JP3329677B2 - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

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JP3329677B2 JP00320497A JP320497A JP3329677B2 JP 3329677 B2 JP3329677 B2 JP 3329677B2 JP 00320497 A JP00320497 A JP 00320497A JP 320497 A JP320497 A JP 320497A JP 3329677 B2 JP3329677 B2 JP 3329677B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱硬化性樹脂組成物
に関し、特に低温、短時間の熱処理により耐溶剤性およ
び密着性に優れた硬化皮膜が得られる熱硬化性ポリイミ
ド樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にポリイミド樹脂は耐熱性および電
気絶縁性に優れているので、電子部品等の樹脂ワニスと
して広く用いられている。しかしこの樹脂は限られた高
沸点の有機溶剤にのみ溶解する。そのため一般にはポリ
イミドの前駆体であって、種々の有機溶剤に比較的易溶
であるポリアミック酸を基材に塗布した後、 300℃以上
の温度で長時間加熱処理することにより、脱水、ポリイ
ミド化する方法がとられている。しかしこの方法ではポ
リアミック酸を脱水してポリイミド化するために、高温
且つ長時間の加熱を必要とする。したがって、基材の熱
劣化を起こしやすく、一方加熱が不十分であると、得ら
れる樹脂の皮膜中にポリアミック酸が残存し、耐湿性、
耐腐食性等の低下の原因となる。これに対して、有機溶
剤に可溶なポリイミド樹脂の溶液を基材に塗布した後、
加熱することにより溶剤を揮散させ、ポリイミド樹脂皮
膜を形成する方法が知られている(特開昭60-83228号、
特開昭61-118424 号、特開昭61-118425 号、特開平2-36
232 号各公報参照)。しかしこれらの有機溶剤に可溶な
ポリイミド樹脂を用いて得られる樹脂皮膜は耐溶剤性に
劣るという欠点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は比較的低温で
短時間の熱処理により、高湿条件下における基材への密
着性および皮膜の耐久性に優れ、なおかつ耐溶剤性の良
好なポリイミド樹脂硬化皮膜が得られる熱硬化性樹脂組
成物を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、特定のポ
リイミド樹脂、エポキシ樹脂、イミダゾール化合物およ
び特定の溶剤からなる組成物が、上記の課題を解決でき
ることを見出した。すなわち本発明は一般式(化12)
で表わされる繰り返し単位からなる平均分子量5,000か
ら 150,000のポリイミド樹脂 100重量部、エポキシ樹脂
0.1重量部〜20重量部、イミダゾール化合物0.05重量部
〜5重量部および有機溶剤からなることを特徴とする熱
硬化性樹脂組成物である。
【0005】
【化12】 [(化12)の式中、Xは(化13)、(化14)、
(化15)、(化16)のいずれかで表わされる4価の
有機基の少なくとも1種、Yは(化17)で示されるヒ
ドロキシル基を有する芳香族ジアミン残基30モル%から
99モル%および(化18)で示される芳香族ジアミン残
基70モル%から1モル%よりなり、aは0または1のい
ずれかである。また、Bは(化19)、(化20)、
(化21)のいずれかで表わされる基である。さらに、
Zは、(化22)で表わされるシロキサンジアミン残基
であり、m、nの間の関係は 0.7≦m/(m+n)≦0.
98、0.02≦n/(m+n)≦0.3 であり、aは0または
1、bは40≦b≦100 を満たす整数である。]
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【0006】
【発明の実施の形態】一般式(化1)で表わされるポリ
イミド樹脂中のXで表わされる4価の有機基は、(化
2)で表わされる2,2−ジフェニル−パーフルオロプ
ロパン残基、式(化3)で表わされるシロキサン含有
基、(化4)のジフェニルスルフォン残基及び(化5)
のビフェニル残基から選ばれる少なくとも1種の有機基
である。Xが(化2)の2,2−ジフェニル−パーフル
オロプロパン残基もしくは(化4)のジフェニルスルフ
ォン残基であるとポリイミド樹脂の有機溶剤に対する溶
解性を向上させることができ、(化3)で表わされるシ
ロキサン含有基であると、本発明の組成物を硬化させる
ことにより得られるフィルムの基材に対する接着性を向
上させることができる。また(化5)のビフェニル残基
であると、得られる硬化皮膜の強度を向上させることが
できる。
【0007】一般式(化1)においてYで示される2価
の有機基は(化6)のヒドロキシル基を有する芳香族ジ
アミン残基30モル%から99モル%および(化7)で表さ
れる芳香族ジアミン残基70モル%から1モル%よりな
る。ここで、ヒドロキシル基含有芳香族ジアミン残基の
量が30モル%未満であると、架橋密度が低くなるため、
硬化が不十分となり、耐溶剤性が低下する。(化6)の
aは0または1のいずれかであり、a=1の場合はa=
0の場合に比較して有機溶剤に対する溶解性を向上させ
ることができる。また(化7)中のBは(化8)のフェ
ニル基、(化9)ジフェニルプロパン基もしくは(化1
0)のジフェニル−パーフルオロプロパン残基のいずれ
かより選ばれる基である。
【0008】(化1)中のZで表わされる2価の有機基
は(化11)で示されるシロキサン残基である。(化1
1)中のbはジメチルシロキサン単位の繰り返し数を表
し、40〜100 の整数であり、好ましくは40〜80の整数で
ある。bの値が40未満であると、高湿度条件下における
本発明のポリイミド樹脂を主成分とする熱硬化性樹脂の
基材に対する良好な接着性が得られず、また弾性率が悪
くなる。逆に、100 を超えると、ポリイミド樹脂が有機
溶剤に対して充分な溶解性を示さなくなる。(化1)中
のm、nの間の関係は 0.7≦m/(m+n)≦0.98、0.
02≦n/(m+n)≦0.3 であり、このn/(m+n)
が0.02未満であると、ポリイミド樹脂の弾性率が低下し
ない。逆に 0.3を超えるとポリイミド樹脂のフィルム強
度が低下する。ポリイミド樹脂の平均分子量は、 5,000
〜150,000 であり、好ましくは20,000〜150,000 であ
る。
【0009】(化1)で表わされるポリイミド樹脂の製
造方法は従来公知の方法が使用可能で、例えば次のよう
にして製造することができる。(化23)で表わされる
2,2−ビス(3,4−ベンゼンジカルボン酸アンヒド
リド)パーフルオロプロパン、(化24)で表わされる
1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン、式(化25)
で表わされるビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−
スルフォンジアンヒドリド、及び(化26)で表わされ
る3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジ
アンヒドリドからなる群から選ばれる少なくとも1種の
テトラカルボン酸二無水物成分と(化27)で表わされ
るフッ素含有芳香族ジアミンおよび(化28)で表わさ
れる芳香族ジアミンからなる群から選ばれる少なくとも
1種のヒドロキシル基含有芳香族ジアミン成分と(化2
9)で表わされる芳香族ジアミン、(化30)で表わさ
れる芳香族ジアミン、および(化31)で表わされるフ
ッ素含有芳香族ジアミンからなる群から選ばれる少なく
とも1種のジアミン成分と一般式(化32)(式中、b
は前記のとおりである)で表わされるジアミノシロキサ
ンとを、シクロヘキサノン等の溶剤中に仕込み、20〜40
℃程度で反応させてポリイミド樹脂の前駆体であるポリ
アミック酸を合成する。
【0010】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【化30】
【化31】
【化32】
【0011】ここで、テトラカルボン酸二無水物成分に
対するジアミン成分の割合は、ポリイミド樹脂の分子量
の調整等の必要に応じて適宜決められ、通常モル比で0.
95〜1.05、好ましくは0.98〜1.02の範囲である。なお、
ポリイミド樹脂の分子量を調整するために、無水フタル
酸、アニリン等の官能基含有原料を添加することも可能
である。この場合の添加量は目的収量のポリイミド樹脂
の量に対して2モル%以下が好ましい。引き続き、得ら
れたポリアミック酸溶液を、通常80〜 200℃、好ましく
は 140〜 180℃の温度範囲に昇温させることにより、ポ
リアミック酸の酸アミド部分に脱水閉環反応を進行さ
せ、ポリイミド樹脂が溶液として得られる。また無水酢
酸/ピリジン混合溶液をポリアミック酸溶液に添加し、
ついで得られた溶液を50℃前後に昇温させ、イミド化を
行う方法もある。
【0012】本発明において用いられるエポキシ樹脂は
一般式(化33)で表わされるエポキシ樹脂である。一
般式(化33)のエポキシ樹脂において、Z1 が−CH
2 −の場合がビスフェノールF型であり、−C(CH
32 −の場合がビスフェノールA型である。また、ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂とビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂とを組み合わせて用いてもよい。エポキシ樹
脂成分は本発明におけるポリイミド樹脂成分と良好な相
溶性を示す。また触媒の存在下、比較的低温で該ポリイ
ミド樹脂成分と反応硬化させることができ、硬化後は良
好な耐熱性を示す。
【0013】
【化33】
【0014】エポキシ樹脂成分の配合量は、ポリイミド
樹脂 100重量部に対して、通常 0.1〜20重量部であり、
好ましくは5〜15重量部である。エポキシ樹脂成分が
0.1重量部未満であると、得られる硬化皮膜の耐溶剤性
が充分には得られない。20重量部を超えると、硬化皮膜
の耐熱性がかえって低下する。
【0015】本発明に用いられるイミダゾール化合物
は、ポリイミド樹脂とエポキシ樹脂とを反応硬化させる
触媒である。イミダゾール化合物としては、例えば(化
34)(式中、Rは1価の有機基または水素原子であ
り、pは1〜3の整数であり、pが2または3の場合に
はRは同一でも異なっていてもよい。)で示される化合
物を挙げることができる。Rで示される1価の有機基と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、ウンデシル
基等の炭素原子数が1〜20のアルキル基;フェニル基等
のアリール基が挙げられる。必要に応じて上記の基の水
素原子の一部または全部がヒドロキシル基で置換された
基、例えばヒドロキシアルキル基でもよい。本発明に用
いられるイミダゾール化合物の具体例としては、2−メ
チルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−ウン
デシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾ
ールおよび2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチル
イミダゾール等が挙げられ、好ましくは2−メチルイミ
ダゾール、2−エチルイミダゾール及び2−フェニル−
4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾールである。本発
明の組成物におけるイミダゾール化合物の配合量は、ポ
リイミド樹脂 100重量部に対して通常0.05〜5重量部で
よく、好ましくは 0.1〜5重量部である。配合量が0.05
重量部未満であると低温における硬化性が不十分とな
り、他方5重量部を超えると本発明の組成物の保存安定
性を悪化させたり、本発明の組成物の成形品の耐熱性を
低下させたりする。
【0016】
【化34】
【0017】本発明の組成物に使用される溶剤は、溶剤
使用前の組成物と相溶性のあるものであればよい。これ
ら好適な溶剤の具体例としては、テトラヒドロフラン、
アニソール等のエーテル類;シクロヘキサノン、2−ブ
タノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、2
−オクタノン、アセトフェノン等のケトン類;酢酸ブチ
ル、安息香酸メチル、γ−ブチロラクトン等のエステル
類;ブチルセロソルブアセテート、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート等のセロソルブ類;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド類及
びトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類が挙げら
れ、好ましくはケトン類、エステル類及びセロソルブ類
であり、特に好ましくはγ−ブチロラクトン、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、n−メチ
ル−2−ピロリドンである。これらの溶剤は単独でも2
種以上組み合わせて用いてもよい。本発明の組成物に添
加すべき溶剤の量は、樹脂の溶解性、塗布時の作業性、
皮膜の厚さ等を考慮して、通常ポリイミド樹脂濃度が1
〜40重量%となる範囲内で使用される。組成物の保存の
際には比較的高濃度に調製しておき、使用の際に所望の
濃度に希釈してもよい。
【0018】本発明のポリイミド組成物溶液は、従来の
ポリアミック酸溶液と異なり、塗布後に 300℃以上のよ
うな高温での長時間の加熱を必要としない。例えば、本
発明のポリイミド樹脂組成物を基材に塗布後、 150〜 2
00℃の温度で1〜4時間加熱すれば、溶剤が完全に除去
され、かつ硬化でき、ポリイミド樹脂硬化皮膜を得るこ
とができる。本発明のポリイミド樹脂組成物は低温での
硬化で皮膜を得ることができるので、比較的耐熱性の低
い基材や熱で変質する材料に対しての皮膜剤として好適
である。さらにこれまでのポリイミド樹脂組成物と比較
して、簡便に硬化皮膜が得られるので、作業性向上及び
省資源化に寄与するものと考えられる。
【0019】
【実施例】以下実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0020】(ポリイミド樹脂の合成) (合成例1)撹拌機、温度計及び窒素置換装置を備えた
フラスコ内に、3,3' , 4,4'−ジフェニルスルホ
ンテトラカルボン酸二無水物 35.8g(0.1 モル)および
n−メチル−2−ピロリドン400gを仕込んだ。ついで、
ジアミノシロキサン[但し一般式(化32)のbの平均
が64のもの] 14.7g(0.003 モル)、4,4' −( 3,
3’−ジヒドロキシ)ジアミノビフェニル 10.9g(0.05
モル)および2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]プロパン 19.3g(0.047 モル)をn−メ
チル−2−ピロリドン100gに溶解した溶液を反応系の温
度が50℃を超えないように調節しながら、上記フラスコ
内に滴下した。滴下終了後、さらに室温で10時間攪拌し
た。つぎに、該フラスコに水分受容器付き還流冷却器を
取り付けた後、キシレン 30gを加え、 150℃に昇温させ
てその温度を6時間保持したところ、黄褐色の溶液が得
られた。こうして得られた溶液を室温(25℃)まで冷却
した後、メタノール中に投じて再沈澱させた。得られた
沈降物を乾燥したところ、下記(化35)を繰り返し単
位とするポリイミド樹脂を得た。
【0021】[式中Y1 は(化36)及び(化37)表
わされる基であって、そのモル比が50:47である2価の
有機基である]
【0022】
【化35】
【化36】
【化37】
【0023】再沈澱された樹脂の赤外線吸収スペクトル
を測定したところ、未反応のポリアミック酸に基づく吸
収は現れず、 1,780cm-1および 1,720cm-1にイミド基に
基づく吸収を確認した。テトラヒドロフランを溶媒とす
るゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、この
樹脂の重量平均分子量(ポリスチレン換算)を測定した
ところ、35,000であった。この樹脂をポリイミド樹脂
(a)とし、実施例及び比較例に供した。
【0024】(合成例2)撹拌機、温度計及び窒素置換
装置を備えたフラスコ内に、3,3',4,4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物 20.5g(0.07モル)、
1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサンジアンヒドリド
12.8g(0.03モル)およびγ−ブチロラクトン300gを仕
込んだ。ついで、ジアミノシロキサン[ただし、一般式
(化32)のbの平均が64のもの] 14.7g(0.003 モ
ル)、4,4' −(3,3’−ジヒドロキシ)ジアミノ
ビフェニル 13.1g(0.06モル)および2,2−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]パーフルオロプ
ロパン 15.2g(0.037 モル)をγ−ブチロラクトン100g
に溶解した溶液を反応系の温度が50℃を超えないように
調節しながら、上記フラスコ内に滴下した。これ以後の
操作は、全て合成例1と同様に行い、式(化38)を繰
り返し単位とするポリイミド樹脂を調製した。得られた
樹脂の重量平均分子量を合成例1と同様の条件で測定し
たところ、60,000であた。この樹脂をポリイミド樹脂
(b)とし、実施例に供した。[ここでX1 は(化3)
及び(化39)で表わされる基であって、そのモル比が
70:30である4価の有機基であり、Y2は(化36)、
(化37)で表される基であって、そのモル比60:37で
ある2価の有機基である]
【0025】
【化38】
【化39】
【0026】(合成例3)撹拌機、温度計及び窒素置換
装置を備えたフラスコ内に、2,2−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェニル)パーフルオロプロパンジアンヒド
リド 44.4g(0.1モル)およびシクロヘキサノン300gを
仕込んだ。ついで、ジアミノシロキサン[但し、一般式
(化32)のbの平均が93のもの] 21.2g(0.003 モ
ル)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
7.9g(0.027 モル)および2,2−ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]プロパン8.2g(0.02モル)
をシクロヘキサノン100gに溶解した溶液を反応系の温度
が50℃を超えないように調節しながら、上記フラスコ内
に滴下した。これ以後の操作は、合成例1と同様に行
い、(化40)を繰り返し単位とするポリイミド樹脂を
調製した。得られた樹脂の重量平均分子量を合成例1と
同様の条件で測定したところ、 125,000であた。この樹
脂をポリイミド樹脂(c)と称し、実施例に供した。
[ここでY3 は(化36)、(化37)、(化41)で
表される基であって、そのモル比がが50:27:20である
2価の有機基である]
【0027】
【化40】
【化41】
【0028】(ポリイミド樹脂組成物の調製)ポリイミ
ド樹脂、エポキシ樹脂、イミダゾール化合物及び溶剤を
表1に示す配合比率で混合し、各種の熱硬化性ポリイミ
ド樹脂組成物を調製した。なお表中の部は全て重量部を
表す。
【0029】(ポリイミド樹脂組成物の硬化皮膜の形成
及びその性能評価)上記で得られた各ポリイミド樹脂組
成物を、それぞれガラス基板上に塗布し、80℃の温度で
30分、さらに 180℃の温度で1時間加熱し、ポリイミド
樹脂硬化皮膜を形成した。得られた硬化皮膜を40℃のメ
チルエチルケトンに5分間浸漬した後、皮膜の表面を観
察しその結果を表2に示した。また表1の熱硬化性ポリ
イミド樹脂組成物を銅基板および鉄基板上に塗布し、80
℃で30分、さらに 180℃で1時間加熱し、ポリイミド樹
脂硬化皮膜を形成した。ついでこれらを 2.1気圧の飽和
水蒸気中に24時間放置した後、碁盤目剥離テスト(JIS
K5400 )を行い、高湿度条件下の接着性を評価し、その
結果を表2に示した。なお表2中の数値(分子/分母)
は、分画数 100(分母)当たり、剥離しない分画数(分
子)を表す。即ち 100/100 の場合は全く剥離せず、0
/100 の場合はすべて剥離したことを示す。
【0030】
【表1】
【表2】
【0031】
【発明の効果】本発明の熱硬化性樹脂組成物は種々の有
機溶剤の溶液であり、使用時には低温、短時間の加熱処
理により容易に溶剤を除去して、ポリイミド樹脂硬化皮
膜を得ることができる。本発明の熱硬化性樹脂組成物の
皮膜は、ポリイミド樹脂のそれが本来有する耐熱性およ
び優れた機械強度を有するとともに、アルコール、ケト
ン系等の溶剤に対する耐性も高く、さらに鉄、銅、ニッ
ケル、アルミニウム等の金属に対する高湿度条件下での
接着性および皮膜耐久性にも優れる。従って種々の部品
や基板の保護膜等として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 63/00 - 79/08 C08K 3/00 - 13/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(化1)で表わされる繰り返し単
    位からなる平均分子量5,000 から 150,000のポリイミド
    樹脂 100重量部、エポキシ樹脂 0.1重量部〜20重量部、
    イミダゾール化合物0.05重量部〜5重量部および有機溶
    剤からなることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。 【化1】 [(化1)の式中、Xは(化2)、(化3)、(化
    4)、(化5)のいずれかで表わされる4価の有機基の
    少なくとも1種、Yは(化6)で表わされるヒドロキシ
    ル基を有する芳香族ジアミン残基30モル%から99モル%
    および(化7)で表わされる芳香族ジアミン残基70モル
    %から1モル%よりなり、aは0または1のいずれかで
    ある。また(化7)式中のBは(化8)、(化9)、
    (化10)のいずれかで表わされる基である。さらに、
    Zは、(化11)で表わされるシロキサンジアミン残基
    であり、m、nの間の関係は 0.7≦m/(m+n)≦0.
    98、0.02≦n/(m+n)≦0.3 であり、aは0または
    1、bは40≦b≦100 を満たす整数である。] 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】
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