発泡体を備え、該帯電部材
の表面を摺擦して帯電部材の表面に帯電促進粒子を供給
することによって帯電部材の表面の帯電促進粒子をリフ
レッシュさせるファーブラシを有することを特徴とする
帯電装置。
【0055】(10)帯電促進粒子の体積抵抗値が10
12Ω・cm以下であることを特徴とする(9)に記載の
帯電装置。 (11)帯電促進粒子の体積抵抗値が1010Ω・cm以
下であることを特徴とする(9)に記載の帯電装置。 (12)帯電部材は回転体であり、被帯電体に対して速
度差をもって駆動され、電圧が印加されることを特徴と
する(9)ないし(11)の何れか1つに記載の帯電装
置。
【0056】(13)帯電部材に接触するファーブラシ
は繊維が放射状に広がるファーブラシローラの形状を有
し、回転駆動されることを特徴とする(9)ないし(1
2)の何れか1つに記載の帯電装置。 (14)帯電部材に接触するファーブラシは帯電部材の
長手方向に揺動自由であり、該ファーブラシの揺動手段
を有することを特徴とする(9)ないし(13)の何れ
か1つに記載の帯電装置。 (15)帯電促進粒子供給器のハウジング内に帯電促進
粒子を攪拌する攪拌部材を配したことを特徴とする
(9)ないし(14)の何れか1つに記載の帯電装置。
【0057】(16)帯電部材の回転方向において、フ
ァーブラシの後に帯電部材に過剰に供給された帯電促進
粒子を規制するための規制手段を配したことを特徴とす
る(9)ないし(15)の何れか1つに記載の帯電
。 (17)像担持体に、該像担持体を帯電する工程を含む
作像プロセスを適用して画像記録を実行する画像記録装
置であり、像担持体を帯電する工程手段が(9)ないし
(16)の何れか1つに記載の帯電装置であることを特
徴とする画像記録装置。
【0058】(18)像担持体と、該像担持体を帯電す
る帯電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する
潜像形成手段と、その静電潜像を現像剤で可視化する現
像手段と、その現像剤像を被記録体に転写する転写手段
と、転写後の像担持体を清掃するクリーニング手段を有
し、像担持体は繰り返して作像に供される画像記録装置
であり、像担持体を帯電する帯電手段が(9)ないし
(16)の何れか1つに記載の帯電装置であることを特
徴とする画像記録装置。 (19)像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段
と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する潜像形成手
と、その静電潜像を現像剤で可視化する現像手段と、
その現像剤像を被記録体に転写する転写手段を有し、前
記現像手段が現像剤像を被記録体に転写した後に像担持
体上に残留した現像剤を回収するクリーニング手段を兼
ねており、像担持体は繰り返して作像に供される画像記
録装置であり、像担持体を帯電する帯電手段が(9)な
いし(16)の何れか1つに記載の帯電装置であること
を特徴とする画像記録装置。 (20)像担持体の帯電面に静電潜像を形成する情報書
き込み手段が像露光手段であることを特徴とする(1
8)または(19)に記載の画像記録装置。
【0059】〈作 用〉 a)直接帯電(注入帯電) 帯電促進粒子は帯電補助を目的とした導電性の粒子であ
り、本発明はこの導電性粒子を用いて均一で安定な直接
帯電を実現している。該帯電促進粒子の体積抵抗は1×
1012Ω・cm、好ましくは1×1010Ω・cmである
ことが望ましい。
【0060】即ち、被帯電体と可撓性の接触帯電部材と
のニップ部である帯電部に帯電促進粒子を介在させて被
帯電体の接触帯電を行なわせるもので、帯電部材はその
表面が発泡体であるので帯電部材によって帯電促進粒子
を保持しやすく、帯電部に帯電促進粒子が存在すること
で、該粒子の滑剤効果により、摩擦抵抗が大きくてその
ままでは被帯電体に対して速度差を持たせて接触させる
ことが困難であった帯電ローラのような接触帯電部材で
あっても、それを被帯電体面に対して無理なく容易に効
果的に速度差を持たせて接触させた状態にすることが可
能となると共に、該接触帯電部材が該帯電促進粒子を介
して被帯電体面に密に接触してより高い頻度で被帯電体
面に接触する構成となる。
【0061】接触帯電部材と被帯電体との間に速度差を
設けることができることで、接触帯電部材と被帯電体の
ニップ部において帯電促進粒子が被帯電体に接触する機
会を格段に増加させ、高い接触性を得ることができ、接
触帯電部材と被帯電体のニップ部である帯電部に存在す
る帯電促進粒子が被帯電体表面を隙間なく摺擦すること
で被帯電体に電荷を直接注入できるようになり、接触帯
電部材による被帯電体の接触帯電は直接帯電(注入帯
電)が支配的となる。
【0062】速度差を設ける構成としては、接触帯電部
材を回転駆動して被帯電体と速度差を設けることにな
る。接触帯電部材を被帯電体表面の移動方向と同じ方向
に移動させて速度差をもたせることも可能であるが、注
入帯電の帯電性は被帯電体の周速と接触帯電部材の周速
の比に依存するため、逆方向と同じ周速比を得るには順
方向では接触帯電部材の回転数が逆方向の時に比べて大
きくなるので、接触帯電部材を逆方向に移動させる方が
回転数の点で有利である。
【0063】ここで記述した周速比は 周速比(%)=(帯電部材周速−被帯電体周速)/被帯
電体周速×100 である(帯電部材周速はニップ部において帯電部材表面
が被帯電体表面と同じ方向に移動するとき正の値であ
る)。
【0064】被帯電体と接触帯電部材とのニップ部であ
る帯電部に帯電阻害因子である絶縁性の物質が介在して
いたり、接触帯電部材がそのような絶縁性の物質で汚染
されている場合でも、帯電促進粒子が被帯電体と接触帯
電部材とのニップ部である帯電部に介存することによ
り、接触帯電部材の被帯電体への緻密な接触性と接触抵
抗を維持できるため、低印加電圧でオゾンレスの直接帯
電を長期にわたり安定に維持させることができ、均一な
帯電性を与えることができる。
【0065】b)帯電促進粒子供給器表面が発泡体である帯電部材は帯電促進粒子を保持しや
すいとともに、その表面に接触して帯電部材に 帯電促進
粒子を供給するファーブラシを具備させたことで、装置
の使用に伴い被帯電体と接触帯電部材とのニップ部であ
る帯電部から帯電促進粒子が脱落しても該帯電部に対す
る帯電促進粒子の補充がなされて帯電特性の低下が防止
され、上記の直接帯電性を長期に渡り安定に維持させる
ことができる。また、ファーブラシが帯電部材の表面の
発泡体に接触することにより、帯電部材の表面の帯電促
進粒子を取り除くことができるので、帯電部材上をリフ
レッシュし、帯電促進粒子の循環を適切に行える。即
ち、帯電部材の表面が発泡体のように凹凸があってもフ
ァーブラシを用いることにより、帯電促進粒子を取り除
きやすくなる。
【0066】またトナーリサイクル(クリーナレス)構
成の画像記録装置において、帯電性に大きく悪影響する
転写残トナーが帯電部に持ち運ばれて介在しても、帯電
促進粒子供給器により接触帯電部材に対する帯電促進粒
子の供給が適切になされて帯電部に常に十分量の帯電促
進粒子が介存して上記の直接帯電性を長期に渡り安定に
維持させることが可能となる。
【0067】接触帯電部材に対する帯電促進粒子の供給
は、例えば、ブレードを接触帯電部材に当接し、ブレー
ドと接触帯電部材の間に帯電促進粒子を保持し、ブレー
ドで一定量の帯電促進粒子を接触帯電部材の表面に供給
する構成を採ることができるが、帯電促進粒子内にトナ
ーが混入しトナーの循環が滞るため、適切な帯電促進粒
子の供給ができないことがあった。
【0068】本発明においては、接触帯電部材に対して
帯電促進粒子を供給する帯電促進粒子供給器は接触帯電
部材に接触するファーブラシと帯電促進粒子から構成す
ることにより接触帯電部材上をリフレッシュし帯電促進
粒子の循環をすることにより、帯電促進粒子の供給を適
切に行うものである。
【0069】接触帯電部材に接触するファーブラシは繊
維が放射状に広がるファーブラシローラの形状を有し、
回転駆動させることで、接触帯電部材上のリフレッシュ
と帯電促進粒子の攪拌を行ない帯電促進粒子の更なる供
給の均一化と安定化を生む。
【0070】接触帯電部材に接触するファーブラシは帯
電部材の長手方向に揺動自由であり、該ファーブラシの
揺動手段を有することで帯電促進粒子の循環を促し帯電
促進粒子の供給を安定化させる。
【0071】帯電促進粒子供給器のハウジング内に帯電
促進粒子を攪拌する攪拌部材を配することにより更に帯
電促進粒子の循環を促す。
【0072】接触帯電部材の回転方向において、ファー
ブラシの後に接触帯電部材に過剰に供給された帯電促進
粒子を規制するための規制手段を配することで、接触帯
電部材に対して帯電促進粒子が供給過多になるのを防止
し均一な帯電促進粒子の供給を可能にする。
【0073】接触帯電部材にファーブラシを当接し、帯
電促進粒子を供給することにより、接触帯電部材上のリ
フレッシュを行い、帯電促進粒子の循環を促し、混入す
るトナーの撹乱を行い安定して帯電促進粒子を塗布する
ことができ安定した注入帯電装置を構成できる。さら
に、ファーブラシをローラ形状に構成し回転駆動するこ
とにより、帯電促進粒子の撹拌も同時に行いより簡易な
構成で安定した帯電装置を構成可能である。また、ファ
ーブラシを帯電促進粒子の規制部材として兼用する事も
可能である。また、クリーニング装置を廃したトナーリ
サイクルを行う記録装置においては、転写残として像担
持体上に残り接触帯電部材に転写されたパターン状のト
ナーを非パターン化して、転写残トナーによる画像劣化
を防止する効果もある。
【0074】c)かくして、従来のローラ帯電等では得
られなかった高い帯電効率が得られ、接触帯電部材に印
加した電圧とほぼ同等の帯電電位を被帯電体に与えるこ
とができ、接触帯電部材として帯電ローラのような簡易
な部材を用いた場合でも、また該接触帯電部材の汚染に
かかわらず、該接触帯電部材に対する帯電に必要な印加
バイアスは被帯電体に必要な帯電電位相当の電圧で十分
であり、放電現象を用いない安定かつ安全な接触帯電装
置、即ち低印加電圧・オゾンレスで、帯電均一性に優れ
且つ長期に渡り安定した性能の直接帯電装置を簡易な構
成で実現することができる。
【0075】上記の帯電装置を像担持体の帯電手段とし
て用いることで、接触帯電方式の画像記録装置、接触帯
電方式・転写方式の画像記録装置、さらには接触帯電方
式・転写方式・トナーリサイクルシステムの画像記録装
置について、接触帯電部材として帯電ローラやファーブ
ラシ等の簡易な部材を用いて、また該接触帯電部材のト
ナー汚染にかかわらず、低印加電圧でオゾンレスの直接
帯電とトナーリサイクルシステムを問題なく実行可能に
し、帯電不良による画像劣化のない高品位な画像形成
(画像記録)を長期に渡り維持させること、画像比率の
高い画像を出力した後でも高品位な画像形成を長期に渡
り維持させること等ができる。
【0076】トナーリサイクルシステム(クリーナレ
ス)の画像記録装置にあっては、接触帯電部材が像担持
体に対して速度差を持って接触していることで、転写部
から、接触帯電部材と像担持体のニップ部である帯電部
へ至った転写残トナーのパターンが撹乱されて崩され、
中間調画像において、前回の画像パターン部分がゴース
トとなって現れることがなくなる。
【0077】接触帯電部材と像担持体のニップ部である
帯電部に帯電促進粒子が介存することにより、接触帯電
部材の像担持体への緻密な接触性と接触抵抗を維持でき
るため、接触帯電部材の転写残トナーによる汚染にかか
わらず、低印加電圧でオゾンレスの直接帯電を長期に渡
り安定に維持させることができ、均一な帯電性を与える
ことが出来る。
【0078】接触帯電部材に付着・混入した転写残トナ
ーは接触帯電部材から徐々に像担持体上に吐き出されて
像担持体面の移動とともに現像部位に至り、現像手段に
おいて現像同時クリーニング(回収)される(トナーリ
サイクル)。
【0079】
【発明の実施の形態】〈実施例1〉(図1・図2) 図1は本発明に従う画像記録装置の一例の概略構成模型
図である。図2は接触帯電装置部分の拡大横断面模型図
である。
【0080】本実施例の画像記録装置は、転写式電子写
真プロセス利用、接触帯電方式のレーザプリンタであ
る。
【0081】(1)プリンタの全体的概略構成 1は像担持体であり、本実施例はφ30mmの回転ドラ
ム型の負極性OPC感光体(ネガ感光体、以下感光ドラ
ムと記す)である。この感光ドラム1は矢印aの時計方
向に周速度50mm/sec(=プロセススピードP
S、印字速度)の一定速度をもって回転駆動される。
【0082】2は感光ドラム1の外周面を所定の極性・
電位に一様に帯電する接触帯電装置であり、感光ドラム
1に接触する帯電部材21と、該帯電部材に帯電促進粒
子mを供給する帯電促進粒子供給器22から構成されて
いる。
【0083】本例において帯電部材21は感光ドラム1
に所定の押圧力をもって接触させて配設した接触帯電部
材としての導電性弾性ローラ(以下、帯電ローラと記
す)である。
【0084】Nは感光ドラム1と帯電ローラ21との帯
電ニップ部(帯電部)である。帯電ローラ21はこの帯
電ニップ部Nにおいて矢印bのように感光ドラム1の回
転方向と逆方向(カウンター)で回転駆動され、感光ド
ラム1面に対して速度差を持って接触する。
【0085】この回転する帯電ローラ21の外周面に対
して帯電促進粒子供給器22により帯電促進粒子mが塗
布供給されて、感光ドラム1と帯電ローラ21との帯電
ニップ部Nに帯電促進粒子mが介在する。
【0086】また帯電ローラ21には帯電バイアス印加
電源S1から所定の帯電バイアス、本例では−700V
の直流電圧が印加される。
【0087】これにより、回転感光ドラム1の周面が直
接帯電(注入帯電)方式で帯電ローラ21に対する印加
帯電バイアスと略同じ電位に一様に接触帯電処理され
る。
【0088】上記の接触帯電装置2の帯電ローラ21、
帯電促進粒子供給器22、直接帯電等については次の
(2)項で詳述する。
【0089】7はレーザダイオード・ポリゴンミラー等
を含むレーザビームスキャナ(露光装置)である。この
レーザビームスキャナ7は目的の画像情報の時系列電気
ディジタル画素信号に対応して強度変調されたレーザ光
を出力し、該レーザ光で上記回転感光ドラム1の一様帯
電面を走査露光Lする。
【0090】この走査露光Lにより回転感光ドラム1の
面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0091】3は現像装置(現像器)である。回転感光
ドラム1面の静電潜像はこの現像装置3により現像部位
Aにてトナー画像として現像される。
【0092】本実施例の現像装置3は現像剤tとして一
成分磁性トナー(ネガトナー)を用いた反転現像装置で
ある。3aはマグネットロール3bを内包させた、現像
剤担持搬送部材としての非磁性回転現像スリーブであ
り、現像装置3内の現像剤としてのトナーtは回転現像
スリーブ3a上を搬送される過程において、規制ブレー
ド3cで層厚規制及び電荷付与を受ける。
【0093】回転現像スリーブ3aにコートされたトナ
ーtは該現像スリーブ3aの回転により、感光ドラム1
と現像スリーブ3aの対向部である現像部位(現像領域
部)Aに搬送される。また現像スリーブ3aには現像バ
イアス印加電源S2より現像バイアス電圧が印加され
る。
【0094】本実施例において、現像バイアス電圧は DC電圧:−500V AC電圧:ピーク間電圧1600V、周波数1.8kH
z、矩形波 の重畳電圧とした。
【0095】これにより、感光ドラム1側の静電潜像が
トナーtにより反転現像される。
【0096】現像剤である一成分磁性トナーtは、結着
樹脂、磁性体粒子、色剤、電荷制御剤等を混合し、混
練、粉砕、分級の各工程を経て作成し、更に流動化剤等
を外添剤として添加して作成されたものである。トナー
の重量平均粒径(D4)は7μmであった。
【0097】4は接触転写手段としての中抵抗の転写ロ
ーラであり、感光ドラム1に所定に圧接させて転写ニッ
プ部Tを形成させてある。この転写ニップ部Tに不図示
の給紙部から所定のタイミングで被記録体としての転写
材30が給紙され、かつ転写ローラ4に転写バイアス印
加電源S3から所定の転写バイアス電圧が印加されるこ
とで、感光ドラム1側のトナー像が転写ニップ部Tに給
紙された転写材30の面に順次に転写されていく。
【0098】本実施例で使用の転写ローラ4は芯金4a
に中抵抗発泡層4bを形成したものであり、ローラ抵抗
値5×108 Ωのものを使用し、+2.0kVの電圧を
芯金4aに印加して転写を行なった。
【0099】転写ニップ部Tに導入された転写材30は
この転写ニップ部Tを挟持搬送されて、その表面側に回
転感光ドラム1の表面に形成担持されているトナー画像
が順次に静電気力と押圧力にて転写されていく。
【0100】5は熱定着方式等の定着装置である。転写
ニップ部Tに給紙されて感光ドラム1側のトナー画像の
転写を受けた転写材30は回転感光ドラム1の面から分
離されてこの定着装置5に導入され、トナー画像の定着
を受けて画像形成物(プリント、コピー)として装置外
へ排出される。
【0101】6は感光ドラムのクリーナ(クリーニング
装置)である。転写材30に対するトナー画像転写後の
回転感光ドラム1は、ドラム面に残留の転写残トナーが
このクリーナ6のクリーニング部材6a、本例では感光
ドラム1面に当接させたクリーニングブレード(弾性ブ
レード)によりかき取られて清掃され、繰り返して作像
に供される。
【0102】感光ドラム1面からクリーニングブレード
6aによりかき取られた転写残トナーはクリーナ容器内
に廃トナーとして蓄積される。
【0103】(2)接触帯電装置2 a)帯電ローラ21 本実施例における可撓性の接触帯電部材としての帯電ロ
ーラ21は芯金21a上に発泡体の中抵抗層21bを形
成することにより作成される。
【0104】中抵抗層21bは樹脂(例えばウレタ
ン)、導電性粒子(例えばカーボンブラック)、硫化
剤、発泡剤等により処方され、芯金21aの上にローラ
状に形成した。その後必要に応じて表面を研磨して直径
12mm、長手長さ200mmの導電性弾性ローラであ
る帯電ローラ21を作成した。
【0105】本実施例の帯電ローラ21のローラ抵抗を
測定したところ100kΩであった。ローラ抵抗は、帯
電ローラ21の芯金21aに総圧1kgの加重がかかる
ようφ30mmのアルミドラムに帯電ローラ21を圧着
した状態で、芯金21aとアルミドラムとの間に100
Vを印加し、計測した。
【0106】ここで、接触帯電部材である帯電ローラ2
1は電極として機能することが重要である。つまり、弾
性を持たせて被帯電体との十分な接触状態を得ると同時
に、移動する被帯電体を充電するに十分低い抵抗を有す
る必要がある。一方では被帯電体にピンホールなどの低
耐圧欠陥部位が存在した場合に電圧のリークを防止する
必要がある。被帯電体として電子写真用感光体を用いた
場合、十分な帯電性と耐リークを得るには104 〜10
7 Ωの抵抗が望ましい。
【0107】帯電ローラ21の表面は帯電促進粒子mを
保持できるようミクロな凹凸があるものが望ましい。
【0108】帯電ローラ21の硬度は、硬度が低すぎる
と形状が安定しないために被帯電体との接触性が悪くな
り、高すぎると被帯電体との間に帯電ニップ部Nを確保
できないだけでなく、被帯電体表面へのミクロな接触性
が悪くなるので、アスカーC硬度で25度から50度が
好ましい範囲である。
【0109】帯電ローラ21の材質としては、弾性体の
材料として、EPDM、ウレタン、NBR、シリコーン
ゴムや、IR等に抵抗調整のためにカーボンブラックや
金属酸化物等の導電性物質を分散したものを発泡させた
ものがあげられる。また、特に導電性物質を分散せず
に、イオン導電性の材料を用いて抵抗調整をすることも
可能である。
【0110】帯電ローラ21は被帯電体としての感光ド
ラム1に対して弾性に抗して所定の押圧力で圧接させて
配設し、本実施例では幅数mmの帯電ニップ部Nを形成
させてある。
【0111】また本実施例では、この帯電ローラ21を
帯電ニップ部Nにおいて帯電ローラ表面と感光体表面と
が互いに逆方向に等速で移動するよう凡そ80rpmで
矢印bの時計方向に回転駆動させた。即ち接触帯電部材
としての帯電ローラ21の表面は被帯電体としての感光
ドラム1の面に対して速度差を持たせるようにした。
【0112】そして帯電ローラ21の芯金21aに電源
S1から帯電バイアスとして−700Vの直流電圧を印
加するようにした。
【0113】b)帯電促進粒子供給器22 帯電促進粒子供給器22は、帯電ローラ21の上側に配
置され、回転する帯電ローラ21の外周面に対して帯電
促進粒子mを塗布供給するものであり、本実施例では、
帯電ローラ21にファーブラシローラ22c(図2)を
当接して帯電促進粒子mを供給する手段構成を採用し
た。ファーブラシローラ22cは、帯電ローラ21上を
リフレッシュするとともに、繊維間に多くの帯電促進粒
子mを保持することができるとともにそれを帯電ローラ
21の外面に容易に転写できるため帯電促進粒子の塗布
を安定して行なうことができる。
【0114】本実施例の帯電促進粒子供給器22は、ハ
ウジング容器22b、ファーブラシローラ22c、規制
部材22a、シーリングシート22d、帯電促進粒子m
等からなる。
【0115】ハウジング容器22bは、帯電ローラ21
とほぼ同じ長さで下面側を開口させた横長の容器であ
り、内部にファーブラシローラ22cと帯電促進粒子m
を収容させてある。
【0116】ファーブラシローラ22cは、ハウジング
容器22bの下面側開口部において帯電ローラ21に該
ローラのほぼ全長部に渡って接触して帯電ローラ外面を
摺擦して帯電ローラ21上のリフレッシュと帯電促進粒
子塗布の役目をするもので、ハウジング容器22b内に
両端軸部をハウジング容器22bの両端板間に回転自由
に軸受けさせて配設してあり、帯電ローラ21とほぼ同
じ長さの横長の部材である。
【0117】このファーブラシローラ22cは、繊維を
基布に折り込みパイル状にしてなるファーブラシ22e
を芯金22fに巻き付け固定し作成される。繊維密度は
基布上の折り込み密度で500本/mm2 程度のもの
で、毛足の長さ(自由長)は3mmであった。この3m
mの毛足に対して、芯金22fの表層から2mmの位置
に帯電ローラ21の表層があるように帯電ローラ21の
芯金21aとファーブラシローラ22cの芯金22f間
の距離を調整してファーブラシローラ22cを帯電ロー
ラ21に接触させた状態にした。
【0118】規制部材22aは、帯電ローラ21に過剰
に供給された帯電促進粒子を規制する役目をするもの
で、帯電ローラ21とほぼ同じ長さの横長のブレード部
材であり、ハウジング容器22bの帯電ローラ21の回
転方向下流側の側壁板の内面側に該側壁板の長手に沿っ
て固定配設し、下辺を帯電ローラ21の外面に極めて近
接もしくは軽く接触させてある。
【0119】シーリングシート22dは、比較的腰があ
る横長のプラスチックシート片であり、ハウジング容器
22bの帯電ローラ21の回転方向上流側の側壁板の下
辺部と帯電ローラ21との隙間からの帯電促進粒子の漏
洩を阻止する役目をする。ハウジング容器22bの帯電
ローラ21の回転方向上流側の側壁板の下辺部に長手に
沿って内向き折り曲げ縁部を形成具備させて、この内向
き折り曲げ縁部の下面に該縁部の長手に沿ってシーリン
グシート22dの基部側を接着固定し、先端辺を帯電ロ
ーラ21の外面に極めて近接もしくは軽く接触させてあ
る。このシーリングシート22dによりハウジング容器
22bの帯電ローラ21の回転方向上流側の側壁板の下
辺部と帯電ローラ21との隙間が実質的に閉塞されて帯
