JP3341098B2 - クリ−プ特性の優れたエラストマ−組成物 - Google Patents
クリ−プ特性の優れたエラストマ−組成物Info
- Publication number
- JP3341098B2 JP3341098B2 JP18790894A JP18790894A JP3341098B2 JP 3341098 B2 JP3341098 B2 JP 3341098B2 JP 18790894 A JP18790894 A JP 18790894A JP 18790894 A JP18790894 A JP 18790894A JP 3341098 B2 JP3341098 B2 JP 3341098B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- copolymer
- elastomer composition
- ethylene
- olefin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
成物に関し、特に柔軟性、耐熱性、強度、透明性及び成
形性及びクリープ特性に優れ、且つ無毒・無臭のエラス
トマー組成物に関する。
いて、柔軟で透明な成形物を得る組成物として数々のも
のが提案され実用化されている。例えば、LDPE、エ
チレン−アクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体またはメタク
リル酸共重合体の金属塩等は柔軟で透明な成形品として
使用されるが、耐熱性が不十分であり、100℃以下の
温度で軟化してしまうという問題点がある。従って得ら
れた成形品は高温加熱滅菌ができないという欠点を有し
ている。
を用いた成形品は、柔軟性、透明性に優れ、且つ100
℃以上の高温下でも形状を維持できるため高温殺菌が可
能であり、食品包装材、医療器具等に広く用いられてい
る。しかし、軟質塩化ビニルを基材とする組成物は通常
可塑剤を多量に含有しているため、可塑剤が溶出し衛生
上の問題を生じる恐れがある。また、軟質塩化ビニルを
基材とする組成物は、低温特性が十分ではなく、0℃以
下の温度において柔軟性が著しく低下してしまう。従っ
て冷凍保存等に供された場合、成形品の衝撃による破損
等の問題を生ずる恐れがある。一方、スチレン・ブタジ
エンブロック共重合体、スチレン・イソプレンブロック
共重合体等のスチレン系エラストマーは、柔軟性、透明
性、強度に優れ、また優れた低温特性を有するが、耐熱
性は十分ではなく、100℃以下でも軟化して形状を維
持できなくなるという問題点を有する。
良した水素添加誘導体(以下水添ブロック共重合体と略
記する)を用いたエラストマー組成物に関し、いくつか
の提案がなされている。例えば、特開昭50−1474
2号公報、特開昭52−65501号公報には、水添ブ
ロック共重合体にオレフィン系重合体および炭化水素油
を配合したエラストマー組成物が開示されている。これ
らのエラストマー組成物は120℃程度の高温下でも形
状を維持し、また、−40℃程度の低温においても良好
な柔軟性を有し、しかも耐熱老化性、耐オゾン性、耐光
安定性に優れるという特徴を有している。
を多量に含有しているため、食品包装材、医療器具等の
分野においては炭化水素油の溶出が問題となることがあ
る。そこで上記問題を解決する目的で、炭化水素油を含
有しない水添ブロック共重合体の組成物が提案されてい
る。例えば特開昭54−88950号公報にはABA型
の水添ブロック共重合体とポリプロピレン系樹脂との組
成物に加工性を助けるための軟化剤またはメルトフロー
助剤としてポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−プロピレン共重合体から選ばれた軟化剤
を配合してなる組成物が提案されている。
熱性が十分でないため、特定の構造の水添ブロック共重
合体との組み合わせにおいてのみ耐熱性が得られるにす
ぎづ、また耐熱性が低下してしまうため軟化剤の使用で
きる量も制限され、結果として硬い成形物しか得られな
いという問題点を有する。また、特開昭59−7415
2号公報には、ABA型の水添ブロック共重合体とポリ
プロピレン系樹脂を配合し、さらにエチレン−アクリレ
ート共重合体より成る組成物が提案されている。エチレ
ン−アクリレート共重合体は、それ自体耐熱性、柔軟性
が良好なため、柔軟で耐熱性の優れた組成物が得られ
る。しかしながら、エチレン−アクリレート共重合体を
用いた場合、エチレン−アクリレート共重合体の臭気の
ため、食品包装材料、医療器具等の分野においては使用
が制限されるばかりでなく、熱水による白化や吸湿の問
題も生ずる。
上記問題を解決したエラストマー組成物が提案されてい
るが、クリープ特性(材料に応力が加わった時に経時的
に変形する性質)と柔軟性のバランスが十分とはいえ
ず、高荷重時に変形が起こり、特に食品包装材料、医療
容器等に使用された場合、内容物の重量により経時的に
変形してしまうという問題点を有していた。
の問題点を改良し、柔軟性、耐熱性、強度、透明性、成
形性およびクリープ特性に優れ、且つ無毒のエラストマ
ー組成物の開発が望まれているのが実情であった。
題を解決した新規なエラストマー組成物を提供するもの
である。本発明は、前記した水添ブロック共重合体と特
定の高結晶性ポリプロピレン系樹脂を配合し、さらに特
定のエチレンとα−オレフィンとの共重合体を組み合わ
せることにより、柔軟性、耐熱性、強度、透明性、成形
性およびクリープ特性に優れ、且つ無毒、無臭のエラス
トマー組成物が得られるという驚くべき事実に基づきな
されたものである。
る重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン化
合物を主体とする重合体ブロックBとからなるブロック
共重合体を水素添加してなるブロック共重合体:100
重量部、 (b)曲弾性率が20000kgf/cm2以上、密度
が0.95g/cm3以下の高結晶性プロピレン系樹
脂:10〜80重量部、及び (c)エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとを
共重合させて得られる、密度が0.860〜0.910
g/cm 3 、メルトインデックスが0.01〜100g
/10min、示差走査熱量測定法(DSC)による最
大融解ピーク温度が100℃以上のエチレン−α−オレ
フィン共重合体:10〜90重量部、 からなる柔軟でクリープ特性の優れたエラストマー組成
物を提供するものである。
ブロック共重合体は、少なくとも2個のビニル芳香族化
合物を主体とする重合体ブロックAと、少なくとも1個
の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBとか
ら成るブロック共重合体を水素添加して得られるブロッ
ク共重合体であり、例えばA−B−A、B−A−B−
A、A−B−A−B−A、B−A−B−A−B、(A−
B)4 Si、(B−A−B)4 Si、(B−A−B)4
Sn等の構造を有する。
いう表現は、該当モノマー単位が重合体ブロックの少な
くとも50重量%以上、好ましくは70重量%以上を占
めることを意味する。
とする重合体ブロックA、共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロックBは、それぞれの重合体ブロックにお
けるビニル芳香族化合物または共役ジエン化合物の分布
がランダムまたはテーパード(分子鎖に沿ってモノマー
成分が増加または減少するもの)または一部ブロック状
またはこれらの任意組み合わせであってもよく、また重
合体ブロックA、重合体ブロックBがそれぞれ2個以上
ある場合は、各重合体ブロックはそれぞれが同一構造で
あってもよく、異なる構造であってもよい。
50000の範囲の、同一または異なる数平均分子量を
有し、さらに好ましくは5000〜40000の範囲の
同一または異なる数平均分子量を有する。また、各重合
体ブロックBは3000〜100000の範囲の、同一
または異なる数平均分子量を有し、さらに好ましくは4
000〜70000の範囲の同一または異なる数平均分
子量を有する。このブロック共重合体は、ビニル芳香族
化合物を10〜50重量%、好ましくは15〜40重量
%含有する。
香族化合物としては、例えばスチレン、ビニルトルエ
ン、α−メチルスチレン、p−第三ブチルスチレン等の
うちから1種または2種以上が選択でき、中でもスチレ
ンが好ましい。また共役ジエン化合物としては、例えば
ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,
3−ジメチル−1,3−ブタジエン等のうちから1種ま
たは2種以上が選択でき、中でもブタジエン、イソプレ
ンおよびこれらの組み合わせが好ましい。そして、水添
される前の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロッ
クBは、そのブロックにおけるミクロ構造を任意に選ぶ
ことができ、例えばポリブタジエンブロックにおいて
は、1,2−ミクロ構造が20〜50重量%、好ましく
は25〜45重量%である。
ては上記した構造を有するものであればどのような製造
方法で得られるものであってもよい。例えば、特公昭4
0−23798号公報に記載された方法によりリチウム
触媒等を用いて不活性有機溶媒中でビニル芳香族化合
物、共役ジエン化合物のブロック共重合体を重合し、次
いで特開昭60−220147号公報、特開昭61−3
3132号公報あるいは特開昭62−207303号公
報等に記載された方法により、不活性有機溶媒中で水素
添加触媒の存在下に水素添加して、本発明に供する水添
ブロック共重合体を合成することができる。
加するために使用される条件は、共役ジエン化合物の少
なくとも80%、好ましくは90%以上が水素添加さ
れ、一方ビニル芳香族化合物の20%未満、好ましくは
10%未満が水素添加されるように選択される。
る水添ブロック共重合体の数平均分子量は20000〜
300000、好ましくは25000〜250000、
さらに好ましくは30000〜200000の範囲であ
り、分子量分布[重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比(Mw/Mn)]は10以下、好まし
くは5以下、さらに好ましくは2以下である。数平均分
子量が20000未満ではエラストマー組成物の強度、
耐熱性が十分ではなく、300000を超えるとエラス
トマー組成物の成形性が悪化するので好ましくない。ま
た、分子量分布が10を超えるとエラストマー組成物の
強度、耐熱性が十分でなく好ましくない。
高結晶性ポリプロピレン系樹脂は、ポリプロピレン単独
重合体またはプロピレンと炭素数2〜8のα−オレフィ
ンとの共重合体である。共重合体の場合、共重合体中の
α−オレフィンとしては、エチレン、ブテン−1、ヘキ
セン−1、オクテン−1等があげられ、これらのα−オ
レフィンの割合は10重量%以下のものが用いられる。
系樹脂は、通常チーグラーナッタ型触媒と呼ばれる三塩
化チタン及び/又はチタン化合物とマグネシウム化合物
等との複合化合物で代表される固体触媒およびアルキル
アルミニウム化合物とを組み合わせた触媒の存在下、1
00℃以下の比較的低い温度にて重合することにより製
造することができる。また第三成分として、フォスフェ
ート系化合物、エステル化合物、シラン化合物、アルコ
キシシラン化合物の1種または2種以上を使用すること
ができる。
ン系樹脂は高度なアイソタクチック性を有しており、沸
騰ヘプタン不溶分の13C−NMRにより求めたアイソタ
クチック分率が0.95以上、さらに好ましくは0.9
7以上である。また沸騰ヘプタン可溶分が5重量%以下
であることが望ましい。ここでいう13C−NMRにより
求めたアイソタクチック分率とはA.Zambelli
らによりMacromolecules,8,687
(1975)の方法に基づいて測定したものである。
ピレン系樹脂のメルトフローレイト(JIS K675
8、230℃、2.16Kgf荷重に従って測定した
値、以下MFRと略記する)は0.1〜50g/10m
in、好ましくは1〜30g/10minのものが用い
られる。MFRが0.1g/10min未満ではエラス
トマー組成物の成形性が悪化するので好ましくない。ま
たMFRが50g/10minを超えるとエラストマー
組成物の強度、耐熱性が十分でなく好ましくない。ま
た、本発明で用いられる高結晶性ポリプロピレン系樹脂
の曲弾性率(ASTM D790に従って測定した値)
は20000kgf/cm2 以上、好ましくは2200
0以上である。曲弾性率が20000kgf/cm2 未
満では、エラストマー組成物のクリープ特性が低下し好
ましくない。
ましくはポリオレフィン樹脂を添加することができる。
ポリオレフィン樹脂としてはポリエチレン、エチレンと
α−オレフィンとの共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ア
クリレート共重合体、ポリブテン等があげられるが、特
にエラストマー組成物のクリープ特性を損なうことな
く、柔軟性および成形性を向上させるためには、本発明
の(c)成分として用いられる特定のエチレンとα−オ
レフィンとの共重合体が好適に用いられる。本発明の
(c)成分として用いられるエチレンとα−オレフィン
との共重合体とは、エチレンと炭素数3〜12のα−オ
レフィンとの共重合体である(以下エチレン−α−オレ
フィン共重合体と略記する)。炭素数3〜12のα−オ
レフィンとしては直鎖のものも分岐鎖のものも使用する
ことができる。α−オレフィンの例としては、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等があ
げられる。また、これらの混合物も使用することができ
る。
エチレンの割合は50〜90重量%、好ましくは55〜
85重量%である。また、該エチレン−α−オレフィン
共重合体の密度は0.860〜0.910g/cm、好
ましくは0.870〜0.905g/cmである。密度
が0.860g/cm未満では、エラストマー組成物の
強度が低下し、また成形品の表面にベタツキが発生し外
観を損ねるので好ましくない。また密度が0.910g
/cmを超えると柔軟性が低下するので好ましくない。
体のメルトインデックス(JISK6720、190
℃、2.16kgf荷重に従って測定した値。以下MI
と略記する)は0.01〜100g/10min、好ま
しくは0.1〜50g/10minのものが用いられ
る。MIが0.01g/10min未満ではエラストマ
ー組成物の成形性が悪化するので好ましくない。またM
Iが100g/10minを超えるとエラストマー組成
物の強度、耐熱性が十分でなく好ましくない。
体の示差走査熱量測定法(DSC)による最大融解ピー
ク温度は100℃以上、好ましくは110℃以上であ
る。ここで最大融解ピーク温度とは、示差走査熱量計を
用いて、4℃/minの速度で昇温した時に得られるサ
ーモグラムの最高ピーク温度である。本発明のエラスト
マー組成物の耐熱性を得るためには、該エチレン−α−
オレフィン共重合体の示差走査熱量測定法(DSC)に
よる最大融解ピーク温度は100℃以上、好ましくは1
10℃以上であることが必要である。
げ剛性率(ASTM D747に従って測定した値)は
1200kg/cm2 以下、好ましくは1000kg/
cm2 以下である。曲げ剛性率が1200kg/cm2
を超えるとエラストマー組成物の柔軟性が低下するので
好ましくない。
エチレンおよびα−オレフィンを、例えばチーグラー型
触媒系の存在下で共重合することによって合成すること
ができるが、チーグラー型触媒系は、一つは有機金属活
性化成分(周期律表のI〜III 族金属の水酸化物または
アルキル化合物)および他方はハロゲン化された遷移金
属化合物より成り、場合によってはマグネシウムまたは
マンガン等の無機化合物を含有してもよい。好適な組合
わせとしては、アルミニウムの水酸化物及び/又はアル
キル化合物とチタンのハロゲン化合物等があげられる。
なお、本発明に用いるエチレン−α−オレフィン共重合
体は、一般に超低密度ポリエチレン(VLDPE)と総
称される。
ロック共重合体の配合量を100重量部とした場合、成
分(b)の高結晶プロピレン系樹脂の配合量は10〜8
0重量部、好ましくは20〜60重量部である。また、
成分(c)のエチレン−α−オレフィン共重合体を配合
する場合、成分(c)の配合量は10〜90重量部、さ
らに好ましくは20〜80重量部である。ここで成分
(b)の高結晶プロピレン系樹脂の配合量が10重量部
未満では、エラストマー組成物のクリープ特性、耐熱性
が不十分となり、80重量部を超えるとエラストマー組
成物の柔軟性、透明性が低下するので好ましくない。ま
た、成分(c)のエチレン−α−オレフィン共重合体の
配合量が10重量部未満では、エラストマー組成物の柔
軟性、成形性が低下してしまい、90重量部を超えると
エラストマー組成物のクリープ特性、強度、透明性が低
下するので好ましくない。
造する方法としては、重合体成分をブレンドするために
従来技術で知られているいかなる方法を使用してもよ
い。最も均質なブレンド物を得るためには、通常使われ
ているミキシングロール、ニーダー、バンバリーミキサ
ーおよび押出機のような各種の混練機を使用して溶融混
練する方法が好ましい。溶融混練する前に、これらの配
合物をヘンシェルミキサー、タンブラーのような混合機
を用いてあらかじめドライブレンドし、該混合物を溶融
混練することにより均質なエラストマー組成物が得られ
る。なお、本発明の組成物は上記主要成分のほかに、用
途に応じて、柔軟性、耐熱性、強度、成形性および安全
性を阻害しない程度の量の各種の可塑剤、ブロッキング
防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、結晶核剤、着色剤、無機
充填剤等を含有することも可能である。
で成形することができる。即ち押出機によりシート、異
形押出品、チューブ、ネット等を成形することができ
る。また、射出成形やブロー成形に供することができ、
各種成形品、瓶等を成形することができる。
説明するが本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、これら実施例および比較例において、各
種の評価に用いられた試験法は以下のとうりである。 (1)硬度[−] ASTM D2240、Dタイプ。試料は3mm厚のイ
ンジェクションシートを用いた。 (2)引張強度[kgf/cm2 ]、伸び[%] JIS K6301、試料はシート押出機を用い、下記
条件により厚み0.3mmのシートを作成し、これを押
出し平行方向に3号ダンベルで打ち抜いて用いた。 押出機 ・・・・・40mmΦ スクリュー・・・・L/D25、圧縮比3.5 ダイス・・・・・・巾400mm
ン試験片を用いた。 (4)熱変形温度[℃] 2mm厚の圧縮成形シートから試料を切り出し、熱機械
的分析装置(TMA)にセットした。1mmφの針入プ
ローブに荷重500g/cm2 を加え試料に乗せた。4
℃/minで昇温していき、針入プローブが100μm
変形した時の温度を熱変形温度とした。 (5)クリープ特性 前記、(2)の押出しシートを押出し平行方向に幅10
mm、長さ100mmで切り出した。50mmの幅で標
線を記し、23℃の雰囲気下、長さ方向に1kgfの荷
重を加えた。12時間後に荷重を除き、20分間放置
後、標線の長さを測定し、変化率を求めた。
ョンシートを用いた。また、配合した各成分は以下のと
おりである。 成分(a−1) B−A−B−Aの構造を有し、結合スチレン量31重量
%、数平均分子量52000、分子量分布1.08、水
添前のポリブタジエン部の1,2−ビニル結合量が37
%、水添率99%の水添ブロック共重合体を特開昭61
−33132号公報に記載された方法により合成し、
(a−1)成分とした。 成分(a−2) B−A−B−Aの構造を有し、結合スチレン量20重量
%、数平均分子量72000、分子量分布1.09、水
添前のポリブタジエン部の1,2−ビニル結合量が34
%、水添率99%の水添ブロック共重合体を特開昭61
−33132号公報に記載された方法により合成し、
(a−2)成分とした。 成分(a−3) B−A−B−Aの構造を有し、結合スチレン量28重量
%、数平均分子量131000、分子量分布1.12、
水添前のポリブタジエン部の1,2−ビニル結合量が4
1%、水添率98%の水添ブロック共重合体を特開昭6
1−33132号公報に記載された方法により合成し、
(a−3)成分とした。 成分(a−4) A−B−Aの構造を有し、結合スチレン量29重量%、
数平均分子量51000、分子量分布1.06、水添前
のポリブタジエン部の1,2−ビニル結合量が35%、
水添率99%の水添ブロック共重合体を特開昭61−3
3132号公報に記載された方法により合成し、(a−
4)成分とした。 成分(a−5) A−B−Aの構造を有し、結合スチレン量29重量%、
数平均分子量53000、分子量分布1.06、水添前
のポリイソプレン部の1,4−結合量が94%、3,4
−結合量が6重量%、ポリイソプレン部の水添率99%
の水添ブロック共重合体を特開昭61−33132号公
報に記載された方法により合成し、(a−5)成分とし
た。
J3HS−HS(密度:0.91g/cm3 、曲弾性
率:27500kgf/cm2 、MFR:13g/10
min) 成分(b−2) 徳山曹達製、高結晶性ポリプロピレン:徳山ポリファイ
ン SH152(密度:0.91g/cm3 、曲弾性
率:23500kgf/cm2 、MFR:1.5g/1
0min) 成分(b−3) 旭化成工業製、ポリプロピレン:M1700(密度:
0.90g/cm3 、曲弾性率:18500kgf/c
m2 、MFR:30g/10min) 成分(c) 住友化学工業製:エクセレンVL100(MI:0.8
g/10min、密度:0.900g/cm3 、DSC
による最大融解ピーク温度115℃、曲剛性率:650
kgf/cm2 )
して(a−1)、(a−2)を用い、プロピレン系樹脂
として(b−1)を用い、またエチレン−α−オレフィ
ン共重合体として(c)を用い、表1から表3に示した
各割合にてヘンシェルミキサーでブレンドした後、50
mm径の二軸押出機にて220℃の条件で溶融混練しエ
ラストマー組成物のペレットを得た。これを上記試験法
にて評価し、結果を表1から表3に示した。この結果か
ら、本発明のエラストマー組成物は強度、柔軟性、耐熱
性、透明性、クリープ特性に優れていることが明らかで
ある。
して(a−2)を用い、プロピレン系樹脂として(b−
1)、(b−3)を用い、またエチレン−α−オレフィ
ン共重合体として(c)を用い、表4に示した各割合に
て実施例1から9と同様に方法で混練し、さらに成形し
て評価した。結果を表4に示した。この結果から、本発
明の範囲外の組成物は何らかの点で不満足な物性値を示
した。
体として(a−1)から(a−5)を用い、プロピレン
系樹脂として(b−2)を用い、またエチレン−α−オ
レフィン共重合体として(c)を用い、表5に示した各
割合にて実施例1から9と同様の方法で混練し、さらに
成形して評価した。結果を表5に示した。
軟性と耐熱性のバランスに優れ、また他にも各種の特徴
を兼備しているため、一般産業資材、家庭用品等の分野
に使用可能であるが、特にその高いクリープ特性、耐熱
性、衛生性を利用して高温殺菌の必要な食品包装材、医
療器具等の用途に好適に使用することができる。具体的
な用途としては電子レンジ用コンテナの蓋、食品包装用
のシートまたはフィルム、血液バッグ、輸血バッグ、人
工透析用バッグ、医療用チューブ、カテーテル等があ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】(a)少なくとも2個のビニル芳香族化合
物を主体とする重合体ブロックAと、少なくとも1個の
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBとから
なるブロック共重合体を水素添加してなるブロック共重
合体:100重量部、 (b)曲弾性率が20000kgf/cm2以上、密度
が0.95g/cm3以下の高結晶性プロピレン系樹
脂:10〜80重量部、及び (c)エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとを
共重合させて得られる、密度が0.860〜0.910
g/cm3、メルトインデックスが0.01〜100g
/10min、示差走査熱量測定法(DSC)による最
大融解ピーク温度が100℃以上のエチレン−α−オレ
フィン共重合体:10〜90重量部、 からなる柔軟でクリープ特性の優れたエラストマー組成
物。 - 【請求項2】ビニル芳香族化合物がスチレンであり、共
役ジエン化合物がブタジェンまたはイソプレンもしくは
それらの組合わせである請求項1に記載のクリープ特性
の優れたエラストマー組成物。 - 【請求項3】ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブ
ロックAが4000〜50000の数平均分子量を有
し、共役ジエン化合物主体とする重合体ブロックBが3
000〜100000の数平均分子量を有し、重合体ブ
ロックAが共重合体の10〜50重量%を構成する請求
項1ないし請求項2に記載のクリープ特性の優れたエラ
ストマー組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18790894A JP3341098B2 (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | クリ−プ特性の優れたエラストマ−組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18790894A JP3341098B2 (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | クリ−プ特性の優れたエラストマ−組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0827354A JPH0827354A (ja) | 1996-01-30 |
JP3341098B2 true JP3341098B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=16214316
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18790894A Expired - Lifetime JP3341098B2 (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | クリ−プ特性の優れたエラストマ−組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3341098B2 (ja) |
-
1994
- 1994-07-19 JP JP18790894A patent/JP3341098B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0827354A (ja) | 1996-01-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0994153B1 (en) | Thermoplastic elastomeric resin composition | |
JP4153577B2 (ja) | 耐油性に優れた熱可塑性エラストマー | |
WO1998054257A1 (fr) | Composition de resine polyolefinique | |
JP2005539125A (ja) | 改良された磨耗抵抗を有するポリオレフィン組成物 | |
JP2010106200A (ja) | 樹脂組成物およびそれからなるシート状成形体 | |
JP2006194318A (ja) | ポリプロピレン樹脂組成物製パイプ | |
JP2000103934A (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP3341098B2 (ja) | クリ−プ特性の優れたエラストマ−組成物 | |
WO1999011708A1 (fr) | Compositions de resine de polyolefine | |
JP2500391B2 (ja) | 柔軟で耐熱性の優れたエラストマ―組成物 | |
JP4212716B2 (ja) | 耐傷付き性に優れるエラストマー組成物 | |
JP4363604B2 (ja) | 傷付き性に優れるエラストマー組成物 | |
JP4022308B2 (ja) | ブロー成形用樹脂組成物 | |
JP3653674B2 (ja) | 血小板保存バック | |
JP3700515B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP3598426B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP3326895B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JPH09296093A (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP3160212B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP2006083323A (ja) | 射出成形用熱可塑性エラストマー組成物 | |
JPH05163394A (ja) | 透明性と柔軟性に優れたポリプロピレン樹脂組成物 | |
JP2004331685A (ja) | スチレン系熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP3476159B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
JP4368467B2 (ja) | エラストマー組成物 | |
JPS6099154A (ja) | 成形用樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020313 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20020604 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080823 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090823 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090823 Year of fee payment: 7 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090823 Year of fee payment: 7 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100823 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110823 Year of fee payment: 9 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110823 Year of fee payment: 9 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120823 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130823 Year of fee payment: 11 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |