JP3334880B2 - 硫化水素を含む少なくとも一種のイオウ化合物含有ガスおよび燃料流出物からイオウを製造する方法ならびに熱反応器 - Google Patents

硫化水素を含む少なくとも一種のイオウ化合物含有ガスおよび燃料流出物からイオウを製造する方法ならびに熱反応器

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、H2Sを含む少なくとも一種のイオウ化合物
含有ガスと、気体または液体の燃料流出物とからイオウ
を製造する方法に関する。さらに、該方法を実施するの
に使用できる熱反応器に関する。
クラウス方法による硫化水素を含むイオウ化合物含有
ガスからのイオウの製造は、硫化水素を遊離酸素含有ガ
スの酸素によって制御酸化することから成り、この酸化
期間は、触媒との接触により延長される。硫化水素を含
むイオウ化合物含有ガスが熱反応工程に送られると、遊
離酸素を含むガスの存在下、制御燃焼により硫化水素の
約3分の1がSO2に変わり、ある一定量のイオウが生成
する。次いで、熱反応工程で得られた気体の反応混合物
を間接的に冷却すると、蒸気を生成することにより、そ
れに含まれる熱エネルギーを回収することができ、冷却
された混合物は凝縮工程に送られて、気体混合物に存在
するイオウを凝縮により分離する。この段階ではまだ非
常に不完全であるイオウの製造をさらに行うために、凝
縮工程で得られる気体の混合物を再加熱し、適当な触媒
を含む触媒反応工程に送ると、該混合物に存在するSO2
およびH2Sが該触媒と接触して互いに反応し、新たに一
定量のイオウを生じる。触媒による反応は、一般に2ま
たは3個の触媒ゾーンを必要とし、各々のゾーンの前に
は、処理すべき気体混合物用のヒーターが、その後ろに
は、生成するイオウを分離するコンデンサーがある。最
後の触媒ゾーンから得られる残留気体は、H2S、SO2、イ
オウ蒸気および/またはvesicular イオウ、COSならび
にCS2などのイオウ化合物をまだ少量含んでおり、大気
中に排出するための焼却工程に送る前、所望により精製
工程に送るが、ここでもイオウ化合物はまだ高比率で該
残留気体中に残っている。
場合によっては、熱反応工程での気体燃料流出物の燃
焼を、H2Sの制御酸化を伴うように行う必要がある可能
性がある。すなわち、残留ガスまたは、イオウ化合物、
特に有機イオウ化合物および恐らくはアンモニアもしく
はアンモニア生成化合物を含む液体から成る燃料流出物
を利用する場合は、上記した燃焼により、燃料流出物中
のイオウおよび窒素化合物を分解して、該イオウ化合物
からSO2を生成することができ、このSO2は、イオウ化合
物含有ガス中のH2Sの制御酸化により生成するSO2に加え
る。上記とは別の種類の燃焼例は、熱反応工程でH2Sの
少ないイオウ化合物含有ガスを処理する際に見られ、そ
のとき、燃料流出物は加熱ガスから成り、その燃焼によ
り、熱反応工程の温度を、H2Sの少ないイオウ化合物含
有ガスの制御酸化だけでは得られない必要温度に上げる
ことができる。
クラウスのイオウ製造プラントの熱反応段で運転しな
がら、一方では気体または液体の燃料流出物の燃焼を行
い、他方ではイオウ化合物含有ガスのH2Sの制御酸化を
行うという公知の同時製造方法では、クラウスプラント
の続く触媒工程での処理に必要な品質を有する反応ガス
流、すなわち、H2S、SO2およびイオウ蒸気は含み、N
H3、SO3、炭化水素および酸化窒素の不純物は実質的に
含まないガス流を熱反応段の出口で得るための条件を完
全に満たしながら、広範囲の流量および組成物に対して
この処理を行うことはできない。
本発明の目的は、クラウスのイオウ製造方法の熱反応
において、H2S、SO2およびイオウ蒸気は含み、上記で挙
げた不純物は実質的に含まない反応ガス流が、広範囲の
流量および組成にわたって、熱反応段の出口で得られる
ような条件下で、気体または液体の燃料流出物の全燃焼
および少なくとも一種のイオウ化合物含有ガスのH2Sの
制御酸化を同時に行うことが可能な方法を提供すること
である。
従って、本発明の方法は、H2Sを含む少なくとも一種
のイオウ化合物含有ガス、および気体または液体の燃料
流出物からイオウを製造する方法であって、熱反応段
で、イオウ化合物含有ガス中のH2Sの制御酸化および燃
料流出物の完全燃焼を行ってH2S、SO2およびイオウ蒸気
を含む気体流を作る熱反応工程、該気体流を間接的に冷
却して凝縮によりイオウを分離する次の工程、ならびに
冷却工程で得られた気体流に対して行う、その次の触媒
反応工程を含む方法において、熱反応工程が、気体また
は液体の燃料流出物の燃焼を、その燃料流出物の完全燃
焼に必要な理論量に対して過剰量の遊離酸素含有ガスと
ともに熱反応段の第一ゾーンで行い、その過剰分は、処
理すべき全イオウ化合物含有ガスのH2Sの約3分の1をS
O2に酸化するのに必要な遊離酸素含有ガスの理論量より
も小さく;第一のイオウ化合物含有ガス流を熱反応段の
該第一ゾーンに入っている燃料流出物の燃焼による煙の
中に注入し;第一ゾーンで得られた気体物質を受け取る
熱反応段の第二ゾーン中で第二のイオウ化合物含有ガス
流を制御量の遊離酸素含有ガスによって不完全燃焼させ
て、触媒反応工程で得られるガスのH2S:SO2モル比を予
め決めた値(特に約2:1)になるようにし;第一および
第二のイオウ化合物含有ガス流の流量が、熱反応段の第
二ゾーン中で第二のイオウ化合物含有ガス流を不完全燃
焼させるときの温度が850℃(特に920℃)より高くなる
ように調整することにより行われることを特徴とする方
法である。
本発明方法によれば、燃料流出物は、過剰量の遊離酸
素含有ガスの存在下で完全に燃焼する。また、熱反応段
の第一ゾーンでの該燃焼による酸化煙中で処理すべきイ
オウ化合物含有ガスの全流の一部を第一のイオウ化合物
含有ガス流として注入すると、熱反応段の第二ゾーンに
おいて第二のイオウ化合物含有ガス流の燃焼を行うバー
ナーの温度を充分高く(850℃、特に920℃より高く)す
ることができ、火炎安定性を確実にするとともに触媒反
応工程の出口で所望のH2S:SO2モル比を得ることができ
る。上記で挙げた利点の他に、本発明方法は、公知方法
と比較すると、より流量の多い液体または気体の燃料流
出物を一定の全イオウ化合物含有ガス流量において処理
することができる。
本発明方法の実施に有利な態様においては、熱反応段
の第二ゾーンで得られたガス流をガス滞留ゾーンに通
し、該ガス流の温度を該第二ゾーンの出口温度に等しい
かその前後の温度に保持した後、触媒反応工程の前の冷
却工程に送る。
熱反応段の各ゾーン(ガス滞留ゾーンがある場合はそ
れを含む)のガスの滞留時間はかなり変えることがで
き、各々が全く異なっていてもよいし、あるいは、実質
的に等しくてもよい。各々の滞留時間として好ましいの
は、特に0.2〜2秒である。
本発明方法にしたがって処理される第一および/また
は第二のイオウ化合物含有ガス流は炭化水素を含んでい
てもよく、その全濃度は、0.2〜10体積%、特に0.5〜5
体積%である。
本発明方法で使用する第一および第二のイオウ化合物
含有ガス流は、2種類のイオウ化合物含有ガスから成っ
ていてもよく、それらのH2S含量は同じでも異なってい
てもよい。第一のイオウ化合物含有ガス流を構成するイ
オウ化合物含有ガスのH2S含量は、第二のイオウ化合物
含有ガス流を成すイオウ化合物含有ガスよりも少ないの
が有利である。また、第一および第二のイオウ化合物含
有ガス流が各々、単一のイオウ化合物含有ガスの一部お
よびその残りの部分から成っていてもよい。
本発明方法の一態様によれば、燃料流出物が、SO2
酸化されうるイオウ化合物、特に有機硫化物(例えば、
二硫化ジメチルおよび二硫化ジエチルなどの二硫化アル
キル)および恐らくアンモニアまたはHCNなどの窒素化
合物を含む気体または液体の残留流出物であり、一方、
少なくとも第二のイオウ化合物含有ガス流のH2S含量は1
5体積%より高く、燃料流出物の流量ならびに第一およ
び第二のイオウ化合物含有ガス流の全流量は、燃料流出
物の燃焼中に生じるSO2のモル流量Xが両方のイオウ化
合物含有ガス流によるH2Sの全モル流量Yの半分より小
さく、遊離酸素含有ガスの過剰分は、その酸素のモル流
量が、燃料流出物の完全燃焼に必要な理論量に関する、
(Y−2X)/2より小さい。
本発明方法の別の態様によれば、燃料流出物が加熱ガ
スから成り、一方、第一および第二のイオウ化合物含有
ガス流のH2S含量は35体積%より少ない。
必要であれば、熱反応段に送る反応物、すなわち燃料
流出物、イオウ化合物含有ガスおよび空気は、その段に
注入する前に、約500℃までの温度に予め加熱しておい
てもよい。
燃料流出物の燃焼およびイオウ化合物含有ガスの第二
部分の不完全燃焼に使用する遊離酸素含有ガスは、一般
には空気であるが、純粋な酸素、酸素の多い空気また
は、酸素と窒素以外の一種以上の不活性ガスとを種々の
割合で含む他の混合物を使用することもできる。
反応物を予備加熱し、および/または酸素の多い空気
もしくは純粋な酸素を使用すると、特に、H2Sの少ない
イオウ化合物含有ガスの処理を、熱反応段の第二ゾーン
でこれらのイオウ化合物含有ガスの燃焼温度を上げるこ
とにより行うことができる。
本発明は、さらに、本発明方法の熱反応工程を行う熱
反応段を構成するのに使用できる熱反応器に関する。
該熱反応器は、気体または液体の燃料流出物の供給手
段と流量調節可能な遊離酸素含有ガスの供給手段とを有
するバーナー(例えば、軸流、ラジアルまたは貫流バー
ナー)を備える閉口端部と、出口を形成する開口部を有
する端部とを備え、耐火物質でできた第一室;ならびに
第一室の下流側に位置し、第一室の出口と通じる入口と
出口を形成する開口部とを有する耐火物質でできた第二
室を含み、第二室がさらに、第二のイオウ化合物含有ガ
ス流の供給手段および流量調節可能な遊離酸素含有ガス
の供給手段を有するバーナー(例えば、ラジアルまたは
貫流バーナー)を備えた反応器において、一方では第一
のイオウ化合物含有ガス流を第一室に注入する手段を含
み、他方では、第一および第二のイオウ化合物含有ガス
流の流量比をどちらかの流量に影響を及ぼすことにより
制御するように配置された流量調節手段を含むことを特
徴とする反応器である。
熱反応器の第一室に第一のイオウ化合物含有ガス流を
注入する手段は、該反応器の第二室に第二のイオウ化合
物含有ガス流を供給する手段に連結してもよく、その結
果、第一のイオウ化合物含有ガス流は単一のイオウ化合
物含有ガスの第一の部分を構成し、第二のイオウ化合物
含有ガス流はその単一のイオウ化合物含有ガスの残りの
部分を成す。
好ましい態様によれば、熱反応器の第一室は、該第一
室の長軸に垂直で、バーナーと該第一室に備えられた第
一のイオウ化合物含有ガス流の注入手段との間に配置さ
れた、耐火物質製の多孔性壁によって二つの部分に分け
られる。
また、熱反応器は、耐火物質でできた第三室を含んで
もよく、この第三室は、耐火物質でできた多孔性の仕切
りによって第二室の出口と通じる入口および熱反応器の
出口を形成する開口部を有する。
熱反応器の異なる室全部を同じ単一の金属容器内に配
置してもよい。
熱反応器が2室から成る場合は第二室の出口、または
熱反応器が3室から成る場合は第三室の出口が熱反応器
の出口となる。クラウスのイオウ製造方法を使用するプ
ラントでは、この出口は一般に、循環水と熱反応器で生
じた熱ガスとの間の間接的熱交換により蒸気を生成する
熱回収ボイラーの入口と通じている。
本発明の他の特徴および利点は、図面を参照して説明
する以下の記載により明らかになるであろう。ただし、
以下の説明は本発明を限定するものではない。なお、図
1は、本発明方法を実施するための基本的プラントを示
す図であり、図2aは、図1のプラントで使用する熱反応
器の長軸を通る平面に沿って切断した断面図であり、図
2室bは、図2aの熱反応器の長軸に垂直で、イオウ化合
物含有ガスを該反応器の第一に注入する手段を通る平面
沿って切断した横断面図である。
図1に示すプラントは、第一熱反応室2、第二熱反応
室3および高温滞留室4を含む熱反応器1を含み、これ
らの室は実質的に円筒状で同軸である。耐火物質ででき
たこれれらの室は上記の順で直列に配置しており、その
各々は、最初の二つがオリフィス(不図示)によって、
後の二つが耐火物質でできた多孔性の仕切り5によって
その次の室に通じている。第一の熱反応室には、軸流バ
ーナー6が取りつけてあり、該バーナーには、液体また
は気体の燃料流出物を供給するための導管7および遊離
酸素含有ガスを供給するための導管8が備えられてい
る。第一室は、耐火物質でできた横断多孔性壁48によっ
て二つの部分に分けられる。第二の熱反応室には、第二
室の第一室に近い端部付近で第二室に通じているラジア
ルバーナー9が備わっており、該バーナーは、イオウ化
合物含有ガスを供給するための導管10および遊離酸素含
有ガスを供給するための導管11を有し、後者の導管に
は、サーボ機構27の作用により制御できる開口部を有す
るバルブ12が取りつけられている。開口が調節可能なバ
ルブ28を備えた導管13が導管10の分岐管として取りつけ
られ、多孔性壁48の下流側で熱反応器の第一室2に通じ
ているので、導管10を流れる単一のイオウ化合物含有ガ
スを一部の第一室に供給することができる。イオウ化合
物含有ガスのその一部は第一のイオウ化合物含有ガス流
を構成し、バーナー9に到達する残りの部分は第二のイ
オウ化合物含有ガス流となる。
熱反応器の出口、すなわち該反応器の室4の出口は、
熱回収ボイラー14に連結しており、該ボイラーは、間接
的熱交換によって作動し、導管15から導入される水によ
って蒸気を生成する。生成した蒸気は、導管16によって
除去される。イオウを分離するためのコンデンサー17
は、熱回収ボイラーの出口に配置され、該コンデンサー
には液体のイオウを除去するための導管18が備えられて
いる。コンデンサー17の出口は、触媒反応段19の入口に
連結している。触媒反応段は普通、直列に取りつけられ
た2または3個の触媒コンバーターを含み、各コンバー
ターの前には処理すべきガス混合物用のヒーターが、そ
の後ろにはイオウを分離するためのコンデンサーが取り
つけてある。最後の触媒コンバーターの後ろにあるコン
デンサーを20で示す。該コンデンサーは、液体のイオウ
を除去するための導管21を有する。焼却炉22がこのコン
デンサーの後ろにあり、煙突23と連結している。適切で
あれば、さらに、公知の任意のタイプの精製段をコンデ
ンサー20と焼却炉22との間に入れてもよい。負性フィー
ドバック制御用として公知の制御手段24を使用して、触
媒反応段19を出てコンデンサーで冷却された残留ガスの
試料分析を行い、そのH2SおよびSO2含量を測定する。該
試料はサンプリングライン25によって採取され、この分
析結果によって、サーボ機構27の指令信号26が出され
る。その信号は、バルブ12の開口を制御し、導管11によ
ってバーナー9に供給される遊離酸素含有ガスの流量
を、触媒反応段19を出るガスのH2S:SO2モル比が選択値
(一般には2:1)で維持されるように調節する。導管13
に取りつけられたバルブ28の開口度は、比例測定器(図
示していない)によって調節され、該導管13中のイオウ
化合物含有ガスの流量を決定し、およびその結果とし
て、導管10によって供給されるイオウ化合物含有ガス流
から得られ、各々、室2およびバーナー9に注入される
イオウ化合物含有ガス画分の流量比を決定する。バルブ
28の開口度の調節は、バーナー9の火炎温度を所望の値
に維持することのできる負性フィードバック制御方法に
よって行うこともできる。
図2aおよび図2bで各々、長手断面図および横断面図を
示した熱反応器は、図1で示した熱反応器に対応する
が、さらに細部を記載している。対応する部分は同一の
参照番号で示した。第一および第二の熱反応室2および
3ならびに高温滞留室4はここでも直列に連結してお
り、これらの室の境界は、耐火性の壁、すなわち第一室
2の場合は30、第二室3の場合は31および高温滞留室4
の場合は32でできている。第一室2および第二室3はオ
リフィス33によって通じており、第二室3および高温滞