電促進粒子の漏洩が阻止される。
【0120】ハウジング容器22b内に蓄える帯電促進
粒子mは、ハウジング容器22b、規制部材22a、シ
ーリングシート22d、帯電ローラ21の上面部で囲わ
れる実質的に密閉の空間部内に収容された状態に保持さ
れることでハウジング容器22b外への漏洩飛散が防止
される。そして同じくハウジング容器22b内に配設の
ファーブラシローラ22cのファーブラシ22eに多く
の帯電促進粒子mが保持される。
【0121】本実施例では、帯電促進粒子mとして、比
抵抗が106 Ω・cm、平均粒径3μmの導電性酸化亜
鉛粉を用いた。
【0122】帯電促進粒子mの材料としては、他の金属
酸化物などの導電性無機粒子や有機物との混合物、ある
いは、これらに表面処理を施したものなど各種導電粒子
が使用可能である。
【0123】粒子抵抗は粒子を介した電荷の授受を行う
ため比抵抗としては 1012Ω・cm以下が必要であ
り、より好ましくは1010Ω・cm以下が望ましい。
【0124】抵抗測定は、錠剤法により測定し正規化し
て求めた。即ち、底面積2.26cm2 の円筒内に凡そ
0.5gの粉体試料を入れ上下電極に15kgの加圧を
行うと同時に100Vの電圧を印加し抵抗値を計測、そ
の後正規化して比抵抗を算出した。
【0125】粒径は良好な帯電均一性を得るために50
μm以下が望ましい。本発明において、粒子が凝集体を
構成している場合の粒径は、その凝集体としての平均粒
径として定義した。粒径の測定には、光学あるいは電子
顕微鏡による観察から、100個以上抽出し、水平方向
最大弦長をもって体積粒度分布を算出し、その50%平
均粒径をもって決定した。
【0126】帯電促進粒子は、一次粒子の状態で存在す
るばかりでなく二次粒子の凝集した状態で存在すること
もなんら問題はない。どのような凝集状態であれ、凝集
体として帯電促進粒子としての機能が実現できればその
形態は重要ではない。
【0127】帯電促進粒子は特に感光体の帯電に用いる
場合に潜像露光時に妨げにならないよう、白色または透
明に近いことが望ましく、よって非磁性であることが好
ましい。
【0128】さらに、帯電促進粒子が感光体上から被記
録体30に一部転写されてしまうことを考えるとカラー
記録では無色、あるいは白色のものが望ましい。また、
画像露光時に粒子による光散乱を防止するためにもその
粒径は構成画素サイズ以下であることが望ましい。粒径
の下限値としては、粒子として安定に得られるものとし
て10nmが限界と考えられる。
【0129】本実施例において、上記の帯電促進粒子供
給器22のファーブラシローラ22cは帯電ローラ21
の回転駆動時には不図示の駆動系により矢印cの時計方
向に所定の周速度で回転駆動するようにした。
【0130】回転する帯電ローラ21は帯電促進粒子m
を蓄えて回転するファーブラシローラ22により摺擦さ
れて外周面が十分リフレッシュされるとともに、帯電促
進粒子mの塗布供給を受ける。そしてファーブラシロー
ラ22cよりも帯電ローラ回転方向下流側に配置した規
制部材22aが帯電ローラ21に過剰に塗布された帯電
促進粒子mを適当量に規制し均一な帯電促進粒子mの供
給を行うことが可能であった。
【0131】帯電促進粒子供給器22により帯電ローラ
21の外面に適当量に規制されて塗布供給された帯電促
進粒子mは引き続く帯電ローラ21の回転により帯電ロ
ーラ21と感光ドラム1との帯電ニップ部Nに持ち運ば
れて常に安定に供給されて該帯電ニップ部Nの各部に常
に十分量の帯電促進粒子mが均一に介存することにな
る。
【0132】(3)直接帯電 帯電ニップ部Nに帯電促進粒子mが存在することで、該
粒子mの滑剤効果により、摩擦抵抗が大きくてそのまま
では感光ドラム1に対して速度差を持たせて接触させる
ことが困難であった帯電ローラ21であっても、それを
感光ドラム1面に対して無理なく容易に効果的に速度差
を持たせて接触させた状態にすることが可能となると共
に、該帯電ローラ21が該粒子mを介して感光ドラム1
面に密に接触してより高い頻度で感光ドラム1面に接触
する構成となる。
【0133】帯電ローラ21と感光ドラム1との間に速
度差を設けることができることで、帯電ローラ21と感
光ドラム1のニップ部において帯電促進粒子mが感光ド
ラム1に接触する機会を格段に増加させ、高い接触性を
得ることができ、帯電ローラ21と感光ドラム1のニッ
プ部に存在する帯電促進粒子mが感光ドラム1表面を隙
間なく摺擦することで感光ドラム1に電荷を直接注入で
きるようになり、帯電ローラ21による感光ドラム1の
接触帯電は帯電促進粒子の介存により直接帯電(注入帯
電)が支配的となる。
【0134】本実施例の画像記録装置(プリンタ)には
転写後の感光ドラム1面から転写残トナーを除去するク
リーナ6を具備させているが、実際には感光ドラム1面
から転写残トナーを完全に除去することは困難であり、
特に本実施形態で使用している弾性ブレード6aによる
クリーニングでは小粒径の微粉がブレード6aをすり抜
けることによりブレードがめくれることなく当接するこ
とができる。従って、クリーナ6を具備させてある画像
記録装置でもクリーナ6をわずかではあるが抜けでる帯
電阻害因子であるトナー(絶縁性物質)が帯電ニップ部
Nに持ち運ばれて介在した状態になったり、帯電ローラ
21がトナーで汚染された状態になる。
【0135】このような場合でも、帯電促進粒子mが感
光ドラム1と帯電ローラ21との相互接触部である帯電
ニップ部Nに十分量介存することにより、帯電ローラ2
1の汚れ防止とトナーによる接触性低下が補われて帯電
ローラ21の感光ドラム1への緻密な接触性と接触抵抗
を維持できるため、低印加電圧でオゾンレスの直接帯電
を長期にわたり安定に維持させることができ、均一な帯
電性を与えることができる。
【0136】帯電促進粒子mを帯電ローラ21に供給す
る帯電促進粒子供給器22を具備させたことで、装置の
使用に伴い感光ドラム1と帯電ローラ21との帯電ニッ
プ部Nから帯電促進粒子mが脱落しても該帯電ニップ部
Nに対する帯電促進粒子mの補充がなされ、帯電促進粒
子mの帯電ニップ部Nからの脱落・減少による帯電特性
の低下が防止されて、上記の直接帯電性を長期に渡り安
定に維持させることができる。
【0137】かくして、接触帯電装置として従来のロー
ラ帯電等では得られなかった高い帯電効率が得られ、帯
電ローラ21に印加した電圧とほぼ同等の帯電電位を感
光ドラム1に与えることができ、接触帯電部材として簡
易な帯電ローラ21を用いた場合でも、また帯電ローラ
21の汚染にかかわらず、該帯電ローラ21に対する帯
電に必要な印加バイアスは感光ドラム1に必要な帯電電
位相当の電圧で十分であり、放電現象を用いない安定か
つ安全な接触帯電装置、即ち低印加電圧・オゾンレス
で、帯電均一性に優れ且つ長期に渡り安定した性能の直
接帯電装置を簡易な構成で実現することができる。
【0138】接触帯電方式の画像記録装置、接触帯電方
式・転写方式の画像記録装置にあっては、接触帯電部材
として簡易な帯電ローラ21を用いて、また該帯電ロー
ラ21のトナー汚染にかかわらず、低印加電圧でオゾン
レスの直接帯電を問題なく実行可能にし、高品位な画像
形成を長期に渡り維持させること、画像比率の高い画像
を出力した後でも高品位な画像形成を長期に渡り維持さ
せること等ができる。
【0139】像担持体としての感光ドラム1と接触帯電
部材としての帯電ローラ21との帯電ニップ部Nにおけ
る帯電促進粒子の介在量は、少なすぎると、該粒子によ
る潤滑効果が十分に得られず、帯電ローラ21と感光ド
ラム1との摩擦が大きくて帯電ローラ21を感光ドラム
1に速度差を持って回転駆動させることが困難である。
つまり、駆動トルクが過大となるし、無理に回転させる
と帯電ローラ21や感光ドラム1の表面が削れてしま
う。更に該粒子による接触機会増加の効果が得られない
こともあり十分な帯電性能が得られない。一方、該介在
