JP3336084B2 - 変速機の制御方法 - Google Patents

変速機の制御方法

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JP3336084B2 JP23511093A JP23511093A JP3336084B2 JP 3336084 B2 JP3336084 B2 JP 3336084B2 JP 23511093 A JP23511093 A JP 23511093A JP 23511093 A JP23511093 A JP 23511093A JP 3336084 B2 JP3336084 B2 JP 3336084B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は走行機械や建設機械等
における変速機の制御方法に関し、特に主変速機および
副変速機から成る2段構成のクラッチを持つ変速機にお
いて、ハイパワー発進時のクラッチ熱負荷を減少させて
クラッチの耐久性を向上させるための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】変速機の入力軸側(トルクコンバータ
側)にある第1段目のクラッチ(副変速機)と同変速機
の出力軸側にある第2段目のクラッチ(主変速機)とを
具えたトランスミッションにおいては、副変速機側のク
ラッチと主変速機側のクラッチとの組合わせで速度段を
選択するようになっている。
【0003】従来、この種変速機においては、発進や変
速時、主副双方の変速クラッチにそれぞれ所定の油圧を
与えることにより変速や発進制御を行うようにしている
が、トランスミッションの構成上、出力軸側にある主変
速クラッチに負荷がかかり易くなっており、このため熱
負荷容量も主変速クラッチ側が副変速クラッチ側に比べ
て大きめに設計されている。
【0004】図15は、従来の一般的な発進制御を示す
もので、この場合は、主変速機側の2ndクラッチをオン
にするとともに、副変速機側のLowクラッチをオンにす
る2nd発進(N→F2)を想定している。また、この場
合は、副変速機側のLowクラッチの変速開始を主変速機
側の2ndクラッチの変速開始よりも早くしている。かか
る図15に示す通常の発進においては、アクセルを緩め
ている状態でシフトレバーをN→Dにしているので、図
15(f)に示すように、主副双方の熱負荷は小さく、ま
た負荷の片寄りも少ない。
【0005】しかし、アクセルを緩めずに同様の2nd発
進を行うと、図16(f)に示すように、主変速機側の2n
dクラッチに過大な負荷(発熱)が集中してしまう。こ
のような場合、クラッチには大きなダメージがかかり、
なかには1回でクラッチが破壊される事もあり得る。ま
たこのようなハイパワー発進制御においては、図16
(g)に示すように、係合終了時に大きなピークトルクを
発生し、不快な発進ショックとなってしまう。
【0006】特に、低負荷モードの油圧でエンジン高出
力時に係合を開始した場合は、より過大な発熱が発生し
てしまう。
【0007】これは、従来システムにおいては、クラッ
チの負荷(発熱量)が不明のまま変速制御を行っている
ためで、従来制御においては前もってシュミレーション
や実車テスト等で確認した油圧特性をもってクラッチの
係合制御を行っている。しかし、このような従来システ
ムでは、急激に負荷が変化した場合や油圧特性に誤りが
あった場合は、異常な負荷が発生してしまっていた。
【0008】また、他の手法として、図17に示すよう
に、副変速機側の油圧の勾配を通常より減少させること
により副変速機をゆっくり係合し、負荷を主副変速機で
分担しようとする手法があるが、図17(f)にも示され
るように、その効果は余り芳しくない。
【0009】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、クラッチで発生する負荷を主副変速機で分担
させる事によりトランスミッション全体の耐久性を向上
させる変速機の制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】この発明では、
トランスミッション入力軸から第1段目にある複数の副
変速クラッチと第2段目にある複数の主変速クラッチと
を有し副変速クラッチと主変速クラッチとの組合わせで
速度段を選択するトランスミッションと、このトランス
ミッションの複数のクラッチに対し個別に接続され、入
力された電気指令に対応する油圧を当該クラッチに発生
させる複数の圧力制御弁とを具えた変速機の制御方法に
おいて、発進時、前記主変速クラッチ及び副変速クラッ
チのうちの一方のクラッチ負荷に対応する状態量が所定
の規定値を超えると、他方のクラッチの油圧を一時低圧
値に減少させるようにしている。
【0011】かかる発明によれば、発進時、一方のクラ
ッチの負荷が大きくなると、他方のクラッチの油圧を一
時的に減少させることにより、前記負荷が大きくなった
側のクラッチを早めに係合させ、負荷が今以上に増加さ
せる事を防止するようにしている。
【0012】またこの発明では、トランスミッション入
力軸から第1段目にある複数の副変速クラッチと第2段
目にある複数の主変速クラッチとを有し、副変速クラッ
チと主変速クラッチとの組合わせで速度段を選択するト
ランスミッションと、このトランスミッションの複数の
クラッチに対し個別に接続され、入力された電気指令に
対応する油圧を当該クラッチに発生させる複数の圧力制
御弁とを具えた変速機の制御方法において、発進時、主
変速クラッチ及び副変速クラッチの双方のフィリングが
終了すると、この後前記副変速クラッチの相対回転数と
主変速クラッチの相対回転数との差が所定の値を保つよ
うに副変速クラッチおよび主変速クラッチの何れかの油
圧を制御するようにしている。
【0013】かかる発明によれば、副変速クラッチの相
対回転数と主変速クラッチの相対回転数とが一定の回転
数差を保つように制御されるので、主副変速機で負荷が
好適に分担される。
【0014】
【0015】
【0016】
【実施例】以下この発明を添付図面に示す実施例に従っ
て詳細に説明する。
【0017】図3にこの発明を適用する変速システムを
示す。
【0018】図3において、エンジン1の出力はトルク
