JP3351493B2 - 2軸アクチュエータ及びそのレンズ固定方法 - Google Patents

2軸アクチュエータ及びそのレンズ固定方法

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JP3351493B2
JP3351493B2 JP13259794A JP13259794A JP3351493B2 JP 3351493 B2 JP3351493 B2 JP 3351493B2 JP 13259794 A JP13259794 A JP 13259794A JP 13259794 A JP13259794 A JP 13259794A JP 3351493 B2 JP3351493 B2 JP 3351493B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズを保持したレン
ズホルダーをレンズのフォーカス方向及びトラッキング
方向に移動させる2軸アクチュエータ及びそのレンズの
固定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15は、従来の2軸アクチュエータを
示す斜視図である。
【0003】この2軸アクチュエータ100は、対物レ
ンズ110と、この対物レンズ110を保持するレンズ
ホルダー130とを備えている。
【0004】対物レンズ110は、図16に示すよう
に、レンズ部111とこのレンズ部111の周縁に設け
られたリング状のフランジ部113とを有している。そ
して、フランジ部113の下側には筒状の取付け部11
4が形成されている。
【0005】一方、レンズホルダー130は、図15
示すように、マグネットと相互作用を行うためのトラッ
キングコイル及びフォーカスコイルを装着するコイルボ
ビン131を備えており、その前方にはレンズ110を
取り付けるための半円形状の取付け部135が形成され
ている。
【0006】この取付け部135には、図16に示すよ
うに、レンズ110の取付け部114と嵌合可能な孔1
36が設けられている。
【0007】このようなレンズホルダー130の孔13
6にレンズ110が装着される。具体的には、レンズ1
10の取付け部114をレンズホルダー130の孔13
6に嵌合させ、図15に示すように、レンズ110のフ
ランジ部113とレンズホルダー130の取付け部に接
着剤Sを接着する。
【0008】これにより、接着剤Sの接着力により、レ
ンズ110がレンズホルダー130の取付け部135に
固定される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た2軸アクチュエータ100では、接着剤Sを用いてレ
ンズ110をレンズホルダー130に位置決めして取り
付けているので、接着剤の量の管理が難しく、次のよう
な問題が生じる。
【0010】すなわち、接着剤Sの塗布する量が多過ぎ
る場合には、レンズ110が歪んでしまう。この結果、
レンズ110のレンズ部111の光学性能が劣化する。
【0011】逆に、接着剤Sの塗布量が少な過ぎる場合
には、レンズ110のフランジ部113とレンズホルダ
ー130の取付け部135との間の接続が弱くなり、2
軸アクチュエータ100の作動時に共振が生じてしま
う。
【0012】また、接着剤Sは、レンズ110やレンズ
ホルダー130に用いられている合成樹脂とは、熱膨脹
率が異なるので、温度変化によってレンズ110のレン
ズ部111の光学的性能が劣化してしまう。
【0013】さらに、接着剤Sをレンズ110の取付け
部113とレンズホルダー130の取付け部135との
間に接着する作業が必要であるので、その接着に時間が
要し、レンズ130の取付けタクトは長くなるという問
題がある。
【0014】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、レンズの光学性能と取付け強度とを保持し、
しかも、レンズの取り付けを容易かつ短時間で行うこと
ができる2軸アクチュエータ及びそのレンズ固定方法を
提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にあ
っては、レンズと、孔を有し、この孔に対応して上記レ
ンズを保持するレンズホルダーとを備える2軸アクチュ
エータにおいて、上記レンズを上記レンズホルダーに対
して着脱自在なレンズ取付け機構を備える2軸アクチュ
エータにより、達成される。
【0016】本発明にあっては、好ましくは前記レンズ
取付け機構は、前記レンズに設けた雄ネジと、前記レン
ズホルダーの孔に関連して形成した雌ネジとを備え、こ
の雄ネジと雌ネジがかみ合う。
【0017】また、本発明にあっては、好ましくは前記
レンズ取付け機構は、前記レンズに設けた雌ネジと、前
記レンズホルダーの孔に関連して形成した雄ネジとを備
