JP3353741B2 - エアフィルター検査用粒子群およびエアフィルターの検査方法 - Google Patents

エアフィルター検査用粒子群およびエアフィルターの検査方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なエアフィル
ターの検査用の粒子群に関し、特に、例えばクリーンル
ームに用いるエアフィルターを検査するための粒子群及
びこの粒子群を用いるエアフィルターの検査方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】大気中の粉塵の除去は、通常、エアフィ
ルターに大気を流通して行われる。特に、クリーンルー
ム内の粉塵の除去には、粒子径0.3μmの微粒子を9
9.97%以上捕集できる高性能のエアフィルター、例
えば、HEPAフィルター、ULPAフィルター等が用
いられ、クリーンルーム内の微粒子を恒常的に除去する
ことで、クリーンルームの所定のクリーン度が保たれ
る。これらの高性能のエアフィルターに、例えば、濾材
のピンホールによる洩れ又はエアフィルターと枠の接続
部からの洩れ等があると、クリーンルームのクリーン度
に重大な影響を与えるので、用いられる全ての高性能の
エアフィルターの洩れ(リーク)の有無又は性能が実際
に検査される。
【0003】尚、本明細書において「検査」には、エア
フィルターのリーク(洩れ)の有無及びエアフィルター
の性能等の種々の検査を含む。これらの検査は、エアフ
ィルターに送風しながら、フィルターの上流側の気流中
にフィルター検査用の粒子群又はそれを含むエアロゾル
を投入し、フィルターの下流側において、例えば、粒子
計測器を用いてフィルターから洩れる検査用の粒子群を
検出することによって行われる。
【0004】エアフィルター検査用粒子群として、一般
にJIS Z 8901に規定されている様に、フタル
酸ジオクチル(DOP)、ステアリン酸、セバシン酸ジ
オクチル(DOS)、パラフィンオイル等の蒸気圧の低
い有機化合物の液体の粒子群が用いられる。これらの粒
子群は、蒸気凝縮法又は加圧噴霧法等を用いるエアロゾ
ル発生器を用いて発生される。
【0005】しかし、これらの粒子群を用いて上述の高
性能のエアフィルターを検査すると、エアフィルターの
濾材に捕集されて付着した微量の粒子から、蒸気圧が低
いにも拘わらず有機化合物が蒸発するという問題があ
る。従って、これらの粒子群を用いて検査したエアフィ
ルターを半導体用クリーンルームに設置すると、付着し
た有機化合物が揮散してその蒸気がエアフィルターの下
流側に流出し、例えば、シリコンウェハ上に付着して、
シリコンウェハのぬれ性、電気的特性に影響し、更に半
導体の歩留まりを低下させる。尚、DOPについては、
従来から発癌性が指摘され、最近は、環境ホルモン物質
としての有害性も指摘されている。
【0006】そこで、蒸発して流出するおそれが本質的
に無い固体を用いる粒子群が検討されている。例えば、
大気中の粉塵を用いる方法が知られているが、粉塵の粒
子の寸法、形状、濃度等が一定していないので、安定し
て、再現性よく検査することが困難である。更に、粉塵
の大気中での濃度が低い場合、検査に長時間要し、洩れ
を検出できない可能性も有る。更に、大気中の粉塵に
は、重金属等も含まれ得るので、これらのエアフィルタ
ーへの付着は好ましくない。
【0007】また、特開平5−317690号公報は、
粒子径が既知で、形状が球状の固体の粒子であるポリス
チレンラテックス(PSL)粒子の懸濁液を噴霧し、生
成した液滴を壊砕し、乾燥させて得られる凝集体粒子
を、フィルター検査用の粒子群として開示する。しか
し、PSL粒子は分散媒中において凝析し易いので懸濁
液を高濃度にできない。従って、エアフィルターの検査
用の粒子群としてPSL粒子の必要な粒子濃度を得るた
めには、複雑で特殊な機構を有する装置が必要なので、
この方法では十分な濃度のエアロゾルを簡便に得ること
が困難である。
【0008】更に、特開平8−136437号公報は、
粒子径が0.055〜0.18μmのシリカ粒子の懸濁
液を噴霧後、乾燥して得られるシリカ粒子であって、粒
子径が0.1μm以上のシリカ粒子から成る粒子群を用
いるエアフィルターの検査方法を開示する。しかし、こ
の方法で得られるシリカ粒子は、フィルター検査の対象
となる0.1μm付近の粒子径において、球形から過度
に偏奇し、表面に多くの凹凸が有る起伏の激しい形状
(以下「不規則な形状」とも言う。)を有するので以下
の問題を生ずる。
【0009】フィルター検査用の粒子計数器として、測
定操作が簡便、自動連続運転が可能、結果を即時に得ら
れること等から、一般に光散乱式自動粒子計数器(LP
C)が用いられる。LPCによる粒子径の測定で得られ
る粒子径は、照射されたレーザー光を測定粒子が散乱す
る散乱光強度の測定によって行われ、通常、真球のPS
L粒子の相当径として得られる。粒子が不規則な形状を
有する場合、レーザー光に対する粒子の配向の変化に応
じて散乱光が変化するので、得られる粒子径に大きな誤
差を生ずる。従って、安定して、再現性のよい粒子径の
測定を行うことが困難であり、得られる粒子径の補正も
困難である。
【0010】しかも、粒子が不規則な形状を有する場
合、粒子が受ける流体抵抗は流れに対する粒子の配向に
よって変化するので、LPCを用いて測定して得た粒子
径と気流中において流体抵抗を受けている場合の粒子径
(以下「空気力学的な粒子径」という。)は必ずしも一
致しない。構成粒子数が10個程度の塊状の凝集体で
は、実験的に同程度の球と比較して、1.23倍大きな
流体抵抗を受けることが知られている。この両者の差は
たとえ0.01μmのオーダーであっても、フィルター
検査の信頼性に大きく影響し、特に、HEPAやULP
A等の高性能のエアフィルターにおいては、これらの誤
差範囲においてフィルターの捕集効率が1桁異なること
も有り得る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エアフィル
ターの検査によりエアフィルターに付着した物質が、フ
ィルターの使用時に下流側に揮散することにより生じる
問題を緩和し、安定性及び再現性により優れるエアフィ
ルターの検査を行うことを可能にし、比較的安価な製造
装置を用いて製造できる新規なエアフィルターの検査用
の粒子群及びその製造方法を提供し、そのようなエアフ
ィルターの検査用の粒子群を用いるより信頼性の高いフ
ィルターの検査方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの要旨によ
れば、平均粒子径が55nm未満の複数の固体の1次粒
子から構成された凝集体粒子を複数含んで成る、好まし
くはエアロゾルの形態で存在する、エアフィルターの検
査用の粒子群を提供する。
【0013】本発明において、「凝集体粒子」とは、固
体の1次粒子がその固有の性質により、例えば物理的に
凝集して形成された粒子、即ち、いわゆる2次粒子をい
う。例えば、1次粒子の懸濁液を噴霧して乾燥すること
により得られる1次粒子の凝集体が、凝集体粒子に含ま
れる。
【0014】本発明の粒子群において、1つの態様で
は、各1次粒子の粒子径が55nm未満であるのが好ま
しく、この場合、55nm以上の粒子径を有する1次粒
子が実質的に存在しないので、凝集体粒子の形状の不規
則性がより緩和される。
【0015】また、別の態様においては、本発明の粒子
群において、1次粒子の平均粒子径が20nm未満であ
るのが好ましい。この場合、1次粒子の形状が全体的に
小さくなるので、凝集体粒子の形状の不規則性がより緩
和される。特に、各1次粒子の粒子径が20nm未満で
あるのがより好ましく、この場合、20nm以上の粒子
径を有する1次粒子が実質的に存在しないので、凝集体
粒子の形状の不規則性が更に緩和される。
【0016】上述のように種々の好ましい粒子径を有す
る1次粒子を使用することにより得られる凝集体粒子
は、好ましい態様では、少なくとも0.1μmの粒子径
を有する。特に、粒子径または平均粒子径が20nm未
満の1次粒子を使用する場合には、凝集体粒子は少なく
とも0.055μmの粒子径を有する。これらの凝集体
粒子は、後述するように、エアフィルターの検査に好都
合に使用できる。
【0017】尚、本発明において「粒子群」とは、1次
粒子および/または2次粒子が複数個存在する状態を意
味し、例えば1次粒子自体及び1次粒子が凝集した凝集
体粒子を含んで成る粒子の集合であってよい。通常、粒
子群は気体中に存在するため、エアロゾルの形態であっ
てよい。
【0018】本発明の粒子群は、検査に悪影響を及ぼさ
ない範囲で、先に説明した凝集体粒子の粒子径より更に
小さい粒子径を有する凝集体粒子および/または未凝集
の固体の1次粒子を含んでよい。実際、後述の製造方法
により本発明の粒子群を製造する場合、その中にこれら
のより小さい粒子が含まれ得るが、そのような小さい粒
子は、通常、特別な処理を施して除去することなく、エ
アフィルターの検査に用いることができる。
【0019】尚、本発明において「平均粒子径」とは、
粒子径の統計的な数平均値をいい、「粒子径」とは、固
体の1次粒子については、動的光散乱法による測定値を
いい、1次粒子が凝集した凝集体粒子については、電気
移動度分級法による測定値をいう。
【発明の実施の形態】
【0020】驚くべきことに、本発明者らは、平均粒子
径が55nm未満、好ましくは粒子径が55nm未満ま
たは平均粒子径が20nm未満、より好ましくは粒子径
が20nm未満の複数の固体の1次粒子により構成され
る、粒子径が0.1μm以上、好ましくは0.055μ
m以上の凝集体粒子を含む粒子群が、エアフィルターの
検査に有効に使用できること、また、そのような粒子群
を用いることによって、検査後のエアフィルターの使用
時にエアフィルターに付着した粒子の揮散に伴う問題点