量が多過ぎると、帯電促進粒子の帯電ローラ21からの
脱落が著しく増加し作像上に悪影響が出る。実験による
と該介在量は103 個/mm2 以上が望ましい。103
個/mm2より低いと十分な潤滑効果と接触機会増加の
効果が得られず帯電性能の低下が生じる。より望ましく
は103 〜5×105 個/mm2 の該介在量が好まし
い。5×105 個/mm2 を超えると、該粒子の感光体
1へ脱落が著しく増加し、粒子自体の光透過性を問わ
ず、感光ドラム1への露光量不足が生じる。5×105
個/mm2 以下では脱落する粒子量も低く抑えられ該悪
影響を改善できる。該介在量範囲において感光ドラム1
上に脱落した粒子の存在量を測ると102 〜105 個/
mm2 であったことから、作像上弊害がない該存在量と
しては105 個/mm2以下が望まれる。
【0140】該介在量及び感光ドラム1上の該存在量の
測定方法について述べる。該介在量は帯電ローラ21と
感光ドラム1の帯電ニップ部Nを直接測ることが望まし
いが、帯電ローラ21に接触する前に感光ドラム1上に
存在した粒子の多くは逆方向に移動しながら接触する帯
電ローラ2に剥ぎ取られることから、本発明では帯電ニ
ップ部Nに到達する直前の帯電ローラ21表面の粒子量
をもって該介在量とした。具体的には、帯電バイアスを
印加しない状態で感光ドラム1及び帯電ローラ21の回
転を停止し、感光ドラム1及び帯電ローラ21の表面を
ビデオマイクロスコープ(OLYMPUS製OVM10
00N)及びデジタルスチルレコーダ(DELTIS製
SR−3100)で撮影した。帯電ローラ21について
は、帯電ローラ21を感光ドラム1に当接するのと同じ
条件でスライドガラスに当接し、スライドガラスの背面
からビデオマイクロスコープにて該接触面を1000倍
の対物レンズで10箇所以上撮影した。得られたデジタ
ル画像から個々の粒子を領域分離するため、ある閾値を
持って2値化処理し、粒子の存在する領域の数を所望の
画像処理ソフトを用いて計測した。また、感光ドラム1
上の該存在量についても感光ドラム1上を同様のビデオ
マイクロスコープにて撮影し同様の処理を行い計測し
た。該介在量の調整は、帯電促進粒子供給器22による
塗布具合を設定することにより行った。
【0141】〈実施例2〉(図3) 本実施例は前述実施例1のプリンタからクリーナ6をな
くしたトナーリサイクルシステム(クリーナレス)のプ
リンタである。
【0142】その他の装置構成は実施例1のプリンタと
同様であるので再度の説明は省略する。
【0143】クリーナレスの画像記録装置にあっては、
転写後の感光ドラム面上の転写残トナーを除去する専用
のクリーナを用いないため、転写後の感光ドラム面の転
写残トナーが感光ドラム1と帯電ローラ21の帯電ニッ
プ部Nに感光ドラム面の移動でそのまま持ち運ばれるの
で、実施例1のクリーナ6を具備させてあるプリンタよ
りも帯電ニップ部Nに介存するトナー量は多くなり、ま
た帯電ローラ21に付着・混入するトナー量は多くな
る。
【0144】しかしこのような場合でも、帯電促進粒子
mが感光ドラム1と帯電ローラ21との帯電ニップ部N
に十分量介存することにより、帯電ローラ21の汚れ防
止とトナーによる接触性低下が補われて帯電ローラ21
の感光ドラム1への緻密な接触性と接触抵抗を維持でき
るため、低印加電圧でオゾンレスの直接帯電を長期にわ
たり安定に維持させることができ、均一な帯電性を与え
ることができる。
【0145】帯電ローラ21が感光ドラム1に対して速
度差を持って接触していることで、転写ニップ部Tか
ら、帯電ローラ21と感光ドラム1の帯電ニップ部Nへ
至った転写残トナーのパターンが撹乱されて崩され、中
間調画像において、前回の画像パターン部分がゴースト
となって現れることがなくなる。
【0146】帯電ローラ21は転写残トナーを一時的に
回収し均すために回転駆動し、さらに、その回転方向は
感光ドラム表面の移動方向とは逆方向に回転するよう構
成することが望ましい。
【0147】転写残トナーはトナーリサイクルのため、
帯電装置2の帯電ローラ21や帯電促進粒子供給器22
へ混入するが、本実施例では、ファーブラシローラ22
c・規制部材22aなどから帯電促進粒子供給器22を
構成し、帯電促進粒子を飛散をさせることなく安定して
帯電ローラ21に供給することが可能になるとともに、
特に本実施例のようにトナーリサイクルシステム(クリ
ーナレス)の構成において、帯電ローラ21に転写残ト
ナーを滞らせることなく循環させ、帯電促進粒子mを供
給できる大きな効果がある。即ち、帯電ローラ21に対
する帯電促進粒子mの供給と帯電ローラ上のトナー均し
が同時に行なわれる。
【0148】そして、感光ドラム1に対し緻密な接触性
と接触抵抗を保つことができ、直接帯電が可能になる。
【0149】更に、帯電ローラ21や帯電促進粒子供給
器22へ混入した転写残トナーは帯電ローラ21から徐
々に感光ドラム1上に吐き出されて感光ドラム面の移動
とともに現像部位Aに至り、現像装置3により現像同時
クリーニング(回収)される(トナーリサイクル)。現
像同時クリーニングは前述したように、転写後に感光体
1上に残留したトナーを引き続く画像形成工程の現像
時、即ち引き続き感光体を帯電し、露光して潜像を形成
し、その潜像の現像時において、現像装置のかぶり取り
バイアス、即ち現像装置に印加する直流電圧と感光体の
表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback
によって回収するものである。本実施例におけるプリ
ンタのように反転現像の場合では、この現像同時クリー
ニングは、感光体の暗部電位から現像スリーブにトナー
を回収する電界と、現像スリーブから感光体の明部電位
へトナーを付着させる電界の作用でなされる。
【0150】また本実施例においては帯電ローラ21に
供給する帯電促進粒子mとして酸化亜鉛粒子を使用して
おり、この帯電促進粒子mとしての酸化亜鉛粒子はトナ
ーとの摩擦帯電特性においてトナーをネガに帯電しやす
い特性を有している。つまり、帯電ローラ21上でトナ
ーをネガにならす効果があり、トナーの吐き出し性を向
上する効果もある。
【0151】以上の行程を繰り返すことによりトナーリ
サイクルを可能にしながら、直接帯電を行い、かつそれ
を長期に渡り維持することができる。
【0152】〈実施例3〉(図4) 本実施例は実施例1のプリンタ(図1・図2)におい
て、帯電装置2の帯電ローラ21に対する帯電促進粒子
供給器22について、その構成を図4のように変更した
ものである。
【0153】即ち、ファーブラシについて、回転駆動さ
れるファーブラシローラ22cでなく、非回転の固定フ
ァーブラシ22gに変更した。またハウジング容器22
b内に新たに帯電促進粒子mの攪拌部材22hを配設し
た。その他の帯電促進粒子供給器22の構成は実施例1
における帯電装置2の帯電促進粒子供給器22の構成と
同様であるから再度の説明は省略する。
【0154】非回転の固定ファーブラシ22gは、帯電
ローラ21とほぼ同じ長さの横長の部材であり、繊維を
基布に折り込みパイル状にしてなるファーブラシを支持
板に固定し作成される。
【0155】繊維密度は基布上の折り込み密度で500
本/mm2 程度のもので、毛足の長さ(自由長)は3m
mであった。このファーブラシ22gをファーブラシを
帯電ローラ21に接触させてハウジング容器22b内に
非回転に固定して配設した。
【0156】攪拌部材22hは、本実施例においてはハ
ウジング容器22b内に上記の非回転の固定ファーブラ
シ22gよりも帯電ローラ回転方向下流側に配設してあ
り、芯金に数枚のフィンを取り付けたものである。この
攪拌部材22hはハウジング容器22b内に両端軸部を
ハウジング容器22bの両端板間に回転自由に軸受けさ
せて帯電ローラ21に非接触に配設してあり、帯電ロー
ラ21とほぼ同じ長さの横長の部材である。
【0157】本実施例において、上記の帯電促進粒子供