コンバ―タ(トルコン)2を介してトランスミッション
3に伝達され、トランスミッション3の出力は差動装
置、終減速機4を介して駆動輪5に伝えられる。トルコ
ン2の入出力軸間にはそれらの軸を直結させるロックア
ップクラッチ6が介在されている。
【0019】エンジン1にはその回転数n1に対応した
数の信号を出力するエンジン回転センサ7が、またトラ
ンスミッション3にはその入力軸、中間軸および出力軸
の回転数n2,n3,n4に対応した数の信号を出力する
回転センサ8、9及び15が各々設けられており、これ
らセンサの出力はコントロ―ラ10に加えられる。
【0020】スロットル量センサ11はスロットルペダ
ルの踏込量を検出しこの踏込量を示す信号Sをコントロ
―ラ10へ入力する。車重センサ12は車重I(積載物
重量)を検出しこの検出値をコントロ―ラ10へ入力す
る。シフトセレクタ13はシフトレバ―14によって選
択されたシフトポジション(R,N,D,1…)を示す
信号をコントロ―ラ10に入力する。
【0021】トランスミッション3はトルクコンバ―タ
2の出力軸に連結される1段目の副変速クラッチH(Hi
gh)およびL(Low)とトランスミッション3の出力軸
に連結される2段目の主変速クラッチ1stおよび2ndを
有し、副変速機側のクラッチH,Lと主変速機側のクラ
ッチ1st,2ndとの組合わせで速度段を(L1:1速、
H1:2速、L2:3速、H2:4速)選択する。
【0022】これらのクラッチに圧油を供給するクラッ
チ圧油供給装置20は、図4に示す如く、油圧ポンプ2
1、リリ―フバルブ22の他に、上記クラッチH,L,
1stおよび2ndに油圧を作用させるクラッチ油圧制御バ
ルブ31,32,33および34を各クラッチ毎に各別
に備えている。また、ロックアップクラッチ6も、同ク
ラッチに油圧を作用させる電子式の圧力比例制御弁35
を具えており、これらバルブ31〜35はコントロ―ラ
10からの電気指令によって夫々独立に作動される。
【0023】図5は、上記クラッチ油圧制御バルブ31
〜34の構成を示すもので、このクラッチ油圧制御バル
ブ31〜34は、図4にも示すように、それぞれクラッ
チ油圧を制御する圧力制御弁301と、流量検出弁30
2と、フィリング終了検出用のセンサ部303とで構成
されている。圧力制御弁301はコントロ―ラ10によ
って制御され、またセンサ部303の検出信号はコント
ロ―ラ10に入力される。
【0024】このクラッチ油圧制御バルブ31〜34は
入力ポ―ト310を介してポンプ21からの油を流入
し、出力ポ―ト311を介してクラッチへ油を供給す
る。ポ―ト312は閉塞され、またポ―ト313,31
4はドレンポ―トである。
【0025】電子式圧力制御弁301はスプ―ル315
を有し、このスプ―ル315の右端は比例ソレノイド3
16のプランジャ317に当接され、左端にはバネ31
8が設けられている。スプ―ル315とピストン319
によって画成された油室320にはスプ―ル315内に
形成された油路321を介して油路322の油圧がフィ
―ドバックされている。
【0026】流量検出弁302はスプ―ル325を有
し、このスプ―ル325によって油室326,327お
よび328を画成する。このスプ―ル325の油室32
7,328間にはオリフィス330が形成してある。こ
のスプ―ル325は3つの異なる受圧面積A1,A2、お
よびA3を有するよう構成され、これら面積間にはA1+
A3>A2、かつA2>A3の関係を持たせている。このス
プ―ル325の左端にはバネ331が、右端にはバネ3
32が設けられており、このスプ―ル325は油室32
7,328に圧力がたっていないときにはバネ331お
よび332の各自由長の位置で図5に示す中立位置を保
持するようになっている。すなわちこの場合、バネ33
1はスプ―ル325の戻しバネとして作用し、またバネ
332はクラッチ油圧検出のための圧設定用バネとして
働く。
【0027】バルブボディ333の上部右側には金属製
の検出ピン334が設けられ、この検出ピン334によ
りスプ―ル325がバネ332のバネ力に抗して図5に
示す中立位置から更に右に移動したことを検出する。こ
の検出ピン334はカバ―335によって絶縁シ―ト3
36を介してボディ333に取付けられており、この検
出ピン334からはリ―ド線337が引き出されてい
る。
【0028】このリ―ド線337は直列接続された抵抗
R1およびR2間のa点に接続されている。これら抵抗R
1,R2間には所定の直流電圧V(例えば12V)が印加
されており、またボディ333はア―スされている。
【0029】かかる構成のバルブ31〜34の作用を図
6のタイムチャ―トを参照して説明する。
【0030】尚、図6において、(a)はコントロ―ラ1
0からの指令電流I、(b)は油室328の油圧(クラッ
チ圧)、(c)はセンサ303の出力を示すものである。
【0031】クラッチを係合しようとする場合、コント
ロ―ラ10は該当するクラッチ油圧制御バルブのソレノ
イド316にトリガ指令を入力し、その後指令電流Iを
クラッチ油圧初期圧に対応する所定の初期圧指令電流に
降下させ、この状態でフィリング終了時まで待機する
(図6(a)参照)。
【0032】前記トリガ指令の入力により、圧力制御弁
301のスプ―ル315が左方向に移動し、ポンプから
の油は入力ポ―ト310、油路322を介して流量検出
弁302の油室327に流入する。油室327に入った
油は、オリフィス330を介して油室328へ流入し、
出力ポ―ト311を介してクラッチへ流れ込む。このと
きオリフィス330によって油室327と328との間
に差圧が発生するのでスプ―ル325は左行する。
【0033】この結果、流量検出弁302は開となり、
油路329に流入したポンプからの油は油室326を介
して油室327に流入し、その後、オリフィス330、
油室328、出力ポ―ト311を介してクラッチへ流入
する。この油の流れはクラッチパックが油で充満される
まで続く。
【0034】ここで、スプ―ル325が図5に示す中立
位置にあるとき、およびスプ―ル325が該中立位置よ
り左に移動しているフィリングタイムtfの期間中に
は、スプ―ル325は検出ピン334から離間してい
る。
