JP3353818B2 - 電界放出型冷陰極装置 - Google Patents

電界放出型冷陰極装置

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JP3353818B2
JP3353818B2 JP7994698A JP7994698A JP3353818B2 JP 3353818 B2 JP3353818 B2 JP 3353818B2 JP 7994698 A JP7994698 A JP 7994698A JP 7994698 A JP7994698 A JP 7994698A JP 3353818 B2 JP3353818 B2 JP 3353818B2
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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゲート電極及びエ
ミッタとを備え、ゲート電極とエミッタとの間に電界を
印加することにより、電子を放出する電界放出型冷陰極
装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ディスプレイ、高速スイッチン
グ素子等に使用される微小真空管等では、効果的に電子
を放出する電子源が要求されている。通常、この種の電
子源として、フィラメント等を加熱することによって放
出される熱電子を利用する熱電子型電子放出装置が多用
されているが、エネルギー損失が大きく、且つ、予備加
熱が必要であると言う問題点があるため、熱電子型電子
放出装置に代わるものが望まれている。
【0003】上記した熱電子型電子放出装置に代わるも
のとして、加熱することなく電子を放出できる所謂電界
放出型冷陰極装置が提案されている。この電界放出型冷
陰極装置の一例として、半導体基板上に堆積された絶縁
層及びゲート電極を備え、この絶縁層及びゲート電極に
形成された開口部の内側に、エミッタコーンと呼ばれる
尖頭状のエミッタ電極を配置した構成を有するものがあ
る。
【0004】この構成を有する電界放出型冷陰極装置
は、ゲート電極とエミッタ電極との間に電圧を印加する
ことにより、両電極間に高い電界強度を有する電界を発
生させ、これによって、尖頭状のエミッタコーンの先端
部から電子を放出させている。
【0005】ここで、特開平8−106846号公報
(以下、引用例1と呼ぶ)には、上記した構成の電界放出
型冷陰極装置が記載されている。この公報に記載された
電界放出型冷陰極装置は、開口部内のエミッタコーンを
囲むように、絶縁膜上にゲート電極を形成すると共に、
当該ゲート電極周辺の絶縁膜に、トレンチと呼ばれる溝
を設けた構成を備えている。この構成では、この溝を絶
縁物で埋設することにより、当該電界放出型冷陰極装置
を構成する各素子に不可避的に伴う漏れ電流を低減でき
る。
【0006】更に、本発明者等は、特願平8−1339
59号明細書(以下、引用例2と呼ぶ)において、トレ
ンチ構造を有する電界放出型冷陰極装置であっても、ゲ
ート電極とエミッタコーンとの間に強電界が印加されて
いる場合、電子がエミッタコーンから放出されている状
態において、ゲート電極とエミッタコーンとの間に放電
が生じることを指摘し、このような放電がエミッタコー
ン等の破損及び大振幅のノイズを招くことを明らかにし
た。このようなエミッタコーン等の破損及び大振幅のノ
イズ等を防止するために、本発明者等は、エミッタコー
ン直下の半導体基板内に、溝部、即ち、トレンチを設
け、このトレンチを絶縁物で充填することにより、電子
放出の際に、半導体基板のエミッタコーン直下における
半導体基板の低抵抗化を防止することを提案した。上記
したトレンチは、半導体基板内だけでなく、当該半導体
基板上に形成された絶縁膜から半導体基板まで深く形成
されても良い。
【0007】また、上記した引用例2には、複数のエミ
ッタコーンをトレンチ及び当該トレンチに充填された絶
縁物により、ブロックに区画し、当該ブロックを複数個
配列した電界放出型冷陰極装置(以下、ブロックタイプ
電界放出型冷陰極装置と呼ぶ)も開示されている。この
ブロックタイプの構成では、各ブロック内における半導
体基板の縦方向抵抗の低抵抗化を防止できるため、各ブ
ロックを抵抗ブロックと呼んでも良い。
【0008】より具体的に述べると、引用例2に示され
たブロックタイプ電界放出型冷陰極装置は、半導体基板
及び当該基板上に形成された絶縁膜をトレンチによって
区画すると共に、当該トレンチ内に、BPSG(Boroph
osphosilicate Glass)を埋設した後、ゲート電極を設
け、続いて、当該トレンチによって区画された領域内に
おいて、ゲート電極及び絶縁膜に半導体基板に達する複
数の開口部を形成した後、各開口部内にエミッタコーン
を設けることにより、作成されている。このように、ゲ
ート電極には、各エミッタコーンを囲むと共に、上記し
た開口部に対応するゲート電極開口が設けられている。
【0009】一方、この種、ブロックタイプの電界放出
型冷陰極装置では、放出される電子を多くすること、即
ち、エミッション電流を大きくすることが要求されてい
る。このため、各抵抗ブロック内には、高い分布密度
で、エミッタコーンを配置するのが望ましい。
【0010】このことを考慮して、トレンチによって区
画された抵抗ブロック及び各抵抗ブロック内のゲート電
極には、多数の開口部が、フォトリソグラフィの解像度
の限界に近い小さなサイズ、及び、狭い間隔で配置され
ることが好ましい。実際、一辺10μmを有する正方形
形状の抵抗ブロック及び当該抵抗ブロック上のゲート電
極に、0.5μmの径を有する開口部及びゲート電極開
口を0.5μmの間隔を間に挟んで、縦横に配置するこ
とが企図されている。
【0011】このような構成を実現できれば、各抵抗ブ
ロック内に、約100個のエミッタコーンが配置される
ことになり、大きな電流を得ることができる。更に、抵
抗ブロックをアレイ状に複数個、配列すれば、より大き
な電流を得ることができる。
【0012】上記したことからも明らかな通り、上記し
た抵抗ブロックを形成するためには、各抵抗ブロックを
区画するトレンチ、及び、抵抗ブロックの絶縁膜及びゲ
ート電極に、エミッタコーンを位置づけるための開口部
を微細加工及び精密加工により形成する必要がある。こ
のことは、BPSGを埋設したトレンチ、抵抗ブロック
内のゲート電極開口部がリソグラフィ技術等の微細加工
技術により正確に位置付けられなければならないことを
意味している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような抵抗ブロックを設計通りに正確に形成すること
は、実際上困難な点が多く、抵抗ブロック内の各エミッ
タコーンから放出されるエミッション電流のバラツキ等
により、均一なイメージが得られない状況にある。
【0014】より具体的に言えば、通常、上記したブロ
ックタイプの電界放出型冷陰極装置を製造する場合、例
えば、トレンチによって区画した後、CVD法を用いて
BPSGを被着し、更に、リフローすることにより、B
PSGがトレンチに充填、埋設されている。この際、、
BPSGは、トレンチだけでなく、トレンチが形成され
ていない表面上にも、被着、堆積する。このため、BP
SGの充填後、トレンチが形成されていない表面上の余
分なBPSGは、エッチバックの手法により除去され
る。
【0015】しかしながら、本発明者等の観察によれ
ば、BPSGを除去された表面と、トレンチに充填され
たBPSGの表面とは、完全には平坦にはならず、0.
