JP3331607B2 - 熱電素子を複合化した水素吸蔵合金の水素吸蔵放出方法 - Google Patents

熱電素子を複合化した水素吸蔵合金の水素吸蔵放出方法

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JP3331607B2 JP02963892A JP2963892A JP3331607B2 JP 3331607 B2 JP3331607 B2 JP 3331607B2 JP 02963892 A JP02963892 A JP 02963892A JP 2963892 A JP2963892 A JP 2963892A JP 3331607 B2 JP3331607 B2 JP 3331607B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱電素子を複合化した水
素吸蔵合金の水素吸蔵放出方法に係り、特に車両用水素
エンジンに適用できる熱電素子を複合化した水素吸蔵合
の水素吸蔵放出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、水素吸蔵合金の各種装置への応用
が注目されている。多くの金属は水素化物を生成する
が、この水素化物の状態で安定化するため、加熱した
り、圧力を下げても解離せず、水素を放出しない。しか
し、ある種の合金は、比較的容易に水素化物を形成して
多量の水素を吸蔵し、又、わずかな加熱や減圧で水素化
物が解離し多量の水素を放出する。この種の合金が水素
吸蔵合金と称されており、例えば、稀土類系合金(La
Ni5等),チタン系合金(FeTi等)及びマグネシ
ウム系合金(Mg2Ni等)が実用化されている。
【0003】すなわち、水素吸蔵合金は、図に示すよ
うなメカニズムで水素を吸蔵・放出する。図示されてい
るように、水素吸蔵合金Mを冷却すると、水素H2を吸
蔵し、該水素吸蔵合金Mが発熱する方向に反応が進み、
水素を吸蔵した水素吸蔵合金MH2となる。逆に、水素
を吸蔵した水素吸蔵合金MH2を加熱すると、該水素吸
蔵合金Mが吸熱する方向に反応が進み、水素H2を放出
することになる。
【0004】このように水素吸蔵合金は加熱等を施さな
ければ水素を放出しないので、水素を吸蔵した金属状態
で安全に移送することができる。また、水素を燃焼させ
ても水が生成されるだけであるので、二酸化炭素の発生
がなく、地球環境に優しい燃料である。これらの点に着
目して、現在、車両用水素エンジンの燃料タンクの他、
水素吸蔵合金の水素吸蔵・放出メカニズムを利用した各
種装置の開発が進められている。
【0005】例えば、上記車両用水素エンジンの燃料タ
ンクには、比較的軽量なマグネシウム系合金が採用され
ており、エンジン冷却水の排熱により水素吸蔵合金を加
熱して該合金に吸蔵した水素を放出させるようになって
いる。そして、水素吸蔵合金から放出された水素の燃焼
により発生する圧力で、水素エンジンのピストンやロー
タを駆動させれば、ガソリンエンジンに匹敵する動力を
発生するというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の水素
吸蔵合金を応用した各種技術にあっては、以下のような
課題があった。
【0007】上述のように車両用水素エンジンの燃料タ
ンクに水素吸蔵合金を適用した場合、水素エンジンにお
いて水素は消耗されるため、水素スタンドから燃料タン
クとしての水素吸蔵合金に水素を補給する必要がある
が、その際、該水素吸蔵合金を冷却してこれに水素を吸
蔵させるための水冷等の冷却設備を備える必要がある。
しかし、従来の燃料タンクには、このような冷却設備は
具備されていないという問題があった。
【0008】また、エンジン冷却水の排熱により水素吸
蔵合金を加熱して該合金に吸蔵した水素を放出させるよ
うに構成されているので、エンジン始動時はこの排熱を
利用できない。従って、約250℃で水素を放出するマ
グネシウム系合金とは別個に、常温で水素を放出する水
素吸蔵合金をサブ燃料タンクとして備えなければならな
いという問題があった。
【0009】さらに、他の各種装置に適用する場合に
も、水素吸蔵合金に大規模な加熱・減圧装置或いは冷却
・加圧装置を必要とするという問題があった。
