JP3342396B2 - 照明装置及びそれを用いた撮影装置 - Google Patents

照明装置及びそれを用いた撮影装置

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JP3342396B2
JP3342396B2 JP08268898A JP8268898A JP3342396B2 JP 3342396 B2 JP3342396 B2 JP 3342396B2 JP 08268898 A JP08268898 A JP 08268898A JP 8268898 A JP8268898 A JP 8268898A JP 3342396 B2 JP3342396 B2 JP 3342396B2
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  • Stroboscope Apparatuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は照明装置及びそれを
用いた撮影装置に関し、例えばカメラ本体(撮影本体)
の一部に装着して、カメラ本体の撮影動作と連動させて
照明光(閃光)を被写体側へ効率良く照射し、撮影する
際に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、カメラ本体の一部に装着して
カメラの撮影動作に連動させて照明光(閃光)を被写体
側に照射して撮影するようにした照明装置(ストロボ装
置)が種々と提案されている。
【0003】例えば実開昭57−150826号公報で
は使用時にはカメラ撮影光軸から離れた位置に発光部を
保持固定し、非使用状態には発光部が前側に倒れ、カメ
ラと一体的な形状になるように構成した照明装置が提案
されている。
【0004】又、特開昭59−165037号公報では
閃光放電管から射出した光束を帯状に集光させ、その集
光部にファイバーを配置し、これを適宜束ねることによ
って所定の配光が得られるように構成した照明装置が提
案されている。
【0005】又、本出願人は特開平8−234277号
公報において、発光手段と発光手段からの光を被写体に
照射する為に光を部材を通して部材の長手方向に案内
し、光を折り曲げて被写体に向けて集光放射する光学手
段とを備え、発光手段からの光を部材を通してその部材
の長手方向に案内し、光を被写体に向けて集光放射する
ようにした光の利用効率の良い照明装置を提案してい
る。
【0006】又、本出願人は特願平8−287690号
において、光源手段からの光束を光学部材を介して、所
定の照射角の照射光として照射する照明装置において、
該光学部材が該光源手段に対向した入射面、該入射面か
らの光束の一部を反射又は/及び全反射させる反射面、
該入射面と対向し、それよりも面積の大きな射出面とを
有した構成の照明装置を提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般にカメラ等の装置
全体が小型・軽量化された撮影装置に装着する照明装置
(ストロボ装置)としては、例えば、 (a1). 小型軽量であること。 (a2). 光源手段からの照明光を効率良く被写体側へ照射
することができること。等が要望されている。
【0008】又、カメラ等の撮影装置は、近年の技術革
新により小型・軽量化が一段と進み、性能面で高い水準
を維持しながらも、携帯性に優れたものが種々製品化さ
れている。一方、カメラの小型化に伴い撮影用のレンズ
も小口径化を余儀なくされ、徐々にではあるが撮影光学
系のレンズの明るさが暗くなっている。
【0009】このような状況から、この種の小型のカメ
ラ等の撮影装置に内臓される閃光発光装置(照明装置)
に対しても、従来にもまして小型で大光量の発光部が要
求され、しかも、この大光量化は撮影装置全体のバラン
スから考えて電気的な消費電力の増加ではなく、光学的
な発光効率の向上によって達成することが強く望まれて
いる。
【0010】本発明は、本出願人の先に提案した特願平
8―287690号の照明装置を更に改良し、小型化に
伴う最大の問題点である、光源から発生する熱の影響を
考慮しつつ、照明光学系の損失光量を最少に抑えて、効
率良く、光源からの光束を被写体側へ導光することがで
き、良好なる画像が容易に得られる照明装置及びそれを
用いた撮影装置の提供を目的とする。
【0011】特に、本発明は光源手段からの光束(照明
光)を被写体側に照射するときに、光源手段と光学部材
の入射面との位置関係、および形状等を最適化すること
によって、照明装置を構成する照明光学系全体の形状を
最小化しつつ、光源から光と一緒に放射される熱による
悪影響(溶け、焼け)を最小限に抑え、また光源の端部
から逃げる損失光量の非常に少ない、光の利用効率を高
めたスチルカメラ、ビデオカメラ等に好適な照明装置及
びそれを用いた撮影装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の照明装
置は、光源手段からの光束を光学部材を介して、所定の
照射角の照射光として照射する照明装置において、該光
学部材は該光源手段に対向した入射面、該入射面からの
光束の一部を反射又は/及び全反射させる反射面、該入
射面と対向し、それよりも面積の大きな射出面とを有し
ており、該光源手段と該光学部材の入射面との間隔が該
光源手段の発光温度分布に対応させて、発熱量の多い領
域では広くし、発熱量の少ない領域では狭くなるように
