JP3349018B2 - 誘導電磁器 - Google Patents

誘導電磁器

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JP3349018B2
JP3349018B2 JP21243595A JP21243595A JP3349018B2 JP 3349018 B2 JP3349018 B2 JP 3349018B2 JP 21243595 A JP21243595 A JP 21243595A JP 21243595 A JP21243595 A JP 21243595A JP 3349018 B2 JP3349018 B2 JP 3349018B2
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健嗣 森本
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崇彦 足立
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数の板材を重ね合
せてなるコアとこのコアに装着されたコイルとを有する
誘導電磁器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、外鉄形のトランスにおいては、
図15に示すように、E形とI形の2種類のラミネート
コアをそれぞれ重ね合わせブロック化したのちに接合
し、このEIコア22の窓部にコイル24を嵌めこんで
組み立てられている。この場合、図16(A)に示すよ
うに、例えば1枚の横60(任意単位)×縦80のコア
材料について、横10×縦60の矩形Iを2つ打抜いた
後に中心線O1 で切断して、横60×縦40のE形のラ
ミネートコアLCを2つと、横60×縦10のI形のラ
ミネートコアLCを2つ採るようにする。このE形とI
形のラミネートコアLC,LCをそれぞれ重ね合わせて
ブロック化し、図16(B)のように接合面Mで接着す
ると、EIコアの形状が横60×縦50で、窓空間が横
10×縦30、つまり窓のアスペクト比(AR)が縦3
/横1=3のEIコアが2つ作製されることとなり、コ
ア材料に全く無駄が生じないことになる。ここで、磁路
の磁気抵抗を場所的に均一にするため、コアの外足部2
2A,22Bおよび上下の連結部22D,22Eの幅1
0に対して、中足部22Cの幅は20に設定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
誘導電磁器においては、次のような問題があった。上記
のように、コア材料を無駄なく使用するために、EIコ
アの形状を窓のアスペクト比(AR)3を基準にして形
成していたが、この形状に決まってしまうため、コアの
小型化を図ることが困難であるとともに、鉄,銅の材料
の使用量も決まるため、これらの使用量を節約して低コ
スト化を図ることが困難であった。これは、図16
(B)の横60×縦50のコアをO2 線で切断して、横
30×縦50で窓のアスペクト比(AR)3の内鉄形コ
アを2つ作成する場合においても同様であった。
【0004】また、図17のように、コア22とボビン
レスコイル24との組み立ての際、ボビンレスコイル2
4の一部を絶縁シート38でカバーしてコア22に嵌め
込むが、この嵌め込みの際、コア22の角により絶縁シ
ート38が破損しないように、コイル24とコア22と
の間に十分なクリアランスCが必要となり、窓面積を十
分に利用できなかった。
【0005】この発明は上記の問題点を解決するため
に、コイルの絶縁シートをコアと接触して破損させるこ
とがないとともに、分割コア部間の接合面の磁気抵抗を
減少させることができる誘導電磁器を提供することを目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の誘導電磁器は、複数に分割された分割コ
ア部を互いに接合してなるコアと、このコアに装着され
たコイルと、コイルの表面を覆う絶縁シートと、絶縁シ
ートの外側からコイルの少なくとも内外周面を覆う軟磁
性のコイルカバーとを有し、前記コイルカバーがその周