え、この雄ネジと雌ネジがかみ合う。
【0018】また、本発明にあっては、好ましくは前記
レンズ取付け機構は、前記レンズに設けたフックと、前
記レンズホルダーの孔に関連して形成した凹部とを備
え、このフックはこの凹部にかみ合う。
【0019】さらに、本発明にあっては、好ましくは前
記レンズ取付け機構は、前記レンズホルダーの孔に関連
して設けたフックとを備え、このフックは前記レンズに
かみ合う。
【0020】また、上記目的は、本発明にあっては、レ
ンズと、上記レンズを保持するレンズホルダーとを備え
る2軸アクチュエータにおいて、上記レンズと上記レン
ズホルダーとを一体成形した2軸アクチュエータによ
り、達成される。
【0021】また、上記目的は、本発明にあっては、レ
ンズと、上記レンズを保持するレンズホルダーとを備え
る2軸アクチュエータにおいて、上記レンズは上記レン
ズホルダーに対して溶着により固定されている、2軸ア
クチュエータにより、達成される。
【0022】また、上記目的は、本発明にあっては、レ
ンズ本体とフランジ部とを備える対物レンズと、上記レ
ンズのフランジ部を挿入し得るように凹状に構成され、
かつ中央に光軸の通る貫通孔を有する保持部が形成され
たレンズホルダーとを備えており、上記レンズホルダー
の保持部の周囲には、保持されるべき対物レンズのフラ
ンジ部に対応して複数の被溶着部が設けられている、2
軸アクチュエータによっても達成される。
【0023】好ましくは、前記複数の被溶着部は、保持
されるべき対物レンズのフランジ部の周囲に対応して等
間隔で設けられている。
【0024】また、前記複数の被溶着部は、保持される
べき対物レンズのフランジ部の周囲に対応して等間隔に
て3箇所以上設けられてもよい。
【0025】さらに、前記複数の被溶着部は、レンズホ
ルダーの保持部の周囲から立ち上がる熱可塑性樹脂によ
り形成された爪片からなり、この爪片の先端部が前記レ
ンズのフランジ部に対して、対物レンズの厚み方向に溶
着される構成としてもよい。
【0026】また、上記目的は、本発明にあっては、レ
ンズホルダーに形成された中央に光軸の通る貫通孔を備
える凹状の保持部に対物レンズのフランジ部を挿入し、
上記レンズホルダーの保持部から起立するように設けら
れている複数の爪片を加熱して内方に変形させ、上記各
爪片の先端を上記対物レンズのフランジ部に対して、そ
のレンズの厚み方向に溶着する、2軸アクチュエータの
対物レンズ固定方法によっても、達成される。
【0027】
【作用】上記構成によれば、レンズの性能に悪影響を与
えるおそれのある接着剤を用いずに、レンズ取付け機構
によって、レンズをレンズホルダーに取付けることがで
きる。
【0028】また、上記構成によれば、レンズとレンズ
ホルダーとを一体に成形すると、レンズとレンズホルダ
ーとを連続した同一素材とすることができ、レンズの脱
落がない。
【0029】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。尚、以下に述べる実施例は、本
発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々
の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明
において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、こ
れらの態様に限られるものではない。
【0030】図1は、本発明の2軸アクチュエータの好
ましい実施例を示す斜視図であり、図2は、レンズをレ
ンズホルダーとの取付けた状態を示す斜視図である。
【0031】図1において、2軸アクチュエータ1は、
レンズ10とそのレンズ10を保持するレンズホルダー
20とを備える。
【0032】レンズ10は、対物レンズともいい、レン
ズ部11とそのレンズ部11の周縁に形成されたリング
状のフランジ部12を有している。フランジ部12の下
側には筒状の雄ネジ13が形成されている。このよう
に、レンズ部11,フランジ部12,雄ネジ13で構成
されるレンズ10は、合成樹脂により一体成形されてい
る。
【0033】一方、レンズホルダー20は、その前部
に、半円形状のレンズ取付け部21を有している。そし
て、このレンズ取付け部21には、孔22が形成されて
いる。この孔22は、レンズ10を取り付けた際にレン
ズ部11に対応するように開口されている。
【0034】この孔22の内周面には、雌ネジ23が形
成されている。この雌ネジ23は、既に説明した雄ネジ
13とかみ合うかもしくは螺合するようになっている。
このレンズ取付け部21の雌ネジ23と、レンズ10の
雄ネジ13は、レンズ取付け機構25を構成している。
【0035】すなわち、レンズ10の雄ネジ13を、レ
