JP3343919B2 - マスク及び回路素子製造方法並びに露光方法 - Google Patents

マスク及び回路素子製造方法並びに露光方法

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JP3343919B2
JP3343919B2 JP21089191A JP21089191A JP3343919B2 JP 3343919 B2 JP3343919 B2 JP 3343919B2 JP 21089191 A JP21089191 A JP 21089191A JP 21089191 A JP21089191 A JP 21089191A JP 3343919 B2 JP3343919 B2 JP 3343919B2
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子などの回路
パターンを基板上に転写する露光装置で使用するマス
ク、及び該マスクを用いる回路素子の製造方法、並びに
露光方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等の回路パターン形成には、
一般にフォトリソグラフ技術と呼ばれる工程が必要であ
る。この工程には通常、レチクル(マスク)パターンを
半導体ウエハ等の試料基板上に転写する方法が採用され
る。試料基板上には、感光性のフォトレジストが塗布さ
れており、照射光像、すなわちレチクルパターンの透明
部分のパターン形状に応じて、フォトレジストに回路パ
ターンが転写される。投影型露光装置(例えばステッパ
ー)では、レチクル上に描画された転写すべき回路パタ
ーンの像が、投影光学系を介して試料基板(ウエハ)上
に投影、結像される。
【0003】図14は上述の如き従来の投影型露光装置
(ステッパー)の概略的な構成を示している。従来の投
影型露光装置では、レチクルパターン12に対するフー
リエ変換面を通る光束を照明光学系の光軸を中心とする
ほぼ円形内(あるいは矩形内)でほぼ一様になるように
していた。照明光束L0は照明光学系中の開口絞り(空
間フィルター)15bにより所定形状の照明光束L10
に制限され、照明光束L10はコンデンサーレンズ8を
介してレチクル11のパターン12を照射する。ここ
で、空間フィルター15bはレチクルパターン12に対
するフーリエ変換面15(以後、照明系瞳面15と略
す)、もしくはその近傍に配置されており、投影光学系
13の光軸AXを中心としたほぼ円形領域の開口部で、
瞳面内にできる2次光源(面光源)像を円形に制限す
る。こうしてレチクルパターン12を通過した照明光に
より、レチクルパターン12が投影光学系13を介して
ウエハ19のレジスト層に結像される。ここで、光束を
表す実線は1点から出た光束の中心を表している。この
とき、照明光学系(15b、8)の開口数と投影光学系
13のレチクル側開口数との比、いわゆるσ値は開口絞
り(例えば空間フィルター15bの開口径)により決定
され、その値は0.5〜0.6程度が一般的である。従
来のマスクパターンは、例えば半導体集積回路パターン
としてウエハ上に形成されるべきパターンと同じ形状、
或いは相似形のパターンとなっていた。マスクとしては
等倍露光(コンタクト方式、プロキシミティー方式、ミ
ラープロジェクション方式等)用のものは、ウエハ上に
形成されるべきパターンと同じ形状(合同)のものを使
用し、縮小投影露光(ステッパー方式等)では縮小分だ
けマスクパターンはウエハ上に形成されるべきパターン
より大きなパターンを使用する。縮小比が1/5ならば
レチクル上寸法はウエハ上の寸法の5倍とすることで求
まる(マスク側換算)。
【0004】ところで、従来使用する投影露光装置の照
明形のσ値(コヒーレンスファクター)は前述の如くσ
=0.5〜0.6であり、レチクル上での可干渉性は低
かった。従って、近接するパターン間での光の干渉は問
題となるものではなかった。さて、照明光L10はレチ
クル11にパターニングされたパターン12により回折
され、パターン12からは0次回折光D0 、+1次回折
光DP 、及び−1次回折光Dm が発生する。それぞれの
回折光(D0 、Dm 、DP )は投影光学系13により集
光され、ウエハ19上に干渉縞を発生させる。この干渉
縞がパターン12の像である。このとき、0次回折光D
0 と±1次回折光DP 、Dm とのなす角θ(レチクル
側)はsinθ=λ/P(λ:露光波長、P:パターン
ピッチ)により決まる。
【0005】ところで、パターンピッチが微細化すると
sinθが大きくなり、sinθが投影光学系13のレ
チクル側開口数(NAR ) より大きくなると、±1次回
折光DP 、Dm は投影光学系13を透過できなくなる。
このとき、ウエハ19上には0次回折光D0 のみしか到
達せず干渉縞は生じない。つまり、sinθ>NAR
なる場合にはパターン12の像は得られず、パターン1
2をウエハ19上に転写することができなくなってしま
う。
【0006】以上のことから、今までの投影型露光装置
においては、sinθ=λ/P≒NAR となるピッチP
は次式で与えられていた。 P≒λ/NAR (1) これより、最小パターンサイズはピッチPの半分である
から、最小パターンサイズは0.5・λ/NAR 程度と
なるが、実際のフォトリソグラフィー工程においてはウ
エハの湾曲、プロセスによるウエハの段差等の影響、ま
たはフォトレジスト自体の厚さのために、ある程度の焦
点深度が必要となる。このため、実用的な最小解像パタ
ーンサイズは、k・λ/NAとして表される。ここで、
kはプロセス係数と呼ばれ0.6〜0.8程度となる。
レチクル側開口数NAR とウエハ側開口数NAW との比
は、投影光学系の結像倍率と同じであるので、レチクル
上における最小解像パターンサイズはk・λ/NAR
ウエハ上の最小パターンサイズは、k・λ/NAW =k
・λ/B・NAR (但しBは結像倍率(縮小率))とな
る。
【0007】従って、より微細なパターンを転写するた
めには、より短い波長の露光光源を使用するか、あるい
はより開口数の大きな投影光学系を使用するかを選択す
る必要があった。もちろん、露光波長と開口数の両方を
最適化する努力も考えられる。また、レチクルの回路パ
ターンの透過部分のうち、特定の部分からの透過光の位
相を、他の透過部分からの透過光の位相よりπだけずら
す、いわゆる位相シフトレチクルが、例えば特公昭62
−50811号公報等で提案されている。この位相シフ
トレチクルを使用すると、従来よりも微細なパターンの
転写が可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き従来の投影型露光装置においては、照明光源を現在
より短波長化(例えば200nm以下)することは、透
過光学部材として使用可能な適当な光学材料が存在しな
い等の理由により現時点では困難である。また、投影光
学系の開口数は、現状でも既に理論的限界に近く、これ
以上の大開口化はほぼ望めない状態である。
【0009】さらに、現状以上の大開口化が可能である
としても、±λ/2NA2で表わされる焦点深度は開口
数(N.A.)の増加に伴なって急激に減少し、実使用
(パターン転写)に必要な焦点深度がますます少なくな
るという問題がある。一方、位相シフトレチクルについ
ては、その製造工程が複雑になる分コストも高く、また
検査及び修正方法も未だ確立されていないなど、多くの
問題が残されている。
【0010】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、微細パターンの転写精度を向上させることができる
レチクル、特に高解像力、かつ大焦点深度が得られる露
光技術と併用するのに好適なレチクルであり、例えば
相シフトレチクルに比べて製造、検査、及び修正が簡単
透光部と遮光部とのみからなるレチクルを得ることを
目的とする。また、そのレチクルを用いて半導体素子な
どを形成する回路素子製造方法を提供することを目的と
する。さらに、例えば透光部と遮光部とのみからなるレ
チクルを使用しても、高解像力、かつ大焦点深度得ら