1μm程度の段差が生じることが確認された。具体的に
は、トレンチに充填されたBPSGの表面が、BPSG
を除去されたトレンチ以外の抵抗ブロック表面に対し
て、0.1μm程度低くなることが判った。これは、抵
抗ブロックの部分の物性と、トレンチを充填するための
充填材、即ち、BPSGの物性との差によるものと、推
測される。
【0016】このように、段差が生じた状態で、絶縁膜
及びゲート電極を堆積すると、トレンチに充填された充
填材の表面上から、抵抗ブロックの端部にかけて、絶縁
膜及びゲート電極表面に傾斜ができ、トレンチに隣接し
た抵抗ブロック上のゲート電極には、トレンチに対して
盛り上がりが生じていることが観測された。特に、抵抗
ブロックの輪郭形状線が頂点部分と辺部分とを有するよ
うな多角形形状(例えば、4角形形状)を有している場
合、頂点部分に相当する部分のゲート電極は、他の部分
に比較して、大きな盛り上がりが生じていることが判明
した。
【0017】このように、盛り上がりの生じた部分に、
開口部を形成すると、当該開口部はいびつな形状になっ
てしまうことが多く、また、いびつな形状の開口部内に
エミッタコーンを形成した場合、ゲート電極とエミッタ
コーンとの間に、電気的な短絡が生じ易いことが、実験
的に確かめられた。
【0018】更に、同一サイズの多数の開口部を規定す
るマスク(レチクル)を使用して、フォトリソグラフィ
を行い、各抵抗ブロック内に、開口部を形成した場合、
抵抗ブロックの周辺部分に位置づけられ、トレンチに隣
接した開口部と、周辺を他の開口部によって囲まれ、ト
レンチから離れた位置にある開口部とは、サイズが異な
っていることも判明した。
【0019】このように、エミッタコーンを収容する開
口部のサイズが異なっている場合、例えば、スピント法
で各開口部内にエミッタコーンを形成すると、開口径に
比例した高さのエミッタコーンが形成される。このよう
に、エミッタコーンの高さが開口径に応じて変化する
と、ゲート電極とエミッタコーンとの距離も変化してし
まうため、エミッション電流もばらついてしまい、最適
な動作ができないことが分かった。
【0020】本発明の目的は、抵抗ブロックを有する電
界放出型冷陰極装置において、抵抗ブロック内の各エミ
ッタコーンからのエミッション電流を実質上均一にする
ことができる電界放出型冷陰極装置を提供することであ
る。
【0021】本発明のより具体的な目的は、抵抗ブロッ
クの特定部分に形成される開口部の径の変化に伴うエミ
ッタコーンとゲート電極の短絡による絶縁不良を防止で
きる電界放出型冷陰極装置を提供することである。
【0022】本発明の更に他の目的は、抵抗ブロック内
のゲート開口部を実質的に同一のサイズに形成でき、抵
抗ブロック内におけるエミッタコーンからのエミッショ
ン電流を実質上均一にすることができる電界放出型冷陰
極装置の製造方法を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様によれ
ば、有限の曲率半径を有する第1の部分と、無限の曲率
半径(即ち、直線)を有する第2の部分とを含む所定形
状の輪郭形状線によって規定された領域内に、複数のエ
ミッタコーンを内包する複数の開口部を配列した電界放
出型冷陰極装置において、前記第1の部分における輪郭
形状線から、開口部の縁までの第1の最短距離は、前記
第2の部分における輪郭形状線から開口部の縁までの第
2の最短距離よりも短くないことを特徴とする電界放出
型冷陰極装置が得られる。
【0024】本発明の他の態様によれば、有限の曲率半
径を有する第1の部分と、無限の曲率半径を有する第2
の部分とを含む所定形状の輪郭形状線によって規定され
た領域内に、複数のエミッタコーンを内包する複数の開
口部を配列した電界放出型冷陰極装置において、前記第
1の部分と、当該第1の部分の曲率中心によって規定さ
れる部分領域と、前記部分領域以外の領域とにおける前
記開口部の分布密度が、互いに異なっていることを特徴
とする電界放出型冷陰極装置が得られる。
【0025】本発明の更に他の態様によれば、有限の曲
率半径を有する第1の部分と、無限の曲率半径を有する
第2の部分とを含む所定形状の輪郭形状線によって規定
された領域内に、複数のエミッタコーンを内包する複数
の開口部を配列した電界放出型冷陰極装置において、前
記輪郭形状線と前記開口部との間の最短距離を定める点
を結んで形成される開口部の外周線は、前記第2の部分
において前記輪郭形状線と実質的に等しい間隔を有して
おり、且つ、前記第1の部分において、前記間隔より狭
くないことを特徴とする電界放出型冷陰極装置が得られ
る。
【0026】本発明の他の態様によれば、所定形状の輪
郭形状線によって規定された領域内に、複数のエミッタ
コーンを内包する複数の開口部を配列した電界放出型冷
陰極装置において、前記輪郭形状線に対して等しい間隔
を置いて、前記領域内に、仮想的に描かれた仮想線によ
って囲まれる内部領域内に、配置されており、前記間隔
は、前記輪郭形状線と前記各開口部との間の最短距離に
よって定められることを特徴とする電界放出型冷陰極装
置が得られる。
【0027】また、本発明の更に他の態様によれば、所
定形状の輪郭形状線によって規定された領域内に、複数
のエミッタコーンを内包する複数の開口部を配列した電
界放出型冷陰極装置において、前記輪郭形状線に対して
間隔を置いて、前記領域内に、仮想的に描かれた外周仮
想線と、当該外周仮想線の内側に連続する渦状の内部仮
想線とによって構成された仮想線に沿って、前記開口部
が配置されていることを特徴とする電界放出型冷陰極装
置が得られる。
【0028】本発明の別の実施の態様によれば、所定形
状の輪郭形状線によって規定された領域内に、複数のエ
ミッタコーンを内包する開口部が予め定められた方向に
対して複数列配列されると共に、各列における開口部
は、それぞれ間隔を置いて配列されている電界放出型冷
陰極装置において、前記開口部の内、前記輪郭形状線に
最も近接して位置づけられた最近接列の開口部間の間隔
と、他の列における開口部間の間隔とが、互いに異なっ
ていることを特徴とする電界放出型冷陰極装置が得られ
る。
【0029】本発明の別の実施の態様によれば、所定形
状の輪郭形状線によって規定された領域内に、複数のエ
ミッタコーンを内包する開口部が予め定められた方向に
対して複数列配列されると共に、各列における開口部
は、互いに等しい所定間隔を置いて配列されている電界
放出型冷陰極装置において、前記輪郭形状線に最も近接
して位置づけられた最近接列の開口部は、他の列におけ
る開口部に対して、前記所定間隔の半分だけ、前記予め
定められた方向に、変位されており、且つ、前記最近接
列の開口部の数は、前記他の列における開口部の数に比
較して少ないことを特徴とする電界放出型冷陰極装置が
得られる。
【0030】本発明の更に別の実施の態様によれば、所
定形状の輪郭形状線によって囲まれ、且つ、複数の開口
部を形成された領域と、各開口部内に配置されたエミッ
タコーンとを有する電界放出型冷陰極装置を製造する方
法において、前記開口部をエッチングにより形成する
際、前記輪郭形状線近傍に位置する開口部を形成する第
1の開口用パターンと、それ以外の開口部を形成する第
2の開口用パターンの寸法とを備え、前記第1及び第2
の開口用パターンの寸法が、互いに異なるエッチングマ
スクパターンを使用して、エッチングすることを特徴と