囲に位置する分割コア部の少なくとも1つに接触して、
分割コア部間の接合面をバイパスする磁路を構成してい
る。
【0007】
【作用および効果】請求項1の発明によれば、絶縁シー
トの外側からコイルの少なくとも内外周面を覆う軟磁性
のコイルカバーがその周囲に位置する分割コア部の少な
くとも1つに接触して、分割コア部間の接合面をバイパ
スする磁路を構成している。従って、コイルの絶縁シー
トをコアと接触して破損させることがないとともに、コ
イルカバーを通って分割コア部間に磁路が形成されるの
で実質的に接合面の磁気抵抗を減少させたと同じ効果を
得ることができる。
【0008】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1に、この発明の第1参考例に係る誘導電磁
器のブロック図を示す。この誘導電磁器は、例えば、コ
ア12とコア12に装着されたコイル14とからなる外
鉄形のトランスである。
【0009】コア12は、中央部の足部(以下、中足
部)12Cとその左右両側の足部(以下、外足部)12
A,12Bとをそれらの両端において、第1および第2
の連結部12D,12Eで連結したものであり、各部1
2A〜12Eは、それぞれ複数のほぼ矩形のけい素鋼板
のような板材(ラミネートコア)を重合して形成されて
いる。つまり、コア12は、各部12A〜12Eに5分
割されている。コイル14は、中足部12Cに装着され
て、外足部12A,12Bおよび両連結部12D,12
Eにより囲まれた矩形の窓部15に位置する。
【0010】ここで、第1参考例のコアは、窓部15の
横寸法wを1としたとき、その縦寸法hを任意に、ま
た、コアの外形の横寸法Wが6にその縦寸法Hをh+2
にそれぞれ設定されている。つまり窓のアスペクト比
(AR)が任意に設定されたコアである。このコアが、
外形が横寸法W6×縦寸法H5で窓のアスペクト比(A
R)が3の従来コアと同等の特性を維持しながら、かつ
鉄および銅材料を節約することができる。このコアの一
例を図2に示す。このコア12は、窓部15の横寸法w
を1としたとき、その縦寸法hが2に、また、コアの外
形の横寸法Wが6にその縦寸法Hが4に、つまり外形が
横寸法W6×縦寸法H4で、窓のアスペクト比(AR)
が2に設定されている。
【0011】また、このコア12は、図16のように従
来コアが外足部22Aの幅10で、かつ、積厚Dであっ
た場合に、同じ積厚Dのもとでこれと同等の特性をもつ
ように、外足部12Aの幅(横寸法wと同じ)を11.
2にしたものであり、積厚Dが異なれば当然にこの幅も
これに限定されない。なお、各部12A〜12Eの接合
面Mを凹凸形状にしている理由は後述する。
【0012】外足部12Aおよび12Bは横11.2
(任意単位:以下同様)×縦22.4の矩形である。中
足部12Cは横22.4×縦22.4の矩形である。第
1および第2の連結部12Dおよび12Eは、横67.
2(11.2×6)×縦44.8(11.2×4)の矩
形である。これらのラミネートコアを重ね合わせブロッ
ク化したのちに接合すると、外形寸法が横67.2(1
1.2×6)×縦44.8(11.2×4)、つまりコ
アの外形が横寸法W6×縦寸法H4であって、窓空間が
横11.2×縦22.4、つまり窓のアスペクト比(A
R)が2のコア12になる。
【0013】コア12の磁気回路CKは図3に示すとお
りとなる。磁束密度B=一定、巻線直流抵抗=一定、コ
ア積厚D=一定とし、図3に示す外足幅をu、中足幅を
v、窓幅をwとしたとき、1/2v=u=wの条件のも
とで、窓のアスペクト比(AR)の変化に対するトラン
スの鉄および銅材料の合計重量の変化を計算した結果を
図4に示す。実線は鉄および銅の合計重量、一点鎖線は
鉄の重量、点線は銅の重量を示す。図4の拡大図を図5
に示す。この図のように、このコアは、窓のアスペクト
比(AR)が2<AR<3の範囲のとき、窓のアスペク
ト比(AR)3の従来コアに比較して、鉄および銅の合
計重量が小さくなる。また、好ましくは2.3<AR<
2.7の範囲のコアが、鉄および銅の合計重量が充分小
さくなる。
【0014】ところで、トランスの軽量化においては上
