JP3359149B2 - 偽造鑑別装置 - Google Patents

偽造鑑別装置

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JP3359149B2
JP3359149B2 JP10538494A JP10538494A JP3359149B2 JP 3359149 B2 JP3359149 B2 JP 3359149B2 JP 10538494 A JP10538494 A JP 10538494A JP 10538494 A JP10538494 A JP 10538494A JP 3359149 B2 JP3359149 B2 JP 3359149B2
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靖男 石黒
由美 石野
卓 井上
透 中島
裕功 嶋田
博幸 坂口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙幣、パスポート、I
Dカード、有価証券等の偽造を鑑別する装置に関し、特
に携帯性に優れた偽造鑑別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、紙幣、印紙、有価証券等の偽
造を鑑別するために種々の手法が用いられている。これ
らの手法には、赤外線を利用したものや紫外線を利用し
たものがある。まず、赤外線を利用した手法について説
明する。ここでは赤外線を反射するインクと吸収するイ
ンクを選択的に印刷した紙幣等に用いられる。この紙幣
等の表面に赤外線を照射してその画像を赤外線カメラで
撮影し、撮影された画像をTVモニタに表示させる。T
Vモニタの画面には反射するインクが印刷された部分だ
け像が消失し、偽造した紙幣等とは明らかに異なった画
像となる。観察者はTVモニタの表示画像を肉眼で観察
することにより、紙幣等が偽造か否かを容易に鑑別する
ことができる。この観察は外部の光を遮断するための遮
光室で行い、赤外線照射装置、赤外線カメラ、TVモニ
タ等の設備が必要である。
【0003】次に、紫外線を利用した手法について説明
する。ここでは蛍光染料を混入させた紙幣等に用いられ
る。この紙幣等の表面に紫外線を照射すると蛍光染料の
部分が浮かび上がる。観察者は紫外線が照射された紙幣
等の表面を肉眼で観察することにより、紙幣等が偽造か
否かを容易に鑑別することができる。この観察も外部の
光を遮断するための遮光室で行い、紫外線照射装置等の
設備が必要である。蛍光染料を混入させた紙幣等以外
に、蛍光染料を含んだ繊維をすき込んだ紙幣等、蛍光性
の小片をすき込んだ紙幣等、印刷の一部または全部に蛍
光性のインクを使用した紙幣等に用いてもよい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
紙幣等の偽造を鑑別する手法は、遮光室で行わなければ
ならず、暗所での作業に慣れた専用のオペレータが必要
であった。また、大掛かりな設備を必要とし、特に、紫
外線を用いた手法では紫外線が目に入ると危険なので、
有害紫外線カットの眼鏡が必要であった。
【0005】本発明は、従来の紙幣等の偽造を鑑別する
手法が大掛かりな設備を必要とし、且つ専用のオペレー
タが必要であるといった問題を解決すべく為されたもの
であり、携帯に便利で初心者でも十分に紙幣等の偽造を
鑑別できる偽造鑑別装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の偽造鑑別装置は、鑑別対象物上に載置して
偽造の鑑別を目視により行う偽造鑑別装置であり、
(a)鑑別対象物と密着させる面である下部平面とこの
下部平面にほぼ平行な上部平面を有する遮光性筐体と、
(b)遮光性筐体の下部平面に設けられた窓部と、
(c)遮光性筐体内に配設され窓部に向けて非可視光を
照射する光源と、(d)遮光性筐体内に配設され窓部を
通して鑑別対象物の画像を撮像する撮像手段と、(e)
遮光性筐体の上部平面に設けられ筐体外部に表示面を有
し撮像手段で撮像された画像を表示する表示手段とを備
えている。
【0007】
【作用】本発明の偽造鑑別装置によれば、鑑別対象物が
本物の場合には非可視光に反応して図柄を変化させる特
殊な処理が表面に施されている。このため、非可視光が
この鑑別対象物に照射されると可視光下の図柄と異なる
図柄が表面に表れる。また、鑑別対象物が偽造品の場合
には特殊な処理が施されていないので、非可視光がこの