する電界放出型冷陰極装置の製造方法が得られる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
る前に、図面を参照して、本発明の適用される電界放出
型冷陰極装置における問題点を説明しておく。
【0032】図11を参照すると、従来技術を採用した
場合における電界放出型冷陰極装置の一部が、ゲート電
極を取り除いた状態で示されている。図示された例で
は、トレンチによって囲まれた単一の抵抗ブロック11
が部分的に示されており、抵抗ブロック11内には、複
数の開口部14が設けられ、開口部14には、それぞれ
エミッタコーン(図示せず)が形成されている。図示さ
れた抵抗ブロック11は、平面的に見た場合、4つの辺
部分Sと4つの頂点部分Vとを有する実質的に正方形の
輪郭形状によって規定された領域内に形成されている。
【0033】ここで、抵抗ブロック11をトレンチによ
って分離する際におけるフォトレジストの解像度の限
界、トレンチをドライエッチングによって形成する際に
おける等方性成分、及び、熱酸化の等方性成分によっ
て、図示されているように、曲率半径を有する頂点部分
Vが形成される。
【0034】図11に示す構成を更に分析すると、各抵
抗ブロック11の頂点部分Vを形成する角部分の曲率半
径を実際上、零にすることはできず、有限の曲率半径を
持つことは避けられない。このため、以下では、各頂点
部分Vを有限の曲率半径を有する第1の部分と呼び、他
方、直線である辺部分Sは、無限の曲率半径を有してい
るから、ここでは、直線部分を無限の曲率半径を有する
第2の部分と呼ぶ。
【0035】一方、抵抗ブロック11と、トレンチに充
填されたBPSGとの間には、段差が生じており、特
に、2つの辺部分S及び頂点部分Vのように、周囲を囲
むトレンチに隣接した抵抗ブロック11部分において、
トレンチから盛り上がっている。尚、抵抗ブロック11
を規定する領域の表面自体は、平坦である。
【0036】このような第1の部分Vを有する抵抗ブロ
ック11内に、エミッタコーン形成用の開口部を縦横
に、等間隔で一様に形成した場合、第1の部分Vに隣接
した領域に形成された開口部14は、14aで示すよう
に、いびつな形状になってしまう。このように、いびつ
な形状の開口部14aにエミッタコーンを形成した場
合、本明細書の「発明が解決しようとする課題」の欄で
説明したような欠点が生じてしまう。
【0037】図1を参照すると、本発明の一実施の形態
に係るブロックタイプの電界放出型冷陰極装置が示され
ている。ここでは、複数の抵抗ブロック11が、トレン
チ12によって互いに分離されており、トレンチ12
は、各抵抗ブロック11の下部に配置された基板、例え
ば、半導体基板まで、深さ方向に穿設され、当該トレン
チ12には、BPSG、ポリシリコン等の絶縁膜13が
充填、埋設されている。図示された例では、横方向に並
べられた一列の複数の抵抗ブロック11(例えば、図の
中央部分に配列された抵抗ブロック)が、当該抵抗ブロ
ック11の上下に隣接する一列の複数の抵抗ブロック1
1に対して、抵抗ブロック幅の半分の長さだけ横方向に
ずれるように、配列されている。
【0038】また、図示された各抵抗ブロック11は、
有限の曲率半径を有する4つの第1の部分と無限の曲率
半径を有する4つの第2の部分とを備えた輪郭形状線に
よって規定された領域を有している。また、図示された
各抵抗ブロック11の輪郭形状線の形状は、実質上、正
方形形状を有しており、上記した第1の部分及び第2の
部分を正方形に対応させると、輪郭形状線の第1の部分
は、それぞれ正方形の頂点部分Vに対応し、第2の部分
は、正方形の辺部分に対応していることは、容易に理解
できる。
【0039】図示された例の場合、各抵抗ブロック11
は、10x10μmの面積を備え、且つ、トレンチ12
は、1.5μmの幅を有しているものとする。
【0040】図に示されているように、各抵抗ブロック
11内には、複数の開口部14が設けられており、開口
部14内には、それぞれエミッタコーン(図示せず)が
一つづつ配置されている。図示された各抵抗ブロック1
1には、96個の開口部14が縦横に設けられており、
抵抗ブロック11の4つの頂点部分に隣接した4個の開
口部が、頂点部分の曲率半径を考慮して除去されてい
る。このため、各抵抗ブロック11内には、一定形状の
開口部14のみが残されており、いびつな形状の開口部
に、エミッタコーンが形成されることによる悪影響を防
止できる。ここで、図示された各開口部14は、0.5
μmの径を有し、隣接する開口部との間の間隔は、0.
5μmであるものとする。このように、同一形状の開口
部14が、等しい間隔で、所定方向(例えば、図1の横
方向)に並んでいる場合、互いに隣接する2つの開口部
14の中心間距離をピッチとして定義付けることがで
き、図示された例の場合、当該ピッチは、1.0μmに
なる。
【0041】以下、図示された電界放出型冷陰極装置の
製造工程を簡単に説明しておく。
【0042】まず、基板として、シリコン基板を用いた
場合、当該シリコン基板の一表面上に、SiO2及びS
34等の表面絶縁膜を形成した後、フォトレジスト
(PR)をマスクとして、表面絶縁膜を選択的に除去し
て、トレンチを形成し、続いて、当該トレンチを反応性
イオンエッチング(RIE)等により、シリコン基板の
所定の深さまで掘り下げ、これによって、シリコン基板
は、トレンチによって抵抗ブロックに区画されることに
なる。このようなトレンチを形成した場合、半導体基板
自身も、トレンチ12によって抵抗ブロック11毎に区
画されることになる。
【0043】シリコン基板まで掘り下げられたトレンチ
が形成されると、PRを除去して、絶縁層(例えば、B
PSG層)13を厚く成長させ、トレンチを当該BPS
G層13により充填すると共に、熱処理してBPSG層
13をリフローさせ、表面を平坦化する。
【0044】次に、トレンチに充填されたBPSG層1
3を除く、表面上のBPSG層をエッチバック等により
除去して、表面絶縁膜を露出させ、続いて、表面絶縁膜
上に、蒸着等によりゲート電極層を成膜する。この場
合、ゲート電極層を形成するゲート材としては、W、M
o、WSi2等が挙げられる。
【0045】ゲート電極層が形成されると、トレンチ1
2で囲まれた抵抗ブロック11内のゲート電極層及び表
面絶縁膜をRIEによりシリコン基板が露出するまでエ
ッチングして、図1に示されたような微小な開口部14
を形成する。以後、スピント法等、公知の手法を用い
て、各開口部内にエミッタコーンを設置する。
【0046】上記した製造方法では、トレンチ12の形
成の際等において、前述したように、抵抗ブロック11
の頂点部分、即ち、第1の部分が不可避的に丸くなって
しまう。このことを考慮して、本発明では、頂点部分に
おける開口部を除去することにより、図1に示された構
成を有する電界放出型冷陰極装置が得られる。
【0047】図示された例では、トレンチ12で規定さ
れる各抵抗ブロック11の輪郭形状線は、第1の部分と
第2の部分とによって形成され、第1の部分は第2の部
分に連続していることが判る。しかしながら、本発明
は、第1の部分と第2の部分とによって構成された輪郭
形状線を有する場合だけに、限られるのではなく、例え
ば、第2の部分を含まず、第1の部分だけによって形成
された輪郭形状線を有する場合にも適用できる。
