JP3353487B2 - 液体試料連続測定装置 - Google Patents

液体試料連続測定装置

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JP3353487B2 JP23826594A JP23826594A JP3353487B2 JP 3353487 B2 JP3353487 B2 JP 3353487B2 JP 23826594 A JP23826594 A JP 23826594A JP 23826594 A JP23826594 A JP 23826594A JP 3353487 B2 JP3353487 B2 JP 3353487B2
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  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微小固形分、タンパク
質、汚染性物質などを有する液体試料を、迅速に連続的
に測定する液体試料連続測定装置であって、特に分析時
間が短く、培養液、発酵液等のオンライン測定に好適な
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、試料中の被検出物質を測定定
量する方法としては、試料の一定量を連続する流れの中
に注入し、フローセルを備える分光光度計、原子吸光分
析計、または電気化学検出器等に導くフローインジェク
ション分析法や試料を一定間隔の気泡で分節することで
前後の溶液と分離して検出器に送る気泡分節による流れ
分析法が知られている。
【0003】これらの分析法は分析時間が短く、高精度
な分析が可能であり、しかも測定に関してこれまで人間
が行ってきた混合、分離、化学反応等の操作を連続する
流れの中で得ることができるなどの利点がある。特にフ
ローインジェクション分析法は試料の必要量が少なく、
気泡分節のような厳密な気泡の挿入・排除のための複雑
な機構を要せず、簡単な機構で装置自体が小さいなどの
特徴を有する。
【0004】近年は、フローインジェクション分析法に
よる分析機器に自動的に試料を微量注入する装置として
オートサンプラーを組み合せ、分析の自動化が行われて
いる。しかし、試料が培養液、発酵液等のように微小固
形分、タンパク質、汚染性物質などを含有する場合に
は、分析機器に様々なトラブルを発生させるため分析の
自動化の推進を困難なものとしている。
【0005】例えば、機器の配管内への固形物の付着や
汚染によって管をつまらせ、異常高圧などの原因とな
る。またこれらの問題が起きる以前にも例えばオートサ
ンプラーであれば、試料の吸引ミス、秤量誤差、稼働接
液部材の損傷などを引き起こしうる。また、分析機器で
あれば検出部への汚濁物の付着による感度変動を引き起
こす問題があった。
【0006】特に酵素等の生体関連物質を利用した分析
機器の場合、タンパク質や微生物などの付着により酵素
失活の原因となりうる。そのためこのような試料は、オ
ートサンプラーに試料を導入する前に、あらかじめ遠心
分離やろ過を行う必要があり、多大な時間と手間を費や
すことになる。
【0007】さらに、試料が分析機器の定量可能な濃度
範囲を越える場合には、試料を予め希釈する操作が必要
である。具体的には試料と希釈液を各々一定量ずつ分取
し、混合、撹拌して均一な濃度の溶液とする操作である
が、これもまた繁雑で長時間の処理が必要となる。ま
た、使用する器具、容器による誤差や人的誤差が加わっ
てしまうという問題があった。これら希釈に要する一連
の操作を、そのまま機械動作に置き換えた方式の希釈装
置も知られているが、複雑な構成や処理に要する時間の
長さの点で問題があった。
【0008】特に培養液、発酵液など刻々と変化する溶
液中の特定成分濃度を連続的に分析するいわゆるオンラ
イン計測を行う場合、試料に含有される微小固形分、タ
ンパク質など分析機器に関する障害を排除することはも
ちろん適切な希釈を迅速に行い、かつ精度のよい分析を
可能としなくてはならない。透析膜を用い、試料液から
微小固形分やタンパク質を分離し、拡散可能な低分子化
学種のみを分析器機に供給することが可能である。例え
ば、血液を注入器で一定量秤量および緩衝液流に注入
後、透析器に通して血液中のタンパク質が検出器に入ら
ぬようにして、透過したグルコース量を測定する方法が
知られている(特公昭61−20279号)。この場
合、透析膜におけるグルコースの部分的な透過は、希釈
効果をも兼ねている。
【0009】しかしながら、この方法においては、試料
