JP3350462B2 - 重合体ポリオール組成物およびポリウレタンの製法 - Google Patents

重合体ポリオール組成物およびポリウレタンの製法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は重合体ポリオール組
成物およびそれを用いたポリウレタンの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、重合体含量が高く分散安定性が良
好な重合体ポリオールを得る手段としては、ポリオール
の一部をカップリング剤(珪素含有化合物、トリアルコ
キシアルカン、ジアルコキシアルカン等)と反応させて
高分子量化した変性ポリオールの存在下にビニル単量体
を重合する方法(たとえば特公平6−62841号公
報)、ウレタン結合を含むマクロマーの存在下にビニル
単量体を重合する方法(たとえば特開昭61−1159
19号公報)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法ではスチレン含有比率の高いビニル単量体をポリオ
ール中で重合させた場合、特に分子量が5000未満の
ポリオール中で重合させた場合に、得られる重合体ポリ
オールの分散安定性が悪い、粘度が高いなどの問題があ
り、かつそれらを用いてウレタンフォームを作成した場
合、強伸度が低いという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、重合体含量
が高くても低粘度で分散安定性が良好であり、高硬度で
強伸度の高いフォームが得られる重合体ポリオール組成
物について鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。
即ち本発明は、下記(1)〜(3)である。 (1)ポリオール(a−1)中に、下記重合体粒子(b
1)が、全組成物に対して30〜60質量%分散されて
なる重合体ポリオール組成物(A)。 重合体粒子(b1):0.01〜100μmの粒度分布
を有し、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置によ
る、300μm以下を64分割した際の粒度分布の最頻
値(体積基準:%)を〔p〕、最大粒径と最小粒径の差
(μm)を〔q〕としたとき、〔p〕/〔q〕が2以下
である重合体粒子。 (2)ポリオール(a−1)中に、下記重合体粒子(b
2)が、全組成物に対して30〜60質量%分散されて
なる重合体ポリオール組成物(A)。 重合体粒子(b2):0.01〜100μmの粒度分布
を有し、その粒度分布曲線がミクロンレベル(1.0〜
100μm)の領域とサブミクロンレベル(0.01〜
1.0μm未満)の領域のそれぞれにピークを有する重
合体粒子。 (3)ポリオールと有機ポリイソシアネートとを必要に
より触媒、発泡剤、整泡剤の存在下で反応させてポリウ
レタンを製造する方法において、ポリオールの少なくと
も一部として上記いずれかの重合体ポリオール組成物
(A)を用いることを特徴とするポリウレタンの製法。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるポリオ
ール(a−1)としては、少なくとも2個(好ましくは
2〜8個)の活性水素原子を有する化合物(多価アルコ
ール、多価フェノール、アミン類、ポリカルボン酸、リ
ン酸など)にアルキレンオキサイドが重付加した構造の
化合物およびそれらの混合物が挙げられる。
【0006】上記多価アルコールとしては、アルキレン
グリコール(エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−および1,4−ブ
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコールなど)、環状基を有するジオールなど(た
とえば特公昭45−1474号公報記載のもの)の2価
アルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ト
リメチロールエタン、ヘキサントリオール、トリエタノ
ールアミンなどの3価アルコール;ペンタエリスリトー
ル、メチルグリコシド、ジグリセリンなどの4価アルコ
ール;および更に高い官能基数を有するアルコール類、
たとえばペンチトール(アドニトール、アラビトール、
キシリトールなど)、ヘキシトール(ソルビトール、マ
ンニトール、イジトール、タリトール、ズルシトールな
ど)、糖類[ショ糖、単糖類(グルコース、マンノー
ス、フラクトース、ソルボースなど)、少糖類(クレハ
ロース、ラクトース、ラフィノースなど)など];グリ
コシド[たとえばポリオール(グリコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオールなど
のアルカンポリオール)のグルコシド];ポリアルカン
ポリオール[たとえばトリグリセリン、テトラグリセリ
ンなどのポリグリセリン];ポリペンタエリスリトール
(ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール
など);シクロアルカンポリオール[テトラキス(ヒド
ロキシメチル)シクロヘキサノールなど]などが挙げら
れる。
【0007】上記多価フェノールとしてはピロガロー
ル、ハイドロキノン、フロログルシンなどの単環多価フ
ェノール;ビスフェノールA、ビスフェノールスルフォ
ンなどのビスフェノール類;フェノールとホルムアルデ
ヒドとの縮合物(ノボラック)、米国特許第32656
41号明細書に記載のポリフェノールなどが挙げられ
る。
【0008】上記アミン類としてはアンモニア;モノ
−、ジ−およびトリエタノールアミン、イソプロパノー
ルアミン、アミノエチルエタノールアミンなどのアルカ
ノールアミン類;メチルアミン、エチルアミン、n−ブ
チルアミンなどの炭素数1〜20のアルキルアミン類;