【0048】図1に示された輪郭形状線の第2の部分
と、開口部14との間の最短距離は、第2の部分に対し
て直角な線上での輪郭形状線に最も近接した開口部の縁
までの距離によって規定される。
【0049】他方、有限の曲率半径を有する第1の部分
と、開口部14との間の最短距離は、第1の部分に引か
れた接線に対して直角に延びる法線方向に位置する開口
部の内、第1の部分に最も近い開口部の縁までの距離に
よって規定することができる。図示された例の場合、4
分の1円の領域(扇形領域Do)を囲む第1の部分の中
央点付近に引かれた接線Tに対して、直角な法線Nの方
向に位置する最近接開口部14zの縁までの距離を第1
の部分における最短距離d1として定義することができ
る。ここでは、この距離d1を第1の最短距離と呼び、
且つ、第1の部分によって囲まれた扇形領域Doを部分
領域と呼ぶ。尚、第1の部分によって囲まれた扇形領域
Do内に部分的に存在する開口部であっても、第2の部
分との間の距離によって、輪郭形状線との間の最短距離
が定まるような開口部、例えば、図1の開口部14zの
上及び左に位置する開口部については、第1の部分との
間の距離を計算する際には、これらの開口部は、無視す
るものとする。これは、これら開口部が、扇形領域Do
の輪郭形状線の曲率半径に影響されることなく、正規な
形状に形成できるからである。換言すると、第1の部分
に引かれた接線に対して直角で、且つ、開口部の中心を
通る線の内、最も短い線を仮定し、当該最も短い線の第
1の部分から、開口部の縁までの長さを第1の最短距離
d1と規定する。
【0050】次に、各抵抗ブロック11の上記した輪郭
形状線の第2の部分に、最も近接した位置にある開口部
14を考慮してみる。図示された例では、辺部分を形成
する第2の部分に沿って配列されている外周開口部14
と輪郭形状線との間の最短距離をd2とし、これを第2
の最短距離d2と呼ぶ。言い換えると、第2の最短距離
d2は、辺部分に対して垂直な線と開口部14の外周縁
部との交点との間の距離の内、最も短い距離のものが、
第2の最短距離d2として選ばれる。第2の最短距離d
2を規定する開口部については、前述したように、第1
の最短距離d1を考慮する必要はない。尚、図1に示さ
れた例の場合、第1の最短距離d1は、第2の最短距離
d2よりも長いが、輪郭形状線によっては、第1の最短
距離d1は第2の最短距離d2と等しくても良い。
【0051】また、図1に示された実施の形態に係る電
界放出型冷陰極装置は、見方を変えると、有限の曲率半
径を有する第1の部分によって囲まれる部分領域には、
開口部を配置せず、この部分領域Doを除く領域にの
み、開口部14を配列していることが判る。このこと
は、部分領域Doと、この部分領域Do以外の領域とに
おける開口部14の分布密度が異なっていることを意味
している。即ち、この例では、前述した部分領域Doに
おける開口部14の分布密度が、当該部分領域Doの開
口部を取り除くことによって、抵抗ブロック11内の他
の領域の分布密度に比較して低いことが判る。
【0052】図2を参照すると、本発明の一実施の形態
に係る電界放出型冷陰極装置の変形例が示されている。
図示された例では、第1の部分とその曲率中心によって
規定される部分領域Doだけでなく、この部分領域Do
に隣接した領域の開口部14の分布密度を局部的に他の
領域に比較して高くした例が示されている。この場合に
も、部分領域Doに配置された開口部14aと第1の部
分との間の第1の最短距離d1は、第2の最短距離d2
より長くなるように設定されている。
【0053】この例では、輪郭形状線の第1の部分に隣
接した開口部14aを内側に移動させると共に、当該開
口部14aの近傍に配置された複数の開口部も、開口部
14aと同様に、抵抗ブロック11の内側の位置に移動
させた配列が示されている。このように、開口部14の
数を減少させることなく、部分的に移動させた場合、輪
郭形状線の第1の部分と曲率中心とによって規定される
部分領域Doは、この部分領域Doに隣接した領域に比
較して、局部的に、開口部14の分布密度において、低
くなることが判る。このような構成を採用しても、開口
部14aの形状がいびつになることを防止できることは
言うまでも無い。尚、図2からも明らかな通り、部分領
域Doに隣接した領域において、抵抗ブロック11の内
側に移動させられた開口部14bと輪郭形状線との間の
最短距離d3は、第2の最短距離d2よりも長くなって
いる。しかしながら、この最短距離d3は、第2の最短
距離d2と等しくても良い。
【0054】図3を参照すると、本発明の一実施の形態
に係る電界放出型冷陰極装置の変形例が示されており、
ここでは、輪郭形状線に隣接して配置された一連の外周
開口部14pの輪郭形状線に近接した点、即ち、第1及
び第2の最短距離d1及びd2を規定する点を結ぶ線
(以下、開口部の外周線と呼ぶ)に着目して、開口部1
4の配列が定められている。具体的に言えば、図示され
た例の場合、輪郭形状線の第2の部分では、開口部の外
周線と輪郭形状線とが実際上等間隔となるように、各外
周開口部14bが配置されており、輪郭形状線の第1の
部分と曲率中心によって規定される部分領域では、輪郭
形状線と等間隔な仮想線20に対して、開口部14aの
外周線が抵抗ブロックの内側になるように、開口部14
aが配置されている。換言すると、輪郭形状線を形成す
る第1の部分及び第2の部分に対して、等しい間隔をお
いて抵抗ブロック内に、仮想的に描かれた仮想線20に
よって囲まれた内部領域内に、全ての開口部14a、1
4bが配置されていることが判る。この場合、輪郭形状
線と仮想線との間の間隔は、図示した例の場合、第2の
部分と、当該第2の部分に隣接した開口部14bとの間
の最短距離d2に等しい。
【0055】尚、外周開口部14aの外周線が仮想線2
0と一致する位置まで、第1の部分の外周開口部14a
の位置を図3の位置から外側に移動させても良い。この
ように、外周開口部14aを外側に移動させた場合、外
周開口部14a及び14bの外周線と、輪郭形状線と
は、開口部を結ぶ前述した外周線が、輪郭形状線と等間
隔となるように、最外周に配置された開口部を配置すれ
ば良いから、輪郭形状線は、正方形形状に限られること
なく、任意の形状を有していても良いことがわかる。こ
のことは、例えば、実際上、角部を有しない曲線状の輪
郭形状線によって抵抗ブロックが規定されている場合に
も、本発明は適用できることを意味している。したがっ
て、輪郭形状線が平行四辺形、台形、三角形、及び、6
角形、8角形等の多角形形状を有している場合にも、本
発明は適用でき、これらの形状の頂点に相当する部分
は、有限の曲率半径を有する第1の部分を形成し、他
方、各形状の辺に相当する部分は、第2の部分を形成す
ることになる。
【0056】図4を参照すると、本発明の他の実施の形
態に係る電界放出型冷陰極装置は、正方形形状の輪郭形
状線を有する抵抗ブロックを備え、当該抵抗ブロック内
には、多数の開口部14が配置されている。これらの開
口部14の内、最も輪郭形状線に近い位置に配置された
開口部を外周開口部14aと呼ぶものとすると、当該外
周開口部14aは、輪郭形状線に対して実質的に等間隔
となるように描かれた外周線(図3参照)に沿って配置
されている。
【0057】更に、図示された例では、外周開口部14
aに対して、抵抗ブロック11の内側に配置された開口