れる露光方法の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的の為に本発明の
1つの態様においては、マスク上のパターンのエッジが
孤立的か否か、又は終端部か否かに応じて、エッジが微
小量だけ拡張、又は縮小するようにパターンの線幅を修
正することとした。また、本発明の別の態様による露光
方法に使用する投影型露光装置は、原理的に図13に示
すように構成される。図13において図14と同じ部材
には同一の符号を付してある。図13において照明光束
L0は空間フィルター15a、及びコンデンサーレンズ
8を介してレチクル11のパターン12を照射する。こ
こで、空間フィルター15aは照明系瞳面、もしくはそ
の近傍に配置されており、空間フィルター15aの透過
部分はレチクル11上のパターン12の微細度、及び周
期方向に応じた分だけ照明光学系もしくは投影光学系の
光軸AXから偏心した位置に設けられている。従って、
照明光束L0は照明系瞳面、もしくはその近傍な面内で
照明光学系もしくは投影光学系の光軸AXから偏心した
位置に中心を有する局所領域を透過する照明光束L9に
制限される。照明系瞳面、もしくはその近傍な面内での
照明光束L9が透過する位置はレチクル11に入射する
光束L9の入射角度や方向を決定するので、本発明にお
ける投影露光方法においては、照明系瞳面、もしくはそ
の近傍な面内での照明光束L9が透過する位置に応じ
て、レチクル11に入射する照明光束L9の入射角度ψ
や方向をほぼ任意に制御することが可能である。また、
上記目的の為に本発明における露光方法においては、パ
ターンのエッジが孤立的か否か、又は終端部か否かに応
じて、エッジが微小量だけ拡張、又は縮小するようにパ
ターンの線幅を修正されているマスクを使用するものと
した。
【0012】
【作用】本発明による露光方法の原理について簡単に説
明する。図13において、レチクル上に描画された回路
パターン12は、一般に周期的なパターンを多く含んで
いる。従って、照明光束L9が照射されたレチクルパタ
ーン12からは、0次回折光成分D0 及び±1次回折光
成分DP 、Dm 及びより高次の回折光成分が、パターン
の微細度に応じた方向に発生する。このとき、照明光束
(中心線)が、傾いた角度でレチクル11に入射するの
で、発生した各次数の回折光成分も、垂直に照明された
場合に比べ、ある傾き(角度ずれ)をもってレチクルパ
ターン12から発生する。図13中の照明光L9は、光
軸に対してψだけ傾いてレチクル11に入射している。
【0013】照明光L9はレチクルパターン12により
回折され、光軸AXに対してψだけ傾いた方向に進む0
次回折光D0 、0次回折光に対してθP だけ傾いて進む
+1次回折光DP 、及び0次回折光D0 に対してθm
け傾いて進む−1次回折光D m を発生する。ここで、照
明光L9は両側テレセントリックな投影光学系13の光
軸AXに対して角度ψだけ傾いてレチクルパターンに入
射するので、0次回折光D0 もまた投影光学系の光軸A
Xに対して角度ψだけ傾いた方向に進行する。
【0014】従って、+1次回折光DP は光軸AXに対
して(θP +ψ)の方向に進行し、−1次回折光Dm
光軸AXに対して(θm −ψ)の方向に進行する。この
とき、回折角θP 、θm はそれぞれ、 sin(θP +ψ)− sinψ=λ/P (2) sin(θm −ψ)+ sinψ=λ/P (3) である。ここでは、+1次回折光DP 、−1次回折光D
m の両方が投影光学系13の瞳面(投影光学系13中に
おけるレチクルパターン12のフーリエ変換面)18を
透過しているものとする。
【0015】レチクルパターン12の微細化に伴って回
折角が増大すると、まず角度(θP+ψ)の方向に進行
する+1次回折光DP が投影光学系13の瞳18を透過
できなくなる。すなわち、sin(θP +ψ)>NAR
の関係になってくる。しかし、照明光L9が光軸AXに
対して傾いて入射しているため、このときの回折角でも
−1次回折光Dm は、投影光学系13を透過可能とな
る。すなわち、sin(θm −ψ)<NAR の関係にな
る。
【0016】従って、ウエハ19上には0次回折光D0
と−1次回折光Dm との2光束による干渉縞が生じる。
この干渉縞はレチクルパターン12の像であり、レチク
ルパターン12が1:1のラインアンドスペースのと
き、約90%のコントラストとなってウエハ19上に塗
布されたレジスト層に、レチクルパターン12の像をパ
ターニングすることが可能となる。
【0017】このときの解像限界は、 sin(θm −ψ)=NAR (4) となるときであり、従って、 NAR +sinψ=λ/P P=λ/(NAR +sinψ) (5) が転写可能な最小パターンのレチクル側でのピッチであ
る。
【0018】一例として、sinψを0.5×NAR
度に定めるとすれば、転写可能なレチクル上のパターン
の最小ピッチは P=λ/(NAR +0.5NAR ) =2λ/3NAR (6) となる。
【0019】一方、前述の如く従来の投影型露光装置を
使用した場合、図14に示したように、照明系の瞳15
上での光量分布は投影光学系13の光軸AXを中心とす
る円形領域内であり、その解像限界は(1)式に示した
ようにP≒λ/NAR であった。従って、(6)式と比
較すれば明らかな如く、従来の投影型露光装置より高い
解像度が実現できることがわかる。
【0020】次に、レチクルパターンに対して特定の入
射角で露光光を照射することで、0次回折光成分と1次
回折光成分とを用いてウエハ上に結像パターンを形成す
る方法によって、焦点深度も大きくなる理由について説
明する。図14のように、ウエハ19が投影光学系13
の焦点位置(最良結像面)に一致している場合には、レ
チクルパターン12中の1点を出てウエハ19上の一点
に達する各回折光成分は、投影光学系13のどの部分を
通るものであってもすべて等しい光路長を有する。この
ため、従来のように0次回折光成分が投影光学系13の
瞳面18のほぼ中心(光軸近傍)を通過する場合でも、
0次回折光成分とその他の回折光成分とで光路長は相等
しく、相互の波面収差も零である。しかし、ウエハ19
が投影光学系13の焦点位置に一致していないデフォー
カス状態の場合、斜めに入射する高次の回折光成分の光
路長は光軸近傍を通る0次回折光成分に対して焦点前方
(投影光学系13から遠ざかる方)では短く、焦点後方
(投影光学系13に近づく方)では長くなり、その差は
入射角の差に応じたものとなる。従って、0次、±1
次、…の各回折光成分は相互に波面収差を形成して、焦
点位置の前後におけるボケを生じることとなる。
【0021】前述のデフォーカスによる波面収差は、ウ
エハ19の焦点位置からのずれ量をΔF、各回折光成分
が−(負)側に入射するときの入射角θw の正弦をr
(r=sinθw )とすると、ΔFr2 /2で与えられ
る量である。このとき、rは各回折光成分の瞳面18で
の光軸AXからの距離を表わす。図14に示した従来の
投影型露光装置(ステッパー)では、0次回折光D0
光軸AXの近傍を通るのでr(0次)=0となる。一
方、±1次回折光DP 、Dm は、r(1次)=M・λ/
Pとなる(Mは投影光学系の結像倍率)。
【0022】従って、0次回折光D0 と±1次回折光D
P 、Dm とのデフォーカスによる波面収差は、ΔF・M
2(λ/P)2/2となる。一方、本発明による露光方法に
使用する投影型露光装置では、図13に示すように0次
回折光成分D0 は光軸AXから角度ψだけ傾いた方向に
発生するから、瞳面18における0次回折光成分の光軸
AXからの距離は、r(0次)=M・sinψである。
【0023】さらに、−1次回折光成分Dm の瞳面にお
ける光軸からの距離はr(−1次)=M・sin(θm
−ψ)となる。そしてこのとき、sinψ=sin(θ
m −ψ)となれば、0次回折光成分D0 と−1次回折光
成分Dm のデフォーカスによる相対的な波面収差は零と
なり、ウエハ19が焦点位置より光軸方向に若干ずれて
もパターン12の像ボケは従来程大きく生じないことに
なる。すなわち、焦点深度が増大することになる。ま
た、(3)式のように、sin(θm −ψ)+sinψ
=λ/Pであることから、照明光束L9のレチクル11
への入射角ψを、ピッチPのパターンに対して、sin
ψ=λ/2Pなる関係に定めれば、焦点深度を極めて増
大させることが可能である。
【0024】また、本発明による露光方法においては、
孤立パターンの焦点深度についても、従来方法より大き
な焦点深度が得られることが実験的に確認された。次に
回路パターンの周辺部を修正する理由について、周期性
パターンを例にして説明する。前述の傾いた入射角でレ
チクルを照明する照明方法で周期性パターンを照明し、
投影光学形を介してパターンを露光すると、周期性パタ
ーンの比較的内側部分については設計値通りの極めて良
好なパターン像が得られる。しかしながら、周期性パタ
ーンの終端部(周期性パターンの夫々のパターン要素に
おける周期方向と垂直な方向の終端部分)おいては形成
されるパターン像が先細りや膜減り等によって変形し、
周期性パターンの両端部(周期性パターン要素のうち周
期方向の両端にある両端部)においては形成されるパタ
ーン像の線幅が細く変形する。
【0025】図12は、上記周期性パターンの変形の様
子を示す一例であり、図12(A)は遮光部(斜線部)
地に設けられた3本の透光部パターン要素からなる一次
元周期パターンを表し、図12(E)は透光部地に設け
られた3本の遮光部(斜線部)パターン要素からなる一
次元周期パターンを表わす。尚、図12(A)、(E)
に示すパターンは、共にパターンをウエハへ露光転写し
た後の望ましいレジスト像形状のレチクル側換算値(投
影倍率をかけたもの)をそのままパターンとしたもので
ある。以下この望ましいレジスト像のレチクル側換算値
を「設計値」というものとする。また、図12(A)、
(E)に示すパターンは、ピッチ2aで並んだデューテ
ィ1:1のラインアンドスペースパターンである。図1
2(B)、(F)はそれぞれ図12(A)、(E)に示
すパターン中のM1−M2断面におけるウェハ表面での
光量分布(光学像)を表わす。また図12(C)、
(G)はそれぞれ図12(A)、(E)に示すパターン
中のM3−M4断面におけるウエハ表面での光学像を表
わす。なお、図12(B)、(C)中の破線Eth1は、
ネガレジストを完全に残膜させる為に必要な露光量を表
し、図12(F)、(G)中の破線Eth2はポジレジス
トを完全に除去する為に必要な露光量を表わす。
【0026】また図12(D)は図12(A)に示すパ
ターンをネガレジスト上に露光したときのネガレジスト
像の上面図を表し、図12(H)は図12(E)に示す
パターンをポジレジスト上に露光したときのポジレジス
ト像の斜視図を表す。なお、この時の照明条件は図12
(A)、(E)に示すパターンに対して最適化されてお
り、線幅aは図13に示すような特殊な照明方法を採用
した投影露光装置を用いてウエハ上に転写される微細パ
ターンの解像限界程度である。例えばネガレジストを使
用して線残しパターンを形成する場合、図12(B)に
示すようにパターン長手方向の終端部の光量が減少し、
この為、ネガレジスト像は図12(D)に示すように、
長手方向の終端部において先細りが生じる。
【0027】また、図12(C)に示すように、図12
(A)に示す3本のパターンのうち両端の2本について
の強度が減少するため、図12(D)に示すネガレジス
ト像においては、線幅が中心に比べて所定量bだけ細く
なってしまう。一方、ポジレジストを使用して線残しパ
ターンを形成する場合、図12(F)に示すように、パ
ターン長手方向の光学像は終端部において光量分布の変
化がダレたものとなり、十分な遮光ができなくなる。こ
の為、図12(H)に示すポジレジスト像は、長手方向
終端部で「膜減り」(「膜減り」とは本来除去されない
はずのポジレジストが感光して、必要以上にポジレジス
トが除去されてしまうこと)し、台形状のレジスト像と
なってしまう。また、図12(E)に示す3本の遮光部
パターンのうち両端の2本の遮光パターンによる遮光も
十分でなくなる為、中心の1本に比べて、両端の線幅は
細くなる。図12では一例として3本線の周期パターン
を用いたが、任意の周期パターンであっても、周期性パ
ターンの内側部〜内側部のパターンと両端部とでは像の
違いが生じ、両端部のパターンの線幅は細くなる。これ
は、周期パターンの両端部以外(内側部)では、その内
側部のパターン(パターンエッジ)近傍(エッジからの
距離が最小ピッチ程度以内である下地領域)に他のパタ
ーンが必ず存在しており、両端部のパターン(両端部の
パターンエッジ)近傍には他のパターンが存在しない為
に発生する為である。また、終端部での先細りや膜減り
も生じる。
【0028】以上のような変形を防止するため、終端部
においては、先細りや膜減り、及び線幅細りを補正する
ように終端部の線幅が微小量大きくし、また、内側部に
おいては線幅細りを補正するように線幅を微小量大きく
するようにパターンが修正されたマスクを用いる。ま
た、修正は上記とは逆に終端部の線幅を変更せず中心部
の線幅を微小量縮小するように修正したり、また、孤立
エッジ部(エッジ近傍に他のパターンが存在しないエッ
ジ部)では修正を行わずに、孤立エッジ部以外では線幅
を微小量縮小するように修正しても同様の効果が得られ
る。
【0029】また、以上では周期パターンを例にして説
明したが、孤立パターンにおいても、終端部で先細りや
膜減りが生じ、中心部で線幅細りが生じる。これも上記
と同様に孤立エッジ部、特にその終端部の近傍に他のパ
ターンが無い為に発生する。周期性パターンに混在して
孤立パターンが存在する場合等に対応するため、孤立パ
ターンについても修正されたマスクを用いる。
【0030】以上に述べたようにパターンのエッジが孤
立的(パターン近傍に同種のパターン要素が存在しない
場合)であるか近接的(パターン近傍に同種のパターン
要素が存在する場合)であるかに応じて、又はパターン
の終端部であるか中心部であるかに応じて、線幅を微小
量増減するように修正するものである。以上本発明によ
れば、従来の遮光部と透過部とのみからなるレチクルを
使用しても、その形状の一部を修正し、所定の傾きをも
ってレチクルを照明するだけで、解像度、焦点深度が共
に大幅に改善されるとともに、周期パターン、孤立パタ
ーン等の全ての回路パターンにおいて良好な像質を得る
ことが可能となる。
【0031】
【実施例】図1は、本発明の一実施例による露光方法を
適用するのに最適な投影型露光装置の概略的な構成を示
す図である。光源1で発生した光束は楕円鏡2、反射鏡
3で反射され、レンズ系4を介してフライアイレンズ5
に入射する。フライアイレンズ5を射出した光束はレン
ズ系6を介して、光ファイバー等の光分割器7に入射す
る。光分割器7は、入射部7iより入射した光束を複数
に分割して複数の射出部7a、7bより射出する。射出
部7a、7bの射出面はレチクル11上のパターン12
の存在する面に対してレンズ系8、10、及び反射鏡9
を介してフーリエ面となる面(照明光学系の瞳面)1
5、若しくはその近傍の面内に設けられている。
【0032】これら射出部7a、7bの位置の光軸AX
からの距離は、照明光束のレチクル11への入射角に応
じて決まるものである。射出部7a、7bから射出した
複数の光束は、レンズ系8、反射鏡9、及びレンズ系1
0を介して夫々所定の入射角を以てレチクル11を照明
する。このレチクル11はレチクルステージRS上に載
置されている。レチクル11上のパターン12で発生し
た回折光は、投影光学系13を介してウエハ14上に結
像し、パターン12の像を転写する。ウエハ14は光軸
AXに垂直な平面内を2次元方向に移動可能なウエハス
テージWS上に載置されており、パターン12の転写領
域を逐次移動可能となっている。尚、この露光装置は、
レチクル11に照射される光量を制御するシャッター、
及び照射量計等を照明光学系中に有しているものとす
る。
【0033】また光源1としては、水銀ランプ等の輝線
ランプやレーザ光源が用いられる。さらに、本実施例で
は照明光束を分割する光分割器7として光ファイバーを
用いたが、他の部材、例えば回折格子や多面プリズムな
どを用いてもよい。上記構成において、光源1とフライ
アイレンズ5の射出面(照明光学系の瞳面15とほぼ共
役な面)、光ファイバー7の射出面(瞳面15)、及び
投影光学系13の瞳面18は互いに共役であり、また、
フライアイレンズ5の入射面と光ファイバー7の入射
面、レチクル11のパターン面、及びウエハ14の転写
面は互いに共役である。
【0034】その他、光分割器7よりレチクル11側、
即ち射出部7a、7bの射出面近傍に、照明均一化のた
めさらに別のフライアイレンズを追加してもよい。この
とき、フライアイレンズは単独のものであっても、夫々
の射出端に合わせて設けられた複数のフライアイレンズ
群より構成されたものであってもよい。また、投影光学
系13、及び照明光学系1〜10の色収差の補正状態に
よっては、照明光学系中に波長選択素子(干渉フィルタ
ーなど)を加えてもよい。
【0035】上記の装置を用いてレチクル11の照明を
行えば、作用の項で述べたように、光分割器7の射出部
7a、7bより射出した照明光束はレチクル11に所定
の角度を以て入射するので、レチクルのパターンから発
生した±1次回折光のうち何れか1光束と0次回折光と
の合わせて2光束が投影光学系の瞳面18を通過するこ
とが可能となり、よりピッチの小さい(微細な)パター
ンまで解像することが可能となる。また、本発明による
露光方法に於ては、周期パターンの周期(ピッチ)及び
周期方向に応じた入射方向及び入射角でレチクルパター
ンを照明する(詳細後述)。このため射出部7a、7b
は、2図、3図に示すように、瞳面15の面内で可動と
なることが望ましい。
【0036】図2は射出部を光軸に垂直な方向から見た
断面図であり、図3は光軸方向から見た平面図である。
ここでは、瞳面上に任意の光量分布を作成する手段とし
て4個のファイバー射出端7a、7b、7c、7dを使
用するものとし、夫々のファイバー射出端を光軸AXか
ら偏心した離散的な位置であり、かつ、光軸AXからほ
ぼ等距離に配置する。さて、図2、図3において、ファ
イバー射出端7a〜7dは支持棒17a、17b、17
c、17dを介して可動部材16a、16b、16c、
16dにより光軸と垂直な方向に伸縮可能となってい
る。また、可動部材16a〜16d自体も固定ガイド1
6eに沿って光軸を中心とした円周方向に可動である。
【0037】また、分割部材7は、他の分割部材と交換
可能となっており、レチクルパターンに応じて分割部材
を交換して使用してもよい。次に、周期パターンに対す
る、瞳面上の照明光束の最適位置について図4、図5を
参照して説明する。図4は、図1の露光装置の照明系瞳
面15から、投影光学系13までを示す略図であり、瞳
面15と、レチクルパターン12は、コンデンサーレン
ズ8により、フーリエ変換の関係となっている。瞳面1
5における照明光束の分布7c1、7d1は、光軸AX
とは異なる位置を中心に分布している。コンデンサーレ
ンズ8の焦点距離はfであり、瞳面15からコンデンサ
ーレンズ8までと、コンデンサーレンズ8からレチクル
パターン面12までの距離は共にFである。
【0038】図5(A)、(C)は共にレチクルパター
ン12中に形成される一部分のパターンの例を表わす図
であり、図5(B)は図5(A)のレチクルパターンの
場合に最適な照明光束の各中心のフーリエ変換面15
(瞳面15)での位置を示し、図5(D)は図5(C)
のレチクルパターンの場合に最適な照明光束の各中心
の、フーリエ変換面15での位置を示す図である。図5
(A)は、いわゆる1次元ラインアンドスペースパター
ンであって、透過部と遮光部が等しい幅でY方向に帯状
に並び、それらがX方向にピッチPで規則的に並んでい
る。ここでは、遮光部を斜線部で表している。このと
き、個々の照明光束の最適位置は、図5(B)に示すよ
うにフーリエ変換面内に仮定したY方向の線分Lα上、
及び線分Lβ上の任意の位置となる。図5(B)はレチ
クルパターン12に対するフーリエ変換面(瞳面)15
を光軸AX方向から見た図であり、かつ、面15内の座
標系X、Yは、同一方向からレチクルパターン12を見
た図5(A)と同一にしてある。
【0039】さて、図5(B)において光軸AXが通る
中心Cから、各線分Lα、Lβまでの距離α、βはα=
βであり、λを露光波長としたとき、α=β=f・(1
/2)・(λ/P)に等しい。この距離α、βをf・ s
inψと表わせれば、 sinψ=λ/2Pであり、これは作
用の項で述べた数値と一致している。従って、射出部7
a、7bの各中心位置が線分Lα、Lβ上にあれば、図
5(A)に示す如きラインアンドスペースパターンに対
して、各照明光束からの照明光により発生する0次回折
光と±1次回折光のうちのどちらか一方との2つの回折
光は、投影光学系瞳面15において光軸AXからほぼ等
距離となる位置を通る。従って、前述の如くラインアン
ドスペースパターン(図5(A))に対する焦点深度を最
大とすることができ、かつ高解像度を得ることができ
る。
【0040】次に、図5(C)はレチクルパターンが、
2次元周期性パターンである場合であり、かつ、パター
ンのX方向(横方向)ピッチがPx、Y方向(縦方向)
ピッチがPyとなっている。図5(D)はこの場合の各
照明光束の最適位置を表わす図であって、図5(C)と
の位置、回転関係は図5(A)、(B)の関係と同じで
ある。図5(C)の如き、2次元パターンに照明光が入
射すると、パターンの2次元方向の周期性(X:Px、
Y:Py)に応じた2次元方向に回折光が発生する。図
5(C)の如き2次元パターンにおいても、回折光中の
0次回折光と±1次回折光のうちのいずれか一方とが投
影光学系瞳面15において光軸AXからほぼ等距離とな
るようにすれば、焦点深度を最大とすることができる。
図5(C)のパターンではX方向のピッチはPxである
から、図5(D)に示す如く、α=β=f・(1/2)
・(λ/Px)となる線分Lα、Lβ上に照明光束の中
心があれば、パターンのX方向成分について焦点深度を
最大とすることができる。同様に、γ=ε=f・(1/
2)・(λ/Py)となる線分Lγ、Lε上に照明光束の
中心があれば、パターンY方向成分について焦点深度を
最大とすることができる。
【0041】また、レチクルパターン12が図5(D)
に示す如く2次元の周期性パターンを含む場合、特定の
1つの0次回折光成分に着目したとき、投影光学系の瞳
面18上ではその1つの0次回折光成分を中心としてX
方向(第1方向)に分布する1次以上の高次回折光成分
と、Y方向(第2方向)に分布する1次以上の高次回折
光成分とが存在し得る。そこで、特定の1つの0次回折
光成分に対して2次元のパターンの結像を良好に行うも
のとすると、第1方向に分布する高次回折光成分の1つ
と、第2方向に分布する高次回折光成分の1つと、特定
の0次回折光成分との3つが、瞳面18上で光軸AXか
らほぼ等距離に分布するように、特定の0次回折光成分
の位置を1つの照明光束の位置に対応を調節すれば良
い。例えば、図5(D)中で各照明光束の中心位置を点
Pζ、Pη、Pκ、Pμのいずれかと一致させると良
い。点Pζ、Pη、Pκ、Pμはいずれも線分Lαまた
はLβ(X方向の周期性について最適な位置、すなわち
0次回折光とX方向の±1次回折光の一方とが投影光学
系瞳面18上で光軸からほぼ等距離となる位置) 、及び
線分Lγ、Lε(Y方向の周期性について最適な位置)
の交点であるため、X方向、Y方向のいずれのパターン
方向についても最適な光源位置である。
【0042】以上、図5(B)または(D)に示した各
位置に配置した各照明光束からの照明光がレチクルパタ
ーン12に入射すると、0次光回折光成分DO と、+1
次回折光成分DR または−1次回折光成分Dm のいずれ
か一方とが、投影光学系13内の瞳面18では光軸AX
からほぼ等距離となる光路を通る。従って、作用の項で
述べた通り、高解像及び大焦点深度の投影型露光装置が
実現できる。
【0043】以上、レチクルパターン12として図5
(A)または(C)に示した2例のみを考えたが、他の
パターンであってもその周期性(微細度)に着目し、そ
のパターンからの+1次回折光成分または−1次回折光
成分のいずれか一方と、0次回折光成分との2光束が、
投影光学系内の瞳面18では光軸AXからほぼ等距離に
なる光路を通るような位置に各照明光束の中心(射出部
7a、7bの中心)を配置すれば良い。また、図5
(A)、(C)のパターン例ではライン部とスペース部
の比(デューティ比)が1:1のパターンであったた
め、発生する回折光中では±1次回折光が強くなる。こ
のため、±1次回折光のうちの一方と0次回折光との位
置関係に着目したが、パターンがデューティ比1:1か
ら異なる場合等では他の回折光、例えば±2次回折光の
うちの一方と0次回折光との位置関係が、投影光学系瞳
面18において光軸AXからほぼ等距離となるようにし
ても良い。
【0044】尚、以上において2次元パターンとしてレ
チクル上の同一箇所に2次元の方向性を有するパターン
を仮定したが、同一レチクルパターン中の異なる位置に
異なる方向性を有する複数のパターンが存在する場合に
も上記の方法を適用することができる。レチクル上のパ
ターンが複数の方向性又は微細度を有している場合、各
照明光束の最適位置は、上述の様にパターンの各方向性
及び微細度に対応したものとなるが、あるいは各最適位
置の平均位置に各照明光束を配置しても良い。また、こ
の平均位置は、パターンの微細度や重要度に応じた重み
を加味した荷重平均としても良い。
【0045】ところで上記の如く、照明光学系瞳面内で
の照明光束の位置を決定すれば、各種のレチクルパター
ンのそれぞれに対して、最大の焦点深度を得ることがで
きるが、一般に使用するレチクルパターンのピッチ及び
方向性は何種類かの半導体集積回路についてほぼ共通し
ている。例えば、メモリー素子等の場合、1Mビット、
4Mビット、16Mビット等の集積度に応じた種類が存
在しており、このうちの何種類かについてはほぼ共通し
ている。さらに、アクセス時間や語構成の違いにより細
分化されるが、ある時期(数カ月から1年程度)におい
ては、1つの生産ライン(投影露光装置を含む)で製造
されるメモリー素子のパターンピッチは、これらの種類
にかかわらずほぼ一定となっているのが現状である。従
って、実用上は上記の如く、各レチクルパターンに対し
て照明系を最適化しなくても、ある時間に使用するレチ
クルパターンの少なくとも一部のピッチ、方向性に対し
て平均化して焦点深度を良好とするように照明系を固定
してしまってもほとんど問題はない。照明系の各レチク
ルに対する最良状態からのほんの僅かなずれにより、焦
点深度は最良の場合よりわずかに減少するが、それでも
従来に比べて十分に大きな値であることに変わりはな
い。
【0046】なお、各照明光束は,瞳面15内におい
て、光軸AXに対して対称に配置されることが望まし
い。これは、ウエハ19の微小なデフォーカス時におい
ても、レチクルパターン投影像が、ウエハ面内方向に横
ずれする(いわゆるテレセンずれ)ことを防止する為で
ある。次に、本発明による露光方法で使用するレチクル
パターンについて説明する。
【0047】図6(A)に示すパターンは遮光部の下地
に透光部の線状パターン要素(P1、P2、P3、P
4)をX方向に4本並べたラインアンドスペースパター
ン(周期パターン)である。線状パターン要素P1〜P
4の線幅と間隔は共にaである。なお、ここでは寸法の
表示を簡単にするために、各寸法は全てレチクル側の寸
法とする。すなわち、レジスト像の寸法は倍率分(縮小
率分)だけ拡大されているものとする。前述の照明方法
を採用した図1の露光装置を使用して図6(A)のパタ
ーンをネガレジストが塗布されたウエハに投影露光する
と、作用の項で述べたように図6(c)の如き終端部
(長手方向の端部)に先細りが発生し、かつ両端部の線
幅が細くなったレジスト像(ネガレジスト)が形成され
る。そこで、図6(B)の如くレチクルパターンを修正
する。
【0048】まず、両端部のパターン要素P1、P4の
線幅の修正について説明する。ウエハ上に形成されるべ
きレジスト像は図6(D)の如くであり、これを設計デ
ータとする(回路設計のデータ)。図6(C)中の両端
部のパターン要素P1、P4のX方向の線幅をbだけ太
くしてa+bとする。太らせ方は両端部のパターン要素
P1、P4の孤立的なエッジ(近傍に他のパターンがな
いエッジ)E1、E8をX方向にbだけ拡張する。
【0049】次に、終端部の修正について説明する。パ
ターン要素の長手方向(Y方向)の終端部のX方向の線
幅をcだけ太くしてa+cとする。このとき、パターン
要素P1、P4の終端部では上記両方の修正を行なう
為、線幅はa+b+cとなりb+cだけ太くなる。従っ
て、太らせ方は内側部のパターン要素P2、P3の夫々
のエッジ(E3、E4)、(E5、E6)の終端部をX
方向に0.5cずつ拡張する。そして、両端部のパター
ン要素P1、P4の外側の夫々のエッジ(E1、E8)
の終端部をX方向にb+0.5cずつ拡張し、内側の夫
々のエッジ(E2、E7)の終端部をX方向に0.5c
ずつ拡張する。終端部で補正を行うY方向の長さはdで
ある。以下「パターン要素の終端部」とはパターン要素
のうち長手方向の長さd程度の部分をいうものとする。
【0050】尚、パターン要素P1、P4は修正前と修
正後では対称性がくずれるが、パターン要素P1〜P4
の全体で1つの周期性パターンであり、周期性パターン
全体としてみると対称性は保たれている。さて、各a、
b、c、dの実際の寸法について説明する。aはレジス
ト像の望ましい寸法(回路設計のデータ通りの寸法)で
あって、任意の値でよい。b、c、dの実際の寸法は本
発明で使用する露光装置の照明状態(照明光学系瞳面1
5における照明光束の位置)での解像限界となる周期パ
ターンのピッチPm(最小パターンサイズ)に依存し、
最小パターンサイズPmに対して、b=0.05Pm、
c=0.10Pm、d=0.75Pm程度であるとよ
い。例えば図6(A)のラインアンドスペースパターン
がa=Pm/2であれば、線幅aは解像限界程度であ
り、b、c、dについてaを使って表現すると、b=
0.1a、c=0.2a、d=1.5a程度となる。図
6(B)のような修正パターンを用いると、図1のよう
な特殊な照明法を採用した投影露光装置を用いたとして
も、図6(D)に示すような変形のないレジスト像(ネ
ガレジスト)を得ることができ、ウエハ上に転写される
解像限界程度の線幅の微細パターンは先細りもなく設計
値通りになる。尚、ここで、孤立的なエッジとはエッジ
から最小パターンサイズPm程度以内にあるエッジと隣
接する下地内に他のパターン(パターンエッジ)が存在
しないエッジをいう。
【0051】次に図7(A)は、遮光部地に設けた透光
部の孤立パターンP0(線幅a)を示す。尚、同一レチ
クル中に孤立パターンP0と図6(A)の周期パターン
とが混在しているものとする。パターンP0を図1の投
影露光装置で露光すると、図7(C)に示すように線幅
が細くなるとともに先細りが発生する。このような孤立
パターンP0を図6(D)のように修正する。先ずパタ
ーン要素P0の終端部(長さd)の線幅をX方向にc+
eだけ太らせて終端部の線幅をa+c+eとする。この
ときパターン要素P0の線幅aを(c+e)/2ずつ対
称に太らせる。c+eだけ太らせるのは線幅をeだけ太
らせる修正と終端部のみをcだけ太らせる修正の両方を
同時に行うためである。パターン要素の中心部(終端部
以外)については線幅をX方向にeだけ太らせてa+e
とする。このときパターン要素P0の線幅aをe/2ず
つ対称に太らせる。
【0052】ここでc、dの寸法は、図6(B)と同じ
く、c=0.1Pm、d=0.75Pm程度であり、e
の寸法は、e=0.1Pm程度とする。図7(B)のパ
ターンを図1の装置で露光することにより図7(D)の
ような変形のないレジスト像(ネガレジスト)を得るこ
とができる。尚、先細りの修正(終端部をcだけ太らせ
る)のみを行い線幅細りの補正(eだけ太らせる)を行
わなければ、先細りがなく線幅の細いレジスト像を得る
ことができる。これは、言い換えると孤立パターンの解
像度を向上させたことを意味する。
【0053】図8(A)は、ラインアンドスペースパタ
ーン(周期パターン)と孤立パターンが共存するパター
ンの例であり、透光部の周期パターン(P5、P6、P
7、P8:線幅、間隔ともにa)と透光部の孤立パター
ンP7a(線幅a)が遮光部地に設けられている。図8
(A)のパターンを図1の露光装置を使って露光すると
レジスト像は第8図(C)のように変形する。
【0054】このようなパターンを図6(B)、図7
(B)の補正と同様の方法により図8(B)の如く補正
する。先ず、ラインアンドスペースパターン部のパター
ン要素P6,P7は図6(A)のパターン要素P2、P
3と同様に修正し、パターン要素P5、P9は図6
(A)のパターン要素P1、P2と同様に修正する。ラ
インアンドスペース部から突出した孤立パターン要素P
7aを含むパターン要素P7の下側の終端部は図6
(A)のパターン要素P2の終端部と同様に修正する。
孤立パターン要素P7aは図7(B)の上側部分と同様
に修正する。なお、孤立パターン要素P7aの線幅は、
ラインアンドスペース部より、fだけ離れた位置よりe
だけ太らせる。このときfは、0.25Pmから0.5
Pm程度であるとよい。図8(B)のパターンを図1の
装置で露光することにより図8(D)の如く変形のない
レジスト像(ネガレジスト)が得られる。
【0055】以上のパターンはすべて遮光部の地に透光
部のパターンとした。これは、ネガレジストを使用して
ウエハ上に線残しレジスト像を形成することを想定した
ためである。これとは逆に、透光部の地に、遮光部のパ
ターンを用いても、数量的には上述と同様のパターン修
正を行なうとよい。この場合、ポジレジストを使用する
と、ウエハ上に線残しレジスト像が形成できる。
【0056】ここで、遮光部地に透過部パターンのレチ
クルを用いレチクルを上記の如く修正し、ネガレジスト
を使用すると、パターン長手方向の終端部での先細り、
及び、周期パターン両端部や孤立パターンでの線幅の細
りは共に改善され、きわめて良好な結果が得られた。従
ってメモリ等に多く含まれる線残しパターンの形成につ
いては、本発明にかかる露光方法では、特にネガレジス
トの使用が効果的である。尚、逆に線ぬきパターンが多
く含まれる回路パターンを形成する場合は、ポジレジス
トの使用が効果的である。これは、線残しパターンと、
線ぬきパターンとでは、光学像の明暗が反転することに
起因している。
【0057】また、孤立パターンの線幅を太く修正する
のは、周期パターンと、孤立パターンの混存するレチク
ルに対して一定の露光量で、周期パターンと孤立パター
ンとを所望の大きさのレジスト像パターンとなるように
転写する為である。従って作用の項で述べたように上記
の修正とは逆に、周期パターン部の線幅を細くすること
で同様の効果を得ることも可能である。
【0058】すなわち、これまでのパターンの修正とは
全く逆に、近傍に他のパターンがないパターン(孤立パ
ターン)の線幅は変更せずに、近傍に他のパターンがあ
るパターン(近接的なエッジを有するパターン)の線幅
を細くする。また、同様に線状パターンの長手方向終端
部近傍では線幅を変えずに、中心部(終端部近傍以外)
の線幅を細くするように修正する。この場合特にパター
ンが透過部パターンであると、周期的パターンの像コン
トラストを一段と向上させることができてよい。また上
記と同様にネガレジストを使用して線パターンを形成す
るに適している。図9(A)、(B)はこの修正方法に
従って修正されたパターンを示す図であり、図9
(A)、(B)は図6(A)、図7(A)の夫々のパタ
ーンの線幅を縮小するよう修正した例である。尚、修正
量は線幅を太らせる場合と同様である。尚、線幅を細ら
せる方向で修正した場合は、太らせる方向で修正した場
合とは最適な露光量は異なる。本実施例の場合は線幅を
太らせる場合、細らせる場合のいずれもレジスト線幅が
aとなる露光量で露光を行うものとする。
【0059】また、正方形の孤立パターンの補正は、図
7(B)の線幅補正量と同様に0.05Pmだけその周
囲を大きくすればよい。特に、互いに大きさの違う透光
部の正方形孤立パターンが遮光部地に複数個形成されて
いる場合、マスクリニアリティを保つために、小さな正
方形を大きくするように補正する。また、図5(C)に
示すようなパターンについては、パターン全体を囲む最
外周のエッジ部分を0.05Pm(Px、Py)程度だ
け外側に拡張させればよい。
【0060】図10は、レチクルパターン修正の第2の
実施例であって、図10(A)は、遮光部地に設けられ
た透光部のL字型パターン要素P10(線幅a)であ
る。L字パターン要素の終端部の修正は図7(A)のパ
ターン要素P0の終端部の修正と同様である。線幅の補
正も図7(A)のパターン要素P0の線幅の修正とほぼ
同様である。しかしながら、L字のコーナ部の外側K1
については、L字パターンの短手方向に関して単純に線
幅を太らせただけではコーナ部K1が修正されない。そ
こで、例えばL字の外側エッジE15の修正は、エッジ
E16を拡張したことにより長くなったエッジE15を
拡張するようにし、修正エッジが連続するようにする。
【0061】L字のコーナー部の内側K2については、
他部と同様に太くすると、レジストパターンの内側が図
9(C)の点線部のようにふくらみ、像の忠実度が低下
する。従って、このコーナ部分の線幅太りは、他部に比
べて少なめとするとよい(本実施例では内側部分のエッ
ジは修正せず、外側部分のエッジを修正してコーナ部分
の線幅を太くしている。)。本実施例ではコーナ部分の
線幅はbだけ太らせa+b程度の太さとする。なお、太
り量を少なめとする長さgは、0.25Pmから0.5
Pm程度であると良い。このようにコーナ部分の長さg
での線幅太り量を少なめとするのは内側部K2付近では
コーナ同士のエッジが隣接する下地内で最小ピッチPm
程度以上離れていないので、エッジが孤立的でないと見
なされる為である。
【0062】図10(B)のパターンを図1の装置で露
光することにより図10(C)に実線で示すような変形
のないレジスト像(ネガレジスト)が得られる。図11
は、レチクルパターン修正の第3の実施例であって、図
11(A)は、遮光部地に設けられた透光部のパターン
要素P11(線幅a)である。パターン要素P11の修
正は終端部、中心部(終端部以外)、及びコーナ内側部
の修正とも図10(B)と同様に行う。従って、図11
(B)の如くパターン形状を修正すればよい。
【0063】図10(B)、図11(B)の如き修正
は、ポジレジストに線残しパターンを転写することを想
定した、透光部地に遮光部パターンを形成した場合に対
しても同様に効果がある。また、第2、第3実施例にお
いても第1実施例の場合と同様に線幅を細らせるように
修正してもよい。
【0064】尚、図6、図7、図8、図10、図11で
はいずれも図示していないが、各パターン要素の終端部
の長手方向の線幅についても微小量(b=0.05Pm
程度)太らせることが望ましい。例えば図6(A)のパ
ターン要素P1を修正する場合、終端部が修正されX方
向の長さがa+b+cとなったエッジE9、E10をY
方向にbだけ拡張すればよい。
【0065】
【発明の効果】以上本発明によれば、従来の遮光部と透
過部とのみからなるマスクを使用しても、解像度、焦点
深度が共に大幅に改善されるとともに、周期パターン、
孤立パターン等の全ての回路パターンにおいて良好な像
質を得ることが可能となる。また、本発明の1つの態様
によれば、一部が修正パターンが形成された通常の透光
部と遮光部とのみからなるマスクにより周期パターン、
孤立パターン等の全てのパターンに対して良好な像質を
得ることができ、位相シフトマスクに比べて製造、検
査、修正、洗浄が簡単なマスクを得ることができる。
【0066】また、本発明の別の態様によれば、通常の
透光部と遮光部のみから成るパターンの一部を補正した
マスクを用いマスクを斜めから照明することにより、従
来より高解像度、大焦点深度が得られ、かつ周期パター
ン、孤立パターン等の全てのパターンに対して良好な像
質を得ることができる。特にネガレジストを使用する
と、良好なレジスト像プロファイルの、線残しパターン
が形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による露光方法に好適な投影
露光装置の概略的な構成を示す図、
【図2】本発明の一実施例による光束分割部材と可動部
とを光軸方向から見た図、
【図3】本発明の一実施例による光束分割部材と可動部
とを光軸方向から見た図、
【図4】図1の装置におけるマスクのフーリエ変換面か
ら投影光学系までの光路を模式的に表した図、
【図5】(A)、(C)はマスク上に形成されたレチク
ルパターンの一例を示す平面図、(B)、(D)は
(A)、(C)の夫々に対応した瞳共役面における光束
の通過を説明する図、
【図6】(A)周期性パターンを示す図、(B)本発明
の一実施例による(A)の補正パターンを示す図、
(C)(A)のパターンを図1の装置で露光した場合の
レジスト像を示す図、(D)(B)のパターンを図1の
装置で露光した場合のレジスト像を示す図、
【図7】(A)孤立パターンを示す図、(B)本発明の
一実施例による(A)の補正パターンを示す図、(C)
(A)のパターンを図1の装置で露光した場合のレジス
ト像を示す図、(D)(B)のパターンを図1の装置で
露光した場合のレジスト像を示す図、
【図8】(A)周期性パターンと孤立パターンが共存し
ているパターンを示す図、(B)本発明の一実施例によ
る(A)の補正パターンを示す図、(C)(A)のパタ
ーンを図1の装置で露光した場合のレジスト像を示す
図、(D)(B)のパターンを図1の装置で露光した場
合のレジスト像を示す図、
【図9】(A)図6(A)のパターン修正の変形例を示
す図、 (B)図7(A)のパターン修正の変形例を示す
図、
【図10】(A)L字型の孤立パターンを示す図、
(B)本発明の一実施例による(A)の補正パターンを
示す図、(C)(B)のパターンを図1の装置で露光し
た場合のレジスト像を示す図、
【図11】(A)孤立パターンを示す図、(B)本発明
の一実施例による(A)の補正パターンを示す図、
【図12】(A)遮光部地に透光部による周期パターン
を形成したレチクルパターンを示す図、(B)(A)の
M1−M2断面におけるレジスト像を示す図、(C)
(A)のM3−M4断面におけるレジスト像を示す図、
(D)(A)のパターンを図13の装置で露光した場合
のレジスト像を示す図、(E)透光部地に遮光部による
周期パターンを形成したレチクルパターンを示す図、
(F)(E)のM1−M2断面におけるレジスト像を示
す図、(G)(E)のM3−M4断面におけるレジスト
像を示す図、(H)(E)のパターンを図13の装置で
露光した場合のレジスト像を示す図、
【図13】本発明の原理を説明する図、
【図14】従来の投影露光装置の概略的な構成を示す
図、である。
【符号の説明】
7 光束分割部材 11 レチクル 12 レチクルパターン 13 投影光学系 15 フーリエ変換面 18 瞳面 19 ウエハ AX 光軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/027 H01L 21/30 502P 528 (56)参考文献 特開 平3−36549(JP,A) 特開 平1−188857(JP,A) 特開 昭56−12615(JP,A) 「1987 SYMPOSIUM ON VLSI TECHNOLOGY」 D IGEST OF TECHNICAL PAPERS,IEEE CAT.N O.87,1987,第13,14頁

Claims (35)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光基板上にパターンを転写する露光装置
    で用いられるマスクにおいて、 前記パターンは、複数のパターン要素の少なくとも1つ
    が平行な一対のエッジを有し、かつ該一対のエッジは他
    のパターン要素との距離が所定値を越える孤立的なエッ
    ジを少なくとも一部に含み、前記少なくとも1つのパタ
    ーン要素は、前記一対のエッジによって規定される幅が
    前記孤立的なエッジで設計値よりも太くなっているとと
    もに、前記一対のエッジによって規定される幅が中心部
    よりも終端近傍で相対的に太くなっていることを特徴と
    するマスク。
  2. 【請求項2】前記一対のエッジはその一方のみが前記孤
    立的なエッジであり、前記少なくとも1つのパターン要
    素は前記一方のエッジが拡張されることを特徴とする請
    求項1に記載のマスク。
  3. 【請求項3】前記一対のエッジはそれぞれ前記孤立的な
    エッジであり、前記少なくとも1つのパターン要素は前
    記一対のエッジがそれぞれ拡張されることを特徴とする
    請求項1に記載のマスク。
  4. 【請求項4】前記少なくとも1つのパターン要素は、前
    記一対のエッジと直交し、かつ前記孤立的なエッジとな
    る一対のエッジを有する方形状であり、該4つのエッジ
    がそれぞれ拡張されることを特徴とする請求項1に記載
    のマスク。
  5. 【請求項5】前記複数のパターン要素はそれぞれ第1方
    向に沿って延びる一対のエッジを有し、かつ前記第1方
    向と直交する第2方向に周期的に配列され、前記複数の
    パターン要素のうち、両端のパターン要素でそれぞれ前
    記幅が前記設計値よりも太くなるように外側のエッジが
    拡張されることを特徴とする請求項1に記載のマスク。
  6. 【請求項6】感光基板上にパターンを転写する露光装置
    で用いられるマスクにおいて、 前記パターンは、複数のパターン要素の少なくとも一つ
    が互いに平行な一対のエッジを有し、かつ該一対のエッ
    ジはそれぞれ他のパターン要素との距離が所定値を超え
    る孤立的なエッジを一部に含み、前記少なくとも1つの
    パターン要素は前記一対のエッジによって規定される幅
    が前記孤立的なエッジで残りのエッジよりも相対的に太
    くなっているとともに、前記一対のエッジによって規定
    される幅が中心部よりも終端近傍で相対的に太くなって
    いることを特徴とするマスク。
  7. 【請求項7】前記露光装置の解像限界に対応して前記所
    定値が定められることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか一項に記載のマスク。
  8. 【請求項8】感光基板上にパターンを転写する露光装置
    で用いられるマスクにおいて、 前記パターンは、複数のパターン要素の少なくとも3つ
    がそれぞれ第1方向に沿って延びる一対のエッジを有
    し、かつ前記第1方向と直交する第2方向に周期的に配
    列され、前記少なくとも3つのパターン要素は、前記一
    対のエッジによって規定される幅が両端のパターン要素
    で残りのパターン要素よりも相対的に太くなっていると
    ともに、前記一対のエッジによって規定される前記少な
    くとも3つのパターン要素のそれぞれの幅が中心部より
    も終端近傍で相対的に太くなっていることを特徴とする
    マスク。
  9. 【請求項9】前記両端のパターン要素は前記幅が設計値
    よりも太くなっていることを特徴とする請求項8に記載
    のマスク。
  10. 【請求項10】前記残りのパターン要素は前記幅が設計
    値よりも細くなっていることを特徴とする請求項8に記
    載のマスク。
  11. 【請求項11】前記第2方向に配列される各パターン要
    素は、前記第1方向を長手方向とするラインパターン、
    あるいは方形パターンであることを特徴とする請求項
    5、8〜10のいずれか一項に記載のマスク。
  12. 【請求項12】感光基板上にパターンを転写する露光装
    置で用いられるマスクにおいて、 前記パターンは、複数のパターン要素の少なくとも1つ
    が平行な一対のエッジによって線幅が規定され、かつ前
    記一対のエッジと直交するエッジによって終端部が規定
    される直線部を少なくとも一部に含み、前記直線部は、
    前記線幅が中心部よりも終端近傍で相対的に太くなって
    いることを特徴とするマスク。
  13. 【請求項13】前記直線部は、前記終端近傍で前記線幅
    が設計値よりも太くなるように前記一対のエッジがそれ
    ぞれ拡張されることを特徴とする請求項12に記載のマ
    スク。
  14. 【請求項14】前記直線部は、前記中心部で前記線幅が
    設計値よりも細くなるように前記一対のエッジがそれぞ
    れ縮小されることを特徴とする請求項12に記載のマス
    ク。
  15. 【請求項15】前記設計値は、前記感光基板上に転写さ
    れた前記パターンの望ましい線幅の前記マスク上換算線
    幅であることを特徴とする請求項1〜7、9、10、1
    3、14のいずれか一項に記載のマスク。
  16. 【請求項16】前記露光装置は、前記パターンに照明光
    を照射する照明光学系の瞳面上で光軸外の所定領域内に
    前記照明光を規定することを特徴とする請求項1〜15
    のいずれか一項に記載のマスク。
  17. 【請求項17】請求項1〜15のいずれか一項に記載の
    マスクに照明光を照射するとともに、投影光学系を介し
    て前記照明光で感光性の基板を露光するために、前記照
    明光を前記マスクに照射する照明光学系の瞳面上で光軸
    外の所定領域内に前記照明光を規定することを特徴とす
    る露光方法。
  18. 【請求項18】前記基板の感光剤としてネガティブトー
    ン型のフォトレジストを使用することを特徴とする請求
    17に記載の露光方法。
  19. 【請求項19】請求項1〜15のいずれか一項に記載の
    マスクに照明光を照射する照明光学系と、前記照明光を
    感光性の基板上に投射する投影光学系とを備えた露光装
    置を用いて、前記マスクのパターンを前記基板上に転写
    するリソグラフィ工程を含むことを特徴とする回路素子
    製造方法。
  20. 【請求項20】前記照明光学系の瞳面上で光軸外の所定
    領域内に前記照明光を規定することを特徴とする請求項
    19に記載の回路素子製造方法。
  21. 【請求項21】前記パターンは第1方向を長手方向とす
    るパターン要素を有し、前記所定領域は、前記照明光学
    系の瞳面上で光軸と交差し、かつ前記第1方向に沿って
    規定される第1軸によって区切られる領域を含むことを
    特徴とする請求項20に記載の回路素子製造方法。
  22. 【請求項22】前記パターンは前記第1方向と直交する
    第2方向を長手方向とするパターン要素を有し、前記所
    定領域は、前記第1軸と、前記照明光学系の光軸で前記
    第1軸と直交し、かつ前記第2方向に沿って規定される
    第2軸とによって区切られる領域を含むことを特徴とす
    る請求項21に記載の回路素子製造方法。
  23. 【請求項23】前記パターンは第1及び第2方向をそれ
    ぞれ長手方向とするパターン要素を有し、前記所定領域
    は、前記第1方向に関する前記光軸との第1距離がほぼ
    等しく、かつ前記第2方向に関する前記光軸との第2距
    離がほぼ等しい複数の領域を含むことを特徴とする請求
    20又は22に記載の回路素子製造方法。
  24. 【請求項24】前記複数の領域は、前記パターン要素の
    前記第1方向に関する微細度に応じて前記第1距離が定
    められ、かつ前記パターン要素の前記第2方向に関する
    微細度に応じて前記第2距離が定められることを特徴と
    する請求項23に記載の回路素子製造方法。
  25. 【請求項25】前記パターンは第1方向を長手方向とす
    るパターン要素を有し、前記所定領域は、前記第1方向
    とほぼ平行で、かつ前記第1方向と直交する第2方向に
    関して前記光軸から前記パターン要素の前記第2方向に
    関する微細度に応じた距離だけ離れた一対の第1線分上
    に配置される複数の領域を含むことを特徴とする請求項
    20〜24のいずれか一項に記載の回路素子製造方法。
  26. 【請求項26】前記パターンは前記第2方向を長手方向
    とするパターン要素を有し、前記複数の領域は、前記第
    2方向とほぼ平行で、かつ前記第1方向に関して前記光
    軸から前記パターン要素の前記第1方向に関する微細度
    に応じた距離だけ離れた一対の第2線分と前記一対の第
    1線分との交点上に配置されることを特徴とする請求項
    25に記載の回路素子製造方法。
  27. 【請求項27】前記所定領域は前記照明光学系の瞳面上
    で光軸から偏心した複数の領域を含み、前記各領域から
    射出される光の照射によって前記パターンから発生する
    次数が異なる2つの回折光が、前記投影光学系の瞳面上
    で光軸からの距離がほぼ等しい位置を通過するように、
    前記各領域の位置が決定されることを特徴とする請求項
    20〜26のいずれか一項に記載の回路素子製造方法。
  28. 【請求項28】前記2つの回折光は±n次回折光の一方
    と0次回折光とであることを特徴とする請求項27に記
    載の回路素子製造方法。
  29. 【請求項29】前記所定領域は前記照明光学系の瞳面上
    で光軸から偏心した複数の領域を含み、前記各領域から
    射出される光の前記マスクへの入射角をψ、前記パター
    ンから発生する±n次回折光の回折角をθ、前記投影光
    学系のマスク側開口数をNARとし、前記±n次回折光
    の一方でsin(θ−ψ)=NARなる関係が満たされる
    ときを前記投影光学系の解像限界とすることを特徴とす
    る請求項20〜28のいずれか一項に記載の回路素子製
    造方法。
  30. 【請求項30】前記一方の回折光は、前記投影光学系の
    光軸に関して前記パターンから発生する0次回折光とほ
    ぼ対称になることを特徴とする請求項29に記載の回路
    素子製造方法。
  31. 【請求項31】前記所定領域は前記照明光学系の瞳面上
    で光軸から偏心した複数の領域を含み、前記照明光の波
    長をλ、前記パターンのピッチをPとし、前記各領域か
    ら射出される光の前記マスクへの入射角ψがsinψ=
    λ/2Pなる関係を満たすように、前記各領域の位置が
    決定されることを特徴とする請求項20〜30のいずれ
    か一項に記載の回路素子製造方法。
  32. 【請求項32】前記所定領域は前記照明光学系の瞳面上
    で光軸から偏心した複数の領域を含み、前記各領域から
    射出される光の前記マスクへの入射角をψ、前記照明光
    の波長をλ、前記投影光学系の前記マスク側の開口数を
    NARとし、前記基板上に転写可能なパターンの最小ピ
    ッチがλ/(NAR+sinψ)であることを特徴とする
    請求項20〜31のいずれか一項に記載の回路素子製造
    方法。
  33. 【請求項33】前記照明光の波長をλ、前記投影光学系
    の前記マスク側の開口数をNARとし、前記パターンは
    ピッチがλ/NARよりも小さいパターン要素を有する
    ことを特徴とする請求項20〜32のいずれか一項に記
    載の回路素子製造方法。
  34. 【請求項34】前記パターンは第1及び第2方向をそれ
    ぞれ長手方向とするパターン要素を有し、前記所定領域
    は前記照明光学系の瞳面上で光軸から偏心した複数の領
    域を含み、前記各領域から射出される光の照射によって
    前記パターンから発生する0次回折光、前記0次回折光
    を中心として前記第1方向に分布する高次回折光の1
    つ、及び前記0次回折光を中心として前記第2方向に分
    布する高次回折光の1つが、前記投影光学系の瞳面上で
    光軸からほぼ等距離に分布するように、前記各領域の位
    置が決定されることを特徴とする請求項20〜33のい
    ずれか一項に記載の回路素子製造方法。
  35. 【請求項35】前記第1及び第2方向に分布する高次回
    折光は互いに次数が等しいことを特徴とする請求項34
    に記載の回路素子製造方法。
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