していることを特徴としている。
【0013】請求項2の発明は請求項1の発明におい
て、前記光源手段は閃光発光管を有し、該閃光発光管と
前記光学部材の入射面との間隔を、該閃光発光管の中心
部付近では広くし、該閃光発光管の端子部付近では狭く
したことを特徴としている。
【0014】請求項3の発明は請求項1又は2の発明に
おいて、前記光学手段の入射面は弱い負の屈折力を有す
るトーリック面であることを特徴としている。
【0015】請求項4の発明は請求項1から3のいずれ
か1項の発明において、前記光学部材は合成樹脂材料よ
り成っていることを特徴としている。
【0016】請求項5の発明は請求項1から4のいずれ
か1項の発明において、前記光源手段と前記光学部材の
入射面との間隔の最小値をDmmとしたとき 0mm<D≦1mm となるようにしたことを特徴としている。
【0017】請求項6の発明は請求項1から5のいずれ
か1項の発明において、前記光源手段からの光束のう
ち、被写体方向以外に放射された光束を前記光学部材側
へ反射させる反射手段を設けていることを特徴としてい
る。
【0018】請求項7の発明の撮影装置は、請求項1か
ら6のいずれか1項記載の照明装置を有していることを
特徴としている。
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】図1は照明装置をカメラ(撮像装
置)本体の上辺部に設けたときの参考例1の要部概略
図、図2は図1の照明装置の要部斜視図、図3は図1の
照明装置の要部平面図である。
【0021】図中、1はカメラ本体(撮影本体)、2は
レンズ鏡筒部であり、撮影レンズを保持している。以
下、カメラ本体1の上下方向をY軸、左右方向をX軸、
光軸方向をZ軸として表わす。
【0022】3は照明装置(発光部ユニット)であり、
カメラ本体1の右上部にカメラ本体1の左右方向(X方
向)又は上下方向(Y方向)に摺動自在に設けている。
照明装置3は光源手段としての閃光を発する円筒形状の
閃光放電管(閃光発光管,ストロボ)4、該閃光放電管
4からの放射光束のうち前方以外の、例えば後方(被写
体側と反対方向)に放射される光束を被写体側へ集光反
射する一次元方向に曲率を有し、内面反射を利用した反
射鏡(反射傘)6、閃光放電管4から直接入射した光束
及び反射鏡6で反射して入射した光束を所定形状の光束
として集光し、被写体側へ効率良く照射する照明光束導
光用の光学部材(ライトガイド)5を有している。
【0023】11は照明装置3の前面に設けたパネル
(透明部材)であり、表面形状をカメラの外観デザイン
形状に合うように構成したものであり、その開口部はラ
イトガイド5の正面からの正射影形状にほぼ等しい形状
に形成され、透過率の高いガラスまたは樹脂材料ででき
ている。12、13は内面に高反射率の反射面を形成し
た反射板(平面反射部)であり、ライトガイド5の光射
出部5bからパネル11の開口部までを隙間なく埋める
ように敷かれている。反射板12、13の各面は照明装
置3の光軸とほぼ平行になるように配置されている。こ
れは、ライトガイド5の光射出面5bから射出した光束
がカメラ本体1内部で吸収されるのを防止させると同時
に、ライトガイド5から射出後の光線の配光分布が反射
板の有無で大幅な変化が生じないためにこのような角度
に設定されている。
【0024】光学部材5は平板状の透明部材(ガラス,
プラスチック等)より成っている。光学部材5は閃光放
電管4側からの光束を入射させる入射面5a、入射面5
aからの光束を全反射させる為の反射面としての上下面
5c(5c1 ,5c2 )と側面5d(5d1 ,5d
2 )、そして入射面5aから直接導光される光束、上下
面5cと側面5dで全反射をし、又は全反射を繰り返し
た後に導光される光束を被写体側へ射出させる射出面5
bとを有している。
【0025】入射面5aと射出面5bとの間が導光部と
なっている。入射面5aと射出面5bは対向配置してい
る。即ち、入射面と射出面は撮影レンズの光軸方向に延
びる線上に配置している。入射面5aと射出面5bは平
面又は曲率を有した正又は負の屈折力の曲面(尚、本明
細書において曲面とは球面,非球面,楕円面,2次曲
面,シリンドリカル面,トーリック面等を言う。)より
成っている。
【0026】尚、入射面5a又は/及び射出面5bの一
部を曲面とし、他の部分を平面より構成しても良い。
【0027】尚、図1〜図3では光学部材5の入射面5
aと射出面5bの一部は簡単の為に平面として示してい
る。上下面5c1 ,5c2 と側面5d1 ,5d2 は入射
面5aに対して大きな角度を持って広がった平面又は曲
面より成っている。
【0028】光学部材5は入射面5aの入射面積に比べ
て射出面5bの射出面積が大きくなるような形状より成
っている。例えば、光学部材5はそのXY断面において
入射面5aから射出面5bにかけて側面5d1 ,5d2
の距離又は/及び上下面5c1 ,5c2 の距離が順次又
は一定の割合で増大する形状より成っている。
【0029】具体的にはXY断面積が一定の割合で又は
高次関数的に増加する導光部を有するようにしている。
【0030】尚、本参考例において照明装置3をカメラ
本体1の側面に、上下方向(Y軸方向)又は左右方向
(X軸方向)に摺動可能に装着しても良い。
【0031】本参考例の照明装置では閃光放電管4から
射出した光束を直接、又は反射鏡6で反射させた後に光
学部材5の入射面5aに導光している。入射面5aに入
射した光束の一部は直進し、射出面5bに導光され、他
の一部は上下面5c又は/及び側面5dで全反射して射
出面5bに導光される。
【0032】このように光学部材5の内面で全反射を繰
り返すことによって集光性の高い照明光束として射出面
5bより被写体側に所定の照明光束形状(例えばXY断
面内で正方形,X軸方向に長い長方形等)で照射してい
る。
【0033】特に閃光放電管の光束のうち径方向(Y方
向)の光束は上下面5c1 ,5c2で繰り返し全反射さ
せ、軸方向(X方向)の光束は射出面5dの曲面の屈折
作用で効率良く集光させて被写体側へ照射している。
【0034】光学部材5の入射面5aは矩形状をしてお
り、そのX軸方向の長さは閃光放電管4のX軸方向の有
効アーク長よりも若干長く、又、入射面5aのY軸方向
の長さは反射鏡6の開口部に対して隙間を生じない程度
の開口部の長さと略同じである。これによって閃光放電
管4からの光束を入射面5aより効率的に取り込んでい
る。射出面5bも入射面5aと同様に矩形状開口となっ
ている。
【0035】ここで図示のように、閃光放電管4とライ
トガイド5の入射面5a とはかなり近い距離に配置して
いる。この理由を以下に示す発光部ユニットの光軸中心
を通る垂直断面図、図4及び図5を用いて説明する。
【0036】図4は参考例1に近い構成、すなわち閃光
放電管4に対して、ライトガイド8の光入射面8aを接
近させて配置させたものである。また、図5は図4の構
成と対比させるため光学系の全体形状(容積)はほぼ同
一に保ちながら、反射鏡9の長さを長くとり、その分、
ライトガイド10の長さを短縮したものである。また、
同図では配光の違いを示すため同一射出条件での光線ト
レースも同時に示している。
【0037】同図において、7及び9は反射鏡(反射手
段)、8及び10はライトガイド(光学部材)を示し、
4は前述同様、閃光放電管を示す。
【0038】同図において、反射鏡7、及び9は閃光放
電管4の前方以外に射出される光束を集光反射させるた
めの部材であり、後方は閃光放電管4に対して径がほん
のわずかに大きい同心の円筒面で構成され、前方は後方
の円筒面に対しその接線方向に延びた平面(平面反射
部)で構成されている。この平面の傾きは図示の例では
光軸に対して10°ずつ上下に傾斜するように設定して
いる。
【0039】この反射鏡7,9の後ろ側の面形状を閃光
放電管4の中心とほぼ同心の円筒形状(円筒反射鏡)と
することは、図示のように全体光学系を小型化する際に
閃光放電管4のガラス管による屈折の影響を最小限に抑
えるのに特に有効な手段である。すなわち、円筒反射鏡
が閃光放電管4の中心と同心であることにより、閃光放
電管4からの射出角度と、円筒反射鏡で反射後の閃光放
電管4への入射角度がほぼ等しい角度となる為、後方に
射出した光束が円筒反射鏡で反射しガラス管に再入射
後、閃光放電管4の内径で全反射せず、再度閃光放電管
4の内部を通過させることができ、閃光放電管4のガラ
ス内部での全反射による光損失を減少させることができ
ることによる。このことはすなわち、理想的な後方の反
射鏡の形状としては、閃光放電管と同心で閃光放電管の
外形とほぼ同一もしくは、それよりほんの少し大きな円
筒形状に形成するがガラス管の全反射の影響を受け難
く、最も小型で効率の良い照明光学系を形成することが
できることを示している。また、同様な理由から、閃光
放電管4のガラス管の影響を受け難くさせる為には、閃
光放電管4のガラス管の厚み可能な限り減少させること
も有効である。
【0040】上記理由から、反射鏡7,9の後方の反射
面は、閃光放電管の径とほぼ同心の円筒反射鏡であり、
閃光放電管の外形をφとした場合、円筒反射鏡の曲率を
Rとしては、以下の範囲の大きさであることが望まし
い。
【0041】φ/2≦R≦3*φ/4 ここで、範囲内の最小値であるφ/2は、円筒反射鏡が
閃光放電管と外形と同一であり、閃光放電管に密着した
状態を示す。この形状が最小となり、小型化という観点
からみると最も望ましい形状である。
【0042】一方、最大値として示した 3*φ/4
は、曲率としては、閃光放電管の半径の1.5倍に当た
る大きさである。光源から発する熱の影響を考慮し、そ
の放熱空間としてある程度の間隔を開けることも望まし
いがこれ以上円筒反射鏡の後方の曲率を大きくすると、
ライトガイドの入射面が大型化し、照明光学系全体が大
型化する為、好ましくない。そこで、最大でも最小形状
の1.5倍である上記範囲内におさまることが好まし
い。
【0043】次にこの円筒形状から前方に続く平面部
(平面反射部)の反射面の傾きについて説明する。ここ
で、前方(被写体側)の反射面をやや開きぎみの平面と
している理由は、反射傘の内部での反射回数を減少させ
るためである。すなわち、反射面の側方の面(図中では
上下の面)に当たる成分は、反射面の開口部が狭い場
合、複数回の反射を繰り返した後ライトガイドの入射面
に達し被写体側に導かれるが、この複数回反射の間に、
反射面の反射毎に生じる光量ロス(全光量から反射率で
規定されるの光量の差に当たる成分)が存在すると共
に、そのエネルギは熱に変わりライトガイドの入射面の
形状変化等に悪影響を与えている。また、射出部近傍の
面を平面にしている理由は、ライトガイドへの入射前の
光分布を一様にする為であり、ライトガイドへの入射前
に均一な光分布でライトガイドの入射面に光束を導くこ
とにより配光ムラのない少ない均一な状態で被写体側に
照射を行うようにする為である。このようなことから、
反射面の開口を広げる方が反射面内部での反射による光
量損失がなく有効にエネルギを利用できる反面、反射傘
の前側の開口を広げ過ぎると以下に続く光学系(ライト
ガイド)が大型化してしまうという問題点がある。
【0044】以上のような状況を鑑み、上記照明装置の
光学系のレイアウトおよび形状を以下の範囲に設定する
ことによって形状の最適化を図っている。
【0045】すなわち、図示の例でもわかるように、こ
の側方の面は上述した円筒面に接するように続く射出面
側に広がる略平面形状で構成され、この平面反射部の光
軸LZに対する傾斜角度θが、以下の角度範囲内にある
ように設定している。
【0046】0°≦θ≦30° 上記参考例ではこの中心値に近い10°の値をとってい
る。
【0047】ここで下限値である0°は、前方に射出し
た光束が後方に戻らないための最低条件であり、これ以
下の角度設定にすると、射出開口部が狭まり反射面内で
反射を繰り返し開口部から出ない成分が生じやすくなり
好ましくない。しかし一方では、射出開口部が最小にな
るため、以下に続くライトガイドの入射面形状が小さく
できるため、光学系の小型化といった観点からは最も望
ましい形態である。すなわち、反射傘の開口間口を狭く
することにより反射傘内部での反射回数の増加による光
量損失は多少あるものの、反射傘開口部がせまくなるた
めライトガイド部を薄くでき全体形状を小型化できると
共にライトガイドの成型時間の短縮などのコスト面での
効果も期待できる。
【0048】一方、最大値である30°は、反射傘内で
の反射回数を減らすと共に反射傘の開口を必要以上に広
げないための限界値である。ここで、この傾きは、反射
傘内部での反射回数に最も影響を与える少なくとも光軸
方向に対して光源中心を通る垂直面との交差する面の傾
き(図4、5の反射傘の上面及び下面の傾き)が上記関
係を満たすことが必要である。ただし、開口部近傍は光
学系全体を小型化するため先端は狭めるように構成して
もよい。
【0049】次に、同図に示す閃光放電管の中心を起点
としたその差の顕著な代表的な光線トレースについて説
明する。同図には示していないが、反射傘およびライト
ガイド内のいずれでも反射しない成分、および反射傘内
での反射回数、ライトガイド内での全反射回数が同じ成
分については、図示の形状ではライトガイド8、10の
透過後の角度成分は同一になる。ここでは、この条件に
当てはまらない成分、すなわち反射回数は同じでも反射
する場所が異なる成分及び反射回数の異なる成分につい
て説明する。
【0050】図中細線で示した光線a、dは閃光放電管
4の中心から光軸に対して35°の成分の光線トレース
である。図示のように図4の形状では反射傘内では反射
せずライトガイド8で一回反射する。一方、図5の形状
では反射傘9で一回反射した後ライトガイド10の内部
では反射していない。
【0051】このときのライトガイドからの射出後の角
度成分を比較してみる。ライトガイドの材質の屈折率を
nとし、光源からの射出角をα、反射傘の傾きをθ、ラ
イトガイドからの射出角をβとすると、図4の場合に
は、 βa =Arcsin[n sin {Arcsin(sin α/n)−2θ}] …………(1) ライトガイドの材質をアクリル樹脂とすると、 n=1.49171 α=35 ° θ=10 ° このとき、βa =3.90° 図5の場合には、 βd =α−2θ …………(2) 同様に計算すると、βd =15°このように、図4の閃光
放電管とライトガイドの距離が接近しているものと図5
の閃光放電管とライトガイドの距離が離れているもの
は、同じ反射回数でも閃光放電管とライトガイドが接近
している図4の場合のほうが11.1°大きく変換され
ていることがわかる。このように、同じ反射回数の場
合、ライトガイド内での反射回数を増やしたほうが、ス
ペース効率良く集光できることがわかる。
【0052】次に閃光放電管からの射出角度を大きくと
った図中、破線で示した光線bおよび光線eについて説
明する。
【0053】この場合も比較しやすいように光源からの
射出角を同一の70°としている。図4の場合、反射傘
内で1回反射した後、ライトガイド内でも1回反射する
のに対し、図5の場合には、反射傘内で2回反射した
後、ライトガイド内では反射することなく射出してい
る。共に2回反射であるが、ライトガイド射出後の射出
角は前述の光線と同様に異なっている。それぞれの射出
角度は反射傘内での最初の反射は図4も図5も同様であ
り、反射後50°となる、これ以降の反射は上式で計算
され、それぞれ、βb =16.38 °、βe =30°となり、
変換される角度は13.62 °と大きくなる。
【0054】一方、反射傘を伸ばし空気層を相対的に長
くとると、一般的に反射回数は増えることになる。同図
に示した二点鎖線cおよびfがこれに対応する。図示の
ようにこの光線は光源からの射出角度が90°の場合で
ある。このように、図4に示す閃光放電管とライトガイ
ドの距離が近い場合、反射傘内で1回、ライトガイド内
で1回の計2回の反射回数であるのに対し、図5に示す
閃光放電管とライトガイドの距離が離れている場合に
は、反射傘内で2回更にライトガイド内で1回の計3回
の反射を行った後、ライトガイド外に射出される。この
ときの光線c,fの射出角βc,βfを計算してみる
と、 βc =29.13 °、βf =16.38 ° となり、前記のものとは逆に反射傘の長いほうが12.
75°変換される角度が大きくなる。このように屈折率
の低い部分(空気層)が長い場合には一般に反射回数は
多くなる傾向にあり、反射毎の角度変換の値は小さいも
のの反射を繰り返すことによって時にはライトガイド内
での全反射による角度変換より大きく変換される場合が
ある。しかしこの反射傘内での反射回数が多い成分につ
いては、反射毎に反射率分の低下があり、実際には反射
回数が多いためかなりの光量ロスとなってしまう。
【0055】次に、このようなライトガイドを透過後の
光線の射出角度の異なる成分の割合を示したのが、図6
及び図7である。何れの図も閃光放電管の中心から等角
度で光線を射出し、ライトガイド8,10を透過後の射
出角度に相違のある成分のみを示したものである。図中
実線で示したものが反射回数が同じである成分、2点鎖
線で示したものが反射回数の異なる成分である。
【0056】図からも明らかなように、図6に示す照明
装置では2点鎖線の成分に対し実線の成分がかなり多い
ことがわかる。このことから、反射傘の長さを極力短く
しライトガイドの部分で光線を反射制御することが有効
であることがわかる。また、反射傘の反射率は80%前
後あり反射回数が増加するほど光量ロスが多くなるが、
ライトガイド内での全反射は原理的に100%の反射率
が得られるため反射回数が増えても基本的に光量ロスが
なく、この点でも優れている。
【0057】以上のことから、このようなライトガイド
を用いたストロボ光学系(照明光学系)では、反射傘の
開口部を許される範囲で広げ、かつ反射傘を短く形成し
て、反射傘内での反射回数を極力減少させるとともに、
ライトガイドの光軸方向を長く構成しライトガイド内で
の反射回数を増やすことが有効である。
【0058】以上の説明からライトガイドの入射面を光
源に近づけることが有効になるが、光源の近傍は一般的
に発光と同時に多量の熱が発生している場合が多く、ガ
ラスのように耐熱性の高い材料でライトガイドを構成し
た場合は熱の影響はほとんどないが、成型性やコストを
考慮して設計した場合は光学樹脂材料を使用する場合が
少なくない。この場合の熱の影響とは、ライトガイドの
入射面を溶かしたり、変色させる現象をいう。この問題
を回避するためには、反射傘周辺の熱を吸収する方法
や、強制的に周囲の空気を循環させるなどの方法が考え
られるが、最も容易にかつ安価に行う方法は所定量の空
気間隔をとり断熱効果を持たせることである。この場合
の空気間隔Dであるが、上述のように光学特性として
は、極力接近させ反射傘内での反射回数を減らすことが
有効であることから、以下の範囲にあることが好まし
い。
【0059】0<D≦1.0(mm) 上記範囲はライトガイドとして使用する材質の耐熱性と
光源の発熱量と密接な関係があり、一義的には定まらな
いが、本出願人の実験結果からは、ライトガイドの材料
として光透過率の高いアクリル樹脂を使用した場合、ラ
イトガイドの入射面に黒色のごみ等が付着していないき
れいにエア洗浄された状態では、閃光発光管を連続発光
させるような過酷な条件下でも0.1mm程度の微少な
空気間隔をとれば、入射面の微少な溶け等は生じるもの
の光学的な光透過率特性はほとんど変化しないことを確
認している。すなわち、閃光放電管とライトガイドの入
射面が密着しないで、ほんの少しの空気間隔を介在する
ことによって、光学的特性をほとんど損なわずに光学系
を構成することができる。また、同一条件で、0.3m
m程度の間隔をとれば、連続発光条件下でも、ライトガ
イド入射面に全く変化が見られないことも確認してい
る。しかし、光学樹脂材料として、アクリル樹脂以外の
材料を使用した状態や、ライトガイドの入射面が完全に
きれいにできず多少のごみの付着も考慮し、閃光放電管
とライトガイド入射面の最小間隔を前記条件式の最大値
1mmとして規定している。閃光放電管とライトガイド
の入射面との距離を1mm以上離した場合、確かに熱的
な条件としては余裕をもてることになるが、上述したよ
うに徐々に反射傘内での反射成分が増え効率低下が進む
と共に、最終結果として得られる配光特性も集光性が低
く、その結果として得られる配光特性が狭くなってしま
う等の弊害があり好ましくない。
【0060】一方、上記範囲の最小値0は、閃光放電管
とライトガイドの入射面が接触していることを意味す
る。この時にはライトガイドが樹脂材料で構成されてい
た場合、その閃光放電管のガラス表面の温度上昇により
ライトガイドの入射面が溶ける可能性がある。この溶け
るという現象は、ライトガイドの入射面についたごみが
加熱され黒化し、この範囲が広がるといった現象に比べ
それ自体は照明光学系に与える影響は少ないが、この現
象と複合して起こる現象によっては弊害を生じる可能性
がある。すなわち、閃光放電管とライトガイドの入射面
が接触することによって、この接触点でライトガイドの
入射面が変形し、ライトガイドの入射面の一部が閃光放
電管のガラス管の形状にならってしまい、この部分での
ライトガイドへの入射光がうまく屈折されずこの部分か
ら入射した光が逆に拡散してしまうことである。このこ
とは、初期状態とある程度使用した状態で、配光特性が
徐々に変化していくことを意味し、望ましい特性とは言
えない。また、閃光放電管は発光する際に振動するが、
面が接触するとこの振動によって、閃光放電管に瞬間的
に強い力を受け、最悪の場合、閃光放電管のガラス管に
ひびが入り発光しなくなったり、閃光発光管自体が破裂
する等の問題点につながる可能性がある。
【0061】実際の製品形態としては、閃光放電管とラ
イトガイドそれぞれの機構上の保持方法や公差内の位置
ずれ等も考慮して、0.3から0.5ミリ位の範囲に配
置することが最も好ましい。この範囲に設定することに
よって、熱による光学特性の劣化はほとんどなく、小型
で効率の良い発光光学系を実現することができる。
【0062】また、上記説明では、実験値に基づく数値
例について示したが、実際には、この種の光源と光学部
材の入射面の厳密な距離は形状によっては厳密に規定す
ることはむずかしい。すなわち、想定する光源のエネル
ギや、ライトガイドの材料の耐熱性、また、それを取り
囲む空間の広さ、発光時における環境条件等の各種条件
によっても左右される為である。一般には、光源手段と
ライトガイドとの間隔を狭くすればライトガイドの透過
率は高くなる。逆に広くすると透過率は低下する。この
ことから、実際には、光源の最もきびしい発熱(最低発
熱)条件下において、ライトガイドの透過率特性が80
%以下に低下させない距離よりも離して配置することが
良い。ここで損失を許容する20%という数値は、今回
のライトガイドの入射面を光源に接近させることによっ
てその効率を向上させることができる割合がほぼ20%
から40%であり、ライトガイドの入射面を近接させる
ことによってライトガイドの透過率がこの値以上に低下
すると、入射面の接近させた意味合いが少なくなり、逆
に熱による使用条件の差による射出総光量の変化が生じ
るという別の問題点が生じてしまう為である。すなわ
ち、使用開始状態と非常に過酷な条件で発光を行ったあ
とでの光量の低下が20%であるということは、適正な
明るさのもとでの撮影到達距離としては10%程度短く
なってしまうということである。この数値は実際の撮影
条件では、被写体に照射される明るさがその連動最大距
離で20%暗くなることを意味するが、決して好ましい
ことではなく、上記数値が許容できる限界の値である。
【0063】図8は、本発明の照明装置の実施形態1の
要部平面図を示す。また、図9は実施形態1と比較する
為に示した照明装置の要部平面図である。なお、同図に
於いては、説明を容易にする為、閃光放電管4の端子部
付近の同一箇所から射出した光線についてその光線追跡
図も同時に示している。
【0064】同図において、21は光学部材(ライトガ
イド)であり、参考例1で示した形状に対し、入射面の
形状のみを変えたものであり、他の部分についてはほと
んど同一の形態をとっている。また、これ以外の他の部
品についても、参考例1と同一部品については同一番号
で示している。また、図中各部の番号と同時にライトガ
イド21の入射面21a周辺部の各寸法も合わせて表示
している。すなわち、同図において、閃光放電管の有効
アーク長をL、また、ライトガイド21の入射面21a
の幅をW、閃光放電管4とライトガイド21入射面21
aとの最少間隔をDD、また閃光放電管4の中央付近で
の間隔をDCで表わす。同図からもわかるように、この
ライトガイド21の入射面21aの特徴は、閃光放電管
4の中央付近は間隔が離れ、閃光放電管4の両端子部付
近では間隔が狭くなっており、この間を連続する曲面で
構成していることである。また、ライトガイド21の入
射面21aの幅Wが閃光放電管4のアーク長Lよりも広
くなっていることである。このように構成することの利
点を図9を用いて比較しながら説明する。
【0065】まず、図9は先の参考例1で示したよう
に、閃光放電管とライトガイドの入射面を一定距離、図
示の例では1mm離したものであり、入射面の幅は閃光
放電管にアーク長Lとほぼ同じ長さに設定してある。こ
のように閃光放電管とライトガイドの距離を離して設定
することによって、光源発光時に発する熱の影響を受け
ない反面、図示のように閃光放電管の両端子部付近から
射出した光束の多くがライトガイドの入射面から入射す
ることなく、閃光放電管の両側面から逃げてしまうこと
がわかる。図中、破線で書いた成分が、ライトガイドの
入射面から入射することなく、必要画角外に逃げてしま
う成分である。このようにライトガイドの入射面に到達
しなかった成分はこの後も有効に使われることなく、発
光光学系の迷光となってしまい、また、同時に発生する
熱エネルギも内部にこもってしまうことになる。
【0066】これに対し、図8に示した実施形態1で
は、この閃光放電管の端子部付近から発光する成分を効
率よく有効に利用すると共に、この時に問題となる閃光
発光管の発光の際に発生する熱の影響を最小限に抑える
ように構成している。
【0067】まず、閃光放電管の発光時に生じる温度分
布は、中央部分で高く、端子部に近い部分では比較的低
い温度分布になっている。この現象を利用して、本発明
の実施形態1では、この高温化する中央部付近は、閃光
放電管とライトガイドの入射面の距離を離し、比較的温
度の低い閃光放電管の両端子部付近をライトガイドの入
射面に接近させたものである。また、これと同時に、ラ
イトガイドの入射面の幅Wを、閃光放電管の有効アーク
長Lより長くとることによって、更に閃光放電管の両端
子部付近から逃げる成分を有効に利用しようとするもの
である。図示のように、図9で示した位置と同じ位置か
ら射出した光束がかなり有効に利用され、必要画角内の
成分として利用され、光損失となる破線で示した成分が
極端に減少していることがわかる。また、このときの形
態として、ライトガイドの入射面の形状は、中央部から
周辺部に向かうに徐々に閃光放電管との距離が変化する
ような弱い負の屈折力を有するような連続面(シリンド
リカル面、または、トーリック面)で構成されている
が、このように入射面に極めて弱いパワーをつけただけ
である為、上記図9に示すような構成にした場合とほと
んど同じ配光で、周辺部に逃げようとする光束を有効に
取り込むことができ、極めて効率の良い光学系を構成す
ることができる。
【0068】次に、このライトガイドの入射面の幅W
と、閃光放電管4のアーク長Lとの関係について説明す
る。
【0069】ライトガイドの入射面の幅Wは、上述の説
明からもわかるように、幅が広ければ広いほど閃光放電
管6からの射出光を取り込み易くなる反面、入射面が大
きくなり過ぎるとその後に続く光学系が大型化してしま
う新たな問題が発生する。本発明では、この大きさの制
限として、以下の範囲に設定している。
【0070】すなわち、 L<W≦L+2*DD*tan80° の範囲にあることが、大きさと効率を考慮した上で望ま
しい範囲である。
【0071】ここに示したライトガイドの入射面の幅W
の最大値L+2*DD*tan80°は、閃光放電管のア
ーク長Lに対し両端部にDD*tan80°をそれぞれ
加えた値である。
【0072】ここで、DD*tan80°は閃光放電管
の端子部付近から射出した光束がライトガイドの入射面
の両端の部分を光軸に対してほぼ垂直の面と考え、最大
80°の角度の成分まで抜けずに拾えるように設定した
範囲である。ここで80°という角度設定を行っている
のは、光線の入射角の値がこの角度以上に大きくなると
ライトガイドの入射角が大きすぎ、屈折する成分より表
面反射によってロスする成分が増加し、形状を大きくし
た割りには有効に使える光束が少ないこと、また、ライ
トガイドの入射面を必要以上に広げるとそれに続くライ
トガイドそのものの形状が大型化してしまい、効率向上
と大きさとのバランスが崩れてしまうためである。
【0073】一方、上記式の最小値であるLは、閃光放
電管のアーク長と同じ長さであるが、これは、閃光放電
管とライトガイド入射面との間隔DDが極限状態まで近
接させた状態を考えた場合の近似値である。閃光放電管
の温度上昇が閃光放電管の両端子部付近で低く、光学材
料をほとんど密着させるぐらい近づけることができれ
ば、上記Lという最短の長さで、閃光放電管からの射出
光をのほとんどすべてをライトガイド入射面に導くこと
ができる。この場合は入射面の面積を最小にできるた
め、光学系の全体形状を小型化することが可能である。
【0074】また、上記実施例の特徴として、ライトガ
イドの入射面全体が弱い負の屈折力を持った平滑面で構
成されていることが挙げられる。このようにライトガイ
ドの入射面をなだらかな形状の光沢面で構成することに
よって、たとえ閃光放電管から発せられた熱によって表
面の一部が溶けることがあっても、その結果としての配
光特性の変化はほとんどなく、安定した配光特性を得る
ことができる。ここで、もし、このライトガイドの入射
面に、集光特性を高めるためにフレネルレンズ面を形成
したと仮定すると、使用環境によっては、光源から発生
する熱によってフレネルレンズの先端部が溶けて本来の
フレネルレンズとしての効果が徐々に薄れていくような
問題が発生する可能性がありえる。そこで、このような
構成の樹脂材料を用いたライトガイドにおいては、入射
面近傍の形状を限定する必要がある。すなわち上記実施
例に示したように、ライトガイドの入射面の形状として
は、光源から発生する熱によって、たとえその一部が溶
けた場合においても、配光特性に大きな変化を与えるよ
うなことはあってはならない。そこで、このライトガイ
ドの入射面の形態としては、かなり限定され、大きな形
状変化の少ない光沢面であることが望まれる。上記説明
では、フレネルレンズの形状変化について説明したが、
必ずしもこの形状に限定されることなく、他にも不具合
な形状が考えられる。例えば、ライトガイドの入射面と
して、全体の配光を均一化させるために形成したマット
面が挙げられる。この種のマット面も、使用開始直後は
十分な拡散特性が得られるものの、使用が繰り返される
に連れて、ライトガイドの入射面に形成したマット面
が、光源から発生する熱によって表面の一部が溶け光沢
面となり、本来の拡散面としての効果が徐々に失われる
といった問題点が生じる可能性があった。
【0075】本発明はこの不具合を生じさせないように
光学手段の入射面は、光源発光時の最大発熱の条件下に
於いても形状変化による配光変化の起こりにくい面形状
としたことを特徴としている。図10は本発明の照明装
置の実施形態2の平面図である。実施形態1と異なると
ころは、ライトガイド23の入射面の形状であり、他の
部分については、実施形態1と同様である。
【0076】図示のように、本実施形態のライトガイド
の入射面は、閃光放電管4のほぼ中央部分に一定距離離
して対向させた、光軸LXとほぼ垂直な平面23aと、
この平面23aと交差し、閃光放電管4の両端部の間隔
が狭まるように傾けて配置した2つの平面23b、 23
b’とから構成されている。
【0077】このように構成することによって、発光時
に発熱量が多くまた外部との熱交換が難しい閃光放電管
の中央部付近では、閃光放電管とライトガイドの入射面
の距離を離すことにより熱の影響を受け難く構成できる
と共に、閃光放電管の両端子部付近では、この閃光放電
管とライトガイドの間隔を狭めることができるため、必
要画角外への光の照射を極力抑えた効率の良い照射を行
うことができる。また、各入射面を加工しやすい平面の
光沢面のみで構成しているため、たとえ、光源からの発
熱によって形状が変化したとしても、形状変化による配
光特性の変化は少なく抑えることができる。すなわち、
発熱によって形状変化が起こるような連続発光を行った
後でも、形状変化を起こすのは発光管に最も近い一部分
だけであり、変形量はは少なく、その変形形状も放電管
と対応した弱い負のパワーが付くのみなので、配光変化
への影響の少ない形態に抑えることができるためであ
る。また、一度発熱によって変形した後も、ある一定の
時間を経過後形状が安定した状態では、配光特性は安定
し連続発光以前とほぼ同様の配光特性の安定した照明光
学系を得ることができる。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば以上のように各要素を設
定することにより、小型化に伴う最大の問題点である、
光源から発生する熱の影響を考慮しつつ、照明光学系の
損失光量を最少に抑えて、効率良く、光源からの光束を
被写体側へ導光することができ、良好なる画像が容易に
得られる照明装置及びそれを用いた撮影装置を達成する
ことができる。
【0079】又、本発明によれば、光源手段からの光束
(照明光)を被写体側に照射するときに、光源手段と光
学部材の入射面との位置関係、および形状等を最適化す
ることによって、照明装置を構成する照明光学系全体の
形状を最小化しつつ、光源から光と一緒に放射される熱
による悪影響(溶け、焼け)を最小限に抑え、また光源
の端部から逃げる損失光量の非常に少ない、光の利用効
率を高めたスチルカメラ、ビデオカメラ等に好適な照明
装置及びそれを用いた撮影装置を達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 撮影装置の参考例1の要部概略図
【図2】 図1の照明装置の要部斜視図
【図3】 図1の照明装置の要部断面図
【図4】 参考例1の照明装置の照明光束の説明図
【図5】 参考例1照明装置と比較するための照明光束
の説明図
【図6】 参考例1照明装置の照明光束の説明図
【図7】 参考例1照明装置と比較するための照明光束
の説明図
【図8】 本発明の照明装置の実施形態1の要部平面図
【図9】 本発明の照明装置の実施形態1と比較するた
めの説明図
【図10】 本発明の照明装置の実施形態2の要部平面
【符号の説明】 1 カメラ本体 2 レンズ鏡筒 3 照明装置 4 光源手段(閃光放電管,閃光発光管) 5,8,10,21,22 光学部材(導光部材) 5a 入射面 5b 射出面 5c1 上面 5c2 下面 5d1,5d2 側面 6,7,9 反射鏡 11 パネル 12,13 反射板

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源手段からの光束を光学部材を介し
    て、所定の照射角の照射光として照射する照明装置にお
    いて、該光学部材は該光源手段に対向した入射面、該入
    射面からの光束の一部を反射又は/及び全反射させる反
    射面、該入射面と対向し、それよりも面積の大きな射出
    面とを有しており、該光源手段と該光学部材の入射面と
    の間隔が該光源手段の発光温度分布に対応させて、発熱
    量の多い領域では広くし、発熱量の少ない領域では狭く
    なるようにしていることを特徴とする照明装置。
  2. 【請求項2】 前記光源手段は閃光発光管を有し、該閃
    光発光管と前記光学部材の入射面との間隔を、該閃光発
    光管の中心部付近では広くし、該閃光発光管の端子部付
    近では狭くしたことを特徴とする請求項の照明装置。
  3. 【請求項3】 前記光学手段の入射面は弱い負の屈折力
    を有するトーリック面であることを特徴とする請求項
    又はの照明装置。
  4. 【請求項4】 前記光学部材は合成樹脂材料より成って
    いることを特徴とする請求項1からのいずれか1項の
    照明装置。
  5. 【請求項5】 前記光源手段と前記光学部材の入射面と
    の間隔の最小値をDmmとしたとき 0mm<D≦1mm となるようにしたことを特徴とする請求項1から4のい
    ずれか1項の照明装置。
  6. 【請求項6】 前記光源手段からの光束のうち、被写体
    方向以外に放射された光束を前記光学部材側へ反射させ
    る反射手段を設けていることを特徴とする請求項1から
    のいずれか1項の照明装置。
  7. 【請求項7】 請求項1からのいずれか1項記載の照
    明装置を有していることを特徴とする撮影装置。
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