炭素数2〜6のアルキレンジアミン[たとえばエチレン
ジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン]、ポリアルキレンポリアミン[たとえばジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン]などの脂肪族ア
ミン類;アニリン、フェニレンジアミン、ジアミノトル
エン、キシリレンジアミン、メチレンジアニリン、ジフ
ェニルエーテルジアミンなどの芳香族アミン類;イソホ
ロンジアミン、シクロヘキシレンジアミン、ジシクロヘ
キシルメタンジアミンなどの脂環式アミン類;アミノエ
チルピペラジン、およびその他特公昭55−21044
号公報記載の複素環式アミン類などが挙げられる。
【0009】これらの活性水素原子含有化合物は2種以
上を併用してもよい。これらのうちで特に好ましいのも
は多価アルコールである。
【0010】上記活性水素原子含有化合物に付加させる
アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド
(EO)、プロピレンオキサイド(PO)、ブチレンオ
キサイド、スチレンオキサイドおよびこれらの2種以上
の併用(ブロックおよび/またはランダム付加)が挙げ
られる。ポリエーテルポリオールのうちで好ましいの
は、ポリオキシプロピレン鎖を有するもの、およびポリ
オキシプロピレン鎖とポリオキシエチレン鎖とを有する
もの(EO含量が25質量%以下)である。上記ポリエ
ーテルポリオ−ルとしては、上記活性水素原子含有化合
物にPOを付加したもの;ならびに、POと他のアルキ
レンオキサイド(以下AOと略記)を、下記の様式で付
加したものなどが挙げられる。 PO−AOの順序で付加したもの(チップド) PO−AO−PO−AOの順序で付加したもの(バラ
ンスド) AO−PO−AOの順序で付加したもの PO−AO−POの順序で付加したもの(活性セカン
ダリ−)などのようなブロック付加物 POおよびAOを混合付加したランダム付加物 これらは2種以上を併用してもよい。
【0011】本発明におけるポリオール(a−1)とし
ては、ポリエーテルポリオールが好ましいが、これに代
えて、またはこれとともに他のポリオールを使用するこ
ともできる。他のポリオールとしては、後述のような高
分子ポリオール(ポリエステルポリオール、ポリブタジ
エンポリオール、アクリル系ポリオール等)および/ま
たは低分子ポリオールが挙げられる。ポリオール(a−
1)の水酸基価(平均)は、好ましくは200以下、よ
り好ましくは15〜100、特に好ましくは20〜70
である。水酸基価が200以下であると発泡をより良好
に行える。ポリオール(a−1)の重量平均分子量は、
好ましくは500〜10000、より好ましくは100
0〜8000、さらに好ましくは1000〜5000で
ある。重量平均分子量が500以上であると発泡をより
良好に行え、10000以下であると得られるポリオー
ル組成物の粘度が低く取り扱いが容易である。
【0012】本発明における重合体ポリオール組成物
(A)は、懸濁重合や乳化重合法などの通常の方法で後
述するモノマーを(共)重合して得られる重合体微粒子
(例えばポリスチレンやポリ塩化ビニル)をポリオール
(a−1)中に分散させたものであっても、(a−1)
中でモノマーを(共)重合したものであってもよく、後
者の方が望ましい。また、異なる粒度分布をもつ重合体
粒子を含有する2種以上の重合体ポリオールを配合する
こともできる。2種以上を配合する場合は、ミクロンレ
ベル(1.0〜100μm)の領域にピークを有する重
合体粒子を分散した重合体ポリオール組成物1種以上
と、サブミクロンレベル(0.01〜1.0μm未満)
の領域にピークを有する重合体粒子を分散した重合体ポ
リオール組成物1種以上とを配合するのが好ましい。こ
こで(共)重合とは単独重合または共重合を意味し、以
下同様の記載法を用いる。
【0013】本発明における重合体粒子〔後述する(b
1)または(b2)〕の、レーザー回折/散乱式粒度分
布測定装置(LA−700;堀場製作所製)による粒度
分布は、通常0.01〜100μm、好ましくは0.0
1〜50μmである。最大の粒子径が100μmを越え
ると重合体粒子が沈降し分離してしまう。
【0014】本発明の重合体における重合体ポリオール
組成物(A)中の重合体粒子は、粒度分布が上記範囲内
であるほかに、下記(i)または(ii)の条件のうちの
少なくとも1つを満足することを必須とする。 (i)レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置により、
300μm以下を対数軸で64分割した際の、粒度分布
の最頻値〔分割された各粒度分布の範囲に含まれる粒子
の全粒子に対する割合(体積基準)のうち最も大きい
値:%〕を〔p〕、最大粒径と最小粒径の差(μm)を
〔q〕としたとき、〔p〕/〔q〕が2以下(好ましく
は1.5以下)である重合体粒子(b1) (ii)レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置で、ミク
ロンレベル(1.0〜100μm、好ましくは1.5〜
20μm)とサブミクロンレベル(0.01〜1.0μ
m未満、好ましくは0.1〜0.8μm)の領域のそれ
ぞれにピークを有する重合体粒子(b2) 重合体粒子が、上記(i)および(ii)の範囲外のもの
は、粒子同士が細密充填構造を取ることができなくなっ
て、重合体粒子のみかけの体積が増大し、粘度が著しく
増大して取り扱いが困難となる。
【0015】重合体粒子が上記の(b1)の場合、さら
に上記の装置で測定した粒度分布の標準偏差が、重合体
組成物としたときの粘度の点で、0.8μm以上、特に
0.9〜2μmであることが好ましい。また、(b1)
の場合、ミクロンレベル(1.0〜100μm)とサブ
ミクロンレベル(0.01〜1.0μm未満)の領域の
双方に粒度分布を有するものが好ましい。この場合の、
