JP3359006B2 - 着座機構 - Google Patents

着座機構

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JP3359006B2
JP3359006B2 JP17250799A JP17250799A JP3359006B2 JP 3359006 B2 JP3359006 B2 JP 3359006B2 JP 17250799 A JP17250799 A JP 17250799A JP 17250799 A JP17250799 A JP 17250799A JP 3359006 B2 JP3359006 B2 JP 3359006B2
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B5/00Measuring arrangements characterised by the use of mechanical techniques
    • G01B5/004Measuring arrangements characterised by the use of mechanical techniques for measuring coordinates of points
    • G01B5/008Measuring arrangements characterised by the use of mechanical techniques for measuring coordinates of points using coordinate measuring machines
    • G01B5/012Contact-making feeler heads therefor
    • G01B5/016Constructional details of contacts

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • A Measuring Device Byusing Mechanical Method (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は三次元測定器などに
おいて用いられるタッチ信号プローブの構成要素となる
着座機構に係る。より詳しくは、着座機構が逃げ動作し
た後の復帰動作の際に、着座機構の復帰位置の再現性を
高める構造に関する。
【0002】
【背景技術】三次元測定機では、固定台上に置かれたワ
ークに対して、三次元方向に移動可能なプローブを接触
させ、プローブがワークに接触した瞬間を電気的なトリ
ガとして各軸(三次元方向の各軸)の送り座標値を読み
取り、これらの座標値を基にワークの寸法や形状を求め
る。このため、プローブとワークとの接触状態を電気的
なタッチ信号として出力することができるタッチ信号プ
ローブが広く用いられている。
【0003】図6は従来のタッチ信号プローブを示して
いる。同図において、スタイラス1は可動要素2に固定
されている。スタイラス1の先端には接触球4が設けら
れている。可動要素2の周囲には、3本の円柱体3が、
スタイラス1の軸線に対して直角な面内で、かつ、スタ
イラス1の軸線を中心として120度間隔で放射状に突
設されている。一方、固定要素5には、2本の円柱体を
V字状に組み合わせたV字状係止部6が3組、可動要素
2の円柱体3と対応する位置にそれぞれ固定されてい
る。ここに、円柱体3とV字状係止部6とは、固定要素
5と可動要素2との相対位置を一義的に定める着座要素
を構成している。
【0004】このような構成において、可動要素2を付
勢要素(図示せず)による付勢力Fpの作用により固定要
素5に押圧し、着座要素を介して可動要素2を固定要素
5に強制的に接触させる。スタイラス1の先端に被測定
物からの押圧力が付与されていない状態では、可動要素
2は固定要素5に6ヶ所の接触点で静止している。つま
り、可動要素2の各円柱体3がV字状係止部6と2点、
全体として6点で静止している。従って、これを6点接
触型着座機構と呼ぶ。このような6点接触型着座機構と
しては、固定要素側着座要素として2個一対の硬球7を
用いた構成(図7)、あるいは、可動要素側着座要素と
して可動要素の支持腕上に設けられた1個の硬球8を用
い、固定要素側着座要素として固定要素の可動要素側表
面に設けたV溝9を用いた構成(図8)もある。
【0005】このような6点接触型着座機構では、可動
要素が逃げ動作を行った後の復帰位置が一義に定まる。
すなわち、スタイラス1が、可動要素側着座要素及び固
定要素側着座要素の接触を保ちつつスタイラス1の静止
位置の軸線方向と平行に各接触点方向に変位することを
仮定した場合、前記スタイラスの先端の描く各軌跡は前
記スタイラスの前記静止位置における軸線と交叉するこ
とになる。このような構成によれば、被測定物からの押
圧力によって可動要素2が逃げ動作を行った後の復帰動
作時に、付勢力Fによって各接触点との接触を回復する
のみでスタイラス1は一義的な静止位置に復帰し、スタ
イラス1の静止位置を一定に保つことが可能である。
