JP3334048B2 - 鋼材に高耐候性を付与する表面処理方法及び高耐候性鋼材 - Google Patents

鋼材に高耐候性を付与する表面処理方法及び高耐候性鋼材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、鋼材に高耐候性を付与す
る表面処理方法及び高耐候性鋼材に係わり、更に詳しく
は鋼材の表面に溶融亜鉛めっき層とセラミックスコーテ
ィング層の複合皮膜を形成する表面処理方法及びその表
面処理方法によって得られた高耐候性鋼材に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、ますます設備の拡充がなされてい
る送電鉄塔やパラボラアンテナなどの電力、通信設備を
はじめ多くの屋外建築構造物が増加傾向にあるが、これ
らの屋外建築構造物が亜硫酸ガスや窒素酸化物を成分と
する酸性雨に曝され、腐食の度合いが大きくなっていく
ことが予測される。また、平野部の少ない我が国におい
ては、交通量の増大、輸送力の向上のために建設される
新設の高速道路は、山間部や海岸部に設けざるを得ず、
そのため山間部では冬季の凍結対策として路面に散布し
た融雪剤(塩化ナトリウム、塩化カルシウムなど)、海
岸部では海水による道路施設関係の腐食が激しくなり、
従来の溶融亜鉛めっきでは十分に対応できない状態にあ
る。尚、溶融亜鉛めっきの白化を防止するために、その
表面をクロメート処理することも一般的に行われている
が、Crが公害の原因となるので最近ではクロメート処
理は敬遠されるようになってきた。
【0003】従来、送電鉄塔や道路施設関係の鋼材、更
には建築構造物の鋼材に耐食性を付与する方法として、
溶融亜鉛めっき処理が良く知られている。この溶融亜鉛
めっきは、簡便な方法であり、鋼材の耐食性を高めるの
に優れた処理ではあるが、溶融亜鉛めっきよりも更に耐
食性の高い皮膜が要求されようになってきた。そこで、
亜鉛めっき皮膜よりも耐食性に優れている亜鉛−アルミ
ニウム合金めっき皮膜を鋼材表面に形成する処理方法、
つまり鋼材に予め亜鉛めっきを施した後に、亜鉛−アル
ミニウム合金めっきを行ういわゆる二浴法が提案され、
一部では実用化されている。
【0004】また、金属材料の高温酸化性と水溶液防食
性を改善する方法の一つとして、ゾルゲル法によってセ
ラミックスコーティング層を形成することが知られてい
る。このゾルゲル法は、1960年代にドイツでレンズ
やガラスに反射防止コーティングを施すことに利用さ
れ、実用化された技術である。そして、1970年代に
バルク状のガラスあるいはセラミックスの合成に利用す
る研究が活発に行われたが、コストと生産性の問題から
実用化には至らなかった。その後、長い低迷期を経て、
1990年代には薄膜への応用として見直され、再び注
目される技術となってきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のゾルゲ
ル法による防食研究の大半は、ステンレス鋼のより一層
の耐食性の改善に関するものであり、またその他の金属
材料についても金属材料表面に直接セラミックスコーテ
ィングを施すものであった。このようにゾルゲル法は特
殊な分野でしか実用化されてなく、表面処理技術の分野
でも一般には馴染みが薄く、汎用の表面処理とは言い難
いものであった。
【0006】そこで、本発明が解決しようとするところ
は、既に汎用の表面処理として確固たる地位を築いてい
る溶融亜鉛めっき処理と、ゾルゲル法による表面処理と
を組み合わせ、両処理の利点を相乗的に発揮させて、鋼
材に高耐候性を付与する表面処理方法を提供するととも
に、それによって処理された高耐候性鋼材を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1発明は、前述の課題
解決のために、鋼材表面に溶融亜鉛めっき層を形成した
後、該溶融亜鉛めっき層の上に、ゾルゲル法によって単
一組成の金属酸化物又は第二成分を添加した金属酸化物
又は多元系の複合金属酸化物で形成されたセラミックス
コーティング層を形成してなる鋼材に高耐候性を付与す
る表面処理方法を提供する。
【0008】ここで、前記セラミックスコーティング層
が、ゾルゲル法によってSi、Al又はTiの酸化物セ
ラミックスで形成されたものであることが好ましい。
【0009】また、前記セラミックスコーティング層
が、Si、Al又はTiのアルコキシドを出発原料と
し、アルコールの溶液とした後、水と反応させて加水分
解し、そのゾル溶液を鋼材表面に付着させてゲル化し、
それを乾燥処理するゾルゲル法によって、鋼材の溶融亜
鉛めっき層表面にSi、Al又はTiの酸化物セラミッ
クス皮膜を形成したものであることが特に好ましい。
【0010】更に、アルミニウムイソプロポキシドに2
−プロパノールを加え、更に塩酸を添加してpHを0〜
3に調製し、アルミニウムイソプロポキシドの濃度を
0.2〜0.5mol/Lとしたアルミナ系のゾル溶液を
用いてなることが好ましい。ここで、前記ゾル溶液をス
プレー法によって鋼材表面に単又は複数回吹き付けて皮
膜を形成するのである。ここで、本発明では「L」はリ
ットルを示すこととする。
【0011】そして、前記鋼材表面に形成されたゲル皮
膜を、室温から200℃以下の温度で乾燥させること、
特に好ましくは前記鋼材表面に形成されたゲル皮膜を、
室温によって自然乾燥させるのである。
【0012】また、前記加水分解時に、着色剤として遷
移金属塩を添加してイオン状態とし、遷移金属をイオン
状態のまま加水分解し、セラミックスコーティング層中
に0.01〜0.5重量%含有させることも好ましい。
【0013】そして、第2発明は、前述のゾルゲル法に
よる鋼材に高耐候性を付与する表面処理方法を用いて、
鋼材の表面に溶融亜鉛めっき層とセラミックスコーティ
ング層の複合皮膜を形成した高耐候性鋼材を提供するも
のである。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の詳細を実施形態に
基づき更に詳しく説明する。
【0015】(鋼材の溶融亜鉛めっき処理)鋼材の表面
に溶融亜鉛めっきを施すには、従来公知の方法を採用す
ることができる。つまり、鋼材を酸洗し、水洗した後、
フラックス処理し、それを所定温度に設定した溶融亜鉛
浴に所定時間浸漬し、所定速度で引き上げ、空冷又は水
冷し、鋼材の表面に所定厚さの溶融亜鉛めっき皮膜を形
成するのである。
【0016】また、溶融亜鉛めっき皮膜は、着色処理し
たものであっても良い。この着色処理には、本出願人の
特許発明(特許第2920148号公報)を利用するこ
とができる。つまり、亜鉛めっき皮膜を形成した鋼材
を、マンガンを主成分とした化成処理液に浸漬して皮膜
表面を黒色系に着色する化成処理を施した後、水洗し、
次いでクロムを主成分とした後処理液に浸漬して耐食性
を賦与する後処理を施してなる亜鉛めっき皮膜の着色方
法であり、具体的には、過マンガン酸カリウム(KMn
4):10〜80g/リットルと、リン酸三ナトリウ
ム(Na3PO4・12H2O):20〜200g/リッ
トルと、水酸化ナトリウム(NaOH):10〜100
g/リットルからなる化成処理液を用い、処理液温度3
0〜70℃、処理時間2〜15分の化成処理条件で亜鉛
めっき鋼材を浸漬する化成処理と、無水クロム酸(Cr
3):1〜20g/リットルからなり、pH1.0〜
4.0に調製した処理液を用い、処理液温度30〜70
℃、処理時間1〜10分の処理条件で亜鉛めっき鋼材を
浸漬する後処理Iと、からなるものである。
【0017】(ゾルの調製)ゾルの調製は、金属アルコ
キシドあるいは金属アセチルアセトナト又は金属ハライ
ドに、これらと水の共通溶媒であるアルコール類、更に
は加水分解に必要な微量の水と触媒としての酸又は塩基
を混合することにより行うのである。ここで、本発明で
は、金属アルコキシドとして、Si、Al又はTiのア
ルコキシドを使用し、この金属アルコキシドを出発原料
とし、アルコールの溶液とした後、水と反応させて加水
分解してゾルを生成する。尚、反応性の高いアルコキシ
ドに水を直接添加すると、局部的に加水分解を起こして
沈殿を生ずるので、その場合にはゾルに加水分解による
沈殿生成を抑制する効果のある沈殿抑制剤を添加するこ
とも好ましい。
【0018】また、出発原料として単一組成の金属アル
コキシドを使用すれば、単一組成のの金属酸化物からな
るセラミックスコーティング層が得られるが、出発原料
に第二成分や元素を付加することによって、第二成分を
添加した金属酸化物又は多元系の複合金属酸化物からな
るセラミックスコーティング層が得られる。
【0019】ゾルの微細構造は、ゲル構造に影響を与
え、ひいては最終のセラミックスコーティング層の特性
に影響を与えることが知られている。ゾルの微細構造
は、ゾルの調製によりある程度は制御できるので、この
ゾルの調製は重要である。ゾルはその調製によって、環
状の一次粒子が集合した粒子状の微細構造、若しくは鎖
状或いは若干の架橋を伴ったリニア鎖の微細構造とな
り、粒子状よりもリニア鎖の微細構造がより緻密な構造
となる。そして、若干の架橋を伴ったリニア鎖のゾルを
ゲル化すると高度架橋した構造に変化し、このゲルは高
温での熱処理をしなくても高い強度を有するセラミック
スコーティング層となる。
【0020】ゾルの形成過程は、ゾルのpH値をパラメ
ータとした加水分解反応と重縮合反応との競争反応であ
り、両反応の反応速度比が重要なファクターとなる。ゾ
ルのpH値が低い強酸性領域では、加水分解反応速度が
大きく、重縮合反応速度が小さいため、原料のアルコキ
シドは完全に加水分解される。ゾルのpH値が中性を含
む弱酸性、弱アルカリ性領域では、逆に重縮合反応速度
が大きく、加水分解反応速度が小さいため、ゾルを形成
することは困難である。そのため、先ず強酸性領域で加
水分解を終了させた後、アルカリ性の添加剤を添加して
調製することになる。また、ゾルのpH値が高い強アル
カリ性領域では、加水分解反応速度も重縮合反応速度が
大きいため、加水分解で生成すると、直ぐに重縮合反応
することになり、大きな粒子を生成するので本発明には
利用できない。
【0021】従って、強酸性領域でゾルを調製すること
が最も簡単であり、ゾルも安定であるので、工業的には
有利である。ここで、ゾル溶液が強酸性である場合に、
爾後に形成される溶融亜鉛めっき層とセラミックスコー
ティング層の複合皮膜の耐久性において、ゾルの強酸性
が悪影響を及ぼすことが当初は予想されたが、その後の
実験によって全く問題がないことが分かった。逆に、当
初の予備実験において好ましいと思われた中性を含む弱
酸性、弱アルカリ性のゾル溶液を用いて形成した複合皮
膜は、長時間にわたる塩水噴霧試験の結果、耐食性にお
いて不十分であることが分かった。そのため、本発明で
は、ゾル溶液のpHを0〜3の強酸性に調製した。
【0022】金属アルコキシドの加水分解反応は、金属
の種類によって反応速度が大きく異なるので、反応速度
を制御するために酸やアルカリの触媒を添加する。代表
的な触媒としては、酸では、塩酸、硝酸、硫酸、有機酸
が挙げられ、アルカリでは、アンモニア、アミン類が挙
げられる。どの触媒を使用するかは、ゾルの微細構造に
よって選択する。
【0023】また、ゾルの重縮合反応も金属の種類によ
って反応速度が大きく異なり、反応速度の遅いSiでは
問題にならないが、Tiなどの多くの元素では反応速度
が速すぎて制御できない。そのため、金属アルコキシド
或いはメタロキサン鎖に配位して反応速度を制御可能な
速さまで遅くする作用を有する反応安定化剤をゾルに添
加する。代表的な反応安定化剤としては、酸では、塩酸
などの無機酸、有機酸が挙げられ、アルコールでは、セ
ロソルブ、アミノアルコールが挙げられ、その他では、
アセチルアセトン、アルキルアミン、フォルムアミド等
が挙げられる。
【0024】(ゾルのコーティング)鋼材の表面にゾル
をコーティングする方法としては、刷毛塗り法、スプレ
ー法、浸漬法がある。浸漬法はもっとも簡便ではある
が、大型の鋼材の場合には浸漬槽が必然的に大きくなっ
て多量のゾル溶液が必要になるので、小型で複雑な形状
の鋼材の場合以外は、ゾル溶液が少なくて済むことから
刷毛塗り法やスプレー法が好ましい。特に、スプレー法
は、ゾル溶液を鋼材表面に均一に塗布できるので好まし
い。鋼材の表面にゾルをコーティングする場合、何れの
コーティング方法でもその皮膜の厚さは略一様にするこ
とが望ましい。浸漬法の場合は、鋼材をゾル槽に一定時
間浸漬した後、一定速度で引き上げるのである。その場
合、ゾル皮膜の厚さは、ゾルの粘度と引上げ速度の増加
とともに厚くなり、ゾルの表面張力と密度の増加ととも
に薄くなることが知られている。従って、ゾル皮膜の厚
さを所定の厚さにするには、ゾルの粘度と引上げ速度を
制御することが必要になる。ゾルの粘度の調節は、刷毛
塗り法やスプレー法においても重要である。ここで、何
れのコーティング方法を採用するにしても、一回の浸漬
又は塗布で所定の皮膜厚さを得られるようにすること
は、処理効率の点において重要であるが、所定の皮膜厚
さが得られない場合には最小限の回数の浸漬又は塗布を
繰り返すことになる。
【0025】(乾燥・加熱処理)鋼材の表面にゾルをコ
ーティングすると、湿潤ゲル膜が形成される。この湿潤
ゲル膜を乾燥し、次いで乾燥ゲル膜の緻密化を行う加熱
処理を施すと耐食性に優れたセラミックスコーティング
層が形成される。ここで、加熱処理では、乾燥ゲル膜中
に残存している水分の除去の他に、残留有機物の除去が
行われる。尚、湿潤ゲル膜を超臨界乾燥すると、体積収
縮の殆どないエアロゲル膜となる。
【0026】乾燥ゲル膜やエアロゲル膜は、一般的には
500℃から1000℃程度の熱処理によってセラミッ
クスコーティング層を形成しているが、本発明では鋼材
の表面に下地として溶融亜鉛めっき層を形成しているこ
とから、また加熱による鋼材の変質を防止するために
も、可及的に低い温度の熱処理が好ましい。従って、本
実施形態では、乾燥・加熱処理の温度は常温(室温)か
ら高々200℃としている。ここで、残留有機物を酸化
により二酸化炭素や水蒸気として除去するため、酸素雰
囲気中にて加熱した場合、アルゴン雰囲気や大気中に比
べて皮膜が一層緻密化する。しかし、室温乾燥のみで耐
久性のあるセラミックスコーティング層を形成すること
ができれば、工業的に非常に有利である。本発明は、室
温乾燥のみで実用に耐えられる耐候性のあるセラミック
スコーティング層を形成することができる条件を見出
し、更に高度の耐候性が要求される場合にのみ200℃
以下の加熱処理を行うようにしている。
【0027】また、加熱処理の代わりに常温付近の温度
でゲル膜の緻密化を行う他の方法として、湿潤ゲル膜に
紫外線を照射する方法がある。湿潤ゲル膜は波長185
nmの紫外線を吸収する原理を利用するものであり、紫
外線源として低圧水銀ランプ(波長:254nmと18
5nm)が使用できる。つまり、ゲル及び湿潤ゲル膜が
波長185nmの紫外線を吸収すると、アルキル基−O
結合の切断と金属−O結合の形成がなされるとともに、
雰囲気中に生成したオゾンや原子状酸素による残留有機
物の酸化によって皮膜の緻密化が行われるのである。従
って、室温乾燥のみでは特殊な用途にあった耐候性が得
られない場合には、紫外線照射処理を実行したり、前述
の加熱処理とを組み合わせて更に耐候性を向上させるこ
とが可能である。
【0028】(セラミックスコーティング層の膜厚制
御)鋼材の表面に形成されたセラミックスコーティング
層の膜厚を制御するには、鋼材をゾル槽に浸漬し、引上
げ、乾燥・加熱処理までのコーティング工程を所望回数
繰り返せば良く、コーティング回数に比例して膜厚は増
加する。尚、1回のコーティング工程で膜厚を厚くする
には、前述の如くゾルの粘度と引上げ速度を増加させれ
ば良いが、臨界膜厚を超えると、皮膜中からの有機溶媒
の揮発に伴って発生する表面に平行に働く引張り応力に
より皮膜に亀裂が発生するので、1回にコーティングす
る膜厚を最適に設定しなければならない。それには、ゾ
ルの粘度と引上げ速度をパラメータとして、最適な条件
を探せば良い。同様に、ゾル溶液をスプレー法によって
塗布する場合も、その塗布回数によって膜厚を制御でき
る。しかし、工業的には、浸漬法でもスプレー法でも浸
漬あるいは塗布回数が少ない方が有利である。
【0029】(セラミックスコーティング層の特性)セ
ラミックスコーティング層の特性、特に強度や耐候性
は、ゾル溶液のpH値、モル濃度、浸漬あるいは塗布回
数、更にゾルの微細構造やその後に施す乾燥・加熱処理
に依存するところが大きい。
【0030】(セラミックスコーティング層の着色)本
発明のゾルゲル法によって得られたセラミックスコーテ
ィング層は、皮膜の厚さが薄ければ下地の溶融亜鉛めっ
き層が透けて見える程度の透明性を有するので、溶融亜
鉛めっき層を着色処理しても鋼材の表面は着色された外
観を呈する。しかし、着色溶融亜鉛めっき層は、ゾルゲ
ル法による処理によって変色し、著しく暗色になること
がある。
【0031】そこで、溶融亜鉛めっき層は無着色とし、
セラミックスコーティング層を着色することも可能であ
る。つまり、前記加水分解時に、着色剤として遷移金属
塩を添加してイオン状態とし、遷移金属をイオン状態の
まま加水分解し、セラミックスコーティング層中に含有
させることにより着色することができる。ここで、着色
剤に用いる遷移金属塩は、Co、Mn又はNiの硝酸塩
又は塩化物が好ましい。また、乾燥・熱処理後のセラミ
ックスコーティング層を形成する金属酸化物に対して遷
移金属は0.01〜0.5重量%の範囲であることが好
ましく、0.01重量%より少ないと着色が薄すぎ、
0.5重量%より多くなると暗色にくすんだ着色にな
り、更に熱処理の際、コロイド状あるいは結晶状になる
ので好ましくない。尚、遷移金属をイオン状態のままに
するには、溶液のpHを4〜6に調製することにより達
成できる。このセラミックスコーティング層中に遷移金
属を含有させる着色処理は、Crを使用しないので公害
が発生する恐れが全くないので、理想的な表面処理であ
ると言える。
【0032】
【実施例】本発明による効果を実証するため70mm×
30mm×2.3mmの鋼板に、溶融亜鉛めっきを施し
たものと、溶融亜鉛めっきを着色処理(本出願人による
特許第2920148号の一部の処理を利用)を施した
供試材をそれぞれ作成した。つまり、ここでの着色処理
は、過マンガン酸カリウム(KMnO4):10〜80
g/リットルと、リン酸三ナトリウム(Na3PO4・1
2H2O):20〜200g/リットルと、水酸化ナト
リウム(NaOH):10〜100g/リットルからな
る化成処理液を用い、処理液温度30〜70℃、処理時
間2〜15分の化成処理条件で亜鉛めっき鋼材を浸漬す
る化成処理までを行ったものである。そして、着色処理
を施した供試材の表面に処理条件を変えてSi酸化物、
Al酸化物及びTi酸化物からなるセラミックスコーテ
ィング層を形成する予備実験を行った。つまり、各金属
成分につき、ゾルの濃度を単位濃度の略整数倍に設定
し、浸漬回数は1〜3回とし、焼成条件を変えた処理条
件でセラミックスコーティング層を形成した。
【0033】ここで、ゾルの調製は以下のようにした。
何れもゾル溶液のpHは5〜6の範囲である。
【0034】Siの場合、Si(OC254に、エタ
ノールを混合した後、水と塩酸及びエタノールを混合
し、1時間攪拌してゾル状のアルコキシド溶液を作成し
た。
【0035】Alの場合、Al(OCH(CH323
還流しながら塩酸を混合し、ゾル状のアルコキシド溶液
を作成した。
【0036】Tiの場合、Ti(OC373に、2−
プロパノールを混合し、1時間攪拌してゾル状のアルコ
キシド溶液を作成した。
【0037】そして、これらのゾルに供試材を浸漬し、
室温で30分間乾燥後、250℃で30分間の加熱処理
を施した。尚、Siに関しては、500℃で1時間、2
50℃で30分間の加熱処理も別途施した。その結果
は、次の表1に示した。
【0038】
【表1】
【0039】この表中、クラックと皮膜量は走査電子顕
微鏡(SEM)で観察し、耐食性は塩水噴霧試験(SS
T)により評価した。塩水噴霧試験は、JIS Z 2
371に準拠し、セラミックスコーティング層が存在す
る部分に白錆が面積比で20%発生した時間で評価し
た。
【0040】この結果、概ね溶融亜鉛めっき層の上にセ
ラミックスコーティング層が形成されることが実証で
き、Alでは比較的耐食性に優れたものが得られること
も確認できた。これらの結果を踏まえて更にAlについ
て予備試験を行った。ここで使用したゾルは前記同様に
して調製したものであるが、緻密な微細構造のAl酸化
物皮膜を作成するため、ゾル濃度を低くし、浸漬回数を
3回に固定し、また室温で30分間乾燥後、250℃で
30分間の加熱処理を施した。その結果は、次の表2に
示した。
【0041】
【表2】
【0042】この結果、20%白錆発生時間がサンプル
2では96時間、サンプル3では、108時間と非常に
耐食性が高いセラミックスコーティング層が形成される
ことが確かめられた。これは、セラミックスコーティン
グ層が、ピンホールの少ない緻密な微細構造の皮膜とな
っているためと思われる。
【0043】更に、Alについて、室温で30分間乾燥
後の加熱処理の条件を変えて試験を行った。ここで使用
したゾルの濃度は0.1mol/L、浸漬回数3回で固定
し、加熱処理の条件は室温、50℃、100℃、250
℃でそれぞれ30分間と1時間とした。その結果は、次
の表3に示した。
【0044】
【表3】
【0045】この結果、20%白錆発生時間は、加熱温
度がより低く、また加熱時間がより長い方が、長くなる
傾向があることが確かめられた。
【0046】そこで、Alについて工業的な実施に有利
な条件を見出すために更に実験を繰り返した結果、ゾル
溶液のpH値、モル濃度、浸漬あるいは塗布回数、乾燥
・加熱条件の最適な範囲を特定した。ここで、Alのゾ
ル溶液の調製は以下のようにした。
【0047】先ず、107.1343gのアルミニウム
イソプロポキシド(純度99.999%、高純度化学
製)に、2−プロパノールを加えて加熱還流し、途中で
加熱を止め、室温まで冷却した後、35%塩酸を約45
mL加えてさらに加熱還流し、生成した溶液に2−プロ
パノールを加えて全量1000mLとし、0.5245
mol/Lの溶液(pH=0)を調製した。この溶液を2
−プロパノールで希釈し、それぞれ0.5、0.4、
0.3、0.2mol/Lのゾル溶液(pH=0)を調製
した。
【0048】前述の調製したゾル溶液を用い、無着色溶
融亜鉛めっき供試材と、着色溶融亜鉛めっき供試材の表
面に、浸漬法とスプレー法で1〜3回の浸漬あるいは塗
布回数で付着させ、それを室温乾燥、あるいは室温乾燥
後に加熱処理を施したものの塩水噴霧試験による耐食性
を評価した。その結果を、表4に示す。
【0049】
【表4】
【0050】次に、各サンプルの塩水噴霧試験の結果に
ついて簡単に説明する。先ず、サンプル101〜109
について、加熱時間による耐食性の変化では、濃度0.
1mol/Lの場合は何れの処理時間でも72時間以内に
20%以上の白錆の発生が確認された。濃度0.3mol
/Lの場合、20%白錆発生時間は加熱時間に大きく依
存しており、加熱時間10分、20分で約270時間、
30分の場合は500時間以上となった。濃度0.4mo
l/Lの場合、20%白錆発生時間は加熱時間10分で
約400時間、20分、30分加熱では500時間以上
となった。ゾル溶液の濃度が0.1mol/Lと低い場合
は、加熱時間に依らず20%白錆発生時間は72時間以
内であったが、濃度0.3mol/L以上になると、加熱
時間が長いほど耐食性に優れていた。以上より、濃度
0.3mol/L以上、加熱時間10分以上であれば、2
0%白錆発生時間は250時間以上となり、十分な耐食
性を得ることができることが分かった。
【0051】また、サンプル110〜113について、
加熱処理を施さなくても室温乾燥(自然乾燥)のみで十
分な耐食性が得られることが分かり、この場合もゾル溶
液の濃度が高いほど耐食性に優れていることが分かっ
た。耐食性について、加熱処理をした前述のサンプルと
同等な結果が得られたことは、特筆すべき事実であり、
特に濃度0.5、0.4mol/Lでは、408時間でも
約15%程度の白錆発生面積であるので、加熱処理を施
したサンプルに匹敵する耐食性を有することが予想され
る。
【0052】また、サンプル114〜117について、
加熱処理を施さず、しかも浸漬回数を1〜2回に減らし
ても、少なくとも濃度が0.4、0.3mol/Lであれ
ば、何れの場合も20%白錆発生時間が168時間以上
となり、十分な耐食性が備わっていることが分かった。
加熱処理を施す場合には、浸漬回数が増加するほど耐食
性に優れている結果が得られ、浸漬回数が1回では24
時間以内、2回では72時間以内に20%白錆発生が確
認されているが、加熱処理を省略した場合には浸漬回数
が1回でも十分な耐食性が得られることは特筆すべき事
実である。少ない浸漬回数であれば、加熱処理を省略す
ることで耐食性が向上する理由は、加熱処理によって皮
膜に形成される微細なクラックが、加熱処理を省略する
ことで最小限に抑制された結果であると推測でき、また
表面顕微鏡観察の結果もこの事実を裏付けるものであ
る。
【0053】また、サンプル118〜121は、溶融亜
鉛めっき表面を無着色のまま、つまり無処理のままのサ
ンプルであり、その表面に加熱処理を省略して皮膜を形
成したものである。20%白錆発生までの時間は、ゾル
溶液の濃度によらず72〜128時間の範囲であった。
着色処理を施した供試材の結果と比較すると、耐食性に
劣ることが分かったが、通常の用途において十分な耐食
性が得られていることは重要である。
【0054】また、サンプル122〜125は、無着色
溶融亜鉛めっきの供試材についての結果である。耐食性
は、ゾル溶液の濃度が高く、また浸漬回数が多いほど優
れていることが分かる。ゾル溶液の濃度が0.4mol/
Lで2回浸漬した場合には、20%白錆発生時間が15
0時間以上であった。一方、濃度が0.3mol/Lで1
回浸漬の場合には同時間は24時間であった。しかし、
それ以外の場合には、72時間以上の耐食性が得られて
いるので、濃度と浸漬回数を調整すれば最小工程、最小
コストで通常の用途において使用に耐えうる十分な耐食
性を付与することが可能である。
【0055】最後に、サンプル126〜129は、供試
材へのゾル溶液の付着をスプレー法によって行った結果
である。この場合、ゾル溶液の濃度が0.5mol/Lと
高い場合ではあるが、3回の塗布によって着色処理の有
無、加熱処理の有無に係わらず20%白錆発生時間が7
2時間以上となって実用に十分な耐食性が得られること
が分かった。特に、溶融亜鉛めっき表面の着色処理の有
無に係わらず、加熱処理を省略した場合の方が耐食性に
おいて優れていることが分かった。このことは、スプレ
ー法を採用して、しかも室温での自然乾燥のみで十分な
耐食性が得られることを意味し、工業的に実施する場合
において特に重要な結果である。
【0056】
【発明の効果】以上にしてなる本発明の鋼材に高耐候性
を付与する表面処理方法は、鋼材表面に溶融亜鉛めっき
層を形成した後、該溶融亜鉛めっき層の上にゾルゲル法
によってセラミックスコーティング層を形成してなるの
で、溶融亜鉛めっき層の低いが信頼性の高い耐食性と、
セラミックスコーティング層の優れた耐食性による溶融
亜鉛めっき層の保護作用との相乗効果を期待できるもの
であり、またセラミックスコーティング層は200℃以
下の比較的低い温度の熱処理、あるいは室温での自然乾
燥のみによって形成することができるので、融点が低い
溶融亜鉛めっき層の上にも形成することができ、大型で
複雑な形状の鋼材にも適用することができるものであ
る。また、この表面処理方法は、セラミックスコーティ
ング層中にCrを含有しないので、六価クロムを原因と
する公害が発生する恐れが全くない理想的な表面処理で
ある。
【0057】また、本発明の表面処理方法によって得ら
れた高耐候性鋼材は、表面に溶融亜鉛めっき層とセラミ
ックスコーティング層の複合皮膜が形成されているの
で、溶融亜鉛めっき層の低いが信頼性の高い耐食性と、
セラミックスコーティング層の優れた耐食性による溶融
亜鉛めっき層の保護作用との相乗効果による高耐候性を
備えたものとなるのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−189857(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 28/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼材表面に溶融亜鉛めっき層を形成した
    後、該溶融亜鉛めっき層の上に、ゾルゲル法によって単
    一組成の金属酸化物又は第二成分を添加した金属酸化物
    又は多元系の複合金属酸化物で形成されたセラミックス
    コーティング層を形成してなることを特徴とする鋼材に
    高耐候性を付与する表面処理方法。
  2. 【請求項2】 前記セラミックスコーティング層が、ゾ
    ルゲル法によってSi、Al又はTiの酸化物セラミッ
    クスで形成されたものである請求項1記載の鋼材に高耐
    候性を付与する表面処理方法。
  3. 【請求項3】 前記セラミックスコーティング層が、S
    i、Al又はTiのアルコキシドを出発原料とし、アル
    コールの溶液とした後、水と反応させて加水分解し、そ
    のゾル溶液を鋼材表面に付着させてゲル化し、それを乾
    燥処理するゾルゲル法によって、鋼材の溶融亜鉛めっき
    層表面にSi、Al又はTiの酸化物セラミックス皮膜
    を形成したものである請求項1又は2記載の鋼材に高耐
    候性を付与する表面処理方法。
  4. 【請求項4】 アルミニウムイソプロポキシドに2−プ
    ロパノールを加え、更に塩酸を添加してpHを0〜3に
    調製し、アルミニウムイソプロポキシドの濃度を0.2
    〜0.5mol/Lとしたアルミナ系のゾル溶液を用いて
    なる請求項3記載の鋼材に高耐候性を付与する表面処理
    方法。
  5. 【請求項5】 前記ゾル溶液をスプレー法によって鋼材
    表面に単又は複数回吹き付けて皮膜を形成してなる請求
    項3又は4記載の鋼材に高耐候性を付与する表面処理方
    法。
  6. 【請求項6】 前記鋼材表面に形成されたゲル皮膜を、
    室温から200℃以下の温度で乾燥させてなる請求項3
    〜5何れかに記載の鋼材に高耐候性を付与する表面処理
    方法。
  7. 【請求項7】 前記鋼材表面に形成されたゲル皮膜を、
    室温によって自然乾燥させてなる請求項3〜5何れかに
    記載の鋼材に高耐候性を付与する表面処理方法。
  8. 【請求項8】 前記加水分解時に、着色剤として遷移金
    属塩を添加してイオン状態とし、遷移金属をイオン状態
    のまま加水分解し、セラミックスコーティング層中に
    0.01〜0.5重量%含有させてなる請求項3〜7何
    れかに記載の鋼材に高耐候性を付与する表面処理方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8何れかに記載の鋼材に高耐
    候性を付与する表面処理方法を用いて、鋼材の表面に溶
    融亜鉛めっき層とセラミックスコーティング層の複合皮
    膜を形成したことを特徴とする高耐候性鋼材。
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