部(ここでは、内側開口部と呼ぶ)は、上記した外周線
と実質的に等しい間隔を持つように描かれた内周線に沿
って配置されている。以下、同様にして、内側開口部
は、順次、等間隔で描かれた内周線にそって配置されて
いる。
【0058】ここで、図3を参照して説明したように、
輪郭形状線の内、有限の曲率半径を有する第2の部分で
は、外周開口部14aは、輪郭形状線に対して等しい間
隔で描かれた仮想線より内側にあれば良い。したがっ
て、図4に示された輪郭形状線が円形の抵抗ブロックの
場合、外周開口部14aは、当該円形の抵抗ブロックの
中心位置を曲率中心とする円形形状の外周線に沿って配
置され、当該外周開口部の内側に配置される内側開口部
は、上記円形形状の外周線に対して同心円を形成する内
周線に沿って配置されることになる。
【0059】図5に示された本発明の更に他の実施の形
態に係る電界放出型冷陰極装置は、図4の場合とは異な
り、輪郭形状線に対して実質的に等間隔を有する外周仮
想線20と、当該外周仮想線20の内側において連続
し、外周仮想線20に対して、実質上等しい間隔を持つ
内周線26とが、抵抗ブロック内に、渦巻き状に描かれ
ている。この例では、これら渦巻き状の外周仮想線20
及び内周線26に沿って、各開口部が配置されている。
【0060】この構成によっても、開口部の分布密度
が、有限の曲率半径を有する第1の部分において低下す
るのを防止でき、且つ、輪郭形状線によって開口部の形
状がいびつになることも防ぐことができるから、各抵抗
ブロックにおける電流密度のバラツキ等をも防止でき
る。尚、図5では、輪郭形状線が正方形形状の場合を示
しているが、輪郭形状線は、正方形形状に限られず、例
えば、三角形形状であっても良い。
【0061】図6を参照すると、本発明の他の実施の形
態に係る電界放出型冷陰極装置は、矩形形状の輪郭形状
線を有する抵抗ブロック11を備え、抵抗ブロック11
内には、輪郭形状線に最も近接した外周線に沿って配列
された外周開口部14oと、外周開口部14oの内側に
配列された内側開口部14iとが、設けられている。
尚、図示された例では、外周開口部14oの内、第1の
部分(即ち、頂点部分)に隣接した領域には、開口部が
配列されていない。言い換えると。第1の部分に隣接し
た領域の開口部は、除去されている。ここで、上記した
外周開口部14oは、図の縦方向及び横方向に、等しい
間隔で配列されており、且つ、内側開口部14iも、縦
方向及び横方向に、等しい間隔で配列されている。この
場合、外周開口部14o及び内側開口部14iの配列間
隔p1及びp2は、それぞれ一定であり、これらの配列
間隔p1及びp2は、互いに異なっている。
【0062】具体的には、配列間隔p1が配列間隔p2
よりも小さく、これによって、外周開口部14oの数
と、内側開口部14iの数とが、同一となるように、配
列している。このため、輪郭形状線に近接した部分、特
に、第1の部分における開口部の分布密度の低下を防止
できる。このように、等間隔で配列された開口部に対し
ては、隣接する2つの開口部の中心点間の距離をピッチ
として定義付けることができ、外周開口部14oのピッ
チを外周配列ピッチ、内側開口部14iのピッチを内側
配列ピッチと呼ぶものとすると、これら外周配列ピッチ
及び内側配列ピッチは、配列間隔p1及びp2と同様な
関係を有していることは言うまでもない。
【0063】また、図からも明らかなように、矩形形状
の輪郭形状線の頂点部分によって構成される第1の部分
は、有限の曲率半径を有しており、当該曲率半径の曲率
中心と、第1の部分によって規定される部分領域内の開
口部の分布密度は、他の領域に比較して低いことは、前
述した他の実施の形態と同様である。結果として、上記
した部分領域において、第1の部分を構成する輪郭形状
線に、最も近接した位置にある開口部の縁までの最短距
離d1は、他の輪郭形状線に近接した位置にある開口部
の縁までの最短距離d2よりも長くなっている。
【0064】図7を参照すると、図6に示された電界放
出型冷陰極装置の変形例が示されている。この例の場合
においても、外周開口部14oと、外周開口部14oの
内側に配列された内側開口部14iが、抵抗ブロック1
1内に、配列され、第1の部分(即ち、頂点部分)に隣
接した領域には、開口部が配列されていないことは、図
6と同様である。
【0065】また、図6で述べたように、上記した外周
開口部14oは、図の縦方向及び横方向に、等しい間隔
で配列されており、且つ、内側開口部14iも、縦方向
及び横方向に、等しい間隔で配列されている。したがっ
て、この例においても、外周開口部14o及び内側開口
部14iは、一定の配列間隔p1及びp2で配列されて
いる。換言すると、外周開口部14o及び内側開口部1
4iは、図6と同様に、外周配列ピッチ及び内側配列ピ
ッチで配列されている。
【0066】図示された例では、配列間隔p1とp2と
が互いに等しく、したがって、外周配列ピッチ及び内側
配列ピッチも互いに等しい場合が示されている。また、
図7において、横方向に一列に配列された外周開口部1
4oの列は、同様に横方向に配列された内側開口部14
iの列に対して、横方向に、配列間隔p1(p2)の半
分だけ変位して配列されている。このことは、縦方向に
配列された外周開口部14oの列と、内側開口部14i
の列においても、同様である。上記した説明では、配列
間隔p1(p2)について述べたが、外周配列ピッチ及
び内側配列ピッチについて言えば、図示された例の場
合、外周配列ピッチが内側配列ピッチに対して半ピッチ
だけずらされている。
【0067】更に、図示された例においても、有限の曲
率半径を有する第1の部分によって規定される部分領域
には、外周開口部14oを配列せず、この結果、外周開
口部の数が内側開口部の数よりも減少させた場合が示さ
れている。このため、輪郭形状線の第1の部分に最も近
接した位置にある開口部の縁までの最短距離d1は、抵
抗ブロック11の他の領域における開口部の縁から輪郭
形状線までの最短距離d2よりも長くなっていること
は、図からも容易に理解できる。
【0068】図8を参照すると、最外周に配置された外
周開口部14aの配列ピッチを部分的に変更した本発明
の他の変形例が示されている。この例の場合、有限の曲
率半径を有する第1の部分に近い複数の外周開口部間の
間隔p1を、第1の部分から離れた中央部分の外周開口
部間の間隔p1‘に比較して狭くすることにより、第1
の部分によって規定される部分領域には、開口部が配列
されないようにしている。この例では、外周開口部14
o以外の内側開口部14iを一定の間隔で配列してい
る。この配列を採用した場合、開口部の数を減少させる
必要がないという利点がある。
【0069】このように、輪郭形状線の内、有限の曲率
半径を有する第1の部分に近接した部分領域に、開口部
を配置しないことにより、所定形状のゲート開口部を形
成することができる。この結果、ショートによる不良が
少なく、電流のバラツキも少ない電界放出型冷陰極装置
が得られる。このため、信頼性及び歩留まりを向上させ
ることができる。
【0070】上記したいずれの実施の形態においても、
各抵抗ブロックを区画する輪郭形状線は、トレンチ及び
当該トレンチ内に埋設された絶縁材料によって規定され
るが、他の材料によって抵抗ブロックの輪郭形状線が規
定されても良い。
【0071】ここで、本発明に係る電界放出型冷陰極装