【0006】この6点接触型着座機構では、6点の接触
により固定要素に対する可動要素の位置が一義的に決ま
るため、着座状態での耐振動剛性が高い。また、どの方
向から押圧力が加えられた場合でも、例えば10μm単
位の比較的粗いオーダーで見たときには高い復帰能力を
有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述のよう
な6点接触型着座機構では、さらに細かい単位、例えば
1μm単位で見たとき、接触後の復帰動作の際に、着座
ずれ誤差、つまり可動要素の逃げ動作の際に可動要素が
ワークに押し込まれ固定要素に対して相対変位を起こす
ことによる誤差が生じていた。
【0008】すなわち、図9(A)のように、従来の着
座機構において接触球4が被測定物Wと接触すると、図
9(B)に示すように、スタイラス1は図中左方向へ移
動する。この時、可動要素2と固定要素の間にはほとん
ど逆向きの抗力が生じず、わずかではあるものの可動要
素2が図中左方向に摺動する。そして図9(C)のよう
に被測定物Wと可動要素2に連結したスタイラス1が接
触しなくなると、可動要素2は付勢力Fにより復帰動作
を行うが、前述の摺動により可動要素2の軸位置にずれ
を生じる。このずれは、プローブの測定精度に直接影響
する。
【0009】このような逃げ動作により生じる着座ずれ
誤差を防止するために、圧電素子を用いて着座機構の接
触点に相対変位を与えて着座位置のずれを低減させる提
案がなされている(特願平7−246066)。これ
は、固定要素に設けられた圧電素子に電圧を加え、着座
要素に作用する摩擦力の方向を管理しようとするもので
ある。しかし、この機構では着座ずれが生じた後に、改
めて圧電素子を動作させることで最終的な復帰位置の再
現性を高めることになる。したがって、修正がなされる
までの間に必然的に測定待ち時間が発生し、測定作業の
効率性を害する。また、圧電素子を設ける分部品コスト
が増大し、またその取付時にアライメントの工程を設け
る必要が生じ、全体的な製造コストが増大する。
【0010】本発明の目的は、逃げ動作から復帰する際
の着座ずれを抑えることにより、別個の機構を付加する
ことなく着座復帰精度が得られる着座機構を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の着座機
構は、固定要素と、所定の静止位置で静止するスタイラ
スを有する可動要素と、前記固定要素上の互いに離隔し
た三点に設けられる固定要素側着座要素と、前記可動要
素に設けられ前記固定要素側着座要素に所定の接触点で
接触する可動要素側着座要素とを有し、前記各可動要素
側着座要素とそれに対応する前記固定要素側着座要素と
が接触を保ち、かつ前記スタイラスの軸線が前記静止位
置での軸線と平行を保つよう前記スタイラスが移動した
場合に、前記スタイラスの先端の描く軌跡が前記スタイ
ラスの前記静止位置での前記軸線と交叉する構成とさ
れ、前記可動要素に外力が作用したとき、前記固定要素
側着座要素と前記可動要素側着座要素の何れかの接触が
外れることで前記固定要素に対する前記可動要素の前記
スタイラス先端の変位を許容し、かつ前記可動要素に前
記外力が加えられなくなったときには前記スタイラスの
基端側から先端に向かう方向に前記可動要素に作用する
付勢力により前記可動要素を前記静止位置に復帰させる
着座機構において、前記可動要素側着座要素及び前記固
定要素側着座要素は、いずれか一方が前記スタイラスの
軸を中心として120度間隔位置に放射状に設けられ前
記スタイラス側から遠い側の外径が前記スタイラス側の
外径よりも大きな円柱であり、他方が2個の球であっ
て、前記2個の球は前記スタイラスを中心とする放射方
向で、かつ、その2個の球の中心を通る直線が前記スタ
イラスを中心とする放射方向に対して直角となり、前記
スタイラス先端の描く軌跡が、前記スタイラスの前記静
止位置にある前記軸線から遠ざかるにつれ前記付勢力方
向に傾斜していることを特徴とする。
【0012】このような構成によれば、別個の機構を付
加することなく、逃げ動作から復帰する際の着座ずれを
効果的に抑えることができる。すなわち、従来の着座機
構では、可動要素側着座要素及び固定要素側着座要素の
接触を保ちつつスタイラスがスタイラスの静止位置の軸
線方向と平行に変位することを仮定した場合に、スタイ
ラスの先端の描く軌跡はスタイラスの静止位置の軸線と
直行する方向に伸びていた。このため、接触点に作用す
る押圧力の分力と逆向きの抗力はほとんど生じることな
く、復帰動作時の着座ずれが生じていた。これに対し、
本発明の着座機構によれば、スタイラスが可動要素側着
座要素及び固定要素側着座要素の接触を保ちつつスタイ
ラスの静止位置の軸線方向と平行に変位することを仮定
した場合、スタイラスの先端の描く軌跡はスタイラスの
静止位置の軸線から遠ざかるにつれ付勢力方向に傾斜し
ており、接触点に作用する押圧力の分力と逆向きの抗力
が接触点で発生するため、復帰動作時の着座ずれを抑え
ることができる。スタイラスが可動要素側着座要素及び
固定要素側着座要素の接触を保ちつつスタイラスの静止