鑑別対象物に照射されても図柄が変化することはない。
【0008】鑑別対象物が本物である場合に、この鑑別
対象物上に下部平面を密着させて載置すると、窓部を通
して光源からの非可視光が鑑別対象物に照射され、この
非可視光の照射によって可視光下の鑑別対象物の図柄と
異なった図柄の画像が撮像手段で撮像される。また、鑑
別対象物が偽造品である場合に、この鑑別対象物上に下
部平面を密着させて載置すると、窓部を通して光源から
の非可視光が鑑別対象物に照射され、この非可視光の照
射によって可視光下の鑑別対象物の図柄と同一の図柄の
画像が撮像手段で撮像される。
【0009】このように撮像された画像は上部平面に設
けられた表示手段の表示面に表示される。観察者は表示
手段の表示される画像を観察することにより、鑑別対象
物が偽造品か否かを容易に鑑別することができる。
【0010】遮光性筐体の上部平面と下部平面はほぼ平
行なので、観察者は鑑別対象物上に載置された偽造鑑別
装置の上部より表示画像を観察することができる。ここ
で窓部より鑑別対象物が大きい場合には、鑑別対象物の
長手方向の一端から他端に向けて偽造鑑別装置をスライ
ドさせながら鑑別対象物を観察することとなる。このた
め、鑑別対象物の観察対象以外の部分は偽造鑑別装置か
らはみ出すので、このはみ出し部分の観察を表示画像の
観察と同時に行うことにより、鑑別対象物のどの部分の
画像が表示手段に表示されているかを把握することがで
きる。
【0011】特に、窓部の輪郭が囲む平面の重心と表示
手段の表示面の重心を結ぶ直線と下部平面とがほぼ垂直
になるように配置され、表示手段に表示される画像の上
下方向および左右方向が鑑別対象物の方向と一致し、且
つ表示手段に表示される鑑別対象物の画像が原寸大であ
れば、鑑別対象物のはみ出し部分と表示画像はほぼ連続
した図柄となる。このため、鑑別対象物のどの部分の画
像が表示手段に表示されているかを視線を変えることな
く容易に把握することができる。
【0012】また、光源として赤外線照射光源を用いれ
ば、赤外線の照射によって図柄を変化させる鑑別対象物
の鑑別を行うことができる。さらに、光源として紫外線
照射光源を用いれば、紫外線の照射によって図柄を変化
させる鑑別対象物の鑑別を行うことができる。さらにま
た、光源として赤外線照射光源と紫外線照射光源の両方
を備え、これらの照射光源の一方または双方から赤外線
と紫外線とを照射すれば、赤外線の照射によって図柄を
変化させる鑑別対象物と紫外線の照射によって図柄を変
化させる鑑別対象物のいずれの鑑別も行うことができ
る。
【0013】さらに、光源は遮光性筐体内に配設され、
窓部には鑑別対象物が密着しているため、非可視光が遮
光性筐体の外部に漏れることはほとんどない。このた
め、非可視光(特に紫外線)が人体に悪影響を与えるこ
とはない。特に、表示手段として液晶表示装置を用いれ
ば、電子線を放射するCRTなどに比べてさらに安全性
は高くなる。また、遮光性筐体を備えているので遮光室
で観察する必要はなく、手軽に偽造鑑別を行うことがで
きる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例について添付図面を
参照して説明する。図1は、本実施例に係る偽造鑑別装
置の構成を示す斜視図である。同図より、本実施例の偽
造鑑別装置は、赤外線を放射する赤外LED10と、紫
外線を放射するUVランプ20と、赤外線または紫外線
の照射像を撮像するカラーCCD30とを備えている。
さらに、カラーCCD30で撮像された画像を表示する
カラー液晶パネル40と、上述した各装置(赤外LED
10〜カラー液晶パネル40)を収納する立方体形状の
遮光ケース50とを備えている。ここで遮光ケース50
は、上面に表示窓51、底面に読取窓52をそれぞれ備
え、各窓には保護ガラスがはめ込まれている。
【0015】赤外LED10は遮光ケース50内部の側
面に設けられた支持部材11に斜め下方からはめ込まれ
ている。このため、赤外LED10から出射した赤外線
は斜め下方に設けられた読取窓52の全面に照射され
る。同様に、UVランプ20は支持部材11に対向して
設けられた支持部材21に斜め下方からはめ込まれてい
る。このため、UVランプ20から出射した紫外線も斜
め下方に設けられた読取窓52の全面に照射される。こ
こで、UVランプ20には紫外線蛍光体を塗布した冷陰
極蛍光灯か熱陰極蛍光灯が用いられる。UVランプ20
の表面には出射光中に含まれる可視光スペクトルを除去
するための可視光カットフィルタ膜が形成されている。
