JP3318804B2 - 差圧センサ - Google Patents

差圧センサ

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JP3318804B2
JP3318804B2 JP12978894A JP12978894A JP3318804B2 JP 3318804 B2 JP3318804 B2 JP 3318804B2 JP 12978894 A JP12978894 A JP 12978894A JP 12978894 A JP12978894 A JP 12978894A JP 3318804 B2 JP3318804 B2 JP 3318804B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、両面受圧形式のダイヤ
フラムの起歪部の一方の面に設けた歪ゲージを利用して
当該ダイヤフラムの起歪部の各側に導入される圧力流体
の差圧を測定する差圧センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の差圧センサの構造の一例を図5に
示す。図5において、51は複数のハーメチックシール
部を有するハーメチック部材(密閉用部材の意味、以下
同じ)で、52は上記の各ハーメチックシール部に封止
状態で固定された信号入出力線である。ハーメチックシ
ール部51の数は、信号入出力線52の本数と一致して
いる。信号入出力線52は、差圧センサの内部に配置さ
れる差圧検出用の電気ユニットに対し外部から給電し、
あるいは当該電気ユニットの検出作用に基づいて出力さ
れる検出信号を外部に取り出す働きを有する導線であ
る。またハーメチック部材51は、例えば圧油が導入さ
れることにより高圧状態にある差圧センサ内部の空間6
0から、上記信号入出力線52を高い封止性を保持した
状態で外部に引き出す働きを有する部材であり、この働
きを有する部分として上記のハーメチックシール部が、
複数の信号入出力線52のそれぞれに対応して設けられ
る。ハーメチックシール部は、例えば、信号入出力線5
2を貫通させる孔と、信号入出力線52を貫通させた状
態の上記孔の中に充填されることによりこの孔を塞ぐ樹
脂等とにより構成される。ハーメチックシール部の構造
は、従来より各種の構造が提案されており、本発明では
任意なハーメチックシール構造を採用することができる
ので、図1においてハーメチックシール部について特別
に図示せず、信号入出力線52のみを破線で示してい
る。
【0003】ハーメチック部材51は、本体部53の中
央部に形成された例えば断面形状がほぼ円形である収容
凹部54中において、図5における上方の開口部位置に
配置される。ハーメチック部材51と本体部53の収容
凹部54との間にはOリング55が介設され、これによ
って接触部に形成される隙間部分の封止性能を保持して
いる。なお本発明に係る差圧センサが、例えば、油圧シ
ョベル等の油圧機器における油路各部の差圧を検出する
ために利用される場合において、本体部53は、当該油
圧機器における例えば主要油路近傍の壁部に該当し、図
5では当該壁部の一部を取り出してその断面を示してい
る。
【0004】56は、好ましくは金属材で作られたダイ
ヤフラムである。ダイヤフラム56は収容凹部54の底
部に配設される。ダイヤフラム56と収容凹部54との
間にはOリング57が介設され、隙間部分を封止してい
る。ダイヤフラム56の上部中央部分には、ほぼ膜状の
起歪部56aが形成される。起歪部56aは両側から異
なる圧力を受け、それらの圧力差に基づいて歪みを生じ
る起歪部として働く。圧力を与える流体としては、例え
ば油圧機器の内部を流れる作動油である。起歪部56a
の一方の面(図示例では上面)には差圧検出用成膜部5
8(以下成膜部58という)が形成される。この成膜部
58は半導体成膜技術を適用することで作製され、その
中には例えば4つの歪みゲージが含まれ、これらの歪み
ゲージはホイートストンブリッジ回路を構成するように
電気的に接続され、かつ所定の電圧が印加されて電気的
平衡状態に保持されている。起歪部56aの上下の各側
には異なる圧力A,Bを有する流体が導びかれ、それら
の圧力の印加によって起歪部56aに歪みが生じ、この
歪み量に対応して各歪みゲージの抵抗値が変化して平衡
状態がくずれ、ホイートストンブリッジ回路の出力端か
ら差圧に対応する電圧が出力される。
【0005】ハーメチック部材51とダイヤフラム56
との間には筒体状のスペーサ59が配置される。このス
ペーサ59によりハーメチック部材51とダイヤフラム
56との間に所要の空間60が形成される。この空間に
は圧力Bの流体が導入され、当該空間は、圧力流体(圧
力Bの流体)の圧力に応じて高圧状態になっている。ま
たこの空間内には、成膜部58の入出力端と各信号入出
力線52の下端部とを電気的に接続する導線61が配置
される。信号入出力線52によって外部に導出された信
号は増幅器(図示せず)に導かれる。
【0006】上記構造を有する従来の差圧センサによれ
ば、成膜部58を有するダイヤフラム56と、ハーメチ
ックシール部を有するハーメチック部材51とをそれぞ
れ別々の工程で作り、その後に成膜部58の入出力端と
各信号入出力線52の下端部との間を例えば導線61で
接続する。さらに詳しく述べると、ダイヤフラム56の
上面に導線61を接着し、その後にワイヤボンドまたは
導電性接着剤を用いて歪ゲージへの入力または歪みゲー
ジからの出力を行えるように導線61に対する接続を行
う。導線61の上端は各信号入出力線52の下端部にハ
ンダ等の手段により接続される。その後、ダイヤフラム
56とハーメチック部材51を、スペーサ59を介設し
つつ収容凹部54の内部に組み込む。さらに、本体部5
3へその他の部品を組み付けた後、カバー部材62を取
り付け、複数のボルト63を用いてセンサ全体を固定す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の差圧センサで
は、ダイヤフラム等の各種の部品を本体部に組み込み、
締結手段として複数のボルトを利用して固定する組立て
構造を採用していたため、センサの大型化を招き、さら
にセンサ固定用ボルト部からの応力の影響を受け、検出
性能を低下させるという問題を有していた。この問題は
上記構造以外の類似の構造を有する差圧センサについて
一般的に生じる問題である。
【0008】本発明の目的は、第1に電子ビーム溶接等
のビーム溶接や通常の溶接を利用して製作することによ
り差圧センサを小型に作ることを企図し、第2に上記ビ
ーム溶接を容易に行えるセンサ構造を有することを企図
し、第3に差圧センサの溶接部や締付けトルクによる取
付けネジ部の歪みに起因するダイヤフラムの初期歪みを
低減することを企図し、第4に溶接部の影響が圧力流体
に影響を与えるのを低減し、第5に高い検出精度を発揮
することを企図した差圧センサを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る差圧センサ
は、起歪部の一方の面に差圧検出部が設けられた両面受
圧形式のダイヤフラムと、流体通路部から異なる圧力の
流体を取り込みダイヤフラムの起歪部の両面の各側に導
入する第1および第2の導入通路を有するものであり、
さらに、外周部に取付けネジ部を備えた柱体形状を有
し、ダイヤフラムが接合される環状支持部が外側端面部
の中央部に凸型段部状に形成され、第1の導入通路が環
状支持部の内側領域に通じかつ第2の導入通路が環状支
持部の外側領域に通じるようにそれぞれ形成され、取付
けネジ部によって流体通路部に固定されるセンサ取付け
部と、筒型形状を有し、一方の開口端部がセンサ取付け
部の外側端面部の周縁部に溶接で接合され、他方の開口
端部に信号入出力線固定用のハーメチック部材が固着さ
れ、内部にダイヤフラムを収容すると共に第2の導入通
路によって導入された圧力流体を収容する空間が形成さ
れるダイヤフラム収容部と、差圧検出部の入出力端子と
信号入出力線との間を接続する導線とを備え、上記の構
成において、環状支持部とダイヤフラムの環状部とが全
周にわたりビーム溶接で接合される。
【0010】前記の構成において、環状支持部の肉厚は
ダイヤフラムの環状部の肉厚よりも薄いことが好まし
い。また、センサ取付け部とダイヤフラム収容部の接合
部の内側に、センサ取付け部とダイヤフラム収容部のそ
れぞれの壁部に内接してダイヤフラム収容部の空間と接
合部とを隔離する裏当て部材を設けることもできる。さ
らに、環状支持部の周囲に環状凹部を形成することも好
ましい。
【0011】
【作用】本発明では、差圧センサを製作するに当たっ
て、接合手段として、ボルト締結をやめ、電子ビーム溶
接やレーザビーム溶接等のビーム溶接を主に利用するよ
うにしたため、差圧センサの小型化を達成できる。
【0012】また横方向から電子ビーム等を照射してダ
イヤフラムの環状部と環状支持部との溶接を行うに当た
り、環状支持部を凸型段部状に作って外側端面部よりも
突出させるようにしたため、ビーム溶接を容易に行え
る。
【0013】環状支持部の肉厚をダイヤフラムの環状部
の肉厚よりも薄くしたり、あるいは環状支持部の周囲に
環状凹部を形成して環状支持部の軸方向の長さを大きく
することにより、溶接に起因して発生する歪みやセンサ
取付けのための締付けトルクによる歪みがダイヤフラム
に影響を与えるのを防止し、ダイヤフラムの接合部との
間に実質的に歪緩衝部を設けている。
【0014】また裏当て部材を設けることによって、接
合部を形成するための溶接で発生する異物が、内部空間
に導入される圧力流体に混入されるのを避けるようにし
ている。
【0015】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0016】図1に、本発明に係る差圧センサの一実施
例の内部構造を示す。図1において、11はセンサ本体
部で、センサ本体部11は筒型の上部材11aと柱体状
の下部材11bを接合し一体化することにより形成され
