JP3345240B2 - 固体高分子型燃料電池及びその製造方法 - Google Patents

固体高分子型燃料電池及びその製造方法

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JP3345240B2 JP30784995A JP30784995A JP3345240B2 JP 3345240 B2 JP3345240 B2 JP 3345240B2 JP 30784995 A JP30784995 A JP 30784995A JP 30784995 A JP30784995 A JP 30784995A JP 3345240 B2 JP3345240 B2 JP 3345240B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型の固体高分
子型燃料電池及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】積層型の固体高分子型燃料電池は、一般
的にイオン交換膜の中央部にアノードとカソードを配し
たセルが、アノードガスチャネル並びにカソードガスチ
ャネルが形成された一対の電池プレートで挟持され、セ
ルと電池プレートとの間に集電体が介挿されて電池の基
本単位が構成されており、アノードガスチャネル並びに
カソードガスチャネルを通して、各電極にアノードガス
並びにカソードガスを加圧供給し、セルで発電された電
気は集電体で取り出すようになっている。
【0003】そして、実用的な製品としては、このよう
な基本単位が何段にも積層されて高電圧が取り出せるよ
うになっているものが多い。ところで、このような固体
高分子型燃料電池においては、セルを構成するイオン交
換膜が薄く且つ柔軟であり、またアノードガス,カソー
ドガスが加圧供給されるため、一般的に、セルは一対の
電極がイオン交換膜の中央部にだけ配されており、電極
が配されていないイオン交換膜の外周部と電池プレート
との間は、シール部材,或は電池プレートの外周部に形
成された周壁部等でシールすることによって、セルが保
持されると共にアノードガス及びカソードガスが外に漏
れないようになっている。また、セルの中央部の電極部
分は一対の集電体で両側から挟まれて更にその外側から
電池プレートで挟持されているので、イオン交換膜はア
ノードガスとカソードガスの差圧にも耐えることができ
るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな固体高分子型燃料電池において、セルの電極の外周
とシール部の内周との間において、上述した差圧等の原
因によって、イオン交換膜がたるむように変形したり、
更にはイオン交換膜が破損したりするといった問題が生
じていた。
【0005】このイオン交換膜の変形はセルの性能劣化
につながり、イオン交換膜が破損した場合には、アノー
ドガスとカソードガスが混合して電池としての機能が損
なわれ、電池寿命に達してしまうので、これを解決する
方法が望まれていた。本発明は、上記課題に鑑み、イオ
ン交換膜が変形したり破損したりすることを防止するこ
とによって、電池の長寿命化を実現できる固体高分子型
燃料電池及びその簡便な製造方法を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、イオン交換膜の中央部に一
対の電極を配したセルが、前記電極に対向してガスチャ
ネルが設けられた一対の電池プレートで挟持されて構成
され、且つ前記セルの中央部と電池プレートとの間には
一対の集電体が介挿され、前記セルの外周部と一対の電
池プレートと間にはシール部が設けられている固体高分
子型燃料電池において、前記集電体には、前記電極の外
周と前記シール部との間において、イオン交換膜と電池
プレートとの間の間隙を充填する充填材を兼ねる、加圧
によって収縮する多孔性の材料からなる外周端部が形成
されていることを特徴とする。
【0007】この発明の固体高分子型燃料電池によれ
ば、充填材を兼ねる集電体の外周端部によって、イオン
交換膜の変形や破損が防止される。また、集電体に充填
材を兼ねる外周端部が形成されているので、集電体と充
填材との位置関係がずれることはない。また、請求項2
記載の発明は、イオン交換膜の中央部に一対の電極を配
したセルが、電極に対向してガスチャネルが設けられた
一対の電池プレートで挟持されて構成され、且つセルの
中央部と電池プレートとの間には一対の集電体が介挿さ
れ、セルの外周部と一対の電池プレートとの間にはシー
ル部が設けられている固体高分子型燃料電池において、
電極の外周と前記シール部との間には、イオン交換膜と
電池プレートとの間の間隙を充填する加圧によって収縮
する多孔性の材料からなる充填材が設けられ、且つ、シ
ール部は、セルを所定の形状に保持する保持用枠体とし
ての機能を兼ね備えるとともに、イオン交換膜の外周部
に接合されていることを特徴とする。この発明の固体高
分子型燃料電池によれば、充填材によって、イオン交換
膜の変形や破損が防止される。セルを所定の形状に保持
する保持用枠体としての機能を有するシール部が形成さ
れているので、セルが単独で存在する場合(電池に組み
込まれていない状態)においても、セルはシール部によ
って所定の形状に保持される。また、請求項5記載の発
明は、イオン交換膜の中央部に一対の電極を配したセル
が、電極に対向してガスチャネルが設けられた一対の電
池プレートで挟持されて構成され、且つ、セルの中央部
と電池プレートとの間には一対の集電体が介挿され、セ
