JP3338186B2 - 透明性の改良されたエチレン系樹脂組成物 - Google Patents

透明性の改良されたエチレン系樹脂組成物

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JP3338186B2 JP18343194A JP18343194A JP3338186B2 JP 3338186 B2 JP3338186 B2 JP 3338186B2 JP 18343194 A JP18343194 A JP 18343194A JP 18343194 A JP18343194 A JP 18343194A JP 3338186 B2 JP3338186 B2 JP 3338186B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕
【産業上の利用分野】本発明は、エチレン系の樹脂組成
物に関するものである。更に詳しくは、本発明は、特定
のエチレン‐α‐オレフィン共重合体と特定のプロピレ
ンブロック共重合体とが特定の割合で配合されてなる樹
脂組成物、特にインフレーションフイルム用として有用
な樹脂組成物、に関するものである。
【0002】本発明の組成物をインフレーション成形す
ると、透明性、光沢、腰および耐熱性に優れるフィルム
を得ることができる。
【0003】
【従来の技術】従来から、エチレンとα‐オレフィンと
の共重合体をインフレーション成形して得られるフィル
ムは引張強度および衝撃強度等の機械的特性が優れてい
るために、バッグを中心に様々な用途に大量に使用され
ている。しかし、エチレンとα‐オレフィンとの共重合
体のみをインフレーション成形して得られるフィルム
は、多くの用途で透明性が十分でないという問題点があ
った。
【0004】一方、エチレン‐α‐オレフィン共重合体
にポリプロピレン系樹脂と無機充填剤を混入させた組成
物が、特公平4−63097号公報に提案されている。
【0005】しかしながら、上記技術は、本発明者らが
知るところでは、エチレン‐α‐オレフィン共重合体を
フィルムに成形した場合の透明性を向上させるものでは
なく、十分な抗ブロッキング性を確保しつつ透明性の悪
化を抑制するというものであって、該組成物由来のフィ
ルムは元のエチレン‐α‐オレフィン共重合体を成形し
たフィルムに比べると透明性そのものは悪化するという
ものであった。
【0006】そこで、この問題点を改良するため、エチ
レンとα‐オレフィンとの共重合体に高圧法によって製
造されたエチレン単独重合体を混合し成形する方法が広
く一般に使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、十分な透明性を得るためには高圧法によって
製造されたエチレン単独重合体を10重量%以上混合し
なければならず、その結果、引張強度や耐熱性が低下す
るというような問題が生じる場合があった。
【0008】そのため、エチレンとα‐オレフィンとの
共重合体の持つ優れた機械的特性を損なうことなく、透
明性を向上させる技術の開発が待たれていた。 〔発明の概要〕
【0009】
【課題を解決するための手段】
<要旨>本発明は、上記問題点を解決すべく、種々検討
を行った結果なされたものである。
【0010】すなわち、本発明によるエチレン系樹脂組
成物は、下記成分(A)99.9〜80重量%および下
記成分(B)0.1〜20重量%を含有すること、を特
徴とするものである。
【0011】成分(A) 遷移金属含有触媒を用いて製造されるエチレンと炭素数
3〜12のα‐オレフィンとの共重合体であって、19
0℃で測定したMFRが0.2〜8g/10分であり、
密度が0.890〜0.950g/cm3 であるエチレ
ン重合体、 成分(B) 立体規則性重合触媒の存在下、前段でプロピレンの結晶
性単独重合体を、もしくはプロピレンとエチレンおよび
/または炭素数4〜12のα‐オレフィンとの共重合体
を生成させ、後段でエチレン単独重合体を、もしくはエ
チレンとプロピレンとの共重合体を生成させて得られる
プロピレンブロック共重合体であって、前段で得られた
重合体の成分(B)全体に対する割合をα重量%とし、
前段の重合により生成するプロピレン重合体のプロピレ
ンの割合をβ重量%とし、後段の重合により生成するエ
チレン重合体のエチレンの割合をγ重量%とした際に、
以下の式1を満たし、かつ230℃で測定したMFRが
0.2〜10g/10分であるプロピレンブロック共重
合体。
【0012】 6.5≦(100−β)α/100+(100−α)γ/100≦75 ……式1 <効果>本発明によるエチレン系樹脂組成物は、それを
インフレーション成形した場合に、透明性、光沢、腰お
よび耐熱性に優れるフィルムとすることが出来るもので
ある。 〔発明の具体的説明〕 <成分(A)>成分(A)は、遷移金属含有触媒を用い
て製造されるエチレンと炭素数3〜12のα‐オレフィ
ンとの共重合体であって、190℃で測定したMFRが
0.2〜8g/10分であり、密度が0.890〜0.
