JP3346221B2 - ショックアブソーバ - Google Patents

ショックアブソーバ

Info

Publication number
JP3346221B2
JP3346221B2 JP12993997A JP12993997A JP3346221B2 JP 3346221 B2 JP3346221 B2 JP 3346221B2 JP 12993997 A JP12993997 A JP 12993997A JP 12993997 A JP12993997 A JP 12993997A JP 3346221 B2 JP3346221 B2 JP 3346221B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable mass
shock absorber
neutral position
spring
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP12993997A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10318321A (ja
Inventor
光彦 原良
隆夫 森田
康次 横幕
康裕 小西
達也 鎌田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP12993997A priority Critical patent/JP3346221B2/ja
Publication of JPH10318321A publication Critical patent/JPH10318321A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3346221B2 publication Critical patent/JP3346221B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば車両など
のサスペンションに使用されるショックアブソーバに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ショックアブソーバと懸架ば
ねとを備えた車両用サスペンションにおいて、車両の走
行状態等に応じてショックアブソーバの減衰力を変化さ
せることができるようにしたもの(いわゆるアクティブ
サスペンション)が実用化されている。また、この種の
サスペンションにおいて、いわゆるスカイフック制御を
行うものも提供されている。
【0003】スカイフック制御とは、懸架ばねによって
支持されているばね上部分(車体マス側)が上下方向に
揺れることを抑制するための制御である。つまり、車体
が上方に変位するときにはショックアブソーバが伸び側
に作動することを抑制し、車体が下方に変位するときに
はショックアブソーバが圧側に作動することを抑制する
ようにしている。
【0004】この種の従来のサスペンションとしては、
図29に示すように、車体マス1を支える懸架ばね2
と、上下方向の振動に対して減衰力を発生するショック
アブソーバ3と、車体マス1の上下方向の加速度を検出
するためのセンサ4と、マイクロプロセッサ等を含む演
算処理回路5と、駆動回路6などを備えている。ショッ
クアブソーバ3は、減衰力を切換えるための電磁ソレノ
イドやステッピングモータ等の電動アクチュエータ7を
備えている。懸架ばね2の下側(ばね下)に車輪8が設
けられている。そして車体マス1が上方あるいは下方に
動いたとき、センサ4の出力信号を演算処理回路5によ
って電気的に処理し、駆動回路6を介して電動アクチュ
エータ7を作動させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したスカイフック
制御が可能な従来の電子制御式サスペンションは、部品
数が多く、構造が複雑となり、コストも高くなる。しか
も、センサ4からの信号を演算処理回路5において処理
する時間が必要であり、かつ、電動アクチュエータ7が
所定位置まで動くのに時間がかかる。このため、路面の
変化に対して応答性に劣るという難点があった。
【0006】従ってこの発明の目的は、構造が簡単で低
コストでスカイフック効果が提供でき、しかも路面の変
化に対して応答性に優れるショックアブソーバを提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を果たすため
に開発された請求項1に記載の本発明のショックアブソ
ーバは、可動マスを所定の中立位置にて浮動状態に支持
する付勢手段を備え、この付勢手段は、前記可動マスの
下側に配設され前記可動マスを前記中立位置側へ押し上
げる第1のばねと、前記可動マスの上側に配設され前記
可動マスを前記中立位置側へ押し下げる第2のばねとを
含んでいる。さらに本発明のショックアブソーバは、前
記可動マスの上下方向の動きに連動する連動部材を有し
ていて前記可動マスの上下方向の位置に応じて減衰力を
可変制御する減衰力発生部を具備している。前記振動感
知機構は、前記ピストンロッドの内部または該ピストン
ロッドに設けたケーシングの内部に形成され前記可動マ
スが収納される内部室と、前記可動マスの外周部に設け
られた流通制御部と、前記内部室と前記流通制御部とで
区画され前記第1のばね側に形成された第1の小液室
と、前記内部室と前記流通制御部とで区画され前記第2
のばね側に形成された第2の小液室と、を含んでいる。
本発明のショックアブソーバにおいては、車体マスが上
下方向に移動する際に、振動検知機構の可動マスは車体
マスに対して相対移動を生じる。すなわち、車体マスと
懸架ばねとを含むばね上系の固有振動数と振動検知機構
のマスばね系の固有振動数をある程度近付けておけば、
車体マスが降下する際に可動マスが相対的に上昇し、こ
れに伴って、減衰力発生部の連動部材はショックアブソ
ーバの圧側の減衰力を高めるように作動する。これとは
逆に、車体マスが上昇する際には可動マスが相対的に降
下し、これに伴い、減衰力発生部の連動部材はショック
アブソーバの伸び側の減衰力を高めるように作動する。
【0008】後述するように、ばね上の共振振動数をω
s 、振動検知機構のマスばね系の共振振動数をωd とし
た場合、共振振動数比(ωd /ωs )は2.5以下が適
している。