給器22の攪拌部材22hは帯電ローラ21の回転駆動
時には不図示の駆動系により矢印dの時計方向に所定の
周速度で回転駆動するようにした。
【0158】回転する帯電ローラ21は帯電促進粒子供
給器22において非回転の固定ファーブラシ22gによ
り摺擦されて外周面のリフレッシュが行われ、その後回
転する攪拌部材22hにより帯電促進粒子mの付着を受
ける。そして規制部材22aが帯電ローラ21に過剰に
塗布された帯電促進粒子mを適当量に規制し均一な帯電
促進粒子mの供給を行うことが可能であった。
【0159】帯電促進粒子供給器22により帯電ローラ
21の外面に適当量に規制されて塗布供給された帯電促
進粒子mは引き続く帯電ローラ21の回転により帯電ロ
ーラ21と感光ドラム1との相互接触部である帯電ニッ
プ部Nに持ち運ばれて常に安定に供給されて該帯電ニッ
プ部Nの各部に常に十分量の帯電促進粒子mが均一に介
存することになる。
【0160】非回転の固定ファーブラシ22gは帯電促
進粒子mの飛散防止効果も有する。
【0161】〈実施例4〉(図5) 本実施例は上記実施例3の帯電促進粒子供給器22にお
いて、ハウジング容器22b内における非回転の固定フ
ァーブラシ22gと攪拌部材22hの配設位置を図5の
ように逆配置に変更したものである。即ち、ハウジング
容器22b内において、攪拌部材22hを帯電ローラ回
転方向上流側に、非回転の固定ファーブラシ22gを帯
電ローラ回転方向下流側に配設したものである。
【0162】本実施例の場合には、回転する帯電ローラ
21は帯電促進粒子供給器22において先ず回転する攪
拌部材22hにより帯電促進粒子mの付着を受け、次い
で非回転の固定ファーブラシ22gにより摺擦されて外
周面のリフレッシュが行われる。そして規制部材22a
が帯電ローラ21に過剰に塗布された帯電促進粒子mを
適当量に規制し均一な帯電促進粒子mの供給を行うこと
が可能であった。
【0163】帯電促進粒子供給器22により帯電ローラ
21の外面に適当量に規制されて塗布供給された帯電促
進粒子mは引き続く帯電ローラ21の回転により帯電ロ
ーラ21と感光ドラム1との帯電ニップ部Nに持ち運ば
れて常に安定に供給されて該帯電ニップ部Nの各部に常
に十分量の帯電促進粒子mが均一に介存することにな
る。
【0164】本実施例の場合は、非回転の固定ファーブ
ラシ22gがある程度の帯電促進粒子量規制能力を有し
ているため、帯電促進粒子供給器22において帯電ロー
ラ回転方向下流側の最後に配置して規制部材22aを省
略することも可能であった。
【0165】〈実施例5〉(図6) 本実施例は上記実施例3の帯電促進粒子供給器22にお
いて、攪拌部材22hを無しにし、また非回転の固定フ
ァーブラシ22gを帯電ローラ21の長手方向に揺動自
由に配設し、該ファーブラシ22gを帯電ローラ21の
回転駆動時には不図示のファーブラシ揺動手段(例えば
電磁ソレノイド機構、クランク機構など)で帯電ローラ
21の長手方向に揺動運動させるようにしたものであ
る。
【0166】本実施例の場合には、回転する帯電ローラ
21は帯電促進粒子供給器22において帯電ローラ21
の長手方向に揺動運動する揺動ファーブラシ22gによ
り摺擦されて外周面のリフレッシュがより効果的になさ
れ、また帯電促進粒子mの循環供給が促される。そして
規制部材22aが帯電ローラ21に過剰に塗布された帯
電促進粒子mを適当量に規制し均一な帯電促進粒子mの
供給を行うことが可能であった。
【0167】帯電促進粒子供給器22により帯電ローラ
21の外面に適当量に規制されて塗布供給された帯電促
進粒子mは引き続く帯電ローラ21の回転により帯電ロ
ーラ21と感光ドラム1との帯電ニップ部Nに持ち運ば
れて常に安定に供給されて該帯電ニップ部Nの各部に常
に十分量の帯電促進粒子mが均一に介存することにな
る。
【0168】本実施例の場合は、揺動ファーブラシ22
gがある程度の帯電促進粒子量規制能力を有しているた
め、帯電促進粒子供給器22において帯電ローラ回転方
向下流側の最後に配置して規制部材22aを省略するこ
とも可能であった。
【0169】〈比較例1〉(図1・図7) 実施例1のプリンタ(図1・図2)において、帯電装置
2の帯電ローラ21に対する帯電促進粒子供給器22に
ついて、図7のように、ファーブラシローラ22cを無
しにしたものである。即ち帯電促進粒子供給器22は、
ハウジング容器22b、規制部材22a、シーリングシ
ート22d、ハウジング容器22b内に収容させた帯電
促進粒子mから構成される。
【0170】その他の構成は実施例1のプリンタと同様
である。
【0171】図7のような帯電促進粒子供給器22でも
回転する帯電ローラ21に対する帯電促進粒子mの供給
はなされるけれども、帯電促進粒子mの供給能力を考慮
すると、ファーブラシによる積極的な帯電促進粒子塗布
供給行程や帯電ローラ外面のリフレッシュ行程を有して
いないため、供給の安定化等の点で問題がある。
【0172】〈比較例2〉(図3・図7) 実施例2のクリーナレスのプリンタ(図3)において、
帯電装置2の帯電ローラ21に対する帯電促進粒子供給
器22について、図7のように、ファーブラシローラ2
2cを無しにしたものである。即ち帯電促進粒子供給器
22は、ハウジング容器22b、規制部材22a、シー
リングシート22d、ハウジング容器22b内に収容さ
せた帯電促進粒子mから構成される。
【0173】その他の構成は実施例2のクリーナレスの
プリンタと同様である。
【0174】比較例1で述べたように図7のような帯電
促進粒子供給器22でも回転する帯電ローラ21に対す
る帯電促進粒子mの供給はなされるけれども、帯電促進
粒子mの供給能力を考慮すると、ファーブラシによる積
極的な帯電促進粒子塗布供給行程や帯電ローラ外面のリ
フレッシュ行程を有していないため、供給の安定化等の
点で問題がある。
【0175】〈評 価〉上記の実施例1〜5及び比較例
1・2の各プリンタについて、その有効性を評価した。
その結果を表1にまとめて示した。
【0176】
【表1】 a)帯電特性の評価 各例のプリンタにおいて帯電性の評価はゴースト画像の
劣化で評価した。
【0177】各例のプリンタは反転現像系で画像記録を
行っているので、ここで意味するゴーストとは、感光ド
ラム1の1周目において画像露光した部分(トナー画像
部でもある)が、感光ドラム2周目で帯電不足を起こす
ため、感光ドラム上の前回の画像パターンのところがよ
り強く現像され、ゴースト画像が発生することを言う。
【0178】ここでは、その画像評価を以下の基準で行
った。また、これらの評価は全面ベタ黒の画像を1枚印
字し、その後連続して出した次の画像について以下のよ
うに評価した。
【0179】×:ベタ黒後の白地部においてゴーストが
見られる。
【0180】○:ベタ黒後の白地部においてゴーストが
見られないが、中間調部において若干ゴーストパターン
が見られる。
【0181】◎:ベタ黒後の白地部及び中間調部の何れ
においてゴーストが見られない。
【0182】また、評価は印字初期と300枚(A4縦
方向)の印字を後に行った。
【0183】画像パターンの印字率は5%、長手方向の
印字率に差がないパターンを用いて印字テストを行っ
た。
【0184】b)実施例1〜5の優位性 .比較例1のプリンタにおいては、帯電ローラ21に
対する帯電促進粒子mの供給はあるが、帯電促進粒子の
循環が悪く適切量の帯電促進粒子量を確保できないた
め、中間調部においてゴーストが発生していた。さらに
耐久を続けると、トナーの混入と帯電不良の悪循環とな
り帯電性能は大きく劣化した。クリーナ6を装備してい
ても帯電ローラ21の帯電性能を維持することはできな
かった。
【0185】.比較例2のプリンタにおいては、クリ
ーナレスであるため帯電ローラ21へのトナー混入が多
く、さらに帯電性を低下させていた。また、感光ドラム
1上に転写残としてパターン化したトナーが帯電ローラ
