JP3331760B2 - ハーフトーン型位相シフトマスクとそれに用いるマスクブランク - Google Patents

ハーフトーン型位相シフトマスクとそれに用いるマスクブランク

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    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/26Phase shift masks [PSM]; PSM blanks; Preparation thereof
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はIC,LSI,VLSI
等の半導体集積回路の製造に代表されるような、極めて
微細なパターンをフォトリソグラフイ法により製造する
際に使用するフォトマスクのうち、特に位相シフト技術
を用いたフォトマスクのなかの一つであるハーフトーン
型位相シフトマスクとそしてその製造に用いるマスクブ
ランクに関し、さらに詳細には、位相シフト技術を用い
ない世代のフォトマスク用の投影露光装置であっても使
用可能であり、且つ前記の世代のフォトマスクを用いた
場合のフォトリソグラフィと比較して転写パターンのコ
ントラストや解像度を向上させ、且つ焦点深度の余裕も
向上させることが出来る技術である。
【0002】
【従来の技術】位相シフト技術を用いない世代のフォト
マスクでは、微細なパターンの投影露光に際して、近接
したパターンの部分は、マスクの光透過部を通過した光
が回折し互いに干渉し合うことによって投影面上のパタ
ーン境界部での光強度を強め合う為に、遮光パターン部
に相当する領域であるにもかかわらずにフォトレジスト
を感光させてしまい、ウェハー上に転写されたパターン
が分離解像しないという問題が生じていた。この現象
は、パターンの寸法が露光波長に近い微細なパターンで
あるほどその傾向が強く、位相シフト技術を応用しない
場合のフォトリソグラフィによると、従来のフォトマス
クと従来の露光光学系では光の波長以下の微細パターン
を解像することは、原理的に不可能であった。
【0003】そこで、隣接するパターンを透過する投影
光の位相を180度ずらすことによって微細パターンを
転写する解像力を向上出来る技術(つまり位相シフト技
術)を用いたフォトマスク、所謂位相シフトマスクが開
発された。位相シフトマスクをもう少し詳述すると、隣
接する開口部の片側に位相シフト部を設けることによ
り、透過光が回折して隣接する開口部からの投影光と干
渉し合う際に前記のように位相が180度だけずれてい
ることから、隣接する開口部間の境界部光強度は(従来
の場合と異なり)互いに相殺し合うことによって光強度
ゼロとなり、その結果、元々離間して隣接するパターン
の転写パターンを意図するように分離解像することが出
来るようになる。この関係は焦点距離の前後の位置でも
成り立っているため、たとえ位相シフトマスクと投影面
との間の距離が焦点距離と万一若干ずれていたとして
も、位相シフト技術を応用しない従来の技術の場合より
も解像度を向上することが出来、且つ当然に焦点裕度
(焦点深度の余裕)も改善される。尚、上記のような位
相シフト技術は、IBMのLevensonらによって
提唱されて、特開昭58−173744号公報や、(原
理では)特公昭62−50811号等に記載されてい
る。パターンを遮光層で形成した場合は、遮光パターン
の隣接する開口部の片側に位相シフト部を設けて前記の
ように位相をずらしている。
【0004】ところで、遮光層が完全な遮光性を持た
ず、且つこの半透明層によって位相が反転される場合に
も、同様な解像度向上効果が得られる。これについても
う少し詳述する。図11〜図13はこの原理に基くマス
クを用いてウェハー面上に露光した場合を示している。
すなわち、図11に示すように、マスク面に対して垂直
に入射した露光光のうち、露光光I及びIII は半透明パ
ターン14を通るが半透明パターンの為に振幅が減衰し
てしまう。そして、露光光IIは透明基板1を通過するだ
けの透過光であるため、露光光I、IIそしてIII による
マスク透過光の振幅は図12のようになる。
【0005】ここで、光強度は光の振幅の2乗に比例す
る関係にあることが知られている。その結果、ウェハー
面上に投影された光強度は、前記の回折と干渉が生じた
為に図13のようになり、半透明パターン14と透過部
との間の境界部光強度は相殺されて0(ゼロ)になって
しまう。このことから、パターンのエッジ部分のコント
ラストが向上されて、その結果、パターンの解像度が上
がる。さらに、焦点距離の前後の位置においても同様な
効果が維持されるため、ウェハーまでの距離と焦点距離
との間にもし多少のズレがあった場合でも前記の効果が
維持される範囲であれば前記のように解像度があがり、
つまるところ焦点裕度が向上する効果を得られる。この
ような作用・効果を生じる位相シフトマスクのことを、
半透明なパターンを利用することに由来して、ハーフト
ーン型位相シフトマスクと称する場合があり、本明細書
でもこの名称を用いている。
【0006】このハーフトーン型位相シフトマスクの技
術は、半透明膜と位相シフト層とを積層することによっ
て、解像度の向上並びに焦点に余裕を持たせる効果があ
る2層ハーフトーン型マスクと、そして、半透明層膜自
体を位相シフト層に用いて、前記の効果も持たせる単層
ハーフトーン型マスクとがある。尚、製造方法の容易さ
から検討すると、単層ハーフトーン型位相シフトマスク
の方が有利である。
【0007】本技術は、例えば第38回春季応用物理学
会予稿集第2分冊p535、29p−zc−3(199
1)に述べられている。そして、位相シフト技術の効果
を極力高める為の望ましい要点の一つとして、位相反転
量を180゜にすることが挙げられる。このためには位
相シフト層の役目も兼ねる半透明層の厚さdを、 d=λ/{2(n−1)} ・・・(イ) の関係が成りつように形成すればよい。尚、(イ)式で
λ,nはそれぞれ、λ;露光光波長、n;位相シフト部
の屈折率を示している。
【0008】図7〜図10には従来の単層ハーフトーン
型位相シフトマスクの場合の製造方法を示している。図
7では透明基板1の上に従来の半透明層13を設ける。
次に図8に示すように、電子線レジスト層5を設け、電
子線7で描画を行う。現像によりレジスト層5をパター
ニングしてレジストパターン6を得る。次にこのレジス
トパターン6をマスクとして半透明層13をエッチング
し、半透明パターン14を形成する(図9)。最後に、
レジストパターン6を除去することにより図10のよう
に単層ハーフトーン型位相シフトマスクを得る。なお、
前記のような従来のハーフトーン型位相シフトマスクで
の半透明層は、一般にクロムとか酸化クロムとかあるい
は窒化クロム等のクロム金属系の材料からなっている。
また、エッチング方法としては、ウェットエッチングで
あってもあるいはドライエッチングであっても、いずれ
でもエッチング可能である。
【0009】ところで、半透明層と位相シフト層とを兼
ねる前記のクロム膜は、クロムのみから構成されている
わけではない。というのは、仮に、その膜厚を極めて薄
くすると、クロムのみからなる膜であっても単にその透
過率だけに関していうならばある程度まで透過率を高め
ることは出来るのであるが、しかし、位相シフト層とし
ての役割を持たせる場合には、位相に適正なズレ量を与
える為に、その膜厚を適正な厚さに形成する必要もある
ことから、このクロム膜の透過率を高める為には、実際
にはクロム膜中に酸素や窒素あるいはその他のガスを存
在させる必要があるからである。なお、成膜条件として
それらのガスを適宜に使用するのが通常である。
【0010】しかしながら、クロム膜中にこれらのガス
が増えてくるとクロムが本来有していた導電性が着実に
失われてしまう。そして、クロム膜が半透明層として必
要な透明性を得る頃には、導電性の方はもはや要求に応
じ得ない程の微々たる導電度にまで達してしまう。な
お、位相のズレ量を決定するパラメータには、この他に
も、位相シフト層材料の屈折率と、そこを透過する光
(ここでは露光光)の波長とがあるが、前者はその材料
自体に由来する決定され、また露光光波長もフォトリソ
グラフィの条件の一つとして予め決定されている。
【0011】つまり、前記の半導体集積回路のパターン
のように微細なパターンの場合には、精密な描画が可能
であることから電子線描画がよく行われる。しかし、こ
の電子線描画の際には、この導電性を充分に有していな
いと、電子線の為に位相シフトマスク用部材がチャージ
アップを起こしてしまい、その結果として、描画精度が
著しく損なわれてしまうという重大トラブルが発生して
しまうのである。また、クロム膜の形成には、ハーフト
ーン用とする為の透過率や反射率のつくり込みの為の制
御は勿論、そして膜厚(透過率や反射率は膜厚によって
も変化する為)の制御の為、さらには位相シフト層とし
て使用する為にも必要な適切な膜厚の制御、等の為に、
窒素、酸素あるいはその他のガスを、要求仕様や目的に
応じて多種多用に適宜使用することが必要であるが、そ
の的確な制御を行うことは現実にはかなり困難を伴うも
のであった。
【0012】尚、本明細書でマスクとは、半導体製造装
置のひとつである投影型露光装置もしくは縮小投影型露
光装置(通称「ステッパー」)等に装着して使用される
フォトリソグラフィ用の露光用原版を指しており、等倍
型投影露光に用いられる所謂フォトマスクの意味でも、
あるいは縮小型投影露光に用いられる所謂レチクルの意
味でも、いずれの場合でも使用している。そして本発明
でいう位相シフトマスク(ハーフトーン型位相シフトマ
スクも含む)は、前記それぞれにも対応しており、位相
シフトフォトマスクと位相シフトレチクルとのいずれの
場合についても総称しているものである。またマスクブ
ランクとは、(ハーフトーン型)位相シフトマスクを製
造する為の中間製品であり、透明基板上に所定材料から
なる層が所定の層構成である程度まで形成されたもので
あり、且つパターンが未形成であるものを称している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点に
鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ま
ず前記のクロムからなる膜をハーフトーン用の半透明層
兼位相シフト層として用いるごとき場合に生じていたよ
うな問題点に煩わされないことである。これは前記の半
透明層兼位相シフト層の導電性が損なわれてしまうこと
(シート抵抗値が高くなってしまうこと)、その結果と
して電子線描画中にチャージアップを引き起こしてしま
うこと、そしてこのためにレジストパターン加工精度が
劣化してしまうということ、それからハーフトーン用と
して使用する為の膜厚や透過率そして反射率、さらに位
相シフト層として使用する為の膜厚を得る為に必要とな
るガスに係わる条件制御が困難であったことについて、
これらがいずれも支障なくなるようにすることである。
それから、さらなる目的は、前記の目的を達成すること
が出来たうえで、且つ従来のハーフトーン型位相シフト
マスクと同等かそれ以上のさらに精度の高いパターン形
成を可能となすことである。つまるところ本発明の目的
は、これらをいずれも満足出来るハーフトーン型位相シ
フトマスクとそれに用いるマスクブランクとを提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は提供する手段とは、すなわち、まず請求項1
に示されるように、パターニングされた半透明層が透明
基板上に設けられてなるハーフトーン型位相シフトマス
クにおいて、該半透明層の材料が、インジウムスズ酸化
物と酸化ジルコニウムが混ざったものであることを特徴
とするハーフトーン型位相シフトマスクである。
【0015】好ましくは、請求項2に示されるように、
請求項1に記載のハーフトーン型位相シフトマスクにお
いて、前記半透明層の電気抵抗値が10MΩ/□以下で
あることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスク
である。
【0016】好ましくは、請求項3に示されるように、
請求項1又は2に記載のハーフトーン型位相シフトマス
クにおいて、前記半透明層中の酸化ジルコニウムの含有
率が0.03〜3.0重量%の範囲にあることを特徴と
するハーフトーン型位相シフトマスクである。
【0017】好ましくは、請求項4に示されるように、
請求項1乃至3のいずれかに記載のハーフトーン型位相
シフトマスクにおいて、前記半透明層の透過率が2〜2
5%の範囲にあることを特徴とするハーフトーン型位相
シフトマスクである。
【0018】好ましくは、請求項5に示されるように、
請求項1乃至4のいずれかに記載のハーフトーン型位相
シフトマスクにおいて、前記半透明層の反射率が25%
以下であることを特徴とするハーフトーン型位相シフト
マスクである。
【0019】また、請求項6に示されるように、半透明
層が透明基板上に設けられておりハーフトーン型位相シ
フトマスクの製造に用いるマスクブランクにおいて、該
半透明層の材料が、インジウムスズ酸化物と酸化ジルコ
ニウムとから構成されていることを特徴とするマスクブ
ランクである。
【0020】好ましくは、請求項7に示されるように、
請求項6に記載のマスクブランクにおいて、前記半透明
層の電気抵抗値が10MΩ/□以下であることを特徴と
するマスクブランクである。
【0021】好ましくは、請求項8に示されるように、
請求項6又は7に記載のマスクブランクにおいて、前記
半透明層中の酸化ジルコニウムの含有率が0.03〜
3.0重量%の範囲にあることを特徴とするマスクブラ
ンクである。
【0022】好ましくは、請求項9に示されるように、
請求項6乃至8のいずれかに記載のブランクにおいて、
前記半透明層の透過率が2〜25%の範囲にあることを
特徴とするマスクブランクである。
【0023】好ましくは、請求項10に示されるよう
に、請求項6乃至9のいずれかに記載のマスクブランク
において、前記半透明層の反射率が25%以下であるこ
とを特徴とするマスクブランクである。
【0024】透明基板上に半透明層を形成する際の製造
方法としては、PVD法あるいはCVD法等の従来公知
の手段でよい。この半透明層の形成には、例えばスパッ
タリング法による場合なら、スパッタリング用ターゲッ
ト材として既にインジウムスズ酸化物に酸化ジルコニウ
ムが混ざっているものを入手出来る場合には、そのター
ゲット材を使用するのが好ましく、また、そのようなタ
ーゲット材が無い場合は、例えば上記金属材料が酸化さ
れていないままターゲット材にされてあれば、酸化させ
る為の酸素ガスを供給しつつスパッタリングを行なうこ
とも、やはり好適である。
【0025】以下では、添付した図面を参照しつつ本発
明をさらに詳述する。まず、図3〜図6を用いて、ハー
フトーン型位相シフトマスクの製造方法について説明す
る。図3に示すように、透明基板1の上に、金属及び金
属化合物材料よりなる半透明層3を所定の膜厚に設け
る。透明基板1は、所謂フォトマスク用として一般に使
用されている合成石英ガラス等の光学的に透明な材料か
らなる基板である。合成石英ガラス基板は、光学的に
(特には、この技術分野で通常使用されているi線ある
いはg線の露光光に対して)透明な材料からなる基板の
なかでは、特に熱膨張係数が小さい為に熱による寸法変
化が少なく安定している性質を有していることから、フ
ォトマスク用としては性能上で最良の基板の一つといえ
る。尚、透明基板の厚さについては、多くの場合には厚
さが0.09〜0.25インチ(この技術分野では通常
はインチが使用される。メートル系に換算するともちろ
ん約2.3〜6.5mmとなる。)の範囲内から、要求
仕様に応じて適宜選定された厚さのものが使用される。
但し、本発明は、透明基板がもしこの範囲以外の厚さで
あっても適用可能である。
【0026】さて、本発明によると半透明層3はインジ
ウムスズ酸化物と酸化ジルコニウムとから構成されてい
る。酸化ジルコニウムがインジウムスズ酸化物が混ざっ
たものが好適な一例として挙げられる。また酸化ジルコ
ニウムは0.03から3.0重量%含有することを特徴
としている。その光学透過率は2〜25%の範囲内と
し、反射率は25%以下の範囲とする。成膜時に半透明
層3の膜厚を調整することによりこの値を得る事ができ
る。また半透明層を成膜する際、酸素や窒素を添加ガス
として反応性スパッタリング及び蒸着を行なうことによ
っても同様に透過率を制御できる。
【0027】次に図6に示すように、半透明層3の上に
電子線レジスト層5をコートする。次に電子線描画を行
うが、通常は透明基板はガラスからなっており導電性は
無いと見做せるため、透明基板以外の部材として例えば
半透明層3がある程度以上の導電性を有していれば、パ
ターンの電子線描画の際にチャージアップ防止が効果的
に出来るようになる。
【0028】尚、半透明層の電気抵抗値は10MΩ/□
以下であれば使用可能であるが、望ましくは100kΩ
/□以下である。というのは、もし半透明層の電気抵抗
値が10MΩ/□を越えると、前記チャージアップの為
に生じる電子線描画精度への悪影響が強くなり、実生産
の際に実用上は無視出来ない程度のチャージアップが起
きる為である。また、半透明層の電気抵抗値が低く前記
の100kΩ/□以下である場合には十分な導電性が得
られている為に、例えば半導体集積回路を製造する場合
のようにパターン精度が極めて厳しいものであっても、
電子線描画の際のチャージアップによる描画精度の低下
の心配は無い。
【0029】次に現像処理を行ってレジストパターン6
を形成する。さらに図5の工程ではレジストパターン6
をマスクとしてドライエッチングを行い、半透明パター
ン4を形成する。さらにレジストパターン6をレジスト
剥離専用液によって除去して図6の単層ハーフトーン型
位相シフトマスクを得る。
【0030】
【作用】本発明によれば、酸化ジルコニウムが添加され
たインジウムスズ酸化物で構成された半透明層が基板上
に形成された単層ハーフトーン型位相シフトマスクを得
ることができる。インジウムスズ酸化物と酸化ジルコニ
ウムより半透明膜が構成されるため、半透明層のパター
ニングの際の電子線描画時にチャージアップを防止でき
る。また透過率、反射率さらにハーフトーンとして使用
する膜厚制御等も容易である。
【0031】
【実施例】洗浄済みの合成石英ガラス基板(厚さ0.0
9インチ、広さ5インチ角)上の全面上に、半透明層と
してインジウムスズ酸化物と添加された酸化ジルコニウ
ムとで構成された膜(膜厚142nm。この材料の屈折
率は2.29でありこの膜厚の場合に位相差が180゜
となる。)をスパッタリング法により形成した。この際
の成膜条件は、ガスはArとO2 の混合ガスを用い、ガ
スの比率はAr:O2 =72:1としてガス圧は0.4
Pa、そしてDC電源で電流値0.8Aとした。次の工
程ではに前記基板を所定の方法にて洗浄、乾燥した後、
その上に電子線レジスト(東亜合成化学製、商品名TT
CR)をスピンコート法で500nmの厚さに塗布し、
所定のベーク処理後、ベクタースキャン型電子線描画装
置を使用して、加速電圧20kV、ドーズ量約10μC
/cm2 にて所定のパターンを描画し、メチルイソブチ
ルケトン(MIBK)とn−プロパノール(IPA)の
5:5重量比混合液からなる現像液を用いて、所定の条
件にて現像処理を行い、レジストパターンを得た。
【0032】つぎの工程では、レジストパターンをマス
クとして半透明層をドライエッチングしてパターン形成
を行った。エッチングは、平行平板型反応性イオンエッ
チング装置を用いて行い、異方性および直線性の良いエ
ッチング形状で、寸法再現性も良いパターンが得られ
た。ドライエッチング条件としてはCl2 ガスを用い、
パワーは200W、そしてガス圧は0.07Torrと
した。
【0033】さらにレジストを専用剥離液をもちいて除
去した。最後に洗浄、乾燥を行っての単層ハーフトーン
型位相シフトマスクを得た。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に示したように、本発明の単層
ハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法によれば、
半透明層はインジウムスズ酸化物と添加された酸化ジル
コニウムとで構成された膜で導電膜の役割も果たし、膜
の上に電子線レジストをコートして、描画を行う時に十
分に抵抗値が小さいのでチャージアップの影響がなく、
ハーフトーン位相シフトマスクが作製できる。また透過
率、反射率さらにハーフトーンとして使用する膜厚制御
等も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハーフトーン型位相シフトマスクに用
いるマスクブランクに係わる一実施例について、その断
面図を用いて示す説明図である。
【図2】従来の技術に係わるハーフトーン型位相シフト
マスクのに用いるマスクブランクに係わる一例につい
て、その断面図を用いて示す説明図である。
【図3】本発明のハーフトーン型位相シフトマスクに係
わる一実施例について、その製造工程を断面図を用いて
図3〜図6で順に示す説明図である。
【図4】本発明のハーフトーン型位相シフトマスクに係
わる一例について、その製造工程を断面図を用いて図3
〜図6で順に示す説明図である。
【図5】本発明のハーフトーン型位相シフトマスクに係
わる一例について、その製造工程を断面図を用いて図3
〜図6で順に示す説明図である。
【図6】本発明のハーフトーン型位相シフトマスクに係
わる一例について、その製造工程を断面図を用いて図3
〜図6で順に示す説明図である。
【図7】従来の技術に係わるハーフトーン型位相シフト
マスクの一例について、その製造工程を断面図を用いて
図7〜図10で順に示す説明図である。
【図8】従来の技術に係わるハーフトーン型位相シフト
マスクの一例について、その製造工程を断面図を用いて
図7〜図10で順に示す説明図である。
【図9】従来の技術に係わるハーフトーン型位相シフト
マスクの一例について、その製造工程を断面図を用いて
図7〜図10で順に示す説明図である。
【図10】従来の技術に係わるハーフトーン型位相シフ
トマスクの一例について、その製造工程を断面図を用い
て図7〜図10で順に示す説明図である。
【図11】ハーフトーン型位相シフトマスクの一例につ
いて、その層構成を示す説明図である。
【図12】ハーフトーン型位相シフトマスクの透過光の
振幅の様子を示す説明図である。
【図13】ハーフトーン型位相シフトマスクの透過光の
ウエハー面上の光強度を示す説明図である。
【符合の説明】
1・・・透明基板 3・・・半透明層 4・・・半透明パターン 5・・・電子線レジスト層 6・・・レジストパターン 7・・・電子線(描画用) 13・・・(従来の)半透明層 14・・・(従来の)半透明パターン
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−11431(JP,A) 特開 平6−118620(JP,A) 特開 平7−152142(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 1/00 - 1/16

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パターニングされた半透明層が透明基板上
    に設けられてなるハーフトーン型位相シフトマスクにお
    いて、 該半透明層の材料が、インジウムスズ酸化物に酸化ジル
    コニウムが混ざっているものであることを特徴とするハ
    ーフトーン型位相シフトマスク。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のハーフトーン型位相シフ
    トマスクにおいて、 前記半透明層の電気抵抗値が10MΩ/□以下であるこ
    とを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスク。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のハーフトーン型位
    相シフトマスクにおいて、 前記半透明層中の酸化ジルコニウムの含有率が0.03
    〜3.0重量%の範囲にあることを特徴とするハーフト
    ーン型位相シフトマスク。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載のハーフ
    トーン型位相シフトマスクにおいて、 前記半透明層の透過率が2〜25%の範囲にあることを
    特徴とするハーフトーン型位相シフトマスク。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載のハーフ
    トーン型位相シフトマスクにおいて、 前記半透明層の反射率が25%以下であることを特徴と
    するハーフトーン型位相シフトマスク。
  6. 【請求項6】半透明層が透明基板上に設けられておりハ
    ーフトーン型位相シフトマスクの製造に用いるマスクブ
    ランクにおいて、 該半透明層の材料が、インジウムスズ酸化物と酸化ジル
    コニウムが混ざっているものであることを特徴とするマ
    スクブランク。
  7. 【請求項7】請求項6に記載のマスクブランクにおい
    て、 前記半透明層の電気抵抗値が10MΩ/□以下であるこ
    とを特徴とするマスクブランク。
  8. 【請求項8】請求項6又は7に記載のマスクブランクに
    おいて、 前記半透明層中の酸化ジルコニウムの含有率が0.03
    〜3.0重量%の範囲にあることを特徴とするマスクブ
    ランク。
  9. 【請求項9】請求項6乃至8のいずれかに記載のブラン
    クにおいて、 前記半透明層の透過率が2〜25%の範囲にあることを
    特徴とするマスクブランク。
  10. 【請求項10】請求項6乃至9のいずれかに記載のマス
    クブランクにおいて、 前記半透明層の反射率が25%以下であることを特徴と
    するマスクブランク。
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