【0009】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の第1の実施形態
について、図1から図12を参照して説明する。図1に
示すように、自動車等の車両に使われるサスペンション
10は、懸架ばね11と、ショックアブソーバ12を備
えている。懸架ばね11は、アッパシート13とロアシ
ート14との間に圧縮された状態で設けられている。
【0010】ショックアブソーバ12の一例は、外筒2
0と内筒21を有する二重壁構造のシリンダ22と、シ
リンダ22に挿入された中空のピストンロッド23を備
えている。ピストンロッド23は、ベアリング24によ
ってシリンダ22の軸線方向に移動自在に支持されてい
る。シリンダ22の内部にオイル等の作動液が収容され
ている。シリンダ22の底部付近にベースバルブ部25
が設けられている。シリンダ22を構成する外筒20と
内筒21との間の上部に気室26がある。
【0011】この明細書では、ピストンロッド23がシ
リンダ22から突出する方向に移動することを「伸び側
に移動する」といい、ピストンロッド23がシリンダ2
2に押込まれる方向に移動することを「圧側に移動す
る」という。
【0012】ピストンロッド23の上端部30は、マウ
ントインシュレータ31を介して車体側の部材32に連
結される。アッパシート13の下面側にバンプラバー3
3が設けられている。シリンダ22の下端部にナックル
取付け用ブラケット34が設けられており、このブラケ
ット34に設けたナックル(図示せず)を介して、車輪
35(図2等に示す)が支持される。
【0013】ピストンロッド23の下部側に、軸線方向
に沿う貫通孔40を有する円筒状の軸部41が形成され
ている。軸部41はシリンダ22の内部に位置してい
る。この軸部41には、ピストン部42を備えた減衰力
発生部43が設けられている。ピストン部42は、シリ
ンダ22の内部を上側の第1液室45と下側の第2液室
46とに仕切っている。
【0014】図5等に減衰力発生部43を拡大して示す
ように、ピストン部42には、ピストンロッド23が伸
び側に移動する際に開くディスクバルブ等のピストンバ
ルブ50および流路51と、ピストンロッド23が圧側
に移動する際に開くディスクバルブ等のピストンバルブ
52および流路53が設けられている。
【0015】中空の軸部41には、図5において上から
順に、第1オリフィス55と第2オリフィス56と第3
オリフィス57が形成されている。ピストン部42の上
方にサブピストン60が設けられている。サブピストン
60の内部液室61,62はそれぞれ第1オリフィス5
5と第2オリフィス56とに連通している。
【0016】サブピストン60の上部に、第1液室45
内の作動液がサブピストン60の内部液室61に流入す
ることを許容する一方向弁63が設けられている。サブ
ピストン60の下部に、内部液室62内の作動液が流出
することを許容する一方向弁64が設けられている。サ
ブピストン60の下側に位置する第3オリフィス57
は、スペーサ部材65に形成された横孔66を介して第
1液室45と連通している。
【0017】軸部41の貫通孔40に、連動部材として
機能する円筒状のスプール部材70が収容されている。
このスプール部材70は、軸部41の軸線方向に移動自
在である。スプール部材70に、上から順に第1流通孔
71と第2流通孔72と第3流通孔73が形成されてい
る。スプール部材70の下端は開口しており、スプール
部材70の内部に作動液が自由に出入りすることができ
る。
【0018】図5に示すように、スプール部材70が軸
部41に対し上下方向の中立位置にあるとき、第1オリ
フィス55が第1流通孔71と連通し、第2オリフィス
56が第2流通孔72と連通し、第3オリフィス57が
第3流通孔73と連通するようになっている。
【0019】また図6に示すようにスプール部材70が
軸部41に対し所定位置(上昇端)まで移動したときに
は、第1オリフィス55と第1流通孔71が互いに連通
し、かつ、第2オリフィス56と第2流通孔72との連
通が断たれるとともに、第3オリフィス57と第3流通
孔73との連通も断たれるようになっている。
【0020】また図7に示すようにスプール部材70が
軸部41に対し所定位置(下降端)まで移動したときに
は、第2オリフィス56と第2流通孔72が互いに連通
し、かつ、第1オリフィス55と第1流通孔71との連
通が断たれるとともに、第3オリフィス57と第3流通
孔73との連通も断たれるようになっている。
【0021】スプール部材70の上方に、所定の質量を
有する可動マス80が設けられている。可動マス80は
例えば鉛等の比重が大きい材料が適しており、中空のピ
ストンロッド23の内部室81に、ピストンロッド23
の軸線方向に移動自在に収容されている。可動マス80
の下端部がスプール部材70の上端部に連結されてい
る。従って、可動マス80とスプール部材70とは互い
に一体に上下方向に移動することができる。
【0022】可動マス80の外周部に、減衰手段として
機能するリング状の流通制御部82が設けられている。
この流通制御部82の上部側と下部側とに、それぞれ小
液室83,84が規定されている。小液室83,84に
は、前記液室45,46に収容されているオイル等と同
様の作動液が満たされている。
【0023】小液室83,84は、流通制御部82を介
して互いに連通しており、可動マス80が上下方向に移
動する際に、流通制御部82に作動液が流れることによ
り、可動マス80の往復運動を減衰させることができる
ようになっている。
【0024】可動マス80は、ピストンロッド23の上
端側に設けたストッパ部材87によって、前述の上昇端
(図6に示す位置)よりも上方に移動しないようになっ
ている。またこの可動マス80は、可動マス80の下端
部に設けたストッパ部88によって、前述の下降端(図
7に示す位置)よりも下方に移動しないようになってい
る。
【0025】可動マス80の下側に、可動マス80を図
5に示す中立位置に向かって押上げるための付勢手段と
して機能する第1のばね91が設けられている。可動マ
ス80の上側には、可動マス80を前記中立位置に向か
って押し戻すための付勢手段として機能する第2のばね
92が設けられている。これらのばね91,92の一例
は圧縮コイルばねであり、可動マス80を前記中立位置
