JP3355025B2 - 吸収式ヒ−トポンプの吸収液用腐食防止剤及び水溶液組成物 - Google Patents

吸収式ヒ−トポンプの吸収液用腐食防止剤及び水溶液組成物

Info

Publication number
JP3355025B2
JP3355025B2 JP10478394A JP10478394A JP3355025B2 JP 3355025 B2 JP3355025 B2 JP 3355025B2 JP 10478394 A JP10478394 A JP 10478394A JP 10478394 A JP10478394 A JP 10478394A JP 3355025 B2 JP3355025 B2 JP 3355025B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
absorption
heat pump
aqueous solution
corrosion inhibitor
corrosion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10478394A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07286287A (ja
Inventor
茂 小向
淳史 榎本
弘 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Gas Co Ltd filed Critical Tokyo Gas Co Ltd
Priority to JP10478394A priority Critical patent/JP3355025B2/ja
Publication of JPH07286287A publication Critical patent/JPH07286287A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3355025B2 publication Critical patent/JP3355025B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23FNON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
    • C23F11/00Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent
    • C23F11/08Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent in other liquids
    • C23F11/10Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent in other liquids using organic inhibitors

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸収式冷凍機等の吸収
式ヒ−トポンプ用の吸収液に関し、より具体的には、吸
収式ヒ−トポンプにおいて使用する吸収液用腐食防止剤
及びこの腐食防止剤を含有する吸収式ヒ−トポンプ用水
溶液組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】吸収式冷凍機等の吸収式ヒ−トポンプ用
の吸収液に使用される作動媒体としては、これまで水と
アンモニア(NH3 :冷媒)との組み合わせからなるも
の、水とハロゲン化物との組み合わせからなるもの等、
種々のもの提案されている〔なお、我が国においては、
現実には専ら水と臭化リチウムからなる系(「水−Li
Br」系)が使用されている〕。
【0003】しかし、例えば、水と臭化リチウムとだけ
からなる系(「水−LiBr」系)では、装置を小型化
したり、空冷化するためには、その水溶液中の臭化リチ
ウムの濃度を高くしなければならないが、そうすると臭
化リチウムが晶出することとなり、ある程度以上の小型
化や空冷化は困難であった。
【0004】この結晶限界を改良するために、この水と
臭化リチウムとからなる水溶液組成物に臭化亜鉛や塩化
亜鉛を添加することが提案されているが、これらを加え
た系では、その水溶液自体が酸性となり、きわめて強い
腐食性を示すだけではなく、10重量%程度以下の希薄
溶液では水酸化亜鉛の生成に伴う沈澱物が生じてしま
う。
【0005】吸収式ヒ−トポンプは、基本的には、発生
器、凝縮器、蒸発器及び吸収器から成るものであり、こ
れら各装置は、銅、キュプロニッケル等の銅系材料、軟
鋼その他の炭素鋼系の鉄製材料等の種々の材料で構成さ