なお、可視光カットフィルタ膜を形成する代わりに、U
Vランプ20の前面に可視光カットフィルタを装着して
もよい。
【0016】カラーCCD30は読取窓52の上部中央
に受像面を下向きに固定されている。カラーCCD30
の受像面上には光学ローパスフィルタ31とUVカット
フィルタ32が装着されている。光学ローパスフィルタ
31によって、カラーCCD30受像面上のカラーモザ
イクフィルタに起因するモアレ縞を取り除くことができ
る。また、UVカットフィルタ32によって、カラーC
CD30受像面上のマゼンタフィルタを通り抜けた紫外
線によるマゼンタ色のカブリを取り除くことができる。
なお、カラーCCD30は赤外線像も撮像するため、一
般のカラービデオカメラに挿入されている赤外線カット
フィルタは装着されていない。
【0017】さらに、カラーCCD30の受像面と所定
の距離だけ離れた位置に結像レンズ60が装着されてい
る。この結像レンズ60によって、読取窓52上に映し
出された赤外線等の照射像がカラーCCD30の撮像面
に結像される。結像レンズ60は、赤外線像と可視光像
のいずれを結像する場合でも実用上ピント移動を起こさ
ない程度に色収差補正されている。このため、赤外LE
D10とUVランプ20からの光線を切り替える毎にピ
ント調整する必要はない。
【0018】カラー液晶パネル40は表示窓51の下に
配置されており、カラーCCD30で撮像された画像を
遮光ケース50外部に向けて表示する。さらに、カラー
液晶パネル40の下にはバックライトユニット61が配
置されており、バックライトユニット61からの照射光
によってカラー液晶パネル40は十分なコントラストを
得ることができる。バックライトユニット61の光源に
は白色蛍光灯が用いられている。また、コントラストの
調整は遮光ケース50の側面に設けられた輝度調整ボリ
ューム62によって行われる。
【0019】遮光ケース50の側面には、外部電力の供
給を受けるための電源コネクタ63と、赤外LED10
とUVランプ20の電源を投入するための電源スイッチ
64が設けられている。電源スイッチ64には2つの押
しボタンスイッチが備えられており、赤外LED10と
UVランプ20の投入/切断をそれぞれ行う。
【0020】図2(a)(b)は、本実施例に係る偽造
鑑別装置の側部断面図である。図2(a)は図1に示す
偽造鑑別装置を矢印Aの方向から見た断面図であり、図
2(b)は矢印Bの方向から見た断面図である。これら
の断面図に示す構成の内、図1の斜視図で省略したもの
に映像回路70とUVランプ用インバータ71がある。
この内、映像回路70はカラーCCD30で撮像された
画像をカラー液晶パネル40に表示させるための処理を
行う回路で、色補正を行う回路などを備えている。色補
正を行う回路には、赤外線照射時に映像信号中のカラー
信号(クロマ信号)をトラップする回路も含まれてい
る。この回路は赤外LED10の電源を投入して赤外線
を照射することによって得られる赤外線像を、カラー液
晶パネル40にモノクロの画像として表示させるための
ものである。つまり、赤外線像をカラーCCD30で撮
像してカラー液晶パネル40に表示させると、マゼンタ
とイエローの画素の反応によって赤味掛かった画像とな
り、非常に見ずらい。そこで、カラー信号をトラップさ
せて、モノクロ画像としてカラー液晶パネル40に表示
させることにより、表示画像の見易さを向上させてい
る。
【0021】図3は本実施例の偽造鑑別装置の使用状態
を示す概念図である。同図に示すように本実施例の偽造
鑑別装置は、鑑別対象物である紙幣80の表面に読取窓
52を密着させて使用する。次に、観察者によって電源
スイッチ64(図2(b)参照)のいずれかの押しボタ
ンスイッチが押されると、赤外LED10等の電源が投
入される。ここで、もし紙幣80の表面が赤外線を反射
するインクと吸収するインクで選択的に印刷されている
場合には、赤外LED10の電源が投入される。また紙
幣80の表面が蛍光染料を混入させたインクで印刷され
ている場合には、UVランプ20の電源が投入される。
さらに紙幣80が赤外線と紫外線のどちらに反応するイ
ンクで印刷されているか判らない場合には、赤外LED
10とUVランプ20の両ランプの電源が投入される。
【0022】このように電源スイッチ64の操作によっ
て、赤外LED10とUVランプ20のいずれか或いは
両方のランプの電源が投入されると、図2(b)に示す
ように赤外線または紫外線(或いは赤外線および紫外