【0035】このため、この状態においてはa点の電位
は図6(c)に示す如く電圧Vを抵抗R1,R2で分圧した
電圧値となっている。
【0036】クラッチパックが油で充満するとフィリン
グ終了となり、もはや油が流れなくなるのでオリフィス
330前後に差圧がなくなる。
【0037】したがって、スプ―ル325はバネ331
の復帰力にスプ―ル325の受圧面積差(A1+A3−A
2)による力を加えた力で右方向に移動する。
【0038】このスプ―ル325の復帰の際、ポンプか
らの油圧が油路329、油室327、オリフィス33
0、油室328等を介してクラッチ油圧にかかり、この
結果図6(b)に示すようなオ―バ―シュ―ト圧が発生す
る。
【0039】ここで、前記バネ332のバネ定数は図6
(b)に示す如く前記オ―バ―シュ―ト圧より小さな圧力
値Thに設定してある。
【0040】したがってこの復帰動作の際スプ―ル32
5は図5に示す中立位置まで右行した後、前述のシュ―
ト圧によってバネ332の付勢力に打勝って更に右行
し、その右端面が検出ピン334に接触する。
【0041】この結果、検出ピン334はスプ―ル32
5を介してア―スされたボディ333と導通することに
なるので、a点電位は図6(c)に示す如く零まで降下
し、a点には電圧は現われなくなる。
【0042】このa点電位はコントロ―ラ10に入力さ
れており、コントロ―ラ10は、該a点電位の立下がり
をもってフィリング終了を判定する。このフィリング終
了を判定すると、コントロ―ラ10は直ちに当該クラッ
チに対する指令電流Iを初期圧指令電流値から除々に増
大させてゆく(図6(a))。
【0043】この結果、当該クラッチのクラッチ圧は図
6(b)に示す如く前記オ―バ―シュ―ト圧値から初期圧
に降下した後、漸増されてゆく。したがって、スプ―ル
325はピン334に接した状態から一旦中立位置方向
へ左行する。その後、クラッチ圧は、漸増されていくの
で、ある時点においてバネ332の設定圧Thを超え
る。この結果、スプ―ル325はバネ332の付勢力に
打勝って再び右行し、その右端面を検出ピン334に接
触する。この為、a点電位は再び零まで降下し、以後こ
の零レベルを維持することになる。
【0044】すなわちa点電位は、クラッチに設定圧T
h以上の圧がたっているとき零となり、クラッチ圧が設
定圧Th以下のとき所定の電圧値となるので、コントロ
―ラ10はこのa点電位をモニタすることでフィリング
終了検知のみならず、クラッチ圧の有無すなわちクラッ
チの係合状態を知ることができる。
【0045】ここで本装置は、発進時、クラッチの負荷
をリアルタイムに計算し、その結果をクラッチ油圧に反
映させて発進時の異常な負荷を回避しようとするもので
あるが、その詳細な説明の前にクラッチ発熱量Qの算出
の仕方について説明する。
【0046】クラッチ発熱率qは、クラッチトルクTc
とクラッチ相対回転数ωcの積に比例し、下式(1)の
ようになる。
【0047】q=Tc・ωc …(1) Tc:クラッチトルク ωc:クラッチ相対回転数 また、クラッチ発熱量Qは、クラッチ発熱率qを時間積
分したもので、下式のようになる。
【0048】 また、クラッチ熱負荷Eは、下式のようにして求められ
る。
【0049】 E=Q・qmax …(3) qmax:クラッチ最大発熱率 ここで、クラッチトルクTcは、クラッチ摩擦係数μと
クラッチ油圧Pとその他の係数に比例し、下式のように
なる。 Tc=μ・P・A・Rm・N …(5) A:ピストン面積 Rm:有効平均半径 N:クラッチ枚数 上記(5)式において、A:ピストン面積、Rm:有効
平均半径、N:クラッチ枚数はそれぞれ定数値であるの
で、クラッチトルクTcを算出するためには、摩擦係数
μとクラッチ油圧Pが判れば良い。また、クラッチ発熱
率qを計算するためには、クラッチ相対回転数ωcが判
明すればよい。
【0050】すなわち、摩擦係数μ、クラッチ油圧Pお
よびクラッチ相対回転数ωcが判れば、クラッチ熱負荷
(クラッチ発熱量)を求めることができる。
【0051】ここで、クラッチ油圧Pは、コントローラ
10から圧力制御弁301に入力される電流指令Iによ
り演算することができ、また直接センサによって検出す
ることもできる。
【0052】また摩擦係数μは、各センサ8、9、15
から得た各軸回転数とギア比を用いて算出することがで
きる。
【0053】また、クラッチ相対回転数ωcはトランス
ミッション3に設けられた各回転センサ8、9、15の
出力を用いて算出することができる。
【0054】したがって、上記のようにして求めた摩擦
係数μ、クラッチ油圧Pおよびクラッチ相対回転数ωc
を先の(5)式(1)式(2)式に代入することにより
クラッチ発熱量Qを演算することができる。
【0055】次に、かかる構成におけるコントロ―ラ1
0の発進制御についての第1の実施例を図1のフロ―チ
ャ―トおよび図2のタイムチャ―トを参照して説明す
る。
【0056】コントロ―ラ10は、発進を行なう場合
(ステップ100)、まず係合させるべき副変速機クラ
ッチ(この場合はLowクラッチ)に接続されたクラッチ
油圧制御バルブ32に対して圧油供給を開始する(ステ
ップ110、図2時刻t0)。
【0057】この際、コントロ―ラ10は係合しようと
するクラッチLowのクラッチ油圧制御バルブ32のソレ
ノイドに、先の図6(a)で説明したような指令値パタ―
ンを加える。この指令値パタ―ンにおいては、図2(c)
に示すように、初め高レベルの指令を与えることにより
大流量の油をクラッチに入力してフィリング終了を早め
るとともに、その後のフィリング終了前に指令圧を低レ
ベルに下げることによりクラッチ係合初期圧を低く維持
し、変速ショックを抑えるようにしている。
【0058】次に、コントロ―ラ10は上記副変速クラ
ッチLowに接続されたバルブ32に設けられたフィリン
グ検出センサ303の出力からフィリング終了を確認し
(ステップ120)、このセンサ303から前述のフィ
リング終了検出信号が入力された時点(図2時刻t1)
から、該副変速クラッチLowの油圧を適宜の傾きで漸増
させる(ステップ130)。
【0059】また、前記フィリング終了時点t1に、主
変速クラッチ(この場合は2nd)に接続されたクラッチ
油圧制御バルブ34に対して圧油供給を開始する(ステ