れているが、これらの材料に対する腐食の問題は、上述
吸収剤成分の晶出、沈澱物の生成の問題とともに、充分
に配慮されなければならない。
【0006】吸収式冷凍機等の吸収式ヒ−トポンプで
は、順調な運転を維持するため、系全体を完全な気密状
態に保つ必要があり、このことは、同時に系の防食のた
めにも非常に重要なことであるが、それでもなお、水を
冷媒とし、その吸収剤として臭化リチウムや塩化リチウ
ム等を使用する場合、この作動媒体は、吸収式ヒ−トポ
ンプを構成する前述諸機器の主要構成材料である銅系或
いは鉄系の材料に対して腐食性を有する。
【0007】このため、通常、腐食防止用のインヒビタ
−の添加が必要不可欠であり、これまで、例えばクロム
酸リチウム等のクロム酸塩、モリブデン酸リチウム等の
モリブデン酸塩、タングステン酸塩、亜硝酸塩、硝酸
塩、アゾ−ル類、アミン類、等が提案されている。
【0008】ところで、特公平5−28751号公報で
は、吸収冷凍機用吸収液として臭化リチウム、ヨウ化リ
チウム、塩化リチウム及び硝酸リチウムを用い、これら
各成分の割合を所定の範囲とすることにより、その晶析
限界等を改良しているが、この新しい作動媒体を使用す
る場合にも、腐食防止に対する十分な配慮が必要である
ことに変わりはない。
【0009】例えば、特開平1−174588号公報で
は、特に腐食性が強い吸収液として「ヨウ化リチウム等
を含むハロゲン化リチウム塩水溶液」が指摘され、この
吸収液においては、従来のインヒビタ−だけでは腐食抑
制効果が十分ではなかったところ、この問題点を、アン
チモン化合物、特に三酸化二アンチモンを添加すること
により解決したというものである。
【0010】そして、そこでは、その添加アンチモン化
合物の作用として、遊離したハロゲンをイオンに還元
させること及びハロゲンの遊離を抑制させること、添
加アンチモン化合物が吸収機内の銅及び鋼材料の表面に
吸着し、緻密な保護皮膜を形成させ、鉄及び鋼の溶出を
防ぐこと、の2点にあると指摘されている。
【0011】本発明者等は、先に、吸収剤成分としてヨ
ウ化物及び硝酸塩を含む水溶液組成物を用いる吸収式ヒ
−トポンプの作動中に、遊離、生成したヨウ素を元のヨ
ウ素イオンに戻すというのではなく、ヨウ素が遊離、生
成すること自体を抑制、防止し、でき得れば皆無とする
ことが重要であることを見出し、この抑制、防止をその
吸収液に還元剤(特に、NaHSO3 )を添加すること
により解決し、別途特許出願をしている(特願平5−3
02234号)。
【0012】他方、これまで、その腐食性を効果的に抑
制する成分として前述アゾ−ル類の一種であるベンゾト
リアゾ−ル(BTA)を用いる系統のものも知られてい
る。例えば、特開昭53−25288号公報には、ハロ
ゲン化アルカリ金属の水溶液にベンゾトリアゾ−ル又は
その誘導体とLiMoO4 等のモリブデン酸のアルカリ
金属塩と水酸化アルカリ金属とを含有させてなる吸収式
冷凍機用吸収液が提案されている。
【0013】この提案によれば、その吸収液は鋼材、銅
材のいずれに対しても卓越した耐腐食性を有するととも
に、吸収液に含有される腐食防止剤の消費量を大幅に減
少させ、これらによって、連続稼動時間を長期化させる
ことができるというものである。そしてここでは、その
吸収液に各種の一価又は多価の第一〜第三級アルコ−ル
を加えてもよいとしているが、これはただ固体であるベ
ンゾトリアゾ−ル化合物の吸収液への添加を容易にする
ためだけのもので、別途この点に関する実施例が示され
ているわけではない。
【0014】このほか、BTAを用いるものとしては、
特開昭55−11015号公報や特開昭60−3346
1号公報があるが、このうち特開昭55−11015号
公報では、臭化リチウム水溶液を主体とする吸収液にお
いて、これに硝酸塩とBTAを含有させることにより、
その腐食性を効果的に抑制するというものである。そし
てここでは、その材質として銅系、鉄系ともに有効であ
るとしているが、その実施例の記載では、特に銅系統の
材料の腐食防止における効果が顕著であると強調されて
いる。
【0015】また、特開昭60−33461号公報に
は、BTAあるいはその誘導体のオクチルアルコ−ル溶
液よりなる吸収式冷凍機の吸収液用腐食抑制剤が提案さ
れている。この提案では、BTAは、吸収液に対して6
00ppm程度しか溶解しないが、オクチルアルコ−ル
には極めて良く溶解するというものである。
【0016】このオクチルアルコ−ルを含む腐食抑制剤
を用いた吸収液では、長期にわたり所定の濃度を保持す
ることができるとしているが、オクチルアルコ−ルに対
するBTAあるいはその誘導体の溶解度には限度があ
り、またこの技術においては、その装置材質の種類につ
いては、特には云々されていない。
【0017】本発明者は、以上の諸事実等を前提に、吸
収式ヒ−トポンプ用吸収液組成物について、BTAの適
用の可能性について検討を進めているうち、このBTA
を特定の有機物質の溶液として適用することにより、B
TAの吸収液に対する溶解性を格段に改善し、この溶解
性を長期にわたり維持し得ることを見い出し、本発明に
到達するに至ったものである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明は、
ベンゾトリアゾ−ルを特定の有機物質に溶解した溶液か
らなる吸収式ヒ−トポンプの吸収液用腐食防止剤を提供
することを目的とし、またこの腐食防止剤を含有する吸
収式ヒ−トポンプ用水溶液組成物を提供することを目的
とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベンゾトリア
ゾ−ルのN−低級アルキル2−ピロリドン溶液からなる
ことを特徴とする、吸収式ヒ−トポンプの吸収液用腐食
防止剤を提供し、またこのベンゾトリアゾ−ルのN−低
級アルキル2−ピロリドン溶液からなる腐食防止剤を含
有してなることを特徴とする吸収式ヒ−トポンプ用の水
溶液組成物を提供するものである。ここで、上記N−低
級アルキル2−ピロリドンにおける低級アルキルとは、
メチル基、エチル基等、炭素数1〜4のアルキル基を意
味する。
【0020】本発明に係る、吸収式ヒ−トポンプの吸収
液用腐食防止剤及びこの腐食防止剤を添加、含有してな
る水溶液組成物は、吸収式ヒ−トポンプの装置構成材料
が銅系の材質である場合に特に有効であり、この銅系の
材質としては、特に制限はないが、その典型例としては
銅、キュプロニッケルを挙げることができる。なお、本
明細書中「吸収式ヒ−トポンプ」の語は、狭義のヒ−ト
ポンプではなく、冷凍機を含めた広義のヒ−トポンプの
意味で使用している。
【0021】また、本発明でその対象とする吸収液とし
ては、臭化リチウムを含む水溶液、これにヨウ化物を含
む水溶液、さらに硝酸塩を含む水溶液、その他特に制限
はないが、これをヨウ化物と硝酸塩を含む場合について
例示すると、水−ヨウ化リチウム−硝酸リチウム系、臭
化リチウム−ヨウ化リチウム−塩化リチウム−硝酸リチ
ウム系等の吸収液を挙げることができる。
【0022】また、本発明においては、その対象とする
吸収液に還元剤を添加することができる。この還元剤と
しては、亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO3 )が特に
有利であり、前述のとおり、この還元剤はヨウ素が遊
離、生成すること自体を抑制ないし皆無とし、本発明に
係る腐食防止剤の作用とも相まち、吸収式ヒ−トポンプ
に使用される材料の腐食を長期にわたり防止することが
できる。この点、特にヨウ化リチウムと硝酸リチウムを
含む系では、硝酸リチウムが酸化力をもち、遊離ヨウ素
を生成し易いので、この還元剤の使用は一層効果的であ
る。
【0023】また、本発明で使用するN−低級アルキル
2−ピロリドンは、ベンゾトリアゾ−ルを溶解し、その
溶剤としての機能、作用を有する。この溶解力は低温に
おいても優れており、しかもこのN−低級アルキル2−
ピロリドン自体、水にも容易に溶解する。このため装置
の低温部でもベンゾトリアゾ−ルの析出を防止すること
ができる。またベンゾトリアゾ−ルを必要量だけ溶解す
ることができるだけでなく、ベンゾトリアゾ−ルの消耗
量を少なくすることができるものである。
【0024】また、このN−低級アルキル2−ピロリド
ンは、その沸点が高い(例えば、その一例であるN−メ
チル2−ピロリドンの場合、203℃)ため、今後使用
が予想される高温タイプの二重効用吸収式冷凍機の高温
再生器(180℃以上)においても、気化するという恐
れがなく使用できるため、溶剤としての高温安定性の面
でも優れており、長期間にわたり、有効に使用すること
が可能である。
【0025】本発明では、N−低級アルキル2−ピロリ
ドンのこれら優れた特異な特性により、ベンゾトリアゾ
−ルが本来有する、吸収式ヒ−トポンプの装置構成材
料、特に銅系材料に対する耐食性の効果を大幅に改善
し、その効果を長期にわたり発揮させることができ、ま
た特に高温耐性を要する操作においてもきわめて有効に
使用することができるものである。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
がこの実施例に限定されないことは勿論である。まず、
試験片として、銅及び10%キュプロニッケルを用意
し、またSUS316L鋼(補助カソ−ドとして使用す
る)を用意した。
【0027】次に、試験吸収液としては、その吸収液濃
度69%、その組成が、モル比で、LiBr:LiI:
LiCl:LiNO3 =100:75:41:25の水
溶液を調製し、これに対する添加物としてLiOH0.
1N、NaHSO3(還元剤)1000ppmを加えた
上で、これにベンゾトリアゾ−ルのN−メチル2−ピロ
リドン(NMP)溶液を加えて調製した。
【0028】この調製は、吸収液1l(1リットル)に
対して、ベンゾトリアゾ−ルを溶解させたNMPを10
ml添加したときに、吸収液中のベンゾトリアゾ−ルが
所定の値になるように調整して行ったが、その所定値と
しては、具体的には5000ppm、3000ppm及
び1000ppmの各濃度となるよう調整をし、各種水
溶液を調製した。
【0029】以上の準備をした後、それら試験片、各種
水溶液を用いて各種実験を実施したが、何れも次の手法
により行った。各水溶液を、内面にテフロンコ−ティン
グを施した内容積1l(1リットル)のチタンくり抜き
容器(オ−トクレ−ブ)に上記溶液を注入し、そのチタ
ンくり抜き容器の上部に蓋をして高純度窒素ガスを用い
て脱気し、この容器にその試験片を浸漬させ、その内部
を窒素雰囲気とし、密封状態とした。
【0030】その試験片としては、1枚は、銅もしくは
10%キュプロニッケルとし、また他の1枚はSUS3
16L鋼(補助カソ−ド)とした。その後、オ−トクレ
−ブをマントルヒ−タ−にて所定の温度まで昇温した
後、各二枚の試験片を結線し、回路中に電流計を挟ん
で、銅もしくは10%キュプロニッケルをアノ−ド、S
US316L鋼をカソ−ドとし、両者間に流れる腐食電
流を計測した。
【0031】本実施例においてこの手法を用いたのは、
腐食反応は、電気化学反応によるものであり、電位差の
ある2種類の金属を電極とし、電解質中に浸漬させて互
いを結線させると、電位が卑側の電極をアノ−ドとし、
電位が貴側の電極をカソ−ドとする腐食電流が流れる。
この時、ファラデ−の法則によりアノ−ド側の単位面積
当たりの腐食速度がこの電流密度に比例するため、計測
される腐食電流密度の大小が吸収液中における腐食速度
の大小と一致するためである。
【0032】これを本実施例の場合についてみると、銅
もしくは10%キュプロニッケルとSUS316L鋼を
結線させた場合、銅もしくは10%キュプロニッケル側
の腐食が加速され、計測される腐食電流密度の大小が吸
収液中における腐食速度の大小と一致するため、これに
より腐食傾向の判定を行った。
【0033】図1は、試験片を銅とし、BTAの濃度を
5000ppm(NMP10ml/l添加)及び300
0ppm(NMP10ml/l添加)とした場合、図2
は、試験片を10%キュプロニッケルとし、BTAの濃
度を5000ppm(NMP10ml/l添加)及び1
000ppm(NMP10ml/l添加)とした場合で
あり、共に吸収液中の温度70℃における腐食電流の経
時変化を示している。各図には、併わせて、BTA無添
加のときのデ−タも示している。
【0034】図示のとおり、吸収液に、本発明に係るB
TAのNMP溶液を添加した場合では、実験開始時当初
から、その電流密度は、BTA無添加の場合に比べてか
なり下回り、長時間にわたる有効な腐食抑制効果が認め
られる。また、BTAが高濃度(図1及び図2、ともに
5000ppm)である場合の方が、低濃度(図1=3
000ppm、図2=1000ppm)の場合に比べ
て、より有効であることが明らかである。
【0035】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、吸収式ヒ−ト
ポンプにおいて使用する吸収液において、これに腐食防
止剤としてベンゾトリアゾ−ルのN−低級アルキル2−
ピロリドン溶液を添加することにより、その吸収式ヒ−
トポンプを構成する材料の腐食を長期にわたり有効に防
止することができ、その耐腐食性を大幅に改善すること
ができる。
【0036】また、本発明の腐食防止剤は、キュプロニ
ッケルその他の銅系の材質を構成材料とする吸収式ヒ−
トポンプにおいて特に有効であり、またこの点に加え
て、その吸収剤成分として、ヨウ化物と硝酸塩を含み、
還元剤が添加されてなる水溶液組成物において特に有効
である。
【0037】さらに、本発明で使用するN−低級アルキ
ル2−ピロリドンは、その沸点が高いため、今後使用が
予想される高温タイプの二重効用吸収式冷凍機の高温再
生器(180℃以上)でも気化するという恐れがなく使
用することができるため、溶剤としての高温安定性の面
でも優れており、本発明に係る、これを含む腐食防止剤
及び水溶液組成物を長期間にわたり有効に機能させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験片として銅を用い、BTA5000ppm
及び3000ppm(NMP10ml/l添加)を添加
した場合とBTA無添加の場合との電流密度の経時的変
化を示す図。
【図2】試験片として10%キュプロニッケルを用い、
BTA5000ppm及び1000ppm(NMP10
ml/l添加)を添加した場合とBTA無添加の場合と
の電流密度の経時的変化を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23F 11/14 C09K 5/04 C09K 15/30 F25B 15/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベンゾトリアゾ−ルのN−低級アルキル2
    −ピロリドン溶液からなることを特徴とする吸収式ヒ−
    トポンプの吸収液用腐食防止剤。
  2. 【請求項2】ベンゾトリアゾ−ルのN−低級アルキル2
    −ピロリドン溶液からなる腐食防止剤を含有してなるこ
    とを特徴とする、吸収式ヒ−トポンプ用水溶液組成物。