を送液する速度の変動等の透析条件の微妙な変化に起因
して透過後の低分子物質の分散パターンの変動が大きく
なるため、半透膜での透過状態の再現性が低く、計測精
度面で大きな難点がある。更に、少量の試料が透析器の
膜に瞬間的に接するために、半透膜での透過状態の再現
性が低い。注入器自体に試料原液が供給されることか
ら、注入器の汚染も避けがたくなる。このことは試料の
秤量部分である注入器における固形物やタンパク質の付
着に伴い秤量が変化してしまう問題をも引き起こす。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、試料の微小固形分、タンパク質、汚染性物質
などを有する試料に対しても迅速かつ高精度で、分析可
能で、特に培養液、発酵液等のオンライン測定で効率良
く複数の試料を連続測定できる液体試料連続測定装置を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の液体試料連続測
定装置は半透膜を介して接する試料通液路とキャリア通
液路を有するろ過セル、試料を含む複数の被測定液を選
択する切替え手段及びその選択した被測定液をろ過セル
の試料通液路に一定の流速で送液するための測定液送液
手段を備えた測定液送液系統、ろ過セルのキャリア通液
路中にキャリアを一定の流速で送液するキャリア送液手
段を備えたキャリア送液系統、ろ過セルのキャリア通液
路出口が接続されてキャリアを断続的に検出器に注入す
る注入器及び両送液手段の送液開始後一定の時間が経過
後、ろ過セルにおいて被測定液中の試料の少なくとも一
部が半透膜を介してキャリア中へ安定に移動して得られ
たキャリアを注入器によって検出器に注入させる機能を
備え、かつ一つの被測定液中の試料の測定工程を終了す
る前に、前記切替え手段を切り換えて、次の被測定液を
選択して前記ろ過セルの試料通液路に送液する機能を備
えた制御部を具備する。
【0012】また制御部が、一つの被測定液中の試料を
測定するための注入器による注入工程の前に、前記切替
え手段を切り換えて、次の被測定液を前記ろ過セルの試
料通液路に送液するように制御すると良い。更に、制御
部が、該注入工程の終了前のキャリア中に次の被測定液
の試料が混入する時期より後に、次の被測定液を前記ろ
過セルの試料通液路に送液するように制御しても良い。
【0013】
【作用】試料を含む被測定液がろ過セルの試料通液路に
一定の流速で測定液送液手段によって送液される。また
同様にキャリアがキャリア通液路に一定の流速でキャリ
ア送液手段によって送液される。ろ過セルでは試料通液
路を流れる被測定液中の試料の少なくとも一部がキャリ
ア通液路を流れるキャリア中に半透膜を介して移動す
る。この移動は被測定液とキャリアがそれぞれ一定の流
速で送液されているので、ある程度送液が行われると十
分安定に行われる。制御部がこのように安定な移動が行
われて得られたキャリアを適切な時機に注入器によって
検出器に注入する。
【0014】ろ過セルでの試料の移動が一定の濃度を有
する、一定流速で送液される被測定液と一定流速で送液
されるキャリアの間で行われるので、その送液時間をあ
る程度とれば安定な移動が得られる。すなわち、十分な
量の試料が半透膜に定常的に安定するまで必要なだけ長
く接するように制御できるために、半透膜での移動状態
の再現性が高くなる。更に、試料送液路側に注入器を接
続していないので測定の誤差等を与えやすい注入器が汚
染されにくくなっている。
【0015】以上の測定においては、試料を含む複数の
被測定液のひとつが切替え手段によって切替えられて選
択されて、ろ過セルの試料通液路に送液されて以上のよ
うなタイミングで測定されて一つの測定工程が終了す
る。このような一つの工程の中で試料の半透膜を通した
安定な移動状態を得るまでの時間が必要になる。この時
間について着目し、各試料についてこの時間を確保した
後はその試料の測定が終了したか否かにかかわらず、で
きるだけ速やかに次の試料の測定工程を開始するという
ことを試行した。つまり、一つの被測定液の測定工程を
終了する前に、前記切替え手段を切り換えて、次の被測
定液をろ過セルの試料通液路に送液するように制御し
て、装置として前段の測定工程が完了する前に次の試料
の測定工程を開始することによって測定の効率化をはか
ることに成功した。
【0016】結局、検出器での検出及び検出値の解析を
おこなっている時には既に次の試料のろ過セルへの導入
が開始されているように、試料の切り替えのバルブやポ
ンプの動作を制御することによって複数の試料を連続的
にしかも、短時間で効率良く測定することができるもの
である。即ち、通常、ろ過セルへの試料の搬送および試
料通液路での置換にかかる時間と検出、解析にかかる時
間の合計を短縮して分析を行う。
【0017】なお、本発明において、現試料を次試料に
切り換えてから、その次試料がろ過セルの試料通液路を
通過してその部分の置換が終了し、キャリアにろ過され
た部分が濃度定常状態になり、注入器に充分到達するま
での時間を以下単に、ろ過処理時間と称する。また、同
じく、現試料を次試料に切り換えてから、ろ過セルの試
料通液路を通過して、注入器に次試料が到達し現試料に
混入し始めるまでの時間を以下単に、試料到達時間と称
する。
【0018】さらに、ろ過された試料が注入器で検出器
に注入され、出力の検出および解析に要する時間を以下
単に、検出時間と称する。ろ過処理時間は主に、配管
長、配管径、ろ過セルの試料液通液路の容量、および送
液速度などによって異なる。例えば、検出器への試料の
注入に同期して、ろ過セルに導く試料を次の試料に切り
換えると良い。
【0019】さらに、ろ過時間が検出時間に比較して長
い場合には、ろ過セルに導く試料を次試料に切り換えた
後の一定時間内に、注入器より前の試料分を検出器に注
入することができる。しかし、この場合、次試料の影響
が出ないように、次試料における試料到達時間を越える
までに検出器に注入する必要がある。本発明でいう半透
膜は溶液や分散系中の一部の成分は通すが、他の成分は
通さないような膜をいう。例えば、試料に含まれる物質
のうち、検出器に不都合な微小固形分やタンパク質など
の巨大分子を通さず、低分子である測定対象成分を透過
しうる膜として再生セルロース系膜、ポリサルホン系
膜、フッ素樹脂膜、カーボネート膜等が挙げられる。
【0020】部分的に半透膜を介して平行に接する試料
通液路とキャリア通液路を有する構造体がろ過セルであ
る。ろ過セルは、鏡面対称の位置に溝を有する二つのブ
ロック一対から形成され、また各ブロックの溝の両端は
それぞれ、ブロック外側に設けたセルへの出入口に向っ
て流路をなすように貫通されている。そして、二つのブ
ロックを溝どうしが向いあうようにあわせ、その溝が向
いあう部分に半透膜が挟まれた構造とする。試料の通液
方向とキャリアの通液方向は、同じ方向あるいは逆方向
で膜の両側で平行に流れるようにする。ろ過セルの溝
は、その有効面積(たとえば、流れ方向の長さと流れ方
向に垂直方向で膜と平行方向の幅の積)を大きくするこ
とで、キャリアに透過する成分の積算量が増加する。ま
た、この有効面積が大きいと、ポンプ脈動などに起因す
る変動要因を緩和するろ過の均一効果を得ることができ
るが、過度に大きいと試料や標準液を切り換えた場合、
置換に要する時間が長くなる。したがって、この有効面
積の大きさは、後段の検出器の検出濃度範囲にあわせた
寸法にするとよい。
【0021】特に、溝の幅に関しては過度に広いと半透
膜の膜面が揺らぎ、また狭すぎると試料に含まれる微小
固形分等がつまるためこれらの現象が生じない範囲で設
定されなければならず、0.5〜5mmの範囲とするの
が好ましい。また、溝の深さについても幅と同程度とす
るのが好ましいが、試料側とキャリア側の深さは異なっ
てもよく、液体の流れる方向を法線とした溝の断面の形
状についても矩形、半円、半楕円などの形状とすること
が可能である。また、溝の流れ方向の流路形状は、直線
状、らせん状、屈曲状など種々の形状とすることができ
るが、液流が部分的に滞留したり、流路が部分的に狭く
なることがないような形状であることが望ましい。
【0022】本発明では、区分化された試料が半透膜に
瞬間的に接触されるのとは異なり、試料がろ過セルの試
料通液路中を満した状態で測定対象成分を透過させるた
め、キャリア通液路への透過状態が平均化され、再現性
の高い計測を可能とする。本発明において試料通液路へ
導く試料は、実際の被検体溶液および検出器に校正が必
要な場合の標準液も含むものである。従って、検出機器
の校正を行うために、複数の試料液や標準液を、順次切
り替えるための切替え手段としてバルブを配置する。こ
のバルブとしては3方の切り替え機能を有する3方バル
ブがよく使用される。また標準液等を複数供給可能なよ
うに3方バルブを複数配置して使用される。
【0023】また、試料や検出器の校正にもちいる標準
液とは別に、ろ過セルおよびその前後の配管を洗浄する
ために蒸留水などを洗浄液として同様に配置することも
可能である。試料液を試料通液路に通液するための試料
通液用ポンプ及びキャリアを前記ろ過セルのキャリア通
液路に通液するためのキャリア搬送ポンプとしては、プ
ランジャー式ポンプ、ギアードポンプ、ペリスタリック
ポンプなど従来より知られる各種ポンプを使用可能であ
る。
【0024】試料通液用ポンプは、微小固形物や付着物
に対する耐性を有するポンプが望ましく、ペリスタリッ
クポンプを使用することが好ましい。試料通液用ポンプ
の位置は、ろ過セルの試料通液路の試料供給側又は排出
側の位置に配置可能であるが、前者の位置に配置した場
合には、試料と希釈液のいっそうの撹拌効果が得られる
点およびろ過セルの試料通液路内を減圧とせずに気泡を
生じさせない点で望ましい。
【0025】また、キャリア搬送ポンプにおいても、ろ
過セルへのキャリア供給側あるいはろ過セルのキャリア
通液路の排出側に配置可能であるが、試料通液用ポンプ
と同様にろ過セルのキャリア通液路内で気泡を生じさせ
ないために、前者の位置に配置することが望ましい。本
発明で使用する各ポンプは、ひとつの送液をなし得る機
構を有するものであり、1つの動力源で、同軸で回転す
るローラーで同時に多連のチューブを動作可能なペリス
タリックポンプである場合は、当然、一台で複数のポン
プと同等である。
【0026】キャリア通液路のキャリアの通過速度は、
単位時間に透過する測定対象成分をどれだけのキャリア
量に受けか、すなわちろ過セルにおける希釈の大きさを
変化させ得る。たとえば、キャリアの通液速度が速くな
ればなるほど希釈倍率は増大し、逆に遅くするほど希釈
倍率は低下するため、キャリアの通過速度によってろ過
セルを出たキャリア中の測定対象成分の濃度を適宜調節
可能である。
【0027】またキャリア搬送ポンプはこれらの特性か
ら、ろ過セルにおいて安定した希釈率を保持するために
送液の安定性・精度にすぐれたポンプを使用することが
望まれる。本発明におけるキャリアとしては、例えば蒸
留水や各種緩衝液などを使用できるが、検出に必要とさ
れる試薬などを添加して使用することも可能である。
【0028】本発明において、ろ過セルのキャリア通液
路から排出される試料の分析対象物を含有するキャリア
は、後段に検出器を接続した注入器に試料として送ら
れ、検出器で検出するようにしている。尚、注入器と
は、一定量の試料を秤量し、検出器への連続した流れの
中に注入するものであり、オートサンプラーなどで一般
に採用されている6方切り替えバルブなどの機構を用い
た装置のことである。
【0029】本発明によれば、半透膜と試料を接触させ
る前に、測定対象成分の透過率が一定となるように希釈
することにより、元の試料の測定対象成分濃度に比例し
た処理液を供給することを可能とすることもできる。
【0030】
【実施例】以下に実施例に基づいて、液体試料連続測定
装置について詳細に説明するが、本発明はこれに限定さ
れない。なお、単に%と表記したものは重量%を表す。
図1は本発明の液体試料連続測定装置の一実施例の系統
図であり、溶液中のグルコース濃度を測定するためのも
のである。
【0031】制御部(21)によって、試料A(1
0)、試料B(11)、標準液(12)、洗浄液(1
3)は3方電磁バルブ(7)、(8)、(9)によって
いずれか一つの被測定液が選択され試料搬送ポンプ
(5)に接続され、ろ過セル(1)の試料通液路(3)
へ供給される。またキャリア(14)がキャリア搬送ポ
ンプ(6)によってろ過セル(1)のキャリア通液路
(4)に供給される。
【0032】ろ過セル(1)は、内部で部分的に半透膜
(2)を介して平行に接する試料通液路(3)とキャリ
ア通液路(4)を有しており、低分子の測定対象成分の
一部が試料通液路(3)からでキャリア通液路(4)に
透過して、注入器(18)に運ばれて一定量が検出器
(19)に注入される。キャリア通液路(4)から注入
器(18)への試料の搬送はキャリア搬送ポンプ(6)
によるキャリア(14)によって行なわれ、注入器(1
8)で注入されなかった液は図示を省略した廃液ボトル
等に排出される。
【0033】注入器(18)から検出器(19)への試
料の搬送は、緩衝液搬送ポンプ(17)による検出器用
の緩衝液(16)によって行なわれ、測定済みの液は廃
液ボトル(20)に排出される。なお試料搬送ポンプ
(5)、キャリア搬送ポンプ(6)はいずれもれペリス
タリックポンプを用い、1.0ml/minとし、また
緩衝液搬送ポンプ(17)にはプランジャー式ポンプを
用い、流速を1.0ml/minとした。
【0034】ろ過セル(1)において半透膜(2)の両
側のキャリア通液路(4)および試料通液路(3)を形
成する2つのそれぞれのブロックの溝の形状は、深さ
0.5mm、幅2mmの矩形断面とし、長さ120mm
とし、半透膜として分画分子量300,000のスペク
トラ/ポアCEタイプ(Spectrum Medic
al Industries, Inc 製)の透析膜
を使用した。
【0035】なお緩衝液は100mMリン酸ナトリウム
緩衝液(pH6)とし、キャリア(14)も同じものを
もちいた。また洗浄液(13)には蒸留水を使用した。
検出器(19)は、37℃に保持された恒温槽の内部に
フローセルが配置されて構成されている。また、このフ
ローセル中にはグルコース検出用の固定化酵素電極、A
g/AgCl参照電極が配置され、さらにフローセル中
の液に接しステンレス製接続継手で構成される対極が隣
接する。なおポテンシオスタットで固定化酵素電極に、
Ag/AgCl参照電極に対して+0.6Vの電圧が印
加され、注入された試料のグルコース量に基づいて出力
される電流値を得て、その電流値の波形のピーク高さを
応答値として検出する。
【0036】以下にグルコース検出用の固定化酵素電極
の製造方法を示す。直径2mmの白金線の側面を熱収縮
テフロンで被覆し、その線の一端をやすりおよび150
0番のエメリー紙で平滑に仕上げる。この白金線を作用
極、1cm角型白金板を対極、飽和カロメル電極(以下
SCEと略す)を参照極として、0.1M硫酸中、+
2.0Vで5分間の電解処理を行う。その後白金線をよ
く水洗した後、40℃で10分間乾燥し、10%γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシランの無水トルエン溶液に
1時間浸漬後、洗浄した。このアミノシラン化した白金
線上に酵素を以下のようにに固定化した。
【0037】グルコースオキシダーゼ(シグマ社製、タ
イプII)5mg、および牛血清アルブミン(シグマ社
製、Fraction V)5mgを100mMリン酸
ナトリウム緩衝液(pH7)1mlに溶解し、グルタル
アルデヒドを0.2%になるように加える。この混合液
を手早く先に用意した白金線上に5μlのせ、40℃で
15分間乾燥硬化後、100mMリン酸ナトリウム緩衝
液(pH6)中に保存したものを使用した。
【0038】図2は本発明の液体試料連続測定装置の試
料処理、測定工程を表現したタイムチャートの第1の例
である。本タイムチャートから検出器への試料の注入に
同期して、ろ過セルに導く試料を次の試料に切り換えて
一連の分析が制御部によって制御されて行われる様子が
判る。まず、キャリア搬送ポンプおよび試料搬送ポンプ
をONにすると同時に、標準液が試料搬送ポンプに接続
されるように電磁弁を制御して、標準液をろ過セルに導
く。
【0039】この場合、標準液をろ過セルに導き充分流
路内を標準液で置換し、かつキャリア通液路側にろ過す
る標準液の量が定常状態となって注入器にその状態が反
映されるだけの時間を待って、ろ過後のキャリアを検出
器へ注入器によって注入する。これは図中aの部分が相
当する。その注入が終了すると検出器での検出および解
析とほぼ同時に、ろ過セルに接続される液を電磁弁を制
御して標準液から次の試料Aに切り換える。これは図中
bの部分が相当する。
【0040】これら試料側の切り替えのタイミングは、
注入の直前、注入と同時、注入操作の終了後、あるいは
注入操作後しばらくしてからでもよいが、本発明の効果
を損なわないために注入の直前であることがこのまし
い。もちろん、標準液から試料Aへ切り換える間に洗浄
液を流すようにしてろ過セルへの配管内を洗浄してもよ
い。
【0041】図2のようなタイミングで標準液や試料を
切り換える際には、次の試料に切り換えてからその試料
がろ過セルに到達し、さらにろ過セルでキャリアにろ過
した試料が注入器に到達し始めるまでには、若干の時間
を有する。この時間を利用し、さらに全体の測定時間を
短縮するための本発明の液体試料連続測定装置の試料処
理、測定工程を表現したタイムチャートの第2の例を図
3に示す。
【0042】図3は、ろ過セルに導く試料を次試料に切
り換えた後、次試料における試料到達時間に達しない間
に、注入器より前の試料分を検出器に注入し、分析する
様子を示している。まず、キャリア搬送ポンプおよび試
料搬送ポンプをONにすると同時に、標準液が試料搬送
ポンプに接続されるように電磁弁を制御して、標準液を
ろ過セルに導く。
【0043】そして、標準液をろ過セルに導き充分流路
内を標準液で置換し、かつキャリア通液路側にろ過する
標準液の量が定常状態となって注入器にその状態が反映
される前にろ過セルに接続される液を電磁弁を制御して
