JP3353701B2 - 自己発話検出装置、音声入力装置および補聴器 - Google Patents

自己発話検出装置、音声入力装置および補聴器

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JP3353701B2
JP3353701B2 JP12878298A JP12878298A JP3353701B2 JP 3353701 B2 JP3353701 B2 JP 3353701B2 JP 12878298 A JP12878298 A JP 12878298A JP 12878298 A JP12878298 A JP 12878298A JP 3353701 B2 JP3353701 B2 JP 3353701B2
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signal
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好典 林
晃 三木
幸司 谷高
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、装用者が発した
音声と外界から到来した音声とを識別する機能を備えた
自己発話検出装置、音声入力装置および補聴器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、装用者が自ら発声した音声である
自己発話を外来の音声から分離識別して検出するための
装置として骨伝導マイクを用いたものが実用化されてい
る。
【0003】骨伝導マイクは、装用者の外耳道に密着さ
せた装着部を介して装用者の発声による頭蓋骨の振動を
検出するものであり、空気振動である外来音には感度が
なく、装用者の自己発話音のみをピックアップできるも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、骨伝導マイク
は、自己発話音を感度よくピックアップするためには装
着部と外耳道との密着性が要求される。このため、装着
部の形状を各装用者の外耳道の形状に合わせる必要があ
り、本体が装着部に一体になったセル型のものの場合に
はセル全体の交換が必要になるため、装用者毎のフィッ
ティングが面倒であるという問題点があった。
【0005】この発明は、より簡略な構成で自己発話を
検出することができる自己発話検出装置、音声入力装置
および補聴器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この出願の請求項1の発
明は、装用者の外耳道に挿入され外界と外耳道との間を
遮音する装着部と、外界に向けて設けられた第1のマイ
クと、外耳道内に向けて設けられた第2のマイクと、第
1のマイクの信号を所定時間遅延する遅延手段と、遅延
手段が遅延した信号を外耳道内に出力するレシーバと、
第1のマイクの信号波形と第2のマイクの信号波形との
相関に基づいて装用者の自己発話を検出する信号処理部
と、を備えたことを特徴とする。
【0007】この出願の請求項2の発明は、請求項1の
発明において、前記信号処理部は、第1のマイクの信号
波形と第2のマイクの信号波形の差分を計算し、この差
分信号波形と第1のマイクの信号波形との相関に基づい
て装用者の自己発話を検出する処理部であることを特徴
とする。
【0008】この出願の請求項3の発明は、請求項1の
発明において、前記信号処理部は、遅延手段で遅延され
た第1のマイクの信号波形を、レシーバから第2のマイ
クに至る外耳道を含む伝搬路の伝達関数で畳み込み演算
し、この畳込信号波形と第2のマイクの信号波形の差分
を計算し、この差分信号波形と第1のマイクの信号波形
との相関に基づいて装用者の自己発話を検出する処理部
であることを特徴とする。
【0009】この出願の請求項4の発明は、請求項3の
発明において、テスト音信号を発生して前記遅延手段に
入力する音源と、該テスト音信号の直接波形およびレシ
ーバから出力され第2のマイクによって受信されたテス
ト音信号の伝搬波形に基づいて前記伝搬路の伝達関数を
割り出す手段を備えたことを特徴とする。
【0010】この出願の請求項5の発明は、装用者の外
耳道に挿入され外界と外耳道との間を遮音する装着部
と、外界に向けて設けられた第1のマイクと、外耳道内
に向けて設けられた第2のマイクと、第1のマイクが受
信した信号を所定時間遅延する遅延手段と、遅延手段が
遅延した信号を外耳道内に出力するレシーバと、遅延手
段で遅延された第1のマイクの信号波形をレシーバから
第2のマイクに至る外耳道を含む伝搬路の伝達関数で畳
み込み演算し、この畳込信号波形と第2のマイクの信号
波形の差分信号波形を抽出し、この差分信号波形を外部
出力する信号処理部と、を備えたことを特徴とする。
【0011】この出願の請求項6の発明は、請求項5の
発明において、テスト音信号を発生して前記遅延手段に
入力する音源と、該テスト音信号の直接波形およびレシ
ーバから出力され第2のマイクによって受信されたテス
ト音信号の伝搬波形に基づいて前記伝搬路の伝達関数を
割り出す手段を備えたことを特徴とする。
【0012】この出願の請求項7の発明は、装用者の外
耳道に挿入され外界と外耳道との間を遮音する装着部
と、外界に向けて設けられた第1のマイクと、外耳道内
に向けて設けられた第2のマイクと、第1のマイクが受
信した信号を時間軸に伸長する話速変換手段と、遅延手
段が遅延した信号を外耳道内に出力するレシーバと、話
速変換手段で伸長された第1のマイクの信号波形をレシ
ーバから第2のマイクに至る外耳道を含む伝搬路の伝達
関数で畳み込み演算し、この畳込信号波形と第2のマイ
クの信号波形の差分信号波形と第1のマイクの信号波形
との相関に基づいて装用者の自己発話を検出し、自己発
話が検出されたとき前記話速変換手段の動作を禁止する
信号処理部と、を備えたことを特徴とする。
【0013】この出願の請求項8の発明は、請求項7の
発明において、テスト音信号を発生して前記遅延手段に
入力する音源と、該テスト音信号の直接波形およびレシ
ーバから出力され第2のマイクによって受信されたテス
ト音信号の伝搬波形に基づいて前記伝搬路の伝達関数を
割り出す手段を備えたことを特徴とする。
【0014】この発明では、第2のマイクは自己発話音
以外にレシーバから出力された外来音声も受信する。一
方、第1のマイクは外来音声を受信する。第2のマイク
の信号波形と第1の信号波形の相関をとることによって
外来音声の成分をキャンセルすることにより、自己発話
音成分のみを分離抽出することができる。なお、第1の
マイクが受信する外来音声には口から発声された自己発
話音も含まれるが同様の処理でよい。
【0015】信号処理部はDSPなどで構成することが
できるため、複雑な信号処理をする場合でも構造的には
簡略なものにすることができる。
【0016】したがって、この発明によれば、外界と外
耳道とを遮音するのみの骨伝導マイクよりも遙に簡略な
装着部の構成で自己発話音のみを分離抽出することがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】図面を参照してこの発明の実施形
態について説明する。図1は、この発明が適用される自
己発話検出装置の外観図である。この自己発話検出装置
は補聴器や音声入力装置に用いられる。セル1の先端に
外耳道4に挿入される装着部である耳栓2が設けられて
いる。耳栓2は傘形の柔軟な樹脂で構成されており、外
耳道壁3に密着して外耳道4と外界とを遮断し、相互間
の音の伝搬を禁止する。
【0018】セル1内には、外界から到来する音声を検
出するためのマイク5、外耳道4に音響を出力するため
のレシーバ6、外耳道4の内部の音声を検出するための
マイク7、および、レシーバ6,マイク7とを空間的に
結ぶパイプ孔8が設けられている。また、マイク5,レ
シーバ6およびマイク7は信号処理部9に接続されてい
る。信号処理部9はDSPなどの電子回路で構成され、
マイク5,マイク7から入力された音声信号を分析・処
理し、処理された音声信号をレシーバ6から出力する。
以下、信号処理部9を種々に構成した例とその動作につ
いて説明する。
【0019】図2は信号処理部9を遅延装置10、相関
演算装置11、発話判定装置12で構成した自己発話検
出装置の例を示している。図2(A)において、マイク
5が受信した外来音声は、遅延装置10および相関演算
装置11に入力される。遅延装置10は入力された音声
信号を微小時間tだけ遅延させてレシーバ6に出力す
る。レシーバ6はこの音声信号を音声(空気振動)に変
換して外耳道4内に放出する。マイク7は、レシーバ6
が出力した音声および外耳道4から伝達された装用者の
音声の両方を受信する。マイク7が受信した音声信号は
相関演算装置11に入力される。相関演算装置11は、
マイク5から入力された音声信号とマイク7から入力さ
れた音声信号の相関値を計算する。
【0020】図2(B)、(C)を参照して外来音声が
到来したときの信号波形と相関について説明する。マイ
ク5が外来音声を受信した時刻を0secとする。マイ
ク5の入力であるpointA波形は、同図(B)上段
のような波形となる。遅延装置10はこの音声信号をt
sec遅延させてレシーバ6に出力する。レシーバ6に
供給される波形であるpointB波形は、point
Aの波形をtsec遅延させた同図(B)中段のような
波形となる。レシーバ6はこの遅延された音声信号を外
耳道4に出力する。外耳道4に出力された音声はマイク
7にも受信される。マイク7の入力であるpointC
波形は、pointB波形とほぼ同様の同図(B)下段
のような波形となる。相関演算装置11は、point
Aの波形を基準波形とし、pointCの波形が基準波
形にどの程度類似しているかを時系列に検査する装置で
あり、その相関の程度に比例した相関値を出力する。同
図(C)において、0secの時点では外耳道4内には
音声信号がなくpointCの波形はフラットであるの
で相関値は0であるが、時刻tにpointCに遅延さ
れた音声の波形が現れるのでこの時刻tの相関値が最大
となる。
【0021】なお、同図(B),(C)は入力波形のレ
ベルをモデル化した図であるが、実際には図8のような
波形を示す。同図(A)がpointAの波形であり、
同図(B)がpointCの波形である。そして同図
(C)が相関値である。このようにアナログ波形の場
合、相関値はパルス状にはならないが、やはりtsec
後にピーク値をとるように推移する。
【0022】一方、図2(D)、(E)を参照して自己
発話が行われたときの信号波形と相関について説明す
る。装用者が発声すると、その音声信号は口から外界に
放出されるとともに体内伝搬経路によって外耳道4内に
も伝搬する。外界に放出された音声はマイク5に受信さ
れ、外耳道4に伝搬した音声はマイク7に受信される。
双方とも伝搬距離が極めて短いため、ほぼ同時(0se
c)に受信される。したがって、時刻0secにマイク
5の入力であるpointAには同図(D)上段に示す
ような波形が現れ、マイク7にも時刻0secにpoi
ntA波形と類似した波形が現れる。また、point
A波形は遅延装置10でtsec遅延されたのち(po
intB波形)、レシーバ6から外耳道4に出力される
ので、マイク7はこの音声も受信し、マイク7は、外耳
道内に発生した装用者自身の音声とレシーバ6から出力
される遅延された音声の両方を受信し、受信した波形で
あるpointC波形は同図(D)下段のような合成波
形となる。時刻0secではポイントAとポイントCの
波形はほぼ同様であるため、相関演算装置11は、同図
(E)のように時刻0secに高い相関値を出力する。
【0023】なお、同図(D),(E)は入力波形のレ
ベルをモデル化した図であるが、実際には図9のような
波形を示す。同図(A)がpointAの波形であり、
同図(B)がpointCの波形である。そして同図
(C)が相関値である。このようにアナログ波形の場
合、相関値はパルス状にはならないが、やはり時刻0で
ピーク値をとり、徐々に減衰している。
【0024】以上説明した相関値の相違に基づき、発話
判定装置12は、0secに相関値のピークが出力され
たとき、その相関する波形は自己発話によるものと判定
し、tsec後に相関値のピークが出力されたとき、そ
の波形は外来音声によるものと判定する。
【0025】図3は信号処理部9を遅延装置10、相関
演算装置11、発話判定装置12および差分処理装置1
3で構成した自己発話検出装置の例を示す。図3(A)
において、マイク5が受信した外来音声は遅延装置10
および相関演算装置11に入力される。遅延装置10は
入力された音声信号をtsecだけ遅延させてレシーバ
6に出力する。レシーバ6はこの音声信号を音声(空気
振動)に変換して外耳道4内に放出する。遅延装置10
が遅延した信号(pointB)は差分処理装置13に
も入力される。一方、マイク7は、外耳道4内に発生し
た音声を受信して差分処理装置13に入力する。マイク
7は、レシーバ6が出力した音声および外耳道4から伝
達された装用者の音声の両方を受信する。差分処理装置
13はマイク7から入力された音声信号波形から遅延装
置10がレシーバ6に出力したものと同じ音声信号波形
を減算して外来音声成分をキャンセルする。この外来音
声成分がキャンセルされた音声信号波形を相関演算装置
11に入力する。相関演算装置11は、マイク5から入
力された音声信号と差分処理装置13から入力された音
声信号の相関値を計算する。
【0026】図3(B)、(C)を参照して外来音声が
到来したときの信号波形と相関について説明する。マイ
ク5が外来音声を受信した時刻を0secとする。マイ
ク5の入力であるpointAは、同図(B)第1段の
ような波形となる。遅延装置10はこの音声信号をts
ec遅延させてレシーバ6に出力する。レシーバ6に供
給されるpointB波形は、pointA波形をts
ec遅延させたものであるため同図(B)第2段のよう
な波形となる。レシーバ6はこの遅延された音声信号を
外耳道4に出力する。外耳道4に出力された音声はマイ
ク7にも受信される。マイク7の入力信号波形であるp
ointC波形は、pointB波形とほぼ同様の同図
(B)第3段のような波形となる。差分処理装置13は
マイク7から入力された音声信号波形であるpoint
C波形と遅延装置10から入力された音声信号波形であ
るpointB波形とを減算する。外来音声のみの場
合、内部で発生した音声信号がないため、pointB
波形とpointC波形はほとんど一致し、差分処理装
置13の出力であるpointD波形は、同図(B)第
4段に示すように殆ど0レベルのフラットな信号とな
る。相関演算装置11は、pointAの波形を基準波
形とし、pointDの波形が基準波形にどの程度類似
しているかを時系列に検査する装置であり、その相関の
程度に比例した相関値を出力する。この例では、poi
ntDの波形は殆どフラットであるためpointAの
基準波形と殆ど相関性がなく、大きな相関値が出力され
ない。発話判定装置12は大きな相関値が入力されない
ことにより、自己発話がないことを判断する。
【0027】一方、図3(D)、(E)を参照して自己
発話が行われたときの信号波形と相関について説明す
る。装用者が発声すると、その音声信号は口から外界に
放出されるとともに体内伝搬経路によって外耳道4内に
も伝搬する。外界に放出された音声はマイク5に受信さ
れ、外耳道4に伝搬した音声はマイク7に受信される。
双方とも伝搬距離が極めて短いため、ほぼ同時(0se
c)に受信される。したがって、マイク5には時刻0s
ecにpointAの波形が現れ、マイク7にも時刻0
secにpointAと類似した波形が現れる。また、
pointAの波形は遅延装置10でtsec遅延され
たのちレシーバ6から外耳道4に放出されるので、マイ
ク7はこの音声も受信する。すなわち、マイク7は、外
耳道内に発生した装用者自身の音声とレシーバ6から放
出される遅延された音声の両方を受信し、その合成波形
は、同図(D)第3段に示すようなpointCの波形
となる。差分処理装置13は、マイク7から入力された
音声信号波形であるpointC波形と遅延装置10か
ら入力された音声信号波形であるpointB波形とを
減算する。pointC波形は、内部伝達した波形とレ
シーバ6から出力された音声波形の合成信号であるた
め、これからpointB波形を減算すると、レシーバ
6から出力された外来音声の波形成分がキャンセルさ
れ、同図(B)第4段に示すようにpointAと類似
した波形となる。相関演算装置11は、pointAの
波形を基準波形とし、pointDの波形が基準波形に
どの程度類似しているかを時系列に検査する装置であ
り、その相関の程度に比例した相関値を出力する。この
例では、pointDの波形は殆どpointAの波形
と一致しているため、0secのタイミングに大きな相
関値が出力される。発話判定装置12は、大きな相関値
が入力されたことにより、0secのタイミングに開始
した自己発話があったことを判断する。このように、図
3の例では、差分処理装置13によって余分な信号を排
除しているので相関値が改善され誤り判定の減少が期待
できる。
【0028】図2,図3の例は、信号経路が理想的で経
路の周波数特性や位相特性の影響がほとんど無い場合に
ついて説明したが、信号経路の伝搬特性が音声信号の波
形に影響を与える場合を考慮した例を図4に示す。
【0029】図4の例では、信号処理部9を遅延装置1
0、相関演算装置11、発話判定装置12、差分処理装
置13に加えて伝達関数補正装置14で構成している。
【0030】図4(A)において、マイク5が受信した
外来音声は遅延装置10および相関演算装置11に入力
される。遅延装置10は入力された音声信号をtsec
だけ遅延させてレシーバ6に出力する。レシーバ6はこ
の音声信号を音声(空気振動)に変換して外耳道4内に
放出する。遅延装置10が遅延したpointB波形は
伝達関数補正装置14にも入力される。伝達関数補正装
置14は入力された信号をフィルタ処理して差分処理装
置13に入力する。このフィルタは、この装置が外耳道
4に挿入されているときの外耳道4のインパルス応答を
シミュレートしたフィルタであり、このフィルタを通過
した信号が外耳道4内を伝搬した信号と同じ波形になる
ように設計されている。すなわち、このフィルタを通過
させることにより、信号波形に対して伝搬路の伝達関数
が畳み込み演算される。
【0031】一方、マイク7は、外耳道4内に発生した
音声を受信して差分処理装置13に入力する。マイク7
は、レシーバ6が出力した音声および外耳道4から伝達
された装用者の音声の両方を受信する。差分処理装置1
3はマイク7から入力された音声信号波形から伝達関数
補正装置14から入力された音声信号波形を減算してこ
の成分をキャンセルする。このレシーバ6の出力分がキ
ャンセルされた音声信号波形を相関演算装置11に入力
する。相関演算装置11は、マイク5から入力された音
声信号と差分処理装置13から入力された音声信号の相
関値を計算する。
【0032】図4(B)を参照して外来音声が到来した
ときの信号波形と相関について説明する。マイク5が外
来音声を受信した時刻を0secとする。マイク5の入
力であるpointAは、同図(B)第1段のような波
形となる。遅延装置10はこの音声信号をtsec遅延
させてレシーバ6に出力する。レシーバ6にされる波形
であるpointBは、pointAの波形をtsec
遅延させた同図(B)第2段のような波形となる。レシ
ーバ6はこの遅延された音声信号を外耳道4に出力す
る。外耳道4に出力された音声はマイク7にも受信され
る。マイク7の入力であるpointCは、point
Bとタイミングはほぼ同じであるが、外耳道4を伝搬し
たことによって遅延成分が重畳されており同図(B)第
3段のような波形となる。差分処理装置13には、遅延
装置10から出力されるpointB波形を伝達関数補
正装置14で補正した波形が入力されるため、この波形
をマイク7から入力された音声信号波形であるpoin
tCから減算する。pointBの波形を伝達関数補正
装置14で補正したものはほぼpointCの波形と同
じになっているため、これらの波形はほとんど一致し差
分処理装置13の出力であるpointE波形は、同図
(B)第5段に示すように殆ど0レベルのフラットな信
号となる。相関演算装置11は、pointAの波形を
基準波形とし、pointEの波形が基準波形にどの程
度類似しているかを時系列に検査する装置であり、その
相関の程度に比例した相関値を出力する。この例では、
pointEの波形は殆どフラットであるためpoin
tAの基準波形と殆ど相関性がなく、大きな相関値が出
力されない。発話判定装置12は大きな相関値が入力さ
れないことにより、自己発話がないことを判断する。
【0033】一方、図4(C)を参照して自己発話が行
われたときの信号波形と相関について説明する。装用者
が発声すると、その音声信号は口から外界に放出される
とともに体内伝搬経路によって外耳道4内にも伝搬す
る。外界に放出された音声はマイク5に受信され、外耳
道4に伝搬した音声はマイク7に受信される。双方とも
伝搬距離が極めて短いため、ほぼ同時(0sec)に受
信される。したがって、マイク5には時刻0secにp
ointAの波形が現れ、マイク7にも時刻0secに
pointA波形と類似した波形が現れる。また、po
intAの波形は遅延装置10でtsec遅延されたの
ちレシーバ6から外耳道4に放出されるので、マイク7
はこの音声も受信する。レシーバ6から放出されマイク
7が受信する信号は外耳道4を伝搬して入力される信号
であるため、外耳道4による残響音成分が重畳されたも
のになっている。このためマイク7が受信する自己発話
の直接音とレシーバ6から出力された音の合成波形は、
同図(C)第3段に示すpointC波形となる。レシ
ーバ6から放出され外耳道4を伝搬した音声信号は、上
述したように外耳道4の伝搬特性によって残響分が重畳
されているため、波形の立ち上がりと立ち下がりが緩や
かになっている。伝達関数補正装置14から出力された
波形も外耳道4の伝達特性をフィルタ係数として有する
フィルタを通過したものであるため、同じような残響成
分が重畳されており、この信号をマイク7の入力信号か
ら減算することにより、自己発話音のみを分離すること
ができる(pointE波形)。
【0034】相関演算装置11は、pointAの波形
を基準波形とし、pointDの波形が基準波形にどの
程度類似しているかを時系列に検査する装置であり、そ
の相関の程度に比例した相関値を出力する。この例で
は、pointDの波形は殆どpointAの波形と一
致しているため、0secのタイミングに大きな相関値
が出力される。発話判定装置12は、大きな相関値が入
力されたことにより、0secのタイミングに開始した
自己発話があったことを判断する。
【0035】なお、図4(A)において、差分処理装置
13の出力をそのまま取り出せば自己発話検出マイクと
して機能させることができる。
【0036】なお、図4(A)の装置では、伝達関数補
正装置14を遅延装置10と差分処理装置13の間に挿
入したが、図5のように、マイク7と差分処理装置13
の間におくこともできる。この場合、伝達関数が外耳道
内に発生した自己発話音声にも畳み込まれてしまうの
で、差分処理後自己発話音の波形をもとに戻す伝達関数
修正装置を差分処理装置14と相関演算装置11との間
に設ける。
【0037】なお、図3および図4の例において、相関
演算装置11は、同時に発生する2つの音声信号波形を
比較するのみであるため、単純な比較演算装置でもよ
い。さらに、図4,図5の遅延装置10は、ディジタル
的に信号を遅延させる信号処理装置であってもよい。
【0038】図6は、この発明を通信端末の音声入出力
装置に適用した実施形態を示す図である。この装置を制
御する制御装置30は伝達関数演算モードと通常動作モ
ードで装置を制御する。指示装置33は装用者がこの装
置のオン/オフを制御装置30に指示するためのスイッ
チを含んでいる。
【0039】図6において、図1および図4(A)のマ
イク5−遅延装置10−レシーバ6の系統として、マイ
ク5(この装置も外観は図1のものと同様である:以下
同じ)、増幅器36、A/D変換器37、遅延装置3
8、D/A変換器39、増幅器40およびレシーバ6が
設けられている。また、図1および図4(A)のマイク
7の系統として、マイク7−増幅器41、A/D変換器
42が設けられている。また、図4(A)の伝達関数補
正装置14、差分処理装置13、比較演算装置11の機
能は、制御装置30および演算処理装置35がソフト的
に実現する。また、この装置は、外耳道4の伝達関数を
割り出す伝達関数演算モードにテスト音信号を発生する
ための音源34を内蔵している。この音源34が形成し
たオーディオ信号は、テスト音信号としてマイク5の入
力に変えてA/D変換器37に入力される。