が生ずるおそれが減少し、より安定性、再現性に優れる
エアフィルターの検査を行うことができること、また、
その粒子群は比較的安価な製造装置を用いて製造できる
ことを見出し、本発明を完成したものである。
【0021】従って、本発明の1つの特徴は、特開平8
−136437号公報に記載のシリカ粒子と比較して粒
子径の小さい固体の1次粒子を用いて凝集体粒子を含ん
で成る粒子群を形成したとしても、その粒子群を用いて
エアフィルターの検査を好都合に実施できるということ
にある。
【0022】1次粒子が凝集して形成された、長軸径が
0.1μmの凝集体粒子に関して、1次粒子の粒子径が
凝集体粒子の形状に与える影響を、図6に模式的に示
す。(a)は、1次粒子の粒子径が0.055μmの場
合、即ち、凝集体粒子の粒子径の約半分の場合で、6個
の1次粒子から凝集体粒子が成る状態を示す。(b)
は、1次粒子の粒子径が0.01μmの場合、即ち、凝
集体粒子の粒子径の10分の1の場合で、約1000個
の1次粒子から凝集体粒子が成る状態を示す。(a)
は、(b)と比較してその形状がより不規則である(即
ち、球形から遠い。)。尚、後述する長短度について
は、(a)の長短度は約2、(b)は約1である。
【0023】従って、凝集体粒子を構成する1次粒子の
平均粒子径が凝集体粒子の粒子径と比較して小さい方
が、得られる凝集体粒子の形状は不規則ではなくなり、
より球形に近づくことが理解される。従って、本発明
は、特開平8−136437号公報に記載の方法と比較
して、より小さい1次粒子を用いて粒子群を形成するの
で、それをエアフィルターの検査に用いると、向上した
安定性、再現性のある検査を可能にする。
【0024】本発明において、上述の1次粒子の平均粒
子径または粒子径は、55nm未満が好ましく、45n
m以下がより好ましく、30nm以下が更に好ましく、
20nm以下が一層好ましく、10nm以下が特に好ま
しい。平均粒子径または粒子径の下限は、検査に悪影響
が出ない限り特に限定されず、通常、測定限界(約1n
m)程度の粒子径であっても用いることができる。
【0025】本発明において、形成される粒子群に含ま
れる凝集体粒子の粒子径の範囲は、検査する対象となる
フィルターの性能により適宜選択されるべきものである
が、HEPAフィルターやULPAフィルター等の高性
能のフィルターを検査する場合、通常、約0.050μ
m以上であり、0.055μm以上が好ましく、0.0
55〜1μmがより好ましく、0.055〜0.5μm
が特に好ましい。勿論、エアフィルターの検査に悪影響
が生じない限り、より大きい凝集体粒子を含んでよい。
【0026】本発明の1つの態様において、長短度(長
軸長/短軸長)が、1.0〜1.4、好ましくは1.0
〜1.1である凝集体粒子を含んで成るエアフィルター
の検査用の粒子群を提供する。このような粒子群は、平
均粒子径または粒子径が20nm未満、特に10nm未
満の1次粒子を用いることで容易に得ることができる。
【0027】ここで「長短度」とは、粒子の形状を示す
指標であって、粒子の長軸の長さを粒子の短軸の長さで
除したもの(長軸の長さ/短軸の長さ)をいい、一粒子
が水平面に安定に静置されたときに、水平面に投影され
た図形に外接する最小の長方形の長辺の長さと短辺の長
さの比をいう。尚、固体の1次粒子の形状は、凝集体粒
子の形成に悪影響を与えない形状であれば、特に限定さ
れないが、球形に近い形状であることが好ましい。
【0028】先に図6を参照して説明したように、凝集
体粒子を構成する1次粒子の粒子径と凝集体粒子の粒子
径が近接している場合は、凝集体粒子を構成する1次粒
子の個数は極めて制限され数個となるから、当然ながら
凝集体粒子の形状はより凹凸の激しい不規則な形状とな
り得る。しかしながら、上述のように55μm未満のよ
うな比較的小さい粒子径または平均粒子径を有する1次
粒子を使用する場合、予想もできなかったことに、得ら
れる凝集体粒子は、エアフィルターの検査に有効に使用
できることが判った。
【0029】更に、1次粒子の粒子径を一層小さくする
と、凝集体粒子の粒子径と比較して粒子径が小さい1次
粒子から凝集体粒子を構成するができ、その場合には、
凝集体粒子の不規則性が一層改善される。そのような観
点から、本発明の粒子群において、凝集体粒子を構成す
る1次粒子の平均粒子径と凝集体粒子の粒子径の比(1
次粒子の平均粒子径/凝集体粒子の粒子径)は、1/1
00〜55/100が好ましく、1/100〜40/1
00がより好ましく、1/100〜30/100が特に
好ましく、後述する本発明の粒子群の製造方法において
は、使用する1次粒子の平均粒子径に応じて、上述のよ
うな範囲の粒子径を有する凝集体粒子を得ることができ
る。
【0030】本態様においては、粒子群に含まれる凝集
体粒子の形状の不規則性が改善されており、好ましい態
様では、凝集体粒子の形状が球状に近いので、安定性及