に浮動状態に支持できるように、双方のばね定数が設定
されている。
【0026】すなわち下側の第1のばね91は、可動マ
ス80の自重に打ち勝って可動マス80を前記中立位置
まで押上げるに足る反発荷重を生じるようにするため
に、第2のばね92よりも大きなばね定数のものが使わ
れている。これに対し第2のばね92は、可動マス80
が中立位置を越えて上昇したときに、可動マス80を中
立位置に押し戻すに足る反発荷重を発生すればよいか
ら、第1のばね91よりも小さなばね定数のものが使わ
れている。
【0027】図8は前記サスペンション10の振動系を
模式化して示したものである。この図において、可動マ
ス80とばね91,92とを含むマスばね系と、可動マ
ス80の振動を減衰させるための流通制御部82など
は、振動感知機構95として機能するサイズモ系(seis
mic system)を構成する。これに対し、車体96の重量
を含む車体マス97と、前記懸架ばね11と、ショック
アブソーバ12の減衰力発生部43などは、ばね上系9
8を構成する。
【0028】次に、前記構成のショックアブソーバ12
を備えたサスペンション10の作用について説明する。
車両の走行時に、図2に示すように車体96が上下方向
に関してほぼ静止した状態で、路面の凹凸などによっ
て、ばね下、すなわち車輪35側が上下方向に振動する
場合、ピストンロッド23はほぼ静止しているから、ピ
ストンロッド23内の可動マス80はほぼ中立位置に保
たれる。このため、スプール部材70は、図5に示すよ
うにほぼ中立位置にある。この場合、第1オリフィス5
5と第2オリフィス56と第3オリフィス57が、それ
ぞれ第1流通孔71と第2流通孔72と第3流通孔73
に連通する。
【0029】このように可動マス80とスプール部材7
0が中立位置にあるとき、ピストンロッド23に対しシ
リンダ22が下がる方向(伸び側)に移動すると、作動
液は図5に実線矢印で示されるように流れる。すなわ
ち、第1液室45内の作動液の一部がサブピストン60
の一方向弁63を通って内部液室61に流入したのち、
第1オリフィス55を経てスプール部材70の内部に流
入し、第2液室46側に流出する。また第1液室45内
の作動液の一部は、第3オリフィス57を経て第2液室
46に流出する。
【0030】また、前記のように可動マス80とスプー
ル部材70が中立位置にあるとき、ピストンロッド23
に対しシリンダ22が上がる方向(圧側)に移動する
と、作動液は図5に破線矢印で示されるように流れる。
すなわち、第2液室46内の作動液の一部がスプール部
材70の内部を通り、第3オリフィス57を経て第1液
室45側に流出する。またスプール部材70の内部に流
入した作動液の一部は、第2オリフィス56を通ってサ
ブピストン60の内部液室62に流入したのち、一方向
弁64を通って第1液室45側に流出する。こうしてピ
ストンロッド23の移動方向に応じて作動液が減衰力発
生部43を流れることにより、シリンダ22に対するピ
ストンロッド23の往復運動が減衰する。
【0031】図3に示すように、ばね上(車体96)が
下方に動くときには、図6に示すように可動マス80が
相対的に上昇するため、スプール部材70が上昇端位置
まで移動する。この場合、第2オリフィス56と第2流
通孔72との連通が断たれるとともに、第3オリフィス
57と第3流通孔73との連通も断たれる。
【0032】従ってこの状態でシリンダ22が伸び側に
相対移動すると、作動液は図6に実線矢印で示すように
流れる。すなわち、第1液室45内の作動液の一部が、
比較的流通抵抗の小さいサブピストン60の一方向弁6
3と第1オリフィス55を通ってスプール部材70の内
側に流れ込む。第2液室46に流れる。また第1液室4
5内の作動液の一部はピストンバルブ50を経て第2液
室46に流れる。従って比較的ソフトな減衰力となり、
ショックアブソーバ12が伸び側に動くことが許容され
る。
【0033】これに対し、シリンダ22が圧側に相対移
動すると、作動液は図6に破線矢印で示すように流れ
る。すなわち、第2液室46内の作動液が比較的流通抵
抗の大きいピストンバルブ52を通って第1液室45側
に流入する。この場合は、比較的ハードな減衰力とな
り、ショックアブソーバ12が圧側に動くことが抑制さ
れる。
【0034】一方、図4に示すように車体96が上方に
動くときには、図7に示すように可動マス80が相対的
に降下するため、スプール部材70が下降端位置まで移
動する。この場合、第1オリフィス55と第1流通孔7
1との連通が断たれ、かつ、第3オリフィス57と第3
流通孔73との連通も断たれる。
【0035】従ってこの状態でシリンダ22が伸び側に
相対移動すると、作動液は図7に実線矢印で示すように
流れる。すなわち、第1液室45内の作動液の一部が比
較的流通抵抗の大きいピストンバルブ50のみを通って
第2液室46に流れるため、減衰力はハードとなり、シ
ョックアブソーバ12が伸び側に動くことが抑制され
る。
【0036】これに対し、シリンダ22が圧側に相対移
動すると、作動液は図7に破線矢印で示すように流れ
る。すなわち、第2液室46内の作動液が比較的流通抵
抗の小さいピストンバルブ52を通って第1液室45に
流入する。また、第2液室46内の作動液の一部はスプ
ール部材70の内側を通り、第2オリフィス56と一方
向弁64を通って第1液室45に流入する。このため比
較的ソフトな減衰力となり、ショックアブソーバ12が
伸び側に動くことが許容される。
【0037】以上のように、ばね上(車体マス97)が
降下する時と上昇する時とで、伸び側と圧側の減衰力に
差をつけることにより、図9に示すような減衰力特性を
得ることができ、いわゆるスカイフック効果が得られ
る。
【0038】図10は、振動伝達率に関して、前記実施
形態のショックアブソーバ12の特性C1を、減衰力が
ソフトな一般的なショックアブソーバの特性C2と、減
衰力がミディアムな一般的なショックアブソーバの特性
C3と比較したものである。横軸の振動数比は(車体マ
スの固有振動数/路面入力周波数)を表わしている。こ
の実施形態のショックアブソーバ12の特性C1は、一
般的なショックアブソーバの特性C2,C3と比較し
て、広範な振動数比の領域において振動伝達率を下げる
ことができた。
【0039】ここで、懸架ばね11とショックアブソー
バ12とからなるばね上系98(図8に示す)の共振振