  3. 【請求項3】水溶液組成物が吸収剤成分としてヨウ化物
    と硝酸塩を含み、還元剤が添加されてなる水溶液組成物
    である請求項2記載の吸収式ヒ−トポンプ用水溶液組成
    物。
  4. 【請求項4】還元剤が亜硫酸水素ナトリウムである請求
    項3記載の吸収式ヒ−トポンプ用水溶液組成物。
  5. 【請求項5】装置材料が銅系の材質で構成された吸収式
    ヒ−トポンプにおいて使用される水溶液組成物である請
    求項2、請求項3又は請求項4記載の吸収式ヒ−トポン
    プ用水溶液組成物。
JP10478394A 1994-04-18 1994-04-18 吸収式ヒ−トポンプの吸収液用腐食防止剤及び水溶液組成物 Expired - Fee Related JP3355025B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10478394A JP3355025B2 (ja) 1994-04-18 1994-04-18 吸収式ヒ−トポンプの吸収液用腐食防止剤及び水溶液組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10478394A JP3355025B2 (ja) 1994-04-18 1994-04-18 吸収式ヒ−トポンプの吸収液用腐食防止剤及び水溶液組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07286287A JPH07286287A (ja) 1995-10-31
JP3355025B2 true JP3355025B2 (ja) 2002-12-09

Family

ID=14390076

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10478394A Expired - Fee Related JP3355025B2 (ja) 1994-04-18 1994-04-18 吸収式ヒ−トポンプの吸収液用腐食防止剤及び水溶液組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3355025B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008286441A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Hitachi Building Systems Co Ltd 吸収式冷凍機
MX2019001260A (es) * 2016-07-29 2019-07-01 Ecolab Usa Inc Derivados de benzotriazol y toliltriazol para la mitigacion de la corrosion.

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07286287A (ja) 1995-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100249879B1 (ko) 부식방지제가 함유된 흡수 냉동계용 작동액 및 그의 제조방법
US4912934A (en) Hermetically closed circulation type, vapor absorption refrigerator
JP3355025B2 (ja) 吸収式ヒ−トポンプの吸収液用腐食防止剤及び水溶液組成物
JPH0335384B2 (ja)
JP3411939B2 (ja) 吸収式ヒ−トポンプ用水溶液組成物
JP2002256460A (ja) アルミニウムおよびアルミニウム合金に用いるエッチングとデスマッティング用の組成物及びその方法
JPH07278856A (ja) 吸収式ヒ−トポンプの吸収液用腐食防止剤及び水溶液組成物
JPH07234031A (ja) 吸収式ヒ−トポンプの吸収液用腐食防止剤及び水溶液組成物
WO2022004174A1 (ja) 蓄熱装置
US5783104A (en) Absorption refrigeration compositions having germanium based compounds
JP3279779B2 (ja) 吸収式ヒ−トポンプ用水溶液組成物
JP3218156B2 (ja) 吸収式冷凍機の運転方法及び吸収液
US2580983A (en) Corrosion inhibitors in absorption refrigeration system
JPS5993778A (ja) 吸収式冷凍機用組成物
JPH01174588A (ja) 吸収冷凍機用吸収液
JPS6226357B2 (ja)
JP2756521B2 (ja) 吸収冷凍機用吸収液
JPH0881675A (ja) 吸収式ヒ−トポンプ用水溶液組成物
JPH07324838A (ja) 吸収式ヒ−トポンプ用水溶液組成物
JPH07324837A (ja) 吸収式ヒ−トポンプの吸収液用腐食防止剤及び水溶液組成物
JPS6029872B2 (ja) 吸収式冷凍機
JP3167563B2 (ja) 吸収式冷凍機用吸収液
JPS6033461A (ja) 吸収式冷凍機の吸収液用腐食抑制剤
JPH0762578B2 (ja) 密閉循環型吸収式冷凍機及び吸収式冷凍機用防食皮膜形成方法
JPS6334386B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees