JP3325574B2 - 遠心ファン用吸込ベル - Google Patents

遠心ファン用吸込ベル

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    • F04D29/40Casings; Connections of working fluid
    • F04D29/42Casings; Connections of working fluid for radial or helico-centrifugal pumps
    • F04D29/4206Casings; Connections of working fluid for radial or helico-centrifugal pumps especially adapted for elastic fluid pumps
    • F04D29/4213Casings; Connections of working fluid for radial or helico-centrifugal pumps especially adapted for elastic fluid pumps suction ports

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はカバープレートを備えたインペラを有する遠
心ファン用吸込ベルに係り、この吸込ベルは再循環空気
のための間隙を保ってカバープレート内に開口するよう
に配置される。
従来技術 遠心ファンのための吸込ベルには既に数多くの形状が
提案され、実際に使用されている。この形状はファンの
性能を高めること、あるいは製造コストを最少に抑える
ことのいずれかを目的として設計されている。高性能な
吸込ベルを得るために用いられるのは板材をへら絞り加
工で所望の形状に成形する方法である。しかし、この方
法を用いて製作された吸込ベルは製造コストが非常に高
くなる。
図1にへら絞り加工で成形された出口端を有するこの
種の吸込ベルを示している。この吸込ベルは遠心ファン
のインベラに開口するように配置されている。
こうした高価な製品は受け入れられないので、極めて
単純な図2に示すような円筒状の吸込ベルあるいは図3
に示すような円錐状の吸込ベルも使用されているが、こ
れらの吸込ベルでは性能を高めることができない。これ
はインペラのカバープレートの入口付近に渦流が生じる
ことで流れが乱れてしまうからである。
発明の詳細な説明 本発明の目的は製造コストを低く抑えるのと同時に、
性能を高めることのできる吸込ベルを提供することにあ
る。上記目的は本発明による吸込ベルによって達成する
ことができる。この吸込ベルはインペラに向かって先細
に形成される円錐状の吸込胴と、この吸込胴に連結され
たマウス片とを備え、環状の案内手段が上記吸込胴と上
記マウス片との交差部に配置されることを特徴とする。
本発明の上記配置によれば、性能の向上が製造コスト
の上昇を伴わず達成される。この案内手段は可能な限り
流れが乱れるのを抑えて吸込ベルの吸込部からの流れを
剥離させるためのものである。この案内手段はいくつか
の異なる方法により実現可能である。
本発明の第1の実施例によれば、吸込胴がマウス片内
に部分的に入り、案内手段がそのマウス片の内側に吸込
胴の先細の端部によって形成される突出する縁体からな
る。
この縁体の端部の角をそぎ、あるいは端部を曲面に丸
めること、および/または端部を軽微な湾曲部とするこ
とで性能をさらに高めることが可能になる。この配置に
おいては壁面から流れが剥離する点が固定される。
こうした縁体の端部の角をそぎ、あるいは端部を曲面
に丸めること、さらには端部を軽微な湾曲部として構成
することに対するコストの上昇は極めて小さく、かつ製
作も容易である。
好ましい実施例によれば、吸込胴はファンに入る空気
の流入角を望ましい角度に保つために円錐角αを25゜か
ら50゜の範囲に定める。
さらに、実施例によれば、マウス片は円筒状に形成さ
れる。好ましくは、案内手段の直径とマウス片の直径と
の比d/D(図5参照)は0.8から1の範囲に置き、マウス
片の長さlとマウス片の直径Dとの比は0.1から0.28の
範囲に置く。
他の実施例によれば、マウス片は外に開くように円錐
状に形成され、吸込胴がそのマウス片内に部分的に入
り、案内手段がマウス片の内側に吸込胴の先端の端部に
よって形成される突出する縁体からなる。
他の実施例によれば、マウス片は外に開くように円錐
状に形成され、案内手段が2個の円錐状部材のそれぞれ
の狭い方の端部で互いに固定した部材間に形成される端
部からなる。2個の円錐状部材の交わる角度(β)は少
なくとも230゜である。
この円錐状のマウス片を用いる利点はマウス片とイン
ペラのカバープレートとの間の隙間から内部に入る再循
環流への抵抗が生じることである。この再循環流はファ
ンの圧力安定性を保つことが可能であり、圧力を増すこ
とができる。
突出する縁体の場合と同様、マウス片の出口端部は流
動特性をより高め、流れを壁面から剥離する点を固定す
るために角をそぎ、あるいは丸めおよび/または軽微な
湾曲部として形成する。本発明は添付図面に示される実
施例の記述を通してより詳細に説明される。
図面の簡単な説明 図1ないし図3は従来の吸込ベルを示す模式的断面図
であり、 図4は本発明による吸込ベルの一実施例を示す模式的
断面図であり、また、吸込ベルの一部を拡大して示し、 図5は吸込ベルの重要な寸法を示す図4と同じ断面図
であり、 図6は本発明の吸込ベルの第2の実施例を示す模式的
断面図であり、 図6Aおよび図6Bは異なる構成の吸込ベルの一部を拡大
して示す模式図であり、 図7Aおよび図7Bは案内手段の異なる実施例を示す局部
的断面図であり、 図8A、8B、8Cは案内手段およびマウス片の出口端部の
異なる実施例を示す局部的断面図である。
発明の好適な実施例の説明 図1において、従来形の吸込ベル1にはインペラ4の
カバープレート3内に開口する滑らかな曲面形状の出口
部2が備えられる。これは矢印F1で示す乱れの少ない流
れを保って性能を向上することができる反面、上記のよ
うに、この部分は製造コストが非常に高い。
図2において、この吸込ベル5はコストが極めて安い
円筒状であるが、この性能はインペラ7のカバープレー
ト6の内側に沿って生じる渦流F2のために低くなる。同
様な結果は図3に渦流F3で示すようにインペラ10のカバ
ープレート9内に開口する円錐状の吸込ベル8において
も生じる。
図4に本発明の第1実施例を示している。この吸込ベ
ル11は円錐状の吸込胴12と円筒状のマウス片13とからな
る。マウス片13はインペラ15のカバープレート14内に開
口している。吸込胴12はマウス片13内に突出しており、
双方の部材は互いに溶接されるか、あるいは他の適当な
方法を用いて連結される。
マウス片13内に突出している吸込胴12の一部は案内手
段として働く縁体16を構成している。図4の縁体ならび
に吸込胴およびこれに隣接するマウス片の拡大図によれ
ば、縁体16の端部17は角をそぎ、同様にマウス片13の端
部18も角をそいでいる。この配置では流れが壁面から剥
離する点が固定される。図4中、流線は矢印F4で示さ
れ、剥離点から下流域に渦流が生じる様子が示される。
主流はこの渦流の上層部を乱れを生じないで流れ、こ
の結果高い性能を保つことができる。縁体16の長さは流
速の関数であり、最高の性能を得るためにモデル試験を
経て決める必要がある。重要な寸法は図5の記述におい
てより詳細に説明する。
図5において、本発明の重要な幾何学的寸法を与え
る。吸込胴12の円錐角αは25゜<α<50゜の範囲内に定
める。たとえば縁体16のような案内手段の直径d、すな
わち吸込胴の最小開口の直径に相当するものは吸込ベル
のマウス片として働く円筒の直径Dよりも小さくする
か、それに等しくする必要があり、好ましくはd/D比は
0.8〜1の範囲内に定める。
円筒状のマウス片長さlは0.1<l/D<0.28となるよう
に円筒の直径Dとの関係を保つものとする。
図6は本発明の他の実施例を示している。
この吸込ベル20は流動方向に寸法を徐々に狭めている
円錐状の吸込胴21と、同じ方向に寸法を徐々に広げてい
るマウス片22とからなり、双方の部材は互いに溶接され
るか、あるいは他の方法で連結される。このとき、図4
の実施例に倣い縁体23を形成するか、あるいは図6Bに示
すような端部23bを形成する。上記2個の円錐状部材の
円錐角は25゜から50゜の間にあり、図6Aに示す2個の円
錐状部材の内壁の交わる角度βは少なくとも230゜であ
る。これは2個の部材の連結点で壁面から流れが剥離す
るのに十分な角度である。また、ここで、端部23bは案
内手段として働く。このため、突出する縁体は必要とし
ない。角度βは図6Aに示され、突出させない縁体の例は
図6Bに示される。
図6に示した実施例ではマウス片22がマウス片22とイ
ンペラ24のカバープレート19の内面との間の再循環領域
“I"で再循環流F1に僅かに抵抗となる。この再循環流は
ファンの圧力安定性を保ち、圧力を増加させることがで
きる。
また、本実施例は性能を向上させるのに効果があり、
流線を表わす矢印F6で示される。
上記のように、本発明による吸込ベルの構成部材は製
造コストの低減と同時に最善の性能を得るために次のよ
うに態様を変えることができる。
たとえば、図7Aにおいて、突出する縁体25は外側端部
26を一方の側で角をそぐ。図7Bによれば外側端部27を曲
面に丸めている。
これらの異なる実施例はほぼ同様の効果をもたらす。
図8Aにおいて、軽微な湾曲部として形成される突出す
る縁体28は吸込胴の限られた一部を広げることで容易
に、かつ安価に実現することができる。
図8Bにおいてマウス片31の外側端部30は軽微な湾曲部
としているのに対し、突出する縁体29は真直ぐに延ばし
たものである。本実施例は吸込ベルに入る空気と同様に
再循環空気の流動特性を改善することで再循環領域“I"
における圧力安定性を増すことができる。
図8Cにおいて、本実施例には軽微な湾曲部を形成した
突出する縁体28と、軽微な湾曲部を形成したマウス片の
端部30とが示される。また、これらの実施例はマウス片
と連結して使用することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭57−40696(JP,U) 実開 昭54−101505(JP,U) 実開 昭57−36396(JP,U) 実開 昭58−27598(JP,U) 実開 昭59−81800(JP,U) 実開 昭57−120798(JP,U) 実公 昭59−28152(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 29/44

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カバープレート(14、19)を備えたインペ
    ラ(15、24)を有する遠心ファン用吸込ベルであって、
    該吸込ベル(11、20)はインペラ(15、24)に向かって
    先細に形成される円錐状の吸込胴(12、21)と、この吸
    込胴に連結されたマウス片(13、22)とを備えると共
    に、再循環空気のための間隙(I)を保って前記カバー
    プレート内に開口するように配置したものにおいて、 前記吸込胴の先細の端部により形成された環状の縁体
    (16、23)が前記マウス片(13、22)の内側に形成さ
    れ、 前記環状の縁体(16、23)は、前記マウス片(13、22)
    内に部分的に挿入されるとともに、気流の乱れを最小限
    にしつつ前記吸込胴から流れを剥離させる案内手段(1
    6、23)として働き、 前記縁体(16、23)は前記吸込胴と前記マウス片との交
    差部に配置されていることを特徴とする吸込ベル。
  2. 【請求項2】前記縁体(16)が、該縁体の放出性能を高
    めるために、一方の側の角をそぐ(17、26)か或いは曲
    面に丸め(27)て形成されることを特徴とする、請求の
    範囲第1項記載の吸込ベル。
  3. 【請求項3】前記縁体が流れの方向に軽微な湾曲部(2
    8)で終わることを特徴とする、請求の範囲第1項また
    は第2項記載の吸込ベル。
  4. 【請求項4】前記マウス片(22)が出口端に向かって開
    くように円錐状に形成されており、前記吸込胴が前記マ
    ウス片内に部分的に入り、前記縁体(23)が該マウス片
    の内側に該吸込胴の先細の端部によって形成されること
    を特徴とする、請求の範囲第1項ないし第3項記載のい
    ずれか1項に記載の吸込ベル。
  5. 【請求項5】前記マウス片(13、22)の端部が、一方の
    側で角をそぐか或いは曲面に丸めて形成されることを特
    徴とする、請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか1
    項に記載の吸込ベル。
  6. 【請求項6】前記マウス片(13、22)の端部が軽微な湾
    曲部で終わることを特徴とする、請求の範囲第1項ない
    し第5項のいずれか1項に記載の吸込ベル。
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