標準液から次の試料Aに切り換える。これは図中cの部
分が相当する。その後、次の試料Aがろ過セルに到達し
て、キャリア中にろ過されて入った試料Aが注入器に到
達して標準液に混じり始める前に、標準液のみを含むキ
ャリア部分を検出器に注入する。これは図中dの部分が
相当する。
【0044】ただし、標準液が流され初めてから注入器
で注入されるまでの時間は、標準液がろ過セルに導びか
れ充分流路内が標準液で置換され、かつキャリア通液路
側にろ過する標準液の量が定常状態となって注入器にそ
の状態が反映されるだけの時間を必要とする。しかしな
がら、図2の場合に比較して、流す液を標準液から試料
Aに切り替えた後、注入器の配管に次の試料Aが到達し
始めるまでの時間分だけ1つの試料元にかかる時間を短
縮することが可能である。この場合のタイミングは、流
速や配管系に応じてあるいは予めこれらの時間を計測し
ておくことによって実現可能である。
【0045】
【発明の効果】本発明の液体試料連続測定装置による
と、ろ過セルで溶液試料中の微小固形分、タンパク質、
汚染性などの排除しするといった試料の前処理工程を行
いながら、同時に処理液を検出、解析計測を行うため、
複数の試料を迅速に効率良く分析することが可能であ
り、分析の自動化および培養液、発酵液等のオンライン
測定に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の液体分析方法を実施するための
装置例の概略図であり、溶液中のグルコース濃度を測定
するためのものである。
【図2】図2は本発明の液体試料連続測定装置の試料処
理、測定工程を表現したタイムチャートの第1の例。
【図3】図3は本発明の液体試料連続測定装置の試料処
理、測定工程を表現したタイムチャートの第2の例。
【符号の説明】
1 ろ過セル 2 半透膜 3 試料通液路 4 キャリア通液路 5 試料搬送ポンプ 6 キャリア搬送ポンプ 12 標準液 13 洗浄液 14 キャリア 16 緩衝液 17 緩衝液搬送ポンプ 18 注入器 19 検出器 21 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 33/48 G01N 27/46 336A (56)参考文献 特開 昭64−49968(JP,A) 特開 平1−94263(JP,A) 特開 平4−212064(JP,A) 実開 昭56−66867(JP,U) 特公 昭61−20279(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 35/08 G01N 27/327 G01N 27/416 C12M 1/34 G01N 33/48

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半透膜を介して接する試料通液路とキャリ
    ア通液路を有するろ過セル、 試料を含む複数の被測定液を選択する切替え手段及びそ
    の選択した被測定液をろ過セルの試料通液路に一定の流
    速で送液するための測定液送液手段を備えた測定液送液
    系統、 ろ過セルのキャリア通液路中にキャリアを一定の流速で
    送液するキャリア送液手段を備えたキャリア送液系統、 ろ過セルのキャリア通液路出口が接続されてキャリアを
    断続的に検出器に注入する注入器、 及び両送液手段の送液開始後一定の時間が経過後、ろ過
    セルにおいて被測定液中の試料の少なくとも一部が半透
    膜を介してキャリア中へ安定に移動して得られたキャリ
    アを注入器によって検出器に注入させる機能を備え、か
    つ一つの被測定液中の試料の測定工程を終了する前に、
    前記切替え手段を切り換えて、次の被測定液を選択して
    前記ろ過セルの試料通液路に送液する機能を備えた制御
    部を具備する液体試料連続測定装置。
  2. 【請求項2】前記制御部が、一つの被測定液中の試料を
    測定するための注入器による注入工程の前に、前記切替
    え手段を切り換えて、次の被測定液を前記ろ過セルの試
    料通液路に送液するように制御する請求項1記載の液体
    試料連続測定装置。
  3. 【請求項3】前記制御部が、該注入工程の終了前のキャ
    リア中に次の被測定液の試料が混入する時期より後に、
    次の被測定液を前記ろ過セルの試料通液路に送液するよ
    うに制御する請求項2記載の液体試料連続測定装置。
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