JP3322004B2 - エンジンの燃料蒸発ガス処理装置 - Google Patents

エンジンの燃料蒸発ガス処理装置

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JP3322004B2
JP3322004B2 JP17564394A JP17564394A JP3322004B2 JP 3322004 B2 JP3322004 B2 JP 3322004B2 JP 17564394 A JP17564394 A JP 17564394A JP 17564394 A JP17564394 A JP 17564394A JP 3322004 B2 JP3322004 B2 JP 3322004B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの燃料蒸発ガ
ス処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエンジンの燃料蒸発ガス処理装置
は、燃料タンク内の燃料蒸発ガスを一時的に吸着するキ
ャニスタと、このキャニスタに吸着された燃料蒸発ガス
をエンジンの吸気管に導くパージ通路とを設けて、燃料
蒸発ガスの大気中への放出を防止している。
【0003】しかし、燃料蒸発ガスをエンジンの吸気管
に導くと、これにより空燃比の変動を生じることから、
供給された蒸発燃料量の分、エンジンへの燃料供給量を
補正する必要がある。このため、従来にあっては、O2
センサにより燃焼し終わった後の排気中の酸素残存量か
ら検出した実際の空燃比と、エンジンの運転条件に応じ
て決められた空燃比との比較により、供給された蒸発燃
料量を推定して、燃料供給量を補正している。
【0004】しかし、このようにO2 センサにより燃焼
後の排気から蒸発燃料量を推定する方式では、制御に遅
れを生じることから、過渡時には対応が困難である。ま
た、低温時にはO2 センサが非活性であることから蒸発
燃料量の推定自体が不可能となってしまう。そこで、特
開平3−249367号公報に示されるように、燃料タ
ンクからキャニスタへの燃料蒸発ガスの流量を測定する
流量計と、燃料タンク内の燃料温度を検出する燃料温度
センサとを設けて、燃料蒸発ガスの流量と温度とに応じ
てエンジンへの燃料供給量を補正するようにしたものが
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報に記載の装置にあっては、燃料蒸発ガス中の燃料の濃
度を正確に知ることができないため、測定した流量によ
りエンジンの燃料供給量を補正しても、最終的な空燃比
が変動する可能性があるという問題点があった。本発明
は、このような実情に鑑み、エンジンに供給される燃料
蒸発ガス中の燃料の濃度を知って、空燃比の制御精度を
向上させることを目的とする。
【0006】また、これに伴わせ、空燃比の制御精度の
向上を前提として、エンジン始動直後の暖機中の燃料供
給量に占める燃料蒸発ガスの割合を大きくして、燃焼の
安定性等を向上させることを目的とする。また、パージ
通路内で燃料蒸発ガスが液化してしまった場合にも、こ
れに対処して、燃焼の安定性等を確保できるようにする
ことを目的とする。
【0007】また、燃料蒸発ガスを全ての気筒に均等に
配分するのは困難で、気筒間で空燃比がばらつく原因と
なることから、これにも対処し得るようにすることを目
的とする。また、燃料蒸発ガス中の燃料の濃度の測定を
より精度よく行うことができるようにすることを目的と
する。
【0008】また、燃料タンクからの燃料蒸発ガス中の
燃料の濃度が高い場合に、キャニスタに導入することな
く直接エンジンに供給して、キャニスタの負担軽減を図
ることができるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、燃料タ
ンク内の燃料蒸発ガスを一時的に吸着するキャニスタ
と、このキャニスタに吸着された燃料蒸発ガスをエンジ
ンの吸気管に導くパージ通路と、このパージ通路内の燃
料蒸発ガスに赤外レーザ光を照射し、燃料蒸発ガスがこ
の赤外レーザ光を吸収する率に基づいて、燃料蒸発ガス
の空燃比を検出する燃料蒸発ガス空燃比検出手段と、検
出された燃料蒸発ガスの空燃比に基づいて、エンジンに
供給する燃料量を減量補正する補正手段と、この補正手
段の出力に応じた燃料量をエンジンの吸気管に供給する
燃料供給手段とを設けて、エンジンの燃料蒸発ガス処理
装置を構成する。
【0010】第2の発明では、燃料タンク内の燃料蒸発
ガスを一時的に吸着するキャニスタと、このキャニスタ
に吸着された燃料蒸発ガスをエンジンの吸気管に導くパ
ージ通路と、前記キャニスタをバイパスして燃料タンク
内の燃料蒸発ガスを前記パージ通路の途中に導くバイパ
ス通路と、燃料タンク内の燃料蒸発ガスの前記キャニス
タへの導入と前記バイパス通路への導入とを切換え可能
であって、燃料タンク内の燃料蒸発ガスをエンジン停止
中は前記キャニスタへ導入し、エンジン始動時を含む運
転中は前記バイパス通路へ導入する切換弁と、前記バイ
パス通路の接続位置より上流側の前記パージ通路に配設
されて、エンジン始動時に暖機完了まで開弁する開閉弁
と、前記バイパス通路の接続位置より下流側の前記パー
ジ通路内の燃料蒸発ガスに赤外レーザ光を照射し、燃料
蒸発ガスがこの赤外レーザ光を吸収する率に基づいて、
燃料蒸発ガスの空燃比を検出する燃料蒸発ガス空燃比検
出手段と、検出された燃料蒸発ガスの空燃比に基づい
て、エンジンに供給する燃料量を減量補正する補正手段
と、この補正手段の出力に応じた燃料量をエンジンの吸
気管に供給する燃料供給手段とを設けて、エンジンの燃
料蒸発ガス処理装置を構成する。
【0011】第3の発明では、燃料タンク内の燃料蒸発
ガスを一時的に吸着するキャニスタと、このキャニスタ
に吸着された燃料蒸発ガスをエンジンの吸気管に導くパ
ージ通路と、エンジンからの排気を切換弁を介して前記
パージ通路に還流可能とした排気還流装置と、前記パー
ジ通路内の燃料の気液状態を判別する気液状態判別手段
と、この判別結果より、前記パージ通路内の燃料が液相
状態であるときに、前記排気還流装置の切換弁を切換え
て前記パージ通路内に排気を還流させ、前記パージ通路
内の燃料を気化させる気化手段と、前記パージ通路内の
燃料蒸発ガスに赤外レーザ光を照射し、燃料蒸発ガスが
この赤外レーザ光を吸収する率に基づいて、燃料蒸発ガ
スの空燃比を検出する燃料蒸発ガス空燃比検出手段と、
検出された燃料蒸発ガスの空燃比に基づいて、エンジン
に供給する燃料量を減量補正する補正手段と、この補正
手段の出力に応じた燃料量をエンジンの吸気管に供給す
る燃料供給手段とを設けて、エンジンの燃料蒸発ガス処
理装置を構成する。
【0012】第4の発明では、複数の気筒を有し、各気
筒に対応する吸気管にそれぞれ燃料を供給する複数の燃
料供給手段を備えた多気筒エンジンの燃料蒸発ガス処理
装置を前提として、燃料タンク内の燃料蒸発ガスを一時
的に吸着するキャニスタと、このキャニスタに吸着され
た燃料蒸発ガスをエンジンの特定の1気筒の吸気管に導
くパージ通路と、このパージ通路内の燃料蒸発ガスに赤