線)が読取窓52の全面に照射される。この照射光は読
取窓52を透過して、読取窓52の外部に密着した紙幣
80の表面に与えられる。もし紙幣80が特殊なインク
で印刷された真札の場合には、紙幣80の図柄は赤外線
等の照射によって可視光下と異なったものとなる。また
紙幣80が特殊なインクを用いない偽札の場合には、紙
幣80の図柄は赤外線等の照射によっても可視光下と同
一となる。紙幣80の図柄の画像が読取窓52を通して
読取窓52の上部に配設されたカラーCCD30で撮像
される。カラーCCD30から出力された画像信号は、
映像回路70で所定の画像処理を施しカラー液晶パネル
40に表示される。カラー液晶パネル40に表示された
画像を観察者が表示窓51を通して観察することによ
り、紙幣80が偽札か否かを容易に鑑別することができ
る。つまり、カラー液晶パネル40に表示された紙幣8
0の図柄が可視光下の図柄と異なっていれば紙幣80は
真札であり、図柄が同一ならば紙幣80は偽札である。
【0023】図3よりカラー液晶パネル40の表示面と
読取窓52がほぼ同じ面積を有していることが判る。ま
た、観察者が本装置を上部から覗き込んだときに、カラ
ー液晶パネル40の表示面と読取窓52とがオーバーラ
ップすることが判る。これは、カラー液晶パネル40の
表示面の重心と読取窓52の輪郭が囲む平面の重心を結
ぶ直線90と、遮光ケース50の底面とがほぼ垂直にな
るように、カラー液晶パネル40と読取窓52が配置さ
れているからである。
【0024】さらに、カラー液晶パネル40に表示され
る画像の上下方向および左右方向を紙幣80の方向と一
致させ、且つカラー液晶パネル40に表示される紙幣8
0の画像をほぼ原寸大にしている。このため、観察者が
本装置を上部から覗き込んだ場合、本装置からはみ出し
た紙幣80の左右の部分と、カラー液晶パネル40に表
示される紙幣80中央の部分の画像とで、連結した一枚
の紙幣80として観察者は認識することができる。この
ように本装置は、紙幣80のどの部分の鑑別を行ってい
るか容易に把握することができる。
【0025】図4(a)(b)にカラー液晶パネル40
の表示例を示す。この例に用いる紙幣81は通常のイン
クで印刷した偽札であり、紙幣82は中央の人物画の顔
の部分を赤外線を反射するインク、それ以外は赤外線を
吸収するインクで印刷した真札である。そしてこの例で
は、赤外LED10の電源のみを投入して紙幣81,8
2に赤外線を照射している。図4(a)より、偽札であ
る紙幣81に赤外線を照射しても紙幣81の図柄が変化
することはないので、可視光下の図柄と同じ図柄の画像
がカラー液晶パネル40に表示される。また、図4
(b)より、真札である紙幣82に赤外線を照射すると
中央の人物画の顔の部分の照射光が反射されるので、顔
の部分が白く抜けた画像がカラー液晶パネル40に表示
される。ここで、赤外LED10から照射される赤外線
は、インクが反応し、且つカラーCCD30が感度を有
する800nmから950nmまでの波長に設定されて
いるものとする。なお、個別の赤外感度特性を有する複
数のインクで印刷された紙幣を鑑別する場合、或いはそ
れぞれ赤外感度特性の異なるインクで印刷された複数の
紙幣を鑑別する場合には、装置内に発光波長の異なる複
数種類のLEDを配設するのが望ましい。
【0026】同様に、蛍光染料を混入させた紙幣の鑑別
は、UVランプ20の電源を投入して紙幣に紫外線を照
射して行う。紙幣の真札の場合には、紫外線の照射によ
って紙幣の蛍光染料が発光し蛍光染料を混入した部分が
光って浮かび上がった画像がカラー液晶パネル40に表
示される。紙幣が偽札の場合には、紫外線を照射しても
発光することはないので、ほぼ真暗な画像がカラー液晶
パネル40に表示される。このような違いを有する画像
から、紙幣が偽札か否かを容易に鑑別することができ
る。
【0027】次に本実施例の変形例について図5(a)
(b)の側部断面図を用いて説明する。上述したように
図1の偽造鑑別装置は、赤外線に反応する紙幣用の偽造
鑑別装置と紫外線に反応する紙幣用の偽造鑑別装置とを
兼用する装置であった。これに対して、図5(a)の偽
造鑑別装置は赤外線に反応する紙幣専用の鑑別装置であ
り、図5(b)は紫外線に反応する紙幣専用の鑑別装置
である。
【0028】図5(a)に示すように、この偽造鑑別装
置はUVランプ20の代わりに赤外LED10´を支持
部材21にはめ込み、UVランプ用インバータ71を取
り除いている。このため、読取窓52には赤外LED1