動数をωs 、可動マス80とばね91,92とかならな
る振動感知機構95の共振振動数をωd とした場合、共
振振動数比(ωd /ωs )を2.5以下にすることによ
り、図11および図12に示すように、通常のショック
アブソーバに比較して振動伝達率と車体変位量を十分低
いレベルにおさえることができた。但し、共振振動数比
(ωd /ωs )が0.5未満では、実用的な振動感知機
構95を成立させることができないため、この発明で
は、共振振動数比(ωd /ωs )を0.5から2.5の
範囲となるように、可動マス80の重量およびばね9
1,92のばね定数が設定される。そして、振動感知機
構95の減衰比を大きくとることで、幅広い振動周波数
域でスカイフック効果を得るようにすることができる。
図11,12中のCd値は、振動感知機構95の粘性減
衰係数である。
【0040】次に、本発明の第2の実施形態について、
図13から図19を参照して説明する。なお、第2の実
施形態のサスペンション10Aのショックアブソーバ1
2Aは、減衰力発生部43A以外の構成が前記第1の実
施形態のショックアブソーバ12と共通なため、両者に
共通の部材に同一の符号を付して説明は省略する。
【0041】第2の実施形態のショックアブソーバ12
Aは、減衰力発生部43Aの構成が第1の実施形態の減
衰力発生部43よりも簡略化されたものとなっている。
すなわち、図14に拡大して示すように、減衰力発生部
43Aは、主として、ピストン部110と、連動部材と
して機能する円柱状のスライド部材111とから構成さ
れている。スライド部材111は、ピストンロッド23
の貫通孔40に収容されており、ピストンロッド23の
軸線方向に移動可能としている。スライド部材111の
上端部は可動マス80の下端部に連結されている。
【0042】スライド部材111の軸線方向中間部分に
は、所定長さにわたって外径を小さくすることにより、
スライド部材111の軸線方向に延びる流通部112が
形成されている。ピストンロッド23の下部には、前記
流通部112の上端付近と連通可能な第1の連通孔11
5と、前記流通部112の下端付近と連通可能な第2の
連通孔116とが形成されている。ピストンロッド23
の貫通孔40の下端側は、栓117によって密閉されて
いる。
【0043】ピストン部110には、第1実施形態と同
様のピストンバルブ50,52および流路51,53が
設けられている。またこのピストン部110には、第2
の連通孔116に連通するバイパス流路120が形成さ
れている。
【0044】図14に示すように、スライド部材111
がピストンロッド23に対して上下方向の中立位置にあ
るとき、第1の連通孔115がスライド部材111の流
通部112の上端側と連通するとともに、第2の連通孔
116が流通部112の下端側と連通する。
【0045】また図15に示すようにスライド部材11
1がピストンロッド23に対し所定位置(上昇端)まで
移動したとき、第1の連通孔115が流通部112と連
通したまま、第2の連通孔116がスライド部材111
によって塞がれるようになっている。
【0046】そして図17に示すようにスライド部材1
11がピストンロッド23に対し所定位置(下降端)ま
で移動したとき、第1の連通孔115がスライド部材1
11によって塞がれるとともに、第2の連通孔116と
流通部112とが互いに連通するようになっている。
【0047】次に、第2の実施形態のショックアブソー
バ12Aの作用について説明する。図2に示すように、
車体96が上下方向に関してほぼ静止した状態で、路面
の凹凸などによって、ばね下、すなわち車輪35側が上
下方向に振動する場合、ピストンロッド23はほぼ静止
しているから、ピストンロッド23内の可動マス80は
ほぼ中立位置に保たれる。このため、図14に示すよう
にスライド部材111がほぼ中立位置にある。この場
合、第1の連通孔115がスライド部材111の流通部
112の上端側と連通するとともに、第2の連通孔11
6が流通部112の下端側と連通する。
【0048】このように可動マス80とスライド部材1
11が中立位置にあるとき、ピストンロッド23に対し
シリンダ22が下がる方向(伸び側)に移動すると、作
動液は図14に実線矢印で示されるように流れる。すな
わち、第1液室45内の作動液の一部が第1の連通孔1
15と流通部112およびバイパス流路120を通って
第2液室46に流入する。また第1液室45内の作動液
の一部はピストンバルブ50を通って第2液室46に流
入する。
【0049】また前記のように可動マス80とスライド
部材111が中立位置にあるとき、ピストンロッド23
に対しシリンダ22が上がる方向(圧側)に移動する
と、作動液は図14に破線矢印で示されるように流れ
る。すなわち、第2液室46内の作動液の一部がバイパ
ス流路120を通ってスライド部材111の流通部11
2に入り、さらに第1の連通孔115を経て第1液室4
5に流入する。また、第2液室46内の作動液の一部
は、ピストンバルブ52を通って第1液室45に流入す
る。こうして、シリンダ22に対するピストンロッド2
3の往復運動が減衰する。
【0050】図3に示すように、車体96が下方に動く
ときには、図15に示すように可動マス80が相対的に
上昇するため、スライド部材111が上昇端位置まで移
動する。この場合、第2の連通孔116がスライド部材
111によって塞がれる。
【0051】従ってこの状態でシリンダ22が伸び側に
相対移動すると、作動液は図15に実線矢印で示すよう
に流れることができる。すなわち、第1液室45内の作
動液の一部は、ピストンバルブ50を通って第2液室4
6に流れることができる。
【0052】そして第1液室45の圧力が大きくなる
と、図16に拡大して示すように、スライド部材111
の流通部112の受圧部121から噴出する作動液の流
体力により、スライド部材111が下方すなわち流路が
広がる方向に移動する。ここで流体力について説明する
と、スライド部材111の受圧部121とピストンロッ
ド23との絞り部において、作動液の噴流によってスラ
イド部材流体力(スライド部材111の軸力)が発生す
る。Aを高圧部,Bを低圧部とした場合、流体力fを式
で示せば、f=ρQ(V2−V1) で表わされる。 ここで V1:高圧部Aの流速 V2:低圧部Bの流速 ρ:流体(作動液)の密度 Q:流量 高圧部Aと低圧部Bが縮小管のとき、流れの方向に流体