【0040】指示装置33によってオンが指示される
と、制御部30は最初に伝達関数モードを設定し、制御
装置30は音源34をオンするとともに、演算処理装置
35に伝達関数演算動作を指示する。音源34が形成す
るテスト音信号は、ホワイトノイズやピンクノイズでよ
いが、他の信号、例えばインパルスや周波数の定まった
低周波信号の波形を形成するようにしてもよい。音源3
4から出力されたテスト音信号はA/D変換器37、遅
延装置38、D/A変換器39、増幅器40、レシーバ
6を経て外耳道4内に放出される。外耳道4内に放出さ
れたテスト音は外耳道4に向けて設けられたマイク7で
検出される。マイク7の出力は増幅器41、A/D変換
器42を経て演算処理装置35に入力される。演算処理
装置35はDSPなどで構成すればよい。一方、この演
算処理装置35には、A/D変換器37から音源34が
形成したテスト音信号をディジタル信号に変換したもの
も供給される。演算処理装置35は、伝達関数演算動作
として、pointA信号(A/D変換器37から入力
される信号)およびpointB信号(A/D変換器4
2から入力される信号)を比較し、これらの信号の相違
に応じた補正係数を算出する。補正係数を求める手法は
色々あるが例えば下式のようにpointA信号をA
(k)、pointB信号をB(k)とし、A(k)と
B(k)間の誤差E(k)がゼロになるような関数G
(k)を求める。
【0041】G(k)・A(k)−B(k)=E(k) 一度求めた関数G(k)は装置を外耳道から取り外した
りしなければ、比較的安定した状態にあるので、動作の
最初に計算するのみでよい。演算が終了すると演算処理
装置35は待機状態になる。制御装置30は演算処理装
置35が待機状態になったことを検出すると、音源34
を停止するとともに、演算処理装置35に信号処理動作
を指示して通常動作モードに切り換える。
【0042】通常動作モードにおいて、マイク5から外
来音声が入力されると、増幅器36、A/D変換器3
7、遅延装置38、D/A変換器39、増幅器40を経
て、tsec後にレシーバ6から外耳道4に出力され
る。外耳道4に出力された外来音声は外耳道4に向けて
設けられたマイク7によって受信され、増幅器41、A
/D変換器42を経て演算処理装置35に入力される。
信号処理動作が設定されている演算処理装置35は、A
/D変換器37から入力されるpointA信号、すな
わち直接の外来音声信号に上記で求めた伝達関数G
(k)を畳み込んだのち、pointB信号、すなわち
外耳道4を伝達した外来音声信号を含む信号と差演算処
理を行う。この処理によってpointB信号から外来
音声成分は消去され自己発話音声のみが抽出される。抽
出された自己発話音声を通信装置の音声入力端子に接続
すれば環境雑音が大きな場所でも雑音の少ない音声信号
のみをピックアップして相手に送ることができる。
【0043】なお、上記例では、参照信号としてA/D
変換器37の出力(pointA信号)を演算処理装置
35に入力しているが、遅延装置38の出力を入力する
ようにしてもよい。
【0044】図7はこの発明を話速変換機能をもった補
聴器に適用した実施形態を示す図である。この装置を制
御する制御装置50は伝達関数演算モードと通常動作モ
ードで装置を制御する。指示装置53は装用者がこの装
置のオン/オフを制御装置50に指示するためのスイッ
チを含んでいる。
【0045】図7において、図1および図4(A)のマ
イク5−遅延装置10−レシーバ6の系統として、マイ
ク5(この装置も外観は図1のものと同様である:以下
同じ)、増幅器56、A/D変換器57、話速変換・利
得制御装置58、D/A変換器59、増幅器60および
レシーバ6が設けられている。また、図1および図4
(A)のマイク7の系統として、マイク7−増幅器6
1、A/D変換器62が設けられている。また、図4
(A)の伝達関数補正装置14、差分処理装置13、比
較演算装置11の機能は、制御装置50および演算処理
装置55がソフト的に実現する。また、この装置は、外
耳道4の伝達関数を割り出す伝達関数演算モードにテス
ト音信号を発生するための音源54を内蔵している。こ
の音源54が形成したオーディオ信号は、外部に向けて
設けられたレシーバ9によって出力され、マイク5によ
って受信される。
【0046】指示装置53によってオンが指示される
と、制御部50は最初に伝達関数モードを設定し、制御
装置50は音源54をオンするとともに、演算処理装置
55に伝達関数演算動作を指示する。音源54が形成す
るテスト音信号は、ホワイトノイズやピンクノイズでよ
いが、他の信号、例えばインパルスや周波数の定まった
低周波信号の波形を形成するようにしてもよい。音源5
4から出力されたテスト音信号は、レシーバ9から出力
され、マイク5で受信・電気信号に変換されたのち、A
/D変換器57、話速変換・利得制御装置58、D/A
変換器59、増幅器60、レシーバ6を経て外耳道4内
に放出される。外耳道4内に放出されたテスト音は外耳
道4に向けて設けられたマイク7で検出される。マイク
7の出力は増幅器61、A/D変換器62を経て演算処
理装置55に入力される。演算処理装置55はDSPな
どで構成すればよい。一方、この演算処理装置55に
は、話速変換・利得制御装置58から音源54が形成
し、レシーバ9から出力されたテスト音信号を話速変換
したものも供給される。演算処理装置35は、伝達関数
演算動作として、pointC信号(話速変換・利得制
御装置58から入力される信号)およびpointB信
号(A/D変換器62から入力される信号)を比較し、
これらの信号の相違に応じた補正係数を算出する。補正
係数を求める手法は色々あるが例えば下式のようにpo
intA信号をA(k)、pointB信号をB(k)
とし、A(k)とB(k)間の誤差E(k)がゼロにな
るような関数G(k)を求める。
【0047】G(k)・A(k)−B(k)=E(k) 一度求めた関数G(k)は装置を外耳道から取り外した
りしなければ、比較的安定した状態にあるので、動作の
最初に計算するのみでよい。演算が終了すると演算処理
装置55は待機状態になる。制御装置50は演算処理装
置55が待機状態になったことを検出すると、音源54
を停止するとともに、演算処理装置55に信号処理動作
を指示して通常動作モードに切り換える。
【0048】通常動作モードにおいて、マイク5から外
来音声が入力されると、増幅器56、A/D変換器5
7、話速変換・利得制御装置58、D/A変換器59、
増幅器60を経て、tsec後にレシーバ6から外耳道
4に出力される。外耳道4に出力された外来音声は外耳
道4に向けて設けられたマイク7によって受信され、増
幅器61、A/D変換器62を経て演算処理装置55に
入力される。信号処理動作が設定されている演算処理装
置55は、話速変換・利得制御装置58から入力される
pointC信号、すなわち直接の外来音声信号に上記
で求めた伝達関数G(k)を畳み込んだのち、poin
tB信号、すなわち外耳道4を伝達した外来音声信号を
含む信号と差演算処理を行う。この処理によってpoi
ntB信号から外来音声成分は消去され自己発話音声成
分のみが抽出される。マイク5が外来音声のみを受信し
ているときは、この自己発話音声成分は0であるが、自
己発話しているときには、そのレベルの成分が抽出され
る。制御装置50は演算処理装置55が自己発話音声成
分を抽出したとき、話速変換・利得制御装置58に対し
て話速変換を禁止し、利得を小さめに制御する。これに
より、自己発話に対する話速変換が禁止され、自己発話
が滑らかに行われるようになる。
【0049】なお、上記例では、参照信号としてA/D
変換器57の出力(pointA信号)を演算処理装置
55にも入力するようにすればよい。
【0050】これにより、話速変換は外来音声に作用さ
せたいが、自分の発声音声には作用させたくない。自分
が発話するとき、人は自分の声を聞きながら発声を制御
しているため、発声音声が遅れて聞こえるとうまく話せ
ないという問題が起こる。そのため、自己発話に対して
は、発話区間を検出して話速変換処理を適応しないよう
にする必要がある。また外来音声に比べ、自己発話音声
は大きく聞こえるので適当な大きさになるよう利得制御
が必要となる。
【0051】このように、簡略な構成で自己発話と外来
音とを分離することができるため、話速変換補聴器にこ
れを用いた場合に、装用者の外耳道の形状にかかわらず
同じセルでこれを使用することができる。
【0052】
【発明の効果】この発明によれば、外耳道に向けて設け
られた第2のマイクの入力信号から外来音声信号をキャ
ンセルして自己発話音のみを抽出できるようにしたこと
により、構造が複雑で装用者毎のセッティングが微妙な
骨伝導マイクを用いなくても環境ノイズなどの外来音声
を除去した自己発話音声のみを抽出処理することができ
る。
【0053】また、これを補聴器にもちいれば自己発話
音声の区間のみ話速変換を禁止し、発話が容易な補聴器
を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である自己発話検出装置の
外観図
【図2】請求項1の発明の実施形態である自己発話検出
装置のブロック図および信号波形を示す図
【図3】請求項2の発明の実施形態である自己発話検出
装置のブロック図および信号波形を示す図
【図4】請求項3の発明の実施形態である自己発話検出
装置のブロック図および信号波形を示す図
【図5】道自己発話検出装置の他の実施形態を示す図
【図6】請求項4の発明の実施形態である音声入力装置
のブロック図号波形を示す図
【図7】この発明の自己発話検出装置を補聴器に応用し
た例を示す図
【図8】自己発話検出装置の各部における信号波形の例
を示す図
【図9】自己発話検出装置の各部における信号波形の例
を示す図
【符号の説明】
1…セル、2…耳栓、3…外耳道壁、4…外耳道、5…
(外界に向けられた)マイク、6…レシーバ、7…(外
耳道に向けられた)マイク、8…パイプ孔、9…信号処
理部、10…遅延装置、11…相関演算装置、12…発
話判定装置、13…差分処理装置、14…伝達関数補正
装置、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷高 幸司 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株 式会社内 (72)発明者 大脇 浩 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株 式会社内 (56)参考文献 特開 平5−244696(JP,A) 特開 平1−93298(JP,A) 特表 平8−502396(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 25/00 H04R 3/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装用者の外耳道に挿入され、外界と外耳
    道との間を遮音する装着部と、 外界に向けて設けられた第1のマイクと、 外耳道内に向けて設けられた第2のマイクと、 第1のマイクの信号を所定時間遅延する遅延手段と、 遅延手段が遅延した信号を外耳道内に出力するレシーバ
    と、 第1のマイクの信号波形と第2のマイクの信号波形との
    相関に基づいて装用者の自己発話を検出する信号処理部
    と、 を備えたことを特徴とする自己発話検出装置。
  2. 【請求項2】 前記信号処理部は、第1のマイクの信号
    波形と第2のマイクの信号波形の差分を計算し、この差
    分信号波形と第1のマイクの信号波形との相関に基づい
    て装用者の自己発話を検出する処理部である請求項1に
    記載の自己発話検出装置。
  3. 【請求項3】 前記信号処理部は、遅延手段で遅延され
    た第1のマイクの信号波形を、レシーバから第2のマイ
    クに至る外耳道を含む伝搬路の伝達関数で畳み込み演算
    し、この畳込信号波形と第2のマイクの信号波形の差分
    を計算し、この差分信号波形と第1のマイクの信号波形
    との相関に基づいて装用者の自己発話を検出する処理部
    である請求項1に記載の自己発話検出装置。
  4. 【請求項4】 テスト音信号を発生して前記遅延手段に
    入力する音源と、 該テスト音信号の直接波形およびレシーバから出力され
    第2のマイクによって受信されたテスト音信号の伝搬波
    形に基づいて前記伝搬路の伝達関数を割り出す手段を備
    えたことを特徴とする請求項3に記載の自己発話検出装
    置。
  5. 【請求項5】 装用者の外耳道に挿入され、外界と外耳
    道との間を遮音する装着部と、 外界に向けて設けられた第1のマイクと、 外耳道内に向けて設けられた第2のマイクと、 第1のマイクが受信した信号を所定時間遅延する遅延手
    段と、 遅延手段が遅延した信号を外耳道内に出力するレシーバ
    と、 遅延手段で遅延された第1のマイクの信号波形を、レシ
    ーバから第2のマイクに至る外耳道を含む伝搬路の伝達
    関数で畳み込み演算し、この畳込信号波形と第2のマイ
    クの信号波形の差分信号波形を抽出し、この差分信号波
    形を外部出力する信号処理部と、 を備えたことを特徴とする音声入力装置。
  6. 【請求項6】 テスト音信号を発生して前記遅延手段に
    入力する音源と、 該テスト音信号の直接波形およびレシーバから出力され
    第2のマイクによって受信されたテスト音信号の伝搬波
    形に基づいて前記伝搬路の伝達関数を割り出す手段を備
    えたことを特徴とする請求項5に記載の音声入力装置。
  7. 【請求項7】 装用者の外耳道に挿入され、外界と外耳
    道との間を遮音する装着部と、 外界に向けて設けられた第1のマイクと、 外耳道内に向けて設けられた第2のマイクと、 第1のマイクが受信した信号を時間軸に伸長する話速変
    換手段と、 遅延手段が遅延した信号を外耳道内に出力するレシーバ
    と、 話速変換手段で伸長された第1のマイクの信号波形を、
    レシーバから第2のマイクに至る外耳道を含む伝搬路の
    伝達関数で畳み込み演算し、この畳込信号波形と第2の
    マイクの信号波形の差分信号波形と第1のマイクの信号
    波形との相関に基づいて装用者の自己発話を検出し、自
    己発話が検出されたとき、前記話速変換手段の動作を禁
    止する信号処理部と、 を備えたことを特徴とする補聴器。
  8. 【請求項8】 テスト音信号を発生して前記話速変換手
    段に入力する音源と、 該テスト音信号の直接波形およびレシーバから出力され
    第2のマイクによって受信されたテスト音信号の伝搬波
    形に基づいて前記伝搬路の伝達関数を割り出す手段を備
    えたことを特徴とする請求項7に記載の補聴器。
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