ンズ取付け部21の雌ネジ23にかみ合わせることによ
り、レンズ10をレンズホルダー20に対して、好まし
くは着脱自在に取り付けることができるようになってい
る。
【0036】このようなレンズホルダー20の後部に
は、コイルボビン26が設けられている。そして、この
コイルボビン26には、図示しないフォーカス用のコイ
ル30と、トラッキング用のコイル32が配置されてい
る。
【0037】このフォーカス用のコイル30とトラッキ
ング用のコイル32は、コイルボビン26の側方に突出
するように設けられた4本の端子ピン27に対して、そ
れぞれ巻き付けられている。
【0038】このような構造のレンズホルダー20は、
合成樹脂で一体成形されている。たとえば、このレンズ
ホルダー20は、図1の一点鎖線で示す4本のワイヤー
28によって吊るされている。これにより、フォーカス
用のコイル30とトラッキング用のコイル32に適宜通
電することにより、レンズホルダー20とコイルボビン
26は、図示しない固定部位のマグネット等に対して、
トラッキング方向A及びフォーカス方向Bに移動できる
ようになっている。
【0039】図1の実施例においては、レンズ10をレ
ンズホルダー20に取り付ける場合には、レンズ10の
雄ネジ13を下側に向け、雄ネジ13をレンズホルダー
20の取付け孔22の雌ネジ23にねじ込んで取り付け
る。
【0040】このように、レンズ取付け機構25によ
り、レンズ10をレンズホルダー20に対して強い十分
な接合強度で取り付けることができるので、レンズ10
の取り付けに際して、接着剤を必要としない。つまり、
従来と異なり、接着剤の量の多少を管理する必要がな
い。
【0041】したがって、接着剤の多過ぎによりレンズ
に歪みが生じたり、光学性能が劣化したりすることはな
く、また少な過ぎることによるレンズ10とレンズホル
ダーとの間の接続強度が弱くなるということもない。こ
のため、レンズ10の所定の光学性能を維持することが
できると共に、レンズ10とレンズホルダー20とを必
要とする所定の強度で取り付けることができる。
【0042】また、接着剤を用いず、好ましくは同一の
熱膨脹率を有するレンズ10とレンスホルダー20との
連結構造とすれば、レンズ10のレンズ部11が温度変
化によって変形してその光学性能を劣化させることはな
い。
【0043】また、レンズ取付け機構25が雄ネジ13
と雌ネジ23とのネジ螺合構造になっているので、レン
ズ10をレンズホルダー20に簡単かつ短時間で取り付
けることができる。したがって、レンズ10の取付けタ
クトを短くすることができる。
【0044】なお、レンズホルダーとレンズの形状は、
上述した実施例に限定されるものではなく、レンズを脱
落を防止できる構造のものであれば、他の形状を採用す
ることができる。
【0045】次に、本発明の2軸アクチュエータの他の
好ましい実施例を、図3ないし図5により説明する。図
3ないし図5の実施例において、図1の実施例の部材と
同様の部材については同一の符号で示す。
【0046】図3の2軸アクチュエータでは、レンズ取
付け機構35が、図1の実施例のレンズ取付け機構25
とは逆の構造になっている。
【0047】すなわち、図3及び図4に示すように、レ
ンズ30のフランジ部32の内周面に雌ネジ33が形成
され、レンズホルダー20には雄ネジ36が突出して設
けられている。
【0048】具体的には、レンズ部31の周縁部に形成
されたフランジ部32の内側に雌ネジ33が形成され、
レンズホルダー20のレンズ取付け部21に設けられた
取付け孔22の周縁部に環状の雄ネジ36が設けられて
いる。
【0049】これら雌ネジ33と雄ネジ36とはかみ合
いもしくは螺合可能になっていて、レンズ30をまわす
ことにより、レンズ30をレンズホルダー22に対し
て、図5に示すように、好ましくは着脱可能に取り付け
ることができるようになっている。したがって、レンズ
30をレンズホルダー20に簡単かつ短時間で着脱自在
に取り付けることができる。
【0050】次に、本発明の2軸アクチュエータのさら
に他の好ましい実施例について、図6と図7により説明
する。
【0051】図6と図7の実施例において、レンズ取付
け機構49が、はめ合いもしくは係合構造になっている
点が、図1の実施例と図3の各実施例と異なる。
【0052】図6において、レンズ40の下側に設けら
れたフック43は、レンズホルダー20のレンズ取付け
部22に設けた突出部46の凹部48に対して着脱自在
にかみ合わせるか係合させるようになっている。
【0053】つまり、レンズ40のレンズ部41の周縁
に形成されたフランジ部42の下側に、フック43が突
出して設けられている。このフック43は、フランジ部
42の下側に一体に形成されたリング状の基部44と、
基部44の周縁部から下側に突出したたとえば2つの爪
部45とより成る。
