JP3324522B2 - 可変利得増幅回路及び利得制御方法 - Google Patents
可変利得増幅回路及び利得制御方法Info
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Description
び利得制御方法に関し、特に携帯電話端末の受信部に用
いられる可変利得増幅回路及び利得制御方法に関する。
ている。この携帯電話端末の受信部において、アンテナ
で受信された微弱な高周波信号は、まず低雑音増幅回路
に入力されて所望の電力にまで増幅された後に、フィル
タで所望の周波数帯のみが選択され、ミキサによって中
間周波数に周波数変換される。
電話では、所定のビット誤り率を確保するため、さらに
受信部では基地局との距離に応じて様々な強度の信号が
受信される可能性があるため、使用される回路には広い
線形性が求められている。
を確保するために、先に述べた低雑音増幅回路には、微
弱信号時は高利得で動作し、強い信号が入力されたとき
には利得を小さくするような利得可変機能が必要とされ
ている。
での端末のようにシリコンバイポーラトランジスタを用
いた場合には2段以上のアンプを用いて、その2段目以
降に利得可変機能を持たせるような構成が取られてき
た。
た化合物半導体を用いたヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ(以下HBT:Heterojunction B
ipolar Transistorと記す)が携帯電
話においても使用可能となってきた。
性を有するために、携帯電話用低雑音増幅回路を1段で
構成することが可能である。このため、使用する素子数
の減少が可能で、回路の専有面積や消費電力の低減が期
待されている。
ラトランジスタを用いた1段の可変利得増幅回路には図
12に示すような回路が考えられる。
回路図である。この可変利得増幅回路は、NPN型トラ
ンジスタ51と、このトランジスタ51のコレクタに接
続されたコンデンサ52及びインダクタ53と、トラン
ジスタ51のベースに接続されたコンデンサ54及びイ
ンダクタ55と、インダクタ53,55の他端に接続さ
れたバイアス印加端子56,57と、コンデンサ52の
他端に接続された出力端子58と、コンデンサ54の他
端に接続された入力端子59とからなる。
成されたエミッタ接地増幅回路で、ベースおよびコレク
タにはバイアス印加端子56,57及びインダクタ5
3,55を介して直流バイアスが印加され、入力端子5
9より入力された入力信号は直流阻止のためのコンデン
サ54を介してトランジスタ51のベースに入力され、
トランジスタ51のコレクタより出力された出力信号は
直流阻止のためのコンデンサ52を介して出力端子58
より出力される。
インピーダンス整合用のLC回路も入出力部に接続され
ることが多い。
アスに応じて素子の相互コンダクタンス(gm)が変化
し、負荷インピーダンスをZLとしたとき、利得はほぼ
gm・ZLとなるので、ベースバイアス印加端子57を
利得制御端子として用い、印加電圧を変化させることで
可変利得増幅回路として用いることができる。
が、特開平10−93390号公報、特開昭62−18
8411号公報、特開昭57−147309号公報、特
開昭57−132410号公報(以下、夫々文献1〜4
という)に開示されている。
得増幅回路の問題点は、図13の従来の入力3次インタ
ーセプトポイント(以下、IIP3という)の利得(G
AIN)依存性を示す図に示したように、IIP3が利
得の低下につれて減少してしまうことである。
を小さく設定している場合には、ベースバイアスとベー
スオン電圧との差が小さくなるためにベース・エミッタ
間の電流電圧特性の非線形性が増加して入力波形が歪み
やすくなるためである。
は大信号入力時の動作であるので、元来IIP3には高
利得時より大きな値が必要とされることから携帯電話応
用のためには低利得動作時にIIP3を増加させる必要
がある。
IP3を増加させることが可能な可変利得増幅回路及び
利得制御方法を提供することにある。
に第1の発明は、信号増幅手段と、出力インピーダンス
が可変である可変インピーダンス手段と、前記信号増幅
手段の入力部と前記可変インピーダンス手段の出力部と
の間に接続された直流阻止用容量素子とを含むことを特
徴とする。
ピーダンス手段が信号増幅手段の入力インピーダンスを
変えることにより行われる。利得制御が信号増幅手段の
入力側バイアス電圧を変化させないで行われるため、低
利得動作時にIIP3を増加させることが可能となる。
信号増幅手段の入力部に接続され、出力インピーダンス
が可変である可変インピーダンス手段とを含む可変利得
増幅回路の利得制御方法であって、その方法は前記信号
増幅手段の入力部に印加されたバイアス電圧を一定とす
る第1処理と、この第1処理の次に前記可変インピーダ
ンス手段の出力インピーダンスを前記信号増幅手段の利
得が低下する方向に変化させる第2処理とを含むことを
特徴とする。
する。
ッタ接地増幅回路を用い、可変インピーダンス手段とし
て、エミッタフォロアを用いている。
下、文献5という)に、エミッタフォロア20を用いて
可変利得増幅器5の利得を制御する自動利得制御回路が
開示されている。
を用いて可変利得増幅器5のベースバイアス電圧を制御
するものであるため、前述の従来例と同様にIIP3が
減少するという欠点がある。
受信機に用いられる点においても本発明と全く相違す
る。
エミッタフォロワの出力インピーダンスZは、このエミ
ッタフォロワを構成するトランジスタのベースに接続さ
れるインピーダンスをZS、このトランジスタの相互コ
ンダクタンスをgm、電流増幅率をβとすると、 Z=(1/gm)+ZS/(1+β) …(1) で与えられる。そして、ベースが低インピーダンスの電
源制御される場合にはZS=0と見なすことができ、出
力インピーダンスは1/gmとなる。
圧に対して指数関数的に変化するので、ベース電圧を変
化させることで、エミッタフォロワの出力インピーダン
スZを大きく変化させることができる。
ミッタフォロワがエミッタ接地増幅回路の入力に並列に
接続されるので、増幅作用を行うトランジスタ(以下、
増幅トランジスタと記す)の入力インピーダンスをZi
としたとき、回路の入力端子から見たインピーダンスは
Ziと1/gmの並列接続であり、このトランジスタに
入力される電力は、全入力電力の1/(1+gm・Z
i)となる。
ワのベース電圧によって変化できることから、増幅トラ
ンジスタへの入力電力を制御できることになり、ひいて
は回路全体の利得を制御できることになる。
次インターセプトポイント(以下、OIP3という)
は、増幅トランジスタのバイアスが一定である限り一定
の値である。
と、増幅トランジスタのバイアスが一定である限り、I
IP3=OIP3/Gとなるため、本発明のようにエミ
ッタフォロワのベース電圧制御で利得Gを小さくした場
合にIIP3を大きくすることが可能となる。
さくした場合に、IIP3を大きくできる可変利得増幅
回路を提供できる。
面を参照しながら説明する。図1は本発明に係る可変利
得増幅回路の第1の実施の形態の回路図である。なお、
従来例(図12)と同様の構成部分には同一番号を付
し、その説明を省略する。
ッタフォロア1と、エミッタ接地増幅回路2と、エミッ
タフォロア1の出力とエミッタ接地増幅回路2の入力と
を結合する直流阻止用コンデンサ3とにより構成され
る。
ランジスタ4と、このトランジスタ4のエミッタと接地
間に接続された抵抗5と、このトランジスタ4のベース
に接続された利得制御端子6とにより構成される。
ダクタ53の一端及びバイアス印加端子56と接続され
ている。
のエミッタに、他端はトランジスタ51のベースに夫々
接続されている。
同様であるため、説明を省略する。
が印加されている。即ち、増幅用トランジスタ51のベ
ースバイアス電圧は一定に保持されている。
ランジスタ4のベースを利得制御端子6として用いるこ
とで可変利得増幅器として動作させる。
明する。第1の実施の形態ではエミッタフォロワ1のト
ランジスタ4のベースに接続されるインピーダンスがほ
ぼ0と見なすことができることを想定している。
ワ1の出力インピーダンスは、ほぼ1/gmであり、ベ
ースバイアス、即ち利得制御端子6の印加電圧で大きく
変化する。
ッタフォロワ1の出力インピーダンスZと、エミッタ接
地増幅回路2の入力インピーダンスZiの並列接続とな
り、エミッタ接地増幅器2への入力電力も1/(1+g
m・Zi)に従って変化する。
一定利得GEだけ増加するが、入力電力の変化に伴って
変化するので可変利得増幅器として動作する。
スタ51のベースバイアス電圧は一定に保持されてい
る。従って、エミッタ接地増幅回路2のOIP3は一定
値を保つ。
IIP3=OIP3/Gとなり、利得の減少にともなっ
てIIP3を増加させることができる。
ーチャートである。第1の実施の形態の動作をこのフロ
ーチャートを用いて説明する。
イアス電圧を一定に保持する(S1)。次に、エミッタ
ホロワ用トランジスタ4のベース電圧を上げる(S
2)。これで、動作は終了となる。
(GAIN)依存性を示す図である。同図は、電源電圧
3Vで、制御電圧を1.5Vから3Vまで変化させたと
きのIIP3と利得(GAIN)の関係を示したグラフ
であり、制御電圧の上昇にともない利得は減少する。
て、利得の減少にともなってIIP3が増加しているこ
とがわかり、本発明によって、低利得時にもIIP3を
増加できる可変利得増幅回路が実現できたことを示して
いる。
る。図4は第2の実施の形態の回路図である。
第1の実施の形態と同じである。従って、回路の説明は
省略する。
のベースに接続されるインピーダンスがほぼ0と見なす
ことができるという点で第1の実施の形態と同じである
が、エミッタ接地増幅回路2のベースバイアス端子57
も利得制御端子として用いる点が第1の実施の形態と異
なっている。
4のベースを第1の利得制御端子6、エミッタ接地増幅
回路2のトランジスタ51のベースにコンデンサ54を
介して接続された利得制御端子57を第2の利得制御端
子として用いることで可変利得増幅器として動作させ
る。
明する。前述したように、エミッタフォロワ1の出力イ
ンピーダンスは、ほぼ1/gmであり、ベースバイアス
すなわち第1の利得制御端子6の印加電圧で大きく変化
する。
ッタフォロワ1の出力インピーダンスと、エミッタ接地
増幅回路2の入力インピーダンスZiの並列接続とな
り、エミッタ接地増幅器2への入力電力も1/(1+g
m・Zi)にしたがって変化する。
Eだけ増加するが、入力電力の変化に伴って変化するの
で可変利得増幅器として動作する。
地増幅器2のベースバイアスも第2の利得制御端子57
として使用する。
定の場合には、回路全体の利得をGとしたとき、IIP
3=OIP3/Gであるため、利得の減少にともなって
IIP3を増加させることができる。
対制御電圧特性図である。同図は第2の実施の形態での
制御電圧印加法を示す。この方法では、第1の制御端子
6であるエミッタフォロワ1のベース電圧を高く設定し
ている小利得、高IIP3の領域21でのみ、第2の制
御端子57であるエミッタ接地増幅回路2のベース電圧
を制御することで、高いIIP3を保持したままさらに
利得を低下させることを可能としている。
の実施の形態に比較して高いIIP3を保ったまま利得
制御範囲を低利得側まで拡大できることとなる。
ーチャートである。第2の実施の形態の動作をこのフロ
ーチャートを用いて説明する。
ベース電圧を高電圧で一定に保持する(S11)。次
に、増幅用トランジスタ51のベースバイアス電圧を下
げる(S12)。これで、動作は終了となる。
(GAIN)依存性を示す図である。
Bの領域22は、第1の制御端子6の電圧を制御してい
る領域で利得の減少に伴いIIP3を増加できている。
御端子57の電圧を変化させている領域であり、IIP
3を高い値でほぼ一定に保ったままさらに低利得まで変
化させることが実証できている。
る。第3の実施の形態の回路は、図4に示した第2の実
施の形態と同一の回路であり、制御電圧印加法が第2の
実施の形態と異なる。
第3の実施の形態でもエミッタフォロワ1のトランジス
タ4のベースに接続されるインピーダンスがほぼ0と見
なすことができることを想定している。
対制御電圧特性図である。同図は第3の実施の形態にお
ける制御電圧印加法を示している。ここでは、第1の制
御端子6の電圧を上昇させるのと同時に第2の制御端子
57の電圧を減少させて、利得を減少させている。
7での利得低下に伴うIIP3の減少を、第1の制御端
子6の利得低下時のIIP3の増加で補償することによ
りIIP3の低下を抑える。
IP3値を全利得領域で得ることができる。
ーチャートである。第3の実施の形態の動作をこのフロ
ーチャートを用いて説明する。
電圧を上げる処理(S21)と、増幅用トランジスタ5
1のベースバイアス電圧を下げる処理(S22)とを同
時に行う。これで、動作は終了となる。
得(GAIN)依存性を示す図である。同図を参照する
と、従来例の図13と比較すると大きなIIP3が維持
できており、その差は特に低利得領域で顕著であること
がわかる。
る。図11は、第4の実施の形態の回路図である。第4
の実施の形態の構成も、先に説明した第2の実施の形態
(図4参照)とほぼ同じであるが、第1の制御端子6と
接地間にコンデンサ11を付加したをことが異なってお
り、特に第1の制御端子6に接続される回路の出力イン
ピーダンスが高いとき、このコンデンサ11がその出力
インピーダンスを下げるため、第1〜第3の実施の形態
と同様に低利得領域で大きなIIP3値を得ることがで
きる。
(図4参照)と同様の構成部分には同一番号を付し、そ
の説明を省略する。
明する。前述したように、第1の制御端子6に接続され
る回路の出力インピーダンスが低くない場合には、エミ
ッタフォロワ1の出力インピーダンスは1/gmとはな
らず式(1)で示した値になってしまうが、コンデンサ
11の付加により高周波のインピーダンスを下げること
で1/gmに戻すことができ、出力インピーダンスの高
い回路で利得制御を行った場合でも、低利得側で大きな
IIP3を得ることが可能となる。
御端子6にコンデンサ11を付加した場合を説明した
が、第1及び第3の実施の形態にこのコンデンサ11を
付加した場合にも同様な効果を得ることが可能である。
イポーラトランジスタを用いた可変利得増幅器について
説明してきたが、MESFET、HEMT、JFET等
のFETでもgmがゲートバイアスによって変化するの
で本発明の適用は可能であることは言うまでもない。
この信号増幅手段の入力部に接続され、出力インピーダ
ンスが可変である可変インピーダンス手段とを含んで可
変利得増幅回路を構成したため、低利得動作時にIIP
3を増加させることが可能となる。換言すれば、低利得
動作時においても線形性が保たれることになる。
並列にエミッタフォロワを接続し、そのエミッタフォロ
ワでエミッタ接地増幅回路への入力電力を制御すること
により、エミッタ接地増幅回路の歪み特性を悪化させな
いからである。
と、この信号増幅手段の入力部に接続され、出力インピ
ーダンスが可変である可変インピーダンス手段とを含む
可変利得増幅回路の利得制御方法であって、その方法を
前記信号増幅手段の入力部に印加されたバイアス電圧を
一定とする第1処理と、この第1処理の次に前記可変イ
ンピーダンス手段の出力インピーダンスを前記信号増幅
手段の利得が低下する方向に変化させる第2処理とを含
んで構成したため、第1の発明と同様の効果を奏する。
形態の回路図である。
である。
N)依存性を示す図である。
特性図である。
である。
N)依存性を示す図である。
特性図である。
である。
N)依存性を示す図である。
る。
得(GAIN)依存性を示す図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 信号増幅手段と、出力インピーダンスが
可変である可変インピーダンス手段と、前記信号増幅手
段の入力部と前記可変インピーダンス手段の出力部との
間に接続された直流阻止用容量素子とを含むことを特徴
とする可変利得増幅回路。 - 【請求項2】 前記信号増幅手段の入力部にバイアス電
圧設定用の電圧印加手段が接続されることを特徴とする
請求項1記載の可変利得増幅回路。 - 【請求項3】 前記信号増幅手段はエミッタ接地増幅回
路で構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の
可変利得増幅回路。 - 【請求項4】 前記可変インピーダンス手段はエミッタ
フォロワで構成されることを特徴とする請求項1〜3い
ずれかに記載の可変利得増幅回路。 - 【請求項5】 前記可変インピーダンス手段の出力イン
ピーダンスは1/gmであることを特徴とする請求項1
〜4いずれかに記載の可変利得増幅回路。 - 【請求項6】 前記可変インピーダンス手段の入力部と
接地間に容量素子が接続されることを特徴とする請求項
1〜5いずれかに記載の可変利得増幅回路。 - 【請求項7】 信号増幅手段と、出力インピーダンスが
可変である可変インピーダンス手段と、前記信号増幅手
段の入力部と前記可変インピーダンス手段の出力部との
間に接続された直流阻止用容量素子とを含む可変利得増
幅回路の利得制御方法であって、 前記信号増幅手段の入力部に印加されたバイアス電圧を
一定とする第1処理と、この第1処理の次に前記可変イ
ンピーダンス手段の出力インピーダンスを前記信号増幅
手段の利得が低下する方向に変化させる第2処理とを含
むことを特徴とする利得制御方法。 - 【請求項8】 前記第1及び第2処理に代えて、前記信
号増幅手段の利得が低利得で一定となるよう前記可変イ
ンピーダンス手段の出力インピーダンスを変化させる第
3処理と、この第3処理の次に前記信号増幅手段の利得
がさらに低下する方向に前記信号増幅手段の入力部に印
加されたバイアス電圧を変化させる第4処理とを含むこ
とを特徴とする請求項7記載の利得制御方法。 - 【請求項9】 前記第1〜第4処理に代えて、前記信号
増幅手段の利得が低 下する方向に前記可変インピーダン
ス手段の出力インピーダンス及び前記信号増幅手段の入
力部に印加されたバイアス電圧を同時に変化させる第5
処理とを含むことを特徴とする請求項7又は8記載の利
得制御方法。 - 【請求項10】 前記可変インピーダンス手段の出力イ
ンピーダンスは1/gmであることを特徴とする請求項
7〜9いずれかに記載の利得制御方法。
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