ップ130)。この際、コントロ―ラ10は主変速クラ
ッチ2ndのクラッチ油圧制御バルブ34のソレノイド
に、副変速クラッチLowと同様な指令値パタ―ンを加え
る。
【0060】次に、コントロ―ラ10は今度は主変速ク
ラッチ2ndに接続されたバルブ34のフィリング検出セ
ンサ303の出力からフィリング終了を確認し(ステッ
プ140)、このセンサ303から前述のフィリング終
了検出信号が入力された時点(図2時刻t2)で、以下
の2つの制御を実行する(ステップ150)。
【0061】(a)主変速クラッチ2ndのバルブ34に対
する油圧の漸増を開始する (b)主変速クラッチの発熱量Qを前述した手法で算出す
る。この演算はこれ以降リアルタイムに続けられる。
【0062】コントローラ10は、前記主変速クラッチ
2ndの油圧漸増中、算出した主変速クラッチの発熱量Q
を所定の閾値Qc(Q限界値よりも3〜4割低めにセッ
ト)と比較しており(ステップ160)、発熱量Qが主
変速クラッチ2ndの係合が終了するまでの間、閾値Qc
を超えない場合は、同じ漸増率をもって主変速クラッチ
2ndの油圧を漸増する。そして、主変速クラッチ2ndの
係合が終了すると、該主変速クラッチ2ndの油圧を所定
の油圧値に保持する(ステップ180、190)。
【0063】しかし、前記油圧の漸増中、主変速クラッ
チの発熱量Qが前記閾値Qcを超えた場合(ステップ1
60)、コントローラ10はこの時点t3で主変速クラ
ッチ2ndの漸増率dP/dtをこれ以前の漸増率よりも増加
させる(図2(a)参照 ステップ170)。そして、こ
れ以降は該漸増した漸増率をもって主変速クラッチ油圧
を制御する。この後、主変速クラッチ2ndの係合が終了
すると、該主変速クラッチ2ndの油圧を所定の油圧値に
保持する(ステップ180、190)。
【0064】すなわち、この第1の実施例においては、
発進制御中、主変速クラッチの発熱量が所定の閾値を超
えた場合、主変速クラッチの油圧漸増率を増大させるこ
とによりこれ以降主変速クラッチに対する負荷の増大を
少なくして主変速機の係合を速め、これにより片側のク
ラッチ(主変速機)に負荷が集中するのを防ぎ、主副変
速機において負荷分担を好適に行うようにしている。因
みに、図2(f)においては、負荷が主変速機及び副変速
機にうまく分担されている事が現れている。
【0065】なお、上記実施例では、クラッチ負荷をク
ラッチ発熱量Qによって検出するようにしているが、例
えば他にクラッチプレート温度Tによってもクラッチ負
荷を推測することができる。
【0066】すなわち、クラッチプレート温度Tclは、
下式にしめすような関係にある。
【0067】 Tb:潤滑油温 Kh:温度変換係数 Kc:放熱係数 上記(6)式の右辺の第2項はクラッチの発熱分であ
り、また第3項はクラッチ放熱分である。第2項のクラ
ッチ発熱分は前記(1)〜(5)式に従って求めること
ができる。また、第1項及び第3項は潤滑油温と放熱係
数Kcを求めることができれば、算出することができ
る。
【0068】潤滑油温は、クラッチに潤滑油温センサを
配設することにより検出する。また、放熱係数Kcは、
クラッチの締結/解放状態と冷却油量が判れば判明する
ので、これらをシフトセレクタ13およびエンジン回転
センサ7の出力からそれぞれ検出し、これら検出値を放
熱係数Kcが記憶されたメモリマップに入力する事によ
って放熱係数Kcを求めるようにする。
【0069】また、上記実施例では、副変速機側を主変
速機側よりも先に変速開始させるようにしたが、主変速
機側を副変速機側よりも先に変速開始させるようにして
もよい。
【0070】次に、この発明の第2実施例を図7のフロ
ーチャート及び図8のタイムチャートにしたがって説明
する。
【0071】この第2実施例において、ステップ200
からステップ260までの手順は、先の図1に示した第
1の実施例のステップ100からステップ160迄の手
順と同様であり、重複する説明は省略する。
【0072】この第2実施例においては、副変速クラッ
チLowの油圧漸増後、副変速クラッチLowの油圧が所定
の油圧値P2に達するまでステップ260の判断で主変
速クラッチ2ndの発熱量Qが所定の閾値Qcを超えない
場合は、何の特別な制御を行わない。そして、副変速ク
ラッチの油圧が所定の油圧値P2に達するとこの油圧を
保持するようにする(ステップ261、262)。
【0073】しかし、主変速クラッチ2ndの油圧漸増
中、ステップ260の判断で主変速クラッチ2ndの発熱
量Qが所定の閾値Qcを超えた場合は、この時点t3で副
変速クラッチLowの油圧を所定の低圧値P1まで降下さ
せ(ステップ270、図8(c)(d)時刻t3)、この状態
で主変速クラッチ2ndの係合終了が確認されるまで待機
する。そして、主変速クラッチ2ndの係合終了が先のセ
ンサ303の出力またはクラッチ相対回転数の検出によ
って確認されると(ステップ280、図8(c)(d)(e)時
刻t4)、副変速クラッチLowを急速係合させるべく副
変速クラッチLowの油圧を所定の油圧値まで立ち上げる
と共に、該立ち上げた油圧値から油圧を急速に漸増する
(ステップ290)。そして、この後副変速クラッチの
油圧が所定の油圧値P2に達すると、この油圧を保持す
るようにする(ステップ261、262)。なお、時刻
t4時における立ち上げ油圧値は主変速側のクラッチの
係合終了時と同等な出力トルクとなるようにすれば、変
速ショックを少なくすることができる。
【0074】すなわちこの第2実施例においては、発進
制御中、主変速クラッチの発熱量が所定の閾値を超えた
場合、副変速クラッチの油圧を低下させることで主変速
クラッチの係合を速め、主変速クラッチの負荷が今以上
増加する事を防止するとともに、負荷容量に余裕のある
副変速クラッチにその分を分担させるようにする。した
がって、この第2実施例によれば、片側のクラッチ(主
変速機)に負荷が集中するのを防ぎ、主副変速機におい
て負荷分担を好適に行うようにしている。因みに、図8
(f)においては、負荷が主変速機及び副変速機にうまく
分担されている事が現れている。なお、この第2実施例
による制御は、図8(g)に示されるように、出力軸トル
クのピークトルクを下げ、発進ショックを低減するとい
う2次的な効果も有している。
【0075】なお、上記第1及び第2の実施例を組み合
わせた制御も可能である。すなわち、クラッチ発熱量Q
が閾値Qcを超えた場合、主変速機側の油圧漸増の傾き
を漸増させると共に、副変速機側の油圧を一時的に低圧
値に下げるようにするのである。
【0076】次にこの発明の第3の実施例について図9
のフローチャート及び図10のタイムチャートを参照し
て説明する。
【0077】この第3実施例においては、先の第1また
は第2の実施例と変速開始のクラッチの順番が逆で、先
に主変速機の係合制御を開始し、その後で副変速機の係
合制御を行なう場合を想定している。
【0078】まず、コントロ―ラ10は、発進を行なう
場合(ステップ300)、まず係合させるべき主変速機
クラッチ(この場合は2ndクラッチ)に接続されたクラ
ッチ油圧制御バルブ32に対して圧油供給を開始する
(ステップ310、図10時刻t0)。
【0079】次に、コントロ―ラ10は上記主変速クラ
ッチ2ndに接続されたバルブ32に設けられたフィリン
グ検出センサ303の出力からフィリング終了を確認し
(ステップ320)、このセンサ303から前述のフィ
リング終了検出信号が入力された時点(図10時刻t
1)から、該主変速クラッチ2ndの油圧を適宜の傾きで
漸増させる(ステップ330)。そして、この時点から
主変速クラッチの発熱量Qを前述した手法で算出する。
この演算は、これ以降リアルタイムに続けられる。
【0080】また、前記フィリング終了時点t1に、副
変速クラッチ(この場合はLow)に接続されたクラッチ
油圧制御バルブ34に対して圧油供給を開始する(ステ
ップ330)。
【0081】次に、コントロ―ラ10は今度は副変速ク
ラッチLowに接続されたバルブ34のフィリング検出セ
ンサ303の出力からフィリング終了を確認し(ステッ
プ340)、このセンサ303から前述のフィリング終
了検出信号が入力された時点(図10時刻t2)で、副
変速クラッチLowのバルブ34に対する油圧の漸増を開
始する (ステップ350)。
【0082】コントローラ10は、前記主変速クラッチ
2nd及び副変速クラッチLowの油圧漸増中、算出した主
変速クラッチの発熱量Qを所定の閾値Qcと比較してお
り(ステップ360)、副変速クラッチLowの油圧漸増
後、副変速クラッチLowの油圧が所定の油圧値P2に達
するまでステップ360の判断で主変速クラッチ2ndの
発熱量Qが所定の閾値Qcを超えない場合は、何の特別
な制御を行わない。そして、副変速クラッチLowの油圧
が所定の油圧値P2に達するとこの油圧を保持するよう
にする(ステップ361、362)。
【0083】しかし、副変速クラッチ2ndの油圧漸増
中、ステップ360の判断で主変速クラッチ2ndの発熱
量Qが所定の閾値Qcを超えた場合は、この時点t3で副
変速クラッチLowの油圧を所定の低圧値P1まで降下さ
せ(ステップ370、図10(c)(d)時刻t3)、この状
態で主変速クラッチ2ndの係合終了が確認されるまで待
機する。そして、主変速クラッチ2ndの係合終了が先の
センサ303の出力またはクラッチ相対回転数の検出に
よって確認されると(ステップ380、図10(c)(d)
(e)時刻t4)、副変速クラッチLowを急速係合させるべ
く副変速クラッチLowの油圧を所定の油圧値まで立ち上
げると共に、該立ち上げた油圧値から油圧を急速に漸増
する(ステップ390)。そして、この後副変速クラッ
チの油圧が所定の油圧値P2に達すると、この油圧を保
持するようにする(ステップ361、362)。
【0084】すなわちこの第3実施例においては、先の
実施例と変速開始のクラッチの順番が逆であるが、その
他の部分は先の第2の実施例と同様であり、発進制御
中、主変速クラッチの発熱量が所定の閾値を超えた場
合、副変速クラッチの油圧を低下させることで主変速ク
ラッチの係合を速め、主変速クラッチの負荷が今以上増
加する事を防止するとともに、負荷容量に余裕のある副
変速クラッチにその分を分担させるようにしている。
【0085】なお、上記第2及び第3実施例において、
クラッチ負荷をクラッチプレート温度によって把握する
ようにしてもよい。
【0086】次にこの発明の第4の実施例について図1
1のフローチャート及び図12のタイムチャートを参照
して説明する。
【0087】コントロ―ラ10は、発進を行なう場合
(ステップ400)、まず係合させるべき副変速機クラ
ッチ(この場合はLowクラッチ)に接続されたクラッチ
油圧制御バルブ32に対して圧油の供給を開始する(ス
テップ405、図12時刻t0)。
【0088】次に、コントロ―ラ10は上記副変速クラ
ッチLowに接続されたバルブ32に設けられたフィリン
グ検出センサ303の出力からフィリング終了を確認し
(ステップ410)、このセンサ303から前述のフィ
リング終了検出信号が入力された時点(図12時刻t
1)から、該副変速クラッチLowの油圧を所定の低圧値
に保持する(ステップ415)。
【0089】また、前記フィリング終了時点t1に、主
変速クラッチ(この場合は2nd)に接続されたクラッチ
油圧制御バルブ34に対して圧油供給を開始する(ステ
ップ415)。この際、コントロ―ラ10は主変速クラ
ッチ2ndのクラッチ油圧制御バルブ34のソレノイド
に、副変速クラッチLowと同様な指令値パタ―ンを加え
る。
【0090】次に、コントロ―ラ10は今度は主変速ク
ラッチ2ndに接続されたバルブ34のフィリング検出セ
ンサ303の出力からフィリング終了を確認し(ステッ
プ420)、このセンサ303から前述のフィリング終
了検出信号が入力された時点(図12時刻t2)で、主
変速クラッチ2ndのバルブ34に対する油圧の漸増を開
始する(ステップ425)。
【0091】次に、コントローラ10は、副変速機側
(この場合はLowクラッチ)に対し以下の制御を主変速
機側(この場合は2ndクラッチ)のクラッチの係合が終
了するまで実行する。
【0092】すなわち、副変速機側の相対回転数ωlow
を、主変速機側の相対回転数ω2ndに任意の回転数αを
加えた値(ω2nd+α)と比較し(ステップ430)、
以下のような制御を実行する。
【0093】(a)ωlow<ω2nd+αの場合は、副変速機
側の油圧は所定の油圧勾配で下降させる。ただし、最低