力が作用し、この流体力による絞り部を開く作用によ
り、所望の低めの減衰力を得ることができる。こうして
流通部112内の作動液が第2の連通孔116とバイパ
ス流路120を経て第2液室46側に流出する。従って
比較的ソフトな減衰力となり、ショックアブソーバ12
Aが伸び側に動くことが許容される。
【0053】シリンダ22が圧側に相対移動するときに
は、図15に示すように第2の連通孔116がスライド
部材111によって閉じたままである。この場合の作動
液の噴流による流体力は、受圧部121とピストンロッ
ド23との絞り部を閉じる方向に作用するので所望の高
い減衰力を得るのに都合がよい。この場合、作動液は図
15中の破線矢印で示されるようにピストンバルブ52
を通って第1液室45に流入する。このためハードな減
衰力となり、ショックアブソーバ12Aが圧側に動くこ
とが抑制される。
【0054】一方、図4に示すように車体96が上方に
動くときには、図17に示すように可動マス80が相対
的に降下するため、スライド部材111が下降端位置ま
で移動する。この場合は、第1の連通孔115がスライ
ド部材111によって塞がれる。
【0055】従ってこの状態でシリンダ22が伸び側に
相対移動すると、作動液は図17中に実線矢印で示すよ
うに比較的流通抵抗の大きいピストンバルブ50のみを
通って第2液室46に流入する。このためハードな減衰
力となり、ピストンロッド23が伸び側に動くことが抑
制される。
【0056】これに対し、シリンダ22が圧側に相対移
動するときには、作動液は図17に破線矢印で示すよう
に流れることができる。すなわち、第2液室46内の作
動液の一部は、ピストンバルブ52を通って第1液室4
5に流れることができる。そして第2液室46の圧力が
大きくなると、図18に拡大して示すように、流通部1
12の受圧部122から噴出する作動液の流体力すなわ
ち作動液反力により、スライド部材111が上方すなわ
ち流路が広がる方向に移動する。このため流通部112
内の作動液が第1の連通孔115を通って第1液室45
側に流出する。従って比較的ソフトな減衰力となり、シ
ョックアブソーバ12Aが圧側に動くことが許容され
る。
【0057】以上のように、ばね上(車体マス97)が
降下する時と上昇する時とで、伸び側および圧側の減衰
力に差をつけることにより、図19に示すように、ばね
上の降下時と上昇時において、減衰力を2点鎖線で示す
特性から実線で示す見掛け上の特性に移行させることが
でき、スカイフック効果が得られる。
【0058】次に、本発明の第3の実施形態について、
図20から図23を参照して説明する。この実施形態の
ショックアブソーバ12Bにおいて、第2の実施形態の
ショックアブソーバ12Aと共通な部材については、両
者に共通の符号を付して説明は省略し、互いに相違する
点について以下に説明する。
【0059】この第3の実施形態のショックアブソーバ
12Bは、振動感知機構95のばね91,92を圧縮し
た状態で保持するための規制部材130,131を備え
ている。これらの規制部材130,131は、ばね9
1,92を所定の初期撓みを与えた状態で保持できるよ
うにするために、ピストンロッド23の軸線方向に所定
長さに設定されている。
【0060】すなわち、下側のばね91の上端は、ばね
座132を介して可動マス80の下部と対向しており、
ばね座132は、規制部材130の係止部130aによ
って上方への移動が規制されている。上側のばね92の
下端は、ばね座133を介して可動マス80の上部と対
向しており、ばね座133は、規制部材131の係止部
131aによって下方への移動が規制されている。
【0061】従って図23に示すように、前記可動マス
80が中立位置にあるときに、ばね91,92の初期撓
みによるセンタリング力を発揮できる。こうすることに
よって、ばね91,92の反発荷重のばらつきや自由長
のばらつき等に影響されることなく可動マス80とスラ
イド部材111を所定の中立位置に正確に保持すること
ができる。また、可動マス80が中立位置にあるとき
に、振動の影響をある程度受けにくい不感帯を設定でき
る。
【0062】この第3の実施形態のショックアブソーバ
12Bは、第2の実施形態のショックアブソーバ12A
と同様に、図20に示すようにスライド部材111がピ
ストンロッド23に対して上下方向の中立位置にあると
き、第1の連通孔115がスライド部材111の流通部
112の上端側と連通するとともに、第2の連通孔11
6が流通部112の下端側と連通する。そして、シリン
ダ22が伸び側に相対移動する際には実線矢印で示すよ
うに作動液が流れ、シリンダ22が圧側に相対移動する
際には破線矢印で示すように作動液が流れる。
【0063】そして車体96が下がるときには、図21
に示すようにスライド部材111がピストンロッド23
に対して上昇端まで移動することによって、第2の連通
孔116がスライド部材111によって塞がれる。従っ
てこの状態でシリンダ22が伸び側に相対移動すると、
作動液が図21に実線矢印で示すように流れ、第1液室
45の圧力が大きくなると、流通部112内の作動液の
圧力によってスライド部材111が下方に少し移動する
ことにより、作動液がバイパス流路120を通って第2
液室46側に流出することができる。このため比較的ソ
フトな減衰力となり、ショックアブソーバ12Bが伸び
側に移動することが許容される。シリンダ22が圧側に
相対移動するとき、作動液は破線矢印で示すように流れ
る。
【0064】また、車体96が上がるときには、図22
に示すようにスライド部材111がピストンロッド23
に対して下降端まで移動することによって、第1の連通
孔115がスライド部材111によって塞がれる。従っ
てこの状態でシリンダ22が伸び側に相対移動すると、
作動液が実線矢印で示すように流れる。そしてシリンダ
22が圧側に相対移動すると、作動液が図22に破線矢
印で示すように流れ、第2液室46の圧力が大きくなる
と、作動液の反力によってスライド部材111が上方に
少し移動することにより、流通部112内の作動液が第
1液室45側に流出することができる。このため比較的
ソフトな減衰力となり、ショックアブソーバ12Bが圧
側に動くことが許容される。このため第3の実施形態の
ショックアブソーバ12Bも、第2の実施形態のショッ