位置の軸線方向と平行に変位することを仮定した場合、
スタイラスの先端の描く軌跡は、スタイラス側から遠い
側の外径がスタイラス側の外径よりも大きな円柱の周面
(いわゆるテーパ面)の傾斜に応じて、スタイラスの静
止位置の軸線から遠ざかるにつれ付勢力方向に傾斜する
ことになる。したがって、本発明を効果的に実施するこ
とができる。請求項2に記載の着座機構は、固定要素
と、所定の静止位置で静止するスタイラスを有する可動
要素と、前記固定要素上の互いに離隔した三点に設けら
れる固定要素側着座要素と、前記可動要素に設けられ前
記固定要素側着座要素に所定の接触点で接触する可動要
素側着座要素とを有し、前記各可動要素側着座要素とそ
れに対応する前記固定要素側着座要素とが接触を保ち、
かつ前記スタイラスの軸線が前記静止位置での軸線と平
行を保つよう前記スタイラスが移動した場合に、前記ス
タイラスの先端の描く軌跡が前記スタイラスの前記静止
位置での前記軸線と交叉する構成とされ、前記可動要素
に外力が作用したとき、前記固定要素側着座要素と前記
可動要素側着座要素の何れかの接触が外れることで前記
固定要素に対する前記可動要素の前記スタイラス先端の
変位を許容し、かつ前記可動要素に前記外力が加えられ
なくなったときには前記スタイラスの基端側から先端に
向かう方向に前記可動要素に作用する付勢力により前記
可動要素を前記静止位置に復帰させる着座機構におい
て、前記可動要素側着座要素及び前記固定要素側着座要
素は、いずれか一方が前記スタイラスの軸を中心として
120度間隔位置に放射状に設けられ軸方向に所定の傾
きを有する円柱であり、他方が2個の球であって、前記
2個の球は前記スタイラスを中心とする放射方向で、か
つ、その2個の球の中心を通る直線が前記スタイラスを
中心とする放射方向に対して直角となり、前記スタイラ
ス先端の描く軌跡が、前記スタイラスの前記静止位置に
ある前記軸線から遠ざかるにつれ前記付勢力方向に傾斜
していることを特徴とする。このような構成によっても
請求項1と同様の作用効果を奏することができる。つま
り、スタイラスが可動要素側着座要素及び固定要素側着
座要素の接触を保ちつつスタイラスの静止位置の軸線方
向と平行に変位することを仮定した場合、スタイラスの
先端の描く軌跡は、軸方向に所定の傾きを有する円柱の
傾きに応じてスタイラスの静止位置の軸線から遠ざかる
につれ付勢力方向に傾斜することになる。したがって、
従来の着座機構の部品、製造方法を共通に用いつつ着座
機構の構造を一部変更するのみで本発明を効果的に実施
できる。請求項3に記載の着座機構は、請求項1または
2に記載の着座機構において、前記2個の球に換えて、
V字に配置した2本の円柱を備え、前記スタイラス先端
の描く軌跡が、前記スタイラスの前記静止位置にある前
記軸線から遠ざかるにつれ前記付勢力方向に傾斜してい
ることを特徴とする。このような構成によれば、請求項
1または2と同様の作用効果を奏することができる。つ
まり、スタイラスの先端の描く軌跡は、円柱のテーパま
たは軸方向に所定の傾きを有する円柱の傾きに応じてス
タイラスの静止位置の軸線から遠ざかるにつれ付勢力方
向に傾斜することになる。よって、接触点に作用する押
圧力の分力と逆向きの抗力が接触点で発生して接触点で
のずれが抑えられるため、復帰動作時の着座ずれを抑え
ることができる。請求項4に記載の着座機構は、固定要
素と、所定の静止位置で静止するスタイラスを有する可
動要素と、前記固定要素上の互いに離隔した三点に設け
られる固定要素側着座要素と、前記可動要素に設けられ
前記固定要素側着座要素に所定の接触点で接触する可動
要素側着座要素とを有し、前記各可動要素側着座要素と
それに対応する前記固定要素側着座要素とが接触を保
ち、かつ前記スタイラスの軸線が前記静止位置での軸線
と平行を保つよう前記スタイラスが移動した場合に、前
記スタイラスの先端の描く軌跡が前記スタイラスの前記
静止位置での前記軸線と交叉する構成とされ、前記可動
要素に外力が作用したとき、前記固定要素側着座要素と
前記可動要素側着座要素の何れかの接触が外れることで
前記固定要素に対する前記可動要素の前記スタイラス先
端の変位を許容し、かつ前記可動要素に前記外力が加え
られなくなったときには前記スタイラスの基端側から先
端に向かう方向に前記可動要素に作用する付勢力により
前記可動要素を前記静止位置に復帰させる着座機構にお
いて、前記可動要素側着座要素及び前記固定要素側着座
要素は、いずれか一方が球で、他方が前記スタイラスの
軸線から遠ざかるにつれて前記付勢力方向に傾斜する低
部基線を有するくさび状のV溝であって、前記スタイラ
ス先端の描く軌跡が、前記スタイラスの前記静止位置に
ある前記軸線から遠ざかるにつれ前記付勢力方向に傾斜
していることを特徴とする。このような構成において
も、請求項1〜3に記載の着座機構と同様の作用効果を
奏することができる。つまり、スタイラスが可動要素側
着座要素及び固定要素側着座要素の接触を保ちつつスタ
イラスの静止位置の軸線方向と平行に変位することを仮
定した場合、スタイラスの先端の描く軌跡は、軸方向に
所定の傾きを有するV字状の溝の傾きに応じてスタイラ
スの静止位置の軸線から遠ざかるにつれ付勢力方向に傾
斜することになる。したがって、接触点に作用する押圧
力の分力と逆向きの抗力が接触点で発生することになる
ため、逃げ動作から復帰する際の着座ずれを効果的に抑
えることが可能となる。また、スタイラスが可動要素側
着座要素及び固定要素側着座要素の接触を保ちつつスタ
イラスの静止位置の軸線方向と平行に変位することを仮
定した場合、スタイラスの先端の描く軌跡は、軸方向に
所定の傾きを有するV字状の溝の傾きに応じてスタイラ
スの静止位置の軸線から遠ざかるにつれ付勢力方向に傾
斜することになる。したがって、接触点に作用する押圧
力の分力と逆向きの抗力が接触点で発生することになる
ため、逃げ動作から復帰する際の着座ずれを効果的に抑
えることが可能となる。
【0013】以上において前記スタイラス先端の描く軌
跡の前記スタイラスの前記静止位置での前記軸線に対す
る傾斜角度をθとしたとき、θは、以下の関係を満たす
のが好ましい。 (Fp×sin(α+Φ)sin(α-θ)+Ft×cos(β-Φ)sin(β+
θ))×m > |Ft×cos(β-Φ)cos(β+θ)-Fp×sin(α+Φ)
cos(α-θ)| α :前記付勢力が前記可動要素に作用する作用点と前
記固定要素側着座要素と前記可動要素側着座要素との接
触点とを結ぶ直線と、前記スタイラスの軸線と直交する
面とがなす角度; β :前記外力が前記スタイラスに作用する点と前記固
定要素側着座要素と前記可動要素側着座要素との接触点
とを結ぶ直線と、前記スタイラスの軸線と直交する面と
がなす角度; Φ :前記外力が前記スタイラスに作用したときの前記
スタイラスの軸線と前記静止位置での前記軸線とがなす
角度; Fp :前記付勢力の大きさ Ft :前記外力の大きさ μ :前記固定要素側着座要素と前記可動要素側着座要
素との摩擦係数
【0014】スタイラス先端の描く軌跡の傾斜角度がこ
のような関係を有することによって、可動要素の復帰動
作時の着座ずれ防止という本願の目的を効果的に発揮す
ることができる。すなわち、スタイラスが相対移動して
被測定物に接触すると、ワークからの外力を受けて可動
要素は角度Φだけ外力方向に押し込まれる。このとき、
付勢力作用点には付勢力Fpが、スタイラスと被測定物と
の接触点には、外力である押圧力Ftがそれぞれ作用す
る。これらの力はスタイラスを介して固定要素側着座要
素と可動要素側着座要素との接触点に伝達される。この
とき、固定要素側着座要素と可動要素側着座要素との接
触点に作用する前記付勢力の分力はFp×sin(α+Φ)とさ
れ、前記外力の分力はFt×cos(β-Φ)とされる。したが
って、固定要素側着座要素と可動要素側着座要素との接
触点に作用する力を前記軌跡に沿ってスタイラスの先端
が動くときに可動要素が移動する平面(以下、接触面)
に対し垂直方向に分解・合成することで固定要素側着座
要素と可動要素側着座要素との接触点への押圧力が求め
られる。ここで、固定要素側着座要素と可動要素側着座
要素との接触点での摩擦力は、この押圧力×摩擦係数μ
として以下のように表すことができる。
【0015】接触点に作用する摩擦力=(Fp×sin(α+
Φ)sin(α-θ)+Ft×cos(β-Φ)sin(β+θ))×μ
【0016】また、接触面に平行に分解・合成すると可
動要素の着座ずれを起こそうとする力が求められるが、
接触点に平行な力成分は外力の分力である外力作用方向
に摺動させようとする力と付勢力の分力である着座機構
の外側に摺動させようとする力との差の絶対値として与
えられることから、以下のように表される。
【0017】接触面に平行な力成分=着座ずれを生じさ
せようとする力=|Ft×cos(β-Φ)cos(β+θ)-Fp×sin
(α+Φ)cos(α-θ)|
【0018】ここで、αが小さい(付勢力の作用する点
が被測定物側に近く設定されている)場合、又はΦが小
さい(接触初期に前記外力によって可動要素が押し込ま
れる量が少ない)場合には、前述のように外力作用方向
に可動要素の着座ずれを生じる力が支配的となる。この
ため、θはある程度大きく設定されているのが好まし
い。これに対し、αが大きい(付勢力の作用する点が被
測定物側から遠くに設定されている)場合、又はΦが大
きく設定されている(接触後にスタイラスが大きく押し
込まれる)場合は付勢力によって可動要素が着座機構の
外側(被測定物に向かって接触していく方向)に向け摺
動させる力が支配的となる。このため、θは一定限度内
に収める必要がある。
【0019】したがって、着座機構の構造から所定のα
とβ、及び測定の態様により見積もられる付勢力Fpとス
タイラスに作用する前記外力Ft及び測定時の最大押し込
み角度Φが与えられたとき、前述のように傾斜角度θを
設定することで(接触点に作用する摩擦力)>(着座ず
れを生じさせようとする力)という関係を満たすことが
できる。したがって、本願の効果である接触・復帰動作
時の着座ずれを効果的に防止することができる。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【発明の実施の形態】(第一実施形態)本発明の第一実