圧を下回るときは最低圧を保ったままとする(ステップ
435)。
【0094】(b)ωlow=ω2nd+αの場合は、副変速機
側の油圧はその値を保ったままとする(ステップ44
0)。
【0095】(c)ωlow>ω2nd+αの場合は、副変速機
側の油圧は所定の油圧勾配で上昇させる。ただし、最高
圧を上回る場合は最高圧を保ったままとする(ステップ
445)。
【0096】即ち、上記制御には、副変速機側の相対回
転数と主変速機側の相対回転数の差を常に一定値αにな
るように制御するものであり、これにより主副変速機の
好適な負荷分担が可能になる。
【0097】この後、コントローラ10は主変速クラッ
チ2ndの係合が終了したか否かを判定し(ステップ45
0)、係合終了を判定すると(時刻t3)、副変速クラ
ッチの油圧を所定の勾配で漸増制御する(ステップ45
5)。
【0098】さらに、この後コントローラ10は、副変
速クラッチLowの係合が終了したか否かを判定し(ステ
ップ460)、係合終了を判定すると(時刻t4)、副
変速クラッチの油圧を急峻な傾き漸増制御して規定圧に
収束させる(ステップ465)。
【0099】次にこの発明の第5の実施例について図1
3のフローチャート及び図14のタイムチャートを参照
して説明する。
【0100】この第5実施例においては、先の第4の実
施例と変速開始のクラッチの順番が逆で、先に主変速機
の係合制御を開始し、その後で副変速機の係合制御を行
なう場合を想定している。
【0101】まず、コントロ―ラ10は、発進を行なう
場合(ステップ500)、まず係合させるべき主変速機
クラッチ(この場合は2ndクラッチ)に接続されたクラ
ッチ油圧制御バルブ32に対して圧油供給を開始する
(ステップ505、図14時刻t0)。
【0102】次に、コントロ―ラ10は上記主変速クラ
ッチ2ndに接続されたバルブ32に設けられたフィリン
グ検出センサ303の出力からフィリング終了を確認し
(ステップ510)、このセンサ303から前述のフィ
リング終了検出信号が入力された時点(図14時刻t
1)から、該主変速クラッチ2ndの油圧を適宜の傾きで
漸増させる(ステップ515)。
【0103】また、前記フィリング終了時点t1に、副
変速クラッチ(この場合はLow)に接続されたクラッチ
油圧制御バルブ34に対して圧油供給を開始する(ステ
ップ515)。
【0104】次に、コントロ―ラ10は今度は副変速ク
ラッチLowに接続されたバルブ34のフィリング検出セ
ンサ303の出力からフィリング終了を確認する(ステ
ップ520 図14時刻t2)。
【0105】次に、コントローラ10は、先の第4の実
施例同様、副変速機側(この場合はLowクラッチ)に対
し以下の制御を主変速機側(この場合は2ndクラッチ)
のクラッチの係合が終了するまで実行する。
【0106】すなわち、副変速機側の相対回転数ωlow
を、主変速機側の相対回転数ω2ndに任意の回転数αを
加えた値(ω2nd+α)と比較し(ステップ525)、
以下のような制御を実行する。
【0107】(a)ωlow<ω2nd+αの場合は、副変速機
側の油圧は所定の油圧勾配で下降させる。ただし、最低
圧を下回るときは最低圧を保ったままとする(ステップ
530)。
【0108】(b)ωlow=ω2nd+αの場合は、副変速機
側の油圧はその値を保ったままとする(ステップ53
5)。
【0109】(c)ωlow>ω2nd+αの場合は、副変速機
側の油圧は所定の油圧勾配で上昇させる。ただし、最高
圧を上回る場合は最高圧を保ったままとする(ステップ
540)。
【0110】この後、コントローラ10は主変速クラッ
チ2ndの係合が終了したか否かを判定し(ステップ54
5)、係合終了を判定すると(時刻t3)、副変速クラ
ッチの油圧を所定の勾配で漸増制御する(ステップ55
0)。
【0111】さらに、この後コントローラ10は、副変
速クラッチLowの係合が終了したか否かを判定し(ステ
ップ555)、係合終了を判定すると(時刻t4)、副
変速クラッチの油圧を急峻な傾き漸増制御して規定圧に
収束させる(ステップ560)。
【0112】なお、上記実施例では、主変速機側の相対
回転数と副変速機側の相対回転数が所定回転数差αとな
るように副変速機側の油圧を制御したが、同様の回転数
差αとなるように主変速機側の油圧を制御するようにし
てもよい。
【0113】なお、上記各実施例では発進時の場合を示
したが、同様の制御を変速時にも適用することができ
る。
【0114】また、上記実施例では、図5に示した構成
のフィリング検出センサ303を用いてフィリング終了
検出を行なうようにしたが、他の構成のフィリング検出
センサを用いてもよく、さらには予め適当なフィリング
タイムを設定しておく時間管理による方法でもよい。
【0115】また、本発明はマニュアル変速車、自動変
速車のいずれにも適用可能である。さらに、上記実施例
では本発明を、第1段目に2個の副変速機H,Lを有し
第2段目に2個の主変速機1st,2ndを具えた変速機に
適用するようにしたが、他のタイプの変速機、例えば
(主;H,L.副;1,2,3,4,R)あるいは
(主;F,R.副;1,2,3,4)等にも本発明は勿
論適用可能である。
【0116】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
発進時のクラッチ負荷を主副変速機で好適に分担できる
とともに、変速ショックを確実に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示したフロ―チャ―ト。
【図2】第1実施例の具体動作例を説明するためのタイ
ムチャ―ト。
【図3】変速システムの全体構成例を示すブロック図。
【図4】同変速システムのクラッチ油圧供給装置の内部
構成を示す油圧回路図。
【図5】クラッチ油圧制御バルブの内部構成を示す断面
図。
【図6】同クラッチ油圧制御バルブの動作を説明するた
めのタイムチャ―ト。
【図7】本発明の第2実施例を示したフロ―チャ―ト。
【図8】第2実施例の具体動作例を説明するためのタイ
ムチャ―ト。
【図9】本発明の第3実施例を示したフロ―チャ―ト。
【図10】第3実施例の具体動作例を説明するためのタ
イムチャ―ト。