ルの外周部と一対の電池プレートとの間にはシール部が
設けられ、電極の外周とシール部との間には、イオン交
換膜と電池プレートとの間の間隙を充填する多孔性の充
填材が設けられている固体高分子型燃料電池の製造方法
であって、シール部は、セルを所定の形状に保持する保
持用枠体としての機能を兼ね備えるとともに、イオン交
換膜の外周部に接合されており、一対の集電体と、充填
材の材料とを介挿しつつ、該セルを一対の電池プレート
で挟持する積層ステップと、積層ステップの後、充填材
の材料を圧縮してイオン交換膜上の空間を隙間なく 充填
しながら、一対の電池プレートを締め付けると共に、セ
ルと一対の電池プレートの外周部とをシールする締付ス
テップとを備えることを特徴とする。
【0008】このような製造方法によって、上記の充填
材が充填された固体高分子型燃料電池を作業性よく且つ
精度良く作製することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者等は、固体高分子型燃料
電池のイオン交換膜が変形したり破損したりする現象を
観察した結果、従来の固体高分子型燃料電池では、構造
上、電極の外周に沿ってイオン交換膜上に間隙が形成さ
れ、この間隙がイオン交換膜の変形や破損の発生と関わ
りが深いことがわかった。
【0010】即ち、固体高分子型燃料電池の電極の厚み
は通常20〜30μm程度の薄さなので、電極の外周に
沿って形成される間隙の厚さもわずかなものであるが、
この間隙があるために、柔軟なイオン交換膜にかかる差
圧によって、イオン交換膜が変形したり破損したりす
る。また、固体高分子型燃料電池は、通常の運転時には
イオン交換膜が加湿されて湿潤状態に保たれるよう運転
するが、運転停止時等にイオン交換膜が乾燥した場合に
は収縮し、収縮に伴ってイオン交換膜の間隙の部分が破
損する場合もある。
【0011】例えば、図10に示す従来の固体高分子型
燃料電池では、アノード312及びカソード313上
に、これより若干大きい集電体340,341が積層さ
れている。従って、アノード312及びカソード313
の外周312a,313aとシール材350,351と
の間には、イオン交換膜311と集電体340,341
との間に、アノード312,カソード313の厚みに相
当する間隙390,391が形成されている。図10で
は、イオン交換膜11が間隙391側に押されて変形し
た様子(即ち膜がたるんだ状態)が示されている。この
ような状況は、アノードガスの圧力がカソードガスの圧
力より高い場合に発生する。
【0012】ここで、集電体340,341をアノード
312,カソード313と同等の大きさに設定したとす
れば、アノード312及びカソード313の外周312
a,313aとシール材350,360との間には、イ
オン交換膜311と電池プレート320,330との間
に間隙が形成されるので、同様の問題が生じる。またこ
こで、シール材350,360を、アノード312及び
カソード313の外周312a,313aにぴったりと
接触させることができれば、間隙390,391をなく
すことができるとも考えられる。
【0013】しかし、アノード312及びカソード31
3の外周312a,313aと、集電体40,41の外
周とをぴったり合わせることは事実上困難であるし、シ
ール材350,360及び集電体340,341を介挿
させながらセル310を一対の電池プレート320,3
30で挟持するという電池の組立工程において、シール
材350,360と、アノード312及びカソード31
3の外周312a,313aとを隙間なくぴったりと合
わせることは事実上困難であって、ある程度の間隙が生
じるのは避けられなかった。
【0014】本発明者等は、この間隙が形成される部分
に充填材を配することによって、イオン交換膜の変形や
破損を防止できることを見いだし本発明に到った。請求
項1記載の発明によれば、電極が配されたセルの中央部
と電池プレートとの間に介挿される一対の集電体には、
前記電極の外周とシール部との間において、イオン交換
膜と電池プレートとの間の間隙を充填する充填材を兼ね
る外周端部が形成されているので、前記外周端部がイオ
ン交換膜を両側から押さえて保持する。 従って、差圧に
よるイオン交換膜の変形や破損が防止され、またイオン
交換膜の収縮に伴う破損も防止される。また、集電体と
充填材との位置関係がずれることもない。
【0015】燃料電池の組立時において、このような集
電体を電極上に配すれば、セルに対する充填材の配置も
自動的に行うことができ、作業性に優れる。 また、集電
体は、多孔性カーボン等の通気性を持つ材料で形成され
ているため、加圧によって圧縮されたり弾力性を有した
りする点で、充填材の材料として適している。
【0016】請求項2記載の発明によれば、電極の外周
とシール部との間には、イオン交換膜と電池プレートと
の間の間隙を充填する、加圧によって収縮する多孔性の
材料からなる充填材が設けられ、且つ、シール部は、セ
ルを所定の形状に保持する保持用枠体としての機能を兼
ね備えるとともに、イオン交換膜の外周部に接合されて
いる。従って、セルが単独で存在する場合(電池に組み
込まれていない状態)においても、セルは保持用枠体と
しての機能を兼ね備えるシール部によって所定の形状に
保持される。
【0017】
【0018】
【0019】従って、燃料電池を組立てるときに、セル
の乾燥等に伴って変形したり寸法が変化することが少な
いため、電池の組立の作業性が優れる。シール部の材料
としては、充填材の材料と同様の耐熱性、耐圧性が必要