留室4は多孔性の仕切り5によって通じている。熱反応
室3から最も離れた熱反応室2の端部には軸流バーナー
6が配置されている。該バーナーはバーナーヘッド34を
含み、気体または液体の燃料流出物を供給するための導
管7に連結しており、該第一室2の耐火性壁でできたオ
リフィス35によって第一室2に通じている。ケーシング
36はバーナー6を取り囲み、第一室2の端部37とともに
空間38を規定し、遊離酸素含有ガスを供給する導管8が
その空間に通じている。第一室2は、そこを横断する多
孔性壁48によって二つの部分に分けられる。ラジアルバ
ーナー9が第二室3の壁31にはめ込まれており、イオウ
化合物含有ガス供給導管10に連結しているこのバーナー
のヘッド39は、その壁31でできたチャンネル40に通じ、
熱反応室3と放射方向に通じている。バーナー9はケー
シング41によって取り囲まれ、開口が調節可能なバルブ
12を備えた遊離酸素含有ガスの供給導管11がそのケーシ
ングに通じている。
熱反応器の開口端42は同時に高温ガス滞留室4の出口
でもあり、クラウスプラントの熱回収ボイラー14に連結
している。該ボイラーは高温ガス滞留室4に隣接して付
いている。
イオウ化合物含有ガスを第一室2に注入するシステム
43は、多孔性壁の下流側で、第二室3近くの第一室に備
えてあり、該システムは導管10の分岐管として取りつけ
られた導管13に連結している。このシステム43は、第一
室2に注入されるイオウ化合物含有ガスとバーナー6に
よって第一室中に生じる燃焼炎とを完全に混合すること
ができるものであれば公知のどの種のものでもよい。該
システム43は、例えば、第一室2を取り囲み、導管10の
分岐管として取りつけられた導管13に連結した管状の冠
リング44および複数の管状部材45(そのうちの4個を図
に示す)を含む。管状部材は各々、一端46によって冠リ
ング44に連結し、第一室2の壁30を通過して、他端47に
より、第一室に接して通じている。
本発明方法の実施は次のように行う。
気体または液体の燃料流出物を導管7によりバーナー
6に供給し、燃料流出物の完全燃焼に必要な理論量に関
して過剰である適量の遊離酸素含有ガスを導管8によっ
て供給する。こうして生じる可燃性混合物を燃焼させ、
酸化条件下で行われるこの燃焼により得られるガスまた
は煙を、導管13によりイオウ化合物含有ガス流10から分
岐して、注入システム43により第一室2に注入されるイ
オウ化合物含有ガス画分から成る第一のイオウ化合物含
有ガス流に触れさせる。燃焼により生じた酸化煙との接
触により、該イオウ化合物含有ガス画分のH2Sの一部がS
O2およびイオウに酸化され、該画分に含まれる痕跡量の
炭化水素は完全に分解され、該煙に存在した酸素は実質
的に全部消費される。第一熱反応室2で上記接触により
得られる気体物質は、オリフィス33を通過することによ
り第二熱反応室3に流れる。オリフィスの形状は、該化
合物に含まれる酸素を消費するために、該化合物の均一
化が促進されるように選択する。導管10を流れ、導管13
によって分岐されないイオウ化合物含有ガス画分によっ
て生じる第二のイオウ化合物含有ガス流はバーナー9に
供給され、一方、触媒反応工程で得られるガスのH2S:SO
2モル比が選択値(一般には約2:1)になるような適量の
遊離酸素含有ガスは、導管11により、制御された流量で
チャンネル40に供給される。こうして得られる可燃性混
合物は850℃、特に920℃より高い燃焼温度で燃える。こ
の温度は、バーナー9の出口で安定な炎を得るため、お
よびバーナー9に供給されるイオウ化合物含有ガス流に
存在する可能性がある痕跡量の炭化水素の完全燃焼を行
うのに適している。バーナー9で作られる燃焼ガスを、
熱反応室3で、第一室2からの気体物質と混合して、H2
S、SO2およびイオウ蒸気を含むガス混合物を作る。該ガ
ス混合物は還元剤である。熱反応ゾーン2中で過剰の遊
離酸素含有ガスとともに燃焼を行う燃料流出物がイオウ
化合物およびアンモニアまたはHCNなどの窒素化合物を
含む場合は、燃料流出物の燃焼中に生じた可能性がある
酸化窒素およびSO3の全還元が、該ガス混合物により可
能である。熱反応室3で得られたガス混合物が耐火性の
多孔性壁5を通過すると、この混合物の質がさらに改善
され、さらに高温滞留室4(温度はまだ900℃より高
い)に留まる。高温滞留室の出口を通って熱反応器を出
た、H2S、SO2およびイオウ蒸気を含むガス流は、熱回収
ボイラー14で最初の冷却を受け、次いでコンデンサー17
でより強い冷却を受ける。コンデンサー17では、該ガス
流にあるイオウの一部が凝縮し、導管18によって除去で
きる。
次いで、コンデンサー17を出たガス流は、再加熱され
た後、触媒変換段19に入り、そのガス流にまだ含まれて
いる一定量のH2SおよびSO2をイオウに変える。触媒変換
段を出たガスはコンデンサー20に入ってイオウが分離さ
れ、次いで、焼却炉22に入って最終的に残ったイオウ化
合物をSO2に変えた後、煙突23によって大気に排出され
る。触媒変換段の出口でのH2S:SO2モル比は、制御手段2
4の作用により、選択値(一般には2:1)に維持される。
制御手段は、酸素含有ガスをバーナー9に供給するため
の導管11に固定されたバルブ12の開口度を調節するサー
ボ機構27を作動させる。
また、該H2S:SO2モル比は、バーナー9に導入される
イオウ化合物含有ガス流に比例する大部分の遊離酸素含