【0054】一方、突出部46は、レンズ取付け部21
の取付け孔22の周縁に取り付けられた環状の基台47
と、この基台47に設けられた凹部48とで成る。基台
47の高さはフック43の爪部45の長さと略等しく設
定されており、凹部48は爪部45と対応する位置にそ
れぞれ設けられている。
【0055】レンズ40をレンズホルダー20に取り付
ける場合には、図7に示すように、レンズ40の爪部4
5を下側にしてレンズホルダー44の凹部48にかみ合
わせる。
【0056】なお、図6と図7の実施例に記載したフッ
ク43の爪部45や突出部46に限定するものではな
く、その弾発力によって、レンズ40をレンズホルダー
20に取付けることができるような形状のものであれ
ば、他の形状を採用することもできる。
【0057】次に、本発明の2軸アクチュエーターのさ
らに他の好ましい実施例を図8と図9により説明する。
図8と図9の実施例では、レンズ取付け機構55が、図
6の実施例のレンズ取付け機構49と逆の構造になって
いる点が異なる。
【0058】すなわち、レンズホルダー20の取付け孔
22の近傍に、相対向するように一対のフック53が形
成されている。この一対のフック53とレンズ50のフ
ランジ部52、そして筒状の取付け部54が、レンズ取
り付け機構55を構成している。
【0059】このフック53の長さは、レンズ50のフ
ランジ部52の厚みに略等しく設定されている。これに
より、レンズ50のフランジ部52の下側に突設された
筒状の取付け部54をレンズホルダー20の取付け孔2
2内に挿入すると、フック53の弾発力により、図9に
示すように、フック53がレンズ50のフランジ部52
をレンズホルダー20の上面に対して保持する。
【0060】このように、図8と図9の実施例において
も、レンズ50をレンズホルダー20に簡単かつ短時間
で着脱自在に固定することができる。
【0061】次に、本発明の2軸アクチュータのさらに
別の好ましい実施例を、図10と図11により説明す
る。図10(b)と図11に示すように、レンズホルダ
ー20とレンズ60とが一体成形されている。具体的に
は、図10の(a)に示すように、レンズホルダー20
は、レンズ取付け部21及び取付け孔22を有した状態
で予め成形しておく。
【0062】図10の(b)に示すように、レンズ部6
1とフランジ部62とが一体のレンズ60を、レンズホ
ルダー20の取付け孔22に対して、アウトサート成形
により成形する。
【0063】このアウトサート成形により、図11に示
すように、レンズ60のレンズ部61がレンズホルダー
20の取付け孔22の位置に配置される。しかも、この
レンズ部61の周縁には、フランジ部62が形成されて
いる。そしてこのフランジ部62の下部がレンズホルダ
ー20の取付け孔22内に位置されている。
【0064】このような構成により、レンズ60とレン
ズホルダー20とを、好ましくは同一素材の合成樹脂で
形成して、連続した構造にすることにより、レンズの初
期の光学性能、取付け強度、及び温度変化によるレンズ
の光学性能を、さらに向上させることができる。
【0065】図12ないし図14は、本発明の2軸アク
チュエータのさらに別の実施例の要部を示している。図
において、この実施例の2軸アクチュエータでは、レン
ズホルダー20に、対物レンズ60に対して溶着される
被溶着部26を設けている。
【0066】具体的には、レンズホルダー20の先端側
の対物レンズを取り付け固定すべき箇所は、図14に示
されているように構成されている。図において、レンズ
ホルダー20には、凹状の対物レンズ保持部25が形成
されている。この対物レンズ保持部25の図において上
部の外径は、対物レンズ60のフランジ62の外径より
大きく形成されている。これにより、この対物レンズ保
持部25に対して、図において、上方から対物レンズ6
0を容易に挿入できるようになっている。
【0067】対物レンズ保持部25は、段部25aを介
して下部が縮径されており、中心部には光が通過するた
めの貫通孔22が設けられている。さらに、この対物レ
ンズ保持部25の上面の周囲には、レンズホルダー20
から一体に起立するように爪状の被溶着部26が複数,
図示の場合3つ形成されている(図12参照)。この被
溶着部26は、図14に示すように、この実施例の場
合,熱可塑性の合成樹脂で形成されており、立ち上がり
部26aと、その先端側で図において下方に延びる爪部
26bとを有している。
【0068】一方、対物レンズ60は、全体が合成樹脂
で一体に形成されており、図13に示されているよう
に、その周囲にリング状に形成されたフランジ部62
と、中心付近に形成されたレンズ本体61とを有してい
る。そして、この対物レンズ60のフランジ部62に対
して、上記被溶着部26が溶着固定されるようになって
いる。これにより、被溶着部26の溶着の際の力等が直
