JP3323765B2 - 細胞接着抑制剤 - Google Patents

細胞接着抑制剤

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JP3323765B2 JP32827096A JP32827096A JP3323765B2 JP 3323765 B2 JP3323765 B2 JP 3323765B2 JP 32827096 A JP32827096 A JP 32827096A JP 32827096 A JP32827096 A JP 32827096A JP 3323765 B2 JP3323765 B2 JP 3323765B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は癌転移抑制剤、抗ア
レルギー剤、抗炎症剤、慢性関節炎予防治療剤及び動脈
硬化症予防治療剤として有用な細胞接着抑制剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の炎症、アレルギー反応、免
疫反応、癌転移、動脈硬化等に関する分子レベルでの研
究が進展し、これらの疾患には共通して白血球と血管内
皮細胞、癌細胞と血管内皮細胞などの細胞間接着が大き
く関与していることが明らかとなってきた。
【0003】生体に種々の刺激〔化学物質、日光(紫外
線)、ウイルス感染、細菌感染、外傷等〕が加わると、
一連の炎症反応が誘起され、血管拡張、血管透過性の亢
進に続き、好中球、マクロファージ、T細胞等の白血球
が炎症巣へと浸潤していく。また、外部から生体に異物
が侵入すると、生体では一連の免疫反応が誘発され、そ
の部位に白血球が多数浸潤し、いわゆる炎症反応が起き
る。ここで、白血球が血管から組織内へ浸潤する際に、
白血球と血管内皮細胞はそれぞれの細胞表面に存在する
特異的な細胞接着分子を介して接着することが知られて
いる。血管内皮細胞がIL-1、TNF等のサイトカイン類、
活性酸素などによって活性化されると、細胞表面にICAM
-1、ELAM-1、VCAM-1、GMP-140等の接着分子が誘導され
る。すると白血球はその表面に発現しているLFA-1、Mac
-1、Sialyl Lewis X(sLex)、Sialyl Lewis a(sLea)、VL
A-4等の分子を介して内皮細胞に接着し、接着した白血
球の大部分はそのまま組織内へ移行し、一連の炎症、免
疫反応が進行していく。従って、白血球と血管内皮細胞
との接着は、白血球の浸潤のみならず、一連の炎症、免
疫反応の過程において極めて重要なステップであると考
えられている。
【0004】また、種々の免疫細胞、特にT細胞の抗原
認識と活性化における細胞接着分子の役割も明らかにな
ってきた。T細胞の抗原認識とそれに続く活性化過程に
おいて中心的な役割を果たすのは、T細胞受容体(TC
R)とCD3の複合体(TCR/CD3)であるが、T細胞上のTCR
が抗原提示細胞(APC)上の抗原ペプチドと主要組織適
合抗原(MHC)の複合体を効率良く認識するには、この
両細胞間の結合に働くいくつかの接着分子の介在が必要
となる。T細胞とAPCは最初にT細胞上のLFA-1とCD2が
それぞれAPC上のICAM-1とLFA-3をリガンドとする細胞間
での結合により抗原非特異的に接着し、T細胞上のTCR
がAPC上の抗原/MHC複合体を認識すると、LFA-1を介し
た結合が強まり、抗原特異的な接着が起こる。このAPC
との安定な接着によりT細胞上のTCRによるAPC上の抗原
の認識が促進され、TCR/CD3複合体から細胞障害性ある
いはリンホカインの産生といったT細胞機能の発現を惹
起する強いシグナルが発せられる。更に、これらの接着
分子はT細胞−APC間の結合を高めてTCRによる抗原認識
を助けることによってT細胞の抗原反応性を増強するだ
けでなく、それら自身がT細胞の活性化を調節するシグ
ナルを与えることも明らかとなっている。T細胞は上記
のようにTCR/CD3複合体によりAPCに提示された抗原ペプ
チドを認識し、抗原特異的に活性化するが、このTCR/CD
3を介した刺激だけではT細胞は十分な増殖分化を誘導
できないだけではなく、その後のいかなる刺激にも反応
しない不応答状態又はクローン麻痺(clonal anergy)
と呼ばれる状態に陥る。そして、T細胞の活性化にはTC
R/CD3を介した刺激以外のAPCから供給される第二の刺激
(副刺激)が必要となる。これまでにT細胞の活性化に
関わる第二の刺激として、T細胞/APC上のそれぞれCD2
8/B7-1、CD28/B7-2、LFA-1/ICAM-1、VLA-4/VCAM-1、CD2
/LFA-3、CD40L/CD40等が知られており、これらの接着分
子は免疫応答の調節において、極めて重要な役割を果た
していることが明らかにされている。そこで、このよう
な接着分子を介する細胞間接着、細胞間相互作用を制御
し、炎症、免疫反応をコントロールしようとするいわゆ
るAnti-adhesion therapyの試みがされるようになり、
実際に細胞接着を抑制する物質は種々の動物モデル(虚
血再灌流障害、喘息、皮膚炎、補体活性化や免疫複合体
による肺障害、腎障害等)に適用され、良好な改善効果
が認められている。
【0005】一方、癌転移は(1)原発巣で増殖した癌細
胞の離脱と血管内及びリンパ管内への遊離、(2)癌細胞
の血管内及びリンパ管内での移動、(3)癌細胞の末梢血
管内皮への接着、(4)癌細胞の基底膜及び結合組織内へ
の浸潤による転移巣の成立という4つの段階を経て成立
すると考えられている。このうち細胞接着分子が大きな
役割を演じるのは、主に原発巣からの離脱の局面と血管
内皮細胞及びリンパ管内皮細胞への接着の局面の2点で
ある。血管内皮細胞上に発現し、癌転移に関与する分子
としてICAM-1、VCAM-1、ELAM-1等が知られており、それ
ぞれに対応する白血球側のリガンドはLFA-1、VLA-4、Si
alyl Lewis X(sLex)及びSialyl Lewis a(sLea)であるこ
とが同定されている。悪性細胞のうち白血病細胞にはこ
れらの細胞接着分子とそのリガンドがしばしば発現され
ており、白血病細胞の血管外への浸潤に関与していると
考えられている。メラノーマや神経芽細胞腫、骨肉腫で
はVCAM-1/VLA-4系で血管内皮細胞に接着するものがかな
り多いことが知られている。また、胃癌、大腸癌、肺
癌、肝癌、膵癌等では、ELAM-1が主役を演じていると考
えられている〔「接着分子の発現調節と臨床応用」(メ
ジカルビュー社, 1991年), Nature, Vol.364, 149-155
(1993), Science, Vol.247, 456-459(1990), Annual Re
view 免疫 1989, 175-185, Trends in Glycoscience an
d Glycotechnology,Vol.4, No.19, 405-414(1992), 実
験医学 Vol.10, No.11, 1402-1413(1992),実験医学 Vo
l.11, No.16, 2168-2175(1993), Annual Review 免疫 1
989, 175-185、感染・炎症・免疫 Vol.19(2), 129-153
(1989)、感染・炎症・免疫 Vol.24(3),158-165(1994)、
Molecular Medicine, Vol.32(4), 348-355(1995)、医学
のあゆみ Vol.174(1), 41-45(1995)、臨床免疫 Vpl.27
(11), 1302-1308(1995)、臨床免疫 Vol.27(4), 388-392
(1995), 実験医学 Vol.10(11), 1388-1395(1992), 実験
医学 Vol.12(8), 906-964(1994)、医学のあゆみ Vol.16
9(1), 108-111(1994)、医学のあゆみ Vol.169(1), 103-
107(1994)、Advances in Immunology, Vol.58,345-41
6〕。
【0006】粥状動脈硬化発生の初期には、細胞内に大
量のエステル化コレステロールを蓄積した泡沫細胞と呼
ばれる単球マクロファージ由来の細胞の、血管内皮下で
の局所的な集簇が認められる。また、粥状動脈硬化巣に
はTリンパ球の存在も知られている。このような白血球
の動脈硬化部位への集簇にも、血管内皮細胞上の細胞接
着分子の関与が知られており、動脈硬化発症過程におけ
る重要な初期ステップとして認識されている。
【0007】このように、炎症、免疫反応、動脈硬化や
癌の転移には細胞接着分子を介した白血球や癌細胞と血
管内皮細胞との細胞接着が極めて重要な役割を果たして
いることが明らかとなっており、また理論的にも動物実
験レベルにおいても細胞接着抑制物質が炎症、免疫反
応、動脈硬化や癌転移の抑制に有効であることが広く示
され、認識されるに至っていることから、本出願人を含
め多くの研究者が炎症、アレルギー反応、免疫反応、癌
転移、動脈硬化等の抑制や制御を目的に細胞接着抑制物
質の探索を行っている。
【0008】そしてこれまでにこれらの細胞接着を抑制
する物質としては細胞表面接着分子に対する抗体やリガ
ンド(sLex)、N-(フルオレニル-9-メトキシカルボニ
ル)アミノ酢酸、3-デアザアデノシン等〔Proc. Natul.
Acad. Sci. USA, Vol.88, 355-359(1991)、Immunopharm
acology, 23, 139-149(1992)、J. Biological Chemistr
y, Vol.267(13), 9376-9382(1992)、J. Immunology, Vo
l.144(2), 653-661(1990)〕等が報告されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、その効
果は未だ満足できるものではなかった。従って、本発明
の目的は癌転移抑制剤、抗アレルギー剤、抗炎症剤、動
脈硬化症予防治療剤等として有用な、安全で優れた効果
を有する細胞接着抑制剤を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる実状において、本
発明者らは、数多くの植物抽出物の細胞接着抑制作用に
関し試験を行った結果、ヒノキ科植物のアスナロ(Thuj
opsis dolabrata)又はその抽出物が優れた細胞接着抑
制作用を有し、抗アレルギー剤、抗炎症剤、癌転移抑制
剤、慢性関節炎治療剤、動脈硬化症予防治療剤等として
有用であるという全く新規な事実を見出し、本発明を完
成するに至った。
【0011】すなわち、本発明はアスナロ又はその抽出
物を有効成分とする細胞接着抑制剤を提供するものであ
る。
【0012】また、本発明は、アスナロ又はその抽出物
を有効成分とする癌転移抑制剤、抗アレルギー剤、抗炎
症剤、慢性関節炎予防治療剤及び動脈硬化症予防治療剤
を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】アスナロは、日本の特産属で、本
州、四国、九州に分布する常緑の高木であり、その材は
輪島塗りの木地として使用されている。しかし、アスナ
ロの生理活性については、抗微生物作用(特開平2-6280
9号公報)、美白作用(特開平5-345710号公報)及び骨
疾患予防作用(特開平6-340542号公報)が報告されてい
るほかはこれまでほとんど知られておらず、その細胞接
着抑制作用については全く知られていない。
【0014】本発明においては、アスナロは主に葉部、
小枝部等(以下「原体」と称する)の乾燥粉砕物をその
まま使用することもできるが、それらの抽出物を使用す
るのが好ましい。アスナロ抽出物は、アスナロの主に葉
部、小枝部等を乾燥又は乾燥することなく粉砕した後、
常温下又は加温下で溶剤により、又はソックスレー抽出
器等の抽出器具を用いて抽出することにより得ることが
できる。なお、本発明におけるアスナロ抽出物とは、各
種溶媒抽出液又はその希釈液、濃縮液もしくは乾燥末を
意味するものとする。
【0015】溶媒抽出物は、アスナロ原体又はその乾燥
末を水、有機溶媒(石油エーテル、n-ヘキサン、シクロ
ヘキサン、トルエン、ベンゼン等の炭化水素系溶媒;ジ
クロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン
化炭化水素類;ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒;
酢酸エチル等のエステル系溶媒;アセトン等のケトン
類;ピリジン等の塩基性溶媒;ブタノール、プロパノー
ル、エタノール、メタノール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール等の一
価又は多価アルコール系溶媒など)、水性アルコール等
を用い、通常3〜70℃で抽出処理することにより得られ
る。
【0016】アスナロ原体からの好ましい具体的抽出例
としては、アスナロの乾燥粉砕物100gをエタノール1
リットルに浸漬し、室温で時々撹拌しながら7日間抽出
を行い、得られた抽出液をろ過し、ろ液を5℃で3日間
静置した後、再度ろ過して上澄みを得る方法が挙げられ
る。
【0017】上記抽出物は、そのまま本発明の細胞接着
抑制剤その他の医薬の有効成分として用いることができ
るが、当該抽出物を濃縮後、更に適当な分離手段、例え
ばゲルろ過やシリカゲルカラムクロマト法、高速液体ク
ロマト法等により、活性の高い画分を分画して用いるこ
ともできる。
【0018】以上のアスナロ又はその抽出物は、そのま
ま、又は希釈、濃縮もしくは凍結乾燥した後、粉末状又
はペースト状に調製し、適宜製剤化して用いることがで
きる。また、更に必要により活性炭等を用いて脱臭、脱
色等の精製処理を施してから用いることもできる。
【0019】アスナロ又はその抽出物は細胞毒性が低
く、優れた細胞接着抑制作用を有し、抗アレルギー剤、
抗炎症剤、癌転移抑制剤、免疫抑制剤、慢性関節リウマ
チ及び/又は慢性関節炎治療剤、動脈硬化症予防治療剤
等として有用である。
【0020】本発明の医薬には、アスナロ又はその抽出
物のほかに、既存の抗炎症剤、抗アレルギー剤、抗ヒス
タミン剤等の薬物を任意に組合わせて配合することがで
き、また、通常用いられる賦形剤及びその他の添加剤と
ともに任意の形態に製剤化される。かかる賦形剤、添加
剤の例として、固形状のものとしては乳糖、カオリン、
ショ糖、結晶セルロース、コーンスターチ、タルク、寒
天、ペクチン、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウ
ム、レシチン、塩化ナトリウム等が挙げられ、液状のも
のとしてはグリセリン、落花生油、ポリビニルピロリド
ン、オリーブ油、エタノール、ベンジルアルコール、プ
ロピレングリコール、水等が挙げられる。
【0021】本発明の製剤の剤型としては特に限定され
ず、例えば錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、坐剤、ト
ローチ剤、シロップ、乳液、軟ゼラチンカプセル、クリ
ーム、ゲル、ペースト、スプレー、注射剤等が挙げられ
る。なお、本発明の製剤の利用は医薬品に限られるもの
ではなく、医薬部外品、化粧品、食品、飲料等に配合す
ることもできることはいうまでもない。
【0022】本発明の製剤は、その剤型に応じて経口、
経腸、外用、注射等いずれの経路によってもヒトに投与
することができる。またその投与量は、年齢、体重、性
別、症状、治療効果、投与方法、処理時間等の種々の要
因によって異なり、特に限定されないが、アスナロ抽出
物固形分(乾固物)として、経口投与の場合は通常大人
1人当たり1回に0.1〜2000mg、特に10〜1000mgの範囲
を1日1回〜数回に分けて投与することが好ましい。ま
た、非経口投与の場合は、通常大人1人あたり1回に0.
1〜2000mg、特に10〜500mgの範囲を1日1回〜数回に分
けて投与することが好ましい。
【0023】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0024】製造例1 アスナロ抽出物の製造(1):
アスナロ(葉部・小枝部混合物)粉砕物1kgを8リット
ルのエタノールに常温で7日間浸漬し、エタノール可溶
成分を抽出した。次いで、抽出液を分離した残渣につい
て同様の操作を再度行い、合計16リットルの抽出液を得
た。この抽出液の溶媒を留去、減圧乾固し、抽出物80g
を得た。
【0025】製造例2 アスナロ抽出物の製造(2):
アスナロ(葉部・小枝部混合物)粉砕物1kgを8リット
ルのエタノールに常温で7日間浸漬し、エタノール可溶
成分を抽出した。次いで、抽出液を分離した残渣につい
て同様の操作を再度行い、合計16リットルの抽出液を得
た。この抽出液の溶媒を留去して1リットルまで濃縮し
た後、活性炭30gを加え、6時間撹拌し、脱臭・脱色処
理を施した後、活性炭をろ別し、ろ液を減圧濃縮し、抽
出物65gをシロップとして得た。
【0026】製造例3 アスナロ抽出物の製造(3):
製造例1において、8リットルのエタノールの代わりに
8リットルの75%水性エタノールを用いる以外は同様に
操作し、抽出物79gを得た。
【0027】製造例4 アスナロ抽出物の製造(4):
製造例1において、8リットルのエタノールの代わりに
8リットルのn-ヘキサンを用いる以外は同様に操作し、
抽出物52gを得た。
【0028】試験例1 白血球−血管内皮細胞接着抑
制試験:96穴培養プレート上にコンフルエントとなった
ヒト血管内皮細胞に対し、最終濃度0.0001重量%となる
ように被験物質を添加した。18時間後にヒトIL-1αを最
終濃度2.5ng/mlとなるように添加し、6時間培養した。
培養液除去後、RPMI-1640培地で2回洗浄した後、あら
かじめ51Crで標識したヒト末梢白血球(106cells/m
l)を200μl添加し、培養した。30分後、未接着細胞を
除去し、接着細胞を溶解後その放射活性を測定した。そ
の結果、表1に示すようにアスナロ抽出物は、白血球と
血管内皮細胞間における優れた細胞接着抑制活性を有す
ることが判明した。従って、アスナロ又はその抽出物
は、白血球が種々の細胞に接着することに起因する疾
患、例えばアレルギー疾患、炎症性疾患、免疫疾患の予
防治療剤として有用である。
【0029】
【表1】
【0030】試験例2 癌細胞−血管内皮細胞接着抑
制試験:96穴培養プレート上にコンフルエントとなった
ヒト血管内皮細胞に対し、最終濃度0.0001重量%となる
ように被験物質を添加した。18時間後にヒトIL-1αを最
終濃度2.5ng/mlとなるように添加し、6時間培養した。
培養液除去後、RPMI-1640培地で2回洗浄した後、あら
かじめ51Crで標識したヒト骨髄腫瘍細胞HL-60(106ce
lls/ml)を200μl添加し、培養した。30分後、未接着細
胞を除去し、接着細胞を溶解後、その放射活性を測定し
た。その結果、表2に示すようにアスナロ抽出物は、癌
細胞の転移に重要な、癌細胞と血管内皮細胞の接着を強
く抑制することが判明した。
【0031】
【表2】
【0032】試験例3 血管内皮細胞に対する毒性試
験(細胞形態,DNA合成):形態的変化に対しては倒立
顕微鏡による目視判定とし、DNA合成は常法に従い3H-
チミジンの取り込みを指標に、被験物添加後24時間培養
の最終8時間における取り込み量を液体シンチレーショ
ンカウンターを用いて評価した。なお、被験物濃度は0.
0001重量%とした。その結果、表3に示すようにアスナ
ロ抽出物はいずれも血管内皮細胞に対し、低毒性であっ
た。
【0033】
【表3】
【0034】試験例4 アジュバント関節炎抑制効
果:Wistar系ラットの体重並びに両側後肢の容積を測定
後、右後肢の容積及び体重の平均がほぼ均一になるよう
に群分けし、エーテル麻酔下にて左後肢footpadにMycob
acterium butyricum/流動パラフィン(0.5mg/0.1ml/
匹)を皮下投与した。アスナロエキス(製造例1で得た
抽出物を乾燥固形分として0.8重量%含有するように
エタノールに溶解したものをいう。以下同様)投与群
(4,40,400mg/kg/day)、対照薬物としてのインドメタ
シン投与群、デキサメタゾン投与群(各0.4mg/kg/da
y)、溶媒(エタノール)投与群及び関節炎非誘導群を
設け、各被験物質をアジュバント関節炎惹起日より1日
1回、21日間腹腔内投与し、22日目に右後肢容積を測定
し、関節炎抑制率を算定した。その結果、表4に示すよ
うにアスナロエキスは強いアジュバント関節炎抑制効果
を有することが判明した。
【0035】
【表4】
【0036】試験例5 II型コラーゲン関節炎抑制効
果:Wistar系ラットの体重並びに両側後肢の容積を測定
後、右後肢の容積及び体重の平均がほぼ均一になるよう
に群分けし、当日及び14日後に尾根部皮下にウシ由来II
型コラーゲン(2mg/ml 0.01N酢酸)100μlを投与した。
アスナロエキス投与群(4,40,400mg/kg/day)、対照薬
物としてのインドメタシン投与群、デキサメタゾン投与
群(各0.4mg/kg/day)、溶媒(エタノール)投与群及び
関節炎非誘導群を設け、各被験物質をコラーゲン関節炎
惹起日より1日1回、21日間腹腔内投与し、22日目に両
足後肢容積を測定し、関節炎抑制率を算定した。その結
果、表5に示すようにアスナロエキスは強いコラーゲン
関節炎抑制効果を有することが判明した。
【0037】
【表5】
【0038】試験例6 ウサギ動脈硬化モデルにおけ
る細胞接着抑制効果:ニュージーランド白色ウサギを使
用した。高コレステロール食(1%コレステロール,9
%ココナッツオイル,1%コーンオイル;200g/day
摂食)での飼育により、動脈における硬化巣形成の第一
段階といわれる、動脈内皮への白血球の接着を誘導し
た。アスナロエキス投与群(4,40,400mg/kg/day)、対
照薬物としてのプロブコール投与群(4mg/kg/day)、溶
媒(エタノール)投与群及び通常食群を設け、各被験物
質を飼育開始日より1日1回経口投与した。6週間後に
大動脈弓部を採取し、光学顕微鏡下にて動脈内皮細胞へ
の白血球の接着数(個/mm2)を算定した。その結果、表
6に示すようにアスナロエキスは強い細胞接着抑制効果
を有することが判明した。
【0039】
【表6】
【0040】試験例7 ウサギ動脈硬化モデルにおけ
る線維化及び粥状変性抑制効果:ニュージーランド白色
ウサギを使用した。高コレステロール食(1%コレステ
ロール,9%ココナッツオイル,1%コーンオイル;20
0g/day摂食)での飼育により、動脈硬化巣及びその前段
階である粥状変性を誘導した。アスナロエキス投与群
(4,40,400mg/kg/day)、対照薬物としてのプロブコー
ル投与群(4mg/kg/day)、溶媒(エタノール)投与群及
び通常食群を設け、各被験物質を飼育開始日より1日1
回経口投与した。30週間後に大動脈弓部を採取し、パラ
フィン包埋切片の膠原線維染色及び大動脈内腔の脂質染
色を行い、光学顕微鏡下にて膠原線維染色陽性面積
(%)及び脂肪染色陽性面積(%)を算定した。その結
果、表7及び表8に示すようにアスナロエキスは強い線
維化及び粥状変性抑制効果を有することが判明した。
【0041】
【表7】
【0042】
【表8】
【0043】実施例1 錠剤 下記成分を用い、常法に従って、直径9mm、重量200mg
の錠剤を製造した。
【0044】実施例2 硬カプセル剤用充填薬剤 下記成分を用い、常法に従って、硬カプセル剤用充填薬
剤を製造した。
【0045】実施例3 顆粒剤 下記成分を用い、常法に従って、顆粒剤を製造した。
【0046】実施例4 クリーム 下記成分を常法に従って混合し、クリームを製造した。 (組成) (重量%) 製造例1で得たアスナロ抽出物 1.0 コレステロール 0.5 コレステリルイソステアレート 1.0 ポリエーテル変性シリコーン 1.5 環状シリコーン 20.0 メチルフェニルポリシロキサン 2.0 メチルポリシロキサン 2.0 硫酸マグネシウム 0.5 55%エタノール 5.0 カルボキシメチルキチン 0.5精製水 残量 計 100.0
【0047】実施例5 軟膏 下記成分を常法に従って混合し、軟膏を製造した。 (組成) (重量%) 製造例1で得たアスナロ抽出物 3 コレステリルイソステアレート 3 流動パラフィン 10 グリセリルエーテル 1 グリセリン 10白色ワセリン 73 計 100
【0048】実施例6 クリーム 下記成分を常法に従って混合し、クリームを製造した。 (組成) (重量%) 製造例1で得たアスナロ抽出物 1.0 コレステロール 0.5 コレステリルイソステアレート 1.0 ポリエーテル変性シリコーン 1.5 環状シリコーン 20.0 メチルフェニルポリシロキサン 2.0 メチルポリシロキサン 2.0 硫酸マグネシウム 0.5 55%エタノール 5.0 カルボキシメチルキチン 0.5 グリチルリチン酸ジカリウム 0.5精製水 残量 計 100.0
【0049】実施例7 クリーム 下記処方に従い、成分(1)〜(5)を加熱溶解して混合し、
70℃に保ち油相とする。分(6)〜(12)を(14)に均一に分
散し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化
分散し、成分(13)を加えてかき混ぜながら30℃まで冷却
してクリームを製造した。 (組成) (重量%) (1) 製造例2で得たアスナロ抽出物 1.0 (2) スクワラン 11.5 (3) セチルアルコール 2.5 (4) ポリオキシエチレン(20)ソルビタン モノステアレート 1.0 (5) ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 2.5 (6) 1,3-ブチレングリコール 4.0 (7) プロピレングリコール 3.5 (8) 二酸化チタン 7.0 (9) ベンガラ 0.5 (10)黄酸化鉄 0.2 (11)黒酸化鉄 0.1 (12)パラオキシ安息香酸メチル 0.3 (13)香料 0.1 (14)精製水 残量 計 100.0
【0050】実施例8 クリーム 下記処方に従い、成分(1)〜(9)を加熱溶解して混合し、
70℃に保ち油相とする。成分(10)〜(12)を(14)に均一に
分散し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳
化分散し、成分(13)を加えてかき混ぜながら30℃まで冷
却してクリームを製造した。 (組成) (重量%) (1) 製造例2で得たアスナロ抽出物 1.0 (2) スクワラン 5.5 (3) オリーブ油 3.0 (4) ステアリン酸 2.0 (5) ミツロウ 2.0 (6) ミリスチン酸オクチルドデシル 3.5 (7) ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 3.0 (8) ベヘニルアルコール 1.5 (9) グリセリンモノステアレート 2.5 (10)1,3-ブチレングリコール 8.5 (11)パラオキシ安息香酸メチル 0.2 (12)パラオキシ安息香酸エチル 0.2 (13)香料 0.1 (14)精製水 残量 計 100.0
【0051】実施例9 クリーム(水中油型エマルシ
ョン) 下記成分を常法に従って混合し、クリームを製造した。 (組成) (重量%) 製造例2で得たアスナロ抽出物 0.25 ステアリン酸グリセリド 2.00 ポリソルバート60(ICI社製ツイーン60) 1.00 ステアリン酸 1.40 メトロニダゾール 1.00 トリエタノールアミン 0.70 カルボメール 0.40 カリテナッツバターの液体成分 12.00 ワセリン油 12.00 酸化防止剤 0.05 香料 0.50 防腐剤 0.30精製水 残量 計 100.00
【0052】実施例10 クリーム(水中油型エマルシ
ョン) 下記成分を常法に従って混合し、クリームを製造した。 (組成) (重量%) 製造例2で得たアスナロ抽出物 0.25 ステアリン酸グリセリド 2.00 ポリソルバート60(ICI社製ツイーン60) 1.00 ステアリン酸 1.40 グリチルレチン酸 2.00 トリエタノールアミン 0.70 カルボメール 0.40 カリテナッツバターの液体成分 12.00 ひまわり油 10.00 酸化防止剤 0.05 香料 0.50 防腐剤 0.30 セラミド 0.10精製水 残量 計 100.00
【0053】実施例11 錠剤 下記成分を用い、常法に従って錠剤を製造した。
【0054】実施例11 錠剤 下記成分を均一に混合し、打錠機にて圧縮成型して1錠
200mgの錠剤を製造した。
【0055】実施例12 錠剤 下記処方に従い、(1)、(4)及び(2)の一部を均一に混合
して圧縮成型した後粉砕し、(3)及び(2)の残量を加えて
混合し、打錠機にて圧縮成型して1錠200mgの錠剤を製
造した。
【0056】実施例13 顆粒剤 下記成分を均一に混合し、捏和し、押出し造粒機により
造粒後、乾燥し、篩別して、顆粒剤を製造した。
【0057】実施例14 カプセル剤 下記成分を均一に混合し、200mgを2号カプセルに充填
した。
【0058】実施例15 注射剤 下記処方に従い、(5)を(1)及び(3)に溶解し、これに(2)
と(4)の溶液を加えて乳化し、注射剤を製造した。
【0059】
【発明の効果】アスナロ又はアスナロ抽出物は、細胞毒
性が低く、優れた細胞接着抑制作用を有し、抗アレルギ
ー剤、抗炎症剤、癌転移抑制剤、慢性関節炎予防治療
剤、動脈硬化症予防治療剤として有用である。従って、
これを有効成分として含有する製剤は、その細胞接着抑
制作用及びその他の作用に基づき、気管支炎、喘息、ア
レルギー性鼻炎、痛風、慢性関節炎、腎炎、乾癬、じん
ましん、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、UV炎症、花
粉症、虚血再灌流障害、急性呼吸窮迫症候群、動脈硬
化、潰瘍性大腸炎、敗血症ショック、外傷、火傷、各種
癌転移、急性肺胞障害等の予防、治療に広く用いること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 19/02 A61P 19/02 29/00 29/00 35/04 35/04 37/08 37/08 43/00 101 43/00 101 (72)発明者 西澤 義則 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式 会社研究所内 (72)発明者 時光 一郎 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式 会社研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−150208(JP,A) 特開 平4−139125(JP,A) 特開 平9−315960(JP,A) Biol.Pharm.Bull, 1993,Vol.16,No.5,pp. 521−523 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 35/78 A61K 7/00 BIOSIS(DIALOG) CA(STN) MEDLINE(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスナロ又はその抽出物を有効成分とす
    る細胞接着抑制剤。
  2. 【請求項2】 アスナロ又はその抽出物を有効成分とす
    る癌転移抑制剤。
  3. 【請求項3】 アスナロ又はその抽出物を有効成分とす
    る抗アレルギー剤。
  4. 【請求項4】 アスナロ又はその抽出物を有効成分とす
    る抗炎症剤。
  5. 【請求項5】 アスナロ又はその抽出物を有効成分とす
    る慢性関節炎予防治療剤。
  6. 【請求項6】 アスナロ又はその抽出物を有効成分とす
    る動脈硬化症予防治療剤。
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