クアブソーバ12Aと同様のスカイフック効果を得るこ
とができる。
【0065】次に、本発明の第4の実施形態について、
図24から図28を参照して説明する。この実施形態の
サスペンション10Cのショックアブソーバ12Cは、
振動感知機構95を設ける位置が第2の実施形態のショ
ックアブソーバ12Aと異なる。それ以外の構成と作用
は第2の実施形態と共通なため、両者に共通の部材に共
通の符号を付して説明は省略する。
【0066】この実施形態のショックアブソーバ12C
は、ピストンロッド23の上端部に振動感知機構95を
備えている。この振動感知機構95は、図25あるいは
図26に拡大して示すように、ロアケース150とアッ
パケース151およびインナケース152などからなる
ケーシング153と、ケーシング153の内部に収容さ
れた可動マス80と、可動マス80を中立位置にて浮動
状態に付勢するばね91,92などから構成されてい
る。
【0067】アッパケース151と可動マス80との間
に第1の小液室155が規定され、インナケース152
と可動マス80との間に第2の小液室156が規定され
ている。これらの小液室155,156に作動液が収容
され、キャップ157によって密閉されている。
【0068】小液室155,156は、可動マス80の
外周部とインナケース152の内面との間の流通制御部
160などを介して互いに連通しており、可動マス80
が上下方向に移動する際に流通制御部160に作動液が
流れることにより、可動マス80の往復運動を減衰させ
ることができるようになっている。
【0069】ロアケース150はナット165によって
ピストンロッド23の上端部に固定されている。ロアケ
ース150とアッパケース151は、互いにボルト等の
固定用部材166によって締結される。可動マス80
は、ナット167によって作動ロッド170の上端部に
固定されている。作動ロッド170はガイド部材171
の端から上方に突出している。
【0070】可動マス80は、付勢手段として機能する
ばね91,92によって、図26に示す中立位置に付勢
されている。下側のばね91は、インナケース152と
可動マス80との間に所定の初期撓みを与えた状態で保
持され、可動マス80を中立位置の方向に押し上げてい
る。上側のばね92は、アッパケース151と可動マス
80との間に所定の初期撓みを与えた状態で保持され、
可動マス80が中立位置を越えて上昇したとき可動マス
80を中立位置に押し戻すようにしている。
【0071】インナケース152にばねストッパ172
が設けられており、下側のばね91のばね座173が所
定高さを越えることを規制している。すなわちこれらの
ばね91,92は、前述の第3の実施形態と同様に、可
動マス80を中立位置に保持するためのセンタリング力
を発揮できるようになっている。
【0072】図24に示すように、ピストンロッド23
の中心部に作動ロッド170が軸線方向に移動自在に挿
通されている。作動ロッド170の下端側に、前記第2
の実施形態と同様の構成と作用の減衰力発生部43Aが
設けられている。
【0073】従って車体が下がる際には、図27に示す
ように可動マス80が相対的に上昇し、第2の実施形態
と同様にスライド部材111が上昇することにより、第
2の実施形態で述べたと同様の減衰力が得られる。ま
た、車体が上がる際には、図28に示すように可動マス
80が相対的に降下し、スライド部材111が降下する
ことにより、第2の実施形態で述べたと同様の減衰力が
得られる。
【0074】この第4の実施形態のショックアブソーバ
12Cのように、振動感知機構95をピストンロッド2
3の外側の端部に装着した場合には、可動マス80の形
状や大きさの制約が減り、所望の形状あるいは大きさの
可動マス80を用いることが容易となる。また、振動感
知機構95の特性や減衰力発生部43Aの特性を変えた
いときに、アッパケース151を取外すことによって、
可動マス80や作動ロッド170およびスライド部材1
11などを外部に取出し、所望の特性をもつものに交換
するなどして、仕様変更等に対して容易に対処すること
ができる。
【0075】
【発明の効果】請求項1に記載された本発明のショック
アブソーバは、メカニカルで単純な構成の振動感知機構
を用いてスカイフック効果を得ることができる。この発
明によれば、部品点数が少なく、可動マスによって直接
的に減衰力を可変制御するため路面状況に対する応答性
に優れ、しかも低コストで提供することができる。本発
明は、可動マスを所定の中立位置にて浮動状態に支持す
る付勢手段を備えているため、可動マスが中立位置にあ
るときに、第1および第2のばねの初期撓みによるセン
タリング力を発揮できる。また、可動マスが中立位置に
あるときに、振動の影響をある程度受けにくい不感帯を
設定できる。
【0076】請求項2に記載のショックアブソーバによ
れば、ロッドの内部に振動感知機構を組込むことによ
り、コンパクトに構成するこができる。この場合、ショ
ックアブソーバの外形が通常のショックアブソーバと変
らないため、既存のサスペンションにそのまま組込むこ
とができる。
【0077】請求項3に記載のショックアブソーバによ
れば、ロッドの外側の端部に振動感知機構を設けたこと
により、振動感知機構の変更等が容易となり、しかも可
動マスやばね等のマスばね系の寸法や形状の制約が少な
くなり、所望のマスばね系を組込むことが容易となる。
【0078】請求項4と請求項5に記載したショックア
ブソーバによれば、可動マスの中立位置において、付勢
手段としてのばねによるセンタリング力を発生させるこ
とができるため、中立位置にて可動マスを安定して支持
することができる。しかもばねのばらつきに影響される
ことなく可動マスを中立位置に正確に保持することがで
きる。請求項6に記載のショックアブソーバによれば、
減衰力発生部の構成をさらに簡略化することができ、コ
スト的にさらに有利となる。請求項7に記載の発明によ
れば、共振振動数比(ωd /ωs )を2.5以下にする
ことにより、通常のショックアブソーバに比較して振動
伝達率と車体変位量を十分低いレベルにおさえることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示すショックアブ
ソーバを備えたサスペンションの縦断面図。
【図2】 ばね上が中立状態にあるときの車両の一部の
側面図。
【図3】 ばね上が降下した状態を示す車両の一部の側
面図。
【図4】 ばね上が上昇した状態を示す車両の一部の側
面図。
【図5】 図1に示されたショックアブソーバの可動マ
スが中立位置にあるときの断面図。
【図6】 図1に示されたショックアブソーバの可動マ
スが上昇したときの断面図。
【図7】 図1に示されたショックアブソーバの可動マ
スが降下したときの断面図。
【図8】 図1に示されたサスペンションの振動系の概
略図。
【図9】 図1に示されたサスペンションの減衰力特性
を示す図。
【図10】 図1に示されたサスペンションの振動伝達
率を示す図。
【図11】 共振振動数比と振動伝達率との関係を示す
図。
【図12】 共振振動数比と車体変位量との関係を示す
図。
【図13】 本発明の第2の実施形態を示すショックア
ブソーバを備えたサスペンションの縦断面図。
【図14】 図13に示されたショックアブソーバの可
動マスが中立位置にあるときの断面図。
【図15】 図13に示されたショックアブソーバの可
動マスが上昇したときの断面図。
【図16】 図15に示されたスライド部材が下方に少
し移動した状態を示す断面図。
【図17】 図13に示されたショックアブソーバの可
動マスが降下したときの断面図。
【図18】 図17に示されたスライド部材が上方に少
し移動した状態を示す断面図。
【図19】 図13に示されたショックアブソーバの減
衰力特性を示す図。
【図20】 本発明の第3の実施形態を示すショックア
ブソーバの一部の縦断面図。
【図21】 図20に示されたショックアブソーバの可
動マスが上昇したときの断面図。
【図22】 図20に示されたショックアブソーバの可
動マスが降下したときの断面図。
【図23】 図20に示されたショックアブソーバにお
ける可動マスの変位とばね反力との関係を示す図。
【図24】 本発明の第4の実施形態を示すショックア
ブソーバを備えたサスペンションの縦断面図。
【図25】 図24に示されたショックアブソーバの振
動感知機構を分解して示す断面図。
【図26】 図24に示されたショックアブソーバの可
動マスが中立位置にあるときの断面図。
【図27】 図24に示されたショックアブソーバの可
動マスが上昇した状態の断面図。
【図28】 図24に示されたショックアブソーバの可
動マスが降下した状態の断面図。
【図29】 従来のサスペンションを示す概略図。
【符号の説明】
10,10A,10C…サスペンション 11…懸架ばね 12,12A,12B,12C……ショックアブソーバ 22…シリンダ 23…ピストンロッド 43,43A…減衰力発生部 70…スプール部材(連動部材) 80…可動マス 91,92…ばね(付勢手段) 95…振動感知機構 98…ばね上系 111…スライド部材(連動部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小西 康裕 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 鎌田 達也 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−170680(JP,A) 実開 平5−58032(JP,U) 実開 昭59−21147(JP,U) 米国特許2329803(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 9/00 - 9/58 F16F 15/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体側と車輪側との間に介装されるショッ
    クアブソーバであって、 車体側の上下方向の動きを感知する可動マスおよびこの
    可動マスを所定の中立位置にて浮動状態に支持する付勢
    手段を含むマスばね系を備えた振動感知機構と、 前記可動マスの上下方向の動きに連動する連動部材を有
    していて前記可動マスの上下方向の位置に応じて減衰力
    を可変制御する減衰力発生部と、 を具備し、 前記付勢手段は、 前記可動マスの下側に配設され前記可動マスを前記中立
    位置側へ押し上げる第1のばねと、 前記可動マスの上側に配設され前記可動マスを前記中立
    位置側へ押し下げる第2のばねと、 を含み、前記振動感知機構は、 ピストンロッドの内部または該ピストンロッドに設けた
    ケーシングの内部に形成され前記可動マスが収納される
    内部室と、 前記可動マスの外周部に設けられた流通制御部と、 前記内部室と前記流通制御部とで区画され前記第1のば
    ね側に形成された第1の小液室と、 前記内部室と前記流通制御部とで区画され前記第2のば
    ね側に形成された第2の小液室と、 を含む ことを特徴とする減衰力可変ショックアブソー
    バ。
  2. 【請求項2】前記振動感知機構は、ショックアブソーバ
    のピストンロッドの内部に収容されていることを特徴と
    する請求項1記載のショックアブソーバ。
  3. 【請求項3】前記振動感知機構は、ショックアブソーバ
    のピストンロッドの上端側に設けられたケーシング内に
    収容されていることを特徴とする請求項1記載のショッ
    クアブソーバ。
  4. 【請求項4】前記振動感知機構の付勢手段は、前記可動
    マスが前記中立位置にあるときに前記第1および第2の
    ばねに初期撓みを与えることによって前記可動マスを前
    記中立位置に所定のセンタリング力を与えた状態で保持
    する規制部材を備えていることを特徴とする請求項1〜
    3のうちいずれか1項に記載のショックアブソーバ。
  5. 【請求項5】前記下側のばねは、前記可動マスの自重に
    抗して前記可動マスを前記中立位置まで押し上げるに足
    る反発荷重を生じるように初期撓みを与えた状態で前記
    規制部材によって保持され、かつ、前記第2のばねは、
    前記可動マスが前記中立位置を越えて上昇したときにこ
    の可動マスを前記中立位置に押し戻すべく反発荷重を生
    じるように初期撓みを与えた状態で前記規制部材によっ
    て保持されていることを特徴とする請求項4記載のショ
    ックアブソーバ。
  6. 【請求項6】前記減衰力発生部は、前記可動マスに連動
    して上下方向に移動可能なスライド部材を有し、このス