記のようなARの範囲になるが、トランスの低コスト化
を図るためには、同一重量におけるコア(鉄)のコスト
とコイル(銅)のコストとの比を考慮する必要もある。
例えば、同一重量における銅のコストと鉄のコストの比
が4である場合、図5の太線に示すようなカーブを描
き、コストの最下点はAR=1の方へシフトすることに
なる。つまり、市況の変化によって、銅と鉄の単価の比
が変化することにより、低コスト化を図るためのARの
値も変化することになる。過去10数年来の銅と鉄の単
価比(3.5〜4.5)を考慮すると、1.5≦AR<
2.5で低コスト化が図ることができる。また、このコ
アは、窓のアスペクト比(AR)が任意に設定できるの
で、窓のアスペクト比(AR)が3の従来コアと同等の
特性を維持しながら、コア材料を無駄にすることなく、
低背型の誘導電磁器を形成することができる。
【0015】次に、5分割したコア12の接合面Mの状
態について説明する。図2において、足部12A〜12
Cの端部と両連結部12D,12Eとの接合面Mに矩形
の凹凸部が形成され、この凹凸部が接合面Mに直交する
方向に圧入されている。この場合、この接合面Mはゼロ
クリアランス(隙間公差ゼロ)でプレスして結合する。
【0016】これは、図6に示す従来の嵌合方法を改善
したものである。図6(A)の方法では、ラミネートコ
アの左右の足部とI型コアの間に、アンダーカットUを
備えた凹凸状の接合面Mを設けたE型コアにI型コアを
矢印方向に圧入する際に、コア材料の弾性によりE型コ
アの足部の間隔を狭めるように変形させて嵌合させるた
め、変形の歪が残って、嵌合した後の接合面Mに隙間が
生じる。また、(B)の方法では、接合面Mを略きのこ
状にしたE型コアにI型コアを紙面と垂直の方向に側面
から挿入するため、接合面Mの隙間を小さくして平行に
挿入するのが困難であった。このため、接合面Mの接触
面積は大きくなるが、その隙間によりその効果が相殺さ
れて磁気抵抗を減少させることができなかった。この発
明は、かかる従来の問題点を解決したものである。
【0017】この例では、凹凸の深さが1mm以上であ
って、凹凸の幅と深さとの比を1:1にしている。従っ
て、各部の接触面積は凹凸を設けない場合の2倍にな
る。これは、従来コア22はその接合面が足部の1端だ
けであったのに比較して、このコア12は足部の両端が
接合面となってギャップGの影響も2倍になるが、接触
面積が上記のとおり2倍になることから接合部の磁気抵
抗が1/2になるので、この影響を相殺できる。なお、
凹凸の深さをさらに深くすると、接触面積が大きくな
り、さらにギャップGの影響を小さくできる。このよう
に、接合面Mを凹凸にすることにより、接合面Mの面積
を大きくして、磁気抵抗を減少させることができる。
【0018】このときのコア材料の打ち抜き状態を図7
に示す。図7(A)は、第1連結部12Dおよび第2連
結部12Eの材料採りの状態を示し、接合面Mとなる凹
凸部を挟んでその両側にそれぞれの連結部12D,12
Eを採り、凹凸部でプレス切断する。接合面Mを形成し
ない図示70の微小部分は捨てる。(B)は中足部12
Cの、(C)は外足部12Aおよび12Bの材料採りの
状態を示し、やはり接合面Mとなる凹凸部を挟んでその
両側に中足部12Cと外足部12A,12Bを採り、凹
凸部でプレス切断する。このように、このラミネート板
材に用いられる5分割の各部はすべて矩形であるので、
所定の幅WT1〜WT3のけい素鋼板をこの図のように
切断すれば、無駄なく各部が得られる。従って、従来の
EI形コアと同様に、コア材料にほとんど無駄が生じな
いことになる。
【0019】このように、コア12の接合面Mに凹凸を
設けることにより、接触面積を大きくして磁気抵抗を軽
減するとともに、ゼロ嵌合で圧入することにより、従来
接着もしくは溶接で固定していたものが、ワンタッチの
圧入で強固な結合が得られる。
【0020】この結果、この第1参考例の外形が横6
7.2×縦44.8で窓空間が横11.2×縦22.4
(AR2)で、接合面Mに凹凸を設けたコア12は、外
形が横60×縦50で窓空間が横10×縦30(AR