施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下で同一又
は類似の構成要素については、同一の参照番号を付し、
または参照番号を省略する。図1は本実施形態の着座機
構を示す斜視図、図2は同実施形態の作用を説明するた
めの模式図である。
【0025】本実施形態の着座機構は、固定要素31
と、スタイラス42を含む可動要素41と、固定要素3
1と可動要素41とが互いに離隔した複数ヶ所(3ヶ
所)において接触し、これにより固定要素31と可動要
素41との相対位置を一義的に定める着座要素51と、
この着座要素51を介して可動要素31を固定要素41
に強制的に接触させるとともにスタイラス42に外部か
ら力が加えられたとき固定要素31に対する可動要素4
1の変位を許容する付勢力Fpを加える付勢要素(図示せ
ず)とを含んで構成されている。
【0026】固定要素31には、中央に可動素子41の
スタイラス42が挿通する貫通孔32が設けられてい
る。可動要素41には、中央下面にスタイラス42が一
体的に突設されているとともに、外周面の120度間隔
位置に円柱体43がスタイラス42の軸を中心とする放
射方向に突設されている。スタイラス42の下端には接
触球44が形成されている。
【0027】着座要素51は、可動要素41側に設けら
れた3本の円柱体43と、固定要素31側に設けられ各
円柱体43を受ける2個の硬球32とから構成されてい
る。この円柱体43、硬球32がそれぞれ本発明の可動
要素側着座要素、固定要素側着座要素を構成する。これ
らの各円柱体43は硬球32と2点で、全体として6点
で接触している。各2個の硬球32は、スタイラス42
を中心とする放射方向で、かつ、その2個の硬球32の
中心を通る直線がスタイラス42を中心とする放射方向
に対して直角となるように配置されている。
【0028】円柱体43は、その外径が基端から先端に
向かうにつれて大きくなっている、いわゆる逆テーパ状
の形状を有している。このような形状を有していること
により、スタイラス42を介して外力が可動要素41に
作用した後の復帰動作時に着座ずれを抑えることが可能
となる。
【0029】すなわち、円柱体43は、その外径が基端
から先端に向かうにつれて大きくなっているため、円柱
体43及び硬球32の接触を保ちつつスタイラス42が
その静止位置の軸線方向と平行に変位すると仮定した場
合に、この変位により円柱43上に描かれる円柱43と
硬球32との接触点の集合L1はスタイラス42の静止
位置の軸線から遠ざかるにつれ付勢力Fp方向に傾斜する
形状となっている。この傾斜に応じてスタイラス42の
先端の描く軌跡L2も、スタイラス42の静止位置の軸
線から遠ざかるにつれ付勢力Fp方向に傾斜する形状とな
っている。
【0030】したがって、可動要素41と固定要素31
が着座した状態で、付勢力Fpの分力である第一摺動力R
1が付勢力Fpに対し傾斜する前記スタイラス42の先端
の描く軌跡の方向に生じる。スタイラス42が静止位置
にあるときには、円柱体43及び硬球32の接触点での
摩擦力、及び他の接触点での規制力によりこの第一摺動
力R1が可動要素41を変位させることはない。
【0031】以上において、図2(A)に示すように、
接触球44が相対移動して図中右からワークWに接触す
るとスタイラス42を介して外力としての押圧力Ftが可
動要素41に対し図中左方向に向けて作用する。なお、
同図で、P1は円柱体43と硬球32との接触点、Psは
接触球44とワークWとの接触点、Ppは付勢力Fpの可動
要素41に対する作用点である。また、θは前記軌跡L
2に沿ってスタイラス42の先端が動くときに可動要素
41が移動する平面(以下、接触面)と静止位置でのス
タイラス42の軸線とがなす角度(軌跡L2のスタイラ
スの静止位置での軸線に対する傾斜角度と一致)、αは
前記接触面とP1及びPpとを結んだ直線とがなす角度、
βは前記接触面とP1及びPsとを結んだ直線とがなす角
度である。
【0032】この後、図2(B)に示すように接触球4
4とワークWとが更に相対移動すると、ワークWは更に
可動要素41を静止位置の軸線に対して押し込み角Φだ
け押し込まれ、円柱体43と硬球32との接触点C1に
は、押圧力Ft及び付勢力Fpの分力が作用する。初期状態
での接触面の傾斜及び接触球44とワークWとの押し込
み角Φにより、接触点C1に作用する押圧力Ftの分力Ft
1及び付勢力Fpの分力Fp1は以下のように表される。
【0033】Fp1=Fp×sin(α+Φ)
【0034】Ft1=Ft×cos(β-Φ)
【0035】このとき、図2(C)に示すように、前記
第一摺動力R1は、Fp1を接触面に平行な力成分に分解
した値、すなわち R1=Fp×sin(α+Φ)cos(α-θ) として表される。この第一摺動力R1が着座ずれに対す
る抗力として作用する。
【0036】また、P1には押圧力Ftの作用により可動
要素41を第一摺動力R1と逆向きに摺動させる第二摺
動力R2も作用する。この第二摺動力R2は第一摺動力
R1と同様に押圧力Ftの分力Ft1を接触面に平行な力成
分に分解した値、すなわち R2=Ft×cos(β-Φ)cos(β+θ) として表すことができる。
【0037】以上より、可動要素41の着座ずれを起こ
そうとする力Fdは、接触面に平行な力成分、すなわち第
一摺動力と第二摺動力との差の絶対値として以下のよう
に与えられる。
【0038】Fd=|Ft×cos(β-Φ)cos(β+θ)-Fp×sin
(α+Φ)cos(α-θ)|
【0039】また、接触点C1に作用する摩擦力Ffは
(接触面に垂直な力成分)×(摩擦力)として、以下の
ように求められる。
【0040】Ff=(Fp×sin(α+Φ)sin(α-θ)+Ft×cos
(β-Φ)sin(β+θ))×μ
【0041】本実施例においては、(前記摩擦力Ff)>
(着座ずれを起こそうとする力Fd)となるようにθが設
定される。より具体的には、θは所定のα・β・μ・Fp
・Ft及び測定態様により見積もられるΦに対し以下の式
を満たすような値に設定される。
【0042】(Fp×sin(α+Φ)sin(α-θ)+Ft×cos(β-
Φ)sin(β+θ))×μ > |Ft×cos(β-Φ)cos(β+θ)-Fp
×sin(α+Φ)cos(α-θ)|
【0043】以上より、お互いに逆向きに作用する第一
摺動力R1と第二摺動力R2とが打ち消し合い、作用を
弱めることにより、可動要素の着座ずれを起こそうとす
る力Fdが摩擦力Ffよりも小さくなるため、摺動時の着座
ずれを防止が可能である。
【0044】図3は、本実施形態と従来例とによる復帰
動作後の着座位置のバラツキを測定・比較した結果を示
す。同図から、本実施形態での着座位置のバラツキは約
100nmという極めて小さな範囲に抑えられているこ
とがわかる。これに対し、着座位置ずれ防止のための機
構を持たない従来の着座機構では、400から600n
mという比較的大きな着座ずれが生じている。したがっ
て、本実施形態の着座機構によれば、復帰動作後の着座
位置のバラツキが、極めて小さな範囲に抑えられること
がわかる。
【0045】(第二実施形態)図4は、本発明の第二実
施形態をしめす斜視図である。この第二実施形態は、前
記第一実施形態において、逆テーパ形状を有していた円
柱体43を直円柱の形状を有する円柱体45としたもの
である。
【0046】この可動要素側着座要素としての円柱体4
5は、その基端から先端に向け可動要素41に加えられ
る付勢力Fp方向に所定角度で傾斜している。ちなみに、
本実施形態では15度の傾斜角度である。このため、円
柱体43及び硬球32の接触を保ちつつスタイラス42
がその静止位置の軸線方向と平行に変位すると仮定した
場合に、この変位により円柱43上に描かれる円柱43
と硬球32との接触点の集合L1はスタイラス42の静
止位置の軸線から遠ざかるにつれ付勢力Fp方向に傾斜す
る形状となっている。この傾斜に応じてスタイラス42
の先端の描く軌跡L2も、スタイラス42の静止位置の
軸線から遠ざかるにつれ付勢力Fp方向に傾斜する形状と
なっている。
【0047】したがって、このような第二実施形態で
も、可動要素側着座要素である円柱体45と固定要素側
着座要素である硬球32との接触点では、逃げ動作時に
位置ずれを起こそうとする力に対する抗力が生じること
になり、前記第一実施形態と同様の効果をあげることが
できる。
【0048】(第三実施形態)図5は、本発明の第三実
施形態を示す。本実施形態では、前記の第一実施形態で
の固定要素31の可動要素41側にスタイラス42の軸
線から遠ざかるにつれて付勢力Fp方向に傾斜する斜面を
設け、この斜面上にスタイラス42の軸線から遠ざかる
につれて付勢力Fp方向に傾斜する基線を有するV溝34
を設けて固定要素側着座要素としたものである。また、
可動要素41には、120度間隔で離隔され付勢力Fpに
直行する方向に伸びる三本の支持腕46を設け、その先
端に可動要素側着座要素としての硬球47を設けてい
る。
【0049】このため、円柱体43及び硬球32の接触
を保ちつつスタイラス42がその静止位置の軸線方向と
平行に変位すると仮定した場合に、この変位によりV溝
34上の硬球47とV溝34との接触点の集合L1はス
タイラス42の静止位置の軸線から遠ざかるにつれ付勢
力Fp方向に傾斜する形状となっている。この傾斜に応じ
てスタイラス42の先端の描く軌跡L2も、スタイラス
42の静止位置の軸線から遠ざかるにつれ付勢力Fp方向
に傾斜する形状となっている。
【0050】したがって、このような構成でも可動要素
側着座要素としての硬球47と固定要素側着座要素とし
てのV溝34との接触点では、逃げ動作時に位置ずれを
起こそうとする力に対する抗力が生じることになり、前
記第一実施形態と同様の効果をあげることができる。
【0051】(変形例)なお、本発明の範囲は前記の各
実施形態で具体的に述べられた構成に限られず、以下の
変形例をも含む。前記各実施形態では、可動要素41は
固定要素31よりも径が小さい円盤であるか、径の小さ
な基部に支持腕を設けた構造であった。しかし、本発明
の可動要素の形状はこれに限られない。例えば可動要素
41は固定要素31と同径、または径の大きな円盤でも
よく、三角形などの多角形でもよい。さらに、固定要素