であり、ある程度の剛性も必要である。シール部の材料
の具体例としては、耐熱性高分子材料(ポリアミド,ポ
リイミド,ポリスルホン,メラミン樹脂,尿素樹脂,A
BS樹脂,エポキシ樹脂,ジアリルフタレート樹脂,ケ
イ素樹脂,ポリチアゾール,PTFE、窒化ホウ素、グ
ラファイト等)、或はこれらにガラス繊維,合成繊維,
セルロース繊維等を充填して剛性を高めたものを用いる
ことができる。また、充填材の材料としては、電池の作
動温度(100℃程度)に耐える耐熱性と、作動圧力に
耐える耐圧性とを有することが必要であって、更に適度
な柔軟性及び弾力性を備えることが望ましい。具体例と
しては、ポリアミド,ポリイミド,ポリスルホン,メラ
ミン樹脂,尿素樹脂,ABS樹脂,エポキシ樹脂,ジア
リルフタレート樹脂,ケイ素樹脂,ポリチアゾール,ポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)などの耐熱性高
分子を発泡させた多孔性の材料等を用いることができ
る。
【0020】請求項3記載の発明によれば、電極の外周
とシール部との間には、イオン交換膜と電池プレートと
の間の間隙を充填する、加圧によって収縮する多孔性の
材料からなる充填材が設けられ、且つ、イオン交換膜の
外周部には、セルを所定の形状に保持する保持用枠体が
接合されており、当該保持用枠体の上にシール部が重ね
られている。 シール部の材料および充填材の材料など
は、上記と同様である。 この燃料電池も、上記請求項2
に記載の発明の場合と同様に、保持用枠体によりセルを
所定の形状に保持することが出来るので、燃料電池を組
立てるときに、セルの乾燥等に伴って変形したり寸法が
変化することが少なくすることが出来、電池の組立の作
業性が優れる。 請求項4記載の発明によれば、充填材の
材料は、電池プレートが挟持する圧力で加圧するときに
圧縮される材料である。従って、圧縮される前の充填材
の材料としては、厚さの厚い材料を用いることができる
ので、電池組立時の作業性に優れ、また、イオン交換膜
と電池プレートとの間を隙間なく充填する作用も優れ
る。
【0021】請求項5記載の発明によれば、セルを所定
の形状に保持する保持用枠体としての機能を持たせたシ
ール部をイオン交換膜の外周部に接合しておき、積層ス
テップでは、一対の集電体と多孔性の充填材の材料を介
挿しつつ、セルを一対の電池プレートで挟持し、その
後、締付ステップでは、充填材の材料を圧縮してイオン
交換膜上の空間を隙間なく充填しながら、一対の電池プ
レートを締め付ける共に、セルと一対の電池プレートの
外周部とをシールする。この製造方法によれば、積層ス
テップを行うときに、セルはシール部によって所定の形
状に保持されており、イオン交換膜が乾燥したとして
も、セルが変形したり寸法が変化することが少ないた
め、作業性よく且つ精度よく電池を組み立てることがで
きる。請求項6記載の発明によれば、枠体形成ステップ
において、セルを所定の形状に保持する保持用枠体をイ
オン交換膜とシール部との間に介挿するとともにイオン
交換膜の外周部に接合しておき、枠体形成ステップの後
の積層ステップにおいて、一対の集電体と充填材の材料
とを介挿しつつ、該セルを一対の電池プレートで挟持
し、積層ステップの後の締め付けステップにおいて、充
填材の材料を圧縮してイオン交換膜上の空間を隙間なく
充填しながら、一対の電池プレートを締め付けると共
に、セルと一対の電池プレートの外周部とをシールす
る。この製造方法においても、上記請求項5記載の発明
と同様に、積層ステップを行うときに、セルはシール部
によって所定の形状に保持されており、イオン交換膜が
乾燥したとしても、セルが変形したり寸法が変化するこ
とが少ないため、作業性よく且つ精度よく電池を組み立
てることができる。
【0022】
【実施例】(参考例1) 図1は、固体高分子型燃料電池の一参考例における基本
単位の構成を示す分解斜視図である。この燃料電池1
は、イオン交換膜11の中央部にアノード12とカソー
ド13(図1においてはイオン交換膜11の背面にあっ
て見えない。図2参照)とが配されたセル10と、セル
10を挟持する1対の電池プレート20,30と、アノ
ード12,カソード13と接するように、電池プレート
20,30とセル10との間に介挿された一対の集電体
40,41と、電池プレート20,30の外周部とセル
10との間に介挿されこの部分をシールするシール材5
0,60と、アノード12の外周12aとカソード13
の外周13a(図1においては見えない。図2参照)に
沿って配され、イオン交換膜11と集電体40,41と
の間を充填する充填材70,80とから構成されてい
る。
【0023】上記参考例1の固体高分子型燃料電池は、
このような基本単位の燃料電池1が所定の数だけ積層さ
れ、その積層体の両端が一対の端板(不図示)で押さえ
られて構成されている。なお、積層される基本単位の数
は、出力しようする電圧に応じて設定される。イオン交
換膜11は、ナフィオン115(ナフィオンは商品名,
USA DuPont社製,厚み0.13mm)からな
る長方形状の薄膜である。アノード12,カソード13
は、共に白金担持カーボンからなる所定の厚さ(20〜
30μm)の成形体であって、イオン交換膜11の中央
部に密着されており、所定の白金担持量(0.7mg/
cm2)に調整されている。また、イオン交換膜11の
外周部の4つ角の部分には、内部マニホールドを形成す
るための4つの円形の窓14,15,16…が開設され
ている。
【0024】電池プレート20,30は、共にイオン交
換膜11と同等の寸法に形成されたカーボン材料からな
るプレートであって、電池プレート20のアノード12
と対向する側には複数のアノードガスチャネル21…が
刻まれ(図1においては、電池プレートの背面側に形成
されているので見えない。図2参照)、電池プレート3
0のカソード13と対向する側には複数のカソードガス
チャネル31…が刻まれている。
【0025】また、電池プレート20,30の各々に
も、内部マニホールドを形成するための4つの円形の窓
24,25,26,27並びに窓34,35,36…が
開設されている。図に示されるように窓34及び窓36
は、複数のカソードガスチャネル31…と連通されてお
り、図には示されないが、これと同様に窓25及び窓2
7は、複数のカソードガスチャネル21…と連通されて
いる。
【0026】集電体40,41は、溌水処理を施した多
孔性カーボンの薄板からなり、アノード12,カソード
13よりも若干大きい寸法で形成されている。そして、
集電体40を介してアノード12と複数のアノードガス
チャネル21…は対向し、集電体41を介して、カソー
ド13と複数のカソードガスチャネル31…とは対向し
ている。
【0027】シール材50,60は、弾力性のある材料
(例えば、EPDMゴム)からなる枠体状の板であっ
て、その外周はイオン交換膜11の外周と同等の寸法で
あって、その内周50a,60aは、集電体40,41
の外周40a,41aと同等の寸法である。また、シー
ル材50,60の各々にも、内部マニホールドを形成す
るための4つの円形の窓54,55,56…並びに窓6
4,65,66…が開設されている。
【0028】充填材70,80は、耐熱性樹脂からなる
枠体状の薄板であって、その厚さはアノード12及びカ
ソード13と同等である。また、その外周の寸法は集電
体40,41と同等であり、内周70a,80aの寸法
はアノード12,カソード13と同等である。これらの
各部材、即ちセル10、電池プレート20,30及びシ
ール材50,60が積層されることにより、窓24,5
4,14,64,34によってカソードガス供給用のマ
ニホールドが構成され、窓26,56,16,66,3
6によりカソードガス排出用のマニホールドが構成され
ている。また、窓25,55,15,65,35により
アノードガス供給用のマニホールドが構成され、窓27
…によってアノードガス排出用のマニホールドが構成さ
れている。
【0029】そして、カソードガス供給用のマニホール
ドに供給されるカソードガスは、複数のカソードガスチ
ャネル31…に分配され、カソード13で発電に用いら
れた後、カソードガス排出用のマニホールドから排出さ
れる。一方、アノードガス供給用のマニホールドに供給
されるアノードガスは、複数のアノードガスチャネル2
1…に分配され、アノード12で発電に用いられた後、
アノードガス排出用のマニホールドから排出されるよう
になっている。
【0030】図2は、図1に示す燃料電池1をX−X線
に沿って切断した断面を描いた図である。図に示すよう
に、イオン交換膜11の外周部は、シール材50,60
を介して電池プレート20,30で挟持されていると共
に、電池プレート20,30の外周部とイオン交換膜1
1との間がシール材50,60でシールされている。ま
た、集電体40は、シール材50の内周50aの内側に
丁度はまり込んでおり、集電体41は、シール材60の
内周60aの内側に丁度はまり込んでいる。
【0031】また、充填材70は、アノード12の外周
12aとシール材50の内周50aとの間の範囲で、集
電体40とイオン交換膜11との間を充填し、充填材8
0は、カソード13の外周13aとシール材60の内周
60aとの間の範囲で、集電体41とイオン交換膜11
との間を充填している。このように、アノード12,カ
ソード13の外周12a,13aとシール材50の内周
50aとの間の範囲で、イオン交換膜11は、充填材7
0,80によって両側から押さえられているため、差圧
によってイオン交換膜11が変形したり破損したりする
ようなことはなく、またイオン交換膜11が乾燥した場
合にも、収縮による膜の破損は生じにくい。
【0032】上記参考例1の固体高分子型燃料電池は、
次のようにして製造することができる。セル10は、イ
オン交換膜11に、アノード12,カソード13の材料
をホットプレスで密着させることによって作製できる。
電池プレート20,30は、カーボンプレートを切削加
工することによって作製できる。集電体40,41や、
シール材50,60や、充填材70,80の材料は、各
々の素材を切削することによって作製できる。
【0033】電池組立て時には、セル10を水に漬けて
イオン交換膜11を湿潤状態にしておく。このように湿
潤させるのは、イオン交換膜11は湿潤させると膨潤す
るので、仮に乾燥状態のままイオン交換膜11を組み込
むと、運転時に加湿によってイオン交換膜11がたるん
でしまうためである。そして、セル10の外周部にはシ
ール材50,60を介挿させ、且つセル10の中央部に
は集電体40,41及び充填材70,80を介挿させな
がら、セル10に電池プレート20,30を積層させ
る。
【0034】具体的な手順としては、電池プレート30
を、カソードガスチャネル31…側を上にして置き、そ
の外周部にはシール材60を配置し、中央部には、集電
体41,充填材80の材料,セル10を順に位置合わせ
しながら積層する。更に、セル10の外周部上にシール
材50を、中央部に充填材70の材料,集電体40を位
置合わせしながら順に積層し、その上に電池プレート2
0を、アノードガスチャネル21…側を下にして配置す
ることによって、燃料電池1の積層体を組立てることが
できる。ただし、燃料電池1の積層体を組立てる順序は
これに限られず、例えば、セル10に、充填材70,8
0を介挿させながら集電体40,41を積層させ、これ
に、シール材50,60を介挿させながら電池プレート
を積層させるといった方法等でも可能である。
【0035】このように組み立てた燃料電池1の積層体
を、所定の数だけ積層し、その両端を一対の端板で締め
付ける。このとき、端板による締め付けに伴って、電池
プレート20,30がシール材50,60を介してセル
10を締め付けて、電池プレート20,30の外周部と
イオン交換膜11との間がシールされると共に、充填材
70,80の材料も圧縮されて、充填材70,80が集
電体40,41とイオン交換膜11との間に充填され、
固体高分子型燃料電池が作製される。
【0036】なお、充填材70,80の材料は、電池に
組み込まれた状態(即ち締め付けによって加圧された状
態)において、集電体40,41とイオン交換膜11と
の間がうまく充填されるようにその厚さを設定する。こ
こで、充填材70,80の材料として、加圧によって収
縮する多孔性の材料(例えばPTFEの発泡シート)を
用いれば、材料の厚さを比較的厚く設定することができ
るので、充填材70,80の材料の形成や電池組立時の
取扱いが容易となる。また、このような性質を持つ材料
を充填材70,80として用いると、集電体40,41
とイオン交換膜11との間を隙間なく充填することが比
較的容易であって、その点でも充填材として優れてい
る。
【0037】(参考例2) 図3は、参考例2の燃料電池を示す図であって、図2と
同様に断面が描かれている。上記参考例1の燃料電池1
においては、集電体40,41が、アノード12,カソ
ード13より大きく、シール材50,60の内周50
a,60aに丁度納まる大きさであったが、参考例2
は、図3に示すように、集電体40,41をアノード1
2,カソード13と同等の大きさとし、その代わり、充
填材70,80の厚さを大きくして、充填材70,80
でイオン交換膜11と電池プレート20,30との間を
充填するようにしている。このような燃料電池において
も、上記参考例1の燃料電池1の場合と同様の効果を奏
する。
【0038】また図4は、参考例2の燃料電池の変形例
を示す図であって、図2と同様に断面が描かれている。
上記の燃料電池1においては、電池プレート20,30
の外周部が、シール材50,60を介してイオン交換膜
11の外周部を挟持していたが、この変形例では、電池
プレート20,30の代わりに、外周部にイオン交換膜
11を挟持する周壁部29,39が形成された電池プレ
ート28,38が用いられており、更に、周壁部29,
39の外周面29a,39aに沿って、電池プレート2
8,38とイオン交換膜11との間に、枠体状のシール
材51,61がはめ込まれている。なお、この燃料電池
では、各マニホールドは、周壁部29,39の4つ角の
部分に形成されており、シール材51,61にはマニホ
ールド用の窓は開設されていない。
【0039】本例の燃料電池では、充填材70,80
が、アノード12,カソード13と周壁部26,36と
の間の範囲で、イオン交換膜11と集電体40,41と
の間に充填されている。このような燃料電池において
も、上記の燃料電池1の場合と同様、イオン交換膜11
の変形や破損が防止される。
【0040】(実施例1) 本実施例の固体高分子型燃料電池は、参考例1の燃料電
池1と同様の構成であるが、燃料電池1ではシール材5
0,60とイオン交換膜11とは圧接されていただけで
あるのに対して、本実施例ではシール材50,60とイ
オン交換膜11とがホットプレスされて接合されている
点が異なっている。
【0041】また、本実施例では、シール材50,60
に、シール材としての機能と共にセル10を所定の形状
に保持する保持枠体としての機能を持たせるため、シー
ル材50,60の材料に、弾力性と適度の剛性とを備え
たものが用いられている。この場合のシール材50,6
0の材料の例としては、上記の耐熱性高分子、或はこれ
らにガラス繊維,合成繊維,セルロース繊維等を充填し
て剛性を高めたたもの等が挙げられる。
【0042】以下、このようにセルが保持枠体と接合さ
れて一体となっているものをセルユニットと称すること
とする。本実施例の固体高分子型燃料電池の製造方法
は、先ず、セル10を水に漬けてイオン交換膜11を湿
潤状態にし、これにシール材50,60を積層しホット
プレス(温度100〜200℃、圧力50〜200kg
/cm2)で接合して、セルユニットを作製する。
【0043】図5は、このセルユニットの斜視図であ
る。図に示されるように、このセルユニットは、枠体状
のシール材50,60が、セル10の外周部に接合され
てセル10を保持している。従って、イオン交換膜11
が乾燥して収縮力が働いても、セル10はもとの形状が
保持されるようになっている。このように作製されたセ
ルユニットと、電池プレート20,30とを、集電体4
0,41及び充填材70,80の材料を介挿させながら
積層させることによって、基本単位の燃料電池の積層体
を組み立てることができる。
【0044】そして、参考例1と同様に、組み立てた積
層体を所定の数だけ積層し、その両端を一対の端板で締
め付けることによって、固体高分子型燃料電池が作製さ
れる。この製造方法によれば、電池を組み立てる時に、
セル10を、単体ではなく形状が定まったセルユニット
として取り扱える点で、組立て時の作業性が優れたもの
となる。
【0045】また、組立時にイオン交換膜11を湿潤さ
せなくてもよく、また組立中にセル10が変形しにくい
という点においても、組立時の作業性が良好となる。特
に、燃料電池1の積層数が多い場合には積層するのに時
間がかかるので、組立中にイオン交換膜11が乾燥して
セル10に収縮力が生じやすいが、セルユニット化する
ことによってセルの変形が防止できる。
【0046】なお、本実施例では、シール材50,60
がセル10を保持する保持枠体を兼ねる例を示したが、
シール材とは別個の保持枠体でセル10を保持してセル
ユニットを作製してもよい。例えば、図5に示したセル
ユニットにおいて、シール材50,60の代わりに、金
属,カーボン,セラミック等の剛性の高い材料で同様に
作製した枠体を用いてセルユニットを作製し、その枠体
の上に別のシール材を重ねて燃料電池を組立てることも
可能であって、この場合も同様の効果を奏する。
【0047】(参考例3) 図6は、参考例3にかかる燃料電池の基本単位の構成を
示す図であって、図2と同様に断面が描かれている。な
お、参考例1の燃料電池1と同じ構成要素については、
図中に同一の番号を付し、その説明を省略する。参考例
の燃料電池101は、参考例1の燃料電池1と同様の
構成であるが、燃料電池1では、シール材50と充填材
70並びにシール材60と充填材80が、各々別体で構
成されているのに対して、燃料電池101では、シール
材と充填材とが一体となったシール充填材150及びシ
ール充填材160が用いられている点が異なっている。
【0048】図7は、シール充填材150の斜視図であ
り、図中の斜線部は、X−X線に沿った断面を表してい
る。シール充填材150は、図に示されるようにシール
材としての機能を持つシール部151の内側に、充填材
としての機能を持つ充填部152が形成されている。シ
ール部151及び充填部152は、参考例1のシール材
50及び充填材70と同様の形状であって、図6に示す
ように、アノード12の外周12aが充填部152の内
側に丁度収納されるようになっている。
【0049】また、シール充填材160は、シール充填
材150と同じものであって、シール部151と同様の
シール部161及び充填部152と同様の充填部162
が形成され、カソード13の外周13aが充填部162
の内側に丁度収納されるようになっている。シール充填
材150,160の材料としては、シール部151,1
61は弾力製のある材料が適しており、充填部152,
162は柔軟性とある程度の弾力性を備えた材料が適し
ている。その点で、シール部151,161と充填部1
52,162とは、別々の材料で構成するのが好ましい
が、弾力性と柔軟性の両方を備えた単一の材料を用いて
全体を構成することも可能である。
【0050】この燃料電池101においては、シール充
填材150,160の充填部152,162は、燃料電
池1の充填材70,80と同様、アノード12及びカソ
ード13の外周12a,13aに沿って、イオン交換膜
11と集電体40,41との間を充填し、イオン交換膜
11を押さえて保持するので、イオン交換膜11の変形
や破損が防止される。
【0051】燃料電池101の製法は、先ず、電池プレ
ート30を、カソードガスチャネル31…側を上にして
置き、その中央部に集電体41を配置した後、シール充
填材160を載置した後、セル10を載置する。更に、
セル10の外周部の上にシール充填材150、中央部の
上に集電体40を順に積層し、その上から電池プレート
20を配置することによって、積層体を組立てることが
でき、その後、実施例1と同様にして締め付けることに
よって作製される。
【0052】ここで、充填材とシール材とが一体となっ
ているため、両者の位置合わせは不要であり、参考例1
の場合と比べて更に組立が容易である。なお、参考例3
燃料電池101においても、実施例1と同様に、シー
ル充填材150,160をセル10に接合してセルユニ
ットを作製したり、別個の保持枠体を用いてセルユニッ
トを作製することができ、この場合、電池の組立時に実
施例2と同様の効果を得ることが可能である。
【0053】(実施例2) 図8は、本実施例にかかる燃料電池の基本単位の構成を
示す図であって、図2と同様に断面が描かれている。な
お、参考例1の燃料電池1と同じ構成要素については、
図中に同一の番号を付し、その説明を省略する。本実施
例の燃料電池201は、参考例1の燃料電池1と同様の
構成であるが、燃料電池1では、集電体40と充填材7
0並びに集電体41と充填材80が各々別体で構成され
ているのに対して、燃料電池201では、充填材として
の機能も備えた集電体140及び集電体141が用いら
れている点が異なっている。
【0054】図9は、集電体141の斜視図であって、
図中の斜線部は、X−X線に沿った断面を表している。
集電体141は、参考例1の集電体41と同じ材料でほ
ぼ同様の形状であるが、図に示されるように、その外周
端部には、中央部141aより厚みの厚い充填部141
bが形成されている点が異なっている。中央部141a
は、カソード13と同じ寸法であって、充填部141b
は、カソード13の厚みだけ厚く形成され、図8に示す
ように、中央部141aにカソード13が丁度納まって
いる。
【0055】なお、充填部141bの幅は、参考例の充
填材80と同等で、その厚さは集電体41と充填材80
との厚さを合わせたものに相当する。また、図8に示す
ように、集電体140は、集電体141と同じものであ
って、中央部141aと同様の中央部140a、及び充