3)の従来コア22と同一積厚Dの下で比較すると、従
来と同様な性能を有しつつ小型化され、鉄量が従来の約
3.2%増、銅量が約11.8%減となる。従って、堅
牢かつ軽量化したトランスが作製される。
【0021】なお、図2の横6:縦4の外鉄形コアをO
3 線で切断して、左右の両足部にコイルが装着される横
3:縦4の内鉄形コアを2つ作成する場合においても、
従来の横3:縦5の内鉄形コアに比較して同様の効果を
得ることができる。
【0022】図8に、図1のトランスをリーケージトラ
ンスに用いた例を示す。図8(A)〜(D)に、このコ
ア12の正面図、右側面図、平面図、およびコイル付き
の斜視図を示す。図8(D)において、コイルの1次巻
線14Pと2次巻線14Sとの間にリーケージコア16
が設けられている。なお、コア12の背面図は正面図
と、左側面図は右側面図と、底面図は平面図と同一にあ
らわれる。
【0023】次に、第2参考例について説明する。図9
(A)に、第2参考例の誘導電磁器のコア32の正面図
を示す。このコア32は、窓のアスペクト比(AR)が
mであるので、窓部15の横寸法wを1としたとき、窓
部15の縦寸法hがmに、コアの外形の横寸法Wが6
に、コアの外形の縦寸法Hがm+2にそれぞれ設定され
ている。このコア32のmも1.5≦AR<3を満たす
ものである。このコア32は、二点鎖線でそれぞれ囲ま
れる中足部32Cと、その左右両側の外足部32A,B
と、それらの両端において連結する第1連結部32Dお
よび第2の連結部32Eとを有する。これらを形成する
分割コア部は、第1実施例のように5分割された矩形で
はなく、実線で示す分割コア部A,B,Cに3分割され
ている。これら分割コアA,B,C部も、上記と同様に
それぞれ複数の板材を重ね合わせて形成されている。ま
た、図示しないコイルはコア32の窓部15に装着され
る。
【0024】分割コア部Aは、横方向に延びる胴体部A
1 とその下方に延びる第1脚部A2とからなるL字形で
あり、その横寸法が2で縦寸法がm+2である。また、
分割コア部Bは、横方向に延びる胴体部B1 とその下方
に延びる第1脚部B2 とからなるL字形であり、同様
に、その横寸法が2で縦寸法がm+2である。分割コア
部Cは、横方向に延びる胴体部C1 とその中央上方に延
びる第2脚部C2 とからなるT字形であり、その横寸法
が4で縦寸法がm+2である。
【0025】コア32は、分割コア部AとBとが左右対
称に配置され、その間に割り込むように分割コア部Cが
配置されている。分割コア部Aと分割コア部Cとは、分
割コア部Aの胴体部A1 の先端面を、分割コア部Cの第
2脚部C2 の左先端の対応する一側面に突き合わせると
ともに、分割コア部Aの第1脚部A2 の先端の一側面を
分割コア部Cの第2脚部C1 の対応する先端面に突き合
わせた形状になっている。また、分割コア部Bと分割コ
ア部Cとは、分割コア部Bの胴体部B1 の先端面を、分
割コア部Cの第2脚部C2 の右先端の対応する一側面に
突き合わせるとともに、分割コア部Bの第1脚部B2 の
先端の一側面を分割コア部Cの第2脚部C1 の対応する
先端面に突き合わせた形状になっている。これにより、
中足部の磁気通路の面積(横断面積)が外足部および連
結部の2倍になり、コア全体にわたって磁気抵抗が均一
に保たれる。
【0026】このコア32は、分割コア部A,B,Cに
より、窓のアスペクト比(AR)mを任意に設定できる
ので、1.5≦AR<3を満たして軽量化と低コスト化
を図る誘導電磁器あるいは従来と同等の性能を維持しな
がら低背型の誘導電磁器等を容易に形成することができ
る。また、後述するコアの製造方法により、材料の無駄
なく作成できる。さらに、このコア32の接合面Mは1
つの磁気通路で2か所で、従来コア22と同様になるの
で、磁気通路のギャップも同様となり、磁気抵抗が増え
ることもない。従って、第1参考例のように、特に接合
面に凹凸を設けなくても、従来と同様な性能を有しつつ
鉄および銅材料の重量が減少され、軽量化したトランス
が作成できる。
【0027】上記の誘導電磁器のコア32を製造する方
法を以下に説明する。図9(B)において、まず、原板
