JP3318846B2 - 融通設備制御装置 - Google Patents

融通設備制御装置

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JP3318846B2 JP11276893A JP11276893A JP3318846B2 JP 3318846 B2 JP3318846 B2 JP 3318846B2 JP 11276893 A JP11276893 A JP 11276893A JP 11276893 A JP11276893 A JP 11276893A JP 3318846 B2 JP3318846 B2 JP 3318846B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、供給設備、消費設備お
よび緩衝設備を有する複数のサブシステムが、融通設備
で互いに接続された融通システムの運用方法に関し、特
に、各サブシステムの運用責任の制約条件下において、
供給設備、消費設備あるいは融通設備に対して制御指令
を送出することによって、融通システム全体の運用を容
易化した融通設備制御装置に関する。
【0002】
【従来技術】たとえば上水道においては、黒沢:「水資
源計画」(朝倉書店)pp. 145-146記載のように、日本
の上水道は市町村の事業として建設され運営されてき
た。その名残で、現在でも市町村の縦割り運営になって
おり、既設設備の評価問題や料金制度の違いなどのた
め、なかなか広域運営に移行できないのが現状である。
【0003】また、水田用水においては、黒沢:「水資
源計画」(朝倉書店)p. 119 記載のように、用水需要
のパターンが季節ごとに異なる普通栽培・早期栽培・晩期
栽培が混在するにもかかわらず、用水調整系統が完備し
ていないために、各区画ごとに水需要最高量を維持しな
ければならないという問題が起こる。
【0004】また、冷却水を供給するための恒温槽にお
いては、たとえば負荷が24時間連続運転の計算機室か
または夜間は停止する工場かにより、冷却水の需要パタ
ーンは異なる。この需要パターンの相違を平準化するた
めには冷却水の融通が効果的と思われるが、計算機室と
工場が別会社の場合、自由に融通するわけにはいかな
い。このことは、コジェネによる温水供給の場合でも同
様である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、サブシス
テム間の融通で融通システム全体として運用上のメリッ
トが得られる場合でも、融通設備が整備されていなかっ
たり、融通方法が確立されていなかったりするために、
融通は必ずしも盛んに行なわれているとはいえない。
【0006】融通が盛んに行なわれていない原因として
は、融通設備そのものの不備と融通設備運用方法の不備
による。
【0007】そして、本発明では、後者の問題を、「サ
ブシステムは自らの需要は自らがまかなう責任を負わね
ばならないという原則(すなわち、できるだけ融通しな
い方がよい)」と「融通を活性化すると融通システム全
体として運用が容易になるなどのメリットが得られるこ
と(すなわち、できるだけ融通する方がよい)」の相反
性によるものととらえ、これを解決することを目的とし
ている。
【0008】すなわち、本発明の目的は、サブシステム
は自らの需要は自らがまかなう責任を負わねばならな
い、という原則を順守しつつ、かつ、融通を活性化する
ことにより融通システム全体として運用が容易になる融
通設備制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、着目対象物を供給する供給設備と、該供
給設備から供給される前記着目対象物を一時保有する緩
衝設備と、該緩衝設備が一時保有する前記着目対象物を
消費する消費設備とが設けられた複数のサブシステム
と、前記各サブシステムの緩衝設備に接続され各サブシ
ステム間で融通量を互いにやり取りする融通設備と、該
融通設備に対し着目対象物の目標融通量を指令すること
により、前記融通量を制御する融通量制御システムとを
備えた融通設備制御装置において、所定の時間範囲にお
ける前記各サブシステム内の着目対象物の供給と消費の
収支が、予め与えられた目標収支に一致するよう前記目
標融通量を決定する手段を設け、前記手段は、前記供給
設備から前記緩衝設備に供給される着目対象物供給量を
予測する着目対象物供給量予測機構を有し、前記着目対
象物供給量予測機構による予測と実績との誤差に基づい
て、前記目標収支と前記目標融通量を更新することを特
徴とする
【0010】また、本発明は、着目対象物を供給する供
給設備と、該供給設備から供給される前記着目対象物を
一時保有する緩衝設備と、該緩衝設備が一時保有する前
記着目対象物を消費する消費設備とが設けられた複数の
サブシステムと、前記各サブシステムの緩衝設備に接続
され各サブシステム間で融通量を互いにやり取りする融
通設備と、該融通設備に対し着目対象物の目標融通量を
指令することにより、前記融通量を制御する融通量制御
システムとを備えた融通設備制御装置において、所定の
時間範囲における前記各サブシステム内の着目対象物の
供給と消費の収支が、予め与えられた目標収支に一致す
るよう前記目標融通量を決定する手段を設け、前記手段
は、前記緩衝設備から前記消費設備に供給される着目対
象物消費量を予測する着目対象物消費量予測機構を有
し、前記着目対象物消費量予測機構による予測と実績と
の誤差に基づいて、前記目標収支と前記目標融通量を更
新することを特徴とする。
【0011】さらに、本発明は、着目対象物を供給する
供給設備と、該供給設備から供給される前記着目対象物
を一時保有する緩衝設備と、該緩衝設備が一時保有する
前記着目対象物を消費する消費設備とが設けられた複数
のサブシステムと、前記各サブシステムの緩衝設備に接
続され各サブシステム間で融通量を互いにやり取りする
融通設備と、該融通設備に対し着目対象物の目標融通量
を指令することにより、前記融通量を制御する融通量制
御システムとを備えた融通設備制御装置において、所定
の時間範囲における前記各サブシステム内の着目対象物
の供給と消費の収支が、予め与えられた目標収支に一致
するよう前記目標融通量を決定する手段を設け、前記手
段は、前記供給設備から前記緩衝設備に供給される着目
対象物供給量を予測する着目対象物供給量予測機構と、
前記緩衝設備から前記消費設備に供給される着目対象物
消費量を予測する着目対象物消費量予測機構とを有し、
前記着目対象物供給量予測機構による予測と実績との誤
差、および前記着目対象物消費量予測機構による予測と
実績との誤差に基づいて、前記目標収支と前記目標融通
量を更新することを特徴とする融通設備制御装置。
【0012】さらにまた、本発明は、着目対象物を供給
する供給設備と、該供給設備から供給される前記着目対
象物を一時保有する緩衝設備と、該緩衝設備が一時保有
する前記着目対象物を消費する消費設備とが設けられた
複数のサブシステムと、前記各サブシステムの緩衝設備
に接続され各サブシステム間で融通量を互いにやり取り
する第1融通設備とを備え、前記第1融通設備の融通量
が前記緩衝設備の保有する着目対象物保有量で決まる融
通設備制御装置において、融通量が融通量指令で決まる
第2融通設備を前記第1融通設備に並列に設けるととも
に、前記第1融通設備の融通量を検出し、その検出結果
に基づいて前記第2融通設備に対し目標融通量を指令す
る手段を設けたものである。
【0013】
【作用】本発明では、上記目的を、「ある時間範囲にお
いて、融通量の収支を無視できる程度に小さくするとい
う制約条件下で、供給量または消費量または融通量をで
きるだけ望ましい目標値に近付ける」という数学問題と
して定式化し、その解を求めることにより解決してい
る。融通量の収支が無視できる程度に小さくなるように
融通することで各サブシステムは自らの消費量を自らが
供給したことになり、しかも、供給量または消費量また
は融通量をできるだけ望ましい目標値に近付けることで
融通システム全体としての運用が容易になる。特に需給
不均衡のランダム雑音成分を積極的に融通でまかなうこ
とにより、ランダム雑音の相殺効果が得られ、需給バラ
ンスを維持することが容易になる。
【0014】また2本並列に融通設備が設けられている
とき、一方の融通設備を流れる融通流量と2本の融通設
備トータルとしての融通流量目標値とを検出し、それら
の偏差を他方の融通設備に流すローカルな制御装置を設
ける。これにより融通システム全体の制御を統括するグ
ローバルな制御装置からは、2本の並列な融通設備をあ
たかも1本の融通設備であるように扱うことができ、融
通システム全体の制御が容易になる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って説明す
る。まず、本発明の融通設備制御システムの全体構成を
図1により説明する。融通システム100は、サブシス
テム101,102,103と融通設備104,105
から構成されている。融通システム100は一般に、融
通設備を介して相互に接続された複数個のサブシステム
から構成されるが、図1では簡単のため、サブシステム
3個と融通設備2個だけ示した。
【0016】サブシステム101は供給設備101a、
緩衝設備101bおよび消費設備101cで、サブシス
テム102は供給設備102a、緩衝設備102bおよ
び消費設備102cで、サブシステム103は供給設備
103a、緩衝設備103bおよび消費設備103cで
それぞれ構成されている。そして、供給設備101aは
緩衝設備101bに対して着目対象物供給量101dを
供給し、供給設備102aは緩衝設備102bに対して
着目対象物供給量102dを供給し、供給設備103a
は緩衝設備103bに対して着目対象物供給量103d
を供給する。また、緩衝設備101bは消費設備101
cに対して着目対象物消費量101eを供給し、緩衝設
備102bは消費設備102cに対して着目対象物消費
量102eを供給し、緩衝設備103bは消費設備10
3cに対して着目対象物消費量103eを供給する。
【0017】さらに、融通設備104は緩衝設備101
bと102bの間で融通設備流量104fをやりとり
し、融通設備105は緩衝設備102bと103bの間
で融通設備流量105fをやりとりする。
【0018】本実施例では、融通システム100に対し
融通量制御システム110を適用する。融通量制御シス
テム110は、着目対象物供給量予測機構111、着目
対象物消費量予測機構112、目標融通量設定113、
目標収支設定114、融通量策定機構115、および融
通設備流量策定機構116から構成されている。着目対
象物供給量予測機構111は、供給設備101a〜10
3aにおける着目対象物供給量101d〜103dの予
測値121d〜123dを生成する。着目対象物消費量
予測機構112は、消費設備101c〜103cにおけ
る着目対象物消費量101e〜103eの予測値121
e〜123eを生成する。
【0019】着目対象物供給量予測機構111および着
目対象物消費量予測機構112の実現手段としては、た
とえば関根:「電力系統工学」(電気書院)pp.169-197
に記載された方法を適用してもよいし、人間が経験に
基づいて予測するという方法を適用してもよい。またこ
れらの機構は必須ではなく、後述の目標融通量設定11
3や融通量策定機構114がこれら予測結果を利用しな
いのであれば、111および112の機能は不要であ
る。
【0020】目標融通量設定113は、サブシステム1
01〜103の目標融通量131〜133を設定する。
目標収支設定114は、必要なら予測値121d〜12
3dおよび予測値121e〜123eを利用し、必要で
なければ利用しなくてもよい。目標収支設定114は、
ある与えられた時間範囲におけるサブシステム101〜
103の融通収支の目標値すなわち目標収支141〜1
43を設定する。融通量策定機構115は、目標収支1
41〜143を守ることを制約条件とし、その制約下に
おいて、目標融通量131〜133にできるだけ近い融
通量計画151〜153を策定する。融通設備流量策定
機構116は、融通量計画151〜153に従って融通
設備流量指令104gと105gを策定し、融通設備1
04と105に対して送出する。
【0021】(実施例1)以下、具体例を用いて本発明
を説明する。まず着目対象物供給量予測機構111は、
供給設備101a〜103aにおける着目対象物供給量
101d〜103dの予測値121d〜123dを生成
する。着目対象物供給量予測機構111が必要になる具
体例としては、風力発電による電力供給設備、逆潮流を
許した場合のコジェネ発電がある。またこれは設備では
なく自然現象であるが、雨水によって水を供給される貯
水池では、雨量を予測する必要がある。ここでは供給設
備101a〜103aは供給量をある程度自由に制御で
きる場合を想定し、必要なだけ供給するものとする。す
なわち本想定においては、着目対象物供給量予測機構1
11は不必要である。
【0022】着目対象物消費量予測機構112は、消費
設備101c〜103cにおける着目対象物消費量10
1e〜103eの予測値121e〜123eを生成す
る。着目対象物消費量予測機構112が必要になる具体
例としては、冷却水や電力などの消費量がある。いま着
目対象物消費量が、着目対象物消費量予測機構112に
よって図2のように予測されたとする。
【0023】目標融通量設定113は、サブシステム1
01〜103の目標融通量131〜133を設定する。
目標融通量とは、各サブシステムが自らの都合だけを考
慮して設定する着目対象物の融通量で、その融通量を
「他のどのサブシステムから融通するか」「どの融通設
備を用いて融通するか」などの条件は考慮に入れなくて
もよい。いま着目対象物を供給設備101a〜103a
の設備の都合により、着目対象物供給量101d〜10
3dは時間的に変化しないことが望ましい場合を想定
し、着目対象物供給量101d〜103dは図3の実線
161〜163のようになることが最も望ましいとす
る。しかも緩衝設備101b〜103bの容量は小さ
く、できるだけ各時点各サブシステム毎に供給量と消費
量バランスを維持する必要があるものとする。このよう
な想定があてはまる場合としては、熱供給システムにお
いて、ボイラの出力を急激に変化させることができず、
かつ、温水タンクの容量が小さい場合が考えられる。
【0024】さてこれらを考慮して、目標融通量設定1
13では「図3の実線161〜163と点線121e〜
123eの各時点各サブシステム毎の偏差を融通でうめ
る」という方針をたて、サブシステム101〜103の
目標融通量として図4の131〜133を設定する。な
おここでは適用しないが、目標融通量設定113の手法
としては、以下のような方法も考えられる。1つは、供
給設備101a〜103aの設備的制約により供給量1
01d〜103dを時間的変化を速くできない場合、予
測値121e〜123eから遅い変動成分だけを抽出
し、それを目標融通量131〜133とする方法であ
る。このための手法は、たとえば竹村:「システム技法
ハンドブック」(日本理工出版会)pp. 384-386 記載の
移動平均法あるいは指数平滑法がある。その他の方法と
して、人間が経験に基づき総合的判断により目標融通量
131〜133を設定する方法も考えられる。
【0025】目標収支設定114は、ある与えられた時
間範囲におけるサブシステム101〜103の融通収支
の目標値すなわち目標収支141〜143を設定する。
本実施例で「ある与えられた時間範囲」とは、第1時点
から第4時点までである。ここでは「各サブシステムは
トータルとして自らの消費量は自らが供給すべきであ
る」という考え方を採用して、目標収支141〜143
はそれぞれ0に設定する。この想定が成り立つ場合とし
ては、熱供給システムを有する3つのビルがそれぞれ別
会社で運営されており、かつ、互いに温水のやりとりが
できるようにポンプ付きの配管が設置されているとき
に、1日の温水のやりとりの収支を0にしたい場合が考
えられる。なお本発明を適用する際、一般にはすべての
サブシステムについて目標収支を設定する必要はない
が、本実施例では3つのサブシステムすべてについて目
標収支141〜143を設定することにする。
【0026】融通量策定機構115は、目標収支141
〜143を守ることを制約条件とし、その制約下におい
て、目標融通量131〜133にできるだけ近い融通量
計画151〜153を策定する。融通量計画とは、各サ
ブシステムが融通によってやりとりすべき着目対象量の
計画である。なお融通量計画の策定においては、他のど
のサブシステムに対して融通を授受するかはまだ決定し
ない。本実施例では以下の手法を適用する。すなわち、
融通量計画策定問題を定式化1のように定式化し、定式
化1の解を融通量計画151〜153とする。
【0027】
【数1】
【0028】定式化1は竹村:「システム技法ハンドブ
ック」(日本理工出版会)pp. 244-248 記載のラグラン
ジュの未定乗数法を用いて解くことができる。定式化1
において、目的関数は、融通量計画151〜153をで
きるだけ目標融通量131〜133に近付けることを考
慮したものである。第1制約条件はキルヒホッフの法則
である。第2制約条件は各サブシステム101〜103
の融通量計画151〜153の収支を目標収支と一致さ
せるための制約である。
【0029】さて定式化2の解すなわち融通量計画15
1〜153は図5のようになる。図5により、目標融通
量131〜133に近い融通量計画151〜153が得
られたことがわかる。対象としている融通システムが複
数のビルの熱供給システムであるとすると、各ビルが授
受する温水量の計画値が得られたことになる。この計画
値では、温水量をやりとりする相手先がどのビルである
かはまだ決定されていないが、キルヒホッフの法則を制
約として考慮しているので、ビル群全体としての融通量
の過不足は発生しない。参考のために融通量計画151
〜153の融通を実施したときの供給量を計算すると、
図6の171〜173のようになり、171〜173が
望ましい供給量161〜163にかなり近くなっている
ことがわかる。このことは、もし融通が0なら121e
〜123eに等しい供給量が必要になることを考慮する
と、より明確に認識できる。以後171〜173を供給
計画値とよぶ。
【0030】最後に、融通設備流量策定機構116は、
いま求めた融通量計画151〜153の融通を実際に行
なうための、各融通設備104,105に対する融通設
備流量指令104g,105gを策定する。すなわちど
のサブシステム間でどれだけの量を融通するかを決定す
る。本実施例では融通設備流量策定機構116の手法と
して、以下の手法を適用する。すなわち、融通設備流量
策定問題を定式化2のように定式化し、定式化2の解を
融通設備流量指令104gおよび105gとする。
【0031】
【数2】
【0032】定式化2は、定式化1と同様、竹村:「シ
ステム技法ハンドブック」(日本理工出版会)pp. 244-
248 記載のラグランジュの未定乗数法を用いて解くこと
ができる。定式化2において、目的関数は、融通設備流
量指令104g,105gをできるだけ小さくしようと
するものである。第1制約条件は、各サブシステム10
1〜103について、融通設備流量指令の総計を融通量
計画151〜153に一致させるためのものである。第
2制約条件は、融通設備流量の流れの向きを考慮したと
きに物理的整合性を維持するためのものである。第3制
約条件は、存在しない融通設備に対して融通設備流量指
令を送出できないという当然の制約である。融通システ
ムの構成がループを含まない場合、定式化2の解は、制
約条件だけから一意に決まる。図1はループを含まない
ので、融通設備流量指令104g,105gは制約条件
だけから一意に決まり、その結果は図7のようになる。
融通システムが、ポンプ付き配管で連結された複数のビ
ルの熱供給システムの場合、ポンプ付き配管に流すべき
温水量がこれにて決定できたことになる。
【0033】なお以上において、添え字のある記号Xij
などと図における記号151〜153などとの関係を明
確にするために、表1にAij、表2にBj、表3にXi
j、表4にYijkをまとめて表示しておく。表4では、定
式化2の第2制約条件および第3制約条件から自明なも
のは省略した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】定式化1において第2制約条件は、融通量
計画Xijそのものの総和に関する制約条件であるが、融
通量の価値が時間帯によって異なる場合などでは、Xij
の重みつき和に関する制約条件とすればよい。この場合
も上と同様の方法で解くことができる。
【0039】定式化1および定式化2において目的関数
は任意で、解析的に解けない場合には西川ほか:「最適
化」(岩波書店)pp. 61-77 記載の非線形最適化手法を
適用すればよい。
【0040】ここまでの例は、予測着目対象物消費量1
21e〜123eを予測し、それに合うような融通設備
流量指令104g,105gを策定する例であった。こ
の考え方は、予測着目対象物消費量121d〜123d
を予測し、それに合うような融通設備流量指令104
g,105gを策定する場合にも容易に応用できる。
【0041】以上述べたように本実施例によれば、供給
量を図6のように平滑化することができ、かつ、各サブ
システムは自らの消費量の変動を自らが供給するような
融通設備流量を得ることができる。
【0042】(実施例2)ここでは実施例1の計画に基
づいて時点2まで運用したが、実際の着目対象物消費量
201e〜203eと予測着目対象物消費量121e〜
123eの偏差のため、計画の修正が必要になった場合
を想定する。
【0043】図8に時点2までの着目対象物消費量20
1e〜203eを示す。すなわち時点2において、サブ
システム101では実績が予測を40だけ上回り、サブ
システム102では実績が予測を20だけ上回り、サブ
システム103では実績が予測を20だけ下回った。い
ま時点2までの着目対象物供給量101d〜103dと
融通設備流量104f,105fがそれぞれ、供給計画
値171〜173と融通設備流量指令104g,105
gのとおりであったとする。このとき時点2の着目対象
物消費量201e〜203eと予測着目対象物消費量1
21e〜123eとの偏差は、緩衝設備101b〜10
3bの一時保有量の増減によって吸収される。実施例1
と同様、緩衝設備101b〜103bの容量が小さいも
のとすると、一時保有量の増減は好ましくないので、時
点3および時点4でもとの一時保有量に戻す必要があ
る。そこで目標融通量設定113では、目標融通量を図
9の211〜213のように設定する。目標融通量21
1〜213は、実施例1で得られた融通設備流量指令1
04g,105gの時点4の値はそのままにし、時点3
の値を実績と予測の偏差分だけ補正したものである。
【0044】目標収支設定114は、時点3から時点4
までの時間範囲における目標収支を修正する。時点1〜
時点4における融通収支を0にするためには、時点3か
ら時点4までにおける目標収支は表5のように設定する
必要がある。目標融通量と目標収支をそれぞれ図9と表
5のように設定することのねらいは、時点1から時点4
までのトータルの融通量を0にするという制約のもと
で、時点3の融通により緩衝設備の一時保有量をできる
だけもとに戻すことである。
【0045】
【表5】
【0046】融通量策定機構115は、目標収支を守る
ことを制約条件とし、その制約下において、目標融通量
211〜213にできるだけ近い融通量計画221〜2
23を策定する。実施例1と同様の考えにより、本実施
例でも定式化3の解を221〜223とする。
【0047】
【数3】
【0048】定式化3を解くと、図10のように融通量
計画221〜223が得られる。いま得られた融通量計
画221〜223と、もとの融通量計画231〜233
を図11に示す。231〜233は、実施例1の融通量
計画151〜153のうち時点3および時点4の部分だ
けを取り出したものである。図11においてもとの融通
量計画221と修正後の融通量計画231を比較する
と、時点3の融通流出量が減少し、時点4の融通流出量
が増加している。まず時点3の融通流出量が減少させた
のは、時点2において実際の消費量が予測よりも大き
く、緩衝設備の一時保有量を余分に利用することになっ
てしまったので、時点3の流出量を減らすことによりで
きるだけ一時保有量を減らさないようにしたものであ
る。時点4の融通流出量が増加させたのは、時点3にお
いて流出量を減らしたので融通収支を0にするためには
増加させることが必要だからである。図11のその他の
直線も同様の解釈のしかたにより、融通量計画の修正が
合理的であることがわかる。
【0049】修正後の融通量計画221〜223を実行
するための融通設備流量指令204g,205gは図1
2のようになる。
【0050】以上述べたように本実施例によれば、消費
量の予測と実績の違いを考慮して融通量を修正すること
ができ、オンラインでの融通量の調整を合理的に実行す
ることができる。
【0051】(実施例3)次に、図13のように、供給
設備101a〜103aに対して供給量指令101h〜
103hを送出することにより、融通設備流量104
f,105fを制御するシステム構成を考える。実施例
1と同様の考えで図5の融通量計画151〜153が得
られたとし、この計画を実現するための供給量指令10
1h〜103hを策定することが以下で扱う問題であ
る。いま各緩衝設備101b〜103bの着目対象物保
有量を301〜303とするとき、各サブシステム10
1〜103の融通量311〜313は以下の計算式に基
づいて決まるものとする。
【0052】
【数4】
【0053】このとき供給量指令を求める問題を定式化
4のように定式化し、定式化4の解を供給量指令101
h〜103hとする。
【0054】
【数5】
【0055】定式化4はラグランジュの未定乗数法で解
析的に解けるが、解析的に解けない場合は、西川ほか:
「最適化」(岩波書店)pp. 61-77 記載の非線形最適化
手法を適用して解けばよい。
【0056】以上述べたように本実施例を適用すれば、
サブシステムごとの融通収支が0になるような供給量制
御を行なうことができる。
【0057】さて、これまで消費量が図2の121e〜
123eのように変動する場合を対象としてきたが、こ
れにランダム雑音が重畳した波形すなわち図14の30
1〜303のように変動する場合でも、これまでに得ら
れた解をそのまま適用することができる。その理由はラ
ンダム雑音はある程度の長い時間では正負が相殺し合う
ので融通収支に影響を与えないからである。この考えを
発展させると、着目対象物供給量予測機構111や着目
対象物消費量予測機構112ではランダム雑音を除いた
変動成分だけを予測すれば十分ということになる。
【0058】(実施例4)図15のように、融通設備が
第1融通設備106と107からなり、第1融通設備1
06と107は、直接、融通設備流量指令で流量を制御
することができない場合、第1融通設備106と107
と並行に、流量を直接制御できる第2融通設備108と
109を設置し、第2融通設備108と109に対して
融通設備流量指令を送出することにより融通量を制御す
ることを考える。
【0059】このためには以下の手段をとればよい。第
1融通設備106と第2融通設備108の組を融通設備
組401とし、第1融通設備107と第2融通設備10
9の組を融通設備組402とする。この場合は、図16
のように融通設備組401,402をそれぞれ1つの融
通設備単位と考えることにより、実施例1および2と同
様の考えを適用すればよい。さらに融通設備組401,
402は図17の構成とし、第1融通設備の融通設備流
量と、融通設備流量指令との偏差を、第2融通設備に分
担させることが必要になる。図17で、第2融通設備制
御装置411は、融通設備流量指令401gを取り込
み、かつ、第1融通設備流量106fを検出し、融通設
備流量指令401gと第1融通設備流量106fとの偏
差を第2融通設備流量指令108gとして送出する。第
2融通設備制御装置412も同様に動作する。なお融通
収支を目標収支と一致させる必要がない場合などでは、
融通設備流量指令401gと402gの策定に、必ずし
も融通量制御システム110を適用する必要はない。こ
のような場合、図17の構成をとりさえすれば、与えら
れた任意の融通設備流量指令401gと402g通りの
流量制御ができる。
【0060】以上述べたように本実施例によれば、もと
の融通設備が、直接、融通設備流量指令で流量を制御す
ることができない場合でも、融通設備流量指令を用いて
流量制御することが可能になる。
【0061】なお検出した第1融通設備流量106fに
ランダム雑音が含まれる場合には、ランダム雑音を除去
して第2融通設備流量指令108gを求めればよい。そ
の理由の1つは、時間軸で見たときに、ランダム雑音は
融通収支に影響を与えないからである。もう1つの理由
は、ある時間断面で見たときに、複数サブシステム間の
ランダム雑音のばらつきは、サブシステムが多くつなが
り、融通システムの規模が大きくなるほど、相殺の効果
により抑えられるからである。この効果は、たとえば関
根:「電力系統工学」(電気書院)p. 49 記載に記載さ
れている。
【0062】(実施例5)水稲栽培では、黒沢:「水資
源計画」(朝倉書店)pp. 118-120 に記載されるよう
に、労力配分上の都合や、米作の前後における他の有利
な作物との作付け期間の調整の必要性から、早期栽培や
晩期栽培が実施される場合がある。晩期栽培、普通栽培
および早期栽培では、図18のように日減水深(用水需
要量)が季節により異なる。降水量の季節変動が日減水
深の変動と一致していれば問題ないが、現実にはそのよ
うになるとは限らない。したがって晩期、普通および早
期栽培の選択は、降水量の季節変動から制限を受けてい
るのが現状である。
【0063】このような場合、図19のように、各区画
501〜503ごとに降水量501d〜503dを着目
対象物供給量と考え、日減水深501e〜503eを着
目対象物消費量と考え、溜め池501b〜503bを緩
衝設備と考え、各区画の溜め池間にポンプなどを備えた
融通設備504,505を設け、本発明の融通設備制御
システムを構成すれば、晩期、普通および早期栽培の選
択において降水量の季節変動による制約を緩和すること
ができる。
【0064】なお、本実施例の適用に際しては、日減水
深501e〜503eの予測をもとに融通量を計画して
もよいし、日減水深501e〜503eの検出値と予測
との誤差ををもとに融通計画を修正してもよい。
【0065】(実施例6)近年、都市の形態は、ドーナ
ツ化現象に代表されるように、オフィスタウンとベッド
タウンに分離されてきている。上水道の需給に着目する
と、オフィスタウンでは昼の需要が大きく、逆にベッド
タウンでは夜の需要が大きくなる。ところが多くの市町
村では、各々独立に上水道を運営しているので、これら
需要変動に対して市町村ごとに対応しているのが現状で
ある。適度な水圧維持のためには需要変動は好ましくな
い。
【0066】上水道において、図20のように、各市町
村ごとに取水量601d〜603dを着目対象物供給量
と考え、給水量601e〜603eを着目対象物消費量
と考え、浄水池601b〜603bを緩衝設備と考え、
各資料村の浄水池間にポンプなどを備えた融通設備60
4,605を設け、本発明の融通設備制御システムを構
成すれば、適度な水圧を容易に維持することができる。
なお、市町村ごとに水道料金が異なるので、融通量は水
道料金に応じた重みをつけて評価する必要がある。
【0067】なお、本実施例の適用に際しては、浄水需
要の予測をもとに融通量を計画してもよいし、浄水需要
の検出値と予測との誤差ををもとに融通計画を修正して
もよい。
【0068】(実施例7)電力供給では、図21のよう
に、地域により需要変動のパターンが異なる。電力の場
合、需要と供給の不均衡は周波数偏差から検出できる。
すなわち電力需要は周波数偏差から推定できる。したが
って図22のように、発電機出力901d〜903dを
着目対象物供給量と考え、電力需要量901e〜903
eを着目対象物消費量と考え、電力系統901b〜90
3bを緩衝設備と考え、各地域の電力系統間に直流連系
線を設け、実施例4の融通設備制御システムを構成すれ
ば、需要変動を平準化し、特に電力系統の運用を容易に
することができる。この際、実施例4に記載のように、
ランダム雑音成分は自由に融通されるようにすれば、地
域間のランダム雑音相殺の効果も期待できる。
【0069】なお、本実施例の適用に際しては、電力需
要の予測をもとに融通量を計画してもよいし、電力需要
の検出値と予測との誤差ををもとに融通計画を修正して
もよい。
【0070】(実施例8)温水供給では、図23のよう
に、商用か生活用かにより需要の傾向が異なる。隣接す
る建物の一方が商用ビル、他方が住宅であり、かつ、そ
れぞれが温水供給設備を保有しているとする。このと
き、図24のように、温水供給量701d〜703dを
着目対象物供給量と考え、温水需要量701e〜703
eを着目対象物消費量と考え、温水槽701b〜703
bを緩衝設備と考え、各ビルの温水槽間にポンプなどを
備えた融通設備704,705を設け、本発明の融通設
備制御システムを構成すれば、需要変動を平準化し、温
水供給設備の運用を容易にすることができる。
【0071】なお、本実施例の適用に際しては、温水需
要の予測をもとに融通量を計画してもよいし、温水需要
の検出値と予測との誤差ををもとに融通計画を修正して
もよい。
【0072】(実施例9)冷却水供給では、図25のよ
うに、供給対象が24時間連続運転の計算機室か、夜間
は停止する工場かにより負荷変動の傾向が異なる。冷却
水の需要は、使用後の冷却水温度から検出でき、冷却水
温度が高ければ需要は小さく、低ければ大きい。この場
合、図26のように、冷熱機出力801d〜803dを
着目対象物供給量と考え、冷却水需要量801e〜80
3eを着目対象物消費量と考え、冷却水槽801b〜8
03bを緩衝設備と考え、各ビルの冷却水槽間にポンプ
などを備えた融通設備804,805を設け、本発明の
融通設備制御システムを構成すれば、需要変動を平準化
し、冷熱機の運用を容易にすることができる。なお冷却
水槽の容量にあまり余裕がない場合、冷却されるべき水
と冷却されたあとの水の入出量を一致させることが望ま
しい。この場合、これら2種類の水をそれぞれ融通でき
るように、融通設備を2本並列に設けることが望まし
い。
【0073】なお、本実施例の適用に際しては、冷却水
需要の予測をもとに融通量を計画してもよいし、冷却水
需要の検出値と予測との誤差ををもとに融通計画を修正
してもよい。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
収支が無視できる程度に小さくなるような融通量を融通
することで、トータルとして各サブシステムは自らの需
要を自らがまかなったことになり、しかも、需要変動を
望ましい特性に近付けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】融通設備に指令を出す場合のシステム構成図で
ある。
【図2】予測着目対象物消費量を示した図である。
【図3】着目対象物供給量の所望値を示した図である。
【図4】目標融通量を示した図である。
【図5】融通量計画を示した図である。
【図6】供給計画値を示した図である。
【図7】融通設備流量指令を示した図である。
【図8】着目対象物消費量を示した図である。
【図9】オンライン修正後の目標融通量を示した図であ
る。
【図10】オンライン修正後の融通量計画を示した図で
ある。
【図11】オンライン修正後の融通量計画を示した図で
ある。
【図12】オンライン修正後の融通設備流量指令を示し
た図である。
【図13】供給設備に指令を出す場合のシステム構成図
である。
【図14】ランダム雑音が重畳した着目対象物消費量を
示した図である。
【図15】第1第2の融通設備を含む融通システム構成
図である。
【図16】第1第2の融通設備を含むシステム構成図で
ある。
【図17】第1第2の融通設備の制御システム構成図で
ある。
【図18】水稲用水の日減水深の季節変化を示した図で
ある。
【図19】水稲用水の融通制御システム構成図である。
【図20】上水道の融通制御システム構成図である。
【図21】電力需要の変動パターン例を示した図であ
る。
【図22】電力供給の融通制御システム構成図である。
【図23】温水需要の変動パターン例を示した図であ
る。
【図24】温水供給の融通制御システム構成図である。
【図25】冷却水需要の変動パターン例を示した図であ
る。
【図26】冷却水供給の融通制御システム構成図であ
る。
【符号の説明】
100 融通システム 101〜103 サブシステム 101a〜103a 供給設備 101b〜103b 緩衝設備 101c〜103c 消費設備 101d〜103d 着目対象物供給量 101e〜103e 着目対象物消費量 104,105 融通設備 104f,105f 融通設備流量 104g,105g 融通設備流量指令 110 融通量制御システム 111 着目対象物供給量予測機構 112 着目対象物消費量予測機構 113 目標融通量設定 114 目標収支設定 115 融通量策定機構 116 融通設備流量策定機構 121d〜123d 予測着目対象物供給量 121e〜123e 予測着目対象物消費量 131〜133 目標融通量 141〜143 目標収支 151〜153 融通量計画
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 諸岡 泰男 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 下田 誠 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (56)参考文献 特開 平4−142606(JP,A) 特開 平6−131004(JP,A) 特開 平5−35714(JP,A) 栗原 郁夫、他1名,自律的な分散方 式による電力系統の監視制御論理の開 発,電気学会論文誌B,日本,社団法人 電気学会,1991年11月20日,第111巻, 第11号,1199−1207 岩瀬 史幸、他4名,大規模電力系統 における分散型電圧制御方式,電気学会 論文誌B,日本,社団法人電気学会, 1992年 4月20日,第112巻,第4号, p.324−330 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 13/02 G06F 15/20 G06F 17/60 H02J 3/00 E03B 1/00 E03C 1/00 - 1/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着目対象物を供給する供給設備と、該供
    給設備から供給される前記着目対象物を一時保有する緩
    衝設備と、該緩衝設備が一時保有する前記着目対象物を
    消費する消費設備とが設けられた複数のサブシステム
    と、 前記各サブシステムの緩衝設備に接続され各サブシステ
    ム間で融通量を互いにやり取りする融通設備と、 該融通設備に対し着目対象物の目標融通量を指令するこ
    とにより、前記融通量を制御する融通量制御システムと
    を備えた融通設備制御装置において、 所定の時間範囲における前記各サブシステム内の着目対
    象物の供給と消費の収支が、予め与えられた目標収支に
    一致するよう前記目標融通量を決定する手段を設け、 前記手段は、前記供給設備から前記緩衝設備に供給され
    る着目対象物供給量を予測する着目対象物供給量予測機
    構を有し、前記着目対象物供給量予測機構による予測と
    実績との誤差に基づいて、前記目標収支と前記目標融通
    量を更新することを特徴とする融通設備制御装置。
  2. 【請求項2】 着目対象物を供給する供給設備と、該供
    給設備から供給される前記着目対象物を一時保有する緩
    衝設備と、該緩衝設備が一時保有する前記着目対象物を
    消費する消費設備とが設けられた複数のサブシステム
    と、 前記各サブシステムの緩衝設備に接続され各サブシステ
    ム間で融通量を互いにやり取りする融通設備と、 該融通設備に対し着目対象物の目標融通量を指令するこ
    とにより、前記融通量を制御する融通量制御システムと
    を備えた融通設備制御装置において、 所定の時間範囲における前記各サブシステム内の着目対
    象物の供給と消費の収支が、予め与えられた目標収支に
    一致するよう前記目標融通量を決定する手段を設け、 前記手段は、前記緩衝設備から前記消費設備に供給され
    る着目対象物消費量を予測する着目対象物消費量予測機
    構を有し、前記着目対象物消費量予測機構による予測と
    実績との誤差に基づいて、前記目標収支と前記目標融通
    量を更新することを特徴とする融通設備制御装置。
  3. 【請求項3】 着目対象物を供給する供給設備と、該供
    給設備から供給される前記着目対象物を一時保有する緩
    衝設備と、該緩衝設備が一時保有する前記着目対象物を
    消費する消費設備とが設けられた複数のサブシステム
    と、 前記各サブシステムの緩衝設備に接続され各サブシステ
    ム間で融通量を互いにやり取りする融通設備と、 該融通設備に対し着目対象物の目標融通量を指令するこ
    とにより、前記融通量を制御する融通量制御システムと
    を備えた融通設備制御装置において、 所定の時間範囲における前記各サブシステム内の着目対
    象物の供給と消費の収支が、予め与えられた目標収支に
    一致するよう前記目標融通量を決定する手段を設け、 前記手段は、前記供給設備から前記緩衝設備に供給され
    る着目対象物供給量を予測する着目対象物供給量予測機
    構と、前記緩衝設備から前記消費設備に供給される着目
    対象物消費量を予測する着目対象物消費量予測機構とを
    有し、前記着目対象物供給量予測機構による予測と実績
    との誤差、および前記着目対象物消費量予測機構による
    予測と実績との誤差に基づいて、前記目標収支と前記目
    標融通量を更新することを特徴とする融通設備制御装
    置。
  4. 【請求項4】 着目対象物を供給する供給設備と、該供
    給設備から供給される前記着目対象物を一時保有する緩
    衝設備と、該緩衝設備が一時保有する前記着目対象物を
    消費する消費設備とが設けられた複数のサブシステム
    と、 前記各サブシステムの緩衝設備に接続され各サブシステ
    ム間で融通量を互いにやり取りする第1の融通設備とを
    備え、前記第1融通設備の融通量が前記緩衝設備の保有
    する着目対象物保有量で決まる融通設備制御装置におい
    て、 融通量が融通量指令で決まる第2融通設備を前記第1融
    通設備に並列に設けるとともに、前記第1融通設備の融
    通量を検出し、その検出結果に基づいて前記第2融通設
    備に対し目標融通量を指令する手段を設けたことを特徴
    とする融通設備制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項に記載の融通設備制御装置にお
    いて、前記手段は、所定の時間範囲における前記サブシ
    ステムの着目対象物の供給と消費の収支が、予め与えら
    れた目標収支に一致するよう前記目標融通量を策定する
    とともに、前記目標融通量と検出された前記第1融通設
    備の融通量との偏差を目標融通量指令として前記第2融
    通設備に送出することを特徴とする融通設備制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項に記載の融通設備制御装置にお
    いて、前記手段は、検出された第1融通設備の融通量を
    複数の融通量成分の和に分解し、その複数の融通量成分
    のうち所定の時間範囲における前記収支が無視できる程
    度に小さくなる成分を例外成分とし、前記目標融通量と
    前記検出された第1融通設備の融通量との偏差から例外
    成分を差し引いたものを目標融通量指令として前記第2
    融通設備に送出することを特徴とする融通設備制御装
    置。
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