JP3340434B2 - ジビニルスルホンに由来する成分を含んで成る水溶性ポリマーベース試薬及び抱合体 - Google Patents

ジビニルスルホンに由来する成分を含んで成る水溶性ポリマーベース試薬及び抱合体

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は例えば生物学に関連する検出、例えば免疫組
織化学の分野における定量及び標的手順、免疫反応性物
質の検出、抗体の固定化、精製分離、DNAハイブリダイ
ゼーション及びフローサイトメトリー、並びに本明細書
の開示に基づいて明らかとなるであろうその他の用途に
極めてよく適する水溶性試薬及び抱合体(コンジュゲー
ト)に関する。
本発明の試薬及び抱合体は、中程度から高分子に至る
水溶性ポリマー担体分子を基礎とし、それに反応性ジニ
ビニルスルホン誘導成分〔即ち、遊離(懸垂)末端反応
性ビニル基〕又は橋かけジビニル−スルホン誘導成分が
共有結合している。
本発明にかかわる極めて好ましい試薬又は抱合体のポ
リマー担体分子は主として非架橋型であり、そして本発
明の利用分野に関連するpH値において本質的にゼロ荷電
である。ところで、架橋が一般に本発明にかかわる製造
工程におけるポリマーとジビニルスルホンとの反応の際
に生ずる。現状最も好ましいポリマー担体分子、即ち、
デキストランの場合において、本発明者は、例えば調製
プロセスにおける反応時間、デキストラン温度又は媒体
のpH(又はこれらの組合せ)を制御するによって、再現
性のある手法及びやや広めの範囲において、架橋度を変
えることが可能であることを見い出した。
本発明の試薬及び抱合体の調製は、一般的に温和な条
件のもとで、発明の態様を構成する前述の一般的な前進
的(straight−forward)手順を利用して実施される。
適当な保存条件のもとで、本発明にかかわる多数の試薬
及び抱合体、並びに本発明にかかわる自明の化学反応性
試薬及び抱合体(即ち、分子性物質に存在する一定のタ
イプの官能基と容易に反応して共有結合を形成し、ポリ
マー担体試薬に課題の分子性物質を付加させる試薬及び
抱合体)は、溶液中での長期間にわたる保存の際にめざ
ましく、且つ、予測し得ない安定性(「棚寿命」)を示
し、このことは、これらのタイプの試薬及び抱合体の商
品化を完璧に可能とする。
発明の背景 ここ20年間、免疫化学及び分子生物学の分野において
急激な進歩が見られ、そしてこれはこの期間中に現れた
莫大なる関連科学及び特許文献に明らかに反映される。
本発明にかかわる領域であって特に成長している領域
は、例えば免疫反応性物質、即ち、抗原、ハプテン又は
抗体の利用を包括する定性及び/又は定量アッセイであ
る。
かかる領域の1つは免疫組織化学/細胞化学検出手順
であり、その目的は通常、組織又は細胞中/上に存在し
ている抗原決定基の位置決めであり、これはこれらの抗
原決定基と、標的の抗原決定基にのみ反応する特異的な
いわゆる第一抗体との免疫化学反応を介する。第一抗体
は適当なラベル(例えば酵素、蛍光基又は重原子)によ
りラベルされているか、又はそれら自体が、それと反応
する特異的ないわゆる第二抗体との免疫化学反応を介し
て更に検出されるもののいづれかである。後者の場合、
第二抗体は適当なラベル(例えば酵素、蛍光基又は重原
子)によってラベルされている。他方、標的の抗原決定
基と第一抗体との免疫化学反応は、(i)第一抗体及び
(ii)免疫化学反応又は共有結合を介して酵素が付加さ
れている抗体と同時に反応する性質を有する特異的ない
わゆる結合抗体との免疫化学反応を介して検出される。
更に他に、標的の抗原決定基と第一抗体との、又は第
一抗体と第二抗体との免疫化学反応は、抗原及び抗体以
外の相補性分子の一定のペアー間で生ずる結合を利用す
ることにより検出される;かかる相補性ペアーの例はビ
オチンとストレプトアビジンである。この手法におい
て、相補性ペアーの一構成員は第一又は第二抗体に付加
されており、そして他方の分子は適当なラベル(例えば
酵素、蛍光基又は重原子)と組み合わさっている。
このタイプの手順において、薄く切った組織のサンプ
ル又は細胞のサンプル(典型的には体液に由来)の形態
における検体をガラススライドに固定化する。次に適用
した検体を通常はその後の化学反応を助長するために様
々な化学品で処理する。次にこの検体を適宜、ラベル化
又は非ラベル化第一抗体で処理し、これによりこの抗体
は検体中/上の課題の抗原に免疫化学結合する。この検
体の適当な洗浄による過剰抗体の除去後、抗原決定基に
結合した抗体を、識別系(上記した通り)と適当な洗浄
手順との組合せの選択に依存する適当な試薬による処理
によって検出する。選ばれた識別系からの過剰のラベル
化試薬の除去後(洗浄による)、この検体を課題のラベ
ルに依存して下記の処理に付する: (i)酵素ラベルの場合、検体を基質(発色剤)で処理
する。酵素は基質と反応し、酵素の位置にて及びその周
辺にて着色した不溶性堆積物の形成をもたらす。
(ii)重金属ラベル、例えば金の場合、検体をいわゆる
銀を含む増強剤で処理してよい。銀金属はこれにより黒
い堆積物として、金の位置にて及びその周辺にて沈殿す
る。
(iii)蛍光ラベルの場合、現像剤は通常必要とされな
い。
洗浄段階の後、この検体の構成成分の一部はこれによ
り、課題のラベルにより付与された色に適当なコントラ
ストを付与する化学色素によって着色されうる。最後の
洗浄段階の後、この検体を透明な試薬でコートして、検
査のための永久的な記録を保障する。
ラベルの識別(標的の抗原決定基の位置及び量を間接
的に示す)は下記の通りに実施される。
(i)光学顕微鏡検査(酵素ラベルの場合); (ii)光学又は電子顕微鏡検査(重金属ラベルの場
合); (iii)適当な波長の照射光を利用する蛍光顕微鏡検査
(蛍光ラベルの場合)。
課題の期間に、例えばいわゆるELISA(酵素結合型免
疫収着アッセイ)型のアッセイの出現及び開発が見ら
れ、これでは、抗原、ハプテン又は抗体は、課題の抗原
もしくはハプテンに対して特異的な抗体に(抗原もしく
はハプテンを決定する場合)、又は課題の抗体に対して
特異的な抗体(抗体を決定する場合)のいづれかに共有
結合している(結合化又は複合化とも呼ばれる)酵素に
よって検出される。「伝統的なELISAにおいては、検出
/決定すべき抗原、ハプテン(後者は一般に例えばタン
パク質との抱合体の形態にある)又は抗体を、通常
(i)抗原もしくはハプテンの決定の場合においてはい
わゆる「捕獲」抗体又は(ii)抗体の決定の場合におい
ては抗体であって、それぞれ、例えばビーズ又はマイク
ロタイタートレーの形態における適当な材質、例えばポ
リスチレンの表層に付加されているもの(一般に非共有
結合な吸着により)に免疫化学的に結合させることによ
って結合又は固定化させ、次いで適当な酵素結合化特異
的抗体を検出/決定すべきこの固定化物質に結合させて
いる;結合した特異的な抗体の量、それ故、固定化した
物質の量を、次に結合酵素にとっての基質であり、そし
て酵素的分解によって特徴的な色を発色し、その強度
(例えば光度計又は簡単な比色計/比較計により測定)
が従って決定すべき対象の物質の量に対応する(通常は
比例する)基質を添加することによって決定される。こ
のタイプのアッセイ(及び免疫組織化学的手順)に用い
るのに好ましい酵素の例はペルオキシダーゼ、例えば西
洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、
グルコースオキシダーゼ、ガラクトシダーゼ及びウレア
ーゼである。
ELISAに類似するタイプであるが、その他の検出手
段、例えば蛍光又はルミネッセンスマーカー分子が共有
結合している特異的な抗体の利用を採用する免疫化学ア
ッセイも、同時期においてかなり開発されており、そし
ていわゆる「時間分解型蛍光」の出現が良い例である;
この技術においては、マーカー又はラベルは一般にEu3+
又はユーロピウムキレート化剤(一定のランタニド物質
又はランタニドキレート化剤も採用されている)であ
り、そして蛍光ユーロピウムキレート化剤は有機キレー
ト化剤又はEu3+のそれぞれを添加することによって生成
されうる。ほとんどのより伝統的な蛍光マーカー物質、
例えば約100ナノ秒(nsec)以内の蛍光寿命を一般的に
有するフルオロセインに比べて、ランタニドキレート剤
の蛍光寿命は一般に100〜1000マイクロ秒(μsec)の範
囲にある。パルス光源及びタイムゲートフルオロメータ
ーを利用することにより、これらの化合物の蛍光は各励
起の後約200〜600μsecのタイムウィンドウにおいて測
定できうる。この技術の主たる利点は、例えば分析サン
プル中の、マイクロタイターウェルの材料上もしくは中
の、キュベット等の中の、又は測定系のどこかに存在す
るその他の物質の寿命の短い蛍光より発生しうるバック
グランド信号の低下にある。
免疫化学検出を採用し、そして本発明において述べる
べき更なる手順のグループは、「イムノブロッティン
グ」手順であり、その例はいわゆる「ドットプロット」
及び「ウェスタンブロット」手順である。抗原性ポリペ
プチド又はタンパク質を分析及び同定するのに採用され
るウェスタンブロット分析において、混合物中のタンパ
ク質/ポリペプチドをポリアクリルアミドゲル電気泳動
により分け、その後、このタンパク質/ポリペプチドが
このゲル中でのパターンと同一のそれで結合するような
ニトロセルロースシート又は化学処理紙に電気泳動的に
転写(「ブロット」)させる。次に適当な特異的抗体を
加え、続いて第一抗体に対するラベル化第二抗体又はラ
ベル化プロテインA(例えばラジオアイソトープ、蛍光
色素、酵素又はコロイド金によりラベル)を加える。ラ
ベルの位置(それ故特定の抗原の存在)を次に前述した
適当な手法で検出する。
分子生物学の一般分野の発展を考慮する限り、注目の
非免疫化学領域は遺伝子構造分析に関係するハイブリダ
イゼーション技術である。「伝統的」なハイブリダイゼ
ーション技術において、特定のヌクレオチド配列(「プ
ローブ」又は「遺伝子プローブ」としても知られる)を
適当なマーカー又はラベル、例えば放射活性アイソトー
プによりラベルし、次いでこれを対象の核酸のサンプ
ル、例えば完全細胞の一部の形態又は単離されたDNAも
しくはRNAフラグメントの形態におけるサンプルに加え
る。このサンプルは溶液中で遊離しているか、又は固相
支持体上に固定化されていてよい。もしプローブと核酸
サンプルとが、それらの間での強力な非共有結合の形成
によりハイブリダイズすると、このプローブと本質的に
同一なヌクレオチド配列がこの核酸の中に存在している
ことが合理的に仮定されうる。従ってプローブ上のマー
カー又はラベルは、ハイブリダイゼーションが起きたか
どうかの樹立、及び存在しているDNA/RNAサンプルの量
を決定のための手段を供する。
DNAの複雑な混合物中の微量なDNAフラグメントの検出
のためのいわゆる「サザンブロット」法がハイブリダイ
ゼーションの技術を採用する手順の例である。この様々
なフラグメントを分けるためにゲル電気泳動を利用し、
次いでこのフラグメントを変性させ、そしてニトロトロ
セルロースシートにブロットすることによって転写させ
る。次にこれらのフラグメントを適当な放射活性ラベル
化プローブにハイブリダイズさせ、そしてそれらの位置
をオートラジオグラフィーによって表示させる。類似の
手順がRNA、そして既に述べた通り(前掲の「ウェスタ
ンブロット」)、タンパク質又はペプチド抗原について
企立てられている。
ハイブリダイゼーション技術はヌクレオチド配列とそ
の機能との関係を理解するための生化学遺伝学において
重要であり、そしてそれらは例えば遺伝欠陥、又は感染
因子、例えばウィルスもしくはバクテリアの検出のため
の重要な診断手段を提供する。
上記のタイプのハイブリダイゼーション手順における
ラジオアイソトープの利用により強いられる健康に対す
る有害性に主として基づき、それらをより無害な(且
つ、一般により入手し易い)マーカー又はラベルで代替
する試みがなされている。しかしながら、現在までなさ
れている試み、例えば酵素ラベル化試薬により検出する
ビオチニル化プローブを利用することは、放射活性ラベ
ル化プローブを用いて獲得できる感度に比べて、付随す
る感度の損失をもたらす。
特に非放射活性ラベルを利用する劣った検出感度の上
記の問題は、ハイブリダイゼーション技術に当てはまる
だけでなく、免疫化学検出もしくはアッセイ手順、又は
ハイブリダイゼーション反応を増幅させるのに免疫化学
検出を用いたときにも当てはまる。換言すれば、低レベ
ルの例えば抗原、抗体又は核酸の正確な検出又は正確な
定量的決定にとって、劣った検出限界は不適当であるこ
とが証明されうる。これは例えば上記のタイプのいづれ
かの免疫化学又はハイブリダイゼーション手順における
色又は蛍光の強さが低すぎることに原因し、これは主と
して、通常1個又はよくても非常にわずか(一般に5個
以下)の酵素分子又はマーカー物質しか、特異的な抗体
分子それぞれに、又はプローブのヌクレオチド配列の分
子それぞれに結合できない事実の結果である。更に、例
えば抗体分子に付加(抱合)された各マーカー物質に関
して、そして特に、このマーカー物質が抗体/マーカー
抱合体に正味の正又は負の荷電を供するとき、例えば抗
体が適切な対象の免疫化学結合反応にかかわる天然の能
力に有害な影響が及ぼされる危険性が高まる。更に、か
かる抱合体上の正味の正又は負の荷電の存在はこの系の
中のその他の材料又は物質へのこの抱合体の所望されな
い非特異的な結合の危険性を高める。
特に免疫化学分野において、免疫化学手順の感度を高
める方法を企立てるのにかなりの努力がなされており、
そして良好な成功手段を達しため一手法は、免疫化学反
応性物質、例えば抗体及び、いくつかの酵素分子、蛍光
マーカー分子等の、全っく同一の骨格又は担体、例えば
ポリマー担体への付加を包括する。この種の手法に関連
し、そして可溶性又は不溶性担体のいづれかを利用す
る、莫大な数の特許文献がある。一般に、上述のタイプ
の用途において、可溶性担体の利用が好ましく、なぜな
ら不均質相ではなく均質溶液相の中での担体(免疫化学
反応性物質及び酵素/マーカー分子等を有する)の存在
と、それに伴う溶液相中でのかかる物質の比較的高いコ
ンホメーション的多様性とは、検出又は決定すべき免疫
化学対応物質との免疫化学反応性の速度及び一般に程度
を大いに高めるからである。免疫組織化学用途において
は可溶性担体の利用は事実上必須であり、なぜなら組織
上又は中に位置する免疫化学反応性成分又はエピトープ
への最適なる接近を保障するのに良好な組織接触又は浸
透が必要であるからである。更に、マイクロタイタート
レー、イムノプレート等の表層に付加されている免疫化
学対応物、例えば抗体に結合していない(例えば有効な
結合部位の「飽和」により)担体保有免疫化学反応性物
質、例えば担体保有抗体を除去するのは(例えば洗浄又
はフラッシングにより)、課題の担体保有物質が可溶性
であるときの方が、それが不溶性又はコロイド状である
ときよりも一般にし易い。
本発明はとりわけ上述に例示したあらゆるタイプの検
出及びアッセイ手順の多様性、感度及び信頼性を高める
ことに関する有意義な進歩を提供する。本発明は感度を
損失することなく、例えば伝統的なELISA又は組織化学
手順の性能に必要とされるであろうような免疫反応成分
(抗原、抗体、抗一抗体、等)の有用な「層」の数を減
らすのに開発されもしうる。本発明にかかわるその他の
利点は本明細書及びそれに付与する実施例より明らかと
なるであろう。
前述した通り、本発明は水溶性試薬及び抱合体、並び
にその調製及び利用に関連するため、下記に概略する一
定数の関連特許文献は可溶性担体を採用する開示内容に
限定する: ヨーロッパ特許0,077,671号はとりわけ、マーカー物
質が抱合されている水溶性非架橋型及び非第一アミン含
有ポリマーに関する。このポリマー/マーカー物質抱合
体は負又はゼロの荷電を有し、そしてその各分子のポリ
マー部には「一つのみの免疫学類似体」(抗原又は抗
体)が付加している。もとのヨーロッパ特許明細書(EP
0,077,671号A1)はそれ自体「一つのみ」の免疫学類
似体に拘束されないが、一より多くの免疫学類似体の特
定の言及は全くない。後者の特許/特許出願における好
ましい水溶性ポリマーはポリアクリル酸、ポリメタクリ
ル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコル、ポリ
アクリルアルコール、上記のポリマーの組合せ、ヒドロ
キシエチル−セルロース、ヒドロキシプロピル−セルロ
ース、天然の水溶性ポリマー及び合成水溶性ポリマーで
ある。マーカー物質の分子は、このマーカー物質を取り
込む比較的少ない比率のモノマー(例えば、蛍光マーカ
ー物質の場合、等量のフルオロセインアミンとアクリロ
イルクロリドとの反応により生ずるモノマー)と、ポリ
マー骨格の基礎を形成するモノマー(例えばアクリル酸
及びアクリルアミド)との反応により生ずモノマーとを
共重合させることにより、ポリマーの中に最初から含ま
せてよい。ポリマーへのマーカー物質の付加のためのそ
の他に述べられている方法は、マーカー物質上での活性
化基の利用及び「外因性活性化剤」の採用を含む。ポリ
マー骨格への免疫類似体の付加に関して、下記の例が挙
げられている: (i)フルオロセインアミンとアクリロイルクロリドと
の反応により生ずる約1%の共重合モノマーを含むアク
リル酸/アクリルアミドコポリマーを、カルボニルジイ
ミダゾール及びN−ヒドロキシスクシニミドとの反応に
より活性化させ、そして得られる活性化ポリマー/マー
カー物質抱合体を次にモノクローナル抗体と反応させ
る; (ii)ビオチニル−N−ヒドロキシスクシニミドとの反
応によりビオチニル化されたモノクローナル抗体を、ア
ビジンと、上記の(i)の通りに調製した活性化ポリマ
ー/マーカー物質抱合体との反応により生成した抱合体
に加える;この場合におけるポリマー骨格へのモノクロ
ーナル抗体の付加は、抗体に共有結合したビオチン基
と、ポリマー/マーカー物質に共有的に抱合したアビジ
ン成分との強力な、しかしながら共有的でない結合相互
作用を介する。
ポリマー担体としてのデキストラン、又はマーカー物
質もしくは免疫学類似体がそれを介してポリマーに付加
されうる活性試薬もしくはカップリング/橋かけ成分と
してのジビニルスルホンもしくはそれに由来する成分の
利用に関する開示はこの特許においてはされていない。
US 4,152,411号は抗原/抗体反応の成分の決定のため
のラベル化「スパインツール(spine tool)〔背手
段〕」に関連し、好ましくはポリマーの個別単位の間に
アミド結合をするポリマー、例えばポリリシン、その他
のホモポリ(アミノ酸)又はポリペプチドを利用する。
ラベル化すべき分子(ハプテン、抗原又は抗体)を平均
して1個のみポリマー「スパインツール」に付加させ
る。この明細書は活性化試薬にとっての候補としてトリ
レン−2,4−ジイソシアネート、グルタルアルデヒド及
びカルボジイミドを挙げ(これによって「ラベル」すべ
き分子はポリマー担体に複合させることができる)、そ
して2通りの特定の実施例はハプテン、即ち、チロキシ
ンの複合化のための1−エチル−3−(3−ジメチル−
アミノ−プロピル)−カルボジイミドの利用を例示して
いる。莫な数の蛍光物質(例えばフルオロセイン)及び
酵素(例えばペルオキシダーゼ)を含む、数多くの可能
なラベル化又はマーカー物質が挙げられているが、これ
らのポリマー担体に付加する方法の詳細は、一つの特定
の酵素、即ち、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)の
場合のみが示され、この課題の実施例において、それは
過ヨウ素酸ナトリウムを用いるHRPのジオール成分の初
期酸化を介してポリリシン/チロキシン抱合体に複合さ
れている。得られるHRPのジケトン成分を次に後者の抱
合体と反応させて(ポリリシン部のアミノ基を介して)
シッフ塩基中間体を形成し、これを次に例えば硼水素化
ナトリウムを用いて還元させてHRP−ラベル化ポリリシ
ン/チロキシン抱合体を提供している。この特定のタイ
プのラベル化抱合体(「診断マーカースパインツー
ル」)は、「…長期間にわたって驚くほど貯蔵に安定で
ある。かかるツールは3ヶ月まで、又は不活性雰囲気、
例えば窒素のもとで、及び水分なしで6ヶ月以上安定で
あると考えられる」であると述べられている。
「スパインツール」のための基礎としてのデキストラ
ンを含む多糖類の利用の可能がこの明細書において簡単
に述べられているか、対象の分子のデキストランへの付
加にどの手法を行うかの詳細は示されていない。この目
的のためのデキストランの利用に関する何らかの利点の
示唆はない。
EP 0,010,405 A1はとりわけ、ハプテン又はその化学
修飾生成物と合わさった(即ちカップル化された)カル
ボキシル含有水溶性モノオレフィン系ポリマー化合物を
含んで成る免疫化学アッセイ試薬、及びかかる試薬を利
用してハプテンを免疫化学的に決定するための方法に関
する。この特許明細書においてデキストランに関するポ
リマーの利用は述べられていない。
ハプテンをポリマー化合物にカップル化させることに
関連して述べられている化学的手法は:カルボジイミド
類(例えばジシクロヘキシルカルボジイミド)、カルボ
ニルジイミダゾール又はジフェニルホスホリルアジド
(DPPA);及び複合酸無水物類(クロロギ酸エステル、
例えばイソブチルクロロホルメートを利用することで形
成)、活性エステル類(例えばN−ヒドロキシスクシニ
ミドを利用することで形成)、アジド類(ヒドラジン、
続いて硝酸を利用することにより形成)、又は酸クロリ
ド類(例えば塩化チオニル又はオキシ塩化燐を利用する
ことにより形成)の中間体の形成の利用である。
課題の免疫化学アッセイ試薬は「水性溶液の形態にお
いて非常に高い安定性……そして室温での保存に完全に
耐える」ことを示す。
ハプテン以外の免疫活性物質(抗原、抗体)を課題の
ポリマー材料にカップル化させる可能性の言及はない。
US 4,166,105及び4,169,137号(それぞれHirschfield
及びHirschfieldら)は、それぞれ、第一アミン含有多
価ポリマー骨格、例えばポリエチレンイミン骨格及び付
加されたマーカー分子(例えば多数の蛍光色素分子)を
含んで成る抗原出検試薬及び色素標識化試薬に関する。
前者の特許にかかわる試薬は更に検出すべき抗原に特異
的な抗体を含んで成り、一方、後者の特許にかかわる試
薬は「第一反応体」、特に抗体を更に含んで成る。両特
許に示されている実施例は、平均して多くて1個の抗体
分子がポリマー骨格に付加されていることを実証してい
る。マーカー分子及び抗体/第一反応体をポリマー骨格
にカップル化させるためのカップリング剤としてのジア
ルデヒド、特にグルタルアルデヒドの利用が好ましく、
ジビニルスルホンを基礎とするカップリングの可能性は
述べられていない。
EP 0,135,071 A2号はとりわけ、ケミルミネッセンス
基(例えばルミノールに由来する基、又はその誘導
体)、鎖ポリマー「付加基」(ドイツ語で:Verknpfun
gsgruppe)及びハプテンを含んで成るケミルミネッセン
スラベル化ハプテン抱合体に関する。この付加基は反復
官能基を有し、そして各モルの付加基に対して、数モル
のルミネッセンス基及び数モルのハプテン、好ましくは
各モルの付加基当り少なくともそれぞれ10モルがある。
その明細書に簡単に述べられている鎖ポリマーの例に
は、ペプチド、タンパク質、糖タンパク質、糖脂質、炭
水化物、例えばデキストランを含む多糖類が含まれ、そ
してジビニルスルホンはケミルミネッセンス基又はハプ
テンを、ポリマー上の反復官能反応性基(例えばアミ
ノ、カルボキシ、カルボニル、「チオニル」又はヒドロ
キシ基)にカップル化させるためのカップリング剤の例
の中で挙げられている。しかしながら、供されている唯
一の実施例はケミルミネッセンスアッセイにおけるタン
パク質(ポリマー)のトランスフュリン及びブタのチレ
オグロブリンを基礎とするルミノール/ハプテン/タン
パク質抱合体の調製及び利用に関連しており、そしてハ
プテンをタンパク質にカップル化させるカップリング剤
としてそれぞれカルボジイミド及びコハク酸無水物を採
用している。
上述の文献に開示されている抱合体に関連して、本発
明にかかわる試薬/抱合体は例えば下記の通りに区別さ
れる: 第一に、本明細書に付与する実施例により述べられて
いる通り(下記参照)、本発明の水溶性試薬及び抱合体
は、中程度(極端でない)pH値において、低温だけでな
く、通常の周囲温度より若干高めの温度でも水性溶液の
中で予測し得ない、且つ、驚くほどの高い安定性/棚寿
命を有することが認められた。これは; (i)分子性物質〔本明細書で定着;(下記参照)〕が
カップルされていない本発明の水溶性試薬、即ち、ジビ
ニルスルホンに由来する1又は複数の基又は成分が共有
結合している水溶性ポリマー担体分子を含んで成る本発
明の試薬(ビニルスルホンの一方の末端は、ジビニルス
ルホンの2つのビニル基の一方とこの担体分子上に存在
している反応性官能基とで形成される共有結合を介して
この担体分子に付加しており、そしてその他方の末端は
自由な「懸錘」ビニル基であり、これは適当な反応性官
能基を有する適当な分子性物質とのその後の反応が可能
である);及び (ii)ジビニルスルホンに由来する連絡基を介して、1
又は複数の分子性物質が共有結合している水溶性ポリマ
ー担体分子を含んで成る本発明の水溶性抱合体(このポ
リマー担体分子は更に、遊離な反応性ビニル基を有する
1又は複数のジビニルスルホン由来成分がそれに共有結
合している); に事実であることに特に注目に値する。
本明細書の実施例に記載した通り、本発明者は、本発
明のこの後者のタイプの水溶性試薬及び抱合体に存在し
ている遊離なビニル基の固有の反応性は中性付近でのpH
において抑制され、一方、これらの基はアルカリ性のp
H、例えば約9〜11の領域におけるpHにおいて非常に高
い反応性を示すことを発見した。
更に、本発明により獲得できた予備結果は、更なる分
子性物質の共有結合の可能性に関して実質的に「飽和」
である本発明の水溶性抱合体(即ち、ジビニルスルホン
に由来する連結基を介してこのポリマー担体分子に共有
結合している分子性物質は有するが、遊離な反応性ビニ
ル基を有するジビニルスルホン由来の成分を実質的に欠
く本発明にかかわる抱合体)も、中程度のpH値において
水性溶液の中で類似の高い安定性/棚寿命を有する。
本発明の試薬及び抱合体により示される上述の長期安
定性は、既に述べた通り(前掲)、かかる試薬又は抱合
体を予備調製形態、例えば(関連する)仕様書、及び可
能として適当な更なる化学手順を実施するための補助的
な化学試薬を含みうるキットの形態において商品化せし
めることを可能とする。購入者は従って(i)例えば特
定の要件に合うように仕立てたアッセイ試薬又は抱合体
を用意するために、本発明の予備調製した化学反応性試
薬又は抱合体に所望の分子性物質をその後に付加せしめ
る、又は(ii)本発明にかかわる予備調製した「飽和」
抱合体(前掲)の場合、関連の検出又はアッセイ手順に
直接本発明にかかわる予備調製抱合体を利用する、こと
ができる。
第二に、本明細書で供する実施例より明らかな通り
(下記参照)、ポリマー担体分子のサイズに関連して、
本発明にかかわる試薬及び抱合体、特にポリマー担体分
子がデキストランである本発明の最も好ましい試薬及び
抱合体は、水溶性を保ちながら高い度合いの分子性物質
が負荷されることが可能である。更に、課題の本実施例
において採用している中間試薬のポリマー担体分子上の
比較的中程度の反応性基(即ち、ジビニルスルホンに由
来する反応性基であって、それを介して分子性物質を共
有結合が生ずる基)の含有量、及びかなり高い含有量の
反応性基が許容される事実(これは本明細書のその他の
実施例によく説明されている)を考慮すると、かなり高
レベルの分子性物質の負荷、例えば担体分子当り数千の
低分子量分子性物質又は千個までもしくはその桁の比較
的高分子量の分子性成分が、むろん課題の分子性成分の
立体的なかさ高さ及び/又は分子量、並びにポリマー担
体分子のサイズもしくは分子量に依存して可能であるこ
とが考えられる。
第三に、本発明に従って複数の例えばハプテン分子
(EP 0,135,071 A2号のように)、又は蛍光基(US 4,16
6,105号及びUS 4,169,137号のように)を担体分子に負
荷するのか可能なだけでなく、複数の抗原、抗体、酵
素、遺伝子プローブ、アビジン又は本明細書の説明より
明らかにされるであろうその他のタイプの分子性物体を
付加させることも同等に可能である。特に注目に値する
のは、複数の抗体を本発明において利用する水溶性ポリ
マー担体分子に付加せしめる能力にある。本発明者が理
解している特許及び科学文献に基づいて、並びに本発明
に関係するタイプの水溶性試薬又は抱合体に関連して、
複数の抗体分子(又はよくても数個の抗体分子)を担体
分子に付加させる可能性又は要望に関する技術的な偏見
があったが、又はこれを成し遂げること試みがおそらく
失敗したのであろう。免疫化学アッセイ、例えば免疫組
織化学又はELISA型アッセイにおける本発明にかかわる
抗体保有抱合体(複数の抗体及び複数の適当なマーカー
又はラベル物質を抱える)の利用は、かかるアッセイの
反応の速度及び感度(そして可能としては精度及び信頼
性)を高める。ポリマー担体又は骨格への複数の抗体分
子(例えば約5,10,15,20又はそれより多く)の付加は、
例えば(a)相補性免疫学成分(例えば抗原)に対する
満足たる結合のための適切な立体コンホメーションを有
する複数の抗体分子を獲得する高い統計学的確率、及び
(b)相補性免疫学成分に対する強い結合強度、をもた
らす。
類似の利点が、本発明の用途、例えばハイブリダイゼ
ーション技術(前掲)においても有効であることが信じ
られており、なぜなら、かかる手順の検出感度及び信頼
性は、複数のマーカー物質、そして可能としては複数の
プローブ分子を含んで成る本発明にかかわる適当な複合
体を採用することによって顕著に高めることが予測でき
るからである。
第四に、そして更なる一般的な態様として、2種の異
なるタイプの付加分子性物質を含んで成る本発明にかか
わる抱合体を調製するうえで、本発明において採用する
ジビニルスルホンを基礎とするカップリング化学品は、
特に本発明にかかる方法におけるて前記の分子性物質の
付加において親液性塩の利用と一緒のとき、ポリマー担
体分子に付加されている2タイプの分子性物質間の数及
び/又は比率における広範囲にわたる変動を可能とす
る。前述した通り、pHを変えることにより本発明にかか
わる試薬又は抱合体における遊離ビニル基の反応性を制
御する能力は、ポリマー担体(反応性ヒニル基の有効数
に関連して)への課題の分子性物質の所望レベルの負荷
の確立を可能とし、その後、残っている未反応のビニル
基の固有の反応性は媒体のpHの調整により抑制すること
ができる;所望するなら、「中間」抱合体を次に、対象
の第2タイプの分子性物質を付加する前に、例えばクロ
マトグラフィー手段のような1又は複数の精製手順に付
してよい。よく特性化された抱合体の調製が可能なだけ
でなく、前進的な方向における調製過程に高い度合いの
制御を及ぼすことが可能である。
第五に、一定の好ましいタイプのポリマー担体分子、
即ち、実質的に線状であるポリマー担体分子を基礎とす
る本発明にかかわる抱合体は、比較的高い総分子量にも
かかわらず、組織構造侵入特性を有することが信じられ
ている。
発明の詳細な説明 第一の観点において、本発明はジビニルスルホンに由
来する1又は数個の成分が共有結合している水溶性ポリ
マー担体分子を含んで成る水溶性試薬を提供し、ここで
各成分はジビニルスルホン分子の2個のビニル基のうち
の一方とこのポリマー担体分子上の反応性官能基とで形
成される結合を介して付加されており、付加状態にある
少なくとも一つのかかる成分は遊離であり、且つ、遊離
なビニル基に対して反応性である官能基を有する分子性
物質と反応することができる残留ビニル基を有してい
る。
本発明における「分子性物質」なる語は、例えば:ラ
ベルもしくはマーカーとして働く分子もしくはイオン性
物質(例えば酵素、もしくは蛍光もしくはルミネッセン
ス物質);又はターゲッティング物質として働く分子、
即ち、1もしくは複数の標的分子、成分、レセプターも
しくはエプトープに対して選択的にもしくは特異的に結
合することのできる分子(かかるターゲッティング物質
の例は、ハプテンもしくはハプテン抱合体、抗原、抗
体、ヌクレオチド配列及びホルモンである)。
本発明の試薬及び抱合体を調製、即ち、ポリマー担体
分子上での、ジビニルスルホンに由来する共有結合反応
性成分の樹立、及び、一方ではかかる成分と、他方では
本明細書に定義する分子性物質との共有結合の樹立のた
めの本発明にかかわる方法に包括される、本発明全体で
採用するカップリング化学品の性質により、ジビニルス
ルホンのような物質におけるビニル基の反応性の既知の
パターンは一般に、ポリマー担体上の反応性官能基、即
ち、ジビニルスルホンのビニル基が反応して共有結合を
形成するであろう基が、求核基であることを必要とす
る。適切なポリマー担体は従って、例えば−O-(例え
ば、脱プロトン化フュノール系ヒドロキシ基、ポリペプ
チドもしくはタンパク質のチロシン残基における脱プロ
トン化芳香族ヒドロキシ基)、−S-(例えば芳香環もし
くは脂肪族基上の脱プロトン化チオール基、例えばポリ
ペプチドもしくはタンパク質のシステイン残基における
脱保護化チオール基)、−OH(例えばオリゴ糖もしくは
多糖類におけるグルコースもしくはその他の単糖環のよ
うな糖環上の脂肪族ヒドロキシ基;又はポリオール、例
えばポリエチレングリコールにおけるアルコール性ヒド
ロキシ基;又はポリペプチドもしくはタンパク質の一定
のアミノ酸残基、例えばセリンもしくはスレオニン残基
におけるヒドロキシ基)、−SH(例えばポリペプチドも
しくはタンパク質におけるシステイン残基におけるチオ
ール基)、第一アミノ基(例えばポリペプチドもしくは
タンパク質のリジンもしくはオルニチン残基における;
又は一定の多糖類もしくは誘導体、例えばチトサンにお
けるアミノ−置換化糖環における)又は第二アミノ基
(例えばポリペプチドもしくはタンパク質のヒスチジン
残基における)であろう。類似の理由のため、本発明の
分子性物質上の課題の官能基も通常求核基、例えば上記
のタイプのいづれかの求核基であろう。
本発明の試薬及び抱合体における担体分子として機能
する水溶性ポリマーは下記の広範囲にわたるタイプのポ
リマーより選ばれうる: 天然及び合成多糖類、及びその誘導体、例えばデキス
トラン及びデキストラン誘導体、デンプン及びデンプン
誘導体、セルロース誘導体、アミロース及びペクチン、
並びに一定の天然ゴム及びその誘導体、例えばアラビア
ゴム及びアルギン酸の塩; 適当な反応性官能基を有するホモポリ(アミノ酸)、
例えばポリリシン、ポリヒスチジン又はポリオルニチ
ン; 天然及び合成ポリペプチド及びタンパク質、例えばウ
シアルブミン及びその他の哺乳類のアルブミン;更には 求核官能基を有する合成ポリマー、例えばポリビニル
アルコール、ポリアリルアルコール、ポリエチレングリ
コール及び置換化ポリアクリレート。
本発明の目的に非常に適するポリマーは、多糖類及び
その誘導体、例えば:デキストラン、カルボキシメチル
−デキストラン、ヒドロキシエチル−及びヒドロキシプ
ロピル−デンプン、グリコーゲン、アガロース誘導体、
並びにヒドロキシエチル−及びヒドロキシプロピル−セ
ルロースである。本明細書の実施例(下記参照)より明
らかな通り、特にデキストランが本発明にかかわる極め
て適切なポリマーであることが示され、従ってそれらが
現状最も好ましいポリマーである。
前述した通り、特に本発明の試薬及び抱合体の数多く
の免疫化学用途にとって、特に本発明の試薬から調製し
た(本発明の観点を構成する方法により)抱合体を包括
する本発明の抱合体が正味の電荷を有さないことが通常
は所望され、なぜならかかるケースにおける正味の正又
は負荷電の存在はとりわけ、対象のもの以外の物質及び
/又は材料への該抱合体の所望されない非特異的結合を
もたらすからである。荷電分子性物質を導入しない限
り、この状況はほとんどのケースにおいて、このポリマ
ー担体自体が正味の荷電を有さないことを確実にするこ
とによって簡単に成し遂げられるであろう;従って、本
発明の更なる観点において、本発明の試薬又は抱合体の
ポリマー担体分子はその遊離状態において、約4〜約10
の範囲におけるpHにおいて実質的に線状、且つ、実質的
に無荷電であり、このpHの間隔はほとんどの免疫化学手
順、ハイブリダイゼーション手順及び特に本発明の抱合
体のその他の用途に対応する実用的な間隔である。この
条件に合う様々なポリマーは、例えば数多くの多糖類及
び多糖類誘導体、例えばデキストラン並びにヒドロキシ
エチル−及びヒドロキシプロピルセルロースである。
本発明の試薬又は抱合体を何に使用するかに依存し
て、本発明の試薬及び抱合体はやや低めから非常に高い
範囲の分子量を有する水溶性ポリマー担体を基礎とする
ことができ、そして本発明の更なる観点においては、こ
のポリマー担体は約1,000〜約40,000,000の範囲にある
ピーク分子量を有してよい。かなり注目され、そして本
明細書の実施例において具体化しているピーク分子量
は、約1,000〜約80,000の範囲、そして約80,000〜約2,0
00,000の範囲におけるピーク分子量である。特に注目さ
れるピーク分子量、特にポリマー担体としてのデキスト
ランの場合は、約500,000のピーク分子量である。
本明細書及び請求の範囲の中で、ポリマー担体に関連
付けて採用している「ピーク分子量」(「ピーク平均分
子量」とも呼ばれる)なる語は、最も豊富な分子量、即
ち、一定のサンプル又はポリマーのバッチの中で最大数
の分子により保有される分子量(分子量分布の中で)を
意味する。この方法で莫大な数のタイプのポリマーを特
性化することはかなり一般的であり、それは非常に狭い
分子量分布のポリマー画分を獲得又は調製することが困
難(特に最大分子量に関して)であるからである。本発
明において注目される数多くの商業的に入手できるポリ
マー、例えばデキストランの場合、製造業者又は供給者
は、特定のタイプの試薬又は抱合体の製造に適するポリ
マー画分の選別の基礎を供するであろう信頼できるピー
ク分子量データー(例えばゲル浸透クロマトグラフィー
による)を提供することが可能であろう。本明細書及び
請求の範囲に記載されているピーク分子量は課題のポリ
マーのピーク分子量を意味しており、そして例えば本発
明の試薬又は抱合体の製造のための本発明にかかわるプ
ロセスの際のジビニルスルホンとの反応による2個以上
のポリマー分子の架橋の結果としての架橋化ポリマー単
位の可能な形成については考慮していないことをここで
述べておくべきであろう。かかる架橋化単は、平均し
て、その形成のもととなる個々の遊離ポリマー分子より
も高い分子量を有するであろう。
本発明にかかわる試薬はポリマーのピーク分子量及び
遊離な反応性ビニル基の含有量に関する非常に広い範囲
の要件に合うように完全に仕立てることができうる。本
発明の更なる観点は、約500,000又は約2,000,000のピー
ク分子量を有するか、又は下記の範囲:約1,000〜約20,
000;約20,000〜約80,000;約80,000〜約500,000;約500,0
00〜約5,000,000;又は約5,000,000〜約40,000,000;のい
づれかのピーク分子量を有し; そしてポリマー担体のグラム当り約1〜約5,000μmole
の範囲、例えば下記のサブ範囲のいづれか(ポリマー担
体のグラム当りのビニル基のμmole数で表わす) 約1〜約50;約50〜約300;約300〜約1,000;又は約1,00
0〜約5,000; における遊離反応性ビニル基を有するポリマー担体を基
礎とする試薬に関する。
前述した通り、本発明における分子性物質、即ち、本
発明にかかわる試薬もしくは抱合体に付加すべき分子性
物質、又は本発明の抱合体のポリマー担体に既に付加さ
れているものは、数多くの種々のタイプの物質の中で、
例えば: タンパク質、例えばフェリチン、フィユエリスリン、
フィコシアニンもしくはフィコビリン;酵素、例えば西
洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、
グルコースオキシダーゼ、ガラクトシダーゼもしくはウ
レアーゼ;毒素;薬剤;色素;蛍光、ルミネッセンス、
燐光もしくはその他の発光物質;金属キレート化性物
質、例えばイミノニ酢酸、エチレンジアミン四酢酸(ED
TA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、もしくは
デスフェリオキサミンB;放射性アイソトープでラベルし
た物質;又は重原子でラベルした物質である。
上記に示した考察にかんがみて、これらの例のうちの
ほとんどのタイプの物質が、本発明にかかわる抱合体に
おけるラベル又はマーカーとして働くことができるであ
ろうことが明らかであろう。一定の更な例として、例え
ばフルオロセイン(適切には、フルオロセインイソチオ
シアネート、FITC)、フルオロセインアミン、1−ナフ
トール、2−ナフトール、エオシン、エリスロシン、モ
リン、o−フェニレンジアミン、ローダミン及び8−ア
ニリノ−1−ナフタレンスルホン酸より選ばれる蛍光物
質が挙げられる。関連の放射性アイソトープは、例えば
下記のアイソトープ、即ち水素(即ち、トリチウム、3
H)、炭素(例えば14C)、燐(例えば32P)、硫黄(例
えば35S)、ヨウ素(例えば131I)、ビスマス(例えば
212Bi)、イットリウム(例えば90Y)、テクネチウム
(例えば99mTc)、パラジウム(例えば109Pd)及びサマ
リウム(例えば153Sm)より選ばれうる。関連の重原子
は例えばMn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,In,Ag,Au,Hg,I,Bi,Y,L
a,Ce,Eu及びGdから選ばれうる。金(Au)(可能として
は増強剤としての銀(Ag)(前掲)との組合せて)が数
多くのケースにおいて極めて有用な重原子である。
本発明の更なる観点において、本発明における分子性
物質はターゲッティング物質(先に定義の通り〔前
掲〕)であってもよく、これは生物起源の物質上の相補
性分子又は相補性構造領域に選択的に結合又は選択的に
反応することができる。関連のターゲッティング物質の
例は、例えば:抗原;ハプテン;モノクローナルもしく
はポリクローナル抗体;遺伝子プローブ;天然もしくは
合成のオリゴ糖もしくは多糖類;一定の天然もしくは合
成のモノ、オリゴ、もしくは多糖類;レクチン;アビジ
ンもしくはストレプトアビジン;ビオチン;成長因子;
ホルモン;レセプター分子;又はプロテインAもしくは
プロテインGである。適切な抗体の例については、本明
細書に付与した実施例を参照のこと。関連のホルモンの
例は、ステロイドホルモン(例えばエストロゲン、プロ
ゲステロンもしくはコルチゾン)、アミノ酸ホルモン
(例えばチロキシン)、並びにペプチド及びタンパク質
ホルモン(例えばバソプレシン、ボンベシン、ガストリ
ンもしくはインスリン)から選ばれうる。
既に明らかな通り、本発明は、1又は複数の分子性物
質がそれぞれジビニルスルホンに由来する連結基を介し
て共有結合している水溶性ポリマー分子担体を含んで成
る水溶性抱合体にも関連し、ここでこのポリマー担体分
子への連結基それぞれの付加はジビニルスルホン分子の
2個のビニル基の一方とこの担体分子上の反対性官能基
とで形成される共有結合を介しており、そしてこの連結
基への分子性物質の付加はこのジビニルスルホン分子に
由来する他方のビニル基とこの分子性物質上の官能基と
で形成される共有結合を介している。
本発明にかかわる特に興味深い後者のタイプの抱合体
において、該ポリマー担体分子は、更にジビニルスルホ
ンに由来する1又は複数の成分がそれに共有結合してお
り、ここでこの成分それぞれはジビニルスルホン分子の
2個のビニル基の一方と、このポリマー担体分子の反応
性官能基とで形成される共有結合を介して結合してお
り、付加状態にある少なくとも1個の前記成分は、遊離
であり、且つ、この遊離ビニル基に対して反応性である
官能基を有する更なる分子性物質と反応することのでき
る残留ビニル基を有している。
本発明にかかわる後者のタイプ又はその他のタイプ
(下記参照)のいづれかの抱合体における付加分子は、
適切には例えば約2,000以下の分子量を有する分子性物
質と、約2,000以上の分子量を有する分子性物質とに分
けることができる。前者の場合、該抱合体のポリマー担
体分子には1〜約10,000個の分子性物質例えば約10〜約
1,000個の分子性物質が共有結合していてよく、例えば
約20〜約500個の分子性物質が共有結合していてよい。
後者の場合、即ち、約2,000以上の分子量を有するポリ
マー担体分子にとっては、該抱合体のポリマー担体分子
には、1〜約1,000個の分子性物質がそれに共有結合し
ていてよく、例えば1〜約500個、例えば1〜約100個、
2〜約50個、又は約10〜約50個の分子性物質がそれに共
有結合していてよい。
更なる観点において、本発明にかかわるこのタイプの
抱合体は、約500,000〜約2,000,000のピーク分子量を有
するか、又は下記の範囲: 約1,000〜約20,000;約20,000〜約80,000;約80,000〜
約500,000;約500,000〜約5,000,000;もしくは約5,000,0
00〜約40,000,000; のいづれかのピーク分子量を有し、 そして分子性物質及び(対応するなら)遊離ビニル基
の総合含有量を、ポリマー担体のグラム当り、分子性物
質のμmole数と、(対応するなら)遊離ビニル基とで約
1〜約5,000μmoleの範囲、例えば下記のサブ範囲(ポ
リマー担体のグラム当りの、分子性物質のμmole数と対
応するならビニル基のμmole数とで表わす): 約1〜約50;約50〜約300;約300〜約1,000;又は約1,00
0〜約5,000; の範囲において有するポリマー担体を基礎としうる。
本発明にかかわるこの後者のタイプの抱合体は、約50
0,000〜約2,000,000のピーク分子量を有するか、又は下
記の範囲: 約1,000〜約20,000;約20,000〜約80,000;約80,000〜
約500,000;約500,000〜約5,000,000;もしくは約5,000,0
00〜約40,000,000; のいづれかのピーク分子量を有し、 そして共有結合した分子性物質の総含有量を、ポリマ
ー担体のグラム当り、分子性物質約1〜約5,000μmole
の範囲、例えば下記のサブ範囲(ポリマー担体のグラム
当りの、分子性物質のμmole数表わす): 約1〜約50;約50〜約300;約300〜約1,000;又は約1,00
0〜約5,000; の範囲において有するポリマー担体を基礎としうる。
本明細書に定義する更なる分子性物質は、分子性物質
に関連する上記に挙げた任意の特徴を有してよい。
本発明の更に別の観点は、2個以上の分子性物質が共
有結合している水溶性ポリマー担体分子を含んで成り、
ここでこの分子性物質の少なくとも1個は他のものとは
異なっており、各分子性物質はジビニルスルホンに由来
する連結基を介して付加されており、各連結基のこのポ
リマー担体分子への付加はジビニルスルホン分子の2個
のビニル基の一方と前記担体分子上の反応性官能基とで
形成される共有結合を介しており、そしてこの連結基へ
の分子性物質の付加はジビニルスルホン分子に由来する
他方のビニル基と分子性物質上の官能とで形成される共
有結合を介している。
前述した通り、本発明は本発明にかかわる試薬又は抱
合体の製造方法にも関連する。従って、本発明の一観点
は、本発明にかかわる水溶性試薬、即ち、ジビニルスル
ホンに由来する1又は数個の成分が共有結合している水
溶性ポリマー担体分子を含んで成る水溶性試薬であっ
て、各成分がジビニルスルホン分子の2個のビニル基の
うちの一方とこのポリマー担体分子上の反応性官能基と
で形成される結合を介して付加されており、付加状態に
ある少なくとも一つのかかる成分が遊離であり、且つ、
この遊離なビニル基に対して反応性である官能基を有す
る分子性物質と反応することができる残留ビニル基を有
している試薬の製造のための方法を提供する。
本発明にかかわる課題の方法は、該水溶性ポリマー担
体をジビニルスルホンと、5以上のpHの水性溶液の中で
反応させることを含んで成る。その最も一般的な方式に
おいて、反応は0〜60℃の範囲において行われうるが、
しかしながら例えば本明細書に付与する実施例における
デキストラン及び一定の多糖類誘導体にとっては、例示
している通り20〜25℃の範囲が通常はかなり適切であろ
う。反応を行うpHは一般に約10〜11.5の範囲内であり、
これはジビニルスルホンがほとんどのタイプのポリマー
担体上の反応性官能基に対して極めて反応性であるpH範
囲である。
水性溶液中のポリマー担体の濃度も考慮する限り、そ
れは0.1〜20%W/Vの範囲、そして通常は1〜10%W/Vの
範囲であろう。水性溶液中のジビニルスルホンの濃度は
一般に0.1〜15%V/Vの範囲、そして通常は1〜10%V/V
の範囲であろう。
水性溶液中でのジビニルスルホンとポリマー担体との
反応を進行させる時間を考慮する一般的な指針を提供す
るのは困難であり、なぜならこれらは、例えば反応を行
う温度及びpH、反応混合物中のポリマー担体とジビニル
スルホンの濃度、ポリマー担体の性質及び/又は分子
量、並びに例えばゲル化もしくは沈殿のような危険性が
生ずるまでのポリマー担体の架橋(ジビニルスルホンと
の反応により)の程度に依存してかなり変化するであろ
うからである。本明細書の実施例で明白に例示している
通り、デキストランの場合、少なくともいく種力のクラ
スのポリマー担体にとって反応時間は重要な要因であ
る。
ところで、課題の反応時間は通常5〜120分の範囲で
あろう。
更に前記した通り、本発明は、1又は複数の分子性物
質がジビニルスルホンに由来する連結基を介して共有結
合している水溶性ポリマー担体分子を基礎とし、ポリマ
ー担体分子への連結基それぞれの付加がジビニルスルホ
ンの2個のビニル基のうちの一方とこの担体分子上の反
応性官能基とで形成される共有結合を介しており、そし
てこの連結基への分子性物質の付加がこのジビニルスル
ホンに由来する他方のビニル基とこの分子性物質上の官
能基とで形成される共有結合を介している、本発明にか
かわる水溶性抱合体の製造のための方法も提供する。こ
の方法は、ポリマー担体分子にジビニルスルホンに由来
する1又は複数の反応性成分が更に共有結合しているよ
うなかかる抱合体の製造にも当てはまる。
課題の方法は: 該水溶性ポリマー担体を水性溶液の中でpH5でジビニ
ルスルホンと反応させて、ジビニルスルホンに由来する
1又は複数の反応性成分が共有結合している水溶性ポリ
マー担体の分子を含んで成る水溶性中間試薬を含む水性
溶液を作り、 任意的にこの水溶性中間試薬を精製段階に付し、そし
て この任意的に精製した水溶性中間試薬を、その反応性
成分を介して、水性溶液の中でpH5で分子性物質と反応
させること、 を含んで成る。
この任意的な精製段階は、例えば、透析(不要の塩類
又はその他の低分子量物質の除去のため)又はゲルクロ
マトグラフィーを包括しうる。このポリマー担体とジビ
ニルスルホンとの反応の際のpH及び温度の条件、並びに
ポリマー担体とジビニルスルホンの濃度は、一般に本発
明の水溶性試薬の製造に関連付けて前述した通りであ
り、反応時間を考慮した備考もここに関連する。
このプロセスの最終段階における水溶性中間試薬と分
子性物質との反応に関して、その反応の際の温度は一般
に0−60℃の範囲、そして通常は20−25℃の範囲であろ
う。水性反応媒体中の分子性物質の濃度は一般に0.1〜2
0%V/Vの範囲にあり、そしてこの溶液のpHは一般に約8
〜12の範囲であろう。
本発明のこの後者の方法の特に興味深い観点におい
て、分子性物質と任意的に精製した水溶性中間試薬とが
その中で反応する水性溶液は親液性塩、即ち、例えば一
定のタイプの高分子性物質、特にタンパク質をこの水性
溶液から沈殿させる(「塩析」)ことを助長するような
性質を有する塩を含む。本発明のプロセスの際に形成さ
れる水溶性中間試薬中に存在している反応性ビニル基に
対する分子性物質の付加を高めるうえでのかかる親液性
塩の混入の効果(本明細書の実施例に示す)は、前述の
「塩析」効果に由来すると考えられる。
適切な親液塩は、リチウム、ナトリウム、カリウム及
びアンモニウムのスルフェート、ホスフェート、シトレ
ート及びタートレートから選ばれることができ、そして
この親液性塩は通常、少なくとも0.01のイオン強度に対
応する濃度、例えば少なくとも0.3のイオン強度に対応
する濃度で存在するであろう。適切な濃度は通常0.5〜
5の範囲のイオン強度に対応する濃度であろう。
前述した通り、本発明の方法における親液性塩の影響
は、分子性物質がタンパク質又はポリペプチドであるケ
ースにおいて特に注目に値する。
本発明の試薬は、この後者の方法の際に形成される水
溶性中間試薬の組成に対応することが明らかであろう。
従って、本発明の更なる別の観点は、先記の方法と同じ
タイプの水溶性抱合体を製造のための方法に関連し、こ
の方法は、本発明にかかわる水溶性試薬を水性溶液中で
pH5で分子性物質と反応させることを含んで成る。抱括
される分子性物質の性質、及びこのプロセスに適用する
条件(親液性塩の影響を含む)は一般に前述した通りで
ある。
本発明の更なる観点は、本発明にかかわる水溶性抱合
体の製造のための方法に関連し、ここでこの抱合体は2
個以上の分子性物質が共有結合している水溶性ポリマー
担体分子を含んで成り、ここでこの分子性物質の少なく
とも1個は他のものとは異なっており、各分子性物質な
ジビニルスルホンに由来する連結基を介して付加されて
おり、各連結基のこのポリマー担体分子への付加はジビ
ニルスルホン分子の2個のビニル基の一方と前記担体分
子上の反応性官能基とで形成される共有結合を介してお
り、そしてこの連結基への分子性物質の付加はジビニル
スルホン分子に由来する他方のビニル基と分子性物質上
の官能とで形成される共有結合を介している。
課題の方法は: (i)該水溶性ポリマー担体を水性溶液の中でpH5でジ
ビニルスルホンと反応させて、ジビニルスルホンに由来
する2個以上の反応性成分が共有結合している水溶性ポ
リマー担体の分子を含んで成る水溶性中間試薬を含む水
性溶液を作り、 (ii)任意的にこの水溶性中間試薬を精製段階に付し、 (iii)この任意的に精製した水溶性中間試薬を、その
反応性成分を介して、水性溶液の中でpH5で分子性物質
と反応させて水溶性中間抱合体を作り(その条件は、全
ての反応性成分が分子性物質と反応してしまわないよう
なものとする)、 (iv)任意的にこの水溶性中間抱合体を精製段階に付
し、そして (v)この任意的に精製した水溶性中間抱合体を、まだ
反応していない反応性成分を介して、水性溶液の中でpH
5で、更なる分子性物質と反応させる(この更なる分子
性物質はこの中間抱合体に既に付加されているものとは
別のものとする)、 ことを含んで成る。
この反応段階を占める様々な成分の濃度及び条件は一
般に先に記載した通りであろう。この更なる分子性物質
の濃度及びその反応にかかわるその他の条件は一般に分
子性物質のそれと同じであろう。前述した通り、分子性
物質及び更なる分子性物質(特にこれらがタンパク質又
はポリペプチドであるとき)の反応のための反応媒体に
おける親液性塩の含入は好ましい態様である。
この方法の更なる観点において、段階(v)において
形成される抱合体中に存在している全ての残留遊離ビニ
ル基を不活性化させ、この不活性化はこの抱合体の水性
溶液に、過剰量の低分子量の不活性化物質を加えること
によって成し遂げられる。適切な不活性化物質は例えば
エタノールアミン、メルカプトエタノール又は一定のア
ミノ酸、例えばシステイン、グリシン、アラニンもしく
はバリンでありうる。
分子性物質が付加されており、そして更に反応性ビニ
ル基を有する本発明の抱合体はこの後者の方法の際に形
成された水溶性中間抱合体の組成に対応することが明ら
かであろう。従って、本発明の更なる別の観点は、先の
方法と同様に同タイプの水溶性抱合体を製造するための
方法に関連し、この方法は本発明にかかわる前記のタイ
プの水溶性抱合体を水性溶液の中でpH5で更なる分子性
物質と反応させることを含んで成り、ここでこの更なる
分子性物質はこの反応性抱合体に既に付加されているも
のとは異なるものとする。
反応及びこの更なる分子性物質の性質を保持するため
の条件は、一般に本発明の先記の方法に関連して上記し
た通りであろう。
本発明は、本発明の様々な方法により製造した製品
(試薬及び抱合体)に関する。本発明は更に、標的成分
又は標的基(例えば抗体の抗原結合性部位)と、本明細
書で定義するターゲッティング物質との相互作用を包括
する手順又は技術におけるかかる抱合体及び本発明の他
の抱合体の利用に関する。
より詳しくは、本発明は、下記のタイプの手順又は技
術、即ち:免疫化学アッセイ技術、例えば酵素イムノア
ッセイ(EIA)、例えばELISA、ラジオイムノアッセイ
(RIA)並びに比濁及び濁度イムノアッセイ;免疫組織
化学手順;細胞化学手順;フローサイトメリー;in situ
ハイブリダイゼーション技術;膜ハイブリダイゼーショ
ン技術(即ち、ハイブリダイゼーション反応が膜又はシ
ート、例えばニトロセルロース膜又はシートで行われる
技術)、例えばサザン及びノーザンブロッティング;更
にはレクチン/炭水化物相互作用を基礎とする方法にお
ける、本発明の様々な方法により製造した抱合体及び本
発明のその他の抱合体の利用に関連する。
本発明の(又はそれに従って製造した)抱合体が特に
有用である技術又は手順の例は:免疫組織化学/細胞化
学手順を利用する組織中又は細胞中/上の抗原決定基又
は抗体の検出;かかる免疫化学反応についての検出感度
の「増強」;イムノアッセイ又はイムノブロッティング
手順を利用するサンプル中の抗原決定基、ハプテン又は
抗体の検出;かかるイムノアッセイ又はイムノブロッテ
ィング手順における検出感度の「増強」;ハイブリダイ
ゼーション反応を介する標的核酸配列の検出;及びかか
るハイブリダイゼーション反応の検出感度の「増強」で
ある。
図面の簡単な説明 本発明を下記の実施例、及び下記の通りである添付図
面を参照しながらより詳しく説明する。
図1:実施例11に由来の結果。
ピークMW500,000のDVS活性化デキストランに対する西
洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)のカップリングに由
来するサンプルについてのゲル濾過UV吸収プロフィー
ル。0.1時間及び4時間のカップリング時間に付したそ
れぞれのサンプルについての遊離及びデキストラン−結
合型HRPについてのプロフィール(ゲル濾過はSephacryl
(商標)S−200で実施)。
水平軸:mlでの溶離 積。
図2:実施例37Bに由来の結果。
HRP−デキストラン/ヤギ抗ウサギIgG抱合体の濃度と
三層ELISAにおける492nmでの吸収との関係。デキストラ
ンの分子当りのいくつかのヤギ抗ウサギIgG分子と免疫
していないヤギ由来のいくつかのイムノグロブリンとの
様々な組合せを含んで成る抱合体についての結果を示
す。一定の濃度の抱合体に関して、測定された吸収はデ
キストランの分子当りの抱合化ヤギ抗ウサギIgG分子の
数に伴って上昇することが明らかである。
図3:実施例37Cに由来の結果。
HRP−デキストラン/ヤギ抗ウサギIgG抱合体の濃度
と、三層ELISAにおける492nmでの吸収との関係。比較の
ため、常用のHRPラベル化(抱合化)ブタ抗ウサギIgGに
ついての結果も示す。一定の濃度に関して、測定される
吸収は、本発明にかかわるデキストラン抱合体の方が常
用の抱合体よりもかなり高いことが明らかとなった。
図4:実施例38に由来の結果。
ビオチニル化ウサギIgGを検出するためにHRP−デキス
トラン/アビジン抱合体を利用する、三層ELISAにおけ
る第2層中のビチオニル化ウサギIgGの濃度と、492nmで
の吸収との関係。デキストランの分子当り様々な数のア
ビジン分子を含んで成る4種のHRP−デキストラン/ア
ビジン抱合体についての結果を示す。
図5:実施例40由来の結果。
二層ELISAにおける第1層のため(即ち、固相支持体
の表層への吸着のため)に用いるビオチニル化ウサギIg
Gの濃度と、492nmでの吸収との関係。本発明にかかわる
HRP−デキストラン/ストレプトアビジン抱合体及び比
較のための常用のHRPラベル化(抱合化)ストレプトア
ビジンについての結果を示す。一定濃度のビオチニル化
ウサギIgGに関して、測定された吸収は、本発明にかか
わるデキストラン抱合体の方が常用の抱合体よりかなり
高いことが明らかとなり、即ち、常用の抱合体を利用し
たときよりも本発明の抱合体を利用したときの方がアッ
セイにおける検出限界は有意義に低いことが明らかとな
った。
図6:実施例56に由来の結果。
マウス抗ヒトカッパー軽鎖のmg、対、デキストランの
mgの比率(マウス抗ヒトカッパー軽鎖とHRP−デキスト
ラン/RAM抱合体とで形成される複合体)と、二層ELISA
における492nmでの吸収との関係。第1層のため(即
ち、固相支持体の表層への吸着のため)に用いた4通り
の濃度のヒト血清タンパク質についての結果を示す。固
相支持体への吸着のために用いたヒト血清タンパク質の
濃度に関係なく、約4のマウス抗ヒトカッパー軽鎖mg/
デキストランmgの比率で吸収の水平化が認められた。
図7:実施例57に由来の結果。
デキストランの濃度(ビオチニル化ウサギ抗ヒトカッ
パー軽鎖とHRP−デキストラン/ストレプトアビジン抱
合体とで形成される複合体中の)と、二層ELISAにおけ
る492nmでの吸収との関係。3種の異なる濃度のビオチ
ニル化ウサギ抗ヒトカッパー軽鎖で形成される複合体に
ついての結果を示す。一定濃度の複合型抱合体に関し
て、この複合体を約0.309〜0.465mg/mlのビオチニル化
ウサギ抗ヒトカッパー軽鎖の濃度を利用して作ったとき
に最大吸収値が得られることが明らかにされた。
図8:実施例58由来の結果。
マウス抗ヒトカッパー軽鎖の濃度(マウス抗ヒトカッ
パー軽鎖とHRP−デキストラン/RAM抱合体とで形成され
る複合体中の)と、二層ELISAにおける492nmでの吸収と
の関係。5種の異なる濃度のマウス抗ヒトカッパー軽鎖
で、マウス抗ヒトカッパー軽鎖とRAMの比率を複合体形
成中に一定に保ちながら形成した複合体についての結果
を示す。測定された吸収は、複合体の形成のために用い
たマウス抗ヒトカッパー軽鎖の濃度の関数として、ほん
のわずかに変化した。
略 語 下記の実施例及び明細書において下記の略語を用い
た: BSA :ウシ血清アルブミン DBS :ジビニルスルホン MW :分子量 HRP :西洋ワサビペルオキシダーゼ FITC:フルオロセインイソチオシアネート PSA :前立特異的抗原 GAM :ヤギ抗マウスIgG RAM :ウサギ抗マウスIgG AP :アルカリホスファターゼ SPDP:N−スクシニミジル3−(2−ピリジルジチオ)プ
ロピオネート DTT :ジチオスレイトール LSAB:ラベル化ストレプトアビジンビオチン cat.:カタログ Fab :フラグメント抗原結合性 何らのことわりのない限り、下記の実施例で用いた水
はMilli Q(商標)装置由来の水、即ち、Millipore(商
標)フィルターでの濾過とその後の脱イオン化に付した
水とした。
採用した検出/アッセイ手順の一般的な説明 免疫組織化学及び細胞化学検出の概略は本明細書の導
入部に付与しており、そしてかかる検出手順は確立され
ている容易な方法を利用して当業者により実施されう
る。
ラベル化プローブを利用する標的核酸配列の検出は本
明細書の導入部に概略してあり、そしてこれは確立され
た容易な方法を利用して当業者により容易に実施されう
る。本発明において、ハイブリダイゼーション反応の発
生の検出に関連付けた「増強」(即ち、検出感度の上
昇)は、例えばハイブリダイゼーション用のビオチンラ
ベル化プローブ、及びハイブリダイゼーションの検出の
ための試薬としての例えばビオチン抗体、アビジン又は
ストレプトアビジンを含んで成る本発明にかかわる抱合
体を用いることによって成し遂げられうる。
一般的なELISA手順:本明細書の導入部にも概略した通
り、重要なイムノアッセイ手順のクラスはいわゆるELIS
A手順である。本明細書の実施例において(下記参
照)、ELISA手順は三「層」又は特定のケースにおいて
は二層を利用して、下記の通りに実施する。
三層:抗体(「捕獲抗体」)をポリスチレンマイクロタ
イタープレート(NUNC,デンマーク)のウェルに吸着さ
せた後(第1層が得られる)、第2層として相補性抗原
又はビオチニ−抱合化抗原を結合させる。次に、酵素と
(西洋ワサビペルオキシダーゼ)、(i)抗原特異性抗
体又は(ii)(この第2層における相補性抗原がビオチ
ンでラベルされているとき)アビジンもしくはストレプ
トアビジンのいづれかとを含んで成る本発明にかかわる
抱合体の形態の第3層を導入する。最後に、結合した酵
素ラベル化抱合体を、酵素にとっての基質である発色剤
(オルト−フェニレンジアミン/過酸化水素)を加える
ことにより検出する。この様々な段階の間に適切な洗浄
を行う(下記参照)。
二層:適切な抗原又はビオチン−ラベル化抗原をマイク
ロタイタープレートウェルの内面に直接吸着させる、即
ち、捕獲抗体を省く。
実施例37B,37C及び38(下記参照)において、三層
は、下記の詳細とともに上記の通りに利用した: 第1層:各ウェル中での100μlのヤギ抗ウサギIg希釈
液。4℃で一夜のインキュベーション。
残留結合部位のブロッキング:200μlの0.1Mのリン酸
水素二ナトリウム、1%のツイーン(商標)20,pH7.2。
インキュベーション:室温で30分。
洗浄手順:マイクロタイタープレートウェルを、流し
の上で、プレートを逆さまにしてそれを「ふる」によっ
て空にする。残液は、逆さまにしたマイクロタイタープ
レートを濾紙に対して軽くたたくことによって除去す
る。次にこのウェルを0.1Mのリン酸水素二カリウム、0.
5MのNaCl,0.1%のツイーン20,pH7.2で満たし、次いでこ
のプレートを3〜5分ゆっくりゆらす。この手順を2回
繰り返す。
第2層:各ウェル中の100μlのウサギIgG(1ng/ml)又
は(第3層がストレプアビジン抱合体を含んで成ると
き)100μlのビオチン抱合化ウザキIgG(0.1ng/ml)。
〔コントロール:100μlの希釈バッファー(課題の実施
例を参照のこと)〕。+4℃で一夜のインキュベーショ
ン。洗浄は上記の「洗浄手順」の通りに行った。
第3層:各ウェル中の100μlのHRP−デキストラン/ヤ
ギ抗ウサギIg希釈液又は100μlのHRP−デキストラン/
ストレプトアビジン抱合体調製物。このプレートを2hゆ
っくりゆらす。「洗浄手順」に記載の通りに洗浄する。
100μlの発色剤溶液を加え、次いで15分後、1MのH2SO4
100μlを加える。次に個々のウェルにおける色調の強
度を自動ELISAリーダーを用いて測定する。
実施例40においては、二層を、下記の詳細とともに利
用した。
第1層:各ウェル中の100μlのビオチン−抱合体ウサ
ギIgG希釈液。+4℃で一夜のインキュベーション。
残留結合性部位のブロッキング:200μlの0.1Mのリン
酸水素二ナトリウム、1%のツイーン20,pH7.2。室温で
30分のインキュベーション。「洗浄手順」に記載の通り
に洗浄する。
第2層:各ウェル中の100μlのHRP−デキストラン/ス
トレプトアビジン調製物又は常用のストレプトアビジン
−ペルオキシダーゼ抱合体。100μlの発色剤溶液を加
え、次いで15分後、100μlの1MのH2SO4を加える。個々
のウェルにおける色調の強度を自動ELISAリーダーを用
いて測定する。
実施例56,57及び58(下記参照)においては、二層
を、下記の詳細とともに上記の通りに利用した。
第1層:各ELISAウェル中の100μlの正常ヒト血清アル
ブミン。+4℃で一夜のインキュベーション。
洗浄手順:マイクロタイターのウェルを空にし、そし
て自動ウェルウォッシャー(Denley,ウェルウォッシュ
ー4)を用いて洗う(5×1分)。洗浄バッファーは:
0.01Mのリン酸ナトリウム、0.145MのNaCl,0.1%のツィ
ーン20,pH7.2。
第2層:各ウェル中の、100μlのマウス抗ヒトカッパ
ー軽鎖と複合したHRP−デキストラン/RAM抱合体希釈
液、又はビオチニル化マウス抗ヒトカッパー軽鎖と複合
したHRP−デキストラン/ストレプトアビジン抱合体希
釈液。約20℃で1.5時間ゆっくり振盪させながらインキ
ュベートする。洗浄は前記の通り。100μlの発色剤溶
液を加え、次いで10分後(実施例56及び58)又は2分後
(実施例57)、100μlの1MのH2SO4を加える。個々のウ
ェルにおける色調強度を自動ELISAリーダーを用いて測
定する。
ドットプロットについての一般的手順(イムノブロッテ
ィング):イムノブロッティングについての一般的手順
は次の通りである(本明細書の実施例37C及び40に採用
(下記参照)〕。
抗原又はビオチン抱合化(ビオチニル化)抗原を、系
列希釈のドットの形態でニトロセルロース膜上に固定化
させる。残留結合部位をブロックした後、このニトロセ
ルロース膜を、(任意的にビオチニル化した)抗原に対
する結合特異性を有する適当なペルオキシダーゼ含有抱
合体とインキュベートする。
洗浄後、発色剤(ジアミノベンジジン/過酸化水素)
を加え、発色強度はこれらのドット中の(任意的にビオ
チニル化した)抗原に結合している抱合体の形態におい
て存在している酵素の量に比例する。
手順1:6,3,1.5,0.75,0.38,0.19,0.10,0.05及び0.025ng/
μlの希釈液の(任意的にビオチニル化した)ウサギIg
G1μlをニトロセルロース膜に適用する。この希釈媒体
は、50mgのBSA/1000mlを含む0.1MのNaClである。
残留結合性部位のブロッキング:0.1Mのリン酸カリウ
ム、1%のツイーン,pH7.2、で2分。
一般の洗浄手順:ニトロセルロース膜を、0.1Mのリン
酸水素二カリウム、0.5MのNaCl,0.1%のツイーン,pH7.2
の中で、ゆっくりゆらしながら5分間洗う。次に使用し
た洗浄バッファーを除去する。この手順を2回繰り返
す。
試験すべき抱合体を0.1Mのリン酸カリウム、1%のBS
A,0.1%のツイーン,pH7.2に希釈する。洗浄は「一般の
洗浄手順」の通りに行う。膜を発色剤に浸し、そして15
分後、この膜を蒸留水で1回洗う。陽性ドットを付与す
る最も低い希釈率の抗原を決定する。
実施例1 ヒドロキシエチル−セルロースのジビニルスルホン活性
化 1gのヒドロキシエチル−セルロース(「Nastrol 250
HR」Aqualon,ドイツ)を50mlの水に室温(20〜25℃)で
溶かし、次いでこの溶液に0.5Mのリン酸水素二カリウム
/水酸化ナトリウム(pH11.5)50ml及び25mgの硼水素化
ナトリウムを加えた。硼水素化ナトリウムが溶けたら直
ちに、この反応混合物を換気のよいフッドに入れ、そし
て5mlのジビニルスルホン(Alolrich,cat No.V370,純度
97%)を加えた。マグネチックスターラーでゆっくりし
た撹拌を行った。10及び30分後のそれぞれ、この溶液の
50mlのアリコートを取り出した。各アリコートのpHを5M
の塩酸で6〜7に合わせた(反応を停止させるため)。
この2つの溶液それぞれを4×5lの水で室温で2日間透
析した。透析後、各溶液の体積は76mlにまで増え、6.6m
g/mlのDVS−活性化ヒドロキシエチルセルロースの最終
濃度に対応した。
遊離な反応性ビニル基(即ち、DVSの2個のビニル基
のうちの一方と、この場合、ヒドロキシエチルセルロー
ス上のヒドロキシ基との反応により形成された結合を介
してこのポリマー支持体に共有結合しているDVS由来成
分の「懸錘」末端ビニル基)を、大過剰量のチオ硫酸ナ
トリウムとの反応、それに続く生ずる水酸化イオンと標
準塩酸による滴定によって決定した。遊離ビニル基とチ
オスルフェートとの反応は下記の反応式に従って行われ
る〔Porathら、J.Chromatogr.103(1975)49〕: (支持体)−O−CH2−CH2−SO2−CH=CH2+S2O3 --+H2O→ (支持体)−O−CH2−CH2−SO2−CH2−CH2−S2O3 -+OH- この滴定結果が示唆するには、DVS−活性化ヒドロキ
シエチル−セルロースのサンプルは活性化の10分及び30
分後にそれぞれ、ヒドロキシエチル−セルロースのグラ
ム当り150及び818μmoleのビニル基の含有量を有してい
た。
実施例2 ヒドロキシプロピル−デンプンのジビニルスルホン活性
化 1gのヒドロキシプロピル−デンプン(「Reppal PES 2
00」、Reppe Glykos AB,スウェーデン)より出発して、
実施例に記載のと類似の反応及び透析手順を採用した。
透析後、10分後に取り出したアリコートに由来する溶液
の体積は64mlにまで増え、一方、30分後に取り出したア
リコートに由来する溶液の体積は78mlにまで増えた。こ
れはそれぞれ7.8及び6.4mg/mlのDVS−活性化ヒドロキシ
プロピル−デンプンの最終濃度に対応する。
実施例1に記載の滴定手順を利用し、DVS−活性化ヒ
ドロキシプロピル−デンプンの2つのサンプルにおける
反応性ビニル基の含有量は、それぞれヒドロキシプロピ
ル−デンプンのグラム当り、1026及び2568μmoleのビニ
ル基であると決定された。
11.0の代りに11.5のpHでの類似の活性化手順の実施に
より、活性化製品の過剰なゲル化及び沈殿が生じた。
実施例3 ウシ血清アルブミンのジビニルスルホン活性化 2gのウシ血清アルブミン(純度98%、Sigma Chemical
Company)を200mlの0.25Mのリン酸水素二カリウム/水
酸化ナトリウム(pH10.0)に室温(20−25℃)で溶かし
た。2mlのジビニルスルホンを加えた(フッド!)。ゆ
っくりとした撹拌はマグネチックスターラーで行った。
60分後、この反応混合物のpHを5Mの塩酸で6〜7に合わ
せた。次にこの溶液を4×5lの0.1Mの塩化ナトリウムで
室温で2日間かけて透析した。
透析の後、この溶液の体積は215mlにまで増大し、9.3
mg/mlのDVS−活性化BSAの最終濃度に対応する。
前述の手順を利用して、反応性ビニル基の含有量は、
BSAのグラム当り184μmoleと決定され、BSAのモル当り
約12モルのビニル基に相当した。
実施例4 デキストラン(ピークMW500,000)のジビニルスルホン
活性化。
DVS濃度の影響 500,000のピーク分子量を有する一定濃度のデキスト
ラン(Pharmacia,スウェーデン)及び種々の濃度のDVS
を含む5種の別々の溶液(A−E)を、下記の最終濃度
となるように調製した: 全ての溶液:5%W/Vのデキストラン;0.25Mのリン酸水
素二カリウム/水酸化ナトリウム(pH11.5);0.25mg/ml
の硼水素化ナトリウム、 DVS濃度: 溶液A:10%V/V 溶液B:5%V/V 溶液C:3%V/V 溶液D:1%V/V 溶液E:0.5%V/V 活性化は25℃で15分行った。活性化の後、この反応混
合物のpHを5Mの塩酸で7に合わせた。全てのサンプルを
水でよく透析して過剰の試薬を除去した。
DVS活性化デキストランの様々なサンプルについての
反応性ビニル基の含有量を実施例1の通りに決定した。
その結果は(下記の表を参照のこと)、デキストランの
グラム当りのビニル基のμmole数で表わされうる;他
方、それらは、500,000の平均分子量の消費に基づき
(本明細書で更に説明する)、デキストランのmole当り
のビニル基のmole数として示すことができる: 実施例5 デキストラン(ピークMW500,000)のジビニルスルホン
活性化。高デキストラン濃度でのDVS濃度の影響 500,000のピーク分子量を有する一定濃度(実施例4
の2倍)のデキストラン(Pharmacia,スウェーデン)及
び種々の濃度のDVSを含む4種の別々の溶液(A−D)
を、下記の最終濃度となるように調製した: 全ての溶液:10%W/Vのデキストラン;0.25Mのリン酸水
素二カリウム/水酸化ナトリウム(pH11.5);0.25mg/ml
の硼水素化ナトリウム、 DVS濃度: 溶液A:10%V/V 溶液B:5%V/V 溶液C:3%V/V 溶液D:1%V/V 活性化は25℃で15分行った。活性化の後、この反応混
合物のpHを5Mの塩酸で7に合わせた。全てのサンプルを
水でよく透析して過剰の試薬を除去した。
DVS活性化デキストランの様々なサンプルについての
反応性ビニル基の含有量を実施例1の通りに決定した。
その結果を下記にまとめた。
実施例6 デキストラン(ピークMW500,000)のジビニルスルホン
活性化。低デキストラン濃度でのDVS濃度の影響 500,000のピーク分子量を有する一定の低濃度のデキ
ストラン(Pharmacia,スウェーデン)及びDVSを含む4
種の別々の溶液(A−D)を、下記の最終濃度となるよ
うに調製した: 全ての溶液:1%W/Vのデキストラン;0.25Mのリン酸水
素二カリウム/水酸化ナトリウム(pH11.5);0.25mg/ml
の硼水素化ナトリウム、 DVS濃度: 溶液A:5%V/V 溶液B:5%V/V 溶液C:10%V/V 溶液D:10%V/V 溶液A及びCについては、活性化は30分行った。溶液
B及びDの場合は、活性化は60分行った。活性化は25℃
で行い、そして活性化の後、各溶液のpHを5Mの塩酸で7
に合わせた。
結果:溶液Bでは、50分の反応後に活性化槽の中で固形
ゲルの沈殿が生じた。溶液Dでは、40分の反応後に固形
ゲルの沈殿が生じた。これらの2つの溶液由来の反応混
合物はそれ故廃棄した A及びCで得られた溶液を水に対してよく透析して、
過剰の試薬を除去した。
DVS活性化デキストランの2つのサンプルについての
反応性ビニル基の含有量を実施例1に記載の通りに決定
した。その結果を下記にまとめる。
実施例7 100,000〜500,000の種々のピーク分子量を有するデキ
ストランのジビニルスルホン活性化 種々の特定のピーク分子量(下記参照)を有する4種
のデキストラン(Pharmacosmos,デンマーク;ここではD
1−D4と呼ぶ)を一定の条件のもとでジビニルスルホン
により活性化した。
デキストラン デキストランのピークMW D1 123,600 D2 196,300 D3 276,500 D4 401,300 DVS活性化のための条件:5%W/Vの適宜のデキストラン;
0.25Mのリン酸水素二カリウム/水酸化ナトリウム(pH1
1.5);0.25mg/mlの硼水素化ナトリウム;5%V/Vのジビニ
ルスルホン。
活性化は室温で15分行った。各反応混合物のpHを5Mの
塩酸で7に合わせ、その後全てのサンプルを水に対して
よく透析した。
DVS−活性化デキストランのサンプル中の反応性ビニ
ル基の含有量を実施例1に記載の通りに決定した。その
結果を下記にまとめる: 実施例8 ピークMW2,000,000を有するデキストランのジビニルス
ルホン活性化 ピークMW2,000,000を有する1gのデキストラン(Pharm
acia,スウェーデン)を50mlの水に室温(20−25℃)で
溶かし、次いでこの溶液に50mlの0.5Mのリン酸水素二カ
リウム/水酸化ナトリウム(pH11.5)及び25mgの硼水素
化ナトリウムを加えた。1mlのジビニルスルホンを加
え、次いでこの混合物をマグネチックスターラーで30分
ゆっくり撹拌した。この反応混合物のpHを5Mの塩酸で6
〜7に合わせ、その後、この溶液を4×5lの水に対して
2日間、室温で透析した。
実施例1に記載の滴定手順に従い、反応性ビニル基の
含有量はデキストランのグラム当り567μmoleであると
決定され、2,000,000の平均MWを有するデキストランのm
ole当り1134moleのビニル基に相当する。
実施例9 ピークMW20,000を有するデキストランのジビニルスルホ
ン活性化 ピークMW20,000を有する50gのデキストラン(Sigma C
hemical Company)を450mlの水に室温(20−25℃)で溶
かし、次いでこの溶液に450mlの0.5Mのリン酸水素二カ
リウム/水酸化ナトリウム(pH11.5)及び250mgの硼水
素化ナトリウムを加えた。100mlのジビニルスルホンを
加え、次いでこの混合物をマグネチックスターラーで15
分ゆっくり撹拌した。この反応混合物のpHを5Mの塩酸で
6〜7に合わせ、その後、この溶液を4×5lの水に対し
て2日間、室温で透析した。
実施例1に記載の滴定手順に従い、反応性ビニル基の
含有量はデキストランのグラム当り1230μmoleであると
決定され、20,000の平均MWを有するデキストランのmole
当り約25moleのビニル基に相当する。
実施例10 DVS−活性化デキストランの安定性 500,000のピークMWを有するデキストラン(Pharmaci
a,スウェーデン)を実施例4における溶液Bについて記
載の通り(即ち、5%W/Vのデキストラン及び5%V/Vの
DVSを用いて)ジビニルスルホンで活性化させた。得ら
れるDVS−活性化デキストランはデキストランのグラム
当り475μmoleのビニル基を含むことが見い出された。
この活性化デキストラン溶液(35mg/mlのデキストラ
ン)に防腐剤として0.01%W/Vの1,1,1−トリクロロ−2
−メチル−2−プロパノール(Sigma,cat.No.T5138)を
加え、そして得られる溶液の4つのサンプルを下記のよ
うな様々な温度で密閉容器の中で暗所でインキュベート
した: 溶液サンプル 温度(℃) A −20 B 4 C 20 D 30 3ヶ月のインキュベーション後に反応性ビニル基の含
有量を決定し、そしてその結果を下記にまとめる: 明らかに3ヶ月後に反応性ビニル基の含有量に減少し
ておらず、そしてそのめざましい安定性は30℃ほどの比
較的高い温度でさえも維持されることが認められた。
実施例11 高温でのDVS−活性化デキストラン(ピークMW500,000)
への西洋ワサビペルオキシダーゼの共有カップリング ピークMW500,000のデキストランを実施例4の「溶液
B」について記載の通り(即ち、5%W/Vのデキストラ
ン及び5%V/VのDVSを用いて)DVSで活性化させた。こ
の活性化デキストランはデキストランのグラム当り490
μmoleの反応性ビニル基の含有量を有していた。DVS−
活性化デキストランの最終濃度は26mg/mlであった。こ
のDVS−活性化デキストラン溶液のバッチを以降「バッ
チDex−I」と呼ぶ。
西洋ワサビペルオキシダーゼをカップリングするため
の手順は下記の通りである: 3mlのDVS−活性化デキストラン溶液(「バッチDex−
I」)を12mlの水の中で300mgの西洋ワサビペルオキシ
ダーゼ(Kem−En−Tec、コペンハーゲン、デンマーク)
の溶液と混合した。次にこの混合物に、15mlの0.4Mのリ
ン酸水素二カリウム/水酸化ナトリウム(pH10.4)を加
えた。その透明な溶液を撹拌せずに37℃でインキュベー
トした。
様々な時間の経過後にサンプルを抜き取り、そしてカ
ップリング効率、即ち、活性化デキストランにカップル
したはじめに加えた西洋ワサビペルオキシダーゼの比
率、をSephacry S−200(Pharmacia,スウェーデン)で
のゲル濾過によって決定した。カップリング反応は4時
間インキュベーションの後、1Mの塩酸を加えてpHを7に
まで低めることによって停止させた。
カップリング結果を表にまとめる。ピークの相対面積
より、以下のカップリング効率がインキュベーション時
間の関数として決定された: デキストランにカップルしたペルオキシダーゼ分子の
平均数を得るためにこの結果を、デキストランについて
は500,000そしてペルオキシダーゼについては40,000の
平均分子量と仮定して再計算した(本明細書の中で更に
説明): 実施例12 低温でのDVS−活性化デキストラン(ピークMW500,000)
への西洋ワサビペルオキシダーゼの共有カップリング カップリング手順は下記の通りである:3ml(溶液中で
78mgのDVS−活性化デキストランを含む)の「バッチDex
−I」(実施例11を参照のこと)を12mlの水の中で300m
gの西洋ワサビペルオキシダーゼ(Kem−En−Tec、コペ
ンハーゲン、デンマーク)の溶液と混合した。次にこの
混合物に15mlの0.4Mのリン酸水素二カリウム/水酸化ナ
トリウム(pH10.4)を加えた。この透明な溶液を撹拌せ
ずに4℃でインキュベートした。
様々な時間の経過後にサンプルを抜き取り、そしてカ
ップリング効率、即ち、活性化デキストランにカップル
したはじめに加えた西洋ワサビペルオキシダーゼの比
率、をSephacry S−200(Pharmacia,スウェーデン)で
のゲル濾過によって実施例11と同じ方法で決定した。カ
ップリング反応は192時間インキュベーションの後、1M
の塩酸を加えてpHを7にまで低めることによって停止さ
せた。
カップリング結果は下記の通りである。
実施例13 様々な活性化の度合いのDVS−活性化デキストランへの
西洋ワサビペルオキシダーゼの共有カップリング 西洋ワサビペルオキシダーゼを実施例4及び6に記載
の通りに製造した7種のDVS−活性化デキストラン調製
物(即ち、実施例4のA−E及び実施例6のAとC)に
カップルさせた。カップリング手順は下記の通りであ
る: 7種のデキストラン調製物全てを西洋ワサビペルオキ
シダーゼ及びバッファーと混合して、下記の最終濃度と
して: 2.75mg/mlのDVS−活性化デキストラン; 10mg/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ; 0.2Mのリン酸水素二カリウム/水酸化ナトリウム(pH1
0.0)。
カップリングは37℃で16時間行い、その後、この反応
を、1Mの塩酸を加えてこの溶液のpHを6〜7に合わせる
ことによって停止させた。カップリング効率は実施例11
に記載と同じようにSephacryl S−200(Pharmacia,スウ
ェーデン)でのゲル濾過によって決定し、そしてその結
果は下記の通りである。
実施例14 100,000〜2,000,000のピークMWを有するDVS−活性化デ
キストランへの西洋ワサビペルオキシダーゼの共有カッ
プリング 100,000〜2,000,000の種々のピークMWを有し、そして
実施例7及び8に従ってジビニルスルホンで活性化させ
た5種のデキストラン(Pharmacosmos,デンマーク)を
西洋ワサビペルオキシダーゼにカップル化させた。
西洋ワサビをカップリングさせる手順は下記の通りで
ある: 400mgの西洋ワサビペルオキシダーゼ(Kem−En−Te
c、コペンハーゲン、デンマーク)及び100mgのDVS−活
性化デキストランをバッファーの中に溶かして、下記の
最終濃度にした: 10mg/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ; 2.5mg/mlのDVS−活性化デキストラン; 0.2Mのリン酸水素二カリウム/水酸化ナトリウム(pH
10.6)。インキュベーションを4℃で48時間行い、続い
てSephacryl S−200でゲル濾過して、デキストランにカ
ップル化したペルオキシダーゼの量を決定した。その結
果を、デキストランのピークMWに相当する平均MWを有す
るデキストラン1分子に付加した西洋ワサビペルオキシ
ダーゼ分子の平均数(HRPのmole数/デキストランmol
e)で表わしている: 実施例15 DVS−活性化ヒドロキシエチル−セルロースへの西洋ワ
サビペルオキシダーゼの共有カップリング 精製した西洋ワサビペルオキシダーゼを、ヒドロキシ
エチル−セルロースのグラム当り818μmoleの反応性ビ
ニルスルホン基を有するDVS−活性化ヒドロキシエチル
−セルロース(実施例1に記載の通りに調製)にカップ
ル化された。カップリングは4℃で行った。
西洋ワサビペルオキシダーゼのカップリングについて
の手順は下記の通りである: 100mgのDVS−活性化ヒドロキシエチル−セルロース
(15.2ml)を4.8mlの水の中の400mgの西洋ワサビペルオ
キシダーゼ(Kem−En−Tec、コペンハーゲン、デンマー
ク)の溶液と混合した。次にこの混合物に20mlの0.4Mの
リン酸水素二カリウム/水酸化ナトリウム(pH10.6)を
加えた。その透明な溶液を撹拌することなく4℃で48時
間インキュベートし、その後、その反応を1Mの塩酸を加
えることによってこの溶液のpHを6〜7に合わせること
によって停止させた。
カップル化した西洋ワサビペルオキシダーゼの量は、
添加した西洋ワサビペルオキシダーゼの約37%であっ
た。
実施例16 DVS−活性化ヒドロキシプロピル−デンプンへの西洋ワ
サビペルオキシダーゼの共有カップリング 精製した西洋ワサビペルオキシダーゼを、ヒドロキシ
プロピル−デンプンのグラム当り2568μmoleの反応性ビ
ニルスルホン基を有するDVS−活性化ヒドロキシプロピ
ル−デンプン(実施例2に記載の通りに調製)にカップ
ル活性化された。カップリングは4℃で行った。
西洋ワサビペルオキシダーゼのカップリングについて
の手順は下記の通りである: 100mgのDVS−活性化ヒドロキシエチル−セルロース
(15.6mlの溶液)を4.4mlの水の中の400mgの西洋ワサビ
ペルオキシダーゼの溶液と混合した。次にこの混合物に
20mlの0.4Mのリン酸水素二カリウム/水酸化ナトリウム
(pH10.6)を加えた。
その透明な溶液を撹拌せずに4℃でインキュベートし
た。24及び44時間のインキュベーションの後にサンプル
を抜き取り、そしてカップリング収率をSephacryl S−2
00でのゲル濾過によって決定した。
カップル化した西洋ワサビペルオキシダーゼの量は、
24時間のカップリングの後では添加した西洋ワサビペル
オキシダーゼの約20%、そして44時間のカップリングの
後では約30%であった。
実施例17 DVS−活性化ウシ血清アルブミンへのペプチドの共有カ
ップリング C−末端システインを含む13個のアミノ酸残基を含む
合成ペプチドをDVS−活性化ウシ血清アルブミンに共有
カップル化させた。
合成ペプチドのカップリングについての手順は下記の
通りである: 0.5mlのDVS−活性化ウシ血清アルブミン溶液(実施例
3に記載の通りに調製)を1mlのペプチド溶液(0.1Mの
塩化ナトリウム中で7mg/ml)及び0.5mlの3.0Mのリン酸
水素二カリウム(pH8.5)と混合した。このカップリン
グ混合物を撹拌せずに室温で18時間インキュベートし
た。
カップリング収率を8%のアガロースゲル(BioGel A
−0.5m,BioRad)でのゲル濾過により決定し、そしてそ
の結果は下記の通りである。
ゲル濾過プロフィールに従うと、添加したペプチドの
18%がDVS−活性化ウシ血清アルブミンにカップルし
た。これはDVS−活性化BSAのmole当り約12moleのペプチ
ドに相当する。これはDVS−活性化BSAの測定活性とよく
一致する(実施例3を参照のこと)。
実施例18 ピークMW500,000を有するDVS−活性化デキストランへの
ペプチドの共有カップリング C末端システインを含む13個のアミノ酸残基を含む合
成ペプチド(実施例17に記載のものと同じ)を、デキス
トランのグラム当り490μmoleのビニル基を有するピー
クMW500,000のDVS−活性化デキストラン(「バッチDex
−I」:実施例11参照のこと)に共有カップル化させ
た。
合成ペプチドのカップリングについての手順は下記の
通りである: 0.5mlのDVS−活性化デキストラン(26mg/ml)の溶液
を、1mlのペプチド溶液(0.1Mの塩化ナトリウム中で3.5
mg/ml)及び0.5mlの3.0Mのリン酸水素二カリウム(pH8.
5)と混合した。このカップリング混合物を撹拌せずに
室温で18時間インキュベートした。
カップリング収率を8%のアガロースゲル(BioGel A
−0.5m,BioRad)でのゲル濾過により決定し、そしてそ
の結果は下記の通りである。
ゲル濾過プロフィールによると、添加したペプチドの
約98%がDVS−活性化デキストランにカップル化した。
これはDVS−活性化デキストランのmole当り約88moleの
ペプチドに相当する。
実施例19 高温でのピークMW500,000を有するDVS−活性化デキスト
ランへのアルカリホスファターゼ(AP)の共有カップリ
ング 精製したアルカリホスファターゼ(Boehringer Mannh
eim,グレードI,cat No.556602)をピークMW500,000のDV
S−活性化デキストランに共有カップル化させた。DVS−
活性化は実施例6の溶液Aに記載の通りに実施し(1%
W/Vのデキストラン、5%V/Vのジビニルスルホン)、そ
してDVS−活性化デキストランはデキストランのグラム
当り1500μmoleの反応性ビニル基を含んでいた。DVS−
活性化デキストランの最終濃度は8mg/mlであった。DVS
−活性化デキストランのこのバッチを以降「バッチDe−
II」と呼ぶ。
アルカリホスファターゼのカップリングについての手
順は下記の通りである:0.03mlのDVS−活性化デキストラ
ン(「バッチDex−II」)を0.2mlのアルカリホスファタ
ーゼ溶液(10mg/ml)、0.16mlの2.0Mのリン酸水素二カ
リウム(pH9.5)及び0.01mlの水を混合した。その透明
な溶液を撹拌せずに37℃でインキュベートした。
様々なインキュベーション時間の後にサンプルを抜き
取り、そしてデキストランカップルした添加アルカリホ
スファターゼのパーセンテージをSephacryl S−300 HR
(Pharmacia,スウェーデン)でのゲル濾過によって決定
した。その結果は下記の通りである。
ピークの相対面積より、インキュベーション時間の関
数として下記のカップリング効率が決定された〔結果
は、カップルした添加アルカリホスファターゼ(AP)の
パーセンテージとして示し、そしてAPについて140,000
のMWそしてデキストランについて500,000の平均MWと仮
定して、デキストランのmole当りにカップしたAPのモル
数を計算した〕: 実施例20 DVS−活性化デキストランへのアルカリホスファターゼ
の共有カップル化 塩濃度の影響 アルカリホスファターゼを、ピークMW500,000のDVS−
活性化デキストラン(「バッチDex II」;実施例19参照
のこと)に、4種の塩濃度でカップル化させた。
アルカリホスファターゼのカップリングについての手
順は下記の通りである:DVS−活性化デキストランへのア
ルカリホスファターゼのカップリングのための4種類の
溶液(A−D)を、下記の最終濃度となるように調製し
た: 全ての溶液は、 5mg/mlのアルカリホスファターゼ; 0.7mg/mlのDVS−活性化デキストラン; リン酸水素二カリウム/塩酸(pH9.0); を含んだ。
リン酸水素二カリウムの濃度は: 溶液A:0.10M 溶液B:0.25M 溶液C:0.50M 溶液D:0.80M とした。
カップリングは24℃で24時間行った。カップルしたア
ルカリホスファターゼの量をSephacryl S−300 HRでの
ゲル濾過によって決定した。その結果は下記の通りであ
る: 実施例21 DVS−活性化デキストランへのアルカリホスファターゼ
の共有カップリング。
pHの影響 アルカリホスファターゼを、デキストラン当り1500μ
moleのビニル基を有するピークMW500,000のDVS活性化デ
キストラン(「バッチDex−II」)に共有カップル化さ
せた。カップリングは3種類のpHで行った。
アルカリホスファターゼのカップリングについての手
順は下記の通りである:DVS−活性化デキストランへのア
ルカリホスファターゼのカップリングのための3種類の
リン酸水素二カリウムバッファー(A−C)を下記の濃
度となるように調製した。
全ての溶液は 5mg/mlのアルカリホスファターゼ; 0.6mg/mlのDVS−活性化デキストラン; 0.5Mのリン酸水素二カリウム; を含んだ。
リン酸バッファーのpHは、 溶液A:pH8.4 溶液B:pH9.5 溶液C:pH10.0 とした。
その透明な溶液を撹拌せずに37℃で24時間インキュベ
ートした。
デキストランにカップルした添加アルカリホスファタ
ーゼのパーセンテージをSephacryl S−300 HRでのゲル
濾過により決定し、そしてその結果は下記の通りであ
る。
実施例22 DVS−活性化デキストランへのアルカリホスファターゼ
の共有カップリング 温度の影響 精製したアルカリホスファターゼを、デキストランの
グラム当り1500μmoleのビニル基を有するピークMW500,
000のDVS−活性化デキストラン(「バッチDex−II」)
にカップル化させた。
アルカリホスファターゼをカップリングするための手
順は下記の通りである:アルカリホスファターゼを3種
類の温度でDVS−活性化デキストランにカップル化させ
た(溶液A−C)。下記の濃度及びインキュベーション
時間を利用した。
全ての溶液は、 5mg/mlのアルカリホスファターゼ; 0.6mg/mlのDVS−活性化デキストラン; 0.5Mのリン酸水素二カリウム/水酸化ナトリウム(pH
10.0) を含んだ。
下記の温度を採用した: 溶液A:4℃ 溶液B:24℃ 溶液C:37℃ 溶液Aは24時間、そして溶液B及びCは4時間インキ
ュベートした。
カップル化したアルカリホスファターゼの量をSephac
ryl S−300 HRでのゲル濾過により決定し、そしてその
結果は下記の通りである。
実施例23 様々な活性化の度合いDVS−活性化デキストランへのア
ルカリホスファターゼの共有カップリング アルカリホスファターゼを、実施例4(溶液B)及び
実施例6(溶液AとC)に記載の通りに製造した3種類
の活性化デキストラン調製物に共有カップル化させた
(DVS−活性化の度合いは、デキストランのグラム当
り、それぞれ414μmole、1500μmole及び2760μmoleで
あった)。
アルカリホスファターゼのカッリングについての手順
は下記の通りである:3種のデキストラン調製物をアルカ
リホスファターゼ及びバッファーと混合し、そして下記
の最終濃度にした。
5mg/mlのアルカリホスファターゼ; 0.6mg/mlのDVS−活性化デキストラン; 及び AとB:0.8Mのリン酸水素二カリウム/(pH9.5); C :0.5Mのリン酸水素二カリウム/(pH9.5)。
カップリングは37℃でそれぞれ2及び24時間行った。
カップルしたアルカリホスファターゼの量をSephacry
l S−300 HRでのゲル濾過により決定し、そしてその結
果は下記の通りである。
実施例24 様々なpHでのDVS−活性化デキストランに対する抗体の
共有カップリング 精製したヤギ抗マウスIgG(DAKO A/S,デンマーク,cat
No.Z420)を、デキストラン当り1500μmoleのビニルス
ルホン基を含むピークMW500,000のDVS−活性化デキスト
ラン(「バッチDex−II」)にカップル化させた。
Igのカップリングについての手順は下記の通りであ
る:DVS−活性化デキストランにヤギ抗マウスIgをカップ
リングするための2種類のリン酸水素二カリウムバッフ
ァー(A及びB)を下記の濃度となるように調製した: 全ての溶液は: 6.9mg/mlのヤギ抗マウスIgG; 0.9mg/mlのDVS−活性化デキストラン; 0.5Mのリン酸水素二カリウム; を含んだ。
バッファーのpHは: 溶液A:pH8.4 溶液B:pH9.5 とした。
透明な溶液を24℃で24時間インキュベートした。
カップル化した添加ヤギ抗マウスIgのパーセンテージ
をSephacryl S−300 HRでのゲル濾過により決定し、そ
してその結果を下記に示す。
実施例25 高温及び低温でのDVS−活性化デキストランへの抗体の
共有カップリング ヤギ抗マウスIg(DAKO A/S,デンマーク,cat No.Z42
0)を500,000のピークMWのDVS−活性化デキストラン
(「バッチDex−II」)に2種類の温度でカップル化さ
せた。
Igをカップリングするための手順は下記の通りであ
る:ヤギ抗マウス抗体を4℃及び24℃で下記の条件のも
とでインキュベートした。
全てのサンプルは: 6.9mg/mlのヤギ抗マウスIg; 0.9mg/mlのDVS活性化デキストラン; 0.5Mのリン酸水素二カリウム; を含んだ。
サンプルA及びBは24時間、サンプルBは48時間イン
キュベートした。
カップルした抗体の含有量をSephacryl S−300 HRで
のゲル濾過によって決定した。ピークの相対面積より、
温度の関数としての下記のカップリング効率が決定され
た。
実施例26 高温でのDVS−活性化デキストラン(ピークMW500,000)
へのウサギイムノグロブリンの共有カップリング 正常ウサギイムノグロブリン(DAKO A/S,デンマーク,
cat No.X903)をピークMW500,000のDVS−活性化デキス
トラン(「バッチDex−II」)に高温でカップル化させ
た。
ウサギイムノグロブリンのカップリングについての手
順は下記の通りである:1mlのウサギイムノグロブリン沈
殿物(20mg/ml)を0.32mlのDVS−活性化デキストラン及
び0.44mlの2.0Mのリン酸水素二カリウム(pH9.5)と混
合した。
その透明溶液を撹拌せずに24℃インキュベートした。
様々な時間のインキュベーション後にサンプルを抜き
取り、そしてデキストランにカップル化した添加正常ウ
サギイムノグロブリンのパーセンテージをSephacryl S
−300 HRでのゲル濾過により決定した。結果は下記の通
りである: 実施例27 DVS−活性化デキストランへのアンモニアの共有カップ
リング アンモニアをピークMW500,000のDVS−活性化デキスト
ランに共有カップル化させた。活性は実施例4の溶液E
(5%W/Vのデキストラン及び0.5%V/Vのジビニルスル
ホン)に記載の通りに行い、そしてDVS−活性化デキス
トランはデキストランのグラム当り86μmoleのビニル基
を含んだ。DVS−活性化デキストランの最終濃度は22mg/
mlとした。このバッチを以降「バッチDex−III」と呼
ぶ。
アンモニアのカップリングについての手順は、下記の
通りである:換気のよいフッドの中で、水中の50mlの濃
アンモニアを50mlのDVS−活性化デキストランに加え
た。この溶液を60℃に熱し、次いでその温度に2時間保
った。次にこの溶液を4×5リッターの0.5Mの塩化ナト
リウムに対して室温で2日間よく透析した。
透析後、その体積は73mlに増え、そしてデキストラン
の最終濃度はこれにより15.1mg/mlとなった。
DVS−活性化デキストランにカップルしたアミノ基の
含有量を酸−塩基滴定によって決定し、デキストランの
グラム当り約80μmoleであった。この生成物を以下で
「アミノ−デキストラン」と呼ぶ。
実施例28 アミノ−デキストランへのフルオレセインイソチオシア
ネート(FITC)の共有カップリング フルオレセインイソチオシアネート(Sigma,F−725
0)をピークMW500,000のデキストランに由来するアミノ
−デキストランにカップル化させた。このアミノ−デキ
ストラン(溶液中)は実施例27に記載の通りに調製し
た。
フルオレセインイソチオシアネートのカップリングに
ついての手順は下記の通りである:10mlのアミノ−デキ
ストリン溶液を2リッターの0.1Mの炭酸/炭酸水素ナト
リウム(pH9.5)に対して一夜透析した。透析後、その
体積は9.5mlであり、そしてデキストランの最終濃度は1
5.8mg/mlであった。
30mgのフルオレセインイソチオシアネートをジメチル
スルホキシドの中に10.0mg/mlの濃度となるように溶か
した:この溶液2.4mlを9.5mlのこのアミノ−デキストラ
ン溶液に撹拌しながら滴下した。
反応を、室温で、光を遮断して1.5時間進行させた。
抱合体(カップリング)後、未反応又は加水分解した
色素をSephadex(商標)G25(Pharmacia,スウェーデ
ン)でのゲル濾過により除去した。
次に、得られる溶液を0.1Mのリン酸水素二カリウム
(pH7.2)に対して透析した。透析後、その体積は23ml
であり、そしてデキストランの最終濃度はこれにより6.
6mg/mlとなった。
495nm及び280nmでの吸収測定により決定されたアミノ
−デキストランにカップル化したフルオレセインイソチ
オシアネートの量はデキストランのモル当り68モルのFI
TCであった。この生成物は以下で「フルオレセイン−デ
キストラン」と呼ぶ。
実施例29 フルオレセイン−デキストランのDVS−活性化 ピークMW500,000のデキストランに由来するフルオレ
セイン−デキストランをジビニルスルホンで再活性化
(即ち、DVS活性化)させた。フルオレセイン−デキス
トラン(溶液中)は実施例28に記載の通りに調製した。
この再活性化手順は下記の通りである:10mlのフルオ
レセインデキストラン溶液を10mlの0.5Mのリン酸水素二
カリウム/水酸化ナトリウム(pH11.5)及び5mgの硼水
素化ナトリウムと室温で混合した。
硼水素化ナトリウムが溶解したすぐ後に、1mlのジビ
ニルスルホンを加えた(換気のよいフッドの中で)。
マグネチックスターラーでゆっくりとした撹拌を行っ
た。60分後、この混合物のpHを5Mの塩酸で6〜7に合わ
せて反応を停止させた。
次にこの溶液を4×2リッターの0.5Mの塩化ナトリウ
ムに対して、光を遮断して透析した。
透析後、その体積は26mlにまで増え、そしてDVS−活
性化フルオレセイン−デキストランの最終濃度はこれに
より2.5mg/mlとなった。
反応性ビニル基の含有量は、チオ硫酸ナトリウムとの
反応、それに続く生じた水酸化イオンの標準塩酸による
滴定によって決定した(実施例1参照のこと)。
滴定結果は、DVS−活性化フルオレセイン−デキスト
ランがデキストランのグラム当り1080μmoleの反応性ビ
ニル基を含んでいたことを示唆した。
実施例30 DVS−活性化フルオレセイン−デキストランへの抗体の
共有カップリング アフィニティー精製したウサギ抗前立特異的抗原抗体
(ウサギ抗PSA)(DAKO A/S,デンマーク,cat No.A562)
を実施例29に記載の再活性化フルオレセイン−デキスト
ランにカップル化させた。このDVS−活性化フルオレセ
イン−デキストランはデキストランのグラム当り1080μ
moleのビニル基及びデキストランのモル当り35モルのフ
ルオレセインを含んでいた。
ウサギ抗前立特異的抗原抗体のカップリングについて
の手順は下記の通りである:1mlの再活性化フルオレセイ
ン−デキストランの溶液を18mlのウサギ抗PSA調製物と
混合し、その後、2.5Mのリン酸水素二カリウム/水酸化
ナトリウム(pH10.0)を加えて最終濃度0.7Mのリン酸
塩、pH10.0となるようにした。
その透明な溶液を撹拌せずに37℃で24時間インキュベ
ートした。
カップル化したウサギ抗PSAの含有量をSephacryl S−
300でのゲル濾過により決定し、添加量の約20%であ
り、デキストランモル当り約4モルの抗体に相当した。
実施例31 雌鶏の卵白由来のアビジン(Kem−En−Tec、デンマー
ク)をピークMW500,000を有するDVS−活性化デキストラ
ン(「バッチDex−I」)にカップル化させた。
アビジンのカップリングについての手順は下記の通り
である:アビジンをDVS−活性化デキストランの溶液と
混合して下記の最終濃度にした: 3.0mg/mlのアビジン; 0.77mg/mlのDVS−活性化デキストラン; 0.8Mのリン酸水素二カリウム/水酸化ナトリウム(pH
10.1)。
このカップリング混合物を30℃で20時間インキュベー
トし、次いで1Mの塩酸でpH7に滴定し、そして0.1Mの塩
化ナトリウム5リッターに対して24時間透析した。
Sepharose Cl 6B(Pharmacia,スウェーデン)でのゲ
ル濾過は、加えたアビジンの45%がDVS−活性化デキス
トランにカップル化したことを示した。これはMW500,00
0のデキストランのモル当り約14モルのアビジンに相当
する。
実施例32 DVS−活性化アビジンへのイミノ二酢酸の共有カップリ
ング 実施例27に従って調製したピークMW20,000のDVS−活
性化デキストランにイミノ二酢酸をカップル化させた。
カップリング手順は下記の通りである。イミノ二酢酸
をDVS−活性化デキストランと混合して、下記の最終濃
度にした: 0.5Mのイミノ二酢酸; 30mg/mlのDVS−活性化デキストラン。
この混合物を5Mの水酸化ナトリウムでpH11.0に滴定
し、次いで室温で24時間インキュベートした。インキュ
ベーション後、その透明な溶液(127ml)を水に対して
よく透析した。
この透析した溶液の酸−塩基滴定は、デキストランの
グラム当たり約1150μmoleのイミノ二酢酸の含有量を示
唆した。この生成物を以下で「イミノ二酢酸−デキスト
ラン」と呼ぶ。
実施例33 イミノ二酢酸−デキストランのDVS活性化 実施例32に従って調製したイミノ二酢酸−デキストラ
ンをジビニルスルホンで再活性化させた。
この再活性化手順は下記の通りである:50mlのイミノ
二酢酸−デキストラン溶液(16mg/ml)を50mlの0.5Mの
リン酸水素二カリウム(pH11.5)、25mgの硼水素化ナト
リウム及び5mlのジビニルスルホンと混合した。
この混合物を撹拌しながら室温で30分インキュベート
し、次いで5Mの塩酸でpH7に滴定した。その透明な溶液
を水に対してよく透析した。
透析後、DVS−活性化イミノ二酢酸−デキストランの
濃度は5mg/mlとなり、そしてチオ硫酸塩との反応、それ
に続く塩酸滴定は(実施例1参照のこと)、デキストラ
ンのグラム当り1320μmoleのビニル基の含有量を示し
た。
実施例34 塩濃度の関数としての、西洋ワサビペルオキシダーゼ−
デキストランへのウシガンマーグロブリンの共有カップ
リング ウシガンマーグロブリン(純度99%,Sigma,cat.No.G
−5009)を、実施例12に従って調製した西洋ワサビペル
オキシダーゼ−デキストランの残留反応性ビニルスルホ
ン基に、192時間のインキュベーションを利用してカッ
プル化させた。
使用した西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキストラン
は、ピークMW500,000のデキストランのモル当り平均19
モルの西洋ワサビペルオキシダーゼを含んでおり、そし
て8%のアガロースゲル(BioGel A−0.5m,BioRad)で
のゲル濾過により遊離な西洋ワサビペルオキシダーゼを
除去するために精製した。西洋ワサビペルオキシダーゼ
−デキストランの濃度は5.8mg/mlと計算され、3.5mg/ml
の西洋ワサビペルオキシダーゼ及び2.3mg/mlのデキスト
ランに相当する。この生成物を、0.01%W/Vの1,1,1−ト
リクロロ−2−メチル−2−プロパノール(Sigma,cat.
No.T5138)を含む0.1Mの塩化ナトリウムに溶かした。
この西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキストランのバ
ッチを以降「バッチHRP−Dex−I」と呼ぶ。
ウジガンマーグロブリンのカップリングを、カップリ
ング効率に及ぼす親油性塩の効果を調べるために、様々
な濃度のリン酸水素二カリウムで実施した。
ウシガンマーグロブリンのカップリングについての手
順は下記の通りである。
ウシガンマーグロブリン及び西洋ワサビペルオキシダ
ーゼ−デキストランを混合して下記の最終濃度、 7.88mg/mlのウシガンマーグロブリン; 2.57mg/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキスト
ラン(1.02mg/mlのデキストランに相当); 及び下記のリン酸濃度(リン酸水素二カリウム/水酸
化ナトリウム、pH10.1として) サンプルA:0.10M サンプルB:0.20M サンプルC:0.35M サンプルD:0.50M サンプルE:0.70M サンプルF:0.90M とした。
これらのサンプルを室温で20時間インキュベートし
た。インキュベーションの後、1Mの塩酸でpHを7に合わ
せた。
様々なサンプルにおけるカップリングの程度(カップ
リング効率)をSepharose Cl 6Bでのゲル濾過によって
決定した。カップリング効率は、遊離及びデキストラン
−カップル化タンパク質を含む画分における集積UV吸収
における変化、並びにカップリングの前後での280nm及
び403nmでの西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキストラ
ンの吸収における変化の測定により評価できる。下記の
結果が得られた。
実施例35 西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキストランのビニルス
ルホン基の反応性の保持の手段としてのウシガンマグロ
ブリンの共有カップリング 実施例12に従って調製した西洋ワサビペルオキシダー
ゼ−デキストラン上の残留ビニルスルホン基の長期安定
性を、種々の温度での12週間のインキュベーションの前
後での西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキストランのカ
ップリング能力を測定することによって調べた。
西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキストラン(「バッ
チHRP−Dex−I」)へのウシガンマ−グロブリンのカッ
プリングについてのカップリング効率を、実施例34のサ
ンプルDについて記載したカップリング条件を利用して
決定した。カップリング効率は、実施例34に記載のゲル
濾過により、−20,+4,+20及び+30℃での西洋ワサビ
ペルオキシダーゼ−デキストランのインキュベーション
の前後で決定した。
インキュベーション前に得られたカップリング収率を
任意的に100%と規定し、そして12週間後に得られた結
果をこれに対する相対値として表わした: 実施例36A 西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキストランへのウサギ
抗マウスイムノグロブリンのカップリング。pHの影響 ウサギ抗マウスイムノグロブリン(DAKO,デンマーク,
cat No.Z259)を西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキス
トランに、2種類のpH値でカップル化させた。この西洋
ワサビペルオキシダーゼ−デキストランは実施例12に記
載の通りに調製し(4℃で48時間)、そしてデキストラ
ンのモル当り16モルのペルオキシダーゼを含んでいた。
カップリング手順は下記の通りである:西洋ワサビペ
ルオキシダーゼ−デキストランへのウサギ抗マウスイム
ノグロブリンのカップリングのための2種類の溶液を、
下記の最終濃度となるように調製した。
全ての溶液は: 1.9mg/mlのウサギ抗マウスIg/ml; 0.25mg/mlに相当するHRP−デキストラン; 0.5Mのリン酸水素二カリウム であって、塩酸又は水酸化ナトリウムにより: 溶液A:pH8.5 溶液B:pH10.0 に滴定したもの、を含んで。
その透明な溶液を42℃で20時間、撹拌せずにインキュ
ベートした。
西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキストランにカップ
ル化した添加ウサギ抗マウスイムノグロブリンのパーセ
ンテージを、Sephacryl S−300 HRでのゲル濾過により
決定し、そしてその結果は下記の通りである: 実施例36B 西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキストランへのウサギ
抗マウスイムノグロブリンのカップリング。温度の影響 ウサギ抗マウスイムノグロブリン(DAKO,デンマーク,
cat No.Z259)を西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキス
トランに、2種類のpH値でカップル化させた。この西洋
ワサビペルオキシダーゼ−デキストランは実施例12に記
載の通りに調製し(4℃で48時間)、そしてデキストラ
ンのモル当り16モルのペルオキシダーゼを含んでいた。
カップリング手順は下記の通りである:西洋ワサビペ
ルオキシダーゼ−デキストランへのウサギ抗マウスイム
ノグロブリンのカップリングのための2種類の溶液を、
下記の最終濃度となるように調製した。
全ての溶液は: 1.9mg/mlのウサギ抗マウスIg/ml; 0.25mg/mlに相当するHRP−デキストラン; 0.5Mのリン酸水素二カリウム/水酸化ナトリウム(pH
10.0)。
その透明な溶液を24時間にわたって: 溶液A:22℃ 溶液B:42℃ でインキュベートした。
カップル化したウサギ抗マウスイムノグロブリンの含
有量をSephacryl S−300 HRでのゲル濾過により決定
し、そしてその結果は下記の通りである。
実施例36C 西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキストランへのウサギ
抗マウスイムノグロブリンのカップリング。抗体及びHR
P−デキストランの濃度の影響 ウサギ抗マウスイムノグロブリン(DAKO,デンマーク,
cat No.Z259)を西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキス
トランに、5種類の濃度の抗体とHRP−デキストラン
で、抗体、対、HRP−デキストランのモル比を一定に保
ちながらカップル化させた(A−E)。HRP−デキスト
ランは実施例12の通りに調製し(4℃で48時間)、そし
てデキストランのモル当り16モルの西洋ワサビペルオキ
シダーゼを含んでいた。
カップリング手順は下記の通りである。西洋ワサビペ
ルオキシダーゼ−デキストランへのウサギ抗マウスイム
ノグロブリンのカップリングのための5種類の溶液(A
−E)を、下記の最終濃度となるように調製した。
全ての溶液は: 溶液A:5.7mg/mlのウサギ抗マウスIg; 0.79mg/mlに相当するHRP−デキストラン; 溶液B:6.7mg/mlのウサギ抗マウスIg; 0.92mg/mlに相当するHRP−デキストラン; 溶液C:7.0mg/mlのウサギ抗マウスIg; 0.96mg/mlに相当するHRP−デキストラン; 溶液D:7.2mg/mlのウサギ抗マウスIg; 1.00mg/mlに相当するHRP−デキストラン; 溶液E:7.6mg/mlのウサギ抗マウスIg; 1.03mg/mlに相当するHRP−デキストラン; を含んだ。
その透明な溶液を24℃で20時間インキュベートした。
カップル化したウサギ抗マウスイムノグロブリンの含
有量をSephacryl S−300 HRでのゲル濾過によって決定
した。
ピークの相対面積より、抗体濃度の関数として下記の
カップリング効率が決定された: 実施例36D 種々のDVS−活性化西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキ
ストランへのウサギ抗マウスイムノグロブリンのカップ
リング ウサギ抗マウスイムノグロブリン(DAKO,デンマーク,
cat No.Z259)を、実施例13に記載の通りに調製した5
種のDVS−活性化西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキス
トラン(それぞれ、デキストランのグラム当り1500,54
2,234,179及び86μmoleのビニル基)にカップル化させ
た。
カップリング手順は下記の通りに行った:5種類の西洋
ワサビペルオキシダーゼ−デキストラン調製物全てをウ
サギ抗マウスイムノグロブリン及びバッファーと混合し
て、下記の最終濃度にした: 0.2mg/mlのデキストランに相当するHRP−デキストラ
ン; 1.7mg/mlのウサギ抗マウスイムノグロブリン; 0.5Mのリン酸水素二カリウム/水酸化ナトリウム(pH
10.0)。
カップリングは撹拌せずに42℃で20時間行った。
カップル化したウサギ抗マウスイムノグロブリンの含
有量をSephacryl S−300 HRでのゲル濾過により決定
し、その結果は下記の通りである: 実施例37A 西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキストランへのヤギ抗
ウサギ抗Igのカップリング アフィニティー精製したヤギ抗ウサギIgをHRP−デキ
ストランにカップル化させた(「バッチHRP−Dex−
I」;実施例34参照のこと)。
カップリング条件: 抗体調製物とHRP−デキストランとを混合して、下記
の最終濃度にした: 0.5Mのリン酸水素二カリウム(pH10.1) 2.0mg/mlのヤギ抗ウサギIg 0.52mg/mlの西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキスト
ラン(0.21mg/mlのデキストランに相当)。
このサンプルを30℃で20時間インキュベートした。
カップリング後、このサンプルにグリシンを加えて0.
2Mのグリシン、pH10の最終濃度にし、続いて2時間イン
キュベーションした(残留反応性ビニルスルホン基の、
そのグリシンとの反応による、不活性化(ブロッキン
グ)がもたらされる)。
インキュベーション後、このサンプルを0.05Mのトリ
ス/HCl,0.1MのNaCl,pH7.2に対して4℃で一夜透析し
た。
次にこのサンプルをSepharose Cl 6Bでのゲル濾過に
付して、遊離抗体とHRP−デキストラン結合抗体とを分
けた。
結果: ヤギ抗ウサギIgについてのカップリング収率は25%と
決定され、デキストランのモル当り8モルのヤギ抗ウサ
ギIgに相当した(デキストランのピークMWを500,000、
そして抗体のMWを155,000と仮定して)。従って、最終
生成物は、デキストランのモル当り平均して8モルの抗
体と19モルの西洋ワサビペルオキシダーゼを含む。
実施例37B 西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキストランへの、アフ
ィニティー精製ヤギ抗ウサギIg、それに伴う「正常」ヤ
ギイムノグロブリンのカップリング。活性抗体の抱合体
含有量の関数としての活性 アフィニティー精製ヤギ抗ウサギIgを、「正常」ヤギ
IgG(即ち、非免疫ヤギに由来するイムノグロブリン)
と一緒に、様々な比率においてHRP−デキストランにカ
ップル化させた。この実験の目的は、デキストランにカ
ップル化した抗原特異的抗体分子の平均数の関数として
の最終デキストラン抱合体により得られる吸収信号強度
を調べることにある(ELISAで試験)。
カップリング条件: アフィニティー精製ヤギ抗ウサギIg、「正常」ヤギイ
ムノグロブリン及び西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキ
ストラン(「バッチHRP−Dex−I」)を混合して、下記
の最終濃度にした: 全てのサンプルは: 0.5Mのリン酸水素二カリウム(pH10.1) 0.55mg/mlのHRP−デキストラン(0.22mg/mlのデキス
トランに相当) とした。
これらのサンプルを30℃で20時間インキュベートし
た。
カップリング後、このサンプルにグリシンを加えて最
終濃度0.2Mのグリシン、pH10にし、次いで2時間インキ
ュベートした〔残留反応性ビニルスルホン基の、そのグ
リシンとの反応による、不活性化(ブロッキング)がも
たらされる〕。
インキュベーション後、これらのサンプルを0.05Mの
トリス/HCl,0.1MのNaCl,pH7.2に対して4℃で透析し
た。
次にこれらのサンプルをSepharose Cl 6Bでのゲル濾
過に付して、遊離のイムノグロブリンをHRP−デキスト
ラン−結合イムノグロブリンとして分けた。
結果: 2種類のヤギイムノグロブリン調製のカップリング反
応性が同一と仮定して、カップリング収率は約22%と決
定され、デキストランのモル当り平均統計6.5モルのヤ
ギイムノグロブリンに相当した。再び2種類のイムノグ
ロブリンのカップリング反応性が同一と仮定して、デキ
ストランのモル当りの各タイプのイムノグロブリンの最
約平均モル数は下記の通りである。
ELISA結果: 6種のデキストラン抱合体をELISAで特性化した
(「一般のELISA手順」三層に従う)。
ELISA条件: 第1層: リン酸水素二カリウム(pH7.2)に希釈したヤギ抗ウ
サギIg(1μg/ml)。
第2層: 0.1Mのリン酸水素二カリウム、0.5MのNaCl、0.1%の
ツイーン20(pH7.2)に希釈したウサギIgG(1ng/ml)。
第3層: 0.1Mのリン酸水素二カリウム、1%のツイーン20(pH
7.2)中の6種の抱合体の系列希釈物。
図2からわかる通り、カップル化したヤギ抗ウサギ抗
体の数とELISAにおいて獲得できた吸収信号の強度とに
明らかなる関係がある。デキストラン上にヤギ抗ウサギ
抗体がないことは、予測通り信号のなさをもたらす。
実施例37C ELISA及びドットプロットでのHRP−デキストラン/ヤギ
抗ウサギIgGの特性化 実施例37Aに記載の通りにHRP−デキストランにカップ
ル化され、そしてSepharose Cl 6Bでのゲル濾過に付さ
れたヤギ抗ウサギIgをELISA及びドットブロットで特性
化した。比較のため、「常用」の抱合体(HRPラベル化
ブタ抗ウサギIg;DAKO A/S,デンマーク,cat No.P217)を
同一の手順に付した。
ELISA(「一般のELISA手順」に従う) 第1層: 0.1Mのリン酸水素二カリウム(pH7.2)中のヤギ抗ウ
サギIg(1μg/ml); 第2層: 0.1Mのリン酸水素二カリウム、1%のツイーン20(pH
7.2)に希釈したウサギIgG(1ng/ml); 第3層: 0.1Mのリン酸水素二カリウム、1%のツイーン20(pH
7.2)中の、HRP−デキストラン/ヤギ抗ウサギIg又はHR
P−ラベル化ブタ抗ウサギIg(DAKO A/S,デンマーク,cat
No.P217)の系列希釈物。
結果: 図3からわかる通り、デキストランベース抱合体は常
用の抱合体よりももっと希釈されて有効な信を発し続け
ることができ、試薬として本発明の抱合体を利用するこ
とによって感度の増大が得られることを示唆する。
ドットブロット(「ドットブロットについての一般手
順」に従う)。
結果: 本発明にかかわるHRP−デキストラン/ヤギ抗ウサギI
gは常用の抱合体に比べて10倍の感度の上昇を示した
(即ち、これはドットにおいて10分の1の少ない量のウ
サギIgGを検出できる)。
実施例38 西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキストランへのアビジ
ンのカップリング 雌鶏の卵白由来のアビジンをHRP−デキストラン
(「バッチHRP−Dex−I」;実施例34)に、種々の濃度
及びアビジン、対、HRP−デキストランのモル比でカッ
プル化させた。
カップリング条件: 下記の成分を混合した。
(a)アビジン25mg/ml (b)0.52mg/mlのデキストランに相当するHRP−デキス
トラン (c)2MのK2HPO4/NaOH,pH10.0 (d)水 カップリングは全て0.82Mのリン酸濃度で実施した。
アビジンとHRP−デキストランの濃度は下記に示す通り
である。
モル比は、カップリング溶液中のHRP−デキストラン
のモル当りのアビジンのモルで示している。
カップリングサンプルを30℃で20時間インキュベート
した。
カップリング後、これらのサンプルを室温で2時間水
に対して透析した。
次にこれらのサンプルをSepharose Cl−6Bでのゲル濾
過に付して遊離とHRP−デキストラン結合アビジンとを
分けた。
カップリングの結果: 得られる抱合体中のカップル化アビジンの含有量は、
アビジン、対、HRP−デキストランのモル比の上昇に伴
って上昇し、そしてプラトー値に達することが認めら
れ、モル比が30を超えるとほとんど上昇が認められなか
った。その結果を下記に示す。
ELISAにおける試験 抱合体に一体化したアビジンの分子数の関数としての
ペルオキシダーゼ−デキストラン/アビジン抱合体によ
り得られる検出感度をELISAで試験した。
「一般のELISA手順」を参照しながら、下記の設定を
利用した: 層1:ヤギ抗ウサギIgG;0.025mg/ml; 層2:ビオチニル化ウサギIgGの希釈系列; 層3:HRP−デキストラン/アビジン抱合体;各抱合体は
同一のタンパク質濃度、即ち、280nm(A280)での吸収
値0,00063に希釈。
ELISA結果: 図4は層2におけるビオチニル化ウサギIgGの濃度の
関数としての492nmでの吸収を示す。
図4のカーブは、この抱合体により得られる検出感度
がカップル化したアビジン分子の数に伴って上昇するこ
とを示す。即ち、カップル化アビジン分子の数が増える
と、少量のビオチニル化ウサギIgGが検出できる。
実施例39 西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキストランへのストレ
プトアビジンのカップリング アフィニティー精製したストレプトアビジンをHRP−
デキストラン(「バッチHRP−Dex−I」;実施例34参照
のこと)に、様々な濃度のリン酸水素二カリウム(pH1
0.1)を含む媒体の中でカップル化させた。
カップリング条件: 下記の媒体を利用した。
1:0.1Mのリン酸水素二カリウム(pH10.1) 2:0.80Mのリン酸水素二カリウム(pH10.1) 3:1.00Mのリン酸水素二カリウム(pH10.1) 全てのサンプルは: 4.0mgのストレプトアビジン/ml 4.1mgのHRP−デキストラン/ml(2.3mg/mlのデキスト
ランに相当) とした。
これらのサンプルを30℃で20時間インキュベートし
た。
カップリング後、これらのサンプルにグリシンを加え
て最終濃度0.2Mのグリシン、pH10にし、次いで2時間イ
ンキュベートした〔残留反応性ビニルスルホン基の、そ
のグリシンとの反応による、不活性化(ブロッキング)
がもたらされる〕。
インキュベーション後、これらのサンプルを4℃で0.
05Mのトリス/HCl,0.1MのNaCl,pH7.2に対して一夜透析し
た。
次にこれらのサンプルをSepharose Cl 6Bでのゲル濾
過に付して遊離ストレプトアビジンとHRP−デキストラ
ン結合ストレプトアビジンとに分けた。
結果: ストレプトアビンについてのカップリング収率は(デ
キストランの平均分子量を500,000、そしてストレプト
アビジンの分子量を60,000と仮定して)、下記の通りに
決定された: 1:16%、5moleのストレプトアビジン/デキストランmol
eに相当 2:46%、14moleのストレプトアビジン/デキストランmo
leに相当 3:−(1時間後に反応槽の中で沈殿が生じた)。
最終生成物は平均して: 1:デキストランのモル当り5モルのストレプトアビジン
及び19モルのペルオキシダーゼ。
2:デキストランのモル当り14モルのストレプトアビジン
及び19モルのペルオキシダーゼ。
3:− 実施例40 ELISA及びドットブロットでのHRP−デキストラン/スト
レプトアビジンの特性化 ストレプトアビジンを実施例39、サンプル2(0.8Mの
K2HPO4)に従ってHRP−デキストランにカップル化させ
た。
Sepharose Cl 6Bでのゲル濾過後、HRP−デキストラン
−結合ストレプトアビジンをELISA及びドットブロット
で特性化した。
比較のため、ストレプトアビジンと西洋ワサビペルオ
キシダーゼとの常用の抱合体(cat No.:P317,DAKO,デン
マーク)を平均して試験した。
ELISA(「一般のELISA手順」二層に従う) ELISA条件: 層1: 0.1Mのリン酸水素二カリウム(pH7.2)中のビオチン
−抱合化ウサギIgGの希釈系列。
層2: 0.1Mのリン酸水素二カリウム、1%のツイーン20(pH
7.2)中の、HRP−デキストラン/ストレプトアビジン
(0.014mg/ml)又は常用のストレプトアビジン−ペルオ
キシダーゼ(0.02mg/ml)(DAKO A/S,デンマーク,cat N
o.P397)の一希釈物。
結果: 図5からわかる通り、本発明にかかわるデキストラン
ベース抱合体は常用の抱合体よりも有意に低い検出限界
を供する。
ドットブロット: ドットブロット条件(「ドットブロットについての一般
手順」に従う) 結果: 本発明にかかわるHRP−デキストラン/ヤギ抗ウサギI
g抱合体を利用することにより、ドットにおいて、常用
の抱合体よりも10分の1の少ない量のビオチニル化ウサ
ギIgGを検出することが可能である。
実施例41 アルカリホスファターゼ−デキストランへの抗体の共有
カップリング 精製したウサギ抗マウスIgG(RAM)(DAKO A/S,デン
マーク,cat No.Z259)を3種類のAP−デキストラン調製
物(実施例22、溶液A及びB、並びに実施例23、溶液B
に記載の通りにデキストランにアルカリホスファターゼ
をカップル化したもの)にカップル化させた。
抗体のカップリングについての手順は下記の通りであ
る。
RAMのカップリングのために調製した3種類のAP−デ
キストラン(A−C)は下記の通りである: A:6モルのアルカリホスファターゼ/デキストランモ
ル; B:7モルのアルカリホスハァターゼ/デキストランモ
ル; C:15モルのアルカリホスファターゼ/デキストランモ
ル。
これらの3種のAP−デキストラン(それぞれA−C)
を用いて調製した3つのカップリングサンプル(サンプ
ルA−C)は全て; 1.55mg/mlのRAM; 0.2mg/mlのデキストランに相当するAP−デキストラン; 0.5Mのリン酸水素二カリウム/水酸化ナトリウム(pH1
0.0); を含んだ。
これらのサンプルを37℃で24時間インキュベートし
た。
得られる抱合体中のカップル化RAMの含有量をSephacr
yl S−300 HRでゲル濾過により決定し、そしてその結果
は下記の通りである。
実施例42 抗体−デキストランへのアルカリホスファターゼの共有
カップリング 3種の抗体−デキストラン調製物をアルカリホスファ
ターゼにカップル化させた。抗体、即ち、ヤギ抗マウス
Ig(DAKO A/S,デンマーク,cat No.Z420)を実施例24溶
液A、並びに実施例25、溶液A及びBに記載の通りにDV
S−活性化デキストランにカップル化させた。
アルカリホスファターゼのカップリングについての手
順は下記の通りである:3種の抗体−デキストランの調製
物それぞれをアルカリホスファターゼ及びバッファーと
混合して、下記の最終濃度にした。
全てのサンプルは: 2.0mg/mlのアルカリホスファターゼ; 0.29mg/mlのデキストランに相当する抗体−デキストラ
ン; 0.8Mのリン酸水素二カリウム/塩酸(pH9.0); を含んだ。
サンプルA:4.5モルのヤギ抗マウスIg/デキストランモル サンプルB:7モルのヤギ抗ウサギIg/デキストランモル サンプルC:10モルのヤギ抗ウサギIg/デキストランモル カップリングはゆっくり撹拌しながら24℃で22時間行
った。
APカップリングの度合いをSephacryl S−300 HRでの
ゲル濾過により決定し、そして結果は下記の通りであ
る。
実施例43 アルカリホスファターゼ−デキストランへのFab'フラグ
メントのカップリング。塩濃度及び温度の影響 A.JohnstoneとR.Thorpeの「lmmunochemistry in Prac
tice」第2版、1987,頁57−58に従ってヤギ抗マウスIg
(DAKO A/S,デンマーク,cat No.Z420)より調製したFa
b'フラグメント〔Fab'フラグメントとは、一つの抗原結
合部位と一つの遊離SH基を含んで成る抗体フラグメント
である;かかるフラグメントは抗体分子をペプシンで処
理し(いわゆるF(ab)'2フラグメントを作るため)、
次いでDTTで処理することによって製造される〕を、実
施例20の溶液D(24時間)に記載の通りにAP−デキスト
ランにカップル化させた。
カップリング手順は下記の通りである:AP−デキスト
ランへのヤギ抗マウスFab'−フラグメントのカップリン
グのための溶液を、下記の最終濃度となるように調製し
た。
0.63mg/mlのヤギ抗マウスFab'−フラグメント; 0.196mg/mlのデキストランに相当するAP−デキストラ
ン。
サンプルA及びB:0.5Mのリン酸水素二カリウム/塩酸
(pH8.0); サンプルC及びD:0.75Mのリン酸水素二カリウム/塩
酸(pH8.0)。
透明な溶液をゆっくり振盪させながら24時間; A及びC:24℃ B及びD:30℃ でインキュベートした。
インキュベート後、カップル化ヤギ抗マウスFab'フラ
グメントの含有量をSephacrylでのゲル濾過により決定
し、そしてその結果は下記の通りである。
実施例44 西洋ワサビペルオキシダーゼへのFab'フラグメントのカ
ップリング。pHの影響 ヤギ抗F(ab')フラグメントより調製したFab'フ
ラグメント(A.JohnstoneとR.Thorpcの「Immunochemist
ry in Practice」第2版、1987、頁57−58に従う)を、
実施例22に記載の通りに生成したHRP−デキストラン(4
8時間)に、5種類のpHでカップル化させた。
カップリング手順は下記の通りである:HRP−デキスト
ランにFab'フラグメントをカップリングするための5種
類の溶液(A−E)を下記の最終濃度になるように調製
した。
全てのサンプルは: 0.67mg/mlのヤギ抗ウサギFab'フラグメント; 0.29mg/mlのデキストランに相当する−デキストラ
ン; 0.50Mのリン酸水素二カリウム/塩酸; を含んだ。
リン酸水素二カリウムバッファーのpH値は サンプルA:pH5.0 サンプルB:pH6.0 サンプルC:pH7.0 サンプルD:pH8.0 サンプルE:pH9.0 とした。
5種類の透明溶液をゆっくりゆらしながら24℃で20時
間インキュベートした。
Fab'フラグメントのカップリングの程度をSephacryl
S−300 HRでのゲル濾過によって決定し、その結果は下
記の通りである。
実施例45 アルカリホスファターゼのチオール化 MW140,000のアルカリホスファターゼ(AP)(Boehrin
ger Mannhein,cat.No.556602,グレード1)をN−スク
シニミジル3−(2−ピリジル−ジチオ)プロピオネー
ト(SPDP)(Pharmacia,スウェーデン,cat No.17−0458
−01)によってチオール化した。
本目的のため、Carlssonら、Biochem.J.(1978)173,
723−737により最初に述べられたタンパク質のチオール
化についての一般手順を、下記の通りに更に開発した: チオール化手順: 1.0mlのアルカリホスファターゼ調製物〔3MのNaCl,1m
MのMgCl2,0.1mMのZnCl2,30mMのトリエタノールアミノ
(pH7.6)中10mg/ml〕に、28.6μlのSPDP(99.9%のエ
タノール中10mM)を加える。(SPDPの量は変えてよく、
そしてこれは置換の所望する程度、即ち、APのモル当り
の2−ピリジルジスルフィド構造のモル数に依存す
る)。SPDP溶液を撹拌したAP溶液に滴下し、次いでこの
反応混合物を24℃で約30分インキュベートする。
インキュベーション後、少量(50〜100μl)のサン
プルを抜き取り、そして過剰のSPDP、遊離のN−ヒドロ
キシスクシニミド及び任意のその他の低分子量物質を除
くために、0.1MのNaCl,1mMのMgCl2及び0.1mMのZnCl2
含む0.05Mのトリス/HCl(pH7.2)によるSephadexでのゲ
ル濾過に付した。
ゲル濾過したサンプルを、修飾APにおける2−ピリジ
ルジスルフィド構造の含有量(チオール基の最終含有
量)を決定するために用い、そして下記の通りに処理し
た: 280nm及び343nmでの吸収を測定し、その後ジチオスレ
イトール(DTT)を10mMの最終濃度となるように加え
た。23℃で10分のインキュベーション後、343nmでの吸
収を再び測定した。
DTTによる処理は、343nmで8.08×103M-1cm-1の吸収率
を有する2−ピリジン−2−チオンの放出を及ぼす。
放出されたピリジン−2−チオンの量はAPにおける2
−ピリジルジスルフィド基の含有量に等しい。2−ピリ
ジルジスルフィド基自体が280nmで吸収性を示すため、2
80nm(A280)で測定した吸収を基礎として計算すると誤
まった高めのタンパク質濃度が得られるであろう。この
追加の吸収は、総A280から、2−ピリジルジスルフィド
基のA280付与を差し引くことによって修正できうる。前
者の付与は下記の式を用いて計算できる。
(還元に基づいて放出されたピリジン−2−チオンの濃
度)×5.1×103M-1cm-1=2−ピリジルジスルフィド基
に基づくA280(5.1×103M-1cm-1は2−ピリジルジスル
フィド基にとっての280nmでのモラー吸収率である)。
修飾AP中の2−ピリジルジスルフィド構造の含有量
(=チオール基の最終含有量)を、APの10通りのチオー
ル化について前記の通りに決定した。各サンプルを上記
の通りに処理し(即ち、インキュベーション中に4モル
のSPDP/APモル)、そして1.85±0.25モルの2−ピリジ
ルジスルフィド/APモルが得られた。
その間、2−ピリジルジスルフィド修飾APの混合物の残
り(ゲル濾過に付していない)をDTTで処理し、タンパ
ク質カップル化2−ピリジルジスルフィド構造を還元さ
せた。これは上記と同じ方法、即ち、DTTを最終濃度10m
Mとなるように加え、次いでこの混合物を20〜23℃で約
5〜10分インキュベートすることによって行った。導入
した2−ピリジルジスルフィド構造の還元はDTTによりp
H7.2で非常に迅速に行われ(<1〜2分)、そしてAPの
天然の−S−S−架橋がAPの内部構造内に深く埋れる
と、それらはこの処理によっては還元されないであろ
う。
還元後、チオール化APを所望のカップリングバッファ
ーによるSephadex G−25でのゲル濾過(PD−10カラムを
使用)によって低分子量物質から分け、そしてそのすぐ
後(1時間以内)カップリングに付し、なぜならチオー
ル基は非常に反応性であり、従って不要の反応を受けう
るからである。修飾APは従って2−ピリジルジスルフィ
ド形態で保存せねばならず(必要ならば前述のトリス/H
Clバッファーの中で4℃で一夜)、そして使用直前に還
元する。
1.85±0.25モルの2−ピリジルジスルフィド構造/AP
モルの含有量は、AP活性の損失をもたらさず、そしてDT
Tによるその後の反応はもとのAP活性の約5%ぐらいの
損失しかもたらさない。
実施例46 DVS−活性化デキストランへのチオール化APのカップリ
ング。pHの影響 チオール化AP(SH−AP)を、デキストランのグラム当
り1500μmoleのビニル基を有するピークMW500,000のDVS
−活性化デキストラン(「バッチDex−II」)にカップ
ル化させた。チオール化APは実施例45に記載の通りに製
造し、そして平均して2.1モルのSH基/アルカリホスフ
ァターゼモルを含む。
カップリング手順は下記の通りである:DVS−活性化デ
キストランにチオール化APをカップリングするための3
種類の溶液(A−C)を下記の最終濃度となるように調
製した。
全ての溶液は: 2.0mg/mlのチオール化AP; 0.286mg/mlのDVS−活性化デキストラン; 0.50Mのリン酸水素二カリウム/塩酸; を含む。
リン酸水素二カリウムバッファーのpH値は: 溶液A:pH7.0 溶液B:pH8.0 溶液C:pH8.5 とした。
透明溶液を24℃で24時間ゆっくりゆらしながらインキ
ュベートした。
カップル化したチオール化APの含有量はSephacryl S
−300 HRでのゲル濾過により決定し、その結果は下記の
通りである: 実施例47 DVS−活性化デキストランへのチオール化APのカップリ
ング。時間及び温度の影響 チオール化AP(SH−AP)を、デキストランのグラム当
り1500μmoleのビニル基を有するピークMW500,000のDVS
−活性化デキストラン(「バッチDex−II」)にカップ
ル化させた。チオール化APは実施例45に記載の通りに製
造し、そして平均して2モルのSH基/アルカリホスファ
ターゼモルを含む。
カップリング手順は下記の通りである:DVS−活性化デ
キストランにチオール化APをカップリングするための溶
液を下記の最終濃度となるように調製した。
1.0mg/mlのチオール化AP; 0.143mg/mlのDVS−活性化デキストラン; 0.5Mのリン酸水素カリウム/塩酸(pH8.0) その透明溶液をゆっくりゆらしながら24℃で4時間イ
ンキュベートし、次いでゆらさずに4℃で144時間イン
キュベートする。
様々なインキュベーション時間の後にサンプルを抜き
取り、そしてカップル化SH−アルカリホスファターゼの
含有量をSephacryl S−300 HRでのゲル濾過により決定
した。その結果は下記の通りである。
実施例48 DVS−活性化デキストランへのチオール化APのカップリ
ング。塩濃度の影響 チオール化AP(SH−AP)を、デキストランのグラム当
り1500μmoleのビニル基を有するピークMW500,000のDVS
−活性化デキストラン(「バッチDex−II」)をカップ
ル化させた。このチオール化APは実施例45に記載の通り
に製造し、そして平均して1.6モルのSH基/アルカリホ
スファターゼモルを含む。
カップリング手順は下記の通りである。DVS−活性化
デキストランにチオール化APをカップリングするための
4種類の溶液(A−D)を下記の最終濃度となるように
調製した: 全ての溶液は: 2.20mg/mlのチオール化AP; 0.314mg/mlのDVS−活性化デキストラン; リン酸水素二カリウム/塩酸(pH8.0) を含む。
バッファー中のリン酸水素二カリウムの濃度は: 溶液A:0.10M 溶液B:0.25M 溶液C:0.50M 溶液D:0.75M とした。
その透明な溶液を24℃で24時間ゆっくりゆらしながら
インキュベートした。
カップル化したチオール化APの含有量をSephacryl S
−300 HRでのゲル濾過により決定し、そしてその結果は
下記の通りである: 実施例49 DVS−活性化デキストランのチオール化APのカップリン
グ。チオール化AP濃度の影響 チオール化AP(SH−AP)を、デキストランのグラム当
り1500μmoleのビニル基を有するピークMW500,000のDVS
−活性化デキストラン(「バッチDex−II」)にカップ
ル化させた。チオール化APを実施例45に記載の通りに製
造し、そして平均して1.7モルのSH基/アルカリホスフ
ァターゼモルを含む。
カップリング手順は下記の通りである:DVS−活性化デ
キストランにチオール化APをカップリングするための3
種類の溶液(A−C)を下記の最終濃度となるように調
製した: 全ての溶液は: 0.50Mのリン酸水素二カリウム/塩酸(pH8.0)を含ん
だ。
溶液A:0.90mg/mlのSH−AP; 0.129mg/mlのDVS−活性化デキストラン; 溶液B:1.8mg/mlのSH−AP; 0.258mg/mlのDVS−活性化デキストラン; 溶液C:3.6mg/mlのSH−AP; 0.516mg/mlのDVS−活性化デキストラン。
その透明溶液をゆっくりゆらしながら24℃でインキュ
ベートした。様々なインキュベーション時間後にサンプ
ルを抜き取り、そしてカップル化チオール化APの含有量
をSephacryl S−300 HRでのゲル濾過により決定した。
その結果は下記の通りである。
実施例50 DVS−活性化デキストランへのチオール化APのカップリ
ング。温度の影響 チオール化AP(SH−AP)を、デキストランのグラム当
りに1500μmoleのビニル基を有するピークMW500,000のD
VS−活性化デキストラン(「バッチDex−II」)にカッ
プル化させた。チオール化APは実施例45に記載の通りに
製造し、そして平均して1.9モルのSH基/アルカリホス
ファターゼモルを含む。
カップリング手順は下記の通りである:DVS−活性化デ
キストランにチオール化APをカップリングするための溶
液を下記の最終濃度となるように調製した: 1.9mg/mlのSH−AP; 0.271mg/mlのDVS−活性化デキストラン; 0.50Mのリン酸水素二カリウム/塩酸(pH8.0)。
その透明溶液を等容量の2つのサンプル分け(A及び
B)、これは次に下記の温度でゆっくりゆらしながら22
時間インキュベートした: サンプルA:24℃ サンプルB:30℃ カップル化チオール化APの含有量をSephacryl S−300
HRでのゲル濾過により決定し、そしてその結果は下記
の通りである。
実施例51 DVS−活性化デキストランへのチオール化APのカップリ
ング。チオール化APとDVS−活性化デキストランのモル
比の影響。高い比率 チオール化AP(SH−AP)を、デキストランのグラム当
りに1500μmoleのビニル基を有するピークMW500,000のD
VS−活性化デキストラン(「バッチDex−II」)にカッ
プル化させた。チオール化APは実施例45に記載の通りに
製造し、そして平均して1.9モルのSH基/アルカルホス
ファターゼモルを含む。
カップリング手順は下記の通りである:活性化デキス
トランにチオール化APをカップリングするための3種類
の溶液(A−C)を下記の最終濃度となるように調製し
た。
全ての溶液は; 1.9mg/mlのSH−AP; 0.5Mのリン酸水素二カリウム/塩酸(pH8.0)、 を含む。
溶液A:0.543mg/mlのDVS−活性化デキストラン SH−AP:デキストラン=12:1; 溶液B:0.272mg/mlのDVS−活性化デキストラン SH−AP:デキストラン=25:1; 溶液C:0.136mg/mlのDVS−活性化デキストラン SH−AP:デキストラン=50:1。
その透明溶液を24℃で22時間ゆっくりゆらしながらイ
ンキュベートした。
カップル化チオール化APの含有量をSephacryl S−300
HRでのゲル濾過により決定、その結果は下記の通りで
ある: 実施例52 DVS−活性化デキストランへのチオール化APのカップリ
ング。チオール化APと活性化デキストランのモル比の影
響。低い比率 チオール化AP(SH−AP)をデキストランのグラム当り
1500μmoleのビニル基を有するピークMW500,000のDVS−
活性化デキストラン(「バッチDex−II」)にカップル
化させた。チオール化APは実施例45に記載の通りに製造
し、そして平均して1.6モルのSH基/アルカリホスファ
ターゼモルを含む。
カップリング手順は下記の通りである:DVS−活性化デ
キストランにチオール化APをカップリングするための3
種類の溶液(A−C)を下記の最終濃度となるように調
製した。
全ての溶液は; 1.8mg/mlのSH−AP; 0.50Mのリン酸水素二カリウム/塩酸(pH8.0): を含む。
溶液A:1.07mg/mlのDVS−活性化デキストラン (SH−AP:デキストラン=6:1); 溶液B:0.536mg/mlのDVS−活性化デキストラン (SH−AP:デキストラン=12:1); 溶液C:0.357mg/mlのDVS−活性化デキストラン (SH−AP:デキストラン=18:1)。
その透明な溶液をゆっくりゆらしながら24℃で22時間
インキュベートした。
カップル化チオール化APの含有量をSephacryl S−300
HRでのゲル濾過により決定し、そしてその結果は下記
の通りである: 実施例53 抗体−デキストランへのチオール化APのカップリング。
pHの影響 チオール化AP(SH−AP)を抗体−デキストラン〔実施
例25、サンプルBに記載の通りに製造し、そしてデキス
トランのモル当り10モルの抗体(ヤギ抗マウス)を含
む〕にカップル化させた。チオール化APは実施例45に記
載の通りに製造し、そして平均して1.4モルのSH基/ア
ルカリホスファターゼモルを含む。
カップリング手順は下記の通りである:抗体−デキス
トランにチオール化APをカップリングするための2種類
の溶液を下記の最終濃度となるように調製した。
両溶液は: 0.94mg/mlのチオール化AP; 0.134mg/mlのデキストラン; 0.50Mのリン酸水素二カリウム/塩酸; を含む。
リン酸水素二カリウムバッファーのpH値は 溶液A:pH7.0 溶液B:pH8.0 とした。
その透明溶液をゆっくりゆらしながら24℃で22時間イ
ンキュベートした。
カップル化チオール化APの含有量をSephacryl S−300
HRでのゲル濾過により決定し、そしてその結果は下記
の通りである。
実施例54 アルカルホスファターゼ−デキストランへのチオール化
抗体のカップリング ヤギ抗マウスIg(GAM)(DAKO A/S,デンマーク,cat N
o.Z420)をN−スクシニミジル−3−(2−ピリジルジ
チオ)プロピオネート(SPDP)(Pharmacia,cat.No.17
−0458−01)でチオール化し、次いで2種類のアルカリ
ホスファターゼ−デキストラン(AP−デキストラン)調
製物にカップル化させた。第1のAP−デキストランを実
施例52、溶液Bに記載の通りに調製し、そしてデキスト
ランのモル当り11モルのアルカリホスファターゼを含ん
だ;第2は実施例51、溶液Bに記載の通りに調製し、そ
してデキストランのモル当り18モルのアルカリホスファ
ターゼを含んだ。このチオール化抗体はCarlssonら、Bi
ochem.J.(1978)173 723−737に最初に記載のタンパク
質のチオール化についての一般手順に従って調製し、そ
して平均して4モルのSH基/ヤギ抗マウス抗体モルを含
んだ。
チオール化ヤギ抗マウスIg(SH−GAM)のカップリン
グのための手順は下記の通りである:AP−デキストラン
へのSH−GAMのカップリングのための4種類の溶液を下
記の最終濃度となるように調製した: 全ての溶液は: 2.0mg/mlのSH−GAM; 0.50Mのリン酸水素二カリウム/塩酸(pH8.0); を含んだ。
A及びB:10モルのアルカリホスファターゼ/デキストラ
ンのモル; C及びD:18モルのアルカリホスファターゼ/デキストラ
ンのモル。
A:0.516mg/mlのデキストランに相当するAP−デキストラ
ン; B:0.258mg/mlのデキストランに相当するAP−デキストラ
ン; C:0.516mg/mlのデキストランに相当するAP−デキストラ
ン; D:0.258mg/mlのデキストランに相当するAP−デキストラ
ン。
その透明溶液はゆっくりゆらしながら24℃で24時間イ
ンキュベートした。
SH−GAMのカップリングの程度はSephacryl S−300 HR
でのゲル濾過により決定し、そしてその結果は下記の通
りである。
実施例55 西洋ワサビペルオキシダーゼ−デキストランへのモノク
ローナルネズミ抗体のカップリング プロテインA精製したマウス抗ヒトカッパー軽鎖(DA
KO A/S,デンマーク,cat No.M827)をHRP−デキストラン
にカップル化させた。このHRP−デキストランは実施例1
2に記載の通りに調製した(48時間、4℃のインキュベ
ーション)。このHRP−デキストランはデキストランの
モル当りの16モルの西洋ワサビペルオキシダーゼを含
む。
カップリング手順は下記の通りである。HRP−デキス
トランへのマウス抗ヒトカッパー軽鎖のカップリングの
ための3種類の溶液(A−C)を下記の最終濃度となる
ように調製した。
全てのサンプルは: 0.30mg/mlのデキストランに相当するHRP−デキストラ
ン; 2.74mg/mlのマウス抗ヒトカッパー軽鎖; 0.7Mのリン酸水素二カリウム;塩酸又は水酸化ナトリ
ウムのいづれかで A:pH8.4 B:pH9.2 C:pH10.0 に滴定。
その透明な溶液を撹拌せずに24℃で A:24時間、 B及びC:6時間、 インキュベートした。
カップル化マウス抗ヒトカッパー軽鎖の含有量をSeph
acryl S−300 HRでのゲル濾過により決定し、そしてそ
の結果は下記の通りである。
実施例56 ネズミモノクローナル抗体と、ペルオキシダーゼ及びウ
サギ抗マウスIgでカップル化されたデキストランとの複
合体。モノクローナル抗体の種々の濃度の影響 マウス抗ヒトカッパー軽鎖(DAKO A/S,デンマーク,ca
t No.M827)を、西洋ワサビペルオキシダーゼ及びウサ
ギ抗マウスIgでカップル化されたデキストラン(HRP−
デキストラン/RAM)と複合化させた。後者を実施例36
C、溶液Bに記載の通りに調製した。
複合体の形成; マウス抗ヒトカッパー軽鎖とHRP−デキストラン/RAM
とでの複合形成のための7種類のサンプル(A−G)を
下記の最終濃度となるように調製した: サンプルは: 0.020mg/mlのデキストラン及び0.042mg/mlのRAMに相当
するHRP−デキストラン/RAM抱合体、 並びに A:0.003mg/mlのマウス抗ヒトカッパー軽鎖; B:0.006mg/mlのマウス抗ヒトカッパー軽鎖; C:0.012mg/mlのマウス抗ヒトカッパー軽鎖; D:0.030mg/mlのマウス抗ヒトカッパー軽鎖; E:0.061mg/mlのマウス抗ヒトカッパー軽鎖; F:0.121mg/mlのマウス抗ヒトカッパー軽鎖; G:0.242mg/mlのマウス抗ヒトカッパー軽鎖; を含んだ。
複合体の形成は室温で2時間進行させ、そしてそのサ
ンプルをELISAで試薬した。
ELISA: ELISAは「一般のELISA手順」に従って二層技術として
行った。
第1層は、0.01Mのリン酸ナトリウム、0.145MのNaC
l、pH7.2中のそれぞれ5μg/ml、1μg/ml、0.2μg/ml
及び0.04μg/mlのヒト血清タンパク質を用いて形成し
た。
第2層は、12ng/mlのデキストランに相当する複合体
(A−G)の希釈物(0.01Mのリン酸ナトリウム、0.145
MのNaCl、0.1%のツイーン20、pH7.2で希釈)。
発色HRP基質としてオルト−フェニレンジアミン/過
酸化水素を10分の反応時間で用いた。
結果: ELISA分析の結果を図6に示す。これは、複合体の形
成において用いたHRP−デキストラン/RAM抱合体に対す
るマウス抗ヒトカッパー軽鎖の比の関数としての、ELIS
Aにおける第1層のために用いた4通りの濃度のヒト血
清タンパク質それぞれについて得られた492nmでの吸収
を示す(抱合体におけるデキストランのmg当りのマウス
抗ヒトカッパー軽鎖のmgとして表わす)。
わかる通り、約4mgのマウス抗ヒトカッパー軽鎖/デ
キストランmgの比で吸収は水平となった。
実施例57 ビオチニル化ウサギポリクローナル抗体と、西洋ワサビ
ペルオキシダーゼ及びストレプトアビジンでカップル化
された高分子量デキストランとで形成された複合体 精製ウサギ抗ヒトカッパー軽鎖(DAKO A/S,デンマー
ク,cat No.A192)をKendallらJournal of lmmunologica
l Methods(1983)56 329−339に従ってN−ビオチニル
−ε−アミノ−カプロン酸N−ヒドロキシスクシニミド
エステル(Sigma,cat.No.B2643)によりビオチニル化し
た。タンパク質のmg当り0.04μmoleのビオチンを使用し
た。
次にビオチニル化ウサギ抗ヒトカッパー軽鎖を西洋ワ
サビペルオキシダーゼ及びストレプトアビジン(HRP−
デキストラン/ストレプトアビジン)でカップル化され
た高分子量デキストランに複合化させた。このHRP−デ
キストラン/ストレプトアビジンは実施例39に記載の通
りに調製した。
複合体の形成: ビオチニル化ウサギ抗ヒトカッパー軽鎖とHRP−デキ
ストラン/ストレプトアビジンとでの複合体の形成のた
めの3種類のサンプル(A−C)を下記の最終濃度とな
るように調製した。
全てのサンプルは: 0.2mg/mlのデキストラン及び0.12mg/mlのストレプト
アビジンに相当するHRP−デキストラン/ストレプトア
ビジン抱合体、 を含んだ。
A:0.156mg/mlのビオチニル化ウサギ抗ヒトカッパー軽
鎖; B:0.309mg/mlのビオチニル化ウサギ抗ヒトカッパー軽
鎖; C:0.465mg/mlのビオチニル化ウサギ抗ヒトカッパー軽
鎖。
複合体の形成は室温で2時間進行させ、そしてそのサ
ンプルをELISA及び免疫組織化学手順で試験した。
ELISA: ELISAは下記の手順に従って二層技法として実施し
た。
第1層は、0.01Mのリン酸ナトリウム、0.145MのNaC
l、pH7.2で希釈した5μg/mlのヒト血清タンパク質を用
いて形成した。
第2層は、2μg/mlのデキストラン〜0.0625μg/mlの
デキストランを含む複合体サンプル(A−C)それぞれ
の6系列希釈物(0.01Mのリン酸ナトリウム、0.145MのN
aCl、0.1%のツイーン20、pH7.2)。
発色HRP基質としてオルト−フェニレンジアミン/過
酸化水素を、2分の反応時間で使用した。
結果: 図7においてELISA分析の結果を示す。これは、各複
合抱合体の希釈率の関数としての3種のサンプル(A−
C)のそれぞれについて得られる492nmでの吸収を示
す。
わかる通り、一定濃度の複合化抱合体について、この
複合体が約0.309〜0.465mg/mlのビオチニル化ウサギ抗
ヒトカッパー軽鎖の濃度を用いて形成したときに最大値
の吸収が達成された。
免疫組織化学 免疫組織化学分析は「Handbook,lmmunochemical Stai
ning Methods」,Sally,J.Naish,DAKO Corporation,1989
に従って実施した。
サンプルA−Cにおける複合体はトンシル組織切版で
試験し、各サンプルは0.1〜0.0125mg/mlのデキストラン
に相当する範囲の濃度に希釈した。
発色HRP基質としてジアミノベンジジンテトラヒドロ
クロリド(DAB/過酸化水素を使用した。
コントロール法として、3段LSAB法(「Handbook,lmm
unochemical Staining Methods」に記載)を利用した。
下記の結果が得られた。
結果: 免疫組織化学の結果は、利用した濃度のレベルにおい
て、この3段LSAB法は、HRP−デキストラン/−ストレ
プトアビジン抱合体とビオチニル化ウサギ抗ヒトカッパ
ー軽鎖とで形成された本複合体を基礎とする一段法より
若干優れているにすぎないことが示された。従って、本
発明にかかわる複合化抱合体を用いることにより、かか
る免疫組織化学分析をかなり簡単にすることができ、し
かも非常に満足たる染色を達成することが可能である。
実施例58 ネズミモノクローナル抗体と、西洋ワサビペルオキシダ
ーゼ及びウサギ抗マウスIgGでカップル化されたデキス
トランとで形成された複合体。濃度の影響。
マウス抗ヒトカッパー軽鎖(DAKO A/S,デンマーク,ca
t No.M827)を西洋ワサビペルオキシダーゼ及びウサギ
抗マウスIgGでカップル化されたデキストラン(HRP−デ
キストラン/RAM)と複合化させた。HRP−デキストラン/
RAM調製物を実施例36C、溶液Bに記載の通りに調製し
た。
複合体の形成: 一定量のHRP−デキストラン/RAMと、一定量のマウス
抗ヒトカッパー軽鎖とを様々な最終容量で混合すること
により5種類のサンプル(A−E)を調製した。下記の
最終濃度のマウス抗ヒトカッパー軽鎖を有するサンプル
を調製した。
A:0.280mg/ml; B:0.140mg/ml; C:0.093mg/ml; D:0.070mg/ml; E:0.056mg/ml。
その透明な溶液を室温で2時間インキュベートし、次
いでELISA及び免疫組織化学的に試験した。
ELISA: ELISAは下記の手順に従って二層技法として実施し
た。
第1層は、0.01Mのリン酸ナトリウム、0.145MのNaC
l、0.1%のツイーン20、pH7.2で希釈した5μg/mlのヒ
ト血清タンパク質を用いて形成した。
第2層:0.01〜0.00013μg/mlのマウス抗ヒトカッパー
軽鎖を含む各複合体サンプルの5種類の系列希釈物(0.
01Mのリン酸ナトリウム、0.145MのNaCl、0.1%のツイー
ン20、pH7.2で希釈)。
発色基質としてオルト−フェニレンジアミン/過酸化
水素を10分の反応時間で用いた。
結果: 図8にELISA分析の結果を示す。これは、各複合化抱
合体サンプル中のマウス抗ヒトカッパー軽鎖の濃度の関
数として5つのサンプル(A−E)それぞれについて得
られる492nmでの吸収を示す。
わかる通り、一定濃度のマウス抗ヒトカッパー軽鎖で
のサンプル(A−E)それぞれについての吸収値は比較
的小さな変化しか示さなかった。このことは、利用した
濃度では、複合体が形成される容量はほんのわずかな影
響しかないことを示唆した。
免疫組織化学; 免疫組織化学は「Handbook,lmmunochemical Staining
Methods」,Sally,J.Naish,DAKO Corporation,1989に従
って実施した。
サンプルを扁桃腺組織切片で試験し、各サンプルは0.
028〜0.0035mg/mlのマウス抗ヒトカッパー軽鎖に相当す
る範囲の濃度に希釈した。
発色HRP基質としてジアミノベンジジンテトラクロリ
ド(DAB)/過酸化水素を用いた。
コントロールの目的のため、常用の抱合体、即ち、西
洋ワサビペルオキシダーゼ−ラベル化ウサギ抗ヒトカッ
パー軽鎖(DAKO A/S,デンマーク,cat No.P129)を、そ
の製造者の推奨に従って希釈して利用し、そしてLSAB法
(「Handbook,lmmunochemical Staining Methods」にDA
KO Corporation,1989)も利用した。
下記の結果が得られた。
結果: 免疫組織化学分析の結果は、HRP−デキストラン/RAM
抱合体とマウス抗ヒトカッパー軽鎖とで形成された本複
合体を基礎とする一段法が、三段LSAB法より若干優れて
おり、そして常用の抱合体を基礎とする一段法より明ら
かに優れていることを示した。これも分析準備の簡単さ
及び得られる染色強度に関する本発明にかかわる複合化
抱合体の利用にかかわる利点を例証する。
フロントページの続き (72)発明者 ボーニッシュ,トーマス アメリカ合衆国,カリフォルニア 93111,サンタ バーバラ,サン ロド リゴ 5073 (56)参考文献 特開 昭49−6065(JP,A) 特開 昭59−153172(JP,A) 特開 平2−138346(JP,A) 特開 昭52−134020(JP,A)

Claims (27)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジビニルスルホンに由来する複数の成分が
    共有結合している水溶性ポリマー担体分子を含んで成る
    水溶性試薬であって、各成分は、ジビニルスルホン分子
    の2個のビニル基の一方とこのポリマー担体分子上の反
    応性官能基とで形成される共有結合を介して付加されて
    おり、付加状態にある複数の前記成分は残留ビニル基が
    遊離となっており、且つ、当該遊離ビニル基に対して反
    応性である官能基を有する分子性物質であって当該ポリ
    マー担体分子とは異なるものと反応することが可能であ
    る、水溶性試薬。
  2. 【請求項2】前記ポリマー担体分子が、天然及び合成の
    多糖類、ホモポリ(アミノ酸)、天然及び合成のポリペ
    プチド及びタンパク質、並びにポリビニルアルコール、
    ポリアリルアルコール及びポリエチレングリコール及び
    置換化ポリアクリレートを包含する求核官能基を有する
    合成ポリマーから成る群から選ばれる、請求項1に記載
    の試薬。
  3. 【請求項3】前記ポリマー担体分子が、カルボキシメチ
    ル−デキストランを含むデキストラン、デンプン、ヒド
    ロキシエチル−デンプン、ヒドロキシプロピル−デンプ
    ン、グリコーゲン、アガロース誘導体、並びにヒドロキ
    シエチル−及びヒドロキシプロピル−セルロースを含む
    セルロース誘導体、並びに天然ゴムから成る群から選ば
    れる、請求項1に記載の試薬。
  4. 【請求項4】それぞれがジビニルスルホンに由来する連
    結基を介して下記ポリマー担体分子とは異なる複数の一
    定の分子性物質が共有結合している水溶性ポリマー担体
    を含んで成る水溶性抱合体であって、前記ポリマー担体
    分子への前記連結基の付加が、ジビニルスルホン分子の
    2個のビニル基の一方と前記担体分子上の反応性官能基
    とで形成される共有結合を介しており、そして前記連結
    基への分子性物質の付加が、前記ジビニルスルホンに由
    来する他方のビニル基と前記分子性物質上の官能基とで
    形成される共有結合を介している、水溶性抱合体。
  5. 【請求項5】前記ポリマー担体分子に、ジビニルスルホ
    ンに由来する1又は複数の成分が更に共有結合してお
    り、各成分はジビニルスルホン分子の2個のビニル基の
    一方とこのポリマー担体分子上の反応性官能基とで形成
    される共有結合を介して付加されており、付加状態にあ
    る少なくとも1つの前記成分は残留ビニル基が遊離とな
    っており、且つ、前記遊離のビニル基に対して反応性で
    ある官能基を有する更なる分子性物質と反応することが
    可能である、請求項4に記載の抱合体。
  6. 【請求項6】前記の共有結合分子性物質が:フェリチ
    ン、フィコエリスリン、フィコシアニン及びフィコビリ
    ンを含むタンパク質、西洋ワサビペルオキシダーゼ、ア
    ルカリホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、ガラ
    クトシダーゼ及びウレアーゼを含む酵素;毒素;薬剤;
    色素;蛍光;ルミネッセンス、燐光及びその他の発光物
    質;イミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、
    ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)及びデスフェリオ
    キサミンBを含む金属キレート化性物質;放射性アイソ
    トープでラベルした物質;並びに重原子でラベルした物
    質;から成る群から選ばれる、請求項4又は5に記載の
    抱合体。
  7. 【請求項7】前記共有結合分子性物質が、生物起源の物
    質の相補性分子又は相補性構造領域に選択的に結合する
    又は選択的に反応することができるターゲッティング物
    質である、請求項4又は5に記載の抱合体。
  8. 【請求項8】少なくとも1個が他のものとは異なる2個
    以上の分子性物質が共有結合している水溶性ポリマー担
    体分子を含んで成る水溶性抱合体であって、各分子性物
    質はジビニルスルホンに由来する連結基を介して付加さ
    れており、前記ポリマー担体分子への前記連結基それぞ
    れの付加はジビニルスルホン分子の2個のビニル基のう
    ちの一方と前記担体分子上の反応性官能基とで形成され
    る共有結合を介しており、そして前記連結基への分子性
    物質の付加は前記ジビニルスルホン由来の他方のビニル
    基と前記分子性物質上の官能基とで形成される共有結合
    を介している、抱合体。
  9. 【請求項9】前記ポリマー担体分子が、天然及び合成の
    多糖類、ホモポリ(アミノ酸)、天然及び合成のポリペ
    プチド及びタンパク質、並びにポリビニルアルコール、
    ポリアリルアルコール及びポリエチレングリコール及び
    置換化ポリアクリレートを包含する求核官能基を有する
    合成ポリマーから成る群から選ばれる、請求項4,5又は
    8に記載の抱合体。
  10. 【請求項10】前記ポリマー担体分子が、カルボキシメ
    チル−デキストランを含むデキストラン、デンプン、ヒ
    ドロキシエチル−デンプン、ヒドロキシプロピル−デン
    プン、グリコーゲン、アガロース誘導体、並びにヒドロ
    キシエチル−及びヒドロキシプロピル−セルロースを含
    むセルロース誘導体、並びに天然ゴムから成る群から選
    ばれる、請求項4,5又は8に記載の抱合体。
  11. 【請求項11】前記分子性物質のうちの少なくとも1種
    が:フェリチン、フィコエリスリン、フィコシアニン及
    びフィコビリンを含むタンパク質、西洋ワサビペルオキ
    シダーゼ、アルカリホスファターゼ、グルコースオキシ
    ダーゼ、ガラクトシダーゼ及びウレアーゼを含む酵素;
    毒素;薬剤;色素;蛍光;ルミネッセンス、燐光及びそ
    の他の発光物質;イミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢
    酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)及び
    デスフェリオキサミンBを含む金属キレート化性物質;
    放射性アイソトープでラベルした物質;並びに重原子で
    ラベルした物質;から成る群から選ばれる、請求項8に
    記載の抱合体。
  12. 【請求項12】前記分子性物質のうちの少なくとも1種
    が、生物起源の物質の相補性分子又は相補性構造領域に
    選択的に結合する又は選択的に反応することができるタ
    ーゲッティング物質である、請求項8に記載の抱合体。
  13. 【請求項13】前記ターゲッティング物質が:抗原;ハ
    プテン;モノクローナル及びポリクローナル抗体;遺伝
    子プローブ;天然及び合成のオリゴー及びポリヌクレオ
    チド;天然及び合成のモノ−、オリゴー及び多糖類;レ
    クチン;アビジン及びストレプトアビジン;ビオチン;
    成長因子;ホルモン;レセプター分子;プロテインA及
    びプロテインG;から成る群から選ばれる、請求項7又は
    12に記載の抱合体。
  14. 【請求項14】請求項1に記載の水溶性試薬の製造方法
    であって、前記水溶性ポリマー担体をpH5以上の水性溶
    液の中でジビニルスルホンと反応させることを含んで成
    る方法。
  15. 【請求項15】請求項4又は5に記載の水溶性抱合体の
    製造方法であって: (i)前記水溶性ポリマー担体をジビニルスルホンとpH
    5以上の水性溶液中で反応させて、ジビニルスルホンに
    由来する複数の反応成分が共有結合している前記水溶性
    ポリマー担体の分子を含んで成る水溶性中間試薬を含む
    水性溶液を作り、 (ii)任意的に前記水溶性中間試薬を精製工程に付し、
    そして (iii)前記の任意的に精製した水溶性中間試薬を、前
    記反応性成分を介して、pH5以上の水性溶液中で分子性
    物質と反応させること、 を含んで成る方法。
  16. 【請求項16】請求項4又は5に記載の水溶性抱合体を
    製造するための方法であって、請求項1に記載の水溶性
    試薬をpH5以上の水性溶液中で分子性物質と反応させる
    ことを含んで成る方法。
  17. 【請求項17】前記分子性物質と前記水溶性試薬とが反
    応する前記水性溶液が、親液性塩を含む、請求項16に記
    載の方法。
  18. 【請求項18】請求項8に記載の水溶性抱合体の製造方
    法であって: (i)前記水溶性ポリマー担体をジビニルスルホンとpH
    5以上の水性溶液中で反応させて、ジビニルスルホンに
    由来する二以上の反応成分が共有結合している前記水溶
    性ポリマー担体の分子を含んで成る水溶性中間試薬を含
    む水性溶液を作り、 (ii)任意的に前記水溶性中間試薬を精製工程に付し、 (iii)前記の任意的に精製した水溶性中間試薬を、前
    記反応性成分を介して、pH5以上の水性溶液中で分子性
    物質と反応させて、水溶性中間抱合体を作り、ここでそ
    の条件は、前記反応性成分の全てが分子性物質と反応し
    てしまわないようなものとし、 (iv)任意的に前記水溶性中間抱合体を精製工程に付
    し、そして (v)前記の任意的に精製した水溶性中間抱合体を、先
    で未反応の反応性成分の反応を介して、pH5以上の水性
    溶液中で更なる分子性物質と反応させ、ここで前記の更
    なる分子性物質は前記中間抱合体に既に付加されている
    ものとは異なるである、 を含んで成る方法。
  19. 【請求項19】前記ポリマー担体分子が、カルボキシメ
    チル−デキストランを含むデキストラン、デンプン、ヒ
    ドロキシエチル−デンプン、ヒドロキシプロピル−デン
    プン、グリコーゲン、アガロース誘導体、並びにヒドロ
    キシエチル−及びヒドロキシプロピル−セルロースを含
    むセルロース誘導体、並びに天然ゴムから成る群から選
    ばれる、請求項14,15又は18に記載の方法。
  20. 【請求項20】段階(iii)における前記分子性物質と
    前記任意的に精製した水溶性中間試薬とが反応する前記
    水性溶液が、親液性塩を含む、請求項15又は18に記載の
    方法。
  21. 【請求項21】段階(v)における前記更なる分子性物
    質と前記任意的に精製した水溶性中間抱合体とが反応す
    る前記水性溶液が、親液性塩を含む、請求項18に記載の
    方法。
  22. 【請求項22】請求項8に記載の水溶性抱合体の製造方
    法であって、請求項5に記載の水溶性抱合体をpH5以上
    の水性溶液中で更なる分子性物質と反応させることを含
    んで成り、ここで前記更なる分子性物質は前記の反応性
    抱合体に既に付加されているものとは異なる方法。
  23. 【請求項23】前記更なる分子性物質と前記水溶性抱合
    体とが反応する前記水性溶液が、親液性塩を含む、請求
    項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】前記親液性塩が、リチウム、ナトリウ
    ム、カリウム及びアンモニウムの硫酸塩、リン酸塩、ク
    エン酸塩及び酒石酸塩から成る群から選ばれる、請求項
    17,20,21又は23に記載の方法。
  25. 【請求項25】酵素イムノアッセイ(EIA)、ラジオイ
    ムノアッセイ(RIA)並びに比濁及び濁度イムノアッセ
    イを含むイムノアッセイ;免疫組織化学手順;細胞化学
    手順;フローサイトメトリー;in situハイブリダイゼー
    ション技術;サザン及びノーザンブロッティングを含む
    膜ハイブリダイゼーション技術;バイオセンサー;並び
    にレクチン/炭水化物相互作用を基礎とする方法におい
    て請求項4もしくは5に記載の水溶性抱合体を利用する
    方法。
  26. 【請求項26】酵素イムノアッセイ(EIA)、ラジオイ
    ムノアッセイ(RIA)並びに比濁及び濁度イムノアッセ
    イを含むイムノアッセイ;免疫組織化学手順;細胞化学
    手順;フローサイトメトリー;in situハイブリダイゼー
    ション技術;サザン及びノーザンブロッティングを含む
    膜ハイブリダイゼーション技術;バイオセンサー;並び
    にレクチン/炭水化物相互作用を基礎とする方法におい
    て請求項8に記載の水溶性抱合体を利用する方法。
  27. 【請求項27】前記酵素イムノアッセイがELISAであ
    る、請求項25又は26記載の方法。
JP50189993A 1991-07-04 1992-06-29 ジビニルスルホンに由来する成分を含んで成る水溶性ポリマーベース試薬及び抱合体 Expired - Lifetime JP3340434B2 (ja)

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