Pに横寸法4で縦寸法m+3の矩形領域が設定される。
この矩形領域の左下隅を原点(0,0)として、横にX
軸,縦にY軸をとる。この場合、原板Pは高さがm+3
でX方向に延びたものを用いているが、高さが4でY方
向に延びたものを用いてもよい。
【0028】このXY座標上で、座標a(0,1)、b
(1,1)、c(1,m+2)、d(2,m+2)、e
(2,m+3)、f(3,m+2)、g(3,1)、i
(4,1)をとり、座標aとbとを結ぶ切断線X1 、b
とcとを結ぶに切断線Y1 、cとfとを結ぶに切断線X
2 、dとeとを結ぶ切断線Y2 、fとgとを結ぶ切断線
Y3 、gとiとを結ぶ切断線X3 をそれぞれ設定する。
そして、原板Pから上記矩形領域を切り出すとともに、
上記切断線X1 〜X3 ,Y1 〜Y3 に沿って切断する。
このようにして、原板Pに設定された横寸法4で縦寸法
m+3の矩形領域から、分割コア部A,B,Cが取り出
される。これら分割コア部A,B,Cを図9(A)のよ
うに互いに突き合わせて、コア32が組み立てられる。
【0029】このように、図9(B)の原板Pから、全
く材料の無駄がなく、窓のアスペクト比(AR)mのコ
ア32を構成する分割コア部A,B,Cがすべて採れる
ことになる。例えば、窓のアスペクト比(AR)が2の
場合には、原板Pを横寸法4で縦寸法を5にすれば、外
形が横寸法W6×縦寸法H4のコアが材料の無駄なく得
られる。
【0030】次に、この発明の一実施例に係る誘導電磁
について説明する。この例では、従来、絶縁シートの
破損防止のためにコイルとコアとの間にクリアランスを
設けていたことにより、コアの窓面積を十分に利用でき
なかった課題を解決するコイルカバー36が用いられ
る。
【0031】このコイルカバー36,36,36,36
は、ラミネートコアと同じ材質(例えば、けい素鋼板)
のものであり、図10に示すように、第1側壁42、第
1側壁42に平行な第2側壁44、および両側壁42,
44間に取り付けられた連結壁46を有している。ま
た、第1側壁42および第2側壁44の先端部にはそれ
ぞれ折曲片48,48を有している。連結壁46の長さ
tはボビンレスコイル14の1次巻線14Pおよび2次
巻線14Sのコイル面の幅tとほぼ同じ大きさになって
いる。
【0032】まず、1次巻線14Pおよび2次巻線14
Sの両側に絶縁シート38が巻かれる。次に、コイルカ
バー36の折曲片48を互いに広げるようにして、1次
巻線14Pについては下から上方向に、1次巻線14S
については上から下方向に、ボビンレスコイル34の絶
縁シート38を覆うように、それぞれ、このコイルカバ
ー36が嵌め込まれる。これにより、絶縁シート38
は、その表面がコイルカバー36に覆われることにな
り、図11(A)のように、このコイル14をコア12
に嵌め込んだときに、コア12の角により傷つけられる
ことがない。
【0033】また、このコイルカバー36は、その周囲
に位置する分割コア部の外足部12A,12B、中足部
12Cまたは両連結部12D,12Eに接触して、分割
コア部間の接合面をバイパスする磁気通路を構成する。
例えば、図11(B)において、外足部12Aから、コ
イルカバー36を通る磁束は、一部は上方の第2の連結
部12Eに抜け、他部はコイルカバー36を廻り込んで
中足部12Cに抜ける。従って、このコイルカバー36
により、外足部12Aと第2の連結部12Eおよび中足
部12Cとの間で磁気通路が形成されるので、接合面M
がバイパスされた形となり、実質的にコア12の磁気抵
抗を減少させることができる。
【0034】また、コイルカバー36を、上記のような
単一の板材でなく、図12(B)に示すような積層させ
た板材で構成してもよい。このコイルカバー36は、図
12(A)のように、略コの字形状の板材52〜58を
互いに矢印方向に組み合わせたものである。まず、コイ
ル14を挟んで内側の板材54と56とを突き合わせ、
次に、外側の板材52と58を突き合わせて組み立て
る。これにより、コイルカバー36の折曲片48を広げ
る必要がなく、また、各板材がはずれにくい。また、内
側の板材54と56の突き合せ部M1 と、外側の板材5