び再現性により優れた検査のできるフィルター検査用の
粒子群を提供する。
【0031】本発明における凝集体粒子は固体の1次粒
子から成るから、凝集体粒子の材質は固体の1次粒子と
実質的に同一である。このように固体の1次粒子を用い
ることにより、液体の粒子群に起因する問題点を解消で
きる。固体の1次粒子としては、揮発性のない固体状
で、分散媒体中において溶解することなく分散性が優
れ、平均粒子径が55nm未満であれば、有機物、無機
物を問わず使用することができる。例えば、シリカ、二
酸化チタン、アルミナ等が好ましいが、特にシリカが好
ましい。
【0032】このような固体の1次粒子は、いずれの既
知の方法で調製してもよいが、本発明の1次粒子として
好適なものであれば市販品を使用してもよい。例えば、
シリカについては、日本アエロゾル(株)から、AER
OSILという商品名で、市販されている。また、二酸
化チタンについては、日本アエロゾル(株)から、二酸
化チタンという商品名で、更に、アルミナについては、
日本アエロゾル(株)から、酸化アルミニウムCという
商品名で市販されている。
【0033】上述のような本発明の凝集体粒子を含む粒
子群を、上述のような粒子径を有する固体の1次粒子、
例えば平均粒子径または粒子径が55nm未満の固体の
1次粒子を含んで成る懸濁液を噴霧した後、乾燥して製
造することができる。この粒子群の製造において、上述
の懸濁液の粘度は、安定して噴霧し、目的とする凝集体
粒子を好ましくは高濃度で含む粒子群を効率的に得るた
めに選択され得るものである。粘度は、50mPa・s
以下が好ましく、1〜50mPa・sがより好ましく、
1〜10mPa・sが特に好ましい。
【0034】1次粒子の懸濁に使用する媒体は、工業用
水、水道水、蒸留水、イオン交換水、超純水等の主に水
であるが、1次粒子の適切な分散が可能であれば、他の
媒体、例えば、低級アルコール、アセトン、これらを含
む水等も使用することができる。通常、凝集体粒子への
不純物の混入防止等から、超純水等の不純物が除去され
た水が好ましい。
【0035】懸濁液の調製は、1次粒子の所定量を上述
の媒体に加えて十分に混合することによって行う。この
際、通常使用される混合手段、例えば、マグネチックス
タラー、攪拌器、振盪器、超音波洗浄機等を使用しても
よい。懸濁液の粘度の調整は、懸濁液中の固体の1次粒
子の濃度、1次粒子の平均粒子径、溶媒の種類、混合溶
媒のときは混合比、温度等によって調節することができ
る。
【0036】このような懸濁液は、いずれかの既知の方
法で調製することができるが、本発明の懸濁液として好
適なものであれば市販品を使用してもよい。例えば、シ
リカについては、日産化学工業(株)から、スノーテッ
クスという商品名で、触媒化成工業(株)から、カタロ
イド−Sという商品名で、旭電化工業(株)から、アデ
ライトATという商品名で市販されている。
【0037】「噴霧手段」としては、従来から通常使用
されている噴霧手段を使用することができ、例えば、コ
リソンアトマイザ、ラスキンノズル型粒子発生器、超音
波ネプライザ等を使用することができる。「噴霧に使用
する気体」は、固体の1次粒子、凝集体粒子等に悪影響
を与えないものであれば、特に限定されない。例えば、
空気、窒素ガス、アルゴンガス等を使用することができ
る。
【0038】また、「乾燥手段」としては、従来から通
常使用されている乾燥手段を使用することができ、例え
ば、乾燥気体を噴霧後のエアロゾルに混合することによ
る気流乾燥、拡散乾燥器等を用いることができる。
【0039】本発明の粒子群の製造においては、噴霧及
び場合によっては乾燥に気体を用いるので、粒子群は気
体に含まれた状態で形成される。従って、得られる粒子
群は、気体と分離しない場合には、エアロゾルの状態で
ある。従って、本発明は、上述の本発明の粒子群と気体
から構成されるエアフィルター検査用エアロゾルも提供
する。
【0040】ここで、エアロゾルを構成する「気体」と
して、懸濁液を噴霧する際に使用した気体をそのまま用
いることができ、あるいは、乾燥用の気体を用いること
ができ、両者を同時に用いることもできる。これらの気
体は、粒子群及びそれを用いて検査するエアフィルター
等に悪影響を与えないものであれば、特に限定されな
い。例えば、空気、窒素ガス、アルゴンガス等が好まし
いが、特に空気が好ましい。
【0041】懸濁液を噴霧、乾燥することによって製造
される粒子群について、例えば、フィルター等を用いて
気体から粒子群を分離することなく、そのまま又は必要
に応じて粒子群の濃度等を調整するために上述のような
気体の追加もしくは既に存在する気体の除去等を行うこ
とによって、エアロゾルを製造することができる。
【0042】また、本発明の別の要旨においては、上述
のようにして得られる本発明の粒子群を発生させ、発生
した粒子群をエアフィルターの上流側に投入し、エアフ
ィルターの下流側にリークする粒子群を、粒子検出器を
用いて検出することを含んで成るエアフィルターの検査
方法を提供する。
【0043】例えば、平均粒子径が55nm未満の固体
の1次粒子を含む懸濁液を噴霧して乾燥することによ
り、複数の凝集体粒子を含んで成る粒子群を発生させ、
発生した粒子群をエアフィルターの上流側に投入し、エ
アフィルターの下流側にリークする粒子群を、粒子検出
器を用いて検出することを含んで成るエアフィルターの
検査方法を提供する。発生する粒子群に含まれる凝集体
粒子は、0.1μm以上、好ましくは、0.055μm
以上の粒子径を有する。
【0044】尚、上述の1次粒子の懸濁液を噴霧後、乾
燥して得られる粒子群をそのままエアロゾルとしてエア
フィルターの上流側に供給してエアフィルターの検査に
使用して使用することができる。
【0045】エアフィルターの下流側における粒子群の
検出は、通常使用されている粒子の検出方法及び/又は
検測器を用いることができ、例えば、凝縮核計数器、光
散乱式自動粒子計数器(LPC)、フォトメーター等を
用いて検出することができるが、特に光散乱式自動粒子
計数器を用いるのが好ましい。
【0046】本発明の検査方法においては、上述の本発
明の検査用の粒子群及びその製造に関する特徴が当ては
まり、例えば、1次粒子の平均粒子径または粒子径は5
5nm未満が好ましく、45nm以下がより好ましく、
30nm以下が更に好ましく、20nm以下が一層好ま
しく、10nm以下が特に好ましい。更に、1次粒子の
懸濁液の粘度は、50mPa・s以下が好ましく、1〜
50mPa・sがより好ましく、1〜10mPa・sが
特に好ましい。
【0047】本発明の検査方法においては、粒子径が、
0.055μm以上の凝集体粒子を好ましくは3.5×
103個/cm3以上、より好ましくは3.5×104
/cm3以上、最も好ましくは3.5×105個/cm3
以上の濃度で含むエアロゾルを発生させるのが好まし
く、フィルターの上流側の気流中に投入する凝集体粒子
の濃度は高い方が、通常、洩れを確実に検出できるので
より好ましい。
【0048】発生させる凝集体粒子の濃度は、目的とす
るエアフィルターによって適宜選択されるものである
が、上述の3.5×103個/cm3以上という凝集体粒
子の濃度は、エアフィルターが、HEPAフィルター又
はULPAフィルターの場合に好適である。
【0049】本発明のフィルターの検査方法において
は、固体の1次粒子がシリカ粒子であるのが好ましい。
例えば、上述の検査方法において、粒子径が、0.05
5μm以上、好ましくは0.055〜0.5μmの凝集
体粒子を3.5×103個/cm3以上の濃度で発生させ
る場合、懸濁液の1次粒子の平均粒子径は1〜20n
m、好ましくは1〜10nmであり、シリカ1次粒子の
懸濁液の粘度は1〜50mPa・s、好ましくは1〜1
0mPa・sである。
【0050】尚、本発明の検査方法は、種々のエアフィ
ルターの検査に使用することができる。例えば、医薬、
生物関係のクリーンルーム用のエアフィルター、マスク
用のエアフィルター、ガスライン用のエアフィルター、
ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、光ディス
ク、ミニディスク、コンパクトディスク、光磁気ディス
ク、デジタルオーディオディスク、ハードディスク等)
製造装置用のエアフィルターを例示することができる。
特に、電気、電子関係のデバイス製造に使用されるクリ
ーンルーム用のエアフィルターの検査に好適である。
【0051】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により具体
的かつ詳細に説明するが、これらの実施例及び比較例は
本発明の一態様にすぎず、本発明はこれらの例によって
何ら限定されるものではない。
【0052】実施例1 (1)凝集体粒子を含む粒子群の製造 平均粒子径が6nm、固形分濃度が10.6重量%及び
粘度が1.2mPa・s以下の市販のコロイダルシリカ
(日産化学工業(株)製ST−OXS(商品名))を固
体の1次粒子の懸濁液として使用し、ラスキンノズル型
粒子発生器(ノズルの仕様は、噴霧口径1mm)を用い
て、2kgf/cm2の圧力の清浄空気を用いて懸濁液
を噴霧して、シリカを含む微小な液滴を発生させた。
【0053】尚、噴霧する際に、分散媒、例えば、純水
(蒸留水等)、を用いて希釈してもよいが、このコロイ
ダルシリカは、固形分濃度が10.6重量%と高いにも
かかわらず、粘度が1.2mPa・s以下と低いので、
純水(蒸留水)等の溶媒によって希釈しなくとも、噴霧
孔の詰まりを生ずることなく使用することができた。発
生させたシリカを含む微小な液滴を、空気の気流中にお
いて乾燥することによって1次粒子のシリカが凝集した
凝集体粒子を含む粒子群(この場合、エアロゾルの形
態)を得ることができた。
【0054】(2)凝集体粒子の分布及び粒子数の測定 得られた凝集体粒子の分布を後述する静電分級器を用い