有ガス流を図示していない導管によってバーナー9に供
給し、遊離酸素含有ガスの少量の追加流を導管11によっ
て導入し、該追加流の制御を、制御手段24によって作動
するサーボ機構の作用により、導管11に固定されたバル
ブ12の開口度を調節することにより選択値に維持するこ
ともできる。
次に、本発明の記載を補足するために、本発明方法を
実施した3つの実施例を以下に示す。
実施例1 H2Sの少ないイオウ化合物含有ガスと、加熱ガスから
成る気体の燃料流出物とを本発明により同時に処理する
ことによりイオウの製造を試みた。
イオウ化合物含有ガスは、25体積%のH2S、70.3体積
%のCO2、4体積%のH2O、0.4体積%CH4、0.2体積%のC
2H6および0.1体積%のベンゼンを含み、加熱ガスは、7
1.6体積%のメタン、10体積%のエタン、4.6体積%のC3
以上のアルカン、0.5体積%のCO、0.5体積%のH2、2.7
体積%の窒素、6.7体積%のC2H4、1.8体積%のCH3SH、
1体積%のH2Sおよび0.6体積%のCO2を含む。
図1、2aおよび2bを参照して説明したのと同様のパイ
ロットプラント中で操作を行った。すなわち、二つの熱
反応室および高温ガス滞留室を含む熱反応器を使用し
た。気体の燃料流出物およびイオウ化合物含有ガスの一
部の燃焼を行うために使用した遊離酸素含有ガスは空気
であった。
気体の燃料流出物、すなわち加熱ガス、および関与す
る燃焼空気は、各々、58および100℃の温度下、38.4キ
ロモル/時および682キロモル/時の流量で第一熱反応
室(室2)に供給した。バーナー6付近の第一熱反応室
の温度は約1500℃であった。
第一熱反応室での加熱ガスの燃焼により、73体積%の
窒素、13体積%のH2O、7.3体積%の酸素、6.6体積%のC
O2および0.1体積%のSO2を含み、温度が1500℃である酸
化煙が723.7キロモル/時の流量で得られた。
温度200℃、流量1200キロモル/時で導管10により供
給されるイオウ化合物含有ガスは、バルブ28の開口を比
例測定装置により適切に制御することにより、導管13に
流れる流量707.8キロモル/時の第一画分およびバーナ
ー9への供給に使用する流量492.2キロモル/時の第二
画分に分けられた。
イオウ化合物含有ガスの該第一画分は、注入システム
43によって第一熱反応室に注入し、過剰の空気中で行わ
れた加熱ガスの燃焼により該第一室で得られた酸化煙と
混合した。
次いで、この混合により得られた気体物質は、オリフ
ィス33を通って第二熱反応室に流れた。該物質の温度は
958℃であり、4体積%のH2S、0.8体積%のSO2、3.5体
積%のイオウ蒸気、36.2体積%の窒素、34.5体積%のCO
2、16.4体積%のH2O、3.2体積%のCO、1体積%のH2
らびに0.4体積%のCOSおよびCS2を含んでいた。
イオウ化合物含有ガスの第二画分は、第二熱反応室
(室3)のバーナー9に供給され、該バーナーにはさら
に、200℃に予備加熱された空気が401キロモル/時で供
給された。この空気の量は、触媒反応段19から出てくる
ガスのH2S:SO2モル比を2:1にするものであった。バーナ
ー9では、925℃の温度で887キロモル/時の燃焼ガスが
得られた。該燃焼ガスは炭化水素を含まず、4体積%の
イオウ蒸気、2.2体積%のH2S、3.4体積%のSO2、38.1体
積%のCO2、35体積%の窒素、15.3体積%のH2O、1.4体
積%のCO、0.4体積%のH2ならびに0.2体積%のCOSおよ
びCS2を含んでいた。
バーナー9によるイオウ化合物含有ガスの第二画分の
燃焼によって得られたガスは、第一熱反応室で得られ、
オリフィス33を通って第二室に到達した気体物質と、第
二熱反応室で混合した。得られた950℃のガス混合物
は、多孔性の仕切り5を通過してガス滞留室4に入り、
この室に留まって実質的にその温度を維持した。該ガス
混合物は、3.9体積%のイオウ蒸気、3.2体積%のH2S、
1.6体積%のSO2、36体積%のCO2、35.8体積%の窒素、1
6.1体積%のH2O、2.4体積%のCO、0.7体積%のH2Oなら
びに0.3体積%のCOSおよびCS2を含んでいた。
該ガス混合物の温度および組成物を有する炭化水素を
含まないガス流は、熱反応器の出口42から取り出され、
2344キロモル/時の流量で熱回収ボイラー14を通過し
た。
実施例2 実施例1で使用したのと同じプラントで操作すること
により、H2Sを含むイオウ化合物含有ガスと二硫化物か
ら成る液体の燃料流出物とを本発明にしたがって同時処
理して、イオウの製造を試みた。
イオウ化合物含有ガスは、35.3体積%のH2S、56.5体
積%のCO2、7.2体積%のH2O、0.9体積%のCH4および0.1
体積%のCH3SHを含み、液体の燃料流出物は、27モル%
の二硫化ジメチルおよび73モル%の二硫化ジエチルを含
む混合物であった。
液体の燃料流出物および関与する燃焼空気は、各々、
38および100℃の温度下、9.6キロモル/時および529.5
キロモル/時の流量で第一熱反応室のバーナーに供給し
た。
バーナー6付近の第一熱反応室の温度は約1540℃であ
った。第一熱反応室での液体の燃料流出物の燃焼によ
り、74.3体積%の窒素、9.7体積%の水、6.5体積%の酸
素、6体積%のCO2および3.5体積%のSO2を含む酸化煙
が550キロモル/時の流量で得られた。
温度200℃、流量982キロモル/時で導管10により供給
されるイオウ化合物含有ガスは、バルブ28の開口を比例
測定装置により適切に制御することにより、導管13に流
れる流量393.2キロモル/時の第一画分および第二熱反
応室に設けられたバーナー9への供給に使用する流量58
8.8キロモル/時の第二画分に分けられた。
イオウ化合物含有ガスの該第一画分は、注入システム
43によって第一熱反応室に注入し、過剰の空気中で行わ
れた液体の燃料流出物の燃焼により該第一室で得られた
酸化煙と混合した。その結果、イオウ化合物含有ガスの
該第一画分に存在した痕跡量の炭化水素、すなわちCH4
は完全に分解された。
次いで、この混合により得られた気体物質は、オリフ
ィス33を通って第二熱反応室に流れた。該物質の温度は
1073℃であり、5.3体積%のイオウ蒸気、3.5体積%のH2
S、2体積%のSO2、42.3体積%の窒素、23体積%のC
O2、18.6体積%のH2O、3.6体積%のCO、1.5体積%のH2
ならびに0.2体積%のCOSおよびCS2を含んでいた。
イオウ化合物含有ガスの第二画分は、第二熱反応室の
バーナー9に供給され、該バーナーにはさらに、200℃
に予備加熱された空気が490キロモル/時で供給され
た。この空気の量は、触媒反応段19から出てくるガスの
H2S:SO2モル比を2:1にするものであった。バーナー9で
は、925℃の温度で流量1078キロモル/時の燃焼ガスが
得られた。該燃焼ガスは炭化水素を含まず、6体積%の
イオウ蒸気、4.8体積%のH2S、2.2体積%のSO2、35.1体
積%の窒素、29.7体積%のCO2、19.7体積%のH2O、1.5
体積%のCO、0.7体積%のH2ならびに0.3体積%のCOSお
よびCS2を含んでいた。
バーナー9によるイオウ化合物含有ガスの第二画分の
燃焼によって得られたガスは、第一熱反応室で得られ、
オリフィス33を通って第二室に到達した気体物質と、第
二熱反応室で混合した。得られた996℃のガス混合物
は、多孔性の仕切り5を通過してガス滞留室4に入り、
この室に留まってその温度を維持した。該ガス混合物
は、5.7体積%のイオウ蒸気、4.2体積%のH2S、2.1体積
%のSO2、38.4体積%の窒素、26.6体積%のCO2、19.3体
積%のH2O、2.4体積%のCO、1体積%のH2ならびに0.3
体積%のCOSおよびCS2を含んでいた。
上記ガス混合物の温度および組成物を有する炭化水素
を含まないガス流は、2046キロモル/時の流量で熱反応
器の出口42から取り出され、熱回収ボイラー14を通過し
た。
実施例3 実施例1で使用したのと同様なプラントで操作するこ
とにより、H2Sを含むイオウ化合物含有ガスとアンモニ
アを含む気体の燃料流出物とを本発明にしたがって同時
処理して、イオウの製造を試みた。該燃料流出物は、イ
オウ化合物含有水を精錬装置で処理して得られたもので
ある。
イオウ化合物含有ガスは、90体積%のH2S、5.4体積%
のCO2、4体積%のH2Oおよび0.6体積%のCH4を含み、気
体の燃料流出物は、35モル%のH2S、35モル%のNH3およ
び30モル%のH2Oを含む混合物であった。
気体の燃料流出物および関与する燃焼空気は、各々、
80および100℃の温度下、50.3キロモル/時および244.6
キロモル/時の流量で第一熱反応室のバーナーに供給し
た。
バーナー6付近の第一熱反応室の温度は1500℃であっ
た。第一熱反応室での気体の燃料流出物の燃焼により、
68.1体積%の窒素、22体積%のH2O、6.1体積%のSO2
よび3.8体積%の酸素を含む酸化煙が290.5キロモル/時
の流量で得られた。
温度50℃、流量100キロモル/時で導管10により供給
されるイオウ化合物含有ガスは、バルブ28の開口を比例
測定装置により適切に制御することにより、導管13に流
れる流量67キロモル/時の第一画分および第二熱反応室
に設けられたバーナー9への供給に使用する流量33キロ
モル/時の第二画分に分けられた。
イオウ化合物含有ガスの該第一画分は、注入システム
43によって第一熱反応室に注入し、過剰の空気中で行わ
れた気体の燃料流出物加熱ガスの燃焼により該第一室で
得られた酸化煙と混合した。その結果、イオウ化合物含
有ガスの該第一画分に存在した痕跡量の炭化水素、すな
わちCH4は完全に分解された。
次いで、この混合により得られた気体物質は、オリフ
ィス33を通って第二熱反応室に流れた。該物質の温度は
1326℃であり、6.9体積%のイオウ蒸気、3.6体積%のH2
S、3.6体積%のSO2、53.7体積%の窒素、26.5体積%のH
2O、4.6体積%のH2、0.7体積%のCO2および0.4体積%の
COを含んでいた。
イオウ化合物含有ガスの第二画分は、第二熱反応室の
バーナー9に供給され、該バーナーにはさらに、100℃
に予備加熱された空気が34キロモル/時で供給された。
この空気の量は、触媒反応段19から出てくるガスのH2S:
SO2モル比を2:1にするものであった。炎の温度が929℃
であるバーナー9では、燃焼ガスが67.8キロモル/時で
得られた。該燃焼ガスは炭化水素を含まず、10.7体積%
のイオウ蒸気、22体積%のH2S、0.3体積%のSO2、38.8
体積%の窒素、22.8体積%のH2O、2.5体積%のH2、2.5
体積%のCO2および0.4体積%のCOを含んでいた。
バーナー9によりイオウ化合物含有ガスの第二画分か
ら得られた燃焼ガスは、第一熱反応室で得られ、オリフ
ィス33を通って第二室に到達した気体物質と、第二熱反
応室で混合した。得られた1253℃のガス混合物は、多孔
性の仕切り5を通過してガス滞留室4に入り、この室に
留まってその温度を維持した。
該ガス混合物は、8.4体積%のイオウ蒸気、5.2体積%
のH2S、2.6体積%のSO2、51.2体積%の窒素、26.9体積
%のH2O、4.4体積%のH2、0.9体積%のCO2および0.4体
積%のCOを含んでいた。
上記ガス混合物の温度および組成物を有し、炭化水
素、SO3および酸化窒素を含まないガス流は、438キロモ
ル/時の流量で熱反応器の出口42から取り出され、熱回
収ボイラー14を通過した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01D 53/86 ZAB C10L 3/00 B C10L 3/10 F23J 15/00 B F23J 15/00 (72)発明者 フイリツプ,アンドレ フランス国、エフ―64300・オルテ、ロ テイスマン・ドウ・ラ・トリニテ (番 地なし) 審査官 大工原 大二 (56)参考文献 特開 昭54−159394(JP,A) 特開 昭51−43875(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 17/04 B01D 53/34 B01D 53/52

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】H2Sを含む少なくとも一種のイオウ化合物
    含有ガス、および気体または液体の燃料流出物からイオ
    ウを製造する方法であって、熱反応段で、イオウ化合物
    含有ガス中のH2Sの制御酸化および燃料流出物の完全燃
    焼を行ってH2S、SO2およびイオウ蒸気を含む気体流を作
    る熱反応工程、該気体流を間接的に冷却して凝縮により
    イオウを分離する次の工程、ならびに冷却工程で得られ
    た気体流に対して行う、その次の触媒反応工程を含む方
    法において、熱反応工程が、気体または液体の燃料流出
    物の燃焼を、その燃料流出物の完全燃焼に必要な理論量
    に対して過剰量の遊離酸素含有ガスとともに熱反応段の
    第一ゾーンで行い、その過剰分は、処理すべき全イオウ
    化合物含有ガス流のH2Sの3分の1をSO2に酸化するのに
    必要な遊離酸素含有ガスの理論量より小であり;第一の
    イオウ化合物含有ガス流を熱反応段の該第一ゾーンに入
    っている燃料流出物の燃焼煙の中に注入し;第一ゾーン
    で得られた気体物質を受け取る熱反応段の第二ゾーン中
    で第二のイオウ化合物含有ガス流を制御量の遊離酸素含
    有ガスによって不完全燃焼させて、触媒反応工程で得ら
    れるガスのH2S:SO2比が予め決めた値になるようにし,
    第一および第二のイオウ化合物含有ガス流の流量を、熱
    反応段の第二ゾーン中で第二のイオウ化合物含有ガス流
    を不完全燃焼させるときの温度が850℃より高くなるよ
    うに調整することにより行われることを特徴とする方
    法。
  2. 【請求項2】第一および第二のイオウ化合物含有ガス流
    の流量を、熱反応段の第二ゾーン中で第二のイオウ化合
    物含有ガス流を不完全燃焼させるときの温度が920℃よ
    り高くなるように調整することを特徴とする請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】触媒反応工程で得られるガスのH2S:SO2
    ル比の予め決めた値が2:1であることを特徴とする請求
    項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】熱反応段の第二ゾーンで得られるガス流を
    ガス滞留ゾーンに通し、そこで、該ガス流の温度を該第
    二ゾーンの出口温度に等しいかその前後の温度に保持す
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】第一および/または第二のイオウ化合物含
    有ガス流が炭化水素を含み、その全濃度が0.2〜10体積
    %であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】第一および第二のイオウ化合物含有ガス流
    が2種類のイオウ化合物含有ガスから成り、それらのH2
    S含量が同一または異なることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】第一のイオウ化合物含有ガス流のH2S含量
    が第二のイオウ化合物含有ガス流より少ないことを特徴
    とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】第一および第二のイオウ化合物含有ガス流
    が各々、単一のイオウ化合物含有ガスの第一画分および
    この単一のイオウ化合物含有ガスの残りの画分から成る
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の
    方法。
  9. 【請求項9】燃料流出物がSO2に酸化可能なイオウ化合
    物を含む気体または液体の残留流出物であって、アンモ
    ニアまたはHCNのような窒素化合物を含んでいてもよ
    く、一方、少なくとも第二のイオウ化合物含有ガス流の
    H2S含量は15体積%より多く;燃料流出物の流量ならび
    に第一および第二のイオウ化合物含有ガス流の全流量
    を、燃料流出物の燃焼中に生じるSO2のモル流量Xが該
    イオウ化合物含有ガス流によって供給されるH2Sの全モ
    ル流量Yの半分より小さくなるようにし;遊離酸素含有
    ガスの過剰分は、酸素のモル流量が、燃料流出物の完全
    燃焼に必要な理論量に関する、(Y−2X)/2より小さく
    なるようにすることを特徴とする請求項3〜8のいずれ
    か一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】燃料流出物が加熱ガスから成り、第一お
    よび第二のイオウ化合物含有ガス流H2S含量が35体積%
    より少ないことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一
    項に記載の方法。
  11. 【請求項11】少なくとも一種のイオウ化合物含有ガス
    中のH2Sの制御酸化を行うと同時に気体または液体の燃
    料流出物の完全燃焼を行ってH2S、SO2およびイオウ蒸気
    を含む気体流を作るための熱反応器であって、気体また
    は液体の燃料流出物の供給手段(7)と流量調節可能な
    遊離酸素含有ガスの供給手段(8)とを有するバーナー
    (6)を備える閉口端部と、出口を形成する開口部(3
    3)を有する端部とを備え、耐火物質でできた第一室
    (2)を含むと共に、第一室の下流側に位置し、且つ、
    第一室の出口(33)と通じる入口と、出口を形成する開
    口部とを有する耐火物質でできた第二室(3)を含み、
    第二室がさらに、第二のイオウ化合物含有ガス流の供給
    手段(10)および流量調節可能(12)な遊離酸素含有ガ
    スの供給手段(11)を有するバーナー(9)を備えた反
    応器において、一方では第一のイオウ化合物含有ガス流
    を第一室(2)に注入する手段(43)を含み、他方で
    は、第一および第二のイオウ化合物含有ガス流の流量比
    をどちらかの流量に影響を及ぼすことにより制御するよ
    うに配置された流量調節手段(28)を含むことを特徴と
    する反応器。
  12. 【請求項12】さらに耐火物質でできた第三室(4)を
    含み、この第三室が、耐火物質でできた多孔性の仕切り
    (5)によって第二室の出口に通じる入口と、熱反応器
    の出口を形成する開口部(42)とを有することを特徴と
    する請求項11に記載の反応器。
  13. 【請求項13】第一のイオウ化合物含有ガス流を第一室
    (2)に注入する手段(43)が、第二室(3)のバーナ
    ー(9)に備えられた第二のイオウ化合物含有ガス流の
    供給手段(10)と導管(13)によって連結し、その結
    果、第一のイオウ化合物含有ガス流が単一のイオウ化合
    物含有ガスの第一画分を成し、第二のイオウ化合物含有
    ガス流がその単一のイオウ化合物含有ガスの残りの画分
    を成すことを特徴とする請求項11または12に記載の反応
    器。
  14. 【請求項14】第一および第二のイオウ化合物含有ガス
    流の流量調節手段が、第一のイオウ化合物含有ガス流を
    第一室(2)に注入する手段(43)を第二室(3)のバ
    ーナー(9)に備えられた第二のイオウ化合物含有ガス
    流の供給手段(10)に連結する導管(13)に取りつけ
    た、開口度が調節可能なバルブを含むことを特徴とする
    請求項13に記載の反応器。
  15. 【請求項15】第一のイオウ化合物含有ガス流を第一室
    (2)に注入する手段(43)が、一方では、第一室
    (2)を取り囲み、該注入手段を第二室(3)のバーナ
    ー(9)に備えられた第二のイオウ化合物含有ガス流の
    供給手段(10)に連結する導管(13)に連結する管状の
    冠リング(44)を含み、他方では、その各々が一端(4
    6)によって管状の冠リング(44)に連結し、第一室
    (2)の壁(30)を通過してその他端(47)により第一
    室に通じる複数の管状部材(45)を含む注入手段である
    ことを特徴とする請求項13または14に記載の反応器。
  16. 【請求項16】熱反応器の第一室(2)が、該第一室の
    長軸に垂直で、バーナー(6)と該第一室に備えられた
    第一のイオウ化合物含有ガス流の注入手段(43)との間
    に配置された、耐火物質製の多孔性壁(48)によって二
    つの部分に分けられることを特徴とする請求項11〜15の
    いずれか一項に記載の反応器。
JP51045292A 1991-04-25 1992-04-24 硫化水素を含む少なくとも一種のイオウ化合物含有ガスおよび燃料流出物からイオウを製造する方法ならびに熱反応器 Expired - Fee Related JP3334880B2 (ja)

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