JP3329411B2 - 人造大理石用樹脂組成物、バルクモールディングコンパウンド、シートモールディングコンパウンドおよび人造大理石の製造法 - Google Patents

人造大理石用樹脂組成物、バルクモールディングコンパウンド、シートモールディングコンパウンドおよび人造大理石の製造法

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JP3329411B2
JP3329411B2 JP45794A JP45794A JP3329411B2 JP 3329411 B2 JP3329411 B2 JP 3329411B2 JP 45794 A JP45794 A JP 45794A JP 45794 A JP45794 A JP 45794A JP 3329411 B2 JP3329411 B2 JP 3329411B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金型内で加熱圧縮成形
することにより優れた耐水性、透明性および光沢を有す
る大理石調の成形品を与える人造大理石用樹脂組成物、
バルクモールディングコンパウンド、シートモールディ
ングコンパウンドならびにこれらを用いた人造大理石の
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人造大理石調の成形品を得る方法
としては、室温から80℃程度の温度で型内にラジカル
重合性熱硬化性樹脂コンパウンドを注型する注型法と、
シートモールディングコンパウンドまたはバルクモール
ディングコンパウンドを100〜160℃の温度の金型
を用いて3〜150kgf/cm2の成形圧力で圧縮成形する
プレス成形法が知られている。前者の方法では、比較的
透明性の良好な形成品が得られるが、1個当たりの成形
サイクルが長いという欠点がある。得公平2−2592
8号公報には、側鎖にグリシジル基を含む重合体とアク
リル酸もしくはメタクリル酸とを反応させて得られる側
鎖二重結合型重合体または側鎖に酸無水物基を含む重合
体とアクリロイ基を有する不飽和アルコールとを反応さ
せて得られる側鎖二重結合型重合体、共重合性単量体お
よび無機質充填剤からなる注型用樹脂組成物が示されて
いるが、この組成物の硬化温度が60〜80℃と低いた
め、成形品を得るまでに長い時間がかかり、また耐水性
が要求される成形品(例えば、浴槽、洗面化粧台、キッ
チンカウンタなど)においては、耐水性の有するゲルコ
ート樹脂層を形成する必要がある。また、特公平2−2
5928号公報で用いる側鎖二重結合型重合体は、数平
均分子量が5000以上であるため、不飽和ポリエステ
ル樹脂との相溶性が悪く、これが相分離するため得られ
る成形品の特性が低下する。後者の方法では、成形サイ
クルが短く、量産性に優れるが、コンパウンド中に繊維
強化材や低収縮剤として飽和ポリエステル樹脂、ポリス
チレン、ポリメチルメタクリレートなどの樹脂が含まれ
ているため、透明性および耐汚染性に劣るという欠点が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の従来
技術の問題点を解決し、成形サイクルの短い加熱圧縮成
形することにより、耐水性、透明性および光沢に優れた
成形品を効率よく得ることができる人造大理石用樹脂組
成物、バルクモールディングコンパウンド、シートモー
ルディングコンパウンドならびにこれらを用いた人造大
理石の製造法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、水素化ビスフ
ェノールAを必須成分とする2価アルコールおよびα、
β−エチレン性不飽和二塩基酸を用いて得られる不飽和
ポリエステル(I)、共重合性単量体(II)、不飽和ポ
リエステル(I)および共重合性単量体(II)と共重合
可能な不飽和アルコール(III)ならびにスチレン/無
水マレイン酸のモル比を3/1〜7/1の範囲とし、数
平均分子量が5000未満である低分子量のスチレン−
無水マレイン酸共重合体(IV)を含み、不飽和アルコー
ル(III)の使用量を不飽和アルコール(III)/共重合
性単量体(II)の重量比が1/99〜50/50の範
囲、不飽和ポリエステル(I)/〔共重合性単量体(I
I)+不飽和アルコール(III)〕の重量比が30/70
〜70/30の範囲、スチレン−無水マレイン酸共重合
体(IV)/〔不飽和ポリエステル(I)+共重合性単量
体(II)+不飽和アルコール(III)〕の重量比が10
/90〜40/60の範囲とした人造大理石用樹脂組成
物、この人造大理石用樹脂組成物を室温〜60℃で熟成
することにより増粘させたバルクモールディングコンパ
ウンドまたはシートモールディングコンパウンド、なら
びにこれらを金型内で加熱圧縮成形する人造大理石の製
造法に関する。
【0005】本発明に用いられる不飽和ポリエステル
(I)は、水素化ビスフェノールAを必須成分とする2
価アルコールとα、β−エチレン性不飽和二塩基酸とよ
り合成されるもので、必要に応じて飽和二塩基酸、水素
化ビスフェノールA以外のアルコール、ジシクロペンタ
ジエンなども併用できる。α、β−エチレン性不飽和二
塩基酸の例としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸およびこれらの無水物などがあげら
れ、その合成法には特に制限はない。必要に応じて併用
される飽和二塩酸の例としては、アジピン酸、セバシン
酸、コハク酸、グルコン酸、フタル酸無水物、o−フタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタ
ル酸などがあげられる。水素化ビスフェノールA以外の
2価のアルコールの例として、アルカンジオール、オキ
サアルカンジオール、ビスフェノールAにエチレンオキ
シドやプロピレンオキシドを付加したジオールなどがあ
げられる。これに加えて1価または3価のアルコールを
用いてもよい。アルカンジオールの例としては、エチレ
ングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3
−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,5−ペンタジオール、1,6−ヘキサンジオール、
シクロヘキサンジオールなどがあげられる。オキサアル
カンジオールの例としては、ジエチレングリコール、ト
リオキシエチレングリコールなどがあげられる。これら
2価のアルコールと併用される1価または3価のアルコ
ールの例としては、オクチルアルコール、オレイルアル
コール、トリメチロールプロパンなどがあげられる。こ
れらの酸またはアルコールは組み合わせて用いてもよ
い。本発明においては、耐水性等の特性から2価アルコ
ール/α、β−エチレン性不飽和二塩基酸のモル比は好
ましくは0.90/1.00〜1.20/1.00、よ
り好ましくは1.00/1.00〜1.10/1.00
の範囲とされ、飽和二塩基酸/α、β−エチレン性不飽
和二塩基酸のモル比は好ましくは0/1.00〜0.7
0/0.30、より好ましくは0/1.00〜0.55
/0.45の範囲とされる。水素化ビスフェノールA/
水素化ビスフェノールA以外のアルコールのモル比は、
耐水性等の特性から、好ましくは0.10/0.90〜
0.50/0.5、さらに光沢と作業性からより好まし
くは0.20/0.80〜0.40/0.60の範囲と
される。(α、β−エチレン性不飽和二塩基酸および飽
和二塩基酸)/ジシクロペンタジエンのモル比は1.0
0/0.05未満の範囲が好ましい。不飽和ポリエステ
ル(I)の数平均分子量は、作業性、耐水性等の特性か
ら通常1000〜6000の範囲とされる。(α、β−
エチレン性不飽和二塩基酸および飽和二塩基酸)/(1
価または3価のアルコール)のモル比は、通常1.00
/0.05未満の範囲とされる。
【0006】本発明に用いられる共重合性単量体(II)
の例としては、スチレン、p−クロルスチレン、ビニル
トルエン、ジビニルベンゼン、アクリル酸またはメタク
リル酸の炭素数1〜18個を有するアルコールとのエス
テル(たとえば、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチ
ル、トリメチロールプロパントリメタクリレート)など
があげられる。これらは2種以上を組み合わせて用いて
もよい。
【0007】不飽和アルコール(III)の例としては、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレー
ト等のヒドロキシアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシブチルメタクリレート等のヒドロキ
シメタクリレート、マレイン酸メチル(2−ヒドロキシ
エチル)、マレイン酸エチル(2−ヒドロキシエチ
ル)、マレイン酸プロピル(2−ヒドロキシエチル)、
マレイン酸ブチル(2−ヒドロキシエチル)、マレイン
酸メチル(2−ヒドロキシプロピル)、マレイン酸エチ
ル(2−ヒドロキシブチル)等のマレイン酸のアルキル
(ヒドロキシアルキル)エステル、イタコン酸メチル
(2−ヒドロキシエチル)、イタコン酸エチル(2−ヒ
ドロキシエチル)、イタコン酸プロピル(2−ヒドロキ
シエチル)、イタコン酸エチル(2−ヒドロキシプロピ
ル)、イタコン酸メチル(2−ヒドロキシブチル)等の
イタコン酸アルキル(2−ヒドロキシアルキル)エステ
ル、アリルアルコール等のアリル基を有するアルコー
ル、ヒドロキシメチルアクリルアミド、ヒドロキシメチ
ルメタクリルアミド等のアミド、ヒドロキシメチルスチ
レン、ヒドロキシエチルスチレン等のヒドロキシアルキ
ルスチレンなどが挙げられるが、価格と入手性の点から
2−ヒドロキシエチルメタクリレートおよび2−ヒドロ
キシプロピルアクリレートが好ましい。これらの不飽和
アルコールは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0008】本発明に用いられるスチレン−無水マレイ
ン酸共重合体(IV)は、スチレン/無水マレイン酸のモ
ル比を3/1〜7/1の範囲として得られ、数平均分子
量が5000未満である。好ましくは、スチレン/無水
マレイン酸のモル比が4/1〜5/1、数平均分子量1
500〜3000である。スチレン/無水マレイン酸の
モル比が3/1未満では、不飽和ポリエステル樹脂との
相溶性が悪く、これが相分離するため得られる人造大理
石の特性は低下し、そのモル比が7/1を越えると得ら
れる成形品の透明性は低下する。また、数平均分子量が
5000以上であると不飽和ポリエステル(I)、共重
合性単量体(II)および不飽和アルコール(III)との
相溶性が悪く、これが相分離するため得られる人造大理
石の特性は低下する。この共重合体は既に公知であり、
例えば岐阜セラック製造所製商品名GSM−503、G
SM−505等がある。
【0009】不飽和アルコール(III)の使用量は、不
飽和アルコール(III)/共重合性単量体(II)の重量
比が50/50〜1/99、好ましくは1/99〜15
/85の範囲とされる。不飽和アルコール(III)/共
重合性単量体(II)の重合比が50/50を越えると得
られる人造大理石の耐水性が低下する。さらに、不飽和
アルコール(III)の使用量が1/99未満であると、
スチレン−無水マレイン酸共重合体(IV)は、不飽和ポ
リエステル(I)、共重合性単量体(II)および不飽和
アルコール(III)との相溶性が悪くなり、これが相分
離するため得られる人造大理石の特性は低下する。不飽
和ポリエステル(I)/〔共重合性単量体(II)+不飽
和アルコール(II)〕の重量比は、30/70〜70/
30の範囲とされ、好ましくは、45/55〜65/3
5の範囲とされる。重量比が30/70未満では、硬化
収縮率が大きくなり、人造大理石にわれが生じ、70/
30を越える範囲では、得られる人造大理石の特性が低
下する。スチレン−無水マレイン酸共重合体(IV)/
〔不飽和ポリエステル(I)+共重合性単量体(II)+
不飽和アルコール(III)〕の重量比は、10/90〜
40/60の範囲とされ、好ましくは15/85〜30
/70の範囲とされる。この重量比が10/90未満で
は、人造大理石にわれが生じ、40/60を越えると得
られる人造大理石の特性が低下する。また、不飽和ポリ
エステル(I)、共重合性単量体(II)および不飽和ア
ルコール(III)との相溶性が良好であれば、スチレン
および無水マレイン酸以外に、前述の共重合性単量体
(II)を含み、〔スチレン+共重合性単量体(II)〕/
無水マレイン酸のモル比が3/1〜7/1の範囲とし、
数平均分子量が5000未満である共重合体もスチレン
−無水マレイン酸共重合体と同じ使用割合として使用で
きる。
【0010】共重合性単量体(II)に可溶なスズ化合物
(V)、例えばジブチルチンジアセテート、ジブチルチ
ンジラウレート、ジブチルチンマレート、ジラウリルチ
ンジアセテート、ジオクチルチンジアセテートなどを用
いることができる。スズ化合物(V)の使用量は、人造
大理石用樹脂組成物100重量部に対して0.1〜1.
0重量部の範囲が好ましい。
【0011】ガラス粉末および/または水酸化アルミニ
ウムは、一般に人造大理石に用いられているものを用い
られ使用量、粒径、粒径分布は得られる人造大理石の特
性に応じて選ばれ、特に制限はない。本発明になる人造
大理石用樹脂組成物には、一般にバルクモールディング
コンパウンドおよびシートモールディングコンパウンド
に用いられているガラス繊維、重合触媒、増粘剤、離型
剤および重合禁止剤、必要に応じてさらにシランカップ
リング剤、紫外線吸収剤、顔料、促進剤および連鎖移動
剤が通常用いられる量で用いられる。さらに、本発明の
人造大理石用樹脂組成物には、必要に応じてポリスチレ
ン、ポリメチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、これ
らの共重合体などの併用もできる。人造大理石の透明感
から、これらのポリスチレン等はスチレン−無水マレイ
ン酸共重合体70重量部に対して30重量部以下の量で
用いることが好ましい。
【0012】通常、不飽和ポリエステル(I)、共重合
性単量体(II)、不飽和アルコール(III)およびスチ
レン−無水マレイン酸共重合体(IV)を含む組成物に重
合触媒、必要に応じてスズ化合物(V)を添加した後、
ガラス粉末および/または水酸化アルミニウム、好まし
くは長さが0.5〜6mm程度のガラス繊維等の上記の成
分を加え、好ましくは脱気処理をしながらよく混練し、
室温〜60℃の雰囲気に1〜5日間放置して熟成する
と、増粘して良好な作業性を有するバルクモールディン
グコンパウンドが得られる。このバルクモールディング
コンパウンドを、金型内で加熱圧縮成形し、ラジカル重
合により硬化する。温度は100〜150℃、圧力は2
0〜150kg/cm2が好ましい。これにより優れた耐水
性、透明性および光沢を有した人造大理石が得られる。
【0013】また、通常、不飽和ポリエステル(I)、
共重合性単量体(II)、不飽和アルコール(III)およ
びスチレン−無水マレイン酸共重合体(IV)を含む組成
物に重合触媒、必要に応じてスズ化合物(V)を添加し
た後、ガラス粉末および/または水酸化アルミニウムを
加え、よく撹拌し、好ましくは長さが25mm程度のガラ
ス繊維に含浸させ、室温〜60℃の雰囲気に1〜5日間
放置すると、良好な作業性を有するシートモールディン
グコンパウンドが得られる。このシートモールディング
コンパウンドを金型内で加熱圧縮成形し、ラジカル重合
により硬化する。温度は100〜150℃、圧力は20
〜150kg/cm2程度が好ましい。これにより優れた耐水
性、透明性および光沢を有した人造大理石が得られる。
【0014】
【実施例】
実施例1 水素化ビスフェノールA1410g、ネオペンチルグリ
コール250g、プロピレングリコール370gおよび
イソフタル酸1490gを撹拌機、還流コンデンサ、窒
素ガス導入管および温度計をつけた5lの4つ口フラス
コに仕込み、室温から190℃に1時間で昇温し、その
後、215℃まで5時間で昇温し反応を続けた。酸価が
5mgKOH/g以下になった時点で温度を120℃に下
げ、ネオペンチルグリコール810gと無水マレイン酸
1070gを仕込み、1時間で160℃まで昇温し、そ
の後、215℃まで4時間で昇温し反応を続け、酸価2
2mgKOH/gの不飽和ポリエステル(A)を得た。不
飽和ポリエステル(A)600gをスチレン350g、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート50gに溶解させ
た樹脂組成物(B)、GSM−505(スチレン−無水
マレイン酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸のモル
比=5/1、数平均分子量2500、(株)岐阜セラッ
ク製造所製商品名)600gをスチレン400gに溶解
させた樹脂組成物(C)およびジブチルチンジラウレー
トを、樹脂組成物(B)/樹脂組成物(C)/ジブチル
チンジラウレートの重量比を60/40/0.5とし
て、よく撹拌・混合し人造大理石用樹脂組成物(D)を
得た。表1に示す配合のものを、プラネタリーミキサを
用いて260mmHgの減圧下で混練した後、40℃の雰囲
気下で48時間放置し、作業性の良好な増粘したバルク
モールディングコンパウンド(E)を得た。バルクモー
ルディングコンパウンド(E)を、平板金型(250mm
×500mm)を用いて厚さ8mmの優れた透明性および光
沢を有する成形品(F)を得た。成形品(F)の線収縮
率は0.3%であった。成形条件は、金型温度130
℃、成形圧力100kg/cm2、成形時間10分とした。成
形品(F)を90℃の熱水中に300時間浸漬した後、
外観を目視で評価した。成形品(F)にふくれ、クラッ
クおよび著しい白化は認められなかった。
【0015】実施例2 実施例1で得た不飽和ポリエステル(A)600gをス
チレン350g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
50gに溶解させた樹脂組成物(G)、GSM−503
(スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン/無水
マレイン酸のモル比=3/1、数平均分子量2500、
(株)岐阜セラック製造所製商品名)600gをスチレ
ン400gに溶解させた樹脂組成物(H)およびジブチ
ルチンジラウレートを樹脂組成物(G)/樹脂組成物
(H)/ジブチルチンジラウレートの重量比を60/4
0/0.5としてよく撹拌・混合し人造大理石用樹脂組
成物(I)を得た。表1に示す配合のものを、プラネタ
リーミキサを用いて260mmHgの減圧下で混練した後、
40℃の雰囲気下で48時間放置し、作業性の良好な増
粘したバルクモールディングコンパウンド(J)を得
た。バルクモールディングコンパウンド(J)を、平板
金型(250mm×500mm)を用いて厚さ8mmの優れた
透明性および光沢を有する成形品(K)を得た。成形品
(K)の線収縮率は0.3%であった。成形条件は、金
型温度130℃、成形圧力100kg/cm2、成形時間10
分とした。成形品(K)を90℃の熱水中に300時間
浸漬した後、外観を目視で評価した。成形品(K)にふ
くれ、クラックおよび著しい白化は認められなかった。
【0016】比較例1 プロピレングリコール362g、ネオペンチルグリコー
ル990gおよびイソフタル酸1740gを撹拌機、還
流コンデンサ、窒素ガス導入管および温度計をつけた5
lの4つ口フラスコに仕込み、室温から190℃に1時
間で昇温し、その後、215℃まで5時間で昇温し反応
を続けた。酸価が5mgKOH/g以下になった時点で温
度を120℃に下げ、プロピレングリコール464gと
無水マレイン酸840gを仕込み、1時間で160℃ま
で昇温し、その後、215℃まで4時間で昇温し反応を
続け、酸価21mgKOH/gの不飽和ポリエステル
(L)を得た。不飽和ポリエステル(L)600gをス
チレン350g、2−ビドロキシエチルメタクリレート
50gに溶解させた樹脂組成物(M)、GSM−50
5、600gをスチレン400gに溶解させた樹脂組成
物(N)およびジブチルチンジラウレートを、樹脂組成
物(M)/樹脂組成物(N)/ジブチルチンジラウレー
トの重量比を60/40/0.5として、よく撹拌・混
合し樹脂組成物(O)を得た。表1に示す配合のもの
を、プラネタリーミキサを用いて260mmHgの減圧下で
混練した後、40℃の雰囲気下で48時間放置し、増粘
したバルクモールディングコンパウンド(P)を得た。
バルクモールディングコンパウンド(P)を、平板金型
(250mm×500mm)を用いて厚さ8mmの優れた透明
性はあるが、光沢のない成形品(Q)を得た。成形条件
は、金型温度130℃、成形圧力100kg/cm2、成形時
間10分とした。成形品(Q)を90℃の熱水中に30
0時間浸漬した後、外観を目視で評価した。成形品
(Q)にふくれ、クラックおよび著しい白化は認められ
なかった。
【0017】比較例2 比較例1で得た不飽和ポリエステル(L)600gをス
チレン350g、2−ビドロキシエチルメタクリレート
50gに溶解させた樹脂組成物(R)、GSM−50
3、600gをスチレン400gに溶解させた樹脂組成
物(S)およびジブチルチンジラウレートを、樹脂組成
物(R)/樹脂組成物(S)/ジブチルチンジラウレー
トの重量比を60/40/0.5として、よく撹拌・混
合し樹脂組成物(T)を得た。表1に示す配合のもの
を、プラネタリーミキサを用いて260mmHgの減圧下で
混練した後、40℃の雰囲気下で48時間放置し、増粘
したバルクモールディングコンパウンド(U)を得た。
バルクモールディングコンパウンド(U)を、平板金型
(250mm×500mm)を用いて厚さ8mmの優れた透明
性はあるが、光沢のない成形品(V)を得た。成形条件
は、金型温度130℃、成形圧力100kg/cm2、成形時
間10分とした。成形品(V)を90℃の熱水中に30
0時間浸漬した後、外観を目視で評価した。成形品
(V)にふくれ、クラックおよび著しい白化は認められ
なかった。
【0018】
【表1】 *1) ・2−ヒドロキシエチルメタクリレート/スチレン=
7.5/92.5(重量比) ・不飽和ポリエステル(A)/〔スチレン+2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート〕=47.4/52.6(重
量比) ・GSM−505/〔不飽和ポリエステル(A)+スチ
レン+2−ヒドロキシエチルメタクリレート〕=24.
0/76.0(重量比) *2) ・2−ヒドロキシエチルメタクリレート/スチレン=
7.5/92.5(重量比) ・不飽和ポリエステル(A)/〔スチレン+2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート〕=47.4/52.6(重
量比) ・GSM−503/〔不飽和ポリエステル(A)+スチ
レン+2−ヒドロキシエチルメタクリレート〕=24.
0/76.0(重量比) *3) ・2−ヒドロキシエチルメタクリレート/スチレン=
7.5/92.5(重量比) ・不飽和ポリエステル(L)/〔スチレン+2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート〕=47.4/52.6(重
量比) ・GSM−505/〔不飽和ポリエステル(L)+スチ
レン+2−ヒドロキシエチルメタクリレート〕=24.
0/76.0(重量比) *4) ・2−ヒドロキシエチルメタクリレート/スチレン=
7.5/92.5(重量比) ・不飽和ポリエステル(L)/〔スチレン+2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート〕=47.4/52.6(重
量比) ・GSM−503/〔不飽和ポリエステル(L)+スチ
レン+2−ヒドロキシエチルメタクリレート〕=24.
0/76.0(重量比) *5) ・水酸化アルミニウム(昭和電工(株)商品名) *6) ・JIS K 5400に準じて測定した。 *7) ・90℃熱水連続浸漬300時間後の外観(目視)
【0019】比較例3 GSM−501(スチレン−無水マレイン酸共重合体、
スチレン/無水マレイン酸のモル比=1/1、数平均分
子量2500、(株)岐阜セラック製造所製商品名)は
スチレンに溶解せず、人造大理石用樹脂組成物は得られ
なかった。
【0020】比較例4 GSM−502(スチレン−無水マレイン酸共重合体、
スチレン/無水マレイン酸のモル比=2/1、数平均分
子量2500、(株)岐阜セラック製造所製商品名)は
スチレンに溶解せず、人造大理石用樹脂組成物は得られ
なかった。
【0021】比較例5 実施例2で得た樹脂組成物(G)、GSM−1003
(スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン/無水
マレイン酸のモル比=3/1、数平均分子量8000、
(株)岐阜セラック製造所製商品名)600gをスチレ
ン400gに溶解させた樹脂組成物(W)およびジブチ
ルチンジラウレートを樹脂組成物(G)/樹脂組成物
(W)/ジブチルチンジラウレートの重量比を60/4
0/0.5として撹拌・混合したが、GSM−1003
が相分離し人造大理石用樹脂組成物は得られなかった。
【0022】比較例6 実施例1で得た不飽和ポリエステル(A)600gをス
チレン400gに溶解させた樹脂組成物(X)、実施例
1で得た樹脂組成物(C)およびジブチルチンジラウレ
ートを樹脂組成物(X)/樹脂組成物(C)/ジブチル
チンジラウレートの重量比を60/40/0.5として
撹拌・混合したが、GSM−505が相分離し人造大理
石用樹脂組成物は得られなかった。
【0023】比較例7 実施例1で得た不飽和ポリエステル(A)600gをス
チレン400gに溶解させた樹脂組成物(X)、実施例
1で得た樹脂組成物(H)およびジブチルチンジラウレ
ートを樹脂組成物(X)/樹脂組成物(H)/ジブチル
チンジラウレートの重量比を60/40/0.5として
撹拌・混合したが、GSM−505が相分離し人造大理
石用樹脂組成物は得られなかった。
【0024】比較例8 実施例1で得た不飽和ポリエステル(A)600gをス
チレン100g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
300gに溶解させた樹脂組成物(Y)、実施例1で得
た樹脂組成物(C)およびジブチルチンジラウレートを
樹脂組成物(Y)/樹脂組成物(C)/ジブチルチンジ
ラウレートの重量比を60/40/0.5としてよく撹
拌・混合し樹脂組成物(Z)を得た。樹脂組成物(O)
の代わりに樹脂組成物(Z)を用い、比較例1と同様に
して成形品(AA)を得た。成形品(AA)を90℃の
熱水中に300時間浸漬した後、外観を目視で観察し
た。成形品(AA)にふくれおよび白化が認められた。
【0025】比較例9 実施例1で得た不飽和ポリエステル(A)600gをス
チレン100g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
300gに溶解させた樹脂組成物(Y)、実施例1で得
た樹脂組成物(H)およびジブチルチンジラウレートを
樹脂組成物(Y)/樹脂組成物(H)/ジブチルチンジ
ラウレートの重量比を60/40/0.5としてよく撹
拌・混合し樹脂組成物(BB)を得た。樹脂組成物
(O)の代わりに樹脂組成物(BB)を用い、比較例1
と同様にして成形品(CC)を得た。成形品(CC)を
90℃の熱水中に300時間浸漬した後、外観を目視で
観察した。成形品(CC)にふくれおよび白化が認めら
れた。
【0026】比較例10 実施例1で得た樹脂組成物(B)、樹脂組成物(C)お
よびジブチルチンジラウレートを、樹脂組成物(B)/
樹脂組成物(C)/ジブチルチンジラウレートの重量比
を25/75/0.5としてよく撹拌・混合し樹脂組成
物(DD)を得た。樹脂組成物(O)の代わりに樹脂組
成物(DD)を用い、比較例1と同様にして成形品(E
E)を得た。成形品(EE)を90℃の熱水中に300
時間浸漬した後、外観を目視で観察した。成形品(E
E)にふくれおよび白化が認められた。
【0027】比較例11 実施例2で得た樹脂組成物(G)、樹脂組成物(H)お
よびジブチルチンジラウレートを、樹脂組成物(G)/
樹脂組成物(H)/ジブチルチンジラウレートの重量比
を25/75/0.5としてよく撹拌・混合し樹脂組成
物(FF)を得た。樹脂組成物(O)の代わりに樹脂組
成物(FF)を用い、比較例1と同様にして成形品(G
G)を得た。成形品(GG)を90℃の熱水中に300
時間浸漬した後、外観を目視で観察した。成形品(G
G)にふくれおよび白化が認められた。
【0028】
【発明の効果】本発明の人造大理石用樹脂組成物によれ
ば、加熱圧縮成形法により、容易にかつ効率的に優れた
耐水性、透明性および光沢を有する人造大理石を得るこ
とができ、得られた人造大理石は、洗面化粧台、キッチ
ンカウンタ、浴槽などに特に有用である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 299/04 C08L 67/06 - 67/07

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素化ビスフェノールAを必須成分とす
    る2価アルコールおよびα、β−エチレン性不飽和二塩
    基酸を用いて得られる不飽和ポリエステル(I)、共重
    合性単量体(II)、不飽和ポリエステル(I)および共
    重合性単量体(II)と共重合可能な不飽和アルコール
    (III)ならびにスチレン/無水マレイン酸のモル比を
    3/1〜7/1の範囲とし、数平均分子量が5000未
    満である低分子量のスチレン−無水マレイン酸共重合体
    (IV)を含み、不飽和アルコール(III)の使用量を不
    飽和アルコール(III)/共重合性単量体(II)の重量
    比が1/99〜50/50の範囲、不飽和ポリエステル
    (I)/〔共重合性単量体(II)+不飽和アルコール
    (III)〕の重量比が30/70〜70/30の範囲、
    スチレン−無水マレイン酸共重合体(IV)/〔不飽和ポ
    リエステル(I)+共重合性単量体(II)+不飽和アル
    コール(III)〕の重量比が10/90〜40/60の
    範囲とした人造大理石用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 共重合性単量体(II)に可溶なスズ化合
    物(V)を含む請求項1記載の人造大理石用樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 ガラス粉末および/または水酸化アルミ
    ニウムを含む請求項1または2記載の人造大理石用樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】 さらにガラス繊維、重合触媒、増粘剤、
    離型剤および重合禁止剤を必要に応じてさらにシランカ
    ップリング剤、紫外線吸収剤、顔料、促進剤および連鎖
    移動剤を含む請求項3記載の人造大理石用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の人造大理石用樹脂組成物
    を室温〜60℃で熟成することにより増粘させたバルク
    モールディングコンパウンドまたはシートモールディン
    グコンパウンド。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のバルクモールディングコ
    ンパウンドまたはシートモールディングコンパウンドを
    金型内で加熱圧縮成形する人造大理石の製造法。
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