置は、通常、半導体基板表面に、絶縁層を形成した状態
で、絶縁層及び半導体基板をフォトリソグラフィー技術
を用いて、選択的にエッチングすることによりトレンチ
を設け、抵抗ブロックが形成されることは、従来技術と
同様である。更に、トレンチ内に絶縁材料を充填、埋設
した後、絶縁層上の絶縁材料を除去し、次に、ゲート電
極を形成した後、トレンチによって区画された各抵抗ブ
ロック内のゲート電極及び絶縁層を選択的にエッチング
することにより、上記した開口部が形成され、以後、各
開口部内に、スピント法等により、エミッタコーンを形
成することにより、図示された構造の電界放出型冷陰極
装置が得られる。
【0072】ここで、開口部の形成の際には、トレンチ
形成の場合と同様に、フォトリソグラフィ技術が使用さ
れる。この開口部の形成工程をより具体的に説明する
と、抵抗ブロック及びトレンチに埋設された絶縁材料上
に、例えば、ポジ型のフォトレジストが塗布され、この
フォトレジストが露光される。この例の場合、露光の
際、開口部に対応する部分が白、開口部以外の部分が黒
のマスクが使用されるものとする。
【0073】このようなマスクは、開口部に対応した白
の部分に、図9(a)に示すように、多角形形状(この例
では、8角形形状)のマスクパターンを備えている。こ
のような多角形形状のマスクバターンを光学系により、
フォトレジスト上に転写して現像すると、図9(b)に
示すように、直径約0.8μm程度のフォトレジストパ
ターンが得られた。また、マスクパターンの位置によっ
て、異なるサイズのパターンがフォトレジスト上に転写
されてしまうことも、確認された。このことは、光学的
な露光限界に近くなると、マスクパターンの形状が正確
にフォトレジスト上に転写されず、マスクパターンとは
異なる形状のフォトレジストパターンが得られ、また、
フォトレジストパターンのサイズも、マスクパターンの
位置によって変化することを意味している。
【0074】本発明では、この現象を積極的に利用し
て、多角形形状のパターンを有するマスクパターンを利
用して、マスクパターン上のパターン形状とは異なる円
形形状のフォトレジストパターンを形成することを企図
している。
【0075】本発明者等の実験によれば、図9(a)の
ように、8角形形状に限らず、4角形形状、6角形形状
のマスクパターンを使用しても、図9(b)と同様に、
円形形状のフォトレジストパターンが得られた。
【0076】このように、多角形形状のマスクパターン
を使用することにより、円形形状のフォトレジストパタ
ーンを形成できることは、CAD(Computer A
ided Design)技術により、円形形状のフォト
レジストパターンを形成する場合に極めて有効である。
より具体的に述べると、マスクパターン上における円形
形状のパターンを特定するためのデータは、多角形形状
のパターンを特定するためのデータに比較して、非常に
多くなってしまう。したがって、図9(a)及び(b)に
示すように、多角形形状のマスクパターンを使用できる
ことは、CADにおいて必要なデータを大幅に減少させ
ることができると言う利点を有している。
【0077】更に、電界放出型冷陰極装置の動作電圧を
低減するため、及び、解像度を向上させるためには、各
抵抗ブロックに、出来るだけ多くの開口部を形成するこ
と、並びに、各開口部の直径は出来るだけ小さいことが
望ましい。多角形形状のマスクパターンにより、円形形
状のフォトレジストパターンが得られる上記した方法
は、このような要望に応えることが出来る。
【0078】尚、多角形形状の中でも、辺と辺との間の
角度が90度である正方形或いは長方形形状のパターン
は最も少ないデータであらわすことが出来るから、正方
形形状或いは長方形形状のマスクパターンが、CADデ
ータの削減の点では、好ましい。
【0079】また、光学系の焦点を意図的にずらす等の
手法を用いることによって、上記した多角形形状のマス
クパターンを使用して、大きな円形形状のフォトレジス
トパターンが形成できることも確認された。
【0080】次に、本発明者等の研究によれば、各抵抗
ブロック中に形成される開口部のサイズは、前述したよ
うに、正確には一様ではなく、マスクパターンの位置に
よって、サイズの異なるフォトレジストパターンが形成
されることが判明した。即ち、マスク上に、同一サイズ
のマスクパターン(例えば、多角形形状のパターン)が
多数形成されている場合、マスクパターンの位置によっ
て、互いに異なるサイズのフォトレジストパターンが形
成された。
【0081】ここでは、トレンチによって区画された抵
抗ブロックが、正方形の輪郭形状線によって規定される
場合について、説明するが、これに限定されることな
く、本発明はトレンチ構造を持たない場合にも適用でき
る。
【0082】上記した抵抗ブロックにおける正方形形状
の輪郭形状線は、4つの辺部分と4つの頂点部分とによ
って構成されている。まず、同一サイズのマスクパター
ンを格子状に配列したマスクを使用して、露光を行った
場合について、考察する。尚、この例では、説明を簡略
化するために、頂点部分における曲率半径は零であるも
のと仮定する。したがって、この例では、頂点部分に近
接した領域にも、開口部に対応したマスクパターンが形
成されているものとする。
【0083】このようなマスクパターンにより、フォト
レジストパターンを形成した場合、抵抗ブロックの頂点
部分に近接して形成されるフォトレジストパターンは、
マスク上では等しいサイズを有しているにも拘わらず、
最も小さな直径を有していることが、判明した。更に、
輪郭形状線の辺部分に最も近接して配置された開口部の
フォトレジストパターンは、頂点部分の開口部のフォト
レジストパターンに比較して10%程度大きなサイズを
有していた。また、これら辺部分に近接して配置された
外周開口部のフォトレジストパターンは、外周開口部よ
り内側に配置された内側開口部に比較して10%程度、
小さなサイズを有していた。換言すれば、同一サイズの
開口部形成用マスクパターンを配列したマスクを使用し
て、フォトレジストパターンを形成した場合、内側開口
部のサイズが、外周開口部のサイズよりも大きくなり、
また、外周開口部においても、辺部分に近接した開口部
のサイズが頂点部分に近接した開口部のサイズよりも大
きくなってしまう。
【0084】この現象は、周囲を開口部で囲まれない外
周開口部においては、他の開口部によって囲まれた内側
開口部に比較して、露光の際に、隣接するマスクパター
ンからの光の漏れ(即ち、光学的近接効果)が少ないた
めであると、考えられる。即ち、光学的近接効果の影響
は、内側開口部において最も大きく、続いて、輪郭形状
線の辺部分に近接した位置、次に、輪郭形状線の頂点部
分に近接した位置の順に小さくなる。
【0085】図10(a)を参照すると、本発明の更に
他の実施の形態に係る電界放出型冷陰極装置の製造方法
に使用されるマスク上のマスクパターンが示されてい
る。この例では、各マスクパターンは、説明を容易にす
るために、円形で示されているが、図9(a)に示すよう
に、多角形形状であっても良い。
【0086】図10(a)に示された例では、輪郭形状
線の頂点部分に近接して設けられる外周開口部を形成す
るためのマスクパターンの直径、輪郭形状線の辺部分に
近接して設けられる外周開口部を形成するためのマスク
パターンの直径、及び、内側開口部を形成するためのマ