(b1)または(b2)における、ミクロンレベルの粒
子とサブミクロン粒子の粒子の体積の比率は、好ましく
は(30〜95):(5〜70)、より好ましくは(3
5〜93):(7〜65)、特に好ましくは(40〜9
0):(10〜60)である。サブミクロン粒子の体積
比が5以上であると、重合体ポリオール組成物の粘度が
上昇せず、作成したウレタンフォームの引裂強度が低下
しない。また、サブミクロン粒子の体積比が70以下で
あると、組成物の粘度が上昇せず取り扱い性が良好であ
る。また、(b1)または(b2)の全体積に対する2
0μm以上の粒子の含量は、5%以下であることが好ま
しい。5%以下であると、重合体粒子の沈降安定性は良
好である。
【0016】本発明の重合体ポリオール組成物(A)
を、ポリオール中でモノマーを重合する方法で製造する
方法において、サブミクロン粒子を得る為に、ラジカル
重合性の反応性分散剤(d)を使用する事が好ましい。
(d)としては、例えば、後述するポリオール(a−
2)の水酸基の少なくとも一部を、(a−2)1モルに
対して好ましくは0.5〜0.8モルの、アルキレンジ
ハライドと反応させて高分子量化し、更に、反応物1モ
ルに対して好ましくは0.5〜1.5モルの、ビニル基
含有化合物(e)を、常法により反応させることにより
製造することができる。この場合(a−2)の水酸基の
一部を、アルカリ金属(例えばカリウム、ナトリウムな
ど)のアルコラートとし反応させることが望ましい。反
応により副生するハロゲン化アルカリ金属塩は除去して
もよいが、除去しなくてもよい。反応温度は好ましくは
10〜200℃、より好ましくは50〜150℃であ
る。反応圧力は特に制限はないが、メチレンジハライド
等(特にジクロルメタンの場合)の沸点を考慮すると、
好ましくは0〜20atm、より好ましくは0〜10a
tmである。
【0017】上記反応に際し、必要により溶媒を用いて
もよい。溶媒を用いる場合は、反応系を均一に溶解させ
る溶媒(トルエン、テトラヒドロフラン、N,Nジメチ
ルホルムアミドなど)が望ましい。反応容器としては、
攪拌装置を付帯した反応槽または通常の各種混合機が挙
げられる。通常の各種混合機としては、押し出し機、ブ
ラベンダー、ニーダー、バンバリーミキサーなどでが挙
げられる。
【0018】本発明における反応性分散剤(d)を構成
するポリオール(a−2)としては、上記(a−1)と
して例示したものが使用できるが、官能基数が3または
それ以上のものが好ましい。(a−2)と(a−1)と
は同一であっても異なっていてもよい。
【0019】反応性分散剤(d)の製造に用いられるア
ルキレンジハライドとしては、メチレンジハライドおよ
び/またはエチレンジハライドが好ましい。メチレンジ
ハライドとしては、ジクロルメタン、ジブロムメタンな
どが挙げられ、特に好ましくはジクロルメタンである。
エチレンジハライドとしては1,2−ジクロルエタン、
1,2−ジブロムエタンなどが挙げられ、特に好ましく
は1,2−ジブロムエタンである。
【0020】反応性分散剤(d)の製造に用いられるビ
ニル基含有化合物(e)は、水酸基反応性の官能基を有
するビニル基含有化合物であり、(メタ)アクリル酸ま
たはその誘導体[グリシジル(メタ)アクリレートな
ど]、(無水)マレイン酸などが挙げられる。これらの
うち特に好ましいものはグリシジル(メタ)アクリレー
トである。ここで(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸
またはメタアクリル酸を意味し、以下同様の記載法を用
いる。
【0021】反応性分散剤(d)の平均官能基数は4〜
6が好ましく、その重量平均分子量は、ポリオール(a
−2)の重量平均分子量(好ましい範囲は500〜10
000)の好ましくは2〜6倍、より好ましくは2〜4
倍である。2倍以上であると重合体ポリオール(A)の
分散安定性がより良好となり、6倍以下であると粘度が
低くなり、その結果(A)の粘度も低くなって取扱いも
容易となる。
【0022】また、(d)の粘度は、25℃において、
好ましくは600〜10000cps、より好ましくは
800〜8000cps、特に好ましくは1000〜6
000cpsである。600cps以上の粘度を示す程
度の分子量で、十分な分散安定化の効果が得られる。ま
た10000cps以下であると(A)の粘度は低くな
り、取扱いは容易である。
【0023】本発明における重合体粒子(b1)または
(b2)としては、ビニル単量体(c)の重合体粒子、
ポリウレア粒子、ポリエステル粒子、ポリウレタン粒子
等が挙げられるが、ビニル単量体(c)の重合体粒子が
好ましい。重合体粒子(b1)または(b2)を構成す
るビニル単量体(c)としては、芳香族炭化水素単量体
類(c−2)、不飽和ニトリル類(c−3)、(メタ)ア
クリル酸エステル類(c−4)およびこれらの単官能ビ
ニル単量体の2種以上の混合物が好ましい。 (c−
2)としては、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロ
キシスチレン、クロルスチレンなどが挙げられる。(c
−3)としては、アクリロニトリル、メタアクリロニト
リルなどが挙げられる。(c−4)としては、(メタ)
アクリル酸アルキルエステル類(アルキル基の炭素数が
1〜30)[具体的にはメチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレ
ート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メ
タ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ト
リデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)
アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘ
キサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メ
タ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、
ドコシル(メタ)アクリレートなど]、ヒドロキシポリ
オキシアルキレンエーテル〔たとえば、分子量200〜
1000〕モノ(メタ)アクリレート類などが挙げられ
る。
【0024】上記以外に、必要によりその他の単量体
(c−5)を使用することもできる。(c−5)として
はエチレン性不飽和カルボン酸およびその誘導体[(メ
タ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミドなど]、脂肪
族炭化水素単量体[エチレン、プロピレンなど]、フッ
素含有ビニル単量体[パーフルオロオクチルエチルメタ
クリレート、パーフルオロオクチルエチルアクリレート
など]、窒素含有ビニル単量体[ジアミノエチルメタク
リレート、モルホリノエチルメタクリレートなど]、ビ
ニル変性シリコンなどが挙げられる。
【0025】ビニル単量体(c)中の(c−2)、(c
−3)、(c−4)および(c−5)の質量比率は、要
求されるポリウレタンの物性等に応じて変えることがで
き、特に限定されないが、一例を示すと次の通りであ
る。 (c−2):好ましくは5〜100質量%、より好まし
くは20〜100質量%、特に好ましくは50〜100
質量%。 (c−3):好ましくは0〜95質量%、より好ましく
は20〜80質量%。 (c−4):好ましくは0〜50質量%、より好ましく
は0〜20質量%。 (c−5):好ましくは0〜10質量%、より好ましく
は0〜5質量%。
【0026】また(c)として(c−2)と(c−3)
を用いる場合、(c−2)と(c−3)の質量比は、好
ましくは(5:95)〜(100:0)、より好ましく
は(20:80)〜(100:0)、特に好ましくは
(50:50)〜(100:0)である。
【0027】本発明の重合体ポリオール組成物(A)の
製造において、ビニル単量体(c)の少なくとも一部と
して、2官能以上の多官能ビニル単量体(c−1)を用
いることにより、(A)の分散安定性をさらに向上させ
ることができる。(c−1)としては、ジビニルベンゼ
ン、エチレンジ(メタ)アクリレート、ポリオキシアル
キレン〔たとえば、分子量200〜1000〕ジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアリルエ
ーテル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ートなどが挙げられる。
【0028】(c−1)の量は、(c)の全質量に基づ
いて、好ましくは0.01%〜5%、より好ましくは
0.05%〜1%である。以上述べたビニル単量体
(c)のうち、特に好ましいものは、(c−2)の中の
スチレンを少なくとも50質量%用いたものである。
【0029】本発明の重合体ポリオール組成物(A)の
製造は、反応性分散剤(d)の存在下、通常の重合体ポ
リオールの製造方法と同様にして行うことが好ましい。
重合方法の具体例としては、(d)を含むポリオール
(a−1)中で、ビニル単量体(c)を重合開始剤の存
在下に重合させる方法(例えば米国特許第338335
1号明細書、特公昭39−24737号公報、特公昭4
7−47999号公報および特開昭50−15894号
公報に記載の方法)が挙げられる。
【0030】本発明の重合体ポリオール組成物(A)
を、(d)を含む(a−1)中で(c)を重合させて製
造する方法において、サブミクロン粒子を得る為に使用
する反応性分散剤(d)の使用量は、(a−1)と
(c)と(d)の合計量、すなわち得られる(A)の質
量に基づいて、通常1〜60質量%、好ましくは2〜3
0質量%、特に好ましくは2〜20質量%である。1質
量%未満ではサブミクロン粒子を得ることができず、6
0質量%を越えると(A)の粘度が高くなり取り扱いが
困難となる。
【0031】(A)中の、(c)からなる重合体すなわ
ち(b1)または(b2)の含量は、(A)の質量に基
づいて、通常30〜60質量%、好ましくは30〜55
質量%、特に好ましくは35〜50質量%である。重合
体の含量が30質量%未満では十分なフォーム圧縮硬さ
が得られず、60質量%を越えると(A)の粘度が高く
なり取り扱いが困難となる。したがって、上記の重合反
応における、(a−1)と(c)と(d)の合計量に対
する(c)の含量も、同様に、通常30〜60質量%、
好ましくは30〜55質量%、特に好ましくは35〜5
0質量%である。(c)および(d)の含量が上記の範
囲外、たとえば(d)の質量に対する(c)の質量が5
0%未満であると、その粒度分布曲線がミクロンレベル
の領域とサブミクロンレベルの領域のそれぞれにピーク
を有する重合体粒子(b2)を1段階で得ることが困難
である。
【0032】上記重合開始剤としては、遊離基を生成し
て重合を開始させるタイプのもの、例えば、2,2’−
アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビ
ス(シクロヘキサン−1−アルボニトリル)、2,2’
−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメ
チル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネイ
ト)、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)
プロピオニトリル]、1,1’−アゾビス(1−アセト
キシ−1−フェニルエタン)などのアゾ化合物;ジベン
ゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ビス
(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボ
ネート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオ
キサイド、過コハク酸などの有機過酸化物および特開昭
61−76517号公報記載の上記以外の過酸化物;過
硫酸塩、過ホウ酸塩等の無機過酸化物などが使用でき
る。これらは2種以上を併用してもよい。
【0033】上記重合開始剤の使用量は、ビニル単量体
(c)の質量に基づいて、好ましくは0.05〜10質
量%、より好ましくは0.1〜5質量%、特に好ましく
は0.2〜2.5質量%である。重合開始剤の使用量が
0.05質量%以上では(c)の重合率が高くなり、重
合体ポリオール(A)中の(c)からなる重合体の含量
が十分となり、10質量%以下であると、(c)からな
る重合体の分子量が低下せず、十分なフォーム圧縮硬さ
が得られる。
【0034】上記重合反応は無溶媒で行うことができる
が、必要により有機溶媒の存在下に行うこともできる
(とくに重合体濃度が高い場合)。有機溶媒としては、
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系
溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクテン、ノネン、デセン
などの脂肪族炭化水素系溶媒、イソプロピルアルコー
ル、n−ブタノールなどのアルコール系溶媒、アセトニ
トリル、酢酸エチル、ジオキサン、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げ
られる。また、必要により連鎖移動剤[たとえばアルキ
ルメルカプタン類(ドデシルメルカプタン、メルカプト
エタノールなど)、アルコール類(イソプロピルアルコ
ール、メタノール、2−ブタノール、アリルアルコール
など)、ハロゲン化炭化水素(四塩化炭素、四臭化炭
素、クロロホルムなど)、特開昭55−31880号公
報記載のエノールエーテル類など]の存在下に重合を行
うことができる。
【0035】重合はバッチ式でも連続式でも行うことが
できる。重合反応は重合開始剤の分解温度以上、好まし
くは60〜180℃、より好ましくは90〜160℃、
特に好ましくは100〜150℃で行われ、常圧下また
は加圧下、さらには減圧下においても行うことができ
る。かくして得られる重合体ポリオール組成物(A)
は、何ら後処理を加えることもなくそのままポリウレタ
ンの製造に使用してもよいが、重合反応終了後、有機溶
媒、重合開始剤の分解生成物、未反応モノマー等の不純
物を、慣用手段(例えばストリッピングなど)により除
くのが望ましい。重合体ポリオール組成物(A)の水酸
基価は、好ましくは5〜100、より好ましくは7〜8
0、特に好ましくは10〜50である。
【0036】ポリオールと有機ポリイソシアネートとを
反応させてなる本発明のポリウレタンの製法において、
ポリオールの少なくとも一部として重合体ポリオール組
成物(A)を用いるが、(A)は、特にポリウレタンフ
ォームの製造に用いることが好適である。また、(A)
は、必要により通常の他の活性水素原子含有化合物と併
用することができる。他の活性水素原子含有化合物とし
ては、ポリウレタンの製造に普通に用いられている他の
高分子ポリオール(B)および/または低分子活性水素
原子含有化合物(C)が使用できる。
【0037】他の高分子ポリオール(B)としては、ポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、変性
ポリオールおよびこれらの混合物が使用できる。ポリエ
ーテルポリオールとしては、前記(A)の原料ポリオー
ル(a−1)の項で例示したポリエーテルポリオールと
同様ものが挙げられる。ポリエステルポリオールとして
は、前記多価アルコール(エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、プロピレングリコ−ル、1,3−また
は1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコールなどの2価アルコール、ま
たはこれらとグリセリン、トリメチロールプロパンなど
の3価またはそれ以上のアルコールとの混合物)と、ポ
リカルボン酸もしくはその無水物、低級エステルなどの
エステル形成性誘導体(たとえばアジピン酸、セバシン
酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テレフタル酸ジメ
チルなど)との縮合反応物;そのアルキレオンキサイド
(EO、POなど)付加反応物;ラクトン(ε−カプロ
ラクトンなど)を開環重合させることにより得られるも
の等が挙げられる。変性ポリオールとしては、これらの
ポリオール(ポリエーテルポリオールおよび/またはポ
リエステルポリオール等)とエチレン性不飽和単量体を
重合させて得られるポリオール(特開昭54−1018
99号公報、特開昭54−122396号公報などに記
載のもの)が挙げられる。また、ポリジエンポリオール
(ポリブタジエンポリオールなど)、水酸基含有ビニル
重合体(アクリル系ポリオール)(たとえば特開昭58
−57413号公報および特開昭58−57414号公
報記載のもの)やヒマシ油などの天然油系ポリオール、
その変性ポリオールなども使用できる。これらの他の高
分子ポリオール(B)は、好ましくは2〜8個、より好
ましくは3〜8個の水酸基と、好ましくは200〜40
00、より好ましくは400〜3000のOH当量を有
している。(B)として特に好ましいものは、ポリエー
テルポリオールである。
【0038】必要により使用される低分子活性水素原子
含有化合物(C)としては、少なくとも2個(好ましく
は2〜3個、特に好ましくは2個)の活性水素原子(水
酸基、アミノ基、メルカプト基など、好ましくは水酸
基)を有する分子量500以下(好ましくは60〜40
0)の化合物、たとえば低分子ポリオール、アミノアル
コールを挙げることができる。低分子ポリオールとして
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジ
オールなどの2価アルコール;グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、
α−メチルグルコシド、ソルビトール、キシリット、マ
ンニット、ジペンタエリスリトール、グルコース、フル
クトース、ショ糖などの3価以上の多価アルコール;低
分子量(たとえば分子量200〜400)の多価アルコ
ールアルキレンオキサイド付加物(ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコールなど);環状基を有す
る低分子ジオール類〔例えば特公昭45−1474号公
報記載のもの(ビスフェノールAのプロピレンオキサイ
ド付加物等)〕;第3級または第4級窒素原子含有低分
子ポリオール〔たとえば特開昭54−130699号公
報記載のもの(N−メチルジエタノールアミン、N−ブ
チルジエタノールアミンなどのN−アルキルジアルカノ
ールアミン等およびそれらの4級化物);トリアルカノ
ールアミン(トリエタノールアミン、トリプロパノール
アミンなど)〕;チオジエチレングリコール等が挙げら
れる。アミノアルコールとしては、モノ−またはジ−ア
ルカノールアミン類、たとえばモノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、モノプロパノールアミンなど)が
挙げられる。これらのうちで好ましいのは、低分子ポリ
オール(とくにジオール)であり、具体的にはエチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、1,6−ヘキサンジオールおよびこれらの2
種以上の混合物である。
【0039】本発明のポリウレタンの製法における活性
水素原子含有化合物全体[(A)並びに必要により
(B)および/または(C)]中の、(A)の量は好ま
しくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、
特に好ましくは20質量%以上である。(A)の量が5
質量%以上であると、ウレタンフォームとした場合のフ
ォームの圧縮硬さが十分となる。また、(B)の量は、
好ましくは0〜95質量%、より好ましくは0〜80質
量%である。(B)が95質量%を越えるとフォーム硬
さが出ないことがある。さらに、(C)の量は、好まし
くは0〜30質量%、より好ましくは0〜10質量%で
ある。(C)がの量が30質量%を越えると、反応時の
発熱温度が高くなり、スコーチが発生することがある。
【0040】本発明のポリウレタンの製法において使用
される有機ポリイソシアネートとしては、従来からポリ
ウレタン製造に使用されている通常のものが使用でき
る。このようなポリイソシアネートとしては、炭素数
(NCO基中の炭素を除く)6〜20の芳香族ポリイソ
シアネートおよびその粗製物(たとえば、2,4−およ
び/または2,6−トリレンジイソシアネート(TD
I)、粗製TDI、2,4’−および/または4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製
MDI[粗製ジアミノフェニルメタン{ホルムアルデヒ
ドと芳香族アミン(アニリン)またはその混合物との縮
合生成物:ジアミノジフェニルメタンと少量(たとえば
5〜20質量%)の3官能以上のポリアミンとの混合
物}のホスゲン化物:ポリアリルポリイソシアネート
(PAPI)など]);炭素数2〜18の脂肪族ポリイ
ソシアネート(たとえば、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネートなど);炭素数4〜15
の脂環式ポリイソシアネート(たとえば、イソホロンジ
イソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート);炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネー
ト(たとえば、キシリレンジイソシアネートなど);お
よびこれらのポリイソシアネートの変性物(ウレタン
基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、
ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトンイミン基、
イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物な
ど);および特開昭61−76517号公報記載の上記
以外のポリイソシアネート;およびこれらの2種以上の
混合物が挙げられる。これらのうちで好ましいものは、
商業的に容易に入手できるポリイソシアネート、たとえ
ば2,4−および2,6−TDI、これらの異性体の混
合物、粗製TDI、4,4’−および2,4’−MD
I、これらの異性体の混合物、粗製MDIとも称せられ
るPAPI、およびこれらポリイソシアネート類より誘
導されるウレタン基、カルボジイミド基、アロファネー
ト基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基
を含有する変性ポリイソシアネート類である。本発明に
おいて、ポリウレタン製造に際してのイソシアネート指
数[NCO/活性水素原子含有基の当量比×100]
は、好ましくは80〜140、より好ましくは85〜1
20、特に好ましくは95〜115である。また、イソ
シアネート指数を上記範囲より大幅に高くして(たとえ
ば300〜1000またはそれ以上)ポリウレタン中に
ポリイソシアヌレート基を導入することもできる。
【0041】ポリウレタンの製造に際しては、反応を促
進させるため、ポリウレタン反応に通常使用される触媒
[たとえばアミン系触媒(トリエチレンアミン、N−エ