て分級して、凝集体粒子の粒子数を凝縮核計数器を用い
て測定することにより、粒子径分布を求めた。この分布
によれば、粒子径が、0.05μm以上である凝集体粒
子の気体中の濃度は、7.1×106個/cm3であっ
た。この凝集体粒子の濃度は、簡便な噴霧法によって発
生できる上限の値に近いものであり、フィルター検査を
行うには十分な濃度である。
【0055】(3)凝集体粒子の形状の測定 更に、電子顕微鏡を用いて凝集体粒子の形状について測
定した。観察された凝集体粒子の構造を、図4及び図5
に示した。図4は、電圧4.0kVを使用して倍率10
000倍で撮影したものである。図5は、図4の一部を
拡大したものである。粒子径が約0.1μm以上で形状
が極めて球形に近い凝集体粒子が観察された。各凝集体
粒子の表面は凹凸が極めて少ないことが確認された。凝
集体粒子の平均の長短度は、1.0であり、本発明の凝
集体粒子の形状は、極めて球形に近いことがわかった。
【0056】(4)凝集体粒子を含む粒子群の製造装置
並びに凝集体粒子を含む粒子群の評価方法 (イ)凝集体粒子を含む粒子群の製造装置並びに粒子径
及び濃度測定方法 噴霧による微小な液滴の発生に使用した、ラスキンノズ
ル型粒子発生器(102)を図1に概略図として示す。
【0057】図1のラスキンノズル型粒子発生器(10
2)は、容器(112)が蓋(110)で密封されてお
り、内部に別の装置から圧縮空気が圧縮空気導入口(1
04)を通して導入され、圧力ゲージ(106)で表示
される圧力の空気が、ラスキンノズル(116)からこ
の容器に入れられた懸濁液(114)に吹き込まれる。
吹き込まれた圧縮空気は、懸濁液を泡沫状にして噴霧す
ることができる。この泡沫は容器(112)の中で粒子
を含む微小な液滴となって噴出口(108)から噴出す
る。尚、ラスキンノズル型粒子発生器(102)の他
に、コリソンアトマイザ、超音波ネブライザ等のいずれ
の装置も使用することができる。
【0058】更に、図2は、凝集体粒子を含む粒子群の
発生、凝集体粒子の粒子径及び濃度測定装置の概略図で
あり、ラスキンノズル型粒子発生器(102)に、接続
されたフィルター(208)、レギュレータ(20
6)、エアドライヤ(204)、エアコンプレッサ(2
02)、拡散乾燥器(210)、アメリシウム−241
(212)、フィルター(216)、フィルター(21
8)、バルブ(220)、静電分級器(TSI製MOD
EL3071A)(214)、凝縮核計数器(TSI製
MODEL3022A)(222)及びパーソナルコン
ピュータを有して成る走査型モビリティー粒度分布測定
装置(TSI製MODEL3934)(224)から構
成されている。このような装置は、周知のものである。
【0059】拡散乾燥器(210)には、外周にシリカ
ゲルが充填されており、液滴を拡散乾燥器(210)に
通過させることによって液滴は乾燥し、凝集体粒子を含
む粒子群を得ることができる。凝集体粒子を含む粒子群
は、アメリシウム−241(212)を通って、静電分
級器(214)において分級され、凝縮核計数器(22
2)で粒子濃度が測定される。
【0060】測定結果は、パーソナルコンピュータによ
って処理される。フィルター(208、216、21
8)は、装置内に測定する凝集体粒子以外の粒子が混入
することを防止するためのもので、クリーンルーム用の
HEPA又はULPAフィルターを検査する凝集体粒子
を含む粒子群を測定する場合は、HEPA又はULPA
フィルターを用いることが望ましい。アメリシウム−2
41(212)は、凝集体粒子を含む粒子群の帯電状態
を平衡帯電状態にするためのものである。
【0061】(ロ)凝集体粒子の形状及び長短度(長軸
長/短軸長)の測定 凝集体粒子の形状の観察及び長短度(長軸長/短軸長)
の測定は、フィルターを用いて捕捉した凝集体粒子の形
状を走査型電子顕微鏡を用いて観察することによって行
った。即ち、測定する凝集体粒子をフィルター、例え
ば、HEPAフィルター、ULPAフィルター、メンブ
レンフィルター等を用いて捕捉し、凝集体粒子が付着し
たフィルターの濾材面について電子顕微鏡を用いて、倍
率10000倍で写真を撮影した。写真撮影できる領域
は、5μm×5μmの領域である。
【0062】長短度の測定は、一視野内において任意に
測定する凝集体粒子を選び、各凝集体粒子について各々
の長短度を測定することによって行った。測定する凝集
体粒子の個数は、100個以上とし、これらの長短度の
平均値を凝集体粒子全体の長短度とした。
【0063】比較例1及び2 凝集体粒子を含んで成る粒子群の粒子径測定に光散乱式
自動粒子計数器(LPC)を用いる場合の長短度の影響
を調べるために、長短度の異なる凝集体粒子を含んで成
る粒子群を調製し、LPCを用いて、その散乱光強度を
測定した。
【0064】(1)長短度の異なる凝集体粒子を含んで
成る粒子群の調製と散乱光強度による評価 比較例1においては、平均粒子径が87nm、固形分濃
度が40.5重量%、粘度が2.6mPa・sの市販の
コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製スノーテック
スST−ZL(商品名))を固体の1次粒子の懸濁液と
して使用し、ラスキンノズル型粒子発生器(ノズルの仕
様は、噴霧孔径1mm)を用いて、2kgf/cm2
圧力の清浄空気を用いて懸濁液を噴霧して、シリカを含
む微小な液滴を発生させた。発生させたシリカを含む微
小な液滴を、気流乾燥することによって凝集体粒子を含
んで成る粒子群を得た。
【0065】得られた凝集体粒子を含んで成る粒子群を
静電分級器を用いて分級し、散乱光強度をLPCを用い
て後述する方法で測定して、散乱光強度分布を得た。こ
の分布から、粒子径が0.2μmの凝集体粒子について
の散乱光強度を求めた。
【0066】また、実施例1の分布についても同様に、
粒子径が0.2μmの凝集体粒子についての散乱光強度
を求めた。尚、粒子径が0.2μmの単一のシリカの球
形粒子の場合の散乱光強度の上記本LPCにおけるミー
(Mie)理論による推定値を比較例2として表1に示
す。更に、比較例1の長短度を実施例1(4)(ロ)に
記載の方法により評価した。
【0067】実施例1の散乱光強度は比較例1の散乱光
強度の約2倍であり、比較例2の散乱光強度とほぼ同等
である。比較例2の散乱光強度を基準として実施例1の
散乱光強度から粒子径を推定すると0.190μmとな
り、比較例1の散乱光強度から粒子径を推定すると0.
175μmとなる。従って、粒子径の誤差は、実施例1
と比較例2の間では0.01μm以下であるが、比較例
1と比較例2の間では0.02μm以上である。
【0068】
【表1】 a) シリカの屈折率(1.48)の値を用いて得られた推定
値。
【0069】(2)凝集体粒子を含んで成る粒子群の散
乱光強度の測定方法 図3は、凝集体粒子の散乱光強度を測定する装置の概略
図を示す。これは、アメリシウム−241(302)、
フィルター(306、308)及びバルブ(310)、
ならびに多分散粒子を分級するTSI製MODEL30
71A型の静電分級器(304)、リオン社製KC−2
1型のLPC(312)及びリオン社製KH−02A型
の波高分析器(314)から構成されている。このよう
な装置は周知のものである
【0070】例えば、上述した図1及び2に示すラスキ
ンノズル型等の粒子発生器(102)、拡散乾燥器(2
10)等を用いて発生した凝集体粒子を含んで成る粒子
群は、アメリシウム−241(302)を通って、静電
分級器(304)において粒径既知の粒子に分級され、
LPC(312)に入り波高分析器(314)によっ
て、散乱光強度分布が測定される。
【0071】
【発明の効果】本発明のエアフィルターの検査用の粒子
群を構成する凝集体粒子は、複数の固体の1次粒子から
成り、その1次粒子の平均粒子径が従来から使用されて
いる粒子より小さいので、本発明のエアフィルターの検
査用の粒子群は、固体の1次粒子を用いることにより検
査後のエアフィルターの使用時に既に付着していた粒子
が揮散することによる問題を減少させ、また、形状の不
規則性の問題が緩和された、好ましくは球形により近
い、凝集体粒子を高濃度で発生することにより安定性及
び再現性により優れるエアフィルターの検査を可能にす
る。
【0072】更に、本発明のエアフィルターの検査用の
粒子群を構成する凝集体粒子の1つの態様においては、
シリカ粒子から構成されるので、本発明のエアフィルタ
ーの検査用の粒子群の1つの態様においては、製造原料
を容易に入手でき、比較的安価な製造装置を用いて製造
でき、更にHEPAフィルター及びULPAフィルター
等の高性能のエアフィルターの検査に好適に用いること
ができる。
【0073】更に、本発明のエアフィルター検査方法の
1つの態様においては、粘度が50mPa・s以下の固
体の1次粒子を懸濁液を噴霧・乾燥して粒子径が0.0
55μm以上、3.5×103個/cm3以上の凝集体粒
子を含んで成る粒子群を用いるのでHEPAフィルター
及びULPAフィルター等の高性能のエアフィルターの
検査を好適に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ラスキンノズル型粒子発生器の概略図であ
る。
【図2】 凝集体粒子の発生、凝集体粒子の粒子径及び
濃度測定に使用した装置の概略図である。
【図3】 凝集体粒子の散乱光強度を測定した装置の概
略図である。
【図4】 固体の1次粒子がシリカ(平均粒子径が6n
m)である凝集体粒子の構造を示す電子顕微鏡写真であ
る。
【図5】 固体の1次粒子がシリカ(平均粒子径が6n
m)である凝集体粒子の構造を示す電子顕微鏡写真であ
る。
【図6】 1次粒子が凝集して形成された平均粒子径が
0.1μmの凝集体粒子の模式図である。
【符号の説明】
102…ラスキンノズル型粒子発生器、104…圧縮空