31の形状も、円形に限らず、環状基部に固定要素側着
座要素を支持する支持腕を設けた構造でもよく、あるい
は中心に貫通孔を設けた三角形などの多角形でもよい。
要するに、固定要素側着座要素に対応するように可動要
素側着座要素を支持可能な構造であれば、どのような固
定要素及び可動要素の形状も採用できる。
【0052】また、前記第一実施形態では可動要素側着
座要素として逆テーパ形状を有する円柱体を用いていた
が、この円柱体は基端から先端に向かうにつれて小さな
径を有する、いわゆる順テーパ形状であってもよい。こ
の場合には、可動要素側着座要素と固定要素側着座要素
との接触点で逃げ動作時の位置ずれを起こそうとする力
に対する抗力が生じるように、円柱体を十分に(テーパ
角以上に)付勢力方向に傾斜させればよい。
【0053】また、前記第三実施形態では、可動要素側
着座要素として硬球47,固定要素側着座要素としてV
溝34を用いていたが、可動要素側着座要素及び固定要
素側着座要素の組み合わせとして2個一対の硬球及びV
字状等の断面形状を有する突起を用いてもよい。あるい
は、可動要素側着座要素及び固定要素側着座要素の組み
合わせは、1個の硬球及びスタイラスの軸線から遠ざか
るにつれて付勢力方向に傾斜する底部基線を有するくさ
び状の溝であってもよい。
【0054】要するに、本発明の範囲は、可動要素側着
座要素及び固定要素側着座要素の接触を保ちつつスタイ
ラスがその静止位置の軸線方向と平行に変位すると仮定
した場合に、スタイラスの先端の描く軌跡がスタイラス
の静止位置の軸線から遠ざかるにつれ可動要素を固定要
素に押圧する付勢力方向に傾斜することで、可動要素の
逃げ動作時に着座ずれを起こそうとする力に対する抗力
を生じる構成を全て含むものである。
【0055】
【発明の効果】本発明の着座機構によれば、逃げ動作か
ら復帰する際の着座ずれを抑えることにより、別個の機
構を付加することなく着座復帰精度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる着座機構の一実施形態を示す斜
視図である。
【図2】同実施形態の作用を示す模式図である。
【図3】同実施形態と従来の着座機構による測定結果の
比較図である。
【図4】本発明にかかる着座機構の第二実施形態を示す
斜視図である。
【図5】本発明にかかる着座機構の第三実施形態を示す
斜視図である。
【図6】従来の着座機構を示す斜視図である。
【図7】従来の着座機構を示す斜視図である。
【図8】従来の着座機構を示す斜視図である。
【図9】従来の着座機構の問題点を示す模式図である。
【符号の説明】
31 固定要素 32 硬球(固定要素側における着座要素) 41 可動要素 42 スタイラス 43 円柱体(可動要素側における着座要素)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 7/28 G01B 7/00 G01B 21/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定要素と、所定の静止位置で静止する
    スタイラスを有する可動要素と、前記固定要素上の互い
    に離隔した三点に設けられる固定要素側着座要素と、前
    記可動要素に設けられ前記固定要素側着座要素に所定の
    接触点で接触する可動要素側着座要素とを有し、 前記各可動要素側着座要素とそれに対応する前記固定要
    素側着座要素とが接触を保ち、かつ前記スタイラスの軸
    線が前記静止位置での軸線と平行を保つよう前記スタイ
    ラスが移動した場合に、前記スタイラスの先端の描く軌
    跡が前記スタイラスの前記静止位置での前記軸線と交叉
    する構成とされ、 前記可動要素に外力が作用したとき、前記固定要素側着
    座要素と前記可動要素側着座要素の何れかの接触が外れ
    ることで前記固定要素に対する前記可動要素の前記スタ
    イラス先端の変位を許容し、かつ前記可動要素に前記外
    力が加えられなくなったときには前記スタイラスの基端
    側から先端に向かう方向に前記可動要素に作用する付勢
    力により前記可動要素を前記静止位置に復帰させる着座
    機構において、前記可動要素側着座要素及び前記固定要素側着座要素
    は、いずれか一方が前記スタイラスの軸を中心として1
    20度間隔位置に放射状に設けられ前記スタイラス側か
    ら遠い側の外径が前記スタイラス側の外径よりも大きな
    円柱であり、他方が2個の球であって、前記2個の球は
    前記スタイラスを中心とする放射方向で、かつ、その2
    個の球の中心を通る直線が前記スタイラスを中心とする
    放射方向に対して直角となり、 前記スタイラス先端の描く軌跡が、前記スタイラスの前
    記静止位置にある前記軸線から遠ざかるにつれ前記付勢
    力方向に傾斜していることを特徴とする着座機構。
  2. 【請求項2】 固定要素と、所定の静止位置で静止する
    スタイラスを有する可動要素と、前記固定要素上の互い
    に離隔した三点に設けられる固定要素側着座要素と、前
