JP3337393B2 - ガスタービン冷却動翼 - Google Patents
ガスタービン冷却動翼Info
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Description
翼に関し、動翼への冷却空気供給経路を改良し、動翼へ
供給するまでの経路での冷却空気のヒートアップ、圧力
降下を抑制するようにしたものである。
示し、ガスタービン入口部の断面図である。図におい
て、21は1段目の動翼、22はそのプラットフォー
ム、23は翼根部、24はプラットフォーム22下部の
シャンク部である。31は動翼21に隣接する静翼であ
り、32はその内側シュラウド、33は内側シュラウド
33下部のキャビティ、34は外側シュラウドである。
40はロータディスクであり、41はディスクキャビテ
ィ、42はロータディスク40に穿設されたラジアルホ
ールであり、冷却空気を通すものである。
軸方向には交互に配置され、ロータディスク40を介し
てロータ周方向に複数枚取付けられており、燃焼器から
の燃焼ガス60によりロータを回転駆動する。
却は、冷却空気によって行なわれているが、ロータ冷却
用の空気の一部を動翼用に用いている。即ち、冷却空気
50はディスクキャビティ41に流入し、ロータディス
ク40に設けられたラジアルホール42を通って翼根部
23に導かれ、シャンク部24に流入し、ここからプラ
ットフォーム22を通り、図示していない翼内部の空気
通路に流入し、翼を冷却して翼表面あるいは後縁部より
燃焼ガス通路へ放出している。
スタービン動翼の冷却はロータ冷却系の冷却空気をディ
スクキャビティ41からラジアルホール42を経由して
翼根部23よりシャンク部24に導き、プラットフォー
ム22下部の空気通路に流入して動翼を冷却している。
動翼21内部へ導く過程において、冷却空気温度がロー
タディスク等の熱を吸収して温度が上昇し、その圧力も
降下して動翼21内へ供給する空気通路へ導くまでに損
失が生ずる。従って、このような冷却空気の温度上昇や
圧力損失をできるだけ少くすることが冷却性能を高める
ために要求されている。
き、動翼内部へ供給する経路に工夫をし、短い経路で静
翼下部から動翼プラットフォーム下部へ噴出させるよう
にして温度上昇をなるたけ少くし、かつ圧力損失も小さ
くするようにして冷却性能を高めるようにしたガスター
ビン冷却動翼を提供することを第1の課題としている。
空気供給通路の向きを、回転する動翼に対して最適な向
きとし、適正な速度で冷却空気を噴出させ、動翼に効果
的に供給することのできるように配設することを第2の
課題としている。
2の課題を解決するために、次の手段を提供する。
空気を翼内へ導入し、翼を冷却するガスタービン冷却動
翼であって、前記1段動翼のプラットフォーム下部のシ
ャンク部に空気流入穴を設け、更に隣接する前方の1段
静翼下部の車室壁に貫通する冷却空気通路を設け、同冷
却空気通路の一端は車室へ連通し、他端は前記隣接する
1段動翼との空間に開放すると共に、前記一端より冷却
空気を導入し、前記他端より前記空気流入穴へ向けて冷
却空気を噴出し、同空気流入穴へ流入させる構成とし、
前記冷却空気通路は斜め上向き直線状で、同冷却空気通
路から吹出す冷却空気の向きは前記1段動翼が静止して
いる時に冷却空気が前記空気流入穴に入る適正な向きに
対して前記1段動翼の回転速度から定まる角度だけ回転
円周方向にずらした向きとしたことを特徴とするガスタ
ービン冷却動翼。
冷却空気通路の一端から流入し、他端から静翼と動翼間
の空間に噴出されるが、その他端は動翼のシャンク部に
設けた空気流入穴へ向けて噴出し、その噴出の勢いで空
気流入穴へ到達し、この穴からシャンク部、プラットフ
ォーム下部を通り動翼へ導かれ、動翼を冷却する。
動翼のロータディスクのラジアルホールを通ることなく
静翼の下部から最短距離で、動翼の空気流入穴へ向って
冷却空気を噴出させるので、冷却空気が動翼へ供給され
るまでの温度上昇を最小限に抑え、圧力損失を少くする
ことができ、動翼の冷却性能が向上する。
通路の向きを、動翼静止時の空気流入穴の回転方向に所
定の角度だけずれた位置としているので、動翼回転時に
空気流入穴も回転しており、空気流入穴の移動する速度
に合わせて冷却空気の噴出速度を定めて噴出させ、これ
により冷却空気の空気流入穴への到達のタイミングが一
致するようになり、動翼回転時に最適の向きで冷却空気
を供給することができる。これにより上記の冷却性能の
効果が一層増すものである。
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実
施の一形態に係るガスタービン冷却動翼の翼根部の断面
図である。図1において、1は1段目の動翼を示し、2
はそのプラットフォーム、3はシールピンであり、ロー
タ周方向の隣接するプラットフォーム間をシールするも
のである。4はプラットフォーム2下部のシャンク部、
5は翼根部、6はシャンク部4の側面に設けられた空気
流入穴である。
り、12はその内側シュラウドである。13は静翼11
と動翼1間の空間、14は車室、15は車室壁である。
16は車室壁15に貫通して設けられた冷却空気通路で
あり、その端部16aは車室に連通し、他端部16bは
空間13にそれぞれ連通している。
の下部車室壁15から斜め上向きに直線で穿設されてお
り、その軸線17は隣接する動翼1のシャンク部4の空
気流入穴6の方向を向いており、後述するように冷却空
気通路16から吹出す冷却空気を動翼回転時に動翼1の
空気流入穴6へタイミング良く到達するようにして効果
的に流入させるものである。