【図11】本発明の第4実施例を示したフロ―チャ―
ト。
【図12】第4実施例の具体動作例を説明するためのタ
イムチャ―ト。
【図13】本発明の第5実施例を示したフロ―チャ―
ト。
【図14】第5実施例の具体動作例を説明するためのタ
イムチャ―ト。
【図15】従来技術を説明するタイムチャート。
【図16】従来技術を説明するタイムチャ―ト。
【図17】従来技術を説明するタイムチャ―ト。
【符号の説明】
1…エンジン 2…トルクコンバ―タ 3…トランスミッション 6…ロックアップクラッチ 7,8,9…回転数センサ 10…コントロ―ラ 11…スロットル量センサ 12…車重センサ 13…シフトセレクタ 1st,2nd…主変速機 H,L…副変速機 301…流量制御弁 302…流量検出弁 303…フィリング終了検出センサ

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トランスミッション入力軸から第1段目に
    ある複数の副変速クラッチと第2段目にある複数の主変
    速クラッチとを有し、副変速クラッチと主変速クラッチ
    との組合わせで速度段を選択するトランスミッション
    と、このトランスミッションの複数のクラッチに対し個
    別に接続され、入力された電気指令に対応する油圧を当
    該クラッチに発生させる複数の圧力制御弁とを具えた変
    速機の制御方法において、 発進が開始されると、係合しようとする副変速クラッチ
    に対応する圧力制御弁を作動する第1のステップと、 前記副変速クラッチに対応する圧力制御弁のフィリング
    タイムの終了を確認すると、係合しようとする主変速ク
    ラッチに対応する圧力制御弁を作動するとともに前記副
    変速クラッチの油圧を任意の傾きで漸増させる第2ステ
    ップと、 前記主変速クラッチに対応する圧力制御弁のフィリング
    タイムの終了を確認すると、この主変速クラッチの油圧
    を任意の傾きで漸増させる第3ステップと、 前記主変速クラッチのフィリングタイムの終了後、主変
    速クラッチのクラッチ負荷に対応する状態量を検出し、
    該状態量が予め設定された所定値を超えると、前記主変
    速クラッチの漸増の傾きを増大させる第4ステップと、 を具えるようにしたことを特徴とする変速機の制御方
    法。
  2. 【請求項2】トランスミッション入力軸から第1段目に
    ある複数の副変速クラッチと第2段目にある複数の主変
    速クラッチとを有し副変速クラッチと主変速クラッチと
    の組合わせで速度段を選択するトランスミッションと、
    このトランスミッションの複数のクラッチに対し個別に
    接続され、入力された電気指令に対応する油圧を当該ク
    ラッチに発生させる複数の圧力制御弁とを具えた変速機
    の制御方法において、 発進時、前記主変速クラッチ及び副変速クラッチのうち
    の一方のクラッチ負荷に対応する状態量が所定の規定値
    を超えると、他方のクラッチの油圧を一時低圧値に減少
    させるようにしたことを特徴とする変速機の制御方法。
  3. 【請求項3】トランスミッション入力軸から第1段目に
    ある複数の副変速クラッチと第2段目にある複数の主変
    速クラッチとを有し、副変速クラッチと主変速クラッチ
    との組合わせで速度段を選択するトランスミッション
    と、このトランスミッションの複数のクラッチに対し個
    別に接続され、入力された電気指令に対応する油圧を当
    該クラッチに発生させる複数の圧力制御弁とを具えた変
    速機の制御方法において、 発進が開始されると、係合しようとする副変速クラッチ
    に対応する圧力制御弁を作動する第1のステップと、 前記副変速クラッチに対応する圧力制御弁のフィリング
    タイムの終了を確認すると、係合しようとする主変速ク
    ラッチに対応する圧力制御弁を作動するとともに前記副
    変速クラッチの油圧を任意の傾きで漸増させる第2ステ
    ップと、 前記主変速クラッチに対応する圧力制御弁のフィリング
    タイムの終了を確認すると、この主変速クラッチの油圧
    を任意の傾きで漸増させる第3ステップと、 前記主変速クラッチのフィリングタイムの終了後、主変
    速クラッチのクラッチ負荷に対応する状態量を検出し、
    該状態量が予め設定された所定値を超えると、 前記副変速クラッチを所定の低圧値に減少させこの低圧
    値を保持する第4ステップと、 主変速クラッチの係合を確認すると、副変速クラッチの
    油圧を任意の油圧値から漸増させる第5ステップと、 を具えるようにしたことを特徴とする変速機の制御方
    法。
  4. 【請求項4】トランスミッション入力軸から第1段目に
    ある複数の副変速クラッチと第2段目にある複数の主変
    速クラッチとを有し、副変速クラッチと主変速クラッチ
    との組合わせで速度段を選択するトランスミッション
    と、このトランスミッションの複数のクラッチに対し個
    別に接続され、入力された電気指令に対応する油圧を当
    該クラッチに発生させる複数の圧力制御弁とを具えた変
    速機の制御方法において、 発進が開始されると、係合しようとする主変速クラッチ
    に対応する圧力制御弁を作動する第1のステップと、 前記主変速クラッチに対応する圧力制御弁のフィリング
    タイムの終了を確認すると、係合しようとする副変速ク
    ラッチに対応する圧力制御弁を作動するとともに前記主
    変速クラッチの油圧を任意の傾きで漸増させる第2ステ
    ップと、 前記副変速クラッチに対応する圧力制御弁のフィリング
    タイムの終了を確認すると、この副変速クラッチの油圧
    を任意の傾きで漸増させる第3ステップと、 前記主変速クラッチの油圧漸増後、主変速クラッチのク
    ラッチ負荷に対応する状態量を検出し、該状態量が予め
    設定された所定値を超えると、前記副変速クラッチを所
    定の低圧値に減少させてこの低圧値を保持する第4ステ
    ップと、 主変速クラッチの係合を確認すると、副変速クラッチの
    油圧を任意の油圧値から漸増させる第5ステップと、 を具えるようにしたことを特徴とする変速機の制御方