    記可動要素に設けられ前記固定要素側着座要素に所定の
    接触点で接触する可動要素側着座要素とを有し、 前記各可動要素側着座要素とそれに対応する前記固定要
    素側着座要素とが接触 を保ち、かつ前記スタイラスの軸
    線が前記静止位置での軸線と平行を保つよう前記スタイ
    ラスが移動した場合に、前記スタイラスの先端の描く軌
    跡が前記スタイラスの前記静止位置での前記軸線と交叉
    する構成とされ、 前記可動要素に外力が作用したとき、前記固定要素側着
    座要素と前記可動要素側着座要素の何れかの接触が外れ
    ることで前記固定要素に対する前記可動要素の前記スタ
    イラス先端の変位を許容し、かつ前記可動要素に前記外
    力が加えられなくなったときには前記スタイラスの基端
    側から先端に向かう方向に前記可動要素に作用する付勢
    力により前記可動要素を前記静止位置に復帰させる着座
    機構において、 前記可動要素側着座要素及び前記固定要素側着座要素
    は、いずれか一方が前記スタイラスの軸を中心として1
    20度間隔位置に放射状に設けられ軸方向に所定の傾き
    を有する円柱であり、他方が2個の球であって、前記2
    個の球は前記スタイラスを中心とする放射方向で、か
    つ、その2個の球の中心を通る直線が前記スタイラスを
    中心とする放射方向に対して直角となり、 前記スタイラス先端の描く軌跡が、前記スタイラスの前
    記静止位置にある前記軸線から遠ざかるにつれ前記付勢
    力方向に傾斜していることを特徴とする着座機構。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の着座機構にお
    いて、 前記2個の球に換えて、V字に配置した2本の円柱を備
    え、 前記スタイラス先端の描く軌跡が、前記スタイラスの前
    記静止位置にある前記軸線から遠ざかるにつれ前記付勢
    力方向に傾斜していることを特徴とする着座機構。
  4. 【請求項4】 固定要素と、所定の静止位置で静止する
    スタイラスを有する可動要素と、前記固定要素上の互い
    に離隔した三点に設けられる固定要素側着座要素と、前
    記可動要素に設けられ前記固定要素側着座要素に所定の
    接触点で接触する可動要素側着座要素とを有し、 前記各可動要素側着座要素とそれに対応する前記固定要
    素側着座要素とが接触を保ち、かつ前記スタイラスの軸
    線が前記静止位置での軸線と平行を保つよう前記スタイ
    ラスが移動した場合に、前記スタイラスの先端の描く軌
    跡が前記スタイラスの前記静止位置での前記軸線と交叉
    する構成とされ、 前記可動要素に外力が作用したとき、前記固定要素側着
    座要素と前記可動要素側着座要素の何れかの接触が外れ
    ることで前記固定要素に対する前記可動要素の前記スタ
    イラス先端の変位を許容し、かつ前記可動要素に前記外
    力が加えられなくなったときには前記スタイラスの基端
    側から先端に向かう方向に前記可動要素に作用する付勢
    力により前記可動要素を前記静止位置に復帰させる着座
    機構において、 前記可動要素側着座要素及び前記固定要素側着座要素
    は、いずれか一方が球で、他方が前記スタイラスの軸線
    から遠ざかるにつれて前記付勢力方向に傾斜する低部基
    線を有するくさび状のV溝であって、 前記スタイラス先端の描く軌跡が、前記スタイラスの前
    記静止位置にある前記軸線から遠ざかるにつれ前記付勢
    力方向に傾斜していることを特徴とする着座機構。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の着座機
    構において、 前記スタイラス先端の描く軌跡の前記スタイラスの前記
    静止位置での前記軸線に対する傾斜角度をθとしたと
    き、θは以下の関係を満たすことを特徴とする着座機
    構。 (Fp×sin(α+Φ)sin(α−θ)+Ft×cos(β−Φ)sin(β
    +θ))×μ>|Ft×cos(β−Φ)cos(β+θ)−Fp×sin
    (α+Φ)cos(α−θ)| α :前記付勢力が前記可動要素に作用する作用点と前
    記固定要素側着座要素と前記可動要素側着座要素との接
    触点とを結ぶ直線と、前記スタイラスの軸線と直交する
    面とがなす角度; β :前記外力が前記スタイラスに作用する点と前記固
    定要素側着座要素と前記可動要素側着座要素との接触点
    とを結ぶ直線と、前記スタイラスの軸線と直交する面と
    がなす角度; Φ :前記外力が前記スタイラスに作用したときの前記
    スタイラスの軸線と前記静止位置での前記軸線とがなす
    角度; Fp :前記付勢力の大きさ Ft :前記外力の大きさ μ :前記固定要素側着座要素と前記可動要素側着座要
    素との摩擦係数
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