気導入口、106…圧力ゲージ、108…噴出口、11
0…蓋、112…容器、114…粒子懸濁液、116…
ラスキンノズル、202…エアコンプレッサ、204…
エアドライヤ、206…レギュレータ、208…フィル
ター、210…拡散乾燥器、212…アメリシウム−2
41、214…静電分級器、216…フィルター、21
8…フィルター、220…バルブ、224…凝縮核計数
器、302…アメリシウム−241、304…静電分級
器、306…フィルター、308…フィルター、310
…バルブ、312…光散乱式自動粒子計数器、314…
波高分析器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 15/08 G01N 1/00 102

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径が55nm未満の複数の固体
    の1次粒子から構成された凝集体粒子を複数含んで成る
    エアフィルターの検査用の粒子群。
  2. 【請求項2】 各1次粒子の粒子径が55nm未満であ
    る請求項1に記載のエアフィルターの検査用の粒子群。
  3. 【請求項3】 1次粒子の平均粒子径が20nm未満で
    ある請求項1または2に記載のエアフィルターの検査用
    の粒子群。
  4. 【請求項4】 各1次粒子の粒子径が20nm未満であ
    る請求項1〜3のいずれかに記載のエアフィルターの検
    査用の粒子群。
  5. 【請求項5】 各凝集体粒子の粒子径が0.1μm以上
    である請求項1〜4のいずれかに記載のエアフィルター
    の検査用の粒子群。
  6. 【請求項6】 各凝集体粒子の粒子径が0.055μm
    以上である請求項1〜4のいずれかに記載のエアフィル
    ターの検査用の粒子群。
  7. 【請求項7】 各凝集体粒子の長短度(長軸長/短軸
    長)が、1.0〜1.4である請求項3〜6のいずれか
    に記載の粒子群。
  8. 【請求項8】 固体の1次粒子がシリカ粒子である請求
    項1〜7のいずれかに記載の粒子群。
  9. 【請求項9】 エアロゾルの形態で存在する請求項1〜
    8のいずれかに記載の粒子群。
  10. 【請求項10】 粒子径が0.055μm以上の凝集体
    粒子を、3.5×103個/cm3以上の濃度で含む請求
    項1〜9のいずれかに記載の粒子群。
  11. 【請求項11】 粒子径が0.055μm未満の凝集体
    粒子及び/又は未凝集の固体の1次粒子を更に含んで成
    る請求項1〜10のいずれかに記載の粒子群。
  12. 【請求項12】 平均粒子径が55nm未満の固体の1
    次粒子を複数含む懸濁液を噴霧して乾燥することによ
    り、複数の固体の1次粒子から構成された複数の凝集体
    粒子を含んで成る粒子群を発生させ、発生した粒子群を
    エアフィルターの上流側に投入し、エアフィルターの下
    流側にリークする粒子群を、粒子検出器を用いて検出す
    ることを含んで成るエアフィルターの検査方法。
  13. 【請求項13】 各1次粒子の粒子径が55nm未満で
    ある請求項12に記載の検査方法。
  14. 【請求項14】 1次粒子の平均粒子径が20nm未満
    である請求項12または13に記載の検査方法。
  15. 【請求項15】 各1次粒子の粒子径が20nm未満で
    ある請求項12〜14のいずれかに記載の検査方法。
  16. 【請求項16】 各凝集体粒子の粒子径が0.1μm以
    上である請求項12〜15のいずれかに記載の検査方
    法。
  17. 【請求項17】 各凝集体粒子の粒子径が0.055μ
    m以上である請求項12〜15のいずれかに記載の検査
    方法。
  18. 【請求項18】 各凝集体粒子の長短度(長軸長/短軸
    長)が、1.0〜1.4である請求項14〜17のいず
    れかに記載の検査方法。
  19. 【請求項19】 固体の1次粒子がシリカ粒子である請
    求項12〜18のいずれかに記載の検査方法。
  20. 【請求項20】 粒子群は、エアロゾルの形態で存在す
    る請求項12〜19のいずれかに記載の検査方法。
  21. 【請求項21】 粒子径が0.055μm以上の凝集体
    粒子を、3.5×103個/cm3以上の濃度で含む請求
    項12〜20のいずれかに記載の検査方法。
  22. 【請求項22】 粒子径が0.055μm未満の凝集体
    粒子及び/又は未凝集の固体の1次粒子を更に含んで成
    る請求項12〜21のいずれかに記載の粒子群。
  23. 【請求項23】 粘度が50mPa・s以下の懸濁液を
    噴霧する請求項12〜22のいずれかに記載の検査方
    法。
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