空気流入穴6との関係を示し、(a)は動翼1が静止
し、静翼と軸方向に並んでいる時の冷却空気通路16と
空気流入穴6との関係を、(b)は動翼1が回転方向R
に角速度ωで回転している時の冷却空気穴16と空気流
入穴6との相対関係をそれぞれ示している。
では(a)に示すように冷却空気通路16の軸線17は
その空気のジェットスピードを考慮して空気流入穴6の
方向(線分A)とは周方向で角度θだけ回転方向へずれ
て設定する。実際はA方向に向けて空気を吹出せば最短
の距離で空気流入穴6に空気が到達し、空気がプラット
フォーム2下部のシャンク部4に流入するが、動翼1が
回転しているのでその回転速度で移動する分だけ軸線1
7をずらせている。
2(b)であり、動翼が静止している時に冷却空気が空
気流入穴6に入る適正な向きをAとすると、空気流入穴
6は角速度ωで回転するので速度γωだけ回転して6′
の位置となる。一方冷却空気通路16から軸線17の方
向へ吹出す冷却空気のジェットスピードvを図示のよう
に6′で一致するように設定し、その時の冷却空気通路
16の軸線17と空気流入穴6の方向とのなす角度をθ
となるように設定すれば、動翼1の回転を考慮した最適
な冷却空気穴16の方向を定めることができる。
翼において、1段目静翼11下部の車室壁15に設けた
冷却空気通路16の端部16aから冷却空気20を導入
し、先端部16bから空間13に噴出させる。この冷却
空気のジェットスピードは動翼1の回転速度と、図2
(b)に示すように、所定の速度vで噴出させる。この
時の噴出圧力は空間13の圧力と同じ位の圧力とし、シ
ャンク部4の圧力はこの空間13の圧力よりも低いので
噴出した冷却空気は空間13より容易に空気流入穴6へ
向って流れる。
に空気流入穴6の回転方向に適正な距離だけずらせてあ
るので、動翼1が回転した時には冷却空気は空気流入穴
の回転速度γωに見合ったジェットスピードvで噴射さ
せると、空間13から回転時の空気流入穴6へ適正な距
離とタイミングで到達し、空気流入穴6からシャンク部
4へ流入する。
ていないプラットフォーム2下部の空気通路から動翼1
内に導かれ、翼内の空気通路を通って翼を冷却し、翼表
面あるいは後縁部から外部へ放出し、シャワーヘッド冷
却、フィルム冷却、スロット冷却を行う。
によれば、1段目静翼11下部の車室壁15に動翼1の
空気流入穴6へ向け、動翼1の回転速度を考慮して最適
な方向に向いた冷却空気通路16を設け、冷却空気を動
翼1の回転速度に見合ったジェットスピードで空間13
を介して噴射し、空気流入穴6へ流入させるような構成
としたので、冷却空気の動翼1への経路が最短となり、
かつ従来のように動翼1のラジアルホール等を通ること
がなくなり、そのために冷却空気の温度上昇を最小限に
抑えると共にその圧力降下も抑えることができ、結果と
して冷却性能が向上するものである。
説明したように、1段目の動翼1に適用されるもので、
1段目の静翼11の車室壁15のように冷却空気穴16
が直線状で最短距離で設けることができるような構造
で、かつ冷却効果を高める必要のある動翼に適用される
とより効果的となるものである。
下部から冷却空気を翼内へ導入し、翼を冷却するガスタ
ービン冷却動翼であって、前記1段動翼のプラットフォ
ーム下部のシャンク部に空気流入穴を設け、更に隣接す
る前方の1段静翼下部の車室壁に貫通する冷却空気通路
を設け、同冷却空気通路の一端は車室へ連通し、他端は
前記隣接する1段動翼との空間に開放すると共に、前記
一端より冷却空気を導入し、前記他端より前記空気流入
穴へ向けて冷却空気を噴出し、同空気流入穴へ流入させ
る構成とし、前記冷却空気通路は斜め上向き直線状で、
同冷却空気通路から吹出す冷却空気の向きは前記1段動
翼が静止している時に冷却空気が前記空気流入穴に入る
適正な向きに対して前記1段動翼の回転速度から定まる
角度だけ回転円周方向にずらした向きとしたことを特徴
としているので、冷却空気通路が最短となり、従来のよ
うに動翼下部のラジアルホールを通ることがなく、冷却
空気が動翼へ供給されるまでの経路での温度上昇が最小
限に抑えられ、圧力損失も少なくすることができる。
らの冷却空気が回転中の動翼の空気流入穴へタイミング
良く供給することができ、上記の効果が一層高まるもの
である。
動翼の翼根部の断面図である。
動翼の冷却空気穴の説明図で、(a)はその状態を示す
斜視図、(b)は動翼の回転速度と空気のジェットスピ
ードとの相対関係を示す図である。
断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 1段動翼のプラットフォーム下部から冷
却空気を翼内へ導入し、翼を冷却するガスタービン冷却
動翼であって、前記1段動翼のプラットフォーム下部の
シャンク部に空気流入穴を設け、更に隣接する前方の1
段静翼下部の車室壁に貫通する冷却空気通路を設け、同
冷却空気通路の一端は車室へ連通し、他端は前記隣接す
る1段動翼との空間に開放すると共に、前記一端より冷
却空気を導入し、前記他端より前記空気流入穴へ向けて
冷却空気を噴出し、同空気流入穴へ流入させる構成と
し、前記冷却空気通路は斜め上向き直線状で、同冷却空
気通路から吹出す冷却空気の向きは前記1段動翼が静止
している時に冷却空気が前記空気流入穴に入る適正な向
きに対して前記1段動翼の回転速度から定まる角度だけ
回転円周方向にずらした向きとしたことを特徴とするガ
スタービン冷却動翼。
Priority Applications (6)
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