950g/cm3 であるエチレン重合体である。
【0013】遷移金属含有触媒としては、本発明では合
目的的な任意のものを用いることができ、具体的には例
えば公知のチーグラー触媒、その中でもマグネシウム、
チタンおよびハロゲンを含有する固体成分またはメタロ
セン化合物成分と助触媒成分とからなる触媒が好まし
い。
【0014】α‐オレフィンは、炭素数が3〜12、好
ましくは4〜10、のもので、具体的には例えば1‐ブ
テン、1‐ペンテン、1‐ヘキセン、1‐オクテン、1
‐デセン、あるいはこれらの混合物等を、特に好ましく
は1‐ブテン、1‐ヘキセンあるいは1‐オクテン、特
に1‐ブテンあるいは1‐ヘキセン、を用いることがで
きる。
【0015】成分(A)中のエチレンと炭素数3〜12
のα‐オレフィンとの割合は、重量割合でエチレン:α
‐オレフィンが通常70:30〜99.3:0.7、好
ましくは80:20〜98.5:1.5、である。な
お、本発明の成分(A)は、MFRおよび密度に関して
所定の要件を満たすものである。したがって、エチレン
ないし上記α‐オレフィンの選定およびそれらの具体的
配合割合は、成分(A)についてのMFRおよび密度に
関する要件が満たされるように選択される。
【0016】成分(A)の190℃(2.16kg荷
重)でのMFRは、0.2〜8g/10分、好ましくは
0.5〜4g/10分、である。MFRが0.2g/1
0分未満では、成形時の押出し負荷が高くなって加工性
が低下するため、好ましくない。一方、8g/10分を
越えると、フィルムとしての強度や透明性が低下するば
かりでなく、成形時にバブルが不安定となって成形困難
となるか、成形できたとしても生産性が非常に低下する
ため、好ましくない。
【0017】成分(A)の密度は、0.890〜0.9
50g/cm3 、好ましくは0.905〜0.940g
/cm3 、である。密度が0.890g/cm3 未満で
は、フィルムの透明性が元来良好なため、成分(B)を
混合しても著しい透明性改良効果が認められない。ま
た、フィルムの機械的特性、例えば加工適性を左右する
腰、が十分でない。他方、密度が0.950g/cm3
を越えると、元のフィルムの透明性がかなり低いため、
成分(B)の混合による透明性改良効果は認められるも
のの、絶対的な透明性としては不十分なレベルである。 <成分(B)>本発明に用いる成分(B)は、立体規則
性重合触媒の存在下、特定の前段および後段を用いる2
段階重合により製造された特定の関係式を満たすプロピ
レンブロック共重合体である。
【0018】本発明でいう「立体規則性重合触媒」は、
アイソタクチック・インデックス(沸騰n‐ヘプタン不
溶分)の含量が90重量%以上であるプロピレン単独重
合体を与える触媒を意味する。そのような触媒は周知で
あって、Mg化合物等を担体として使用する所謂「高活
性触媒」を含めて、各種のものが知られている(たとえ
ば特開昭61−78803、同61−252218、同
62−11705、同62−11706、同62−72
702、同62−187706、同62−18770
7、同63−41509、同63−83105、同63
−89513、同63−92615、特開平1−318
46各号公報等参照)。
【0019】立体規則性重合触媒としては、公知のチタ
ン含有固体触媒成分と有機アルミニウム化合物とを組合
わせた触媒を用いることができる。チタン含有固体触媒
成分としては、合目的的な任意のものを用いることがで
き、例えば三塩化チタン組成物触媒成分とマグネシウム
化合物担体型触媒成分が挙げられる。
【0020】成分(B)を形成させる前段重合工程は、
プロピレンの単独重合体、もしくはプロピレンと少量
(通常7重量%以下、好ましくは5重量%以下)のエチ
レンおよび/または炭素数4〜12のα‐オレフィンと
の共重合体、好ましくはプロピレンとエチレンとの共重
合体、を生成させる。ここで、共重合に用いる好ましい
α‐オレフィンとしては、エチレンの他に、1‐ブテ
ン、1‐ヘキセン、1‐オクテン等がある。なお、α‐
オレフィンは2種以上用いることができることは言うま
でもない。
【0021】この前段重合工程で得られるプロピレンの
単独重合体およびプロピレンとα‐オレフィンとの共重
合体は、結晶性の重合体である。
【0022】そして、後段重合工程では、前段重合工程
での重合生成物の存在下に、エチレンを単独重合させ
て、もしくはエチレンとプロピレンとを共重合させて、
エチレン系重合体を製造する。上記前段重合工程での重
合生成物中には、立体規則性重合触媒が残存し、または
必要により新たに該触媒またはその一成分が追加されて
存在する。
【0023】また、この成分(B)は、前述のように、
前段で得られた重合体の成分(B)全体に対する割合を
α重量%とし、前段の重合により生成するプロピレン重
合体のプロピレンの割合をβ重量%(前段がプロピレン
単独重合の場合はβ=100となる)とし、後段の重合
により生成するエチレン重合体のエチレンの割合をγ重
量%(後段がエチレン単独重合の場合はγ=100とな
る)とした際に、以下の式1を満たすものである。
【0024】 6.5≦(100−β)α/100+(100−α)γ/100≦75 ……式1 より高い透明性改良効果を得るには、この成分(B)
は、 7.5≦(100−β)α/100+(100−α)γ
/100≦60 を満たすことが望ましい。(100−β)α/100+
(100−α)γ/100の値が6.5未満の場合は透
明性改良効果が不十分である。一方、75を越えるとフ
ィルムの腰、耐熱性の改良効果が不十分である。上記の
値が7.5以上60以下の成分(B)は特に好ましいも
のである。
【0025】上記前段および後段重合工程を経て得られ
るブロック共重合体の230℃(2.16kg荷重)で
のMFRは0.2〜10g/10分、好ましくは0.5
〜7g/10分、ある。MFRが0.2g/10分未満
では、透明性改良効果が不十分で好ましくない。一方、
MFRが10g/10分を越える場合も、十分な透明性
改良効果が得られない。
【0026】(B)成分の製造は、連続式でも回分式で
も可能であり、ヘキサン、ヘプタン等の公知の不活性溶
媒を用いるスラリー重合、液相モノマー中で行う塊状重
合、気相モノマー中で行う気相重合等いずれの様式も採
用することができる。重合温度は通常40〜100℃、
好ましくは50〜90℃、であり、重合圧力は常圧〜5
0気圧の範囲である。また、必要に応じてブロック共重
合体から触媒残渣を除去する後処理工程を付与しても良
い。 <本発明樹脂組成物>本発明によるエチレン系樹脂組成
物に於いて、成分(A)と成分(B)の配合割合は、重
量割合で成分(A):成分(B)が99.9:0.1〜
80:20、好ましくは、99.5:0.5〜85:1
5、である。成分(B)の配合割合が0.1重量%未満
では、十分な透明性改良効果が得られない。また、20
重量%を越える場合にも、十分な透明性改良効果が得ら
れず好ましくない。
【0027】本発明の組成物には、本発明の効果を著し
く阻害しない範囲で付加的成分、例えば、熱安定剤、酸
化防止剤、中和剤、紫外線吸収剤、ブロッキング防止
剤、滑剤、帯電防止剤、核剤、結露防止剤、分子量調整
剤(有機過酸化物、アゾ化合物等)、着色剤、衝撃改良
剤、充填剤、難燃剤、接着性向上剤および印刷性向上剤
等を配合することができる。
【0028】本発明の組成物を用いてインフレーション
フィルムを製造する方法は、公知の方法が採用できる。
例えば、ペレット化された成分(A)および成分(B)
或いは、それらと上記付加的成分を含有する組成物をそ
のまま、好ましくは公知の一軸または二軸押出機または
混練機を用いてペレット化した後、公知のインフレーシ
ョン成形機を用いて成形してフィルムを得る。特に好ま
しくは、パウダー状の成分(A)および成分(B)、或
いはそれらと上記付加的成分を含有する組成物をスーパ
ーミキサー等の公知の混合機を用いて混合後、公知の一
軸または二軸押出機または混練機を用いてペレット化し
た後、公知のインフレーション成形機を用いて成形して
フィルムを得ることができる。
【0029】このようにして得られた本発明によるエチ
レン系樹脂フィルムは、下記のヘーズ、光沢度、引張弾
性率および引張破断点強度を有するものであって、透明
性、光沢および機械的特性が優れるものである。 (1)ヘーズ(JIS K7105に準拠) 0.5〜 10%、 (2)光沢度(JIS K7105に準拠) 50〜190%、 (3)引張弾性率(ISO R1184に準拠、縦方向の測定値) 500〜6000kg/cm2 、 (4)引張破断点強度(JIS K7127の引張試験に準拠、縦方向の測定値 ) 250〜1000kg/cm2 (ただし、上記の各値は、温度200℃、ブローアップ