    法。
  5. 【請求項5】前記状態量はクラッチ発熱量またはクラッ
    チプレート温度である請求項1又は2又は3又は4記載
    の変速機の制御方法。
  6. 【請求項6】トランスミッション入力軸から第1段目に
    ある複数の副変速クラッチと第2段目にある複数の主変
    速クラッチとを有し副変速クラッチと主変速クラッチと
    の組合わせで速度段を選択するトランスミッションと、
    このトランスミッションの複数のクラッチに対し個別に
    接続され、入力された電気指令に対応する油圧を当該ク
    ラッチに発生させる複数の圧力制御弁とを具えた変速機
    の制御方法において、 発進時、主変速クラッチ及び副変速クラッチの双方のフ
    ィリングが終了すると、この後前記副変速クラッチの相
    対回転数と主変速クラッチの相対回転数との差が所定の
    値を保つように副変速クラッチおよび主変速クラッチの
    何れかの油圧を制御するようにしたことを特徴とする変
    速機の制御方法。
  7. 【請求項7】トランスミッション入力軸から第1段目に
    ある複数の副変速クラッチと第2段目にある複数の主変
    速クラッチとを有し、副変速クラッチと主変速クラッチ
    との組合わせで速度段を選択するトランスミッション
    と、このトランスミッションの複数のクラッチに対し個
    別に接続され、入力された電気指令に対応する油圧を当
    該クラッチに発生させる複数の圧力制御弁とを具えた変
    速機の制御方法において、 発進が開始されると、係合しようとする副変速クラッチ
    に対応する圧力制御弁を作動する第1のステップと、 前記副変速クラッチに対応する圧力制御弁のフィリング
    タイムの終了を確認すると、係合しようとする主変速ク
    ラッチに対応する圧力制御弁を作動するとともに前記副
    変速クラッチの油圧を所定の低圧値に保持する第2ステ
    ップと、 前記主変速クラッチに対応する圧力制御弁のフィリング
    タイムの終了を確認すると、この主変速クラッチの油圧
    を任意の傾きで漸増させる第3ステップと、 主変速クラッチの係合が終了するまで、前記副変速クラ
    ッチの相対回転数と主変速クラッチの相対回転数との差
    が所定の値を保つように副変速クラッチおよび主変速ク
    ラッチの何れかの油圧を制御する第4ステップと、 主変速クラッチの係合が終了すると、副変速クラッチの
    油圧を漸増させる第5ステップと、 副変速機の係合が終了すると、副変速クラッチの油圧を
    急勾配で規定値まで立ち上げる第6ステップと、 を具えるようにしたことを特徴とする変速機の制御方
    法。
  8. 【請求項8】前記第4のステップでは、副変速クラッチ
    の相対回転数ω1を主変速クラッチの相対回転数ω2に所
    定値αを加えた値ω2+αと比較し、 ω1<ω2+αの場合は、副変速クラッチの油圧を任意の
    勾配で下降させ、 ω1=ω2+αの場合は、副変速クラッチの油圧を現状の
    値に保持させ、 ω1>ω2+αの場合は、副変速クラッチの油圧を任意の
    勾配で上昇させるようにしたことを特徴とする請求項7
    記載の変速機の制御方法。
  9. 【請求項9】前記副変速クラッチの油圧を任意の勾配で
    下降させる場合、所定の最低圧を下回らないようにする
    とともに、前記副変速クラッチの油圧を任意の勾配で上
    昇させる場合所定の最高圧を上回らないようにするよう
    にした事を特徴とする変速機の制御方法。
  10. 【請求項10】トランスミッション入力軸から第1段目
    にある複数の副変速クラッチと第2段目にある複数の主
    変速クラッチとを有し、副変速クラッチと主変速クラッ
    チとの組合わせで速度段を選択するトランスミッション
    と、このトランスミッションの複数のクラッチに対し個
    別に接続され、入力された電気指令に対応する油圧を当
    該クラッチに発生させる複数の圧力制御弁とを具えた変
    速機の制御方法において、 発進が開始されると、係合しようとする主変速クラッチ
    に対応する圧力制御弁を作動する第1のステップと、 前記主変速クラッチに対応する圧力制御弁のフィリング
    タイムの終了を確認すると、係合しようとする副変速ク
    ラッチに対応する圧力制御弁を作動するとともに前記主
    変速クラッチの油圧を漸増させる第2ステップと、 前記副変速クラッチに対応する圧力制御弁のフィリング
    タイムの終了を確認すると、この後主変速クラッチの係
    合が終了するまで、前記副変速クラッチの相対回転数と
    主変速クラッチの相対回転数との差が所定の値を保つよ
    うに副変速クラッチおよび主変速クラッチの何れかの油
    圧を制御する第4ステップと、 主変速クラッチの係合が終了すると、副変速クラッチの
    油圧を任意の傾きで漸増させる第5ステップと、 副変速機の係合が終了すると、副変速クラッチの油圧を
    急勾配で規定値まで立ち上げる第6ステップと、 を具えるようにしたことを特徴とする変速機の制御方
    法。
  11. 【請求項11】前記第4のステップでは、副変速クラッ
    チの相対回転数ω1を主変速クラッチの相対回転数ω2に
    所定値αを加えた値ω2+αと比較し、 ω1<ω2+αの場合は、副変速クラッチの油圧を任意の
    勾配で下降させ、 ω1=ω2+αの場合は、副変速クラッチの油圧を現状の
    値に保持させ、 ω1>ω2+αの場合は、副変速クラッチの油圧を任意の
    勾配で上昇させるようにしたことを特徴とする請求項1
    0記載の変速機の制御方法。
  12. 【請求項12】前記副変速クラッチの油圧を任意の勾配
    で下降させる場合、所定の最低圧を下回らないようにす
    るとともに、前記副変速クラッチの油圧を任意の勾配で
    上昇させる場合所定の最高圧を上回らないようにするよ
    うにした事を特徴とする変速機の制御方法。
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