JP3341631B2 - 脱リン方法 - Google Patents

脱リン方法

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哲朗 深瀬
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリン含有水中のリン
をMAP(リン酸マグネシウムアンモニウム)として除
去、回収する方法に係り、特に低濃度リン含有水にも適
用可能で、しかもMAP反応塔の滞留時間の短縮が可能
な脱リン方法に関する。
【0002】
【従来の技術】下水、し尿、排水等の嫌気、好気処理工
程で発生する汚泥脱水濾液、消化脱離液等のリン含有水
からリンを除去する方法として、従来、リン含有水中に
マグネシウムイオンを添加して、該水中に含有されるア
ンモニア及びリンとマグネシウムとからMAPを生成さ
せ、生成したMAP粒子を分離回収する方法が提案され
ている。
【0003】このMAP生成反応を利用する従来の脱リ
ン方法は、MAP粒子を充填した反応塔に、リン含有水
を上向流通液し、Mg塩を添加すると共に必要に応じて
アルカリを添加してpH8以上に調整し、空気曝気でM
AP充填層を流動させ、MAP粒子を撹拌混合して造粒
する流動床型式で行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】MAP粒子の充填層を
曝気により流動床化する従来の脱リン方法では、MAP
の生成、造粒のためには処理するリン含有水のリン濃度
が高い方が好ましく、低濃度リン含有水の処理には不適
当である。この理由の詳細は明らかではないが、曝気に
よりMAP反応塔内の液の流れがほぼ完全混合状態とな
り、十分な濃度勾配が保たれていないためと推定され
る。
【0005】また、従来の脱リン方法では、MAP反応
塔の滞留時間を長くとる必要があり、処理するリン含有
水のリン濃度にもよるが、少なくとも流入水に対して2
0分以上の滞留時間が必要とされる。これは、MAP生
成反応が次の〜のステップを経て進行し、これらの
ステップは各々最適条件が異なるため、これらのステッ
プを一つの反応塔内で行おうとすると比較的長い時間を
要するためではないかと推定される。
【0006】 MAP反応塔内でリン、アンモニア及
びマグネシウムが反応してMAPとして不溶化する。 不溶化したMAP同士が会合して粒子となる。 生成したMAP粒子が会合、成長を繰り返す。 本発明は上記従来の問題点を解決し、低濃度リン含有水
にも有効に適用可能で、しかもMAP反応塔の滞留時間
の短縮が可能な脱リン方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の脱リン方法は、
リン含有水をMAP粒子充填層が内部に形成されたMA
P反応塔の底部から導入してリン除去処理する方法にお
いて、該MAP反応塔の底部から導入されたリン含有水
が、該反応塔の底部に設けられた液流均一化手段で液流
が均一化され、濃度勾配が生じるように該MAP反応塔
にプラグフローで上向流通液することを特徴とする。
【0008】本発明によれば、担体が充填されたMAP
反応塔にリン含有水をプラグフロー(層流)で上向流通
液することにより、次のようなMAP生成、造粒機構で
MAP粒子が効率的に生成する。
【0009】即ち、充填担体の表面に良好な濃度勾配が
生じることから、この担体表面でMAP生成反応が進行
し、MAP結晶の成長が起こる。MAP結晶が成長した
担体粒子は重くなって充填層下部に降下し、その大部分
がMAP反応塔下部から引き抜かれる。引き抜かれずに
充填層下部に残留した担体は層下部の激しい液流で互い
に衝突し、表面が擦れて新たなMAP微細粒子が生成す
る。このMAP微細粒子は層上部に移動して新たな種晶
となる。
【0010】このように、プラグフローで上向流通液す
ることにより、担体表面で良好な濃度勾配が生じるた
め、低濃度リン含有水であっても効率的にリンの除去を
行うことができる。
【0011】また、MAP粒子の生成に、いくつかのス
テップを経ることなく、MAPは、担体の表面で生成
し、そのまま造粒してゆくことから、MAP反応塔内の
反応の最適条件は一様であるため、MAP生成反応に長
い時間を要さず、滞留時間を短くすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0013】図1は本発明の脱リン方法の実施の形態を
示すMAP反応塔の系統図である。
【0014】このMAP反応塔1は、底部に原水(リン
含有水)の導入配管2を、上部に処理水の取出配管3を
設けた上向流式反応塔であり、内部にはガラスビーズ充
填層4等の液流の均一化のための充填層が設けられ、こ
の充填層4上にMAP粒子の充填層5が形成されてい
る。
【0015】また、MAP粒子充填層5の下部にMAP
粒子取出配管6、NaOH等のアルカリ供給配管7及び
Mg塩供給配管8が設けられている。
【0016】処理水の取出配管3から取り出された処理
水は、処理水槽9に貯留され、一部は配管10より系外
へ排出され、残部は循環配管11よりMAP反応塔1の
底部に循環される。
【0017】Vはバルブ、P1 ,P2 はポンプ、12は
pH計である。
【0018】原水は処理水の循環水と共に、MAP反応
塔1の底部から導入され、ガラスビーズ充填層4で液流
が均一化され、MAP粒子充填層5をプラグフローで上
昇する。この上昇液流によりMAP粒子充填層5は膨張
展開される。
【0019】MAP反応塔1には、MgCl2 等のMg
塩(Mg塩を含むものであれば良く、海水であっても良
い。)が添加され、また、NaOH等のアルカリの添加
により、MAPが生成するpH条件、即ちpH8以上、
好ましくは8.5〜10に調整されているため、原水中
のリン及びアンモニアとマグネシウムとの反応で、膨張
展開したMAP粒子充填層5のMAP粒子の表面でMA
P生成反応が起こり、粒子が成長する。なお、MAPの
生成にアンモニアが不足する場合には、更にアンモニア
を添加する必要がある。
【0020】本発明において、このMAP粒子充填層5
の展開率は30%以上であることが好ましい。この展開
率が30%未満ではMAPがスケールとなって析出し、
充填層5が固化して、原水の通液が不可能となる場合が
ある。展開率は特に50%以上であることが好ましく、
その上限は特にないが、一般的にはMAP反応塔1の高
さの面で200%以下とされる。
【0021】従って、このような展開率でMAP粒子充
填層5を膨張展開できるように、原水流量及び循環水量
を適宜調整する。
【0022】MAP粒子の表面でMAP生成反応が起こ
り、粒子が成長すると、この成長した粒子は重いため、
充填層5下部に降下する。成長したMAP粒子は取出配
管6から適宜取り出される。充填層5の下部に残留した
MAP粒子は、液流により互いに衝突し、表面が擦れて
MAPの微細粒子が生成する。この微細粒子は上向液流
により充填層5の上部に上昇し、この微細粒子を種晶と
して、その表面に新たにMAPの生成、MAP粒子の成
長が起こる。また、MAP反応塔1内に種晶として粒径
0.05〜0.5mm程度の砂、ゼオライト等の担体を
添加しても良い。
【0023】なお、MAP反応塔1からのMAP粒子の
取り出しは、MAP生成量に見合う量とすることによ
り、処理を継続することができる。
【0024】本実施例のMAP反応塔1では、原水をプ
ラグフローで上向流通液するために、液流の均一化のた
めのガラスビーズ充填層4を設けているが、この液流均
一化手段は塔底部に砂利を敷設したものでも良く、ま
た、ディストリビュータを配置しても良い。
【0025】ガラスビーズ又は砂利を用いる場合、その
粒径は5〜50mm程度であることが好ましい。
【0026】本発明において、好適な反応条件は、MA
P反応塔の仕様や原水水質、目標水質等によっても異な
るが、粒径0.2〜5mmのMAP粒子を充填し、 初期充填高さ:0.5〜4m 展開率 :30〜200% 循環水量:50〜200%(原水量に対して) LV :20〜100m/hr 滞留時間:0.5〜10分 程度で行うのが好ましい。
【0027】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0028】実施例1〜4 図1に示すMAP反応塔により、PO4 −P30mg/
L,NH4 −N54mg/Lの合成排水を原水として脱
リン処理を行った。
【0029】MAP反応塔の各部の仕様及び運転条件は
次の通りとした。
【0030】MAP反応塔カラム寸法:3cm直径×2
m高さ(容量1.4L) ガラスビーズ充填層: ガラスビーズ直径5mm 初期充填高さ5cm MAP粒子充填層: MAP粒子平均直径:0.75mm 充填量:600mL(見掛け体積)(充填高さ85c
m) 原水流量:350mL/分 pH :8.6(NaOHで自動制御) MgCl2 添加量:47mg/L(原水量に対するMg
換算量) 循環水量:表1に示す MAP粒子充填層展開率:表1に示す カラムLV:表1に示す 滞留時間:表1に示す MAP粒子の引き抜き:1日に1回、増加分を引き抜く その結果、得られた処理水のリン濃度及び運転状況は表
1に示す通りであった。
【0031】なお、いずれの場合もカラム内の上向流は
プラグフローであった。
【0032】
【表1】
【0033】表1より次のことが明らかである。
【0034】即ち、実施例1〜4のいずれにおいても処
理水リン濃度は10mg/L以下にまで低減され、リン
を効率的に除去できた。
【0035】しかし、展開率の小さい実施例1では、M
AP粒子充填層の下部にスケールが付着することにより
閉塞が起こり、途中で通液不能となった。
【0036】展開率30%以上とした実施例2〜4では
30日以上安定に運転を継続することができた。
【0037】比較例1 実施例4において、ガラスビーズ充填層を設けず、ま
た、MAP粒子充填層の下部から曝気を行い、流動床型
式で通液を行ったこと以外は同様にして処理を行ったと
ころ、得られた処理水のリン濃度は22mg/Lで、十
分な処理効果は得られなかった。
【0038】また、この場合において、カラムLVが小
さくなるように原水流量及び循環水量を低減し、実施例
4の滞留時間が1.7分であるのに対し、滞留時間を5
分にしたところ、処理水のリン濃度は18mg/Lと若
干改良されたが、この場合においてもリン除去効果は実
施例4に比べて劣るものであった。
【0039】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の脱リン方法
によれば、高濃度リン含有水のみならず、低濃度リン含
有水であっても短時間で効率的にリン除去処理を行うこ
とができ、リン濃度の低い高水質処理水を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脱リン方法の実施の形態を示すMAP
反応塔の系統図である。
【符号の説明】
1 MAP反応塔 4 ガラスビーズ充填層 5 MAP粒子充填層 9 処理水槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−75992(JP,A) 特開 平7−124571(JP,A) 特開 昭54−4466(JP,A) 特開 平8−252584(JP,A) 実開 昭59−20832(JP,U) 特公 昭28−2213(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/58

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン含有水をMAP粒子充填層が内部に
    形成されたMAP反応塔の底部から導入してリン除去処
    理する方法において、該MAP反応塔の底部から導入さ
    れたリン含有水が、該反応塔の底部に設けられた液流均
    一化手段で液流が均一化され、濃度勾配が生じるように
    MAP反応塔にプラグフローで上向流通液することを
    特徴とする脱リン方法。
  2. 【請求項2】 リン含有水の該MAP反応塔内の滞留時
    間が0.5〜10分であることを特徴とする請求項1の
    脱リン方法。
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