【0010】上記課題に鑑み、本発明の目的は、大規模
な加熱・減圧装置或いは冷却・加圧装置を必要とせず、
各種装置の始動・運転・水素補給を一貫して行うことが
できる熱電素子を複合化した水素吸蔵合金の水素吸蔵放
出方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】発明に係る熱電素子を
複合化した水素吸蔵合金の水素吸蔵放出は、車両用水素
エンジンの燃料タンクとして使用され、冷却・加圧によ
り水素を吸蔵すると共に、加熱・減圧により水素を放出
する水素吸蔵合金の水素吸蔵放出方法において、上記水
素吸蔵合金に、p型半導体とn型半導体を交互に設けた
熱電素子を組み込み、その熱電素子に、スイッチにより
電流を正逆に流す電源装置を接続すると共に、上記車両
用水素エンジンの冷却水の排熱により水素吸蔵合金を加
熱する配 管を設け、上記スイッチを操作して上記電源装
置による通電をオンにし、水素の吸蔵時は、水素吸蔵合
金を冷却する向きに電流を流すと共に、水素の放出時
は、電流の向きを換えて水素吸蔵合金を加熱する向きに
電流を流し、また、エンジンが始動してエンジン排熱が
利用できる温度まで上昇したら、上記スイッチを操作し
て電源装置による通電をオフにし、上記配管内を通過す
るエンジン冷却水の排熱により水素吸蔵合金を加熱して
水素を放出させるものである。
【0012】また、エンジンの始動後に、水素を吸蔵し
た水素吸蔵合金の温度と水素の圧力とを測定し、これら
の測定値に従って電源装置による通電のオンオフを制御
するものである。
【0013】
【作用】上記構成によれば、上記水素吸蔵合金の一面
に、絶縁体間にp型半導体とn型半導体と交互に配置す
ると共に隣接する半導体同士を導電性を有する接着剤で
互い違いに連結してなる熱電素子を重合し、その熱電素
子に電流を正逆に流す電源装置を接続している。電源装
置により、熱電素子に流す電流の向きを正逆に換えるこ
とで、水素の吸蔵時に水素吸蔵合金を冷却し、水素の放
出時に水素吸蔵合金を加熱する。
【0014】特に、上記熱電素子に流す電流の向きを正
逆に換えた場合、次のような加熱・冷却操作が可能にな
る。
【0015】まず、水素吸蔵合金に水素H2を吸蔵させ
たい場合には、上記所定電圧を電極変換調整して上記熱
電素子の一方向へ電流を流すと、例えば、電子及び正孔
が上記水素吸蔵合金から熱を奪い、上記熱電素子側へと
運ぶ。これにより、上記水素吸蔵合金の温度が上記熱電
素子の温度より低くなる。従って、水素吸蔵合金が冷却
されて、水素を吸蔵した水素吸蔵合金になる。これは、
各種装置の水素補給技術として適用される。
【0016】一方、この水素吸蔵合金から水素H2を放
出させたい場合には、上記所定電圧を電極変換調整して
上記熱電素子の他方向へ電流を流すと、例えば、電子及
び正孔が上記熱電素子側から熱を奪い、上記水素吸蔵合
金へと運ぶ。これにより、上記水素吸蔵合金の温度が上
記熱電素子の温度より高くなる。従って、水素吸蔵合金
が加熱されて、これから水素H2が放出されることにな
る。これは、各種装置の動力始動技術として適用され
る。
【0017】また、上記水素吸蔵合金は流体を通過さ
せるための配管を具備していることにより、配管内にエ
ンジン排熱等により昇温された冷却水等を通過させるこ
とができ、動力運転時における排熱利用を積極的に行う
ことができる。
【0018】すなわち、上記水素吸蔵合金に熱電素子を
具備したことにより、大規模な加熱・減圧装置或いは冷
却・加圧装置を必要としない。また、これに加えて排熱
利用を積極的に行うことにより、各種装置の始動・運転
・水素補給を一貫して行うことができるものである。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係る熱電素子を複合化した水
素吸蔵合金の水素吸蔵放出方法の好適実施例を添付図面
に基づいて詳述する。
【0020】図1(a)は、本発明に係る熱電素子を複
合化した水素吸蔵合金の水素吸蔵放出方法説明するた
めの概略図である。図示されているように、熱電素子を
複合化した水素吸蔵合金1を構成する水素吸蔵合金M
は、例えば、直方体状の外形を呈している。この水素吸
蔵合金Mは、水素化物を容易に形成する金属と、水素化
物を形成し難い金属とを適宜の組成比で調整して形成さ
れる。この水素化物を容易に形成する金属としては、例
えば、ランタン(La),チタン(Ti),ジルコニウ
ム(Zr)等の単体金属のときに水素を多量に吸収して
安定な水素化物を形成する金属がある。一方、水素化物
を形成し難い金属としては、鉄(Fe),ニッケル(N
i),コバルト(Co)等の単体金属のときに通常の条
件下では殆ど水素を吸収しない金属がある。そして、水
素吸蔵合金Mは、これらの単体金属を適宜の組成比で調
整し、粉砕した合金を真空脱気した後、数十気圧の水素
中で徐冷して、水素を吸収させて作製する。具体的に
は、この水素吸蔵合金Mの材質には、例えば、稀土類系
合金(LaNi5等),チタン系合金(FeTi等)及
びマグネシウム系合金(Mg2Ni等)等が採用され
る。尚、本実施例にあっては、水素吸蔵合金Mを直方体
状の外形を呈するように成形したが、これに限らず、適
用する装置に応じて適宜の形状に成形するものである。
【0021】また、上記水素吸蔵合金Mの一面には、例
えば、耐熱性合成樹脂もしくはセラミックス等によって
形成された絶縁体2の平板がクラッド状に重合されてい
る。この絶縁体2は、必ずしも板材である必要はなく、
例えば、絶縁塗料を上記水素吸蔵合金Mの一面に塗布し
ても良い。
【0022】さらに、上記水素吸蔵合金Mの絶縁体2側
には、該絶縁体2と適宜間隔を隔てて、別の平板状の絶
縁体3が設けられている。
【0023】そして、これら絶縁体2,3の間には、複
数の熱電素子4が介設されている。具体的には、これら
熱電素子4は、p型半導体4aとn型半導体4bとを上
記絶縁体2,3の面に沿って、同数ずつ交互に設けたも
のである。相隣接するp型半導体4aとn型半導体4b
とは、ろう材等の耐熱性・導電性を有する接着剤5によ
ってU字状の熱電素子4を形成するように接合されてい
る。また、上記接着剤5によるp型半導体4aとn型半
導体4bとの接合は、絶縁体2の面と絶縁体3の面とで
互い違いになされており、熱電素子4全体として波形状
を呈するように、直列接続されている。ここで、上記p
型半導体4aとしては、例えば、FeSi2等を、上記
n型半導体4bとしては、例えば、CoSi等が採用さ
れる。
【0024】また、上記熱電素子4の両端部に位置され
たp型半導体4aとn型半導体4bとには、上記接着剤
5をそれぞれ介して、所定の電圧を有する定電圧電源6
が電気配線7により接続されている。この定電圧電源6
は、電極方向の異なる第1の電源6aと第2の電源6b
とから成っている。そして、これら第1の電源6aと第
2の電源6bとは、上記電気配線7に設けられたスイッ
チ8a,8bを介して接続されており、該スイッチ8
a,8bの切替えにより上記熱電素子4に流れる電流の
向きを変換自在にしている。尚、上記スイッチ8a,8
bを図1(b)に示すように構成すれば、一つの定電圧
電源6で上記熱電素子4に流れる電流の向きを変換する
ことができる。
【0025】また、上記熱電素子4を構成するp型半導
体4aとn型半導体4bとの間に位置された各空間に
は、流体を通過させるための配管22がそれぞれ介設さ
れる。これら配管22は、例えば、合成樹脂等の絶縁性
被覆層23でそれぞれ覆われている。そして、これら絶
縁性被覆層23で覆われた配管22は、上記絶縁体2に
それぞれ接触するように設けられている。上記配管22
を設けたことにより、これにエンジン冷却水を積極的に
通過させることができる。水素エンジンが始動後は、こ
のエンジン冷却水の排熱により水素吸蔵合金MH 2 を加
熱して該合金MH 2 に吸蔵した水素H 2 を放出させること
ができる。
【0026】具体的に、本発明に係る熱電素子を複合化
した水素吸蔵合金1の水素吸蔵放出方法を車両に適用す
る場合には、以下の例が考えられる。まず、図2に示す
ように、上記水素吸蔵合金Mを冷却しながら水素スタン
ド9から水素H2を補給し、水素を吸蔵した水素吸蔵合
金MH2とし、これを加熱して水素H2を放出させる。そ
して、この放出された水素H2を燃焼させてピストン
(図示せず)等を作動させることが考えられる。また、
図3に示すように、このピストン等の作動で余った水素
2を車両に搭載した燃料電池10へ供給することが考
えられる。
【0027】次に、本発明に係る熱電素子を複合化した
水素吸蔵合金1の水素吸蔵放出方法の作用を、車両用水
素エンジンの燃料タンクとして使用する場合を例に採っ
て説明する。
【0028】まず、燃料タンクとしての水素吸蔵合金1
に水素H2を吸蔵させたい場合、すなわち、水素スタン
ドから水素H2を補給する場合には、図1(a)に示さ
れているように、上記スイッチ8a,8bにより第1の
電源6aを接続して、a方向の電流を流すと、電子及び
正孔が上記水素吸蔵合金Mから熱を奪い、上記熱電素子
4側へと運ぶ。これにより、上記水素吸蔵合金Mの温度
1(℃)と、上記熱電素子4の温度T2(℃)とは、T
1<T2の関係になる。従って、水素吸蔵合金Mが冷却さ
れて、水素H2を吸蔵した水素吸蔵合金MH2になる。
【0029】また、この水素吸蔵合金MH2 から水素H
2 を放出させたい場合、すなわち、水素エンジンを始動
する場合には、上記スイッチ8a,8bにより第2の電
源6bを接続して、b方向の電流を流すと、電子及び正
孔が上記熱電素子4側から熱を奪い、上記水素吸蔵合金
Mへと運ぶ。これにより、上記水素吸蔵合金Mの温度T
1(℃)と、上記熱電素子4の温度T2(℃)とは、T1
>T2の関係になる。従って、水素吸蔵合金MH2が加熱
されて、これから水素H2が放出され、この水素H2を燃
焼させて発生する圧力でピストン等を駆動させれば、水
素エンジンを始動することができる。この場合、水素エ
ンジンが始動してエンジン排熱が利用できる温度まで上
昇したら、この排熱により水素吸蔵合金MH2を加熱す
れば良く、その際、上記スイッチ8a,8bにより上記
熱電素子4に電流が流れるのをとめる。
【0030】さらに、図4及び図5は、上述した水素補
給時とエンジン始動時とにおける運転操作状況を示す説
明図である。まず、水素補給時は、図4に示されている
ように、上記スイッチ8a,8bを操作して第1の電源
6aによる通電をスタート11した後、水素を吸蔵した
水素吸蔵合金MH2の温度を測定12する。この水素吸
蔵合金MH2の温度が所定の温度まで冷却されていない
場合には、通電を続行11aする。一方、上記水素吸蔵
合金MH2の温度が所定の温度まで冷却されている場合
には、水素スタンドから水素H2の注入をスタート13
する。そして、水素スタンドのガスメータで所定の注入
量になるのを確認14した後、上記スイッチ8a,8b
を操作して第1の電源6aによる通電をオフ15する。
【0031】一方、エンジン始動時は、図5に示されて
いるように、上記スイッチ8a,8bを操作して第2の
電源6bによる通電をスタート16した後、水素を吸蔵
した水素吸蔵合金MH2の温度と水素H2の圧力を測定1
7する。この水素吸蔵合金MH2の温度が所定の温度ま
で加熱されていない場合、または水素H2の圧力が所定
の値でない場合には、通電を続行16aする。一方、上
記水素吸蔵合金MH2の温度が所定の温度まで加熱さ
れ、かつ水素H2の圧力が所定の値である場合には、水
素エンジンを始動18する。このエンジンを始動後、水
素を吸蔵した水素吸蔵合金MH2の温度と水素H2圧力を
測定19する。この水素吸蔵合金MH2の温度が所定の
温度まで加熱されていない場合、または水素H2の圧力
が所定の値でない場合には、第2の電源6bによる通電
はオン20aの状態である。一方、上記水素吸蔵合金M
2の温度が所定の温度まで加熱され、かつ水素H2の圧
力が所定の値である場合には、上記スイッチ8a,8b
を操作して第2の電源6bによる通電をオフ20bする
ものである。その後は、配管22を通過するエンジン冷
却水の排熱により水素吸蔵合金MH 2 を加熱して該合金
MH 2 に吸蔵した水素H 2 を放出させることができる。
尚、上記エンジンの始動18後に、水素を吸蔵した水素
吸蔵合金MH2の温度と水素H2の圧力との測定19は継
続され、上記スイッチ8a,8b操作により通電オン
・オフ20a,20bの制御がされる。
【0032】次に、本発明を明確にするために、本発明
に関係する公知文献を挙げ、これらとの相違点を簡単に
述べる。
【0033】まず、特開昭63−246458号公報に
は、「金属水素化物利用エンジンにおける燃料タンクの
暖機法」が提案されている。この提案は、水素吸蔵合金
MH2をエンジン排熱を利用して加熱するだけの技術で
あり、本発明が解決しているエンジン始動時の問題につ
いては触れていない。
【0034】また、特開昭62−113859号公報に
は、「水素自動車における予熱装置」が提案されてい
る。この提案においても、エンジン始動時の問題につい
ては触れていない。
【0035】さらに、特開昭63−36659号公報に
は、「自動車燃料系冷却装置」が提案されている。この
提案は、ガソリン等の一般燃料のエバポレーション(ガ
ス化)を防止するために、熱電素子を使用して冷却する
技術であり、本発明のように水素吸蔵合金MH2の加熱
または冷却を行って、水素H2の吸蔵・放出を制御する
技術とは目的及び作用効果において相違する。
【0036】そして、特開昭63−111269号公報
には、「エンジンの排熱利用装置」が提案されている。
この提案は、熱電素子を使用して燃焼室を加熱(ペルチ
ェ効果)し、排熱で発電(ゼーベック効果)している。
これに対し、本発明は排熱利用は副次的なもので、一つ
の熱電素子4でペルチェ効果により加熱及び冷却を行う
ものである。しかも、エンジン始動をペルチェ効果だけ
で行う技術である。
【0037】このように本発明は公知技術以上の予測で
きない優れた作用効果を奏し、これらの技術とは全く構
成を異にする技術である。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る熱電素
子を複合化した水素吸蔵合金の水素吸蔵放出方法によれ
ば、大規模な加熱・減圧装置或いは冷却・加圧装置を必
要とせず、各種装置の始動・運転・水素補給を一貫して
行うことができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱電素子を複合化した水素吸蔵合
の水素吸蔵放出方法を説明するための概略図である。
【図2】本発明に係る熱電素子を複合化した水素吸蔵合
金の水素吸蔵放出方法を車両適用する場合の説明図で
ある。
【図3】本発明に係る熱電素子を複合化した水素吸蔵合
金の水素吸蔵放出方法を車載燃料電池適用する場合の
説明図である。
【図4】水素補給時における運転操作状況を示す説明図
である。
【図5】エンジン始動時における運転操作状況を示す説
明図である。
【図6】水素吸蔵合金の水素吸蔵・放出のメカニズムを
示す説明図である。
【符号の説明】
M 水素吸蔵合金 2 絶縁体 4 熱電素子 4a p型半導体 4b n型半導体 6 定電圧電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 21/02 F02B 43/10 F28D 20/00 H01L 35/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用水素エンジンの燃料タンクとして
    使用され、冷却・加圧により水素を吸蔵すると共に、加
    熱・減圧により水素を放出する水素吸蔵合金の水素吸蔵
    放出方法において、上記水素吸蔵合金に、p型半導体と
    n型半導体を交互に設けた熱電素子を組み込、その熱
    電素子に、スイッチにより電流を正逆に流す電源装置を
    接続すると共に、上記車両用水素エンジンの冷却水の排
    熱により水素吸蔵合金を加熱する配管を設け、上記スイ
    ッチを操作して上記電源装置による通電をオンにし、
    素の吸蔵時は、水素吸蔵合金を冷却する向きに電流を流
    すと共に、水素の放出時は、電流の向きを換えて水素吸
    蔵合金を加熱する向きに電流を流し、また、エンジンが
    始動してエンジン排熱が利用できる温度まで上昇した
    ら、上記スイッチを操作して電源装置による通電をオフ
    にし、上記配管内を通過するエンジン冷却水の排熱によ
    り水素吸蔵合金を加熱して水素を放出させることを特徴
    とする熱電素子を複合化した水素吸蔵合金の水素吸蔵放
    出方法
  2. 【請求項2】 エンジンの始動後に、水素を吸蔵した水
    素吸蔵合金の温度と水素の圧力とを測定し、これらの測
    定値に従って電源装置による通電のオンオフを制御する
    請求項2記載の熱電素子を複合化した水素吸蔵合金の水
    素吸蔵放出方法
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