接レンズ60のレンズ本体61に加わらないようにし
て、その光学性能に悪影響を与えないようにしている。
【0069】ここで、好ましくは、図13に示されてい
るように、被溶着部26は、レンズ60のフランジ部6
1に周囲に沿って等間隔となるように設けられると好ま
しい。しかしながら、例えば、例えばこの被溶着部26
を図13で鎖線で示すように、レンズ61の径方向に対
向して直線L上に26,26−1のように設けると、溶
着後、2軸アクチュエータの環境温度の変化に基づい
て、この被溶着部26と、対物レンズとの熱膨張率の違
いから、対物レンズ60に力が加わることが考えられ
る。
【0070】すなわち、このような変形による応力は、
対物レンズ60に対して、直線Lに沿って働き、その結
果、対物レンズ60が変形し、この変形した対物レンズ
を通る光には非点収差を生じることになる。この点、こ
の種の2軸アクチュエータでは、通常レーザ光を用いて
いることから、他の自然光を用いる光学機器類と比較し
て、この非点収差に対する許容度がきわめて厳しく、2
桁の違いを有している。
【0071】この実施例は、本発明者等が以上の課題に
特に注目して創案したものであり、上述した熱膨張率の
違いに基づく歪みを厳しく排除するために、図3のよう
に被溶着部26を互いに対物レンズ60の径方向に関
し、対向しないように配置し、上述のような応力の集中
を回避したものである。そこで、被溶着部26は、対物
レンズ60の周囲に沿って等間隔に3個もしくは6個設
けるとバランス上好ましい結果を得ることができた。
尚、本発明はこれに限るものではなく、レンズの径方向
に対向しないようにして複数設ければよい。
【0072】次に、上記対物レンズ60の溶着方法につ
いて、図14を参照して説明する。先ず被溶着部26は
図面にて鎖線で示すように、予めやや外側に傾斜するよ
うに設けておく。次いで、対物レンズ60を図において
上方からレンズ保持部25に挿入し、フランジ部62の
下面が段部25aに当接するように位置決めする。この
場合対物レンズ60は、その光軸を孔22の中心と厳密
に一致するように位置合わせされる。
【0073】続いて、被溶着部26を加熱して、実線で
示すように内方に曲げるようにしてその先端部26aが
対物レンズ60のフランジ部62の上方に位置するよう
に変形させる。この際、被溶着部26は、対物レンズ6
0と接触することがないので、対物レンズ60の固定の
際に図において水平方向,すなわち光軸のズレ方向への
位置ずれを生じない。
【0074】次に、所定の治具を用いて、被溶着部26
の先端部26aの下面を対物レンズ60のフランジ部6
2の上面に対して熱溶着する。これにより、溶着の際の
力は、対物レンズ60の厚み方向,即ち図において垂直
の方向のみに働くので、対物レンズ60はこの溶着の過
程で光軸ずれを生じることがない。
【0075】即ち、図15及び図16で説明した従来の
接着方法では、接着剤は図14における対物レンズ保持
部25の隙間25bに充填されることになるので、少し
でも量の管理をミスすると、対物レンズ60は固定の際
に図14の水平方向に動いてしまい光軸ズレを生じ、光
学性能が劣化する。これに対して、本実施例では、上述
のように溶着の際に対物テンズ60のこのような光軸ず
れを生じないので、対物レンズの固定の際に2軸アクチ
ュエータの光学性能が低下することはない。
【0076】なお、図3の実施例、図6に実施例、図8
の実施例、図10の実施例、図12乃至図14の実施例
では、図1の実施例で示した、コイルホルダーやトラッ
クキングコイルとフォーカスコイル等と同様のものを採
用することができるので、それらの図示を省略してい
る。
【0077】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、レ
ンズの取り付けに接着剤を用いる必要がない。したがっ
て、レンズの初期の光学性能を維持することができると
共に、レンズとレンズホルダーとの所定の接続強度で取
付することができる。したがって、レンズの初期の光学
性能と接続強度の管理が容易になる。さらに、熱膨張率
の異なる接着剤を用いずにレンズとレンズホルダーと
を、取り付けることができるので温度変化によるレンズ
の光学性能の劣化が発生しない。また、レンズに接着剤
が付着しないので、レンズの光学性能を確保することが
できる。特に、レンズ取付け機構を、かみ合い構造にす
ることで、簡単かつ短時間にレンズをレンズホルダーに
取付けることができ、取付けタクトを短くすることがで
きる。また、本発明によれば、レンズとレンズホルダー
とをアウトサート成形により、一体構造とすることがで
きるので、レンズの初期の光学性能、取付強度、及び温
度変化によるレンズの光学性能をさらに向上させること
ができる。そして、レンズに接着剤が付着しないので、
レンズの光学性能を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2軸アクチュエーターの好ましい第1
実施例を示す分解斜視図である。
【図2】図1の実施例におけるレンズとレンズホルダー
との取付け状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の2軸アクチュエーターの好ましい第2
実施例を示す分解斜視図である。
【図4】図3の実施例におけるレンズの断面図である。
【図5】レンズとレンズホルダーとの取付け状態を示す
斜視図である。
【図6】本発明の2軸アクチュエーターの好ましい第3
実施例を示す分解斜視図である。
【図7】図6の実施例におけるレンズとレンズホルダー
との取付け状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の2軸アクチュエーターの好ましい第4
実施例を示す分解斜視図である。
【図9】図8の実施例におけるレンズとレンズホルダー
との取付け状態を示す斜視図である。
【図10】本発明の2軸アクチュエーターの好ましい第
5実施例を示す斜視図であり、図10(a)はレンズホ
ルダーの成形状態を示し、図10(b)はレンズのアウ
トサート成形状態を示す。
【図11】図10の実施例におけるレンズとレンズホル
ダーとの一体成形の状態を示す断面図である。
【図12】本発明の好ましい他の実施例の要部を示す概
略斜視図である。
【図13】図12の実施例における被溶着部の好ましい
配置の例を示す概略平面図である。
【図14】図12の実施例の概略断面図である。
【図15】従来の2軸アクチュエーターを示す斜視図で
ある。
【図16】従来の図12の2軸アクチュエーターにおけ
るレンズとレンズホルダーとを示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 2軸アクチュエーター 10 レンズ 11 レンズ部 12 フランジ部 13 雄ネジ 20 レンズホルダー 22 孔 23 雌ネジ 25 レンズ取付け機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−265740(JP,A) 特開 昭57−50332(JP,A) 特開 昭60−213916(JP,A) 特開 平7−272302(JP,A) 実開 平3−102114(JP,U) 実開 昭63−102025(JP,U) 実開 昭61−40724(JP,U) 実開 昭61−149119(JP,U) 実開 平4−91329(JP,U) 実開 昭58−125336(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/09 - 7/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズ本体とフランジ部とを備える対物
    レンズと、 上記レンズのフランジ部を挿入し得るように凹状に構成
    され、かつ中央に光軸の通る貫通孔を有する保持部が形
    成されたレンズホルダーとを備えており、 上記レンズホルダーの保持部の周囲には、保持されるべ
    き対物レンズのフランジ部に対応して複数の被溶着部が
    設けられていて、 上記複数の被溶着部は、レンズホルダーの保持部の周囲
    から立ち上がる熱可塑性樹脂により形成された爪片から
    なり、この爪片の先端部が上記レンズのフランジ部に対
    して、対物レンズの厚み方向に溶着される構成とした
    とを特徴とする2軸アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 上記複数の被溶着部は、保持されるべき
    対物レンズのフランジ部の周囲に対応して等間隔で設け
    られていることを特徴とする請求項1に記載の2軸アク
    チュエータ。
  3. 【請求項3】 上記複数の被溶着部は、保持されるべき
    対物レンズのフランジ部の周囲に対応して等間隔にて3
    箇所以上設けられていることを特徴とする請求項2に記
    載の2軸アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 レンズホルダーに形成された中央に光軸
    の通る貫通孔を備える凹状の保持部に対物レンズのフラ
    ンジ部を挿入し、 上記レンズホルダーの保持部から起立するように設けら
    れている複数の爪片を加熱して内方に変形させ、 上記各爪片の先端を上記対物レンズのフランジ部に対し
    て、そのレンズの厚み方向に溶着することを特徴とする
    2軸アクチュエータの対物レンズ固定方法。
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