2と58の突き合せ部M2 とを、互いにその位置をずら
して設けているので、このコイルカバー36の突き合せ
部M1 ,M2 のギャップによる磁気通路の磁気抵抗の増
加が抑えられる。
【0035】図13に、このコイルカバー36をリーケ
ージトランスに用いた場合の正面図を示す。この図のよ
うに、それぞれコイルカバー36に覆われた1次巻線1
4Pと2次巻線14Sとの間に、けい素鋼板を積層させ
たリーケージコア16が設けられており、リーケージコ
ア16はカバーで覆われていない。このリーケージトラ
ンスにおいて、単一の大きなコイルカバーによって両巻
線14P,14Sとリーケージコア16を覆うようにす
ると、積層させたリーケージコア16の両端部16A,
16Bから外足部12Aおよび中足部12Cに向かう、
またはその逆方向に向かう磁束により、これと直交する
広い表面をもつコイルカバーに大きなうず電流損が発生
する。このため、図11では、1次巻線14Pと2次巻
線14Sとでそれぞれ分割してコイルカバー36を形成
し、リーケージコア16の両端部16A,16Bにコイ
ルカバー36が対向しないようにしてうず電流損の発生
を防止している。なお、リーケージトランスでないトラ
ンスの場合には、図14のように、コイルカバー36を
分割せずに一体に形成してもよい。
【0036】なお、この実施例では、誘導電磁器として
トランスを示したが、この発明はチョークにも適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1参考例に係る誘導電磁器を示す
概略斜視図である。
【図2】上記のコアの構成の一例を示す図である。
【図3】コアの寸法関係を示す図である。
【図4】上記の誘導電磁器の窓のアスペクト比とトラン
スの鉄および銅材料の体積との関係を示す図である。
【図5】図4の拡大図である。
【図6】公知のコアの嵌合方法を示す図である。
【図7】コア材料の打ち抜き状態を示す図である。
【図8】上記のコアの正面図、右側面図、平面図、およ
びコイル付きの斜視図である。
【図9】第2参考例による誘導電磁器のコアの正面図、
およびこのコアの材料の板材を示す図である。
【図10】この発明の一実施例に係る誘導電磁器のコイ
ルカバーを示す斜視図である。
【図11】コイルカバーを有する誘導電磁器を示す正面
図である。
【図12】他の実施例によるコイルカバーを示す斜視図
である。
【図13】コイルカバーを有するリーケージトランスを
示す正面図である。
【図14】一体型のコイルカバーを示す正面図である。
【図15】従来の誘導電磁器を示す概略斜視図である。
【図16】従来のコア材料の打ち抜き状態を示す図であ
る。
【図17】従来のコイルに絶縁シートを巻いた状態を示
す図である。
【符号の説明】
12…コア、12A,12B…外足部、12C…中足
部、12D…第1の連結部、12E…第2の連結部、1
4…コイル、15…窓部、36…コイルカバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 足立 崇彦 兵庫県三田市テクノパーク5番地4 田 淵電機株式会社内 (72)発明者 前島 靖 兵庫県三田市テクノパーク5番地4 田 淵電機株式会社内 (72)発明者 東中 猛成 兵庫県三田市テクノパーク5番地4 田 淵電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−322415(JP,A) 実開 昭63−108618(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数に分割された分割コア部を互いに接
    合してなるコアと、 このコアに装着されたコイルと、 コイルの表面を覆う絶縁シートと、 絶縁シートの外側からコイルの少なくとも内外周面を覆
    う軟磁性のコイルカバーとを有し、 前記コイルカバーがその周囲に位置する分割コア部の少
    なくとも1つに接触して、分割コア部間の接合面をバイ
    パスする磁路を構成している誘導電磁器。
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