チルモルホリンなどの3級アミン)、錫系触媒(オクチ
ル酸第1スズ、ジブチルチンジラウレートなど)、その
他の金属触媒(オクチル酸鉛など)]を使用することが
できる。触媒の量は、反応混合物の質量に基づいて、好
ましくは0.001〜5質量%である。また、本発明に
おいてはポリウレタンの製造に際し、必要により発泡剤
(たとえば塩化メチレン、モノフルオロトリクロロメタ
ン、水など)を使用することができる。発泡剤の使用量
はポリウレタンの所望の密度により任意に変えることが
できる。
【0042】本発明において、必要により整泡剤を使用
することができる。整泡剤としてはシリコーン界面活性
剤(ポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体)
などが挙げられる。本発明において必要により難燃剤を
使用できる。難燃剤としてはメラミン類、リン酸エステ
ル類、ハロゲン化リン酸エステル類、ホスファゼン誘導
体類などが挙げられる。その他本発明において使用でき
る添加剤としては、反応遅延剤、着色剤、内部離型剤、
老化防止剤、抗酸化剤、可塑剤、殺菌剤、カーボンブラ
ックおよびその他の充填剤等、通常の添加剤が挙げられ
る。
【0043】ポリウレタンの製造は通常の方法で行うこ
とができ、ワンショット法、セミプレポリマー法、プレ
ポリマー法等の公知の方法により行うことができる。ポ
リウレタン製造には通常用いられている製造装置を用い
ることができる。無溶媒の場合は、たとえばニーダーや
エクストルーダーのような装置を用いることができる。
閉鎖モールドあるいは開放モールド内で、各種の非発泡
あるいは発泡のポリウレタンの製造を行うことができ
る。ポリウレタンの製造は普通低圧あるいは高圧の機械
装置を用いて原料を混合反応させることにより行われ
る。さらには、原料混合前後(特に原料混合前)、原料
中の溶存空気あるいは混合時に混入した空気などのガス
を真空法により除去することによりポリウレタンの製造
を行うこともできる。本発明の方法は軟質モールドフォ
ームおよびスラブフォームの製造に特に有用である。ま
たRIM(反応射出成形)法による成形にも適用でき
る。
【0044】
【実施例】以下に本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、以下において部、%および比は、それぞれ質量
部、質量%および質量比を示す。
【0045】実施例および比較例に使用した原料の組
成、記号等は次の通りである。 (1)ポリオール: ポリオールa1:グリセリンにPOを付加させた重量平
均分子量3000、水酸基価55のポリオール。 ポリオールa2:グリセリンにPOを付加させた重量平
均分子量5000、水酸基価34のポリオール。 ポリオールa3:グリセリンにPOを付加し、次いでE
Oを付加させた重量平均分子量7000、水酸基価24
のポリオール(EO含量14%)。
【0046】(2)変性ポリオール 変性ポリオールf1:特開昭61−115919号公報
の参考例2に記載されているとおり、2Lの反応容器に
ポリオールとヒドロキシエチルアクリレート1モルを仕
込み、トルエンジイソシアネートを1モル加えて約80
℃で4時間撹拌して得られた、官能基数が2で重量平均
分子量が5000の粘度25000cpsの変性ポリオ
ール。
【0047】(3)ビニル単量体等: St :スチレン GMA:グリシジルメタクリレート MDC:メチレンジクロライド
【0048】(4)重合開始剤: AVN:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル) (5)ポリイソシアネート:TDI−80〔日本ポリウ
レタン工業(株)製〕 (6)触媒: 触媒A:DABCO(ジアミノビシクロオクタン)〔日
本乳化剤(株)製〕 触媒B:ネオスタンU−28(スズ触媒)〔日東化成
(株)製〕 MeONa:ナトリウムメトキサイド (7)整泡剤:F−242T;ポリエーテルシロキサン
重合体〔信越シリコーン(株)製〕
【0049】製造例1〜3[反応性分散剤(d)(変性
ポリオール)の製造] 温度調節器、バキューム攪拌翼、滴下ロート、減圧装
置、ジムロート、窒素流入および流出口を備えた1L容
量の四口フラスコに、窒素気流下ポリオールa1を50
0g入れ、120℃、1トールにて2時間減圧脱水し
た。続いて50℃まで冷却し、MeONaを32g入
れ、150℃、1トールにて6時間メタノールを除去し
た。その後120℃に冷却し、メチレンジクロライド
(MDC)40gを滴下して3〜6時間攪拌した。60
℃冷却した後グリシジルメタクリレート8gを投入し、
1時間攪拌した。冷却後副生した塩をろ過により除去す
ることにより反応性分散剤d1を製造した。表1に記載
の処方により、同様の方法にて反応性分散剤d2および
d3を製造した。これらの原料組成、性状等を表1に示
す。
【0050】
【表1】
【0051】比較例1〜5および実施例1〜4 表2に記載の組成により、温度調節器、バキューム攪拌
翼、滴下ポンプ、減圧装置、ジムロート、窒素流入およ
び流出口を備えた1L容量の四口フラスコに、ポリオー
ルa1の25%相当量を入れ、攪拌下125℃に加熱
し、次いで、滴下ポンプにより原料液(残りの原料配合
液)を4時間かけて連続的に滴下して、比較の重合体ポ
リオールD1〜D5、および本発明の重合体ポリオール
A1〜A3を合成した。さらに、未反応単量体を減圧下
ストリッピングした。また、比較の重合体ポリオールD
4とD5を1:1で配合して本発明の重合体ポリオール
A4を得た。これらの性状等を表2に示す。 [粒子比、粒子頂、最大粒径、最小粒径、最頻値および
平均粒子径(体積基準)測定方法]得られた重合体ポリ
オールを、レーザー光の透過率が70〜90%となるよ
うにポリオールa1で希釈し、粒度分布測定装置(レー
ザー回折/散乱式粒度分布測定装置 LA−700;堀
場製作所製)にて測定した。なお、最頻値は、300μ