比2.0、引取速度15m/分の条件で成形した幅23
0mm、厚み30μmのインフレーションフィルムにつ
いてのものである)
【0030】
【実施例】以下の実施例および比較例において用いた測
定方法および測定条件は、次の通りである。 (1)MFR JIS K6760に準拠し、成分(A)は190℃
で、また成分(B)は230℃の温度で、それぞれ荷重
2.16kgの条件で測定した。 (2)密度 JIS K6760に準拠して測定した。 (3)ヘーズ JIS K7105に準拠して測定した。 (4)光沢度 JIS K7105に準拠して測定した。 (5)引張弾性率 ISO R1184に準拠して、縦方向の測定値を示し
た。 (6)引張破断点強度 JIS K7127の引張試験に準拠して、縦方向の測
定値を示した。 (7)融点 DSC測定における融解終了温度を融点とした。DSC
測定は、プレスシートサンプルの5mgを23℃から昇温
速度100℃/分で170℃まで温度を上昇させた後、
170℃で5分間保ち、次に降温速度10℃/分で−1
0℃まで温度を下降させた後、−10℃で1分間保っ
て、そこから昇温速度10℃/分で170℃まで温度を
上昇させて実施した。
【0031】<実施例1>成分(A)として、チーグラ
ー触媒を用いて製造された190℃のMFRが1.0g
/10分、密度が0.920g/cm3 であるパウダー
状のエチレン‐ブテン‐1共重合体を95重量%、成分
(B)として、ジエチルアルミニウムクロライドと三塩
化チタンからなる触媒を使用して、前段でプロピレン単
独共重合体(β=100)を84重量%(α=16)生
成させ、後段でエチレン単独共重合体(γ=100)を
16重量%製造して得られた230℃のMFRが0.9
g/10分のパウダー状のプロピレンブロック共重合体
を5重量%、および酸化防止剤としてn‐オクタデシル
‐β‐(4′ヒドロキシ‐3′,5′‐ジターシャリブ
チル‐フェノール)プロピオネートを0.05重量部と
テトラキス(2,4‐ジ‐ターシャリブチルフェニル)
4,4′‐ビフェニレンジフォスフォナイトを0.05
重量部、および中和剤としてステアリン酸カルシウム
0.05重量部、を使用し、これらを容量50リットル
のスーパーミキサーを用いて回転数800rpm/分で
5分間混合した後、スクリュー径40mmφ、L/D2
6の押出機で200℃にて溶融混練してペレット化し
た。このペレットをスクリュー径40mmφ、L/D2
4の押出機を備えたダイ径75mmφ、ダイギャップ3
mmのインフレーション成形機を用いて、温度200
℃、ブローアップ比2.0、引取速度15m/分の条件
で成形して、幅230mm、厚み30μmのインフレー
ションフィルムを得た。このフィルムについて、ヘー
ズ、光沢度、引張弾性率、引張破断点強度および融点を
測定した。結果は、表1に示される通りである。
【0032】<実施例2〜5>実施例1と同一の成分
(A)95重量%に、成分(B)として、(イ)実施例
2では前段でプロピレン単独重合体(β=100)を9
2重量%(α=92)製造し、後段でエチレン単独共重
合体(γ=100)を8重量%製造して得た、230℃
のMFRが2.7g/10分のペレット化されたプロピ
レンブロック共重合体を、(ロ)実施例3では前段でエ
チレン含量2.5重量%(β=97.5)のプロピレン
‐エチレン共重合体を94重量%(α=94)製造し、
後段でエチレン単独重合体(γ=100)を6重量%製
造して得た、230℃のMFRが3.0g/10分のペ
レット化されたプロピレンブロック共重合体を、(ハ)
実施例4では前段でプロピレン単独重合体(β=10
0)を85重量%(α=85)製造し、後段でエチレン
含量80重量%(γ=80)のエチレン‐プロピレン共
重合体を15重量%製造して得た、230℃のMFRが
6.5g/10分のペレット化されたプロピレンブロッ
ク共重合体を、(ニ)実施例5では前段でプロピレン単
独重合体(β=100)を73重量%(α=73)製造
し、後段でエチレン含量60重量%(γ=60)のエチ
レン‐プロピレン共重合体を27重量%製造して得た、
230℃のMFRが1.2g/10分のペレット化され
たプロピレンブロック共重合体を、各々5重量%配合
し、これに実施例1と同一の酸化防止剤ならびに中和剤
を各々実施例1と同一量配合したものについて、実施例
1と同様にペレット化、フィルム成形およびフィルム品
質測定を行った。結果は表1に示される通りである。
【0033】<実施例6>成分(A)として、市販の出
光石油化学社製「モアテック0138H」を95重量%
用い、これに実施例5と同一の成分(B)を5重量%配
合したものについて、実施例1と同様にペレット化、フ
ィルム成形およびフィルム品質測定を行った。結果は表
1に示される通りである。
【0034】<実施例7>実施例1と同一の成分(A)
90重量%に、実施例1と同一の成分(B)を10重量
%と、実施例1と同一の酸化防止剤ならびに中和剤を各
々実施例1と同一量配合したものについて、実施例1と
同様にペレット化、フィルム成形およびフィルム品質測
定を行った。結果は表1に示される通りである。
【0035】<実施例8>実施例1と同一の成分(A)
99重量%に、実施例1と同一の成分(B)を1重量%
と、実施例1と同一の酸化防止剤ならびに中和剤を各々
実施例1と同一量配合したものについて、実施例1と同
様にペレット化、フィルム成形およびフィルム品質測定
を行った。結果は表1に示される通りである。
【0036】<実施例9>実施例1と同一の成分(A)
99.5重量%に、実施例1と同一の成分(B)を0.
5重量%と、実施例1と同一の酸化防止剤ならびに中和
剤を各々実施例1と同一量配合したものについて、実施
例1と同様にペレット化、フィルム成形およびフィルム
品質測定を行った。結果は表1に示される通りである。
【0037】<実施例10>成分(A)として、190
℃のMFRが0.5g/10分、密度が0.920g/
cm3 であるパウダー状のエチレン‐ブテン‐1共重合
体を95重量%用い、これに実施例1と同一の成分
(B)を5重量%と、実施例1と同一の酸化防止剤なら
びに中和剤を各々実施例1と同一量配合し、実施例1と
同様にペレット化した後、温度を220℃にした以外は
実施例1と同様の条件でフィルム成形したものについ
て、実施例1と同様にフィルム品質測定を行った。結果
は表1に示される通りである。
【0038】<実施例11>成分(A)として、190
℃のMFRが1.6g/10分、密度が0.916g/
cm3 であるパウダー状のエチレン‐ブテン‐1共重合
体を95重量%用い、これに実施例1と同一の成分
(B)を5重量%と、実施例1と同一の酸化防止剤なら
びに中和剤を各々実施例1と同一量配合し、実施例1と
同様にペレット化した後、温度を190℃にした以外は
実施例1と同様の条件でフィルム成形したものについ
て、実施例1と同様にフィルム品質測定を行った。結果
は表1に示される通りである。
【0039】<実施例12>成分(A)として、190
℃のMFRが2.4g/10分、密度が0.921g/
cm3 であるパウダー状のエチレン‐ブテン‐1共重合
体を95重量%用い、これに実施例1と同一の成分
(B)を5重量%と、実施例1と同一の酸化防止剤なら
びに中和剤を各々実施例1と同一量配合し、実施例1と
同様にペレット化した後、温度を190℃にした以外は
実施例1と同様の条件でフィルム成形したものについ
て、実施例1と同様にフィルム品質測定を行った。結果
は表1に示される通りである。
【0040】<実施例13>成分(A)として、190
℃のMFRが1.9g/10分、密度が0.922g/
cm3 であるパウダー状のエチレン‐ヘキセン‐1共重
合体を95重量%用い、これに実施例1と同一の成分
(B)を5重量%と、実施例1と同一の酸化防止剤なら
びに中和剤を各々実施例1と同一量配合し、実施例1と
同様にペレット化した後、温度を190℃にした以外は
実施例1と同様の条件でフィルム成形したものについ
て、実施例1と同様にフィルム品質測定を行った。結果
は表1に示される通りである。
【0041】<実施例14>成分(A)として、190
℃のMFRが2.4g/10分、密度が0.931g/
cm3 であるパウダー状のエチレン‐ヘキセン‐1共重
合体を95重量%用い、これに実施例1と同一の成分
(B)を5重量%と、実施例1と同一の酸化防止剤なら
びに中和剤を各々実施例1と同一量配合し、実施例1と
同様にペレット化した後、温度を190℃にした以外は
実施例1と同様の条件でフィルム成形したものについ
て、実施例1と同様にフィルム品質測定を行った。結果
は表1に示される通りである。
【0042】<実施例15>実施例1と同一の成分
(A)95重量%に、実施例1と同一の成分(B)を5
重量%加えたものに、実施例1と同一の酸化防止剤なら
びに中和剤を各々実施例1と同一量と、更に滑剤として
エルシン酸アミド0.17重量部およびブロッキング防
止剤として平均粒径が約2.5μmの含水ケイ酸マグネ
シウム0.2重量部を配合したものについて、実施例1
と同様にペレット化、フィルム成形およびフィルム品質
測定を行った。結果は表1に示される通りである。
【0043】<比較例1>実施例1と同一の成分(A)
に、実施例1と同一の酸化防止剤ならびに中和剤を各々
実施例1と同一量配合したものについて、実施例1と同
様にペレット化、フィルム成形およびフィルム品質測定
を行った。結果は表1に示される通りである。
【0044】<比較例2〜5>実施例1と同一の成分
(A)95重量%に、成分(B)として、(イ)比較例
2では230℃のMFRが0.9g/10分のペレット
化されたプロピレン単独重合体を、(ロ)比較例3では
前段でプロピレン単独重合体(β=100)を94重量
%(α=94)製造し、後段でエチレン単独重合体(γ
=100)を6重量%製造して得た、230℃のMFR
が0.4g/10分のペレット化されたプロピレンブロ
ック共重合体を、(ハ)比較例4では前段でプロピレン
単独重合体(β=100)を92重量%(α=92)製
造し、後段でエチレン含量70重量%(γ=70)のエ
チレン‐プロピレン共重合体を8重量%製造して得た、
230℃のMFRが2.2g/10分のペレット化され
たプロピレンブロック共重合体を、(ニ)比較例5では
230℃のMFRが22g/10分のペレット化された
プロピレン単独重合体を、各々5重量%配合し、これに
実施例1と同一の酸化防止剤ならびに中和剤を各々実施
例1と同一量配合したものについて、実施例1と同様に
ペレット化、フィルム成形およびフィルム品質測定を行
った。結果は表1に示される通りである。
【0045】<比較例6>実施例10と同一の成分
(A)に、実施例1と同一の酸化防止剤ならびに中和剤
を各々実施例1と同一量配合したものについて、実施例
1と同様にペレット化、フィルム成形およびフィルム品
質測定を行った。結果は表1に示される通りである。
【0046】<比較例7>実施例11と同一の成分
(A)に、実施例1と同一の酸化防止剤ならびに中和剤
を各々実施例1と同一量配合したものについて、実施例
1と同様にペレット化、フィルム成形およびフィルム品
質測定を行った。結果は表1に示される通りである。
【0047】<比較例8>実施例12と同一の成分
(A)に、実施例1と同一の酸化防止剤ならびに中和剤
を各々実施例1と同一量配合したものについて、実施例
1と同様にペレット化、フィルム成形およびフィルム品
質測定を行った。結果は表1に示される通りである。
【0048】<比較例9>実施例13と同一の成分
(A)に、実施例1と同一の酸化防止剤ならびに中和剤
を各々実施例1と同一量配合したものについて、実施例
1と同様にペレット化、フィルム成形およびフィルム品
質測定を行った。結果は表1に示される通りである。
【0049】<比較例10>実施例14と同一の成分
(A)に、実施例1と同一の酸化防止剤ならびに中和剤
を各々実施例1と同一量配合したものについて、実施例
1と同様にペレット化、フィルム成形およびフィルム品
質測定を行った。結果は表1に示される通りである。
【0050】<比較例11>実施例1と同一の成分
(A)87重量%に、190℃のMFRが0.3g/1
0分、密度が0.927g/cm3 であるペレット化さ
れた高圧法ポリエチレンを13重量%加えたものに、実
施例1と同一の酸化防止剤ならびに中和剤を各々実施例
1と同一量配合したものについて、実施例1と同様にペ
レット化、フィルム成形およびフィルム品質測定を行っ
た。結果は表1に示される通りである。
【0051】<比較例12>実施例6と同一の成分
(A)について、実施例1と同様にフィルム成形および
フィルム品質測定を行った。結果は表1に示される通り
である。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明の組成物は、インフレーション成
形した場合に、透明性、光沢、腰および耐熱性に優れる
フィルムを得ることが出来るものであることは、発明の
概要の項において前記したところである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−132589(JP,A) 特開 平3−84014(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08F 210/00 - 210/18 C08F 297/00 - 297/08 C08J 5/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分(A)99.9〜80重量%およ
    び下記成分(B)0.1〜20重量%を含有することを
    特徴とする、エチレン系樹脂組成物。 成分(A) 遷移金属含有触媒を用いて製造されるエチレンと炭素数
    3〜12のα‐オレフィンとの共重合体であって、19
    0℃で測定したMFRが0.2〜8g/10分であり、
    密度が0.890〜0.950g/cm3 であるエチレ
    ン重合体、 成分(B) 立体規則性重合触媒の存在下、前段でプロピレンの結晶
    性単独重合体を、もしくはプロピレンとエチレンおよび
    /または炭素数4〜12のα‐オレフィンとの共重合体
    を生成させ、後段でエチレン単独重合体を、もしくはエ
    チレンとプロピレンとの共重合体を生成させて得られる
    プロピレンブロック共重合体であって、前段で得られた
    重合体の成分(B)全体に対する割合をα重量%とし、
    前段の重合により生成するプロピレン重合体のプロピレ
    ンの割合をβ重量%とし、後段の重合により生成するエ
    チレン重合体のエチレンの割合をγ重量%とした際に、
    以下の式1を満たし、かつ230℃で測定したMFRが
    0.2〜10g/10分であるプロピレンブロック共重
    合体。 6.5≦(100−β)α/100+(100−α)γ/100≦75 ……式1
  2. 【請求項2】成分(A)が、エチレンと炭素数4〜10
    のα‐オレフィンとの共重合体である、請求項1に記載
    のエチレン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】成分(B)が、前段でプロピレンの結晶性
    単独重合体を生成させたものである、請求項1〜2のい
    ずれか1項に記載のエチレン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】成分(B)が、後段でエチレン単独重合体
    を生成させたものである、請求項1〜3のいずれか1項
    に記載のエチレン系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載のエチ
    レン系樹脂組成物をインフレーション成形することによ
    って得られたものであることを特徴とする、エチレン系
    樹脂フィルム。
  6. 【請求項6】下記のヘーズ、光沢度、引張弾性率および
    引張破断強度を有するものであることを特徴とする、請
    求項5に記載のエチレン系樹脂フィルム。 (1)ヘーズ(JIS K7105に準拠) 0.5〜 10%、 (2)光沢度(JIS K7105に準拠) 50〜190%、 (3)引張弾性率(ISO R1184に準拠、縦方向の測定値) 500〜6000kg/cm2 、 (4)引張破断点強度(JIS K7127の引張試験に準拠、縦方向の測定値 ) 250〜1000kg/cm2 (ただし、上記の各値は、温度200℃、ブローアップ
    比2.0、引取速度15m/分の条件で成形した幅23
    0mm、厚み30μmのインフレーションフィルムにつ
    いてのものである)
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