JP2936797B2 - フロー型希釈装置 - Google Patents

フロー型希釈装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フロー型測定装置に適
応可能な希釈装置に関し、簡単な構成で迅速かつ精度の
良い計測を行うことができるフロー型希釈装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、分析装置の自動化を推進する
上で、試料の一定量を連続する流れのなかに注入し、フ
ローセルを備える分光光度計、原子吸光分析計、または
電気化学検出器等に導き、試料中の被検出物質を定量す
る方法、いわゆるフローインジェクション分析法が知ら
れている。
【0003】フローインジェクション分析法では、従来
人間が手分析で行ってきた混合、分離、化学反応等の操
作を連続する流れのなかで実行することが可能なため、
測定者による希釈等の誤差、個人差を極力除くことがで
きる。しかしながら、定量しようとする試料は検出器の
定量範囲内に充分に収まるように、予め試料を一定の倍
率で希釈を行う必要があるのが実情である。
【0004】これらの希釈は人間が行う場合には、試料
と希釈液を各々一定量ずつ分取し、これらを混合して均
一な濃度の溶液とする必要がある。これらの操作には少
なからず時間を要するとともに、使用する器具、容器に
よる誤差のみならず人的な誤差が加わってしまうという
問題がある。これらの問題に対して、人間の行う分取、
混合、攪拌等の希釈操作を機械動作で疑似させて実行す
る自動希釈機構が知られている。
【0005】しかしながら、こうしたタイプの自動希釈
機構では試料及び希釈液の分取および両者の混合、攪拌
を実行する速度は液体の取り扱い上から制限があり、少
なからず時間を要してしまう。特に、試料と希釈液を均
一に混ぜるためには、繰り返し攪拌動作を行ったり充分
な時間をかけて攪拌を行わなくてはならないという欠点
がある。しかも希釈の際に使用したニードルやニードル
に接続した配管内を充分に洗浄する必要もあるため高速
に希釈を行わせることは実質上困難である。さらに複数
回の分取・分注や洗浄工程があることは計量精度面でも
不利である。
【0006】また装置自体、ニードルの上下、左右、前
後の駆動や液を定量するシリンジの駆動、さらに試料を
入れておくビンの他に希釈した溶液を溜める容器が必要
であるなど複雑な構成と多数の部品が必要である。この
問題を解決するフロー型希釈装置として、本発明者らは
先に、送液される試料を分流させて、その一方の送液流
に外部からキャリアを合流させることによる、簡単で高
速に希釈できるフロー型希釈装置(特願平2−2028
77)を提案した。
【0007】この方式の希釈装置では分流器における試
料の分流比率の安定性がこの装置の精度を大きく左右す
る。従って僅かな流速や圧力の変動が存在する場合にこ
の分流比が変動してしまい、最終的に検出器に導かれる
試料の濃度、量が不安定となり高精度の計測をすること
が困難であった。特に、フローインジェクション分析法
では、簡単な構造で小型のポンプ、例えば単一プランジ
ャを有する吐出ポンプを用いる例が多いが、これらの吐
出ポンプでは勿論液体を吐出する際に脈動が発生してい
る。そして分流器での分流比率を安定に保つためには、
理想的には脈流を生じないポンプを用いればよいが、全
く脈流を伴わず連続した送液を行うことは実際上困難で
ある。
【0008】例えばポンプの脈流に関しては、ポンプを
2連以上設け、ポンプの吐出周期をずらして送液し、そ
の複数のポンプからの流れを合流して可能な限り脈流を
除いて検出器に導き、影響をなくす方法がある。しか
し、この方法では1つの送液流に対してポンプ複数台が
必要であり、装置が大型化するばかりでなく、全く同じ
送液量・脈流のポンプのものを組み合せて位相を厳密に
調整する必要があり、たとえ位相を程良くずらしたとし
ても、1/2程度に軽減することはできるがなお平滑な
液流を得ることはできない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、機械的な分
取・分注動作を必要とすることなく、簡単な装置構成で
連続的で迅速な、しかも希釈率が希釈ポンプの脈流によ
って影響されることのない高精度のフロー型希釈装置を