    ライド部材はショックアブソーバが伸び側および圧側の
    いずれの方向に移動する際にも作動液が流通する共通の
    流通部を有し、かつこのスライド部材は、前記可動マス
    が相対的に上昇した状態においてショックアブソーバが
    圧側に移動する際に前記流通部の流路を狭めかつショッ
    クアブソーバが伸び側に移動する際に作動液の噴流によ
    る流体力を利用して前記スライド部材の降下により流路
    を広げ、前記可動マスが相対的に降下した状態において
    ショックアブソーバが伸び側に移動する際に前記流通部
    の流路を狭めかつショックアブソーバが圧側に移動する
    際に作動液の噴流による流体力を利用して前記スライド
    部材の上昇により流路を広げるように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載のショックアブソーバ。
  7. 【請求項7】前記ショックアブソーバと協働して車両用
    サスペンションを構成する懸架ばねをさらに備え、前記
    ショックアブソーバおよび前記懸架ばねとからなるばね
    上系の共振振動数をωs 、前記振動感知機構の共振振動
    数をωd としたとき、 共振振動数比(ωd /ωs )を2.5以下としたことを
    特徴とする請求項1記載のショックアブソーバ。
JP12993997A 1997-05-20 1997-05-20 ショックアブソーバ Expired - Fee Related JP3346221B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12993997A JP3346221B2 (ja) 1997-05-20 1997-05-20 ショックアブソーバ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12993997A JP3346221B2 (ja) 1997-05-20 1997-05-20 ショックアブソーバ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10318321A JPH10318321A (ja) 1998-12-04
JP3346221B2 true JP3346221B2 (ja) 2002-11-18

Family

ID=15022178

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12993997A Expired - Fee Related JP3346221B2 (ja) 1997-05-20 1997-05-20 ショックアブソーバ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3346221B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102431404A (zh) * 2011-10-25 2012-05-02 上海交通大学 一种竖直升降的六连杆式液压悬挂机构
IT201800007584A1 (it) * 2018-07-27 2020-01-27 Sistemi Sospensioni Spa Ammortizzatore idraulico a smorzamento variabile, particolarmente per sospensione di veicolo.
JP2020118287A (ja) * 2019-01-28 2020-08-06 株式会社ショーワ 圧力緩衝装置、懸架装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10318321A (ja) 1998-12-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4858733A (en) Electroviscous liquid-filled suspension device and control damping device therefor
US4518154A (en) Pneumatic spring, especially for motor vehicles
US4614255A (en) Hydraulic shock absorber for vehicles
JPH08300928A (ja) 車両用サスペンション装置及び同装置のための電気制御装置
JP2016032990A (ja) 緩衝器付き車両
EP0178652B1 (en) Liquid-filled type vibration damping structure
JPH0719642U (ja) 車両用緩衝装置
JPH023518A (ja) エンジン及びサスペンションの振動制御装置
JP3346221B2 (ja) ショックアブソーバ
US5054145A (en) Cushion arrangement
JPS645174B2 (ja)
JPH0719643U (ja) 車両用緩衝装置
JP4318071B2 (ja) 油圧緩衝器
JPH03535B2 (ja)
JPS59106734A (ja) 油圧緩衝器
JPH07174183A (ja) 油圧緩衝器
JPS597057B2 (ja) 車輛用油圧緩衝装置
JPH08312712A (ja) サスペンション装置
JPH0478337A (ja) 油圧緩衝器
JPH02109713A (ja) サスペンション装置
JPH06229439A (ja) ショックアブソーバ
KR100320502B1 (ko) 차량용 쇽 업소버
KR960004424Y1 (ko) 자동차의 쇽업소오버 감쇠벨브
JPS63176839A (ja) 減衰力可変シヨツクアブソ−バ装置
JP3525740B2 (ja) ショックアブソーバ

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020430

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020806

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees