JP3324216B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JP3324216B2
JP3324216B2 JP21779393A JP21779393A JP3324216B2 JP 3324216 B2 JP3324216 B2 JP 3324216B2 JP 21779393 A JP21779393 A JP 21779393A JP 21779393 A JP21779393 A JP 21779393A JP 3324216 B2 JP3324216 B2 JP 3324216B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリフェニレンエーテ
ル樹脂の加工時の安定性を向上した熱可塑性樹脂組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテル樹脂は機械的性
質、耐熱性、寸法安定性などの諸特性に優れた熱可塑性
樹脂である。しかし、ポリフェニレンエーテル樹脂は高
温で加工する際、着色したり、架橋等の劣化を生じ易
い。特に酸素存在下では熱による劣化が著しく、ゲル化
したり、場合によってはブッラクスペックを生じる。ま
たポリフェニレンエーテル樹脂は光による変色も生じ易
い。この樹脂の欠点をおぎなうため、種々の添加剤をブ
レンドする提案がなされている。たとえば特公昭44−
29751号公報に示されるような燐系の添加剤や特公
昭46−24782号公報に示されるようなフェノール
系の添加剤が挙げられる。また特開昭52−14188
3号公報、特開昭58−194931号公報、特開昭6
0−76538号公報、特開昭60−149646号公
報、特開昭60−168755号公報、特開昭60−1
68756号公報、特開昭60−199035号公報、
特開昭60−203150号公報、特開昭60−221
452号公報、特開昭61−203150号公報、特開
昭62−192454号公報、特開昭62−28318
3号公報、特開平1−126364号公報、特開平1−
161051号公報に示されるような、主に光による変
色防止を目的とした立体障害型アミンを含む種々の化合
物や立体障害型アミンを含む化合物とフェノール系の添
加剤の併用等、数多くの検討がなされてきている。これ
らについては、多くの検討は加工時もしくは実使用時の
蒸散性の改良の為の検討がなされ、これらの立体障害型
アミンを含む化合物の単独もしくは他の成分との共重合
体(オリゴマー)が数多く提案されている。しかし、以
上のいずれにおいても加熱時の劣化を抑制する十分な効
果は未だ見いだされていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリフェニ
レンエーテル樹脂の特に熱による劣化を抑制した組成物
に関する発明である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み鋭意検討した結果、ポリフェニレンエーテル樹脂
に特定構造の立体障害型アミンをもつ化合物を添加する
ことにより、熱による劣化を抑制する著しい効果が得ら
れることをみいだし本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、 a)ポリフェニレンエーテル 100重量部、および b)一般式(I)〜(IV)で表わされる少なくとも一つ
の化合物 0.001〜15重量部よりなる熱可塑性樹
脂組成物である。 (式中、R1 は水素、水酸基、アルキル基またはアルキ
ルオキシ基、R2 はアルキレン基、R3 はアルキル基ま
たはアルキルオキシ基、R4 は水素またはアルキル基、
5 は水素、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基または
炭素数1〜10のアルキルオキシ基、XはOまたはNHを
表わし、mは1または2の整数を表わす。)
【0006】本発明で用いられるa)成分ポリフェニレ
ンエーテル樹脂とは、一般式 (式中、R11,R12,R13,R14およびR15は水素、ハ
ロゲン原子、炭化水素基もしくは置換炭化水素基から選
ばれたものであり、そのうち、必ず1個は水素原子であ
る。)で示されるフェノール化合物の一種または二種以
上を酸化カップリング触媒を用い、酸素または酸素含有
ガスで酸化重合せしめて得られる重合体である。
【0007】上記一般式に於けるR11,R12,R13,R
14およびR15の具体例としては、水素、塩素、臭素、フ
ッ素、ヨウ素、メチル、エチル、n−またはiso−プ
ロピル、pri−、sec−またはt−ブチル、クロロ
エチル、ヒドロキシエチル、フェニルエチル、ベンジ
ル、ヒドロキシメチル、カルボキシエチル、メトキシカ
ルボニルエチル、シアノエチル、フェニル、クロロフェ
ニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、エチルフェ
ニル、アリルなどが挙げられる。上記一般式の具体例と
しては、フェノール、o−,m−,またはp−クレゾー
ル、2,6−、2,5−、2,4−または3,5−ジメ
チルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノー
ル、2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ジエチル
フェノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2,
3,5−、2,3,6−または2,4,6−トリメチル
フェノール、3−メチル−6−t−ブチルフェノール、
チモール、2−メチル−6−アリルフェノールなどが挙
げられる。上記一般式のフェノール化合物は、上記一般
式以外のフェノール化合物、例えば、ビスフェノール−
A、テトラブロモビスフェノール−A、レゾルシン、ハ
イドロキノン、ノボラック樹脂のような多価ヒドロキシ
芳香族化合物と共重合することもできる。
【0008】成分a)のポリフェニレンエーテルとして好
ましいものとしては、2,6−ジメチルフェノールまた
は2,6−ジフェニルフェノールの単独重合体、および
大量部の2,6−ジメチルフェノールと少量部の3−メ
チル−6−t−ブチルフェノールまたは2,3,6−ト
リメチルフェノールの共重合体が挙げられる。フェノー
ル化合物を酸化重合せしめる際に用いられる酸化カップ
リング触媒は、特に限定されるものではなく、重合能を
有する如何なる触媒でも使用しえる。
【0009】本発明における成分b)の化合物は立体障
害型アミノ基を基本骨格として持つ化合物であり、次の
一般式(I)〜(IV)で表わされる
【0010】 (式中、R1 は水素、水酸基、アルキル基またはアルキ
ルオキシ基、R2 はアルキレン基、R3 はアルキル基ま
たはアルキルオキシ基、R4 は水素またはアルキル基、
5 は水素、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基または
炭素数1〜10のアルキルオキシ基、XはOまたはNHを
表わし、mは1または2の整数を表わす。)
【0011】一般式(I)で表わされる化合物は、R1
が水素、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基または炭素
数1 〜10のアルキルオキシ基、R2 が炭素数2〜8のア
ルキレン基で表される化合物である。R1 が水素または
メチル基のものが好ましく使用され、具体的には、N,
N’−ビス(2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)−1,6−ヘキサンジアミン、N,N’−ビ
ス(2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)−エチレンジアミン、N,N’−ビス(2,2,
6,6,−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,4−
ブタンジアミン、N,N’−ビス(2,2,6,6,−
テトラメチル−4−ピペリジル)−1,8−オクタンジ
アミン等の化合物を挙げることができる。R1 が水素ま
たはメチル基、R2 がヘキサメチレン基である化合物が
好ましく、なかでもN,N’−ビス(2,2,6,6,
−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,6−ヘキサン
ジアミンは特に好ましい化合物である。
【0012】一般式(II)で表わされる化合物は、R1
は例えば水素、水酸基やメチル、エチル、プロピルなど
の炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1 〜10のアル
キルオキシ基であることができ、またその炭素数が3以
上の場合は直鎖状や分岐状のほかシクロヘキシルメチ
ル、シクロヘキシルエチル等の環状を含んでもよい。R
1 としては、水素またはメチル基が好ましい。R2 は炭
素数2〜8のアルキレン基であり、エチレン、1,2−
及び1,3−プロピレン、1,2−、1,3−または
1,4−ブチレン、ペンタメチレン、2,2−ジメチル
−1,3−プロピレン、ヘキサメチレン、オクタメチレ
ン等の−Cn 2n−で示されるアルキレン基や、シクロ
ヘキシレン、シクロヘキシレンジメチレンなどが挙げら
れる。R3 は炭素数1〜17のアルキル基または炭素数1
〜18のアルキルオキシ基であり、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、第三ブ
チル、第二ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、2−
エチルヘキシル、n−オクチル、1,1,3,3−テト
ラメチルブチル、n−デシル、n−ドデシル、n−オク
タドデシル、シクロヘキシル、3,3,5−トリメチル
シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロデシルなどが
挙げられる。
【0013】一般式(III)で表わされる化合物として
は、R1 は例えば水素、水酸基やメチル、エチル、プロ
ピルなどの炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1〜
10のアルキルオキシ基であることができ、またその炭素
数が3以上の場合は直鎖状や分岐状のほかシクロヘキシ
ルメチル、シクロヘキシルエチル等の環状を含んでもよ
い。R1 としては、水素またはメチル基が好ましい。R
2 は炭素数2〜8のアルキレン基であり、エチレン、
1,2−及び1,3−プロピレン、1,2−、1,3−
または1,4−ブチレン、ペンタメチレン、2,2−ジ
メチル−1,3−プロピレン、ヘキサメチレン、オクタ
メチレン等の−Cn 2n−で示されるアルキレン基や、
シクロヘキシレン、シクロヘキシレンジメチレンなどが
挙げられる。R4 は水素または炭素数1〜17のアルキル
基であり、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
n−ブチル、イソブチル、第三ブチル、第二ブチル、n
−ペンチル、n−ヘキシル、2−エチルヘキシル、n−
オクチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、n−
デシル、n−ドデシル、n−オクタドデシル、シクロヘ
キシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、シク
ロオクチル、シクロデシルなどが挙げられる。
【0014】一般式(IV)で表わされる化合物として
は、R1 は例えば水素、水酸基やメチル、エチル、プロ
ピルなどの炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1〜
10のアルキルオキシ基であることができ、またその炭素
数が3以上の場合は直鎖状や分岐状のほかシクロヘキシ
ルメチル、シクロヘキシルエチル等の環状を含んでもよ
い。R1 としては、水素またはメチル基が好ましい。R
2 は炭素数2〜8のアルキレン基であり、エチレン、
1,2−及び1,3−プロピレン、1,2−、1,3−
または1,4−ブチレン、ペンタメチレン、2,2−ジ
メチル−1,3−プロピレン、ヘキサメチレン、オクタ
メチレン等の−Cn 2n−で示されるアルキレン基や、
シクロヘキシレン、シクロヘキシレンジメチレンなどが
挙げられる。R5 は水素、水酸基やメチル、エチル、プ
ロピルなどの炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1
〜10のアルキルオキシ基であることができ、オクチルオ
キシ基やシクロヘキシルオキシ基などが挙げられる。
【0015】式(II)、(III)、(IV)および(V)に
おいて、R2 は炭素数6 のヘキサメチレンである場合が
好ましい。
【0016】また成分b)の添加量についてはポリフェ
ニレンエーテル100重量部に対して0.001〜15
重量部であり、好ましくは0.1〜10重量部である。
0.001重量部未満ではゲル化抑制効果が見られず、
15重量部を超えると揮発成分により実使用時に発泡等
の問題を生じる。
【0017】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記a)
とb)成分を公知の方法で配合し、溶融混練して得られ
る。またa)成分の重合工程においてb)成分を加えて
もよい。
【0018】本発明の熱可塑性樹脂組成物は射出成形、
ブロー成形、シート成形、フィルム成形、真空成形など
幅広い成形が可能であり、特にブロー成形、シート成
形、フィルム成形において熱による劣化を著しく抑制し
ていることから最適である。また得られた成形品は包
材、家電製品、自動車用外板部品や内装材として幅広く
使用できる。
【0019】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を詳しく説明す
るが、これは単なる例示であり、本発明はこれに限定さ
れるものではない。各実施例および比較例は、ポリフェ
ニレンエーテルと添加剤をバッチ型小型混練機で300
℃ 90rpm 30分間混練してトルクの変化を観察
した。ポリフェニレンエーテルの溶融により、トルクが
低下した後、ポリフェニレンエーテルの劣化とともに架
橋によるゲル化を生じ、著しいトルクの上昇が見られ
る。さらに劣化が進行すると溶融状態から粉末状状態と
なり、トルクの低下となる。
【0020】実施例および比較例の各組成物を得るに当
たり次に示す原料を準備した。 (ポリフェニレンエーテル・PPE)2,6−ジメチル
フェノールを単独重合することによって得られたクロロ
ホルム溶液(濃度:0.5g/dl),30度摂氏での
対数粘度が0.46のポリフェニレンエーテル。
【0021】(添加剤) 添加剤1:サノール LS−770 (三共(株)製) 添加剤2:チヌビン 622 (チバ・ガイギー製) 添加剤3:キマソーブ 944 (チバ・ガイギー製) 添加剤4:アデカスタブ PEP−36 (旭電化
(株)製)
【0022】(参考例)以下、実施例で用いた化合物の
合成例を示す。なお、例中にある%は、特にことわらな
いかぎり重量基準である。 例1 : N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)−1,6−ヘキサンジアミン
(化合物1)の製造 5リットルオートクレーブに2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリドン981g(6.32モル)、ヘキ
サメチレンジアミン350g(3.01モル)、メタノ
ール1500gおよび炭素上の5%プラチナ5.0gを
45−55℃に保つように仕込んだ。そして水素でこの
オートクレーブを40バールに加圧した後、70−80
℃に加熱し水素化を行った。水素化は4−5時間の後に
完了した。触媒を2−3バールの圧力下70−80℃の
温度にて濾過により除去した後、N,N′−ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,6
−ヘキサンジアミンを蒸留により1070g 収率90
%で得た。 沸点:188−190℃/0.80ミリバール
【0023】例2 : N,N′−ビス(2−メトキシ
カルボニルエチル)−N,N′−ビス(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,6−ヘキサン
ジアミン(化合物2)の製造 1リットルの四つ口フラスコに、N,N′−ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,6
−ヘキサンジアミン80g(0.20モル)およびメタ
ノール200gを仕込んで完溶させた。これに、アクリ
ル酸メチル35g(0.41モル)をメタノール100
gに溶かした溶液を室温で滴下した。この後、還流下で
12時間反応させた。反応終了後、溶媒を留去し、ヘキ
サンで再結晶したところ、白色固体として標記化合物2
を98g(0.17モル)、収率85%で得た。 融点: 50〜52℃
【0024】例3 : N,N′−ビス(2−オクタデ
シルオキシカルボニルエチル)−N,N′−ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,6
−ヘキサンジアミン(化合物3)の製造 撹拌機および還流冷却機を備えた四つ口フラスコに、例
2で得たN,N′−ビス(2−メトキシカルボニルエチ
ル)−N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)−1,6−ヘキサンジアミン(化合
物2)20g(35ミリモル)、ステアリルアルコール
21g(77ミリモル)およびトルエン200mlを仕込
み、還流下で撹拌した。そこへ、リチウムアミド0.1
g(4ミリモル)とメタノール3gとの溶液を滴下し
た。その後、トルエンを追加しながら溶媒を留去させ、
反応を完結させた。4時間反応させたあと、トルエンを
追加し、室温まで冷却した。有機層を水で3回洗浄した
あと濃縮し、標記化合物3を23g(22ミリモル)、
収率63%で得た。 融点: 45〜46℃
【0025】例4 : N,N′−ビス(2−t−ブト
キシカルボニルエチル)−N,N′−ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,6−ヘ
キサンジアミン(化合物4)の製造 例3における原料アルコールをt−ブチルアルコールに
かえて同様の操作を行うことにより、標記化合物4を1
3g得た。融点: 72〜73℃
【0026】例5 : N,N′−ジアセチル−N,
N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)−1,6−ヘキサンジアミン(化合物5)の製
造300ミリリットル四口フラスコにN,N′−ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−
1,6−ヘキサンジアミン20.7g(50.7ミリモ
ル)およびピリジン70gを仕込んで完溶させ、これに
無水酢酸11.64g(0.114モル)を30分かけ
て滴下した。40℃で1時間撹拌を続けた。冷却後20
%NaOH水100g、トルエン50ミリリットルを加
え、生成物を抽出、水50ミリリットルで洗浄、トルエ
ン層を溶媒留去後、蒸留残をn−ヘキサン20ミリリッ
トツで再結晶し、標記化合物5を20.6g 収率85
%で得た。 融点: 152−154℃
【0027】例6 : N,N′−ビス(n−ヘキシル
カルボニル)−N,N′−ビス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)−1,6−ヘキサンジアミ
ン(化合物6)の製造 例5における無水酢酸をヘプタン酸無水物にかえて同様
の操作を行うことにより、標記化合物6を18.8g得
た。 融点: 123−125℃
【0028】例7 : N,N′−ビス(エトキシカル
ボニル)−N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)−1,6−ヘキサンジアミン
(化合物7)の製造 エチルクロロカーボネート22.8g(0.21モル)
を、0℃を越えない範囲で、1,2−ジクロロエタン2
00ミリリットル中、N,N′−ビス(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,6−ヘキサン
ジアミン39.4g(0.1モル)の−10℃に冷却し
た溶液に加える。次に50ミリリットルの水に溶解した
水酸化ナトリウム8.4gを、温度0℃に保ってゆっく
り加える。次に温度を20℃まで上昇させ、水相を分離
して有機相を水で洗浄する。無水硫酸ナトリウム上で乾
燥し、溶媒を除いた後、残留物をオクタンから結晶さ
せ、標記化合物7を44.1g 収率82%で得た。 融点: 125℃
【0029】(実施例1)PPE 100重量部に対
し、化合物1を3重量部添加して、バッチ型小型混練機
で300℃ 90rpm 30分間混練してトルクの変
化を図1に示す。30分を経てもゲル化による著しいト
ルクの上昇が見られないことがわかる。
【0030】(比較例1)PPE 100重量部のみ
を、バッチ型小型混練機で300℃ 90rpm 30
分間混練してトルクの変化を図2に示す。16分を経た
ところでゲル化による著しいトルクの上昇が見らる。以
降ではこの著しいゲル化までの時間をゲル化時間と表現
する。
【0031】(実施例2〜9および比較例2〜4)添加
した添加剤の種類、添加量およびゲル化時間について表
1に示す。以上の実施例、比較例から本発明の示唆する
化合物がポリフェニレンエーテルの加工時の熱による劣
化に対して極めて効果があることがわかる。
【0032】 表1 ─────────────────────────────────── PPE 添加剤 添加剤 ゲル化時間 (重量部) 種類 (重量部) (分) ─────────────────────────────────── 実施例1 100 化合物1 3 >30 比較例1 100 − − 16 実施例2 100 化合物2 3 >30 実施例3 100 化合物3 3 >30 実施例4 100 化合物4 3 >30 実施例5 100 化合物5 3 >30 実施例6 100 化合物6 3 >30 実施例7 100 化合物7 3 >30 実施例8 100 化合物1 1 27 比較例2 100 添加剤1 3 19 比較例3 100 添加剤2 3 19 比較例4 100 添加剤3 3 21 比較例5 100 添加剤4 3 19 ───────────────────────────────────
【0033】
【発明の効果】ポリフェニレンエーテルに対して特定の
ヒンダードピペリジン系化合物を添加することにより、
加工時の熱による劣化が著しく改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における混練時のトルクの時
間変化を示す図である。
【図2】比較例1における混練時のトルクの時間変化を
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐溝 元彦 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住友化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−192454(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 71/12 C08K 5/3435

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)ポリフェニレンエーテル 100重量
    部、および b)一般式(I)〜(IV)で表わされる少なくとも一つ
    の化合物 0.001〜15重量部よりなる熱可塑性樹
    脂組成物。 (式中、R1 は水素、水酸基、アルキル基またはアルキ
    ルオキシ基、R2 はアルキレン基、R3 はアルキル基ま
    たはアルキルオキシ基、R4 は水素またはアルキル基、
    5 は水素、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基または
    炭素数1〜10のアルキルオキシ基、XはOまたはNHを
    表わし、mは1または2の整数を表わす。)
  2. 【請求項2】一般式(I) で表わされる化合物が、式中、
    1 は水素、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基または
    炭素数1〜10のアルキルオキシ基、R2 は炭素数2〜8
    のアルキレン基である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】一般式(I) で表わされる化合物が、式中、
    1 が水素またはメチル基、R2 がヘキサメチレン基で
    ある請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】一般式(II)で表わされる化合物が、式
    中、R1 は水素、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基ま
    たは炭素数1〜10のアルキルオキシ基、R2 は炭素数2
    〜8のアルキレン基、R3 は炭素数1〜17のアルキル基
    または炭素数1〜18のアルキルオキシ基である請求項1
    記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】一般式(II)で表わされる化合物が、式中、
    1 が水素またはメチル基である請求項1記載の熱可塑
    性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】一般式(III)で表わされる化合物が、式
    中、R1 は水素、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基ま
    たは炭素数1〜10のアルキルオキシ基、R2 は炭素数2
    〜8のアルキレン基、R3 は炭素数1〜17のアルキル基
    または炭素数1〜18のアルキルオキシ基、R4 は水素ま
    たは炭素数1〜17のアルキル基である請求項1記載の
    可塑性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】一般式(III) で表わされる化合物が、式
    中、R1 が水素またはメチル基、mが2である請求項1
    記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】一般式(IV)で表わされる化合物が、式中、
    1 は水素、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基または
    炭素数1〜10のアルキルオキシ基、R2 は炭素数2〜8
    のアルキレン基、R5 は水素、水酸基、炭素数1〜10の
    アルキル基または炭素数1〜10のアルキルオキシ基であ
    請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】一般式(IV)で表わされる化合物が、式中、
    1 が水素またはメチル基、mが2である請求項1記載
    熱可塑性樹脂組成物。
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