0,10´の2方向からの赤外線が照射され、読取窓5
2に密着した赤外線に反応する紙幣が偽造であるか否か
を鑑別することができる。
【0029】赤外線像をカラーCCD30で撮像してカ
ラー液晶パネル40に表示させると、マゼランとイエロ
ーの画素の反応によって赤味掛かった画像となり、非常
に見ずらい。そこで、本装置ではカラーCCD30とカ
ラー液晶パネル40の代わりにモノクロCCD30´と
モノクロ液晶パネル40´を装着して、モノクロ液晶パ
ネル40´にモノクロの画像を表示させている。ここ
で、モノクロCCD30´の受像面上には光学ローパス
フィルタ31とUVカットフィルタ32のいずれも装着
されていない。光学ローパスフィルタ31が不要なのは
カラーCCD30が用いられていないのでモアレ縞が生
じないからである。また、UVカットフィルタ32が不
要なのはUVランプ20が用いられていないからであ
る。さらに、本装置ではモノクロCCD30´が用いら
れているので、カラー信号(クロマ信号)をトラップし
てカラー画像からモノクロ画像にする回路は備えられて
いない。
【0030】また、図5(b)に示すように、この偽造
鑑別装置は赤外LED10を支持部材11ごと取り除い
ている。このため、読取窓52にはUVランプ20から
の紫外線のみが照射され、読取窓52に密着した紫外線
に反応する紙幣が偽造であるか否かを鑑別することがで
きる。
【0031】紫外線の照射による蛍光染料の発光像は、
カラーCCD30とモノクロCCD30´のいずれで撮
像することもできる。図5(b)の装置にはモノクロC
CD30´とモノクロ液晶パネル40´が装着されてい
るが、モノクロCCD30´とモノクロ液晶パネル40
´の代わりにカラーCCD30とカラー液晶パネル40
を装着してもよい。モノクロCCD30´を用いた本装
置の場合には、光学ローパスフィルタ31が不要であ
り、モノクロCCD30´の受像面上にはUVカットフ
ィルタ32のみが装着されている。UVカットフィルタ
32が装着されているのは、紙幣からの紫外線の反射に
よるカブリを取り除いてコントラストを上げるためであ
る。これに対して、カラーCCD30を用いた場合に
は、光学ローパスフィルタ31とUVカットフィルタ3
2の双方をカラーCCD30の受像面上に装着する必要
がある。本装置にもカラー信号(クロマ信号)をトラッ
プしてカラー画像からモノクロ画像にする回路は備えら
れていない。この回路は赤外線像をカラーCCD30で
撮像した場合の見易さを向上させるためのものであり、
赤外LED10を取り除いた本装置には関係ないからで
ある。
【0032】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
となく、種々の変形が可能である。例えば、鑑別対象物
としては、紙幣80〜82に限定されることなく、印
紙、パスポート、IDカード有価証券等でもよい。
【0033】また、図1の実施例では、撮像手段として
カラーCCD30が、表示手段としてカラー液晶パネル
40が用いられているが、カラーCCD30の代わりに
モノクロCCD30´を、カラー液晶パネル40の代わ
りにモノクロ液晶パネル40´を用いてもよい。この場
合、モノクロCCD30´受像面上にはUVカットフィ
ルタ32が装着される。UVカットフィルタ32によっ
て、紙幣80からの紫外線の反射によるカブリを取り除
くことができ、コントラストを上げることができるから
である。また、モノクロCCD30´を用いる場合に
は、映像回路70中のカラー信号(クロマ信号)をトラ
ップする回路は不要である。さらに、モノクロ液晶パネ
ル40´を用いる場合のバックライトユニット61の光
源にはLEDを使用してもよい。
【0034】また、表示手段としてカラー液晶パネル4
0が用いられているが、カラー液晶パネル40の代わり
にCRT、プラズマディスプレイ、ELD(electrolum
inescent display)などを用いてもよい。
【0035】電源として外部の交流電源を用いている
が、乾電池あるいは充電(二次)電池を使用するように
してもよい。
【0036】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の偽
造鑑別装置であれば、赤外線照射光源と紫外線照射光源
とを切り替えて使用することにより、赤外線に反応した
図柄を変化させる鑑別対象物と紫外線に反応して図柄を
変化させる鑑別対象物のいずれも鑑別することができ
る。
【0037】また、遮光性筐体の内部に光源や撮像手段
などが配設されているため、明所で鑑別作業を行うこと
ができる。
【0038】さらに、赤外線照射光源と紫外線照射光源
の双方から赤外線および紫外線を照射すれば、赤外線の
照射によって図柄を変化させる鑑別対象物と紫外線の照
射によって図柄を変化させる鑑別対象物のいずれの鑑別
も行うことができる。
【0039】さらにまた、光源は遮光性筐体内に配設さ
れ、窓部には鑑別対象物が密着しているため、非可視光
が遮光性筐体の外部に漏れることはほとんどない。この
ため、非可視光(特に紫外線)が人体に悪影響を与える
ことはない。
【0040】さらにまた、本発明の偽造鑑別装置は小型
軽量なので機動性に富み、手のひらで掴んで自由に移動
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る偽造鑑別装置の構成を示す斜視
図である。
【図2】本実施例に係る偽造鑑別装置の側部断面図であ
る。
【図3】本実施例の偽造鑑別装置の使用状態を示す概念
図である。
【図4】カラー液晶パネルの表示例を示す図である。
【図5】本実施例の変形例を示す側面断面図である。
【符号の説明】 10…赤外LED、11,21…支持部材、20…UV
ランプ、30…カラーCCD、31…光学ローパスフィ
ルタ、32…UVカットフィルタ、40…カラー液晶パ
ネル、50…遮光ケース、51…表示窓、52…読取
窓、60…結像レンズ、61…バックライトユニット、
62…輝度調整ボリューム、63…電源コネクタ、64
…電源スイッチ、70…映像回路、71…UVランプ用
インバータ、80〜82…紙幣、90…直線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 卓 兵庫県姫路市下手野1丁目3番1号 グ ローリー工業株式会社内 (72)発明者 中島 透 兵庫県姫路市下手野1丁目3番1号 グ ローリー工業株式会社内 (72)発明者 嶋田 裕功 兵庫県姫路市下手野1丁目3番1号 グ ローリー工業株式会社内 (72)発明者 坂口 博幸 兵庫県姫路市下手野1丁目3番1号 グ ローリー工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−177690(JP,A) 特開 平4−106692(JP,A) 実開 昭57−20073(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07D 7/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鑑別対象物上に載置して偽造の鑑別を目
    視により行う偽造鑑別装置であって、 前記鑑別対象物と密着させる面である下部平面とこの下
    部平面にほぼ平行な上部平面を有する遮光性筐体と、 前記遮光性筐体の下部平面に設けられた窓部と、 前記遮光性筐体内に配設され前記窓部に向けて非可視光
    を照射する光源と、 前記遮光性筐体内に配設され前記窓部を通して前記鑑別
    対象物の画像を撮像する撮像手段と、 前記遮光性筐体の上部平面に設けられ筐体外部に表示面
    を有し前記撮像手段で撮像された画像を表示する表示手
    段とを備えることを特徴とする偽造鑑別装置。
  2. 【請求項2】 前記光源は赤外線照射光源または紫外線
    照射光源であることを特徴とする請求項1記載の偽造鑑
    別装置。
  3. 【請求項3】 前記光源は赤外線照射光源および紫外線
    照射光源であり、これらの照射光源の一方または双方か
    ら非可視光を照射することを特徴とする請求項1記載の
    偽造鑑別装置。
  4. 【請求項4】 前記窓部の輪郭が囲む平面の重心と前記
    表示手段の表示面の重心を結ぶ直線と、前記下部平面と
    がほぼ垂直になるように配置されており、前記表示手段
    に表示される画像の上下方向および左右方向が前記鑑別
    対象物の方向と一致し、且つ前記表示手段に表示される
    前記鑑別対象物の画像がほぼ原寸大であることを特徴と
    する請求項1から請求項3のいずれかに記載の偽造鑑別
    装置。
  5. 【請求項5】 前記表示手段は、液晶表示装置であるこ
    とを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の偽造鑑別装置。
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