21に転写されてはぎ取られるが、これが非パターン化
せずにパターン状の帯電不良を生じていた。
【0186】.一方、実施例1のプリンタにおいて
は、帯電ローラ21に対する帯電促進粒子mの塗布供給
を帯電促進粒子供給器22により適切に行うことで、良
好な帯電特性を得ている。
【0187】.また、クリーナレスである実施例2の
プリンタにおいても、帯電装置にトナーが混入し帯電性
能は低下しているが、比較例2に比べ改善されているこ
とがわかる。帯電促進粒子供給器22のハウジング容器
22b内にスプールした帯電促進粒子mにトナーが混入
していたが、トナーの電荷を適正化するなどの効果から
帯電促進粒子供給器22のトナー汚染を低く抑えること
ができた。その結果、直接帯電の性能を維持しながらト
ナーリサイクルを可能にしている。加えて比較例2のプ
リンタで見られた、転写残トナーが帯電ローラに転写し
て発生していたパターン状の帯電不良も見られず、ファ
ーブラシ22cによる帯電ローラ21上のリフレッシュ
が行われていることがわかる。
【0188】.実施例3のプリンタにおいても、帯電
ローラ21上のリフレッシュをファーブラシ22gで行
うことで帯電促進粒子の入れ替わりやトナーの攪拌など
が行え、更に攪拌部材22hで帯電促進粒子mを付着せ
しめ塗布することにより帯電性能を維持することができ
た。
【0189】.実施例4のプリンタにおいては、攪拌
部材22hで帯電促進粒子mの攪拌を先に行い帯電ロー
ラ21に帯電促進粒子mを付着させ、その後でファーブ
ラシ22gで付着帯電促進粒子とともに帯電ローラ上の
リフレッシュを行っているので、若干帯電性能を低下さ
せているもののシステムとしては安定して動作できるた
め帯電性の悪化は見られなかった。
【0190】.実施例5のプリンタにおいては、揺動
ファーブラシ22gにより帯電促進粒子mの攪拌、帯電
ローラ21上のリフレッシュ、及び帯電ローラ21に対
する帯電促進粒子mの付着供給がなされて、実施例4の
プリンタと同様の帯電性能が維持された。
【0191】〈その他〉 1)可撓性の接触帯電部材としての帯電ローラ21の構
成形態は実施例の帯電ローラの構成に限られるものでは
ない。フェルト、布などの材質・形状のものを積層し、
より適切な弾性と導電性を得ることも可能である。
【0192】接触帯電部材には予め帯電促進粒子を塗布
しておくのがよい。
【0193】2)接触帯電部材21や現像スリーブ3a
に対する印加バイアスにAC電圧(交番電圧)を含ませ
る場合におけるそのAC電圧の波形としては、正弦波、
矩形波、三角波等適宜使用可能である。また、直流電源
を周期的にオン/オフすることによって形成された矩形
波であっても良い。このように交番電圧の波形としては
周期的にその電圧値が変化するようなバイアスが使用で
きる。
【0194】3)静電潜像形成のための画像露光手段と
しては、実施例の様にデジタル的な潜像を形成するレー
ザ走査露光手段に限定されるものではなく、通常のアナ
ログ的な画像露光やLEDなどの他の発光素子でも構わ
ないし、蛍光燈等の発光素子と液晶シャッター等の組み
合わせによるものなど、画像情報に対応した静電潜像を
形成できるものであるなら構わない。
【0195】4)像担持体(被帯電体)としての感光体
の表面に電荷注入層を設けて感光体表面の抵抗を調節す
ることもできる。
【0196】図8は表面に電荷注入層16を設けた感光
体1の層構成模型図である。即ち該感光体1は、アルミ
ドラム基体(Alドラム基体)11上に下引き層12、
正電荷注入防止層13、電荷発生層14、電荷輸送層1
5の順に重ねて塗工された一般的な有機感光体に電荷注
入層16を塗布することにより、帯電性能を向上したも
のである。
【0197】電荷注入層16は、バインダーとしての光
硬化型のアクリル樹脂に、導電性粒子(導電フィラー)
としてのSnO2 超微粒子16a(径が約0.03μ
m)、4フッ化エチレン樹脂(商品名テフロン)などの
滑剤、重合開始剤等を混合分散し、塗工後、光硬化法に
より膜形成したものである。
【0198】電荷注入層16として重要な点は、表層の
抵抗にある。電荷の直接注入による帯電方式において
は、被帯電体側の抵抗を下げることでより効率良く電荷
の授受が行えるようになる。一方、感光体として用いる
場合には静電潜像を一定時間保持する必要があるため、
電荷注入層16の体積抵抗値としては1×109 〜1×
1014(Ω・cm)の範囲が適当である。
【0199】また本構成のように電荷注入層16を用い
ていない場合でも、例えば電荷輸送層15が上記抵抗範
囲にる場合は同等の効果が得られる。
【0200】さらに、表層の体積抵抗が約1013Ωcm
であるアモルファスシリコン感光体等を用いても同様な
効果が得られる。
【0201】5)像担持体は静電記録誘電体等であって
も良い。この場合は、該誘電体面を所定の極性・電位に
一様に一次帯電した後、除電針ヘッド、電子銃等の除電
手段で選択的に除電して目的の静電潜像を書き込み形成
する。
【0202】6)現像手段3は実施形態例では一成分磁
性トナーによる反転現像装置器を例に説明したが、現像
装置構成について特に限定するものではない。正規現像
装置であってもよい。
【0203】7)像担持体からトナー画像の転写を受け
る被記録体は転写ドラム等の中間転写体であってもよ
い。
【0204】8)トナー粒度の測定方法の1例を述べ
る。測定装置としては、コールターカウンターTA−2
型(コールター社製)を用い、個数平均分布、体積平均
分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びCX
−1パーソナルコンピュータ(キヤノン製)を接続し、
電解液は一級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶
液を調製する。
【0205】測定法としては、前記電解水溶液100〜
150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくは、
アルキルベンゼンスルホン酸塩0.1〜5ml加え、更
に測定試料を0.5〜50mg加える。
【0206】試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で
約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンタ
ーTA−2型により、アパーチャーとして100μアパ
ーチャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布を測定
して、体積平均分布を求める。これらの求めた体積平均
分布より体積平均粒径を得る。
【0207】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、接触
帯電部材として帯電ローラのような簡易な部材を用いた
場合でも、また接触帯電部材の汚染にかかわらず、該接
触帯電部材に対する帯電に必要な印加バイアスは被帯電
体に必要な帯電電位相当の電圧で十分であり、放電現象
を用いない安定かつ安全な接触帯電装置、即ち低印加電
圧・オゾンレスで、帯電均一性に優れ且つ長期に渡り安
定した性能の直接帯電装置を簡易な手段構成で実現する
ことができる。
【0208】また簡易な手段構成により、帯電促進粒子
の飛散などによる弊害もなく、帯電促進粒子を安定して
接触帯電部材に供給することができる。
【0209】そしてこの帯電装置を像担持体の帯電手段
として用いることで、接触帯電方式の画像記録装置、接
触帯電方式・転写方式の画像記録装置、さらには接触帯
電方式・転写方式・トナーリサイクルシステムの画像記
録装置について、接触帯電部材として帯電ローラやファ
ーブラシ等の簡易な部材を用いて、また該接触帯電部材
のトナー汚染にかかわらず、低印加電圧でオゾンレスの
直接帯電とトナーリサイクルシステムを問題なく実行可
能にし、高品位な画像形成を長期に渡り維持させるこ
と、画像比率の高い画像を出力した後でも高品位な画像
形成を長期に渡り維持させること等ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の画像記録装置の概略構成模型図
【図2】接触帯電装置部分の拡大横断面模型図
【図3】実施例2の画像記録装置(クリーナレス)の概
略構成模型図
【図4】実施例3の画像記録装置の接触帯電装置部分の
拡大横断面模型図
【図5】実施例4の画像記録装置の接触帯電装置部分の
拡大横断面模型図
【図6】実施例5の画像記録装置の接触帯電装置部分の
拡大横断面模型図
【図7】比較例1・2の画像記録装置の接触帯電装置部
分の拡大横断面模型図
【図8】表面に電荷注入層を設けた感光体の一例の層構
成模型図
【図9】帯電特性グラフ
【符号の説明】
1 感光ドラム(像担持体、被帯電体) 2 接触帯電装置 21 帯電ローラ(接触帯電部材) 22 帯電促進粒子供給器 22a 規制部材 22b ハウジング 22c ファーブラシローラ 22d シーリングシート 22g 固定ファーブラシあるいは揺動ファーブラシ 22h 攪拌部材 m 帯電促進粒子 3 現像装置 4 転写ローラ 5 定着装置 6 クリーニング装置(クリーナ) 7 レーザビームスキャナ(露光装置) S1〜S3 バイアス印加電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−190046(JP,A) 特開 平7−36322(JP,A) 特開 平9−160461(JP,A) 特開 平6−348106(JP,A) 特開 平11−45011(JP,A) 特開 平6−274010(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02 G03G 15/16 103

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体とニップ部を形成する可撓性の
    帯電部材により、被帯電体表面を帯電する帯電方法であ
    り、 帯電部材は被帯電体に対して速度差をもって移動し、帯電部材はその表面に発泡体を備え、 該帯電部材の表面を摺擦して帯電部材の表面に帯電促進
    粒子を供給することによって帯電部材の表面の帯電促進
    粒子をリフレッシュさせるファーブラシを有することを
    特徴とする帯電方法。
  2. 【請求項2】 帯電促進粒子の体積抵抗値が1012Ω・
    cm以下であることを特徴とする請求項1に記載の帯電
    方法。
  3. 【請求項3】 帯電促進粒子の体積抵抗値が1010Ω・
    cm以下であることを特徴とする請求項1に記載の帯電
    方法。
  4. 【請求項4】 帯電部材は回転体であり、被帯電体に対
    して速度差をもって駆動され、電圧が印加されることを
    特徴とする請求項1ないし3の何れか1つに記載の帯電
    方法。
  5. 【請求項5】 帯電部材に接触するファーブラシは繊維
    が放射状に広がるファーブラシローラの形状を有し、回
    転駆動されることを特徴とする請求項1ないし4の何れ
    か1つに記載の帯電方法。
  6. 【請求項6】 帯電部材に接触するファーブラシは帯電
    部材の長手方向に揺動自由であり、該ファーブラシの揺
    動手段を有することを特徴とする請求項1ないし5の何
    れか1つに記載の帯電方法。
  7. 【請求項7】 帯電促進粒子供給器のハウジング内に帯
    電促進粒子を攪拌する攪拌部材を配したことを特徴とす
    る請求項1ないし6の何れか1つに記載の帯電方法
  8. 【請求項8】 帯電部材の回転方向において、ファーブ
    ラシの後に帯電部材に過剰に供給された帯電促進粒子を
    規制するための規制手段を配したことを特徴とする請求
    項1ないし7の何れか1つに記載の帯電方法。
  9. 【請求項9】 被帯電体とニップ部を形成する可撓性の
    帯電部材により、被帯電体表面を帯電する帯電装置であ
    り、 帯電部材は被帯電体に対して速度差をもって移動し、帯電部材はその表面に発泡体を備え、 該帯電部材の表面を摺擦して帯電部材の表面に帯電促進
    粒子を供給することによって帯電部材の表面の帯電促進
    粒子をリフレッシュさせるファーブラシを有することを
    特徴とする帯電装置。
  10. 【請求項10】 帯電促進粒子の体積抵抗値が1012Ω
    ・cm以下であることを特徴とする請求項9に記載の帯
    電装置。
  11. 【請求項11】 帯電促進粒子の体積抵抗値が1010Ω
    ・cm以下であることを特徴とする請求項9に記載の帯
    電装置。
  12. 【請求項12】 帯電部材は回転体であり、被帯電体に
    対して速度差をもって駆動され、電圧が印加されること
    を特徴とする請求項9ないし11の何れか1つに記載の
    帯電装置。
  13. 【請求項13】 帯電部材に接触するファーブラシは繊
    維が放射状に広がるファーブラシローラの形状を有し、
    回転駆動されることを特徴とする請求項9ないし12の
    何れか1つに記載の帯電装置。
  14. 【請求項14】 帯電部材に接触するファーブラシは帯
    電部材の長手方向に揺動自由であり、該ファーブラシの
    揺動手段を有することを特徴とする請求項9ないし13
    の何れか1つに記載の帯電装置。
  15. 【請求項15】 帯電促進粒子供給器のハウジング内に
    帯電促進粒子を攪拌する攪拌部材を配したことを特徴と
    する請求項9ないし14の何れか1つに記載の帯電装
    置。
  16. 【請求項16】 帯電部材の回転方向において、ファー
    ブラシの後に帯電部材に過剰に供給された帯電促進粒子
    を規制するための規制手段を配したことを特徴とする請
    求項9ないし15の何れか1つに記載の帯電装置
  17. 【請求項17】 像担持体に、該像担持体を帯電する工
    程を含む作像プロセスを適用して画像記録を実行する画
    像記録装置であり、 像担持体を帯電する工程手段が請求項9ないし16の何
    れか1つに記載の帯電装置であることを特徴とする画像
    記録装置。
  18. 【請求項18】 像担持体と、該像担持体を帯電する帯
    電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する潜像
    形成手段と、その静電潜像を現像剤で可視化する現像手
    段と、その現像剤像を被記録体に転写する転写手段と、
    転写後の像担持体を清掃するクリーニング手段を有し、
    像担持体は繰り返して作像に供される画像記録装置であ
    り、 像担持体を帯電する帯電手段が請求項9ないし16の何
    れか1つに記載の帯電装置であることを特徴とする画像
    記録装置。
  19. 【請求項19】 像担持体と、該像担持体を帯電する帯
    電手段と、像担持体の帯電面に静電潜像を形成する潜像
    形成手段と、その静電潜像を現像剤で可視化する現像手
    段と、その現像剤像を被記録体に転写する転写手段を有
    し、前記現像手段は現像剤像が被記録体に転写された後
    に像担持体上に残留した現像剤を回収するクリーニング
    手段を兼ねており、像担持体は繰り返して作像に供され
    る画像記録装置であり、 像担持体を帯電する帯電手段が請求項9ないし16の何
    れか1つに記載の帯電装置であることを特徴とする画像
    記録装置。
  20. 【請求項20】 像担持体の帯電面に静電潜像を形成す
    る情報書き込み手段が像露光手段であることを特徴とす
    る請求項18または19に記載の画像記録装置。
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