提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、第1キャリ
アを送出する第1ポンプ、試料注入部、該試料注入部か
ら検出部に導く主流路と、前記主流路の前記試料注入部
の後段に分流器と、合流器をこの順に配設し、更に前記
分流器より送液流の一部を抽出するリーク流路と、前記
合流器に第2キャリアを注入する合流流路と第2ポンプ
を有するフロー型希釈装置であり、前記分流器内の分流
室の容量が、いずれのポンプの1回の吐出容量以上であ
ることを特徴とするフロー型希釈装置によって解決され
るものである。
【0011】
【作用】図1、図2に本発明のフロー型希釈装置の一例
を示す。図1は本発明のフロー型希釈装置の概略図であ
り、図2は図1における分流器(4)の断面を描いた概
略図である。キャリアボトル(1)に用意された第1キ
ャリアは第1吐出ポンプ(2)によって連続的に試料注
入部(3)に送液される。主流路は試料注入部(3)か
ら検出部(9)に至る配管を意味し、図1中の矢印(1
2)、矢印(13)、矢印(14)、矢印(15)に沿
った流路を示す。
【0012】試料注入部(3)としてはマニュアルイン
ジェクターや試料を自動的に採取してキャリアの流れに
注入する所謂オートサンプラーなどを使用することがで
きるが、自動化及び精度面ではオートサンプラーを使用
することが望ましい。注入された試料は第1キャリアー
によって後段の分流器(4)まで運ばれ、ここでその一
部がリーク流路より矢印(17)の方向に連続的かつ定
量的に放出される。この分流器(4)におけるリークに
よって、送液されてきた第1キャリア(または試料が注
入された第1キャリヤ)の量は実質的に減少される。
【0013】本発明においては分流器(4)の内部容
積、即ち分流室(21)の容量が、第1吐出ポンプ
(2)または第2吐出ポンプ(8)のいずれの1回の吐
出量以上になるように構成されている。分流室は分流器
に接続される3方の配管における流れ方向と直角の断面
積よりも大きい断面積を有した部屋状の空間を構成する
ものである。
【0014】本発明では、この分流室(21)の容量を
規定することにより、ポンプの1回の吐出容量分が分流
室で少なくとも1回の吐出時間以上滞留して、急激な分
離が緩和され、結果的に安定した分流を可能にするもの
と考えられる。これに対しこの分流室の空間体積がポン
プの1回の吐出容量に比較して小さい場合では、試料溶
液が分流室に導入された瞬間にポンプがキャリヤの吐出
状態にあるか或いはキャリヤの吸引状態にあるかによっ
て分流比の変動をもたらすものと考えられる。
【0015】なおポンプの1回の吐出容量は小さいほど
脈流が少なくなり有利であり、好ましくは100μl以
下、より好ましくは50μl以下であるが、加工精度上
1回の吐出容量が0.1μl程度以上のポンプを使用す
ることが望ましい。また分流室の容量は大きくしてゆく
と、この箇所での液の滞留時間が長くなり分析時間が長
くなる。従って、好ましくは分流室の容量はポンプの1
回の吐出容量以上、好ましくは1倍以上20倍以下、よ
り好ましくは1倍以上10倍以下とする。
【0016】尚、従来FIA分析装置で用いられていた
分流器では測定速度を短縮する目的で、内部容量を小さ
くするほどよいとされていた。図2は分流器(4)が各
流路の配管(22)、(23)、(24)と接続されて
おり、矢印(12)に沿って主流路から流れてくる試料
は分流室(21)内で分岐して各々逆方向に分流される
ようになっている。各流路との接続角度、即ち分流角度
については120°でそれぞれの流路に分岐する等、図
2のように流入路に対して垂直に分岐する以外の構成で
あってもよい。
【0017】各々のポンプとは単一の液流を能動的に生
じさせるものであって特に限定されず公知の各種ポンプ
等が使用される。また脈動の軽減などのために複数のポ
ンプを並列に接続して、単一の液流を生ずるように構成
したいわゆる複数ヘッド型のポンプも本発明のポンプと
して使用することが可能である。この場合も、ポンプの
1回の吐出量は、各ポンプヘッドが吐出する容量として
定義される。
【0018】リークしたあとの残余分は矢印(13)、
矢印(14)に沿って主流路を進み後段の合流器(6)
へ送られる。この合流器(6)では第2吐出ポンプ
(8)によって連続的に第2キャリアが主流路に一定の
割合で連続的に加えられ、実質的に試料が希釈される。
第2吐出ポンプによって加えられる第2キャリアは希釈
を行うとともに、分流器(6)においてリークして減少
した主流路の流量を増加せしめ、後段の検出部(9)へ
の送液、及び通過速度を調整する役目を果たす。即ち、
フローインジェクション分析法で観測する波形の観測時
間を調節し、高速の測定を保持することが可能となるの
である。
【0019】本発明のフロー型希釈装置において希釈率
の調節は各ポンプの送液速度を調節することによって行
うことができる。また希釈率の調節はリーク流路に圧力
調整器(5)を設けて、そのリーク抵抗圧力を変化させ
ることによっても行うことができる。即ち、リーク流路
に設ける圧力調整器(5)は、分流器(4)における主
流路側の抵抗圧力とリーク流路側の抵抗圧力との比率を
変えてリーク流量を調節し、希釈率を変更することがで
きる。
【0020】圧力調整器(5)としてはバルブなどを用
いることができる。またフローインジェクション分析で
通常用いられる内径0.25〜2.0mm程度のステン
レス管やポリテトラフルオロエチレン樹脂管による配管
をそのまま利用できる。後者の配管方式による圧力調整
器はコイル状にすることもできるが、構成が簡単で抵抗
圧力をその長さで微妙に調整でき、しかも安定したリー
ク抵抗圧力を保持できるので好ましい。
【0021】この場合、リーク抵抗圧力は配管内径の2
乗に反比例するので内径が小さい管を用いると比較的短
い長さのもので調節することができる。しかしながら、
使用する配管の内径が小さすぎると、高濃度の試料やそ
の中に含まれる固形状の物質が流れ込んだ場合に配管や
その接合部で詰まったりして、リーク抵抗圧力の変動を
来し、結果的に希釈率を変動させる原因となる。従っ
て、内径が0.5〜2.0mm程度の範囲であることが
好ましい。
【0022】例えば希釈率を高める方向に調整するに
は、配管の長さを短くするように調整して抵抗圧力を減
少させて、リーク流を増加させるようにすると良い。し
かしながら、極度に短くしてしまうと検出部(9)に試
料が到達しなかったり、リーク抵抗圧力が不安定にな
る。このため、例えば内径0.5mmの管を用いる場合
には1m程度以上、好ましくは3m以上で調節すること
が好ましい。
【0023】また合流器(6)に加える第2キャリアの
送液速度を高める方向で調節することによっても希釈率
を高めることが可能である。分流器(4)は、主流路に
混入された気泡を軽減する効果も有する。特に、リーク
方向を上方向にして配設すると、より効率よく主流路に
混入した気泡を取り除くことができ、検出部(9)で発
生する気泡によるトラブルを防止できるので好ましい。
【0024】本発明のフロー型希釈装置において接続さ
れる検出部(9)としては、フローセルを備える分光光
度計、原子吸光分析計または電気化学検出器等が挙げら
れる。用いるキャリアとしては有機溶媒、緩衝液、蒸留
水、反応試薬溶液等が挙げられる。
【0025】また検出部(9)として酵素電極等の固定
化酵素を用いた電気化学検出系を利用すると試料中の目
的成分を選択的に分析することができる。この場合、用
いる第1キャリアおよび第2キャリアには緩衝液を用
い、共通の容器から供給することもできる。また、例え
ば第1キャリアには蒸留水を用い、第2のキャリヤとし
て緩衝液を用いることも可能である。このことにより緩
衝液消費量を低減でき、分析コストを下げる上で有効で
ある。
【0026】試料の注入は基本的に原液のままで注入可
能であるが、固形分や浮遊物が存在している場合には配
管内で詰まるなどして系の流速を著しく変動させる原因
となる可能性があるので予め漉過しておくことが望まし
い。本発明のフロー型希釈装置をさらに安定な状態で機
能させるためには、各ポンプの送液速度が安定している
こと、ならびにその脈動が極力生じないことが望まし
い。そのために各流路に適度な圧力をかけ、局所的な圧
変動を除く目的で検出部の前後あるいは合流器の前後に
配管等の圧力調整器を配設することもできる。
【0027】またアルコールと水のように試料とキャリ
アが混ざりにくいような系では、アルコールの濃度が高
くなるにつれて水と混ざりにくくなる傾向がある。その
ような系の測定では試料注入部と分流器の間に試料とキ
ャリアとの混合を促進する機構を設けることが望まし
い。具体的には攪拌子を有する小容量の混合室を設けた
り、試料とキャリアの流れを乱し相互に混合させる乱流
発生器をもうけることができる。なかでも機構が簡単で
高精度が得られる混合方式として、内部に粒状体を充填
した管を用いると効果的に試料とキャリアを混合するこ
とができる。
【0028】本発明においては、第2ポンプ(8)及び
合流器(6)を省略して主流路の分流器による分液のみ
の構成とした場合にも試料の採取量を減少させ結果的に
希釈と同等の効果を得ることが可能である。しかしこの
場合、分流器のリーク量を増やしてゆくと検出部での液
流速度が著しく低下して計測時間が長くなる。また検出
部での液流速度を一定に保ち且つ大きな希釈効果を得る
ためにはポンプの送液速度を上げる必要があるが、用い
るキャリアの消費量やポンプの速度調節範囲に関して新
たな問題が発生する。
【0029】
【実施例】以下に実施例を示し本発明をより具体的に説
明するが、もちろん本発明はこれのみに限定されるもの
ではない。なお、単に%と表記したものは重量%を表
す。
【0030】実施例1 (1)測定装置 図1に示した本発明に係わるフロー型希釈装置を用いた
計測装置を使用した。なお検出部(9)には図3にその
概略を示したグルコース検出器を用いた。第1キャリア
および第2キャリアは、共通のものとし、1mMのアジ
化ナトリウムを含む100mMリン酸ナトリウム緩衝液
(pH6.0)を用いた。
【0031】第1吐出ポンプ(2)と試料注入部(3)
までは内径0.25mm、長さ70cm、第2吐出ポン
プ(8)と合流器(6)までは内径0.25mm、長さ
40cm、試料注入部(3)と分流器(4)までは内径
0.5mm、長さ50cm、分流器(4)と合流器
(6)までは内径0.25mm、長さ50cm、さらに
合流器(6)と検出部(9)内のフローセル(35)と
の間を内径0.5mm、長さ110cmのそれぞれステ
ンレス管で接続した。
【0032】リーク抵抗圧力を制限調整する圧力調整器
(5)として内径0.25mm、長さ50mのステンレ
ス管と内径0.5mm、長さ300cmのポリテトラフ
ルオロエチレン樹脂管(リーク流路)を直列に接続し
て、分流器(4)から廃液ボトル(10)に導いた。ま
た検出部(9)内のフローセル(35)から排出された
液は内径0.5mm、長さ300cmのポリテトラフル
オロエチレン樹脂管で廃液瓶ボトル(10)に導いた。
【0033】各ポンプとしては1回の吐出容量が20μ
lの単一プランジャーを有する吐出ポンプを用い、各送
液速度を第1ポンプ(2)を1.00ml/min、第
2ポンプ(8)を0.84ml/minに設定した。こ
の時、リーク流量は約0.81ml/minであった。
なお分流器(4)の分流室(21)の容量は約77μl
とした。
【0034】試料注入器(3)としてはオートサンプラ
ーを用い、約80秒間隔で2μlの試料が主流路に注入
されるように設定した。
【0035】(2)検出部の構成 グルコース検出用の固定化酵素電極(36)は、フロー
セル(35)に配置されAg/AgCl参照電極(3
7)と対向し、フローセル(35)中の液に接しステン
レス製接続継手で構成される対極(38)が隣接し、A
g/AgCl参照電極(37)に対して+0.6Vの電
位が印加されている。
【0036】これらは、37℃に保持された恒温槽(3
4)の中に配置されている。また各電極は、ポテンシオ
スタット(39)で電圧が印加され又各測定物質に基づ
く電流出力値を得て、電流増幅、電流/電圧変換され、
12ビットのA/D変換器(40)を介してデジタル化
される。このとき、デジタル化された信号は12ビット
のフルスケールである4095digitは1μAに相
当するように構成されている。またこの信号は表示器や
プリンター等の出力装置を備えたコンピューター(4
1)に送られ、検出値としてピーク高さが算出され、各
濃度を求めるための演算を実行することができる。
【0037】以下にグルコース検出用の固定化酵素電極
(36)の製造方法を示す。直径2mmの白金線の側面
を熱収縮テフロンで被覆し、その線の一端をやすりおよ
び1500番のエメリー紙で平滑に仕上げる。この白金
線を作用極、1cm角型白金板を対極、飽和カロメル電
極(以下SCEと略す)を参照極として、0.1M硫酸
中、+2.0Vで5分間の電解処理を行う。その後白金
線をよく水洗した後、40℃で10分間乾燥し、10%
γ−アミノプロピルトリエトキシシランの無水トルエン
溶液に1時間浸漬後、洗浄した。このアミノシラン化し
た白金線上に酵素を以下のようにに固定化した。
【0038】グルコースオキシダーゼ(シグマ社製、タ
イプII)5mg、および牛血清アルブミン(シグマ社
製、Fraction V)5mgを100mMリン酸
ナトリウム緩衝液(pH7)1mlに溶解し、グルタル
アルデヒドを0.2%になるように加える。この混合液
を手早く先に用意した白金線上に5μlのせ、40℃で
15分間乾燥硬化する。その後、100mMリン酸ナト
リウム緩衝液(pH6)中に保存する。
【0039】(3)測定結果 a.希釈効果の確認 3.6%のグルコース水溶液を用いて測定したところ検
出値は1136digitであり、単位濃度あたりの検
出値は約316digit/%であった。なお、本発明
のフロー型希釈装置の希釈効果を確かめるために第2ポ
ンプ、分流器、合流器を外し試料注入装置と検出部内の
測定用セルの間を内径0.5mm、長さ170cmのス
テンレス製管で直接配管で接続して同様の測定を行っ
た。その場合に0.36%のグルコース水溶液を用いて
測定したところ検出値は625digitであり、単位
濃度あたりの検出値は約1736digit/%であっ
た。結果として本発明のフロー型希釈装置は、約5.5
倍の希釈効果を奏していることが分かった。
【0040】b.繰り返し精度の確認 3.6%グルコース水溶液を試料として、20回連続し
て各検出値を測定した。この結果及びCV%(標準偏差
/平均値×100)を求め〔表1〕に示す。
【0041】
【表1】
【0042】比較例1 分流室の容量が約4.4μlである分流器を使用した以
外は実施例1と同様に行った。同じく、3.6%グルコ
ース水溶液を試料として、20回連続して各検出値を測
定した。この結果及びCV%(標準偏差/平均値×10
0)を求め〔表2〕に示す。
【0043】
【表2】
【0044】〔表1〕,〔表2〕を比較して明瞭な様
に、本発明の構成である実施例1の効果が確認された。
【0045】
【発明の効果】本発明のフロー型希釈装置を用いること
によって、簡単な機構で構成することができ、ポンプの
脈流に影響されることなく迅速で正確な計測が可能であ
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のフロー型希釈装置を用いて構成
したフロー型計測装置の一例を示す系統図である。
【図2】図2は本発明のフロー型希釈装置における分流
器の断面図である。
【図3】図3は検出部の一例であるグルコース検出器を
示す概略図である。
【符号の説明】
1 キャリアボトル 2 第1吐出ポンプ 3 試料注入部 4 分流器 5 圧力調整器 6 合流器 7 キャリアボトル 8 第2吐出ポンプ 9 検出部 10 廃液ボトル 11、12、13、14、15、16、17、18、1
9、20 矢印 21 分流室 22、23、24 ステンレス管 25、26、27 締付雄ねじ 28、29、30 固定雌ねじ 31、32、33 締付縁具 34 恒温槽 35 フローセル 36 固定化酵素電極 37 参照電極 38 対極 39 ポテンシオスタット 40 A/D変換器 41 コンピューター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 35/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1キャリアを送出する第1ポンプ、試
    料注入部、該試料注入部から検出部に導く主流路と、前
    記主流路の前記試料注入部の後段に分流器と、合流器を
    この順に配設し、更に前記分流器より送液流の一部を抽
    出するリーク流路と、前記合流器に第2キャリアを注入
    する合流流路と第2ポンプを有するフロー型希釈装置で
    あり、前記分流器内の分流室の容量が、いずれのポンプ
    の1回の吐出容量以上であることを特徴とするフロー型
    希釈装置。
  2. 【請求項2】 リーク流路がリーク抵抗圧力を調節する
    圧力調整器を有する請求項1記載のフロー型希釈装置。
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