m以下を対数軸で64分割した際の、分割された各粒度
分布の範囲に含まれる粒子の全粒子に対する割合(体積
基準)のうち最も大きい値(%)であり、平均粒子径
(μm)の値は、体積基準粒度分布の累積分布50%に
相当する粒子径を示す。また、〔p〕/〔q〕は、最頻
値を〔p〕、最大粒径と最小粒径の差(μm)を〔q〕
として求める。
【0052】
【表2】
【0053】比較例6〜8および実施例5〜8 表2記載の処方によって得た、比較の重合体ポリオール
および本発明の重合体ポリオールのいくつかのものを使
用し、表3に記載の発泡処方により発泡ポリウレタンを
製造した。これらのフォーム物性評価結果を表3に示
す。
【0054】
【表3】
【0055】表3におけるフォーム物性の評価方法は下
記の通りである。 密度(kg/m3):JIS K6301 25%ILD(kg/314cm2):JIS K63
82 引張強度(kg/cm2):JIS K6301 引裂強度(kg/cm):JIS K6301 切断伸度(%):JIS K6301 反発弾性率(%):JIS K6382 通気性(ft3/min):ダウ式フローメーター法
(試験片5×5×2.5) 圧縮永久歪(%):JIS K6382
【0056】本発明の重合体ポリオール組成物を用いた
実施例1〜8は、比較例1〜8に比べて、分散安定性
(粘度、平均粒子径)とフォーム物性がすべて一定レベ
ル以上であり、良好であることがわかる。
【0057】
【発明の効果】本発明の重合体ポリオール組成物は、従
来のものに比べて重合体含量が高く、しかも分散安定性
が極めて良好で低粘度である。また該重合体ポリオール
組成物を必須ポリオール成分に用いる本発明のポリウレ
タンの製法によれば、従来の方法によるもの比べて、高
硬度かつ圧縮永久歪等の良好なレタンフォームを製造す
ることができ、フォームの強伸度も向上させることがで
きる。上記効果を奏することから、本発明の製法により
得られるポリウレタン発泡体は、自動車の内装部品や、
家具などの室内調度などの用途に著しい有用性を発揮す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−206643(JP,A) 特開 平5−59134(JP,A) 特開 平9−309937(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 71/02 - 71/03 C08G 18/48 - 18/50 C08L 25/08 - 25/14 C08L 73/04 - 75/16

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオール(a−1)中に、下記重合体
    粒子(b1)が、全組成物に対して30〜60質量%分
    散されてなる重合体ポリオール組成物(A)。 重合体粒子(b1):0.01〜100μmの粒度分布
    を有し、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置によ
    る、300μm以下を64分割した際の粒度分布の最頻
    値(体積基準:%)を〔p〕、最大粒径と最小粒径の差
    (μm)を〔q〕としたとき、〔p〕/〔q〕が2以下
    である重合体粒子。
  2. 【請求項2】 (b1)の粒度分布の標準偏差が0.8
    μm以上である請求項1記載の重合体ポリオール組成物
    (A)。
  3. 【請求項3】 ポリオール(a−1)中に、下記重合体
    粒子(b2)が、全組成物に対して30〜60質量%分
    散されてなる重合体ポリオール組成物(A)。 重合体粒子(b2):0.01〜100μmの粒度分布
    を有し、その粒度分布曲線がミクロンレベル(1.0〜
    100μm)の領域とサブミクロンレベル(0.01〜
    1.0μm未満)の領域のそれぞれにピークを有する重
    合体粒子。
  4. 【請求項4】 (b1)または(b2)におけるミクロ
    ンレベルの粒子とサブミクロンレベルの粒子の体積の比
    率が(30〜95):(5〜70)である請求項1〜3
    のいずれか記載の重合体ポリオール組成物(A)。
  5. 【請求項5】 (b1)または(b2)における20μ
    m以上の粒子の含量が、(b1)または(b2)の全体
    積に対して5%以下である請求項1〜4のいずれか記載
    の重合体ポリオール組成物(A)。
  6. 【請求項6】 (b1)または(b2)が、(a−1)
    中でビニル単量体(c)を重合させてなる重合体である
    請求項1〜4のいずれか記載の重合体ポリオール組成物
    (A)。
  7. 【請求項7】 ビニル単量体(c)の少なくとも50質
    量%がスチレンである請求項6記載の重合体ポリオール
    組成物(A)。
  8. 【請求項8】 (b1)または(b2)を(a−1)中
    に分散させる分散安定剤として、(A)の質量に基づい
    て1〜60質量%の反応性分散剤(d)を含有させてな
    る請求項6または7記載の重合体ポリオール組成物
    (A)。
  9. 【請求項9】 (d)がポリオール(a−2)の水酸基
    の少なくとも一部を、アルキレンジハライドと反応させ
    て高分子量化し、該反応物に更にビニル基含有化合物
    (e)を反応させてなるビニル基含有変性ポリオールで
    ある請求項8記載の重合体ポリオール組成物(A)。
  10. 【請求項10】 ポリオールと有機ポリイソシアネート
    とを必要により触媒、発泡剤、整泡剤の存在下で反応さ
    せてポリウレタンを製造する方法において、ポリオール
    の少なくとも一部として請求項1〜9のいずれか記載の
    重合体ポリオール組成物(A)を用いることを特徴とす
    るポリウレタンの製法。
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