填部140bと同様の充填部140bから構成され、中
央部141aにアノード12が丁度納まっている。
【0056】この燃料電池201においては、充填部1
42,143が、燃料電池1の充填材70,80と同様
に、アノード12及びカソード13の外周12a,13
aとシール材50,60との間において、イオン交換膜
11と電池プレート20,30との間を充填し、イオン
交換膜11を押さえて保持するので、イオン交換膜11
の変形や破損が防止される。
【0057】この燃料電池201は、電池プレート30
を、カソードガスチャネル31…側を上にして置き、そ
の外周部にはシール材60を、中央部には集電体141
を載置した後、セル10を載置する。更に、そのセル1
0の外周部にシール材50、中央部に集電体140を積
層し、その上から電池プレート20を載置することによ
って、積層体を組立てることができ、その後、参考例1
と同様にして締め付けることによって作製される。
【0058】ここで、集電体140,141では集電体
と充填材とが一体となっているため、電池組立時に集電
体と充填材との位置合わせが不要であって、参考例1
燃料電池1の場合と比べて組立が容易である。なお、本
実施例の燃料電池201においても、実施例1と同様
に、シール充填材150,160をセル10に接合する
ことによってセルユニットを作製したり、別個の保持枠
体を用いてセルユニットを作製することができ、この場
合、電池の組立時に実施例1と同様の効果を得ることが
可能である。
【0059】(比較例) 図10は、本比較例にかかる固体高分子型燃料電池の構
成を示す図である。この燃料電池301は、充填材7
0,80が設けられていない点以外は参考例の燃料電池
1と同様の構成であって、イオン交換膜311にアノー
ド312,カソード313を配したセル310と、複数
のアノードガスチャネル321…が形成された電池プレ
ート320及び複数のカソードガスチャネル331…が
形成された電池プレート330と、一対の集電体34
0,341と、シール材350,360とから構成され
ている。
【0060】この燃料電池301では、アノード31
2,カソード313の外周312a,313aとシール
材350,360との間の範囲で、イオン交換膜311
と集電体340,341との間に、アノード312,カ
ソード313の厚みに相当する間隙390,391が形
成されている。従って、イオン交換膜311にアノード
ガスとカソードガスの差圧がかかったり、イオン交換膜
311が乾燥してこれに収縮力がかかった場合に、間隙
390,391の部分でイオン交換膜311の変形や破
損が発生しやすい。
【0061】(その他の事項)上記実施例1、2および参考例2、3では、 各電池プレ
ートが一体形成されている例を示したが、複数の部材を
組み合わせて作製した電池プレートを用いても同様に実
施することができる。上記実施例1、2および参考例
2、3では、片面にガスチャネルが形成された電池プレ
ートを用いた燃料電池の例を示したが、両面にガスチャ
ネルが形成されたバイポーラプレートを用いた燃料電池
においても、同様に実施することができる。
【0062】上記実施例1、2および参考例2、3で
は、内部マニホールド型の固体高分子型燃料電池の例を
示したが、外部マニホールド型の固体高分子型燃料電池
においても、同様にして実施することができる。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、積層型の固体高分子型
燃料電池において、イオン交換膜が変形したり破損した
りすることを防止することができる。従って、長寿命の
固体高分子型燃料電池を開発する上で価値のある技術で
ある。また、本発明の固体高分子型燃料電池の製造方法
によれば、そのような特性を持つ固体高分子型燃料電池
を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1にかかる固体高分子型燃料電池の基本
単位の構成を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示す燃料電池1をX−X線に沿って切断
した断面を描いた図である。
【図3】参考例2にかかる燃料電池を示す図である。
【図4】参考例2の燃料電池の一変形例を示す図であ
る。
【図5】実施例1にかかるシール材が接合されたセルの
図である。
【図6】参考例3にかかる燃料電池の基本単位の構成を
示す図である。
【図7】参考例3にかかるシール充填材の斜視図であ
る。
【図8】実施例2にかかる燃料電池の基本単位の構成を
示す図である。
【図9】実施例2にかかる集電体の斜視図である。
【図10】比較例にかかる固体高分子型燃料電池の構成
を示す図である。
【符号の説明】
1 燃料電池 10 セル 11 イオン交換膜 12 アノード 13 カソード 20,30 電池プレート 21 アノードガスチャネル 31 カソードガスチャネル 40,41 集電体 50,60 シール材 70,80 充填材 101 燃料電池 140,141 集電体 150,160 シール充填材 201 燃料電池
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西尾 晃治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−96783(JP,A) 特開 平7−220742(JP,A) 特開 平7−65847(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 8/02,8/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン交換膜の中央部に一対の電極を配
    したセルが、前記電極に対向してガスチャネルが設けら
    れた一対の電池プレートで挟持されて構成され、且つ前
    記セルの中央部と電池プレートとの間には一対の集電体
    が介挿され、前記セルの外周部と一対の電池プレートと
    間にはシール部が設けられている固体高分子型燃料電池
    において、 前記集電体には、前記電極の外周と前記シール部との間
    において、イオン交換膜と電池プレートとの間の間隙を
    充填する、加圧によって収縮する多孔性の材料からなる
    充填材を兼ねる外周端部が形成されていることを特徴と
    する固体高分子型燃料電池。
  2. 【請求項2】 イオン交換膜の中央部に一対の電極を配
    したセルが、前記電極に対向してガスチャネルが設けら
    れた一対の電池プレートで挟持されて構成され、且つ前
    記セルの中央部と電池プレートとの間には一対の集電体
    が介挿され、前記セルの外周部と一対の電池プレートと
    の間にはシール部が設けられている固体高分子型燃料電
    池において、 前記電極の外周と前記シール部との間には、イオン交換
    膜と電池プレートとの間の間隙を充填する、加圧によっ
    て収縮する多孔性の材料からなる充填材が設けられ、 且つ、前記シール部は、前記セルを所定の形状に保持す
    る保持用枠体としての機能を兼ね備えており、前記イオ
    ン交換膜の外周部に接合されている ことを特徴とする固
    体高分子型燃料電池。
  3. 【請求項3】 イオン交換膜の中央部に一対の電極を配
    したセルが、前記電極に対向してガスチャネルが設けら
    れた一対の電池プレートで挟持されて構成され、且つ前
    記セルの中央部と電池プレートとの間には一対の集電体
    が介挿され、前記セルの外周部と一対の電池プレートと
    の間にはシール部が設けられている固体高分子型燃料電
    池において、 前記電極の外周と前記シール部との間には、イオン交換
    膜と電池プレートとの間の間隙を充填する、加圧によっ
    て収縮する多孔性の材料からなる充填材が設けられ、 且つ、前記イオン交換膜の外周部には、前記セルを所定
    の形状に保持する保持用枠体が接合されており、当該保
    持用枠体の上に前記シール部が重ねられている ことを特
    徴とする固体高分子型燃料電池。
  4. 【請求項4】 前記充填材の材料は、前記電池プレート
    が挟持する圧力で加圧するときに圧縮される材料である
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記
    載の固体高分子型燃料電池。
  5. 【請求項5】 イオン交換膜の中央部に一対の電極を配
    したセルが、前記電極に対向してガスチャネルが設けら
    れた一対の電池プレートで挟持されて構成され、且つ、
    前記セルの中央部と電池プレートとの間には一対の集電
    体が介挿され、前記セルの外周部と一対の電池プレート
    との間にはシール部が設けられ、前記電極の外周と前記
    シール部との間には、イオン交換膜と電池プレートとの
    間の間隙を充填する多孔性の充填材が設けられている固
    体高分子型燃料電池の製造方法であって、 前記シール部は、セルを所定の形状に保持する保持用枠
    体としての機能を兼ね備えているとともに、前記イオン
    交換膜の外周部に接合されており、 前記一対の集電体と、前記充填材の材料とを介挿しつ
    つ、該セルを一対の電池プレートで挟持する積層ステッ
    プと、 前記積層ステップの後、前記充填材の材料を圧縮してイ
    オン交換膜上の空間を隙間なく充填しながら、一対の電
    池プレートを締め付けると共に、セルと一対の電池プレ
    ートの外周部とをシールする締付ステップとを備える
    とを特徴とする固体高分子型燃料電池の製造方法。
  6. 【請求項6】 イオン交換膜の中央部に一対の電極を配
    したセルが、前記電極に対向してガスチャネルが設けら
    れた一対の電池プレートで挟持されて構成され、且つ、
    前記セルの中央部と電池プレートとの間には一対の集電
    体が介挿され、前記セルの外周部と一対の電池プレート
    との間にはシール部が設けられ、前記電極の外周と前記
    シール部との間には、イオン交換膜と電池プレートとの
    間の間隙を充填する多孔性の充填材が設けられている固
    体高分子型燃料電池の製造方法であって、 セルを所定の形状に保持する保持用枠体を、前記イオン
    交換膜とシール部との間に介挿するとともに、前記イオ
    ン交換膜の外周部に接合する枠体形成ステップと、 前記枠体形成ステップの後、前記一対の集電体と、充填
    材の材料とを介挿しつつ、該セルを一対の電池プレート
    で挟持する積層ステップと、 前記積層ステップの後、前記充填材の材料を圧縮してイ
    オン交換膜上の空間を隙間なく充填しながら、一対の電
    池プレートを締め付けると共に、セルと一対の電池プレ
    ートの外周部とをシールする締め付けステップとを備え
    ことを特徴とする固体高分子型燃料電池の製造方法。
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