スクパターンを形成するためのマスクパターンの直径を
それぞれD、D、及びDであらわすものとする。
この時、これらの直径D、D、及びD間の関係
は、D>D>Dであらわされる。ここで、直径D
は、直径Dに比較して、10%程度大きくし、更
に、直径Dは、直径Dより 10%程度大きくすれ
ば良い。
【0087】尚、輪郭形状線に頂点部分が無い場合に
は、外周開口部に対応する直径DHを内側開口部に対応
する直径DNと変えることによって、同様な効果が得ら
れる。
【0088】図10(b)では、図10(a)に示した
マスクを使用して形成された開口部の大きさの関係を示
している。図では、輪郭形状線の頂点部分に近接して設
けられた外周開口部の直径、辺部分に近接して設けられ
た外周開口部の直径、及び、内側開口部の直径をそれぞ
れdK、dH、及び、dNとすると、図10(a)に示し
たマスクパターンを有するマスクを使用して等倍、露光
した場合、これらの直径dK、dH、及び、dNは実質上
等しくなることが確認された。実際に、これらの直径d
K、dH、及び、dNは、0.5μmであった。尚、上記
したサイズの異なるパターンは、縮小投影露光用のレチ
クル上に形成されても良い。
【0089】このように、上記した実施の形態では、光
学的近接効果の影響上を考慮して、異なるサイズのパタ
ーンを形成したマスク或いはレチクルを使用することに
より、同一サイズの露光パターンが得られる。
【0090】
【実施例】上記した実施の形態では、各抵抗ブロック
に、約100個の開口部を0.5μm間隔で配置した場
合を説明したが、100個以上、或いは、それ以下の数
の開口部を任意の間隔で配列した場合、例えば、0.8
μm間隔で配列した場合、又は、0.5μmより大きい
直径を有する開口部を形成する場合にも、適用できる。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
輪郭形状線によって囲まれた抵抗ブロックを備えた電界
放出型冷陰極装置において、エミッタコーンを収容する
のに使用される開口部の抵抗ブロック内の位置に依存し
た形状変化を防止でき、これによって、均一な電流密度
を有する抵抗ブロックを構成できると言う効果がある。
開口部の位置に依存した形状変化を防止するために、抵
抗ブロックの外周に沿った所定位置にある開口部を選択
的に除去するか、当該所定位置には、輪郭形状線から所
定の間隔を置いて、開口部を配置する。また、外周に位
置する開口部に対応するマスクパターンと、内側開口部
に対応するマスクパターンのサイズを変化させている。
これによって、開口部及び当該開口部に配置されるエミ
ッタコーンを一定のサイズにし、電流密度の均一化を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電界放出型冷陰極
装置の構成を説明するための平面図である。
【図2】図1に示された電界放出型冷陰極装置の変形例
を示す部分平面図である。
【図3】図1に示された電界放出型冷陰極装置の他の変
形例を示す部分平面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態に係る電界放出型冷陰
極装置を説明するための平面図である。
【図5】本発明の更に他の実施の形態に係る電界放出型
冷陰極装置を説明するための平面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る電界放出型冷陰極装
置の他の変形例を説明するための部分平面図である。
【図7】図6に示された電界放出型冷陰極装置の変形例
を示す平面図である。
【図8】図6に示された電界放出型冷陰極装置の他の変
形例を示す平面図である。
【図9】(a)は、本発明において使用されるマスクパ
ターンの一例を示す図である。(b)は、(a)のマス
クパターンを転写することによって得られるフォトレジ
ストパターンの例を示す図である。
【図10】(a)は、本発明において使用されるマスク
に形成されたパターンの関係のサイズ関係を示す図であ
る。(b)は、(a)に示されたマスクを使用して形成
された開口部のサイズ関係を説明するための図である。
【図11】従来の電界放出型冷陰極装置における問題点
を説明するための部分平面図である。
【符号の説明】
11 抵抗ブ
ロック 12 トレン
チ 13 絶縁層 14、14z、14a、14b、14p 開口部 Do 部分領
域 T 接線 N 法線 d1、d2 第1及
び第2の距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−50201(JP,A) 特開 平9−293449(JP,A) 特開 平9−180625(JP,A) 特開 平8−212907(JP,A) 特開 昭63−143731(JP,A) 特開 平9−50758(JP,A) 特開 平4−261012(JP,A) 特開 平8−202018(JP,A) 特開 平4−67613(JP,A) 特開 平8−78637(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 1/304 H01J 9/02 H01L 21/30 H01L 21/46 G03F 1/00 - 1/16

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレンチによって区画された抵抗ブロッ
    クを複数備えると共に、各抵抗ブロックは、有限の曲率
    半径を有する第1の部分と、無限の曲率半径を有する第
    2の部分とを含む所定形状のブロック輪郭形状線によっ
    て規定された領域を備え、当該領域内には、複数のエミ
    ッタコーンを内包する複数の開口部が配列されている電
    界放出型冷陰極装置において、前記第1の部分の中央付
    近に引かれた接線に対して直角に延びる法線の方向に位
    置する開口部を最近接開口部としたとき、前記第1の部
    分におけるブロック輪郭形状線から、前記最近接開口部
    の縁までの前記法線の長さによって規定される第1の最
    短距離は、前記第2の部分におけるブロック輪郭形状線
    から開口部の縁までの第2の最短距離よりも短くないこ
    とを特徴とする電界放出型冷陰極装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1の最短距離
    は、前記第2の最短距離よりも長いことを特徴とする電
    界放出型冷陰極装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記抵抗ブロックの
    ブロック輪郭形状線は、4つの頂点部分と4つの辺部分
    とにより、それぞれ前記第1の部分及び第2の部分を形
    成しており、前記抵抗ブロック内には、縦横に等間隔で
    前記開口部を配列した構成を備え、前記ブロック輪郭形
    状線の第1の部分に隣接した領域には、縦横に等間隔で
    配列されるべき位置に、前記開口部が配列されず、この
    結果、第1の最短距離は、第2の最短距離より長いこと
    を特徴とする電界放出型冷陰極装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記第1の最短距離
    は、前記第2の最短距離と実質的に等しいことを特徴と
    する電界放出型冷陰極装置。
  5. 【請求項5】 トレンチによって区画された抵抗ブロッ
    クを複数備えると共に、各抵抗ブロックは、有限の曲率
    半径を有する第1の部分と、無限の曲率半径を有する第
    2の部分とを含む所定形状のブロック輪郭形状線によっ
    て規定された領域を備え、当該領域内には、複数のエミ
    ッタコーンを内包する複数の開口部が配列されている電
    界放出型冷陰極装置において、前記第1の部分によって
    囲まれ、該第1の部分の曲率半径によって定まる扇形領
    域を部分領域とし、当該部分領域における前記開口部の
    分布密度が、前記部分領域以外の領域とにおける前記開
    口部の分布密度より低いことを特徴とする電界放出型冷
    陰極装置。
  6. 【請求項6】 トレンチによって区画された抵抗ブロッ
    クを複数備えると共に、各抵抗ブロックは、有限の曲率
    半径を有する第1の部分と、無限の曲率半径を有する第
    2の部分とを含む所定形状のブロック輪郭形状線によっ
    て規定された領域を備え、当該領域内には、複数のエミ
    ッタコーンを内包する複数の開口部が配列されている電
    界放出型冷陰極装置において、前記第1の部分の中央付
    近に引かれた接線に対して直角に延びる法線の方向に位
    置する開口部を最近接開口部としたとき、前記第1の部
    分におけるブロック輪郭形状線から、前記最近接開口部
    の縁までの前記法線の長さによって定まる第1の最短距
    離を規定する点と、前記第2の部分のブロック輪郭形状
    線と開口部との第2の最短距離を規定する点とを結ぶ
    口部の外周線は、前記第2の部分において前記ブロック
    輪郭形状線と実質的に等しい間隔を有しており、且つ、
    前記第1の部分において、前記間隔より狭くないことを
    特徴とする電界放出型冷陰極装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかにおいて、前
    記ブロック輪郭形状線は、三角形形状、矩形形状、平行
    四辺形、台形形状、及び、これら以外の多角形形状のい
    ずれかの形状を有し、前記各形状の頂点に相当する部分
    は、前記第1の部分を形成しており、且つ、前記各形状
    の辺に相当する部分は、前記第2の部分を形成している
    ことを特徴とする電界放出型冷陰極装置。
  8. 【請求項8】 トレンチによって区画された抵抗ブロッ
    クを複数備えると共に、各抵抗ブロックは、有限の曲率
    半径を有する第1の部分と、無限の曲率半径を有する第
    2の部分とを含む所定形状のブロック輪郭形状線によっ
    て規定された領域を備え、当該領域内には、複数のエミ
    ッタコーンを内包する複数の開口部が配列されている電
    界放出型冷陰極装置において、前記ブロック輪郭形状線
    に対して等しい間隔を置いて、前記領域内に、仮想的に
    描かれた仮想線によって囲まれる内部領域内に、全ての
    開口部が配置されており、前記ブロック輪郭形状線と前
    記仮想線との間の間隔は、前記第2の部分と当該第2の
    部分に隣接した開口部との間の最短距離に等しいことを
    特徴とする電界放出型冷陰極装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記開口部の内、最
    外周に位置付けられ開口部の縁は、前記仮想線に沿って
    配置されており、他の開口部は、前記仮想線の内側に、
    当該仮想線と等間隔に仮想的に描かれた内側仮想線の内
    部領域に、当該内側仮想線に沿って配置されていること
    を特徴とする電界放出型冷陰極装置。
  10. 【請求項10】 トレンチによって区画された抵抗ブロ
    ックを複数備えると共に、各抵抗ブロックは、所定形状
    のブロック輪郭形状線によって規定された領域を備え、
    当該領域内には、複数のエミッタコーンを内包する同一
    形状の開口部が、前記ブロック輪郭形状線に沿って、同
    一個数、複数列配列されると共に、各列における開口部
    は、それぞれ間隔を置いて配列されている電界放出型冷
    陰極装置において、前記開口部の内、前記ブロック輪郭
    形状線に最も近接して位置づけられた最近接列の開口部
    間の間隔は、他の列における開口部間の間隔よりも小さ
    ことを特徴とする電界放出型冷陰極装置。
  11. 【請求項11】 トレンチによって区画された抵抗ブロ
    ックを複数備えると共に、各抵抗ブロックは、有限の曲
    率半径を有する第1の部分と、無限の曲率半径を有する
    第2の部分とを含む矩形形状のブロック輪郭形状線によ
    って規定された領域を備え、複数のエミッタコーンを内
    包する同一形状の開口部を前記ブロック輪郭形状線に沿
    って複数列配列され、各列における開口部は、互いに等
    しい所定間隔を置いて配列されている電界放出型冷陰極
    装置において、前記ブロック輪郭形状線に最も近接して
    位置づけられた最近接列の開口部は、他の列における開
    口部に対して、前記所定間隔の半分だけ、前記ブロック
    輪郭形状線の縦、横方向に、変位されており、且つ、前
    記最近接列の開口部の数は、前記他の列における開口部
    の数に比較して少ないことを特徴とする電界放出型冷陰
    極装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれかにおい
    て、前記電界放出型冷陰極装置は、更に、前記ブロック
    輪郭形状線によって規定された領域を区画するトレンチ
    内に埋設された絶縁材料、及び、前記領域及び前記絶縁
    材料上に設けられたゲート電極とを有していることを特
    徴とする電界放出型冷陰極装置。
  13. 【請求項13】 トレンチによって区画されると共に、
    有限の曲率半径を有する第1の部分と、無限の曲率半径
    を有する第2の部分とを備えた多角形状のブロック輪郭
    形状線によって囲まれた領域をし、当該領域内に、それ
    ぞれ複数の開口部が設けられた複数の抵抗ブロックと、
    各開口部内に配置されたエミッタコーンとを有する電界
    放出型冷陰極装置を製造する方法において、前記ブロッ
    ク輪郭形状線の第1の部分に近い位置に設けられる開口
    部を形成するための第1の部分パターンと、前記ブロッ
    ク輪郭形状線の第2の部分に近い位置に設けられる開口
    部を形成するための第2の部分パターンと、前記第1及
    び第2の部分パターンより内側にある開口部を形成する
    ための内側開口部用パターンとを備えたマスクパターン
    を使用してエッチングする工程を含み、前記第1の部分
    パターンの開口部用寸法は、前記第2の部分パターンの
    寸法よりも大きく、更に、当該内側開口部用パターンの
    開口部寸法は、前記第1及び第2の部分パターンの開口
    部寸法より小さいことを特徴とする電界放出型冷陰極装
    置を製造する方法。
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