外レーザ光を照射し、燃料蒸発ガスがこの赤外レーザ光
を吸収する率に基づいて、燃料蒸発ガスの空燃比を検出
する燃料蒸発ガス空燃比検出手段と、検出された燃料蒸
発ガスの空燃比に基づいて、前記燃料供給手段によりエ
ンジンの前記特定の1気筒に供給する燃料量を減量補正
する補正手段とを設けて、エンジンの燃料蒸発ガス処理
装置を構成する。
【0013】第5の発明では、燃料タンク内の燃料蒸発
ガスを一時的に吸着するキャニスタと、このキャニスタ
に吸着された燃料蒸発ガスをエンジンの吸気管に導くパ
ージ通路と、このパージ通路に2次空気を供給する2次
空気供給装置と、前記パージ通路内の燃料蒸発ガスに赤
外レーザ光を照射し、燃料蒸発ガスがこの赤外レーザ光
を吸収する率に基づいて、燃料蒸発ガスの空燃比を検出
する燃料蒸発ガス空燃比検出手段と、検出された燃料蒸
発ガスの空燃比に基づいて、エンジンに供給する燃料量
を減量補正する補正手段と、この補正手段の出力に応じ
た燃料量をエンジンの吸気管に供給する燃料供給手段
と、前記燃料蒸発ガス空燃比検出手段により検出された
燃料蒸発ガスの空燃比に基づいて、該空燃比が所定の範
囲内となるように、前記2次空気供給装置による2次空
気の供給量を制御する2次空気供給量制御手段とを設け
て、エンジンの燃料蒸発ガス処理装置を構成する。
【0014】第6の発明では、燃料タンク内の燃料蒸発
ガスを一時的に吸着するキャニスタと、このキャニスタ
に吸着された燃料蒸発ガスをエンジンの吸気管に導くパ
ージ通路と、このパージ通路に配設された第1の制御弁
と、前記キャニスタ及び前記第1の制御弁をバイパスし
て燃料タンク内の燃料蒸発ガスをエンジンの吸気管に導
くバイパス通路と、このバイパス通路に配設された第2
の制御弁と、前記第1の制御弁上流のパージ通路内の燃
料蒸発ガスに赤外レーザ光を照射し、燃料蒸発ガスがこ
の赤外レーザ光を吸収する率に基づいて、前記パージ通
路内の燃料蒸発ガスの空燃比を検出する第1の燃料蒸発
ガス空燃比検出手段と、前記第2の制御弁上流のバイパ
ス通路内の燃料蒸発ガスに赤外レーザ光を照射し、燃料
蒸発ガスがこの赤外レーザ光を吸収する率に基づいて、
前記バイパス通路内の燃料蒸発ガスの空燃比を検出する
第2の燃料蒸発ガス空燃比検出手段と、前記第1及び第
2の燃料蒸発ガス空燃比検出手段により検出された燃料
蒸発ガスの空燃比を比較し、その比較結果に基づいて、
前記第1及び第2の制御弁のうち、燃料蒸発ガスの空燃
比が濃い側の通路の制御弁を開弁させると同時に、空燃
比が薄い側の通路の制御弁を閉弁させる制御弁制御手段
と、制御弁を開弁させている側の通路内の検出された燃
料蒸発ガスの空燃比に基づいて、エンジンに供給する燃
料量を減量補正する補正手段と、この補正手段の出力に
応じた燃料量をエンジンの吸気管に供給する燃料供給手
段とを設けて、エンジンの燃料蒸発ガス処理装置を構成
する。
【0015】
【作用】第1の発明では、燃料蒸発ガスの空燃比(燃料
の濃度)を赤外レーザ光の吸収率から直接検出すること
ができ、これにより燃料供給手段から供給する燃料量を
補正することで、全体の空燃比の制御精度が向上する。
第2の発明では、エンジン停止中は切換弁により燃料タ
ンク内の燃料蒸発ガスをキャニスタに導入してこれに吸
着保持させ、エンジン始動時を含む運転中は燃料タンク
内の燃料蒸発ガスをキャニスタに導入することなく直接
吸気管に供給する。そして、エンジン運転中のうち、始
動直後の暖機中は開閉弁を開いてキャニスタに吸着保持
されていた燃料蒸発ガスを吸気管に供給する。
【0016】このようにエンジン始動時は暖機が完了す
るまで燃料タンクとキャニスタとの双方の燃料蒸発ガス
を吸気管に供給するので、燃料供給量全体に占める燃料
蒸発ガスの割合を大きくできる。一般にエンジンの暖機
完了前、すなわちエンジンが冷えている状態では、燃料
壁流ができ易く、燃焼の安定性と排気のエミッションと
が悪いが、暖機完了前に燃料蒸発ガスを多くして燃料噴
射弁等からの燃料供給量を減少させることで、燃焼の安
定性と排気のエミッションとを向上させることができ
る。
【0017】しかも、赤外レーザ光による燃料蒸発ガス
の空燃比検出を行っているので、全体の空燃比が目標値
からずれるようなことがなく、暖機完了前であっても燃
料蒸発ガスのパージを実行することが可能となる。第3
の発明では、パージ通路内で燃料蒸発ガスが液化してし
まった場合に、燃焼が悪化するばかりか、赤外レーザ光
によっても空燃比を正確に測定することが困難となるこ
とから、このようなときには排気還流を行う際に温度の
高い排気をパージ通路内に導入することで、液化した燃
料を気化させ、燃焼の安定性を確保すると共に、燃焼蒸
発ガスの空燃比の検出を可能な状態として、燃料蒸発ガ
スの処理を行う。
【0018】尚、パージ通路内の燃料の気液状態を判別
するに際しては、液化した燃料の赤外レーザ光の吸収率
は非常に大きくなるので、気液状態判別手段としては赤
外レーザ光を用いた燃料蒸発ガス空燃比検出手段を利用
することができる。第4の発明では、特定の1気筒に燃
料蒸発ガスを集中させることにより、気筒間で空燃比が
ずれることを防止できる。言い換えれば、燃料蒸発ガス
の空燃比を赤外レーザ光の吸収率から正確に求めて、燃
料供給量を補正することが可能となるので、1気筒に燃
料蒸発ガスを集中させることが可能となる。
【0019】第5の発明では、赤外レーザ光よる空燃比
の測定には測定可能な範囲があることから、パージ通路
に2次空気を供給する2次空気供給装置を設けて、パー
ジ通路内の燃料蒸発ガスの空燃比が所定の範囲内となる
ように、2次空気供給装置による2次空気の供給量を制
御し、例えば、赤外レーザ光による空燃比の測定可能範
囲により濃い空燃比であった場合には、2次空気を導入
して希釈することにより、常に燃料蒸発ガスの空燃比を
測定範囲内に収めて、正確な測定を可能にし、エンジン
の空燃比の制御精度を更に向上する。
【0020】第6の発明では、パージ通路内の燃料蒸発
ガスの空燃比(キャニスタからの燃料蒸発ガスの空燃
比)と、バイパス通路内の燃料蒸発ガスの空燃比(燃料
タンクからの燃料蒸発ガスの空燃比)とを同時に検出
し、キャニスタからの燃料蒸発ガスの空燃比より、燃料
タンクからの燃料蒸発ガスの空燃比が濃い場合には、燃
料タンクからの燃料蒸発ガスを直接的にエンジンの吸気
管に導くことにより、キャニスタの負担軽減を図る。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。図1は第
1及び第2の発明に対応する実施例を示している。エン
ジン1には、エアクリーナ2から吸入される空気がスロ
ットル弁3により制御されて吸気管4から導入される。
吸気管4には各気筒毎に燃料供給手段としての燃料噴射
弁5が設けられている。
【0022】燃料噴射弁5は、コントロールユニット6
からエンジン回転に同期して所定のタイミングで出力さ
れる駆動パルス信号により開弁し、その開弁期間、燃料
を噴射する。燃料噴射量の制御のため、コントロールユ
ニット6には、各種センサからの信号が入力されてい
る。前記各種のセンサとしては、吸気管4内の吸気圧力
(絶対圧力)Paを検出する吸気圧センサ7、吸気管4
内の吸気温度Taを検出する吸気温センサ8、エンジン
回転数Nを検出するエンジン回転数センサ9、冷却水温
Twを検出する冷却水温センサ10、排気管11の三元触媒
12上流に配置されたO2センサ13等が設けられている。
【0023】また、燃料タンク14内で発生する燃料蒸発
ガスの処理のため、燃料タンク14の上部空間は、燃料逆
流防止弁(チェック弁)15を介して、通路16(16a,16
b)により、キャニスタ17に接続されている。キャニス
タ17は活性炭を内蔵し、これにより燃料タンク14からの
燃料蒸発ガスを吸着保持するようになっている。キャニ
スタ17にはまた、パージ空気取入口18が設けられると共
に、パージ通路19(19a,19b)の一端が接続され、こ
のパージ通路19の他端は吸気管4に設けたパージポート
20に接続されている。これにより、キャニスタ17に吸着
された燃料がパージ空気取入口18から導入される空気に
より離脱されて、パージ通路19(19a,19b)より、吸
気管4内に供給されるようになっている。
【0024】また、キャニスタ17をバイパスして、通路
16(16a,16b)の途中と、パージ通路19(19a,19
b)の途中とを連通するバイパス通路21が設けられてい
る。そして、通路16a,16bとバイパス通路21との接続
部に電磁切換弁22が設けられている。この電磁切換弁22
は、一位置(OFF位置)で燃料タンク14側の通路16a
をキャニスタ17側の通路16bに接続し、他位置(ON位
置)で燃料タンク14側の通路16aをバイパス通路21に接
続する。そして、この電磁切換弁22の作動はコントロー
ルユニット6により制御され、エンジン停止中は燃料タ
ンク14側の通路16aをキャニスタ17側の通路16bに接続
し、エンジン始動時を含む運転中は燃料タンク14側の通
路16aをバイパス通路21に接続するように切換えられ
る。
【0025】また、パイパス通路21の接続部より上流側
のパージ通路19aの途中に、電磁開閉弁23が設けられて
いる。この開閉弁23の作動もコントロールユニット6に
より制御され、エンジン始動時に暖機完了までON状態
にされて開弁するようになっている。更に、パイパス通
路21の接続部より下流側(望ましくはパージポート20近
傍)のパージ通路19bに、燃料蒸発ガス空燃比検出手段
が設けられている。
【0026】これは、図2に拡大図を示すように、パー
ジ通路19bの通路壁に石英やサファイヤでできた透明ガ
ラス窓24a,24bを赤外レーザ光が通路内を横切れるよ
うに設置し、一方の透明ガラス窓24aに相対させて、レ
ーザ発振器25を設け、このレーザ発振器25により赤外レ
ーザ光L1 を通路内の燃料蒸発ガスに照射するようにし
てある。また、他方の透明ガラス窓24bに相対させて、
通路内を横切った後のレーザ光L2 を受光する光電変換
素子26を設け、この光電変換素子26の信号をコントロー
ルユニット6に入力してある。
【0027】すなわち、レーザ発振器25によりパージ通
路19内の燃料蒸発ガスに赤外レーザ光L1 を照射する
と、パージ通路19内の蒸発燃料の濃度に応じてレーザ光
が吸収され、吸収されないで出てきたレーザ光L2 が光
電変換素子26に入り、電気信号に変換される。従って、
燃料蒸発ガスの空燃比(蒸発燃料の濃度)に応じた出力
の電気信号がコントロールユニット6に入力される。
【0028】次に、コントロールユニット6により実行
される制御の流れを示す図3のフローチャートに従っ
て、作用を説明する。ステップ1(図にはS1と記して
ある。以下同様)では、エンジン停止(エンジンキース
イッチOFF)か否かを判定し、YESの場合は、ステ
ップ2へ進んで、電磁切換弁22をOFF(キャニスタ17
選択状態)にすると共に、電磁開閉弁23をOFF(閉
弁)にする。
【0029】すなわち、エンジン停止中には、燃料タン
ク14から多量の燃料蒸発ガスが生じる。よって、このと
きには、図4(a)に示すように、電磁切換弁22は燃料
タンク14側の通路16aをキャニスタ17側の通路16bとを
接続し、燃料蒸発ガスをキャニスタ17に導いて、活性炭
に吸着させる。そして、キャニスタ17の出口側の電磁開
閉弁23はパージ通路19を導通しないように閉じる。
【0030】エンジン停止でない場合は、ステップ3で
水温センサ10からの信号に基づいて暖機完了(水温Tw
が所定値以上)か否かを判定し、NO(暖機完了前)の
場合は、ステップ4へ進んで、電磁切換弁22をON(バ
イパス通路21選択状態)にすると共に、電磁開閉弁23を
ON(開弁)にして後、ステップ6以降へ進む。すなわ
ち、エンジン始動時を含む暖機完了前には、図4(b)
に示すように、電磁切換弁22は燃料タンク14側の通路16
aをバイパス通路21に接続し、燃料蒸発ガスをキャニス
タ16に導くことなく、直接に吸気管4に供給する。ま
た、電磁開閉弁23は開弁し、エンジン停止中にキャニス
タ17に吸着されていた燃料蒸発ガスを吸気管4に供給す
る。このように、エンジン始動時には暖機完了まで、燃
料タンク14内の燃料蒸発ガスとキャニスタ17に吸着され
ていた蒸発燃料ガスとの双方を多量に吸気管4にパージ
する。従って、その分、後述するように燃料噴射弁5か
らの燃料噴射量を減少することで、燃料供給量全体に占
める燃料蒸発ガスの割合を大きくでき、これにより燃料
が壁流になりにくく、燃焼の安定性が向上すると共に、
未燃HCを減じて排気のエミッションを向上することが
できる。
【0031】ステップ3での判定でYES(暖機完了
後)の場合は、ステップ5へ進んで、電磁切換弁22をO
N(バイパス通路21選択状態)にすると共に、電磁開閉
弁23をOFF(閉弁)にして後、ステップ6以降へ進
む。すなわち、暖機完了後は、図4(c)に示すよう
に、電磁切換弁22は引続き燃料タンク14側の通路16aを
バイパス通路21に接続するが、電磁開閉弁23は閉弁し、
キャニスタ17からのパージは停止される。従って、燃料
タンク14から発生する燃料蒸発ガスは、そのままパージ
通路19を通って吸気管4へ供給される。こうすることに
より、キャニスタ17の活性炭の負担を減じることがで
き、寿命を長くすることができる。また、燃料蒸発ガス
を直接連続的に送り込んでも、その分、後述するように
燃料噴射弁5からの燃料噴射量を減少することで、空燃
比を制御しているので、エンジン燃焼室における空燃比
変動を防ぐことができ、燃料噴射量も減らせるので、燃
費向上を図ることができる。
【0032】ステップ6以降では、燃料噴射弁5からの
燃料噴射量の補正を行う。ステップ6では吸気圧センサ
7からの信号に基づいて吸気圧力Paを読込み、ステッ
プ7では吸気温センサ8からの信号に基づいて吸気温度
Taを読込み、ステップ8では吸気圧力Paと吸気温度
Taとに基づいて吸入空気量Qを計算する。そして、ス
テップ9では吸入空気量Qとエンジン回転数Nとに基づ
いて目標A/Fを得るための燃料量Ftを計算する。
【0033】ステップ10では光電変換素子26からの信号
に基づいてパージ通路19内の燃料蒸発ガスの空燃比(パ
ージ通路A/F)を読込む。ステップ11では吸気圧力P
aと吸気温度Taとから吸気管4にパージされるガスの
吸入体積Vpの計算を行う。パージ通路19から吸気管4
に導入されるガス量は、吸気管4の負圧とパージ通路19
の断面積に関係し、吸気が行われ、吸入負圧が生じてい
る時間、吸気管4に吸入されるので、時間積分を行え
ば、その体積がわかるからである。
【0034】ステップ12ではパージガス吸入体積Vpと
パージ通路A/Fとからパージされる燃料量Fpを計算
する。そして、ステップ13では目標A/F燃料量Ftか
らパージ燃料量Fpを減算して、燃料噴射弁5による燃
料噴射量Fi=Ft−Fpを計算する。この部分が補正
手段に相当する。
【0035】燃料噴射量Fiが計算されると、これに相
当するパルス幅の駆動パルス信号がエンジン回転に同期
して所定のタイミングで燃料噴射弁5に出力されて、燃
料噴射がなされる。このように燃料蒸発ガスの空燃比
(燃料の濃度)を赤外レーザ光の吸収率から直接検出
し、これに基づいてパージされる燃料量を計算して、燃
料噴射弁5からの燃料噴射量を補正しているので、全体
の空燃比の制御精度が大幅に向上する。また、燃焼前に
空燃比を合わせられるので、目標空燃比に設定されるま
での応答が早く、過渡でも遅れなく対応できる。
【0036】図5は第3の発明に対応する実施例を示し
ている。この実施例では、図1に示した実施例に対し構
成要素が追加して設けられており、以下これについて説
明する。すなわち、エンジン1からの排気を排気管11の
排気取出口31から取出して吸気管4に排気還流ポート32
から還流する排気還流装置33が設けられているが、ここ
での排気還流装置33は、エンジン1からの排気を電磁切
換弁34を介して別の排気還流ポート35からパージ通路19
に還流可能としてある。
【0037】このようにしたのは、パージ通路19から供
給される燃料の状態はガス化されたものに限らず、エン
ジンの状態によっては液状で流込むことがあるからであ
る。例えば、パージ通路19内のガス燃料が一夜の車両の
放置により冷やされて液化し、エンジンの再始動時に液
状となって流込むことがある。この流込みを防ぐために
は、パージ通路19内の燃料の気液状態を判別して、この
判別結果より、パージ通路19内の燃料が液相状態である
ときに、排気還流装置33の切換弁34を切換えてパージ通
路19内に排気を還流させ、これによりパージ通路19内の
燃料を気化させる必要がある。
【0038】先ず、燃料の気液状態の判別は、赤外レー
ザ式の燃料蒸発ガス空燃比検出手段を利用して行い、図
6に示すように、検出部のパージ通路19を水平に配置す
る一方、赤外レーザ光の光路を鉛直方向に配置する。こ
のようにすると、燃料、特にガソリン燃料はその粘性が
非常に小さいので、パージ通路19のようなある程度の長
さを持った管の中では必ず底面を流れる。従って、赤外
レーザ光の光路を鉛直に配置することにより、液状燃料
は確実に光路内を通過することになる。
【0039】そして、光の吸収率はその物質の密度に依
存するため、燃料が液相の場合と気相の場合とでは、そ
の吸収率が数桁異なる。従って、光電変換素子26の出力
として得られる透過光強度により燃料状態を判別するこ
とができる。具体的には、図7に示すように、透過光強
度が大きく低下して所定レベル以下となったときに液相
状態の燃料が赤外レーザ光の光路を通過していると判別
する。
【0040】そして、パージ通路19内の燃料が液相状態
であれば、その分配や応答性に問題があるため、気化さ
せる必要がある。この気化手段として、排気還流ガスの
熱を利用する。すなわち、図8のフローチャートに示す
ように、ステップ21で光電変換素子26の信号を読込ん
で、ステップ22でこれに基づいて燃料が液状か否かを判
断した結果、液状でなければ、ステップ23で電磁切換弁
34をOFFしたまま、排気を通常の排気還流ポート32よ
り還流させるが、液状の場合は、ステップ24で電磁切換
弁34をONにして、排気を別の排気還流ポート35よりパ
ージ通路19内に還流させる。
【0041】尚、常に排気をパージ通路19内に還流させ
ることも考えられるが、このようにすると、パージ系を
温度特性の優れた高価なものにしなければならないか
ら、これを避けるために、液状燃料と検知されたときに
のみ、切換弁34により排気還流ポートを切換えるシステ
ムとしている。従って、パージ通路19内で燃料が液化し
ているときにも、燃料を排気還流ガスの熱によって気化
させるため、未燃HCの発生を抑制できる。また、燃料
を排気還流ガスの熱によって気化させるため、常にガス
状態で空燃比を測定することが可能となり、空燃比の制
御精度も向上する。
【0042】図9は第4の発明に対応する実施例を示し
ている。尚、この図9の実施例については、図1の実施
例と同一要素には同一符号を付して説明を省略し、異な
る要素を中心に説明する。エンジン1は4気筒エンジン
とし、キャニスタ17からのパージ通路19の先端のパージ
ポート20をある1気筒(この例では#4気筒)にのみ設
けて、燃料蒸発ガスを#4気筒のみに供給するようにし
てある。
【0043】また、これとの関係で、#4気筒の燃料噴
射弁5に対する噴射信号ラインをその他の#1〜#3気
筒の燃料噴射弁5に対する噴射信号ラインとは独立させ
ている。また、パージ通路19の途中には電磁開閉弁40を
設けて、コントロールユニット6により開閉するように
してある。
【0044】また、パージ気筒の吸気管4へのパージポ
ート20の位置は、図10に示すように、パージ気筒の燃料
噴射弁5からの噴射燃料が吹付けられない位置で、しか
も噴射燃料が吸気管4内で壁流となった場合にこれが入
り込まない位置とする。次に作用を説明する。従来一般
に燃料蒸発ガスを吸気系に供給する場合に、各気筒に均
一に分配しようとしても、吸気管の配置の関係から、各
気筒で必ずしも同じ濃度で分配されず、各気筒で空燃比
が微妙に変化するので、サイクル変動が生じたり、過濃
の場合はエミッションの悪化となる。
【0045】そこで、パージする気筒をある1気筒と
し、またパージされるガスの空燃比を測定しておき、そ
の分の燃料は当該気筒の燃料噴射弁5から噴射する量を
減じることとする。これにより、パージガスの分配が異
なることによる各気筒間での空燃比の変動をなくすこと
ができ、しかも、多気筒全部に配管する場合よりコスト
がかからない。
【0046】従って、図11に示すように、パージ無し気
筒についてはエンジンの運転状態から計算される量の燃
料を噴射するが、パージ気筒については、パージ分の燃
料量を減算した量の燃料を噴射するように噴射信号を異
ならせる。また、図11に示すように、パージ期間はパー
ジ気筒が吸気行程以外のときとし、吸気弁の開弁中はパ
ージを行わない。すなわち、この吸気行程中は電磁開閉
弁40をOFF状態にして閉弁させ、パージ通路19を閉止
してパージできないようにする。
【0047】尚、多気筒の場合はいつもどれかの気筒が
吸気行程にあるので、吸気管4内は常に負圧状態にあ
り、パージ気筒が吸気行程以外でもパージされることは
もちろんである。吸気行程中にパージしない理由は、吸
気中にパージした場合、パージされた燃料蒸発ガスに含
まれる燃料量は前述のように計算できるが、その分を燃
料噴射弁5の噴射量から減じるのは、次のサイクルとな
ってしまうからである。
【0048】また、パージ気筒の吸気管4へのパージポ
ート20の位置を、図10に示したように、パージ気筒の燃
料噴射弁5からの噴射燃料が吹付けられない位置で、し
かも噴射燃料が吸気管4内で壁流となった場合にこれが
入り込まない位置とした理由は、燃料が液状のままパー
ジ通路19内に入り込んで、透明ガラス窓24a,24bを覆
ってしまうと、気相状態と液相状態とではレーザ光の吸
収率が変わってしまい、空燃比測定に大きな誤差を生じ
てしまうからである。
【0049】図12は第5の発明に対応する実施例を示し
ている。尚、この図12の実施例については、図1の実施
例と同一要素には同一符号を付して説明を省略し、異な
る要素を中心に説明する。燃料タンク14内で発生する燃
料蒸発ガスの処理のため、燃料タンク14の上部空間は、
燃料逆流防止弁15を介して、通路16により、キャニスタ
17に接続されている。キャニスタ17からのパージ通路19
は吸気管4に設けたパージポート20に接続されている。
【0050】また、2次空気供給装置として、スロット
ル弁3上流側の空気を2次空気としてパージ通路19に供
給する2次空気供給通路51が設けられ、この2次空気供
給通路51には、2次空気供給量制御手段としての2次空
気制御弁52が介装されている。この2次空気制御弁52の
作動はコントロールユニット6により後述のように制御
される。
【0051】そして、2次空気供給通路51の接続部より
下流側のパージ通路19に、燃料蒸発ガス空燃比検出手段
が設けられている。すなわち、パージ通路19の通路壁に
透明ガラス窓24a,24bを赤外レーザ光が通路内を横切
れるように設置し、一方の透明ガラス窓24aに相対させ
て、レーザ発振器25を設け、このレーザ発振器25により
赤外レーザ光L1 を通路内の燃料蒸発ガスに照射するよ
うにしてある。また、他方の透明ガラス窓24bに相対さ
せて、通路内を横切った後のレーザ光L2 を受光する光
電変換素子26を設け、この光電変換素子26の信号をコン
トロールユニット6に入力してある。
【0052】そして、燃料蒸発ガス空燃比検出手段より
下流側のパージ通路19には、パージ制御弁53が介装され
ている。このパージ制御弁53の作動もコントロールユニ
ット6により後述のように制御される。次に、コントロ
ールユニット6により実行される制御の流れを示す図13
及び図14のフローチャートに従って、作用を説明する。
【0053】図13は2次空気制御弁52及びパージ制御弁
53の制御ルーチンである。ステップ31では光電変換素子
26からの信号に基づいてパージ通路19内の燃料蒸発ガス
の空燃比(パージ通路A/F)を読込む。ステップ32で
は検出されたパージ通路A/Fを赤外レーザ光による測
定可能範囲の濃い側の下限値min と比較し、パージ通路
A/F<下限値min の場合は、パージ通路A/Fが測定
可能範囲より濃いため、ステップ33へ進んで、2次空気
制御弁52の開度を増大させる。これにより、2次空気の
供給量を増大させて、燃料蒸発ガスを希釈し、パージ通
路A/Fを測定可能範囲にする。
【0054】パージ通路A/F≧下限値min の場合は、
ステップ34へ進む。ステップ34では検出されたパージ通
路A/Fを赤外レーザ光による測定可能範囲の薄い側の
上限値max と比較し、パージ通路A/F>上限値max の
場合は、パージ通路A/Fが測定可能範囲より薄いた
め、ステップ35へ進んで、2次空気制御弁52が開状態
(ON)か否かを判定し、開状態であれば、ステップ36
へ進んで、2次空気制御弁52を閉弁(OFF)させる。
これにより、2次空気の供給を停止して、パージ通路A
/Fを濃い側に移行させることにより、パージ通路A/
Fを測定可能範囲にする。
【0055】但し、2次空気の供給を停止しても、パー
ジ通路A/Fが測定可能範囲にならない場合は、パージ
制御弁53を閉じて燃料蒸発ガスの供給を停止する。この
ため、ステップ35での判定で2次空気制御弁52が閉状態
と判定された場合は、ステップ37へ進んで、パージ制御
弁53を閉弁(OFF)させる。ステップ32,34での判定
の結果、下限値min ≦パージ通路A/F≦上限値maxの
場合は、ステップ38へ進んで、パージ制御弁53が閉状態
(OFF)か否かを判定し、閉状態の場合は、ステップ
39へ進んで、パージ制御弁53を開弁(ON)させる。
【0056】尚、エンジン停止中は、2次空気制御弁52
及びパージ制御弁53への通電が停止されて、共に閉弁状
態となる。これにより、燃料タンク14からの燃料蒸発ガ
スがキャニスタ17に留まりやすくなる。図14は燃料噴射
量補正の制御ルーチンである。ステップ41では吸気圧セ
ンサ7からの信号に基づいて吸気圧力Paを読込み、ス
テップ42では吸気温センサ8からの信号に基づいて吸気
温度Taを読込み、ステップ43では吸気圧力Paと吸気
温度Taとに基づいて吸入空気量Qを計算する。そし
て、ステップ44では吸入空気量Qとエンジン回転数Nと
に基づいて目標A/Fを得るための燃料量Ftを計算す
る。
【0057】ステップ45では、パージ制御弁53が開状態
か否かを判定し、YESの場合はステップ46へ、NOの
場合はステップ50へ進む。ステップ46では光電変換素子
26からの信号に基づいてパージ通路19内の燃料蒸発ガス
の空燃比(パージ通路A/F)を読込む。ステップ47で
は吸気圧力Paと吸気温度Taとから吸気管4にパージ
されるガスの吸入体積Vpの計算を行う。パージ通路19
から吸気管4に導入されるガス量は、吸気管4の負圧と
パージ通路19の断面積に関係し、吸気が行われ、吸入負
圧が生じている時間、吸気管4に吸入されるので、時間
積分を行えば、その体積がわかるからである。
【0058】ステップ48ではパージガス吸入体積Vpと
パージ通路A/Fとからパージされる燃料量Fpを計算
する。そして、ステップ49では目標A/F燃料量Ftか
らパージ燃料量Fpを減算して、燃料噴射弁5による燃
料噴射量Fi=Ft−Fpを計算する。この部分が補正
手段に相当する。
【0059】一方、ステップ45での判定でNO、すなわ
ちパージ制御弁53が閉状態の場合は、ステップ50へ進ん
で、補正することなく、燃料噴射量Fi=Ftとする。
燃料噴射量Fiが計算されると、これに相当するパルス
幅の駆動パルス信号がエンジン回転に同期して所定のタ
イミングで燃料噴射弁5に出力されて、燃料噴射がなさ
れる。
【0060】本実施例では、パージ通路A/Fを所定の
範囲に制御するのであるが、これは次の理由による。キ
ャニスタ7から供給される燃料蒸発ガスの濃度は高濃度
から低濃度まで幅広い範囲で変化する。赤外吸収法はレ
ーザ光の燃料濃度に応じた吸収量によって空燃比を測定
するので、広い範囲の空燃比を測定するは、レーザ光発
振強度を高め、濃い空燃比でもレーザ光が全て吸収され
ないようにする必要がある。しかし、高出力のレーザ発
振器25はコスト高になると共に、光電変換素子26も高分
解能でなくてはならないので更にコスト高になる。
【0061】そこで、パージ通路A/Fの変化する全範
囲を測定できるようにするのではなく、ある範囲のA/
Fが測定できればよいように設定するのであり、パージ
通路A/Fが測定可能範囲より濃い場合は、2次空気の
導入により希釈し、パージ通路A/Fが測定可能範囲よ
り薄い場合は、先ず2次空気制御弁52を閉じて2次空気
による希釈を停止し、さらにそれでも低濃度の場合はパ
ージ制御弁53を閉じてパージを停止する。これらの制御
により常にパージ通路A/Fを測定可能範囲に収めるこ
とができ、燃料噴射量からパージ通路A/F分の燃料量
を減じる補正を行うことにより、遅れなくエンジン運転
状態に応じた空燃比に制御することができる。
【0062】また、パージ通路A/Fが測定可能範囲よ
り濃い場合は、2次空気制御弁52を急激に全開にするこ
となく、徐々に開度を増大させているが、これは、パー
ジ通路A/Fをできるかぎり濃い側の下限値付近に保っ
て、キャニスタ7内の燃料蒸発ガスをできるだけ早く消
費させるためであり、パージ通路A/Fが測定可能範囲
より薄い場合に、2次空気制御弁を急激に全閉にしてい
るのも、パージ通路A/Fを速やかに濃い側に移行させ
て、キャニスタ7内の燃料蒸発ガスをできるだけ早く消
費させるためである。
【0063】尚、本実施例では、パージ通路A/Fが測
定可能範囲より薄いときにパージを停止するようにした
が、エンジンの空燃比に与える影響が小さいのであれ
ば、パージを継続して、キャニスタ7内の燃料蒸発ガス
の消費を促進するようにしてもよい。図15は第6の発明
に対応する実施例を示している。
【0064】尚、この図15の実施例については、図1の
実施例と同一要素には同一符号を付して説明を省略し、
異なる要素を中心に説明する。燃料タンク14内で発生す
る燃料蒸発ガスの処理のため、燃料タンク14の上部空間
は、燃料逆流防止弁15を介して、通路16により、キャニ
スタ17に接続されている。キャニスタ17からのパージ通
路19は吸気管4に設けたパージポート20に接続されてい
る。尚、逆流防止弁15は、燃料タンク14内の圧力が高く
なりすぎないように、タンク内圧が大気圧+α以上に上
昇したときに、燃料蒸発ガスをキャニスタ17側に逃がす
ためのチェック弁である。
【0065】また、キャニスタ17及び燃料逆流防止弁15
をバイパスして、燃料タンク14内の燃料蒸発ガスを吸気
管4のパージポート20に導くバイパス通路61が設けられ
ている。そして、パージ通路19には第1の制御弁62が介
装され、バイパス通路61には第2の制御弁63が介装され
ている。これら第1及び第2の制御弁62,63の作動はコ
ントロールユニット6により後述のように制御される。
【0066】そして、第1の制御弁62上流のパージ通路
19に、第1の燃料蒸発ガス空燃比検出手段が設けられて
いる。すなわち、パージ通路19の通路壁に透明ガラス窓
24a,24bを赤外レーザ光が通路内を横切れるように設
置し、一方の透明ガラス窓24aに相対させて、レーザ発
振器25を設け、このレーザ発振器25により赤外レーザ光
を通路内の燃料蒸発ガスに照射するようにしてある。ま
た、他方の透明ガラス窓24bに相対させて、通路内を横
切った後のレーザ光を受光する光電変換素子26を設け、
この光電変換素子26の信号をコントロールユニット6に
入力してある。
【0067】そして、第2の制御弁63上流のバイパス通
路61に、第2の燃料蒸発ガス空燃比検出手段が設けられ
ている。すなわち、バイパス通路61の通路壁に透明ガラ
ス窓64a,64bを赤外レーザ光が通路内を横切れるよう
に設置し、一方の透明ガラス窓64aに相対させて、レー
ザ発振器65を設け、このレーザ発振器65により赤外レー
ザ光を通路内の燃料蒸発ガスに照射するようにしてあ
る。また、他方の透明ガラス窓64bに相対させて、通路
内を横切った後のレーザ光を受光する光電変換素子66を
設け、この光電変換素子66の信号をコントロールユニッ
ト6に入力してある。
【0068】更に、燃料タンク14の上部空間に圧力セン
サ67を設け、この圧力センサ66の信号をコントロールユ
ニット6に入力して、燃料タンク14内の圧力P1 を検出
し得るようにしてある。次に、コントロールユニット6
により実行される制御の流れを示す図16及び図17のフロ
ーチャートに従って、作用を説明する。
【0069】図16は第1及び第2の制御弁62,63の制御
ルーチンである。本ルーチンが制御弁制御手段に相当す
る。ステップ51では第1の燃料蒸発ガス空燃比検出手段
をなす光電変換素子26からの信号に基づいてパージ通路
19内の燃料蒸発ガスの空燃比(パージ通路A/F)Xを
読込む。
【0070】ステップ52では第2の燃料蒸発ガス空燃比
検出手段をなす光電変換素子66からの信号に基づいてバ
イパス通路61内の燃料蒸発ガスの空燃比(バイパス通路
A/F)Yを読込む。ステップ53ではパージ通路A/F
(X)とバイパス通路A/F(Y)とを比較し、X≦Y
(Xの方が濃い)の場合に、ステップ55へ進む。
【0071】ステップ55では、パージ通路A/F(X)
の方が濃いのであるから、第1の制御弁62を開き、第2
の制御弁63を閉じることにより、パージ通路19を通じ
て、キャニスタ7内の燃料蒸発ガスをパージする。尚、
第2の制御弁63を閉じるのは、パージ流量は上下流の差
圧及び流路径に依存するため、流路を2つにすると、そ
の分、キャニスタ7側のパージ流量が減少するからであ
る。
【0072】ステップ53での比較の結果、X>Y(Yの
方が濃い)の場合は、ステップ54へ進み、圧力センサ67
からの信号に基づいて燃料タンク14内の圧力P1 を検出
し、該圧力P1 が大気圧を上回っているか否かを判定す
る。そして、P1 >大気圧の場合は、ステップ56へ進
む。ステップ56では、バイパス通路A/F(Y)の方が
濃く、かつ燃料タンク14内の圧力P1 が大気圧を上回っ
ているので、第1の制御弁62を閉じ、第2の制御弁63を
開くことにより、バイパス通路61を通じて、燃料タンク
14からの燃料蒸発ガスを直接パージする。
【0073】但し、バイパス通路A/F(Y)の方が濃
い場合であっても、ステップ54での判定で燃料タンク14
内の圧力P1 が大気圧以下の場合は、ステップ55へ進ん
で、第1の制御弁62を開き、第2の制御弁63を閉じるこ
とにより、パージ通路19を通じて、キャニスタ7内の燃
料蒸発ガスをパージする。この場合は、第2の制御弁63
を開いても、燃料タンク14側へ逆流するおそれがあるか
らである。
【0074】図17は燃料噴射量補正の制御ルーチンであ
る。ステップ61では吸気圧センサ7からの信号に基づい
て吸気圧力Paを読込み、ステップ62では吸気温センサ
8からの信号に基づいて吸気温度Taを読込み、ステッ
プ63では吸気圧力Paと吸気温度Taとに基づいて吸入
空気量Qを計算する。そして、ステップ64では吸入空気
量Qとエンジン回転数Nとに基づいて目標A/Fを得る
ための燃料量Ftを計算する。
【0075】ステップ65では、第1の制御弁62が開状態
か否かを判定し、YESの場合はステップ66へ、NO
(第2の制御弁63が開状態)の場合はステップ67へ進
む。ステップ66では第1の燃料蒸発ガス空燃比検出手段
をなす光電変換素子26からの信号に基づいてパージ通路
19内の燃料蒸発ガスの空燃比(パージ通路A/F)Xを
読込んだ後、ステップ68へ進む。
【0076】ステップ67では第2の燃料蒸発ガス空燃比
検出手段をなす光電変換素子66からの信号に基づいてバ
イパス通路61内の燃料蒸発ガスの空燃比(バイパス通路
A/F)Yを読込んだ後、ステップ68へ進む。ステップ
68では吸気圧力Paと吸気温度Taとから吸気管4にパ
ージされるガスの吸入体積Vpの計算を行う。パージ通
路19又はバイパス通路61から吸気管4に導入されるガス
量は、吸気管4の負圧とパージ通路19又はバイパス通路
61の断面積に関係し、吸気が行われ、吸入負圧が生じて
いる時間、吸気管4に吸入されるので、時間積分を行え
ば、その体積がわかるからである。
【0077】ステップ69ではステップ68で計算したパー
ジガス吸入体積Vpとステップ66又は67で読込んだパー
ジ通路A/F又はバイパス通路A/Fとからパージされ
る燃料量Fpを計算する。そして、ステップ70では目標
A/F燃料量Ftからパージ燃料量Fpを減算して、燃
料噴射弁5による燃料噴射量Fi=Ft−Fpを計算す
る。この部分が補正手段に相当する。
【0078】燃料噴射量Fiが計算されると、これに相
当するパルス幅の駆動パルス信号がエンジン回転に同期
して所定のタイミングで燃料噴射弁5に出力されて、燃
料噴射がなされる。本実施例によれば、エンジン始動時
など、キャニスタ17内に多量に燃料蒸発ガスが吸着され
ている場合には、パージ通路19によりキャニスタ17内の
燃料蒸発ガスをパージするが、パージ通路19内の燃料蒸
発ガスの空燃比と、バイパス通路61内の燃料蒸発ガスの
空燃比との比較の結果、バイパス通路61側、すなわち燃
料タンク14からの燃料蒸発ガスの空燃比が濃く、かつ燃
料タンク14内の圧力P1 が大気圧を上回っている場合に
は、バイパス通路61を導通させて、燃料タンク14からの
燃料蒸発ガスを直接的にエンジンの吸気管に導く。この
ようにして積極的に燃料タンク14内の燃料蒸発ガスをキ
ャニスタ17を介することなくパージすることにより、
い燃料蒸発ガスをキャニスタ7を通過させないで、その
活性炭の負担を軽減することができ、これによって寿命
を長くすることができる。
【0079】また、燃料タンク14の内圧を低くできるた
め、給油時の燃料蒸気の逃げ等を防止ができる利点もあ
る。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明によれ
ば、燃料蒸発ガスの空燃比(燃料の濃度)を赤外レーザ
光の吸収率から直接検出することができるので、全体の
空燃比の制御精度が向上するという効果が得られる。第
2の発明によれば、更に、エンジン始動時は暖機が完了
するまで燃料タンクとキャニスタとの双方の燃料蒸発ガ
スを吸気管に供給するので、燃料供給量全体に占める燃
料蒸発ガスの割合を大きくでき、燃料壁流ができ易い燃
料噴射弁等からの燃料供給量を減少させることで、燃焼
の安定性と排気のエミッションとを向上させることがで
きるという効果が得られる。
【0081】第3の発明によれば、更に、パージ通路内
で燃料蒸発ガスが液化してしまった場合に、排気還流の
際の温度の高い排気をパージ通路内に導入することで、
液化した燃料を気化させ、未燃HCを抑制できると共
に、燃料蒸発ガスの空燃比の検出精度を維持することが
できるという効果が得られる。第4の発明によれば、更
に、特定の1気筒に燃料蒸発ガスを集中させることによ
り、気筒間で空燃比がずれることを防止できるという効
果が得られる。
【0082】第5の発明によれば、更に、2次空気の制
御により、燃料蒸発ガスの空燃比を常に赤外レーザ光に
よる測定可能範囲に制御して、正確な測定を可能にで
き、エンジンの空燃比の制御精度を更に向上させること
ができるという効果が得られる。第6の発明によれば、
更に、キャニスタ内の燃料蒸発ガスの空燃比より、燃料
タンクからの燃料蒸発ガスの空燃比が濃い場合に、燃料
タンクからの燃料蒸発ガスを直接的にエンジンの吸気管
に導くことにより、濃い燃料蒸発ガスをキャニスタを通
過させないで、その負担を軽減し、その寿命を長くする
ことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1及び第2の発明に対応する実施例を示す
システム図
【図2】 燃料蒸発ガス空燃比検出部の拡大図
【図3】 制御の流れを示すフローチャート
【図4】 燃料蒸発ガスの流れを示す図
【図5】 第3の発明に対応する実施例を示すシステム
【図6】 気液状態判別部の拡大図
【図7】 気液状態判別の説明図
【図8】 気化制御のフローチャート
【図9】 第4の発明に対応する実施例を示すシステム
【図10】 パージポート部分の拡大図
【図11】 パージ期間の説明図
【図12】 第5の発明に対応する実施例を示すシステム
【図13】 2次空気制御の流れを示すフローチャート
【図14】 燃料噴射量補正制御の流れを示すフローチャ
ート
【図15】 第6の発明に対応する実施例を示すシステム
【図16】 パージ制御の流れを示すフローチャート
【図17】 燃料噴射量補正制御の流れを示すフローチャ
ート
【符号の説明】
1 エンジン 4 吸気管 5 燃料噴射弁 6 コントロールユニット 11 排気管 14 燃料タンク 15 燃料逆流防止弁 16 通路 17 キャニスタ 19 パージ通路 20 パージポート 21 バイパス通路 22 電磁切換弁 23 電磁開閉弁 24a,24b 透明ガラス窓 25 レーザ発振器 26 光電変換素子 33 排気還流装置 34 電磁切換弁 35 排気還流ポート 51 2次空気供給通路 52 2次空気制御弁 53 パージ制御弁 61 バイパス通路 62 第1の制御弁 63 第2の制御弁 64a,64b 透明ガラス窓 65 レーザ発振器 66 光電変換素子 67 圧力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 41/14 310 F02D 41/14 310P 43/00 301 43/00 301H 301M 301N 45/00 364 45/00 364K F02M 25/08 301 F02M 25/08 301J 301U (56)参考文献 特開 平5−59977(JP,A) 特開 平3−96640(JP,A) 特開 平1−237435(JP,A) 特開 昭63−248951(JP,A) 特開 昭60−188815(JP,A) 特開 昭60−192219(JP,A) 特開 平6−288283(JP,A) 特開 平6−280669(JP,A) 特開 平6−288282(JP,A) 特開 平6−347025(JP,A) 実開 昭61−36145(JP,U) 実開 昭59−7257(JP,U) 実開 昭59−45264(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/04 330 F02D 21/08 301 F02D 41/02 330 F02D 41/14 310 F02D 43/00 301 F02D 45/00 364 F02M 25/08 301

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料タンク内の燃料蒸発ガスを一時的に吸
    着するキャニスタと、 このキャニスタに吸着された燃料蒸発ガスをエンジンの
    吸気管に導くパージ通路と、 このパージ通路内の燃料蒸発ガスに赤外レーザ光を照射
    し、燃料蒸発ガスがこの赤外レーザ光を吸収する率に基
    づいて、燃料蒸発ガスの空燃比を検出する燃料蒸発ガス
    空燃比検出手段と、 検出された燃料蒸発ガスの空燃比に基づいて、エンジン
    に供給する燃料量を減量補正する補正手段と、 この補正手段の出力に応じた燃料量をエンジンの吸気管
    に供給する燃料供給手段と、 を備えたことを特徴とするエンジンの燃料蒸発ガス処理
    装置。
  2. 【請求項2】燃料タンク内の燃料蒸発ガスを一時的に吸
    着するキャニスタと、 このキャニスタに吸着された燃料蒸発ガスをエンジンの
    吸気管に導くパージ通路と、 前記キャニスタをバイパスして燃料タンク内の燃料蒸発
    ガスを前記パージ通路の途中に導くバイパス通路と、 燃料タンク内の燃料蒸発ガスの前記キャニスタへの導入
    と前記バイパス通路への導入とを切換え可能であって、
    燃料タンク内の燃料蒸発ガスをエンジン停止中は前記キ
    ャニスタへ導入し、エンジン始動時を含む運転中は前記
    バイパス通路へ導入する切換弁と、 前記バイパス通路の接続位置より上流側の前記パージ通
    路に配設されて、エンジン始動時に暖機完了まで開弁す
    る開閉弁と、 前記バイパス通路の接続位置より下流側の前記パージ通
    路内の燃料蒸発ガスに赤外レーザ光を照射し、燃料蒸発
    ガスがこの赤外レーザ光を吸収する率に基づいて、燃料
    蒸発ガスの空燃比を検出する燃料蒸発ガス空燃比検出手
    段と、 検出された燃料蒸発ガスの空燃比に基づいて、エンジン
    に供給する燃料量を減量補正する補正手段と、 この補正手段の出力に応じた燃料量をエンジンの吸気管
    に供給する燃料供給手段と、 を備えたことを特徴とするエンジンの燃料蒸発ガス処理
    装置。
  3. 【請求項3】燃料タンク内の燃料蒸発ガスを一時的に吸
    着するキャニスタと、 このキャニスタに吸着された燃料蒸発ガスをエンジンの
    吸気管に導くパージ通路と、 エンジンからの排気を切換弁を介して前記パージ通路に
    還流可能とした排気還流装置と、 前記パージ通路内の燃料の気液状態を判別する気液状態
    判別手段と、 この判別結果より、前記パージ通路内の燃料が液相状態
    であるときに、前記排気還流装置の切換弁を切換えて前
    記パージ通路内に排気を還流させ、前記パージ通路内の
    燃料を気化させる気化手段と、 前記パージ通路内の燃料蒸発ガスに赤外レーザ光を照射
    し、燃料蒸発ガスがこの赤外レーザ光を吸収する率に基
    づいて、燃料蒸発ガスの空燃比を検出する燃料蒸発ガス
    空燃比検出手段と、 検出された燃料蒸発ガスの空燃比に基づいて、エンジン
    に供給する燃料量を減量補正する補正手段と、 この補正手段の出力に応じた燃料量をエンジンの吸気管
    に供給する燃料供給手段と、 を備えたことを特徴とするエンジンの燃料蒸発ガス処理
    装置。
  4. 【請求項4】複数の気筒を有し、各気筒に対応する吸気
    管にそれぞれ燃料を供給する複数の燃料供給手段を備え
    た多気筒エンジンの燃料蒸発ガス処理装置であって、 燃料タンク内の燃料蒸発ガスを一時的に吸着するキャニ
    スタと、 このキャニスタに吸着された燃料蒸発ガスをエンジンの
    特定の1気筒の吸気管に導くパージ通路と、 このパージ通路内の燃料蒸発ガスに赤外レーザ光を照射
    し、燃料蒸発ガスがこの赤外レーザ光を吸収する率に基
    づいて、燃料蒸発ガスの空燃比を検出する燃料蒸発ガス
    空燃比検出手段と、 検出された燃料蒸発ガスの空燃比に基づいて、前記燃料
    供給手段によりエンジンの前記特定の1気筒に供給する
    燃料量を減量補正する補正手段と、 を備えたことを特徴とするエンジンの燃料蒸発ガス処理
    装置。
  5. 【請求項5】燃料タンク内の燃料蒸発ガスを一時的に吸
    着するキャニスタと、 このキャニスタに吸着された燃料蒸発ガスをエンジンの
    吸気管に導くパージ通路と、 このパージ通路に2次空気を供給する2次空気供給装置
    と、 前記パージ通路内の燃料蒸発ガスに赤外レーザ光を照射
    し、燃料蒸発ガスがこの赤外レーザ光を吸収する率に基
    づいて、燃料蒸発ガスの空燃比を検出する燃料蒸発ガス
    空燃比検出手段と、 検出された燃料蒸発ガスの空燃比に基づいて、エンジン
    に供給する燃料量を減量補正する補正手段と、 この補正手段の出力に応じた燃料量をエンジンの吸気管
    に供給する燃料供給手段と、 前記燃料蒸発ガス空燃比検出手段により検出された燃料
    蒸発ガスの空燃比に基づいて、該空燃比が所定の範囲内
    となるように、前記2次空気供給装置による2次空気の
    供給量を制御する2次空気供給量制御手段と、 を備えたことを特徴とするエンジンの燃料蒸発ガス処理
    装置。
  6. 【請求項6】燃料タンク内の燃料蒸発ガスを一時的に吸
    着するキャニスタと、 このキャニスタに吸着された燃料蒸発ガスをエンジンの
    吸気管に導くパージ通路と、 このパージ通路に配設された第1の制御弁と、 前記キャニスタ及び前記第1の制御弁をバイパスして燃
    料タンク内の燃料蒸発ガスをエンジンの吸気管に導くバ
    イパス通路と、 このバイパス通路に配設された第2の制御弁と、 前記第1の制御弁上流のパージ通路内の燃料蒸発ガスに
    赤外レーザ光を照射し、燃料蒸発ガスがこの赤外レーザ
    光を吸収する率に基づいて、前記パージ通路内の燃料蒸
    発ガスの空燃比を検出する第1の燃料蒸発ガス空燃比検
    出手段と、 前記第2の制御弁上流のバイパス通路内の燃料蒸発ガス
    に赤外レーザ光を照射し、燃料蒸発ガスがこの赤外レー
    ザ光を吸収する率に基づいて、前記バイパス通路内の燃
    料蒸発ガスの空燃比を検出する第2の燃料蒸発ガス空燃
    比検出手段と、 前記第1及び第2の燃料蒸発ガス空燃比検出手段により
    検出された燃料蒸発ガスの空燃比を比較し、その比較結
    果に基づいて、前記第1及び第2の制御弁のうち、燃料
    蒸発ガスの空燃比が濃い側の通路の制御弁を開弁させる
    と同時に、空燃比が薄い側の通路の制御弁を閉弁させる
    制御弁制御手段と、 制御弁を開弁させている側の通路内の検出された燃料蒸
    発ガスの空燃比に基づいて、エンジンに供給する燃料量
    を減量補正する補正手段と、 この補正手段の出力に応じた燃料量をエンジンの吸気管
    に供給する燃料供給手段と、 を備えたことを特徴とするエンジンの燃料蒸発ガス処理
    装置。
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