る。
【0017】上部材11aは中央に内部空間12が形成
された筒体形状を有する。この内部空間12に、差圧に
応じて歪み変形を発生する両面受圧形式のダイヤフラム
13、ダイヤフラム13の薄肉の起歪部の一方の面に形
成された差圧検出用成膜部18に対し給電を行いかつ差
圧検出用成膜部18から差圧検出信号を取出す導線1
4、導線14に接続され差圧センサの内部と外部とを電
気的に接続する信号入出力線15を固定・封止する部分
を有するハーメチック部材16が配設される。導線14
としては、一般的な接続線やFPC(フレキシブルプリ
ントサーキット)が使用される。ダイヤフラム13の起
歪部の両面の各側には、それぞれ圧力流体が導入され
る。差圧検出用成膜部18は、半導体成膜技術で作製さ
れ、ホイートストンブリッジ回路を形成する4つの歪み
ゲージとそれらを接続する配線を含む。ハーメチック部
材16は、上部材11aの一方の開口部に固着され、内
周段部17によって抜け出るのを阻止されている。また
ハーメチック部材16と上部材11aの間には液密構造
が形成され、上部材11aの内部に導入された圧力流体
が上部材11aの外部に漏れるのを防いでいる。液密構
造としては、種々の構造を採用することができるが、本
実施例では、それぞれ金属材で作られた上部材11aと
ハーメチック部材16に関し、ハーメチック部材16を
上部材11aの取付け位置に配置した状態でハーメチッ
ク部材16の内側面の周縁部をリング状の押付け金具で
押し付け、そのかしめ作用に基づき液密構造が形成され
る。かかる上部材11aは、センサ本体部11として組
み立てられるとき、ダイヤフラム13やその他の電気的
要素を収容する内部空間を有するダイヤフラム収容部と
して機能すると共に、上記圧力流体のうちの一方をダイ
ヤフラムの起歪部に導入するための圧力室として機能す
る。
【0018】下部材11bは、例えば油圧機器(圧力流
体が流通する測定対象機器)の流体通路部から圧力Aを
有する圧力流体(以下、圧力流体(A)と記す)と圧力
Bを有する圧力流体(以下、圧力流体(B)と記す)を
取り込み、各圧力流体をダイヤフラム13の起歪部両側
のそれぞれに導く通路19,20が形成される。圧力流
体(A)と圧力流体(B)は、例えば油圧ショベルの油
圧機器から圧力流体を取り込んで差圧を検出する場合に
は、例えば上流側の圧力流体と下流側の圧力流体が取り
込まれ、圧力流体としては同一である。なお、圧力流体
(A)および圧力流体(B)として、異なる圧力流体が
用いられる場合もある。圧力流体(A)は通路19を通
ってダイヤフラム13の起歪部の下面側に導かれ、圧力
流体(B)は通路20および内部空間12を通ってダイ
ヤフラム13の起歪部の上面側に導かれる。また下部材
11bの外側周面部にはセンサ取付け用ネジ部29が形
成され、このネジ部29に与えられる締付けトルクによ
って、センサ本体部11は、油圧機器等に設けられた差
圧測定箇所の取付け部に固定される。下部材11bは、
圧力流体導入構造を有するセンサ取付け部として機能す
る。
【0019】上記の上部材11aと下部材11bは、そ
れぞれの対向面の外周縁部において溶接部21によって
接合され、センサ本体部11として一体化される。上部
材11aと下部材11bの溶接には、一般的には電子ビ
ームやレーザビーム等のビーム溶接が使用されるが、ビ
ーム溶接以外の他の溶接方法を使用することもできる。
例えば電子ビーム溶接では、溶接部21となるべき当接
箇所の外側で矢印22で示す横方向から電子ビームを接
合箇所に照射し、この電子ビーム照射を当接箇所の全周
にわたって行い、上部材11aと下部材11bの各当接
部分を溶融して両者を接合する。また下部材11bを油
圧機器等に取り付ける時、下部材11bと油圧機器等と
の間には所要の箇所に複数のOリング23を配設し、こ
れにより圧力流体の外部への洩れ、およびそれぞれ圧力
が異なる圧力流体を流す通路19,20の間の洩れを防
止している。
【0020】図1において、溶接部21が形成される下
部材11bの上端部は全体としてほぼ平坦な面となって
おり、そのほぼ中央部に、ダイヤフラム13を配置しか
つこれを接合して支持するための環状支持部24が形成
される。環状支持部24は、例えば円環形状を有し、上
端部から上側(取付け構造的には外側)に突出するよう
に、所定の高さ(h)を与えることによって形成され
る。下部材11bの上端部に形成された環状支持部24
を側方から見ると、凸型段部状の形態で外方へ突き出て
いる。
【0021】環状支持部24の中心部(内側領域)には
前記通路19の端部スペースが形成される。環状支持部
24の端面は、ダイヤフラム13の環状部(例えば円形
の筒部)に溶接によって接合される。この部分の溶接で
は、前述の電子ビームやレーザビーム等のビーム溶接が
使用される。25は溶接部である。環状支持部24が上
述のように高さ(h)を有するように形成されることか
ら、環状支持部24の溶接部25は、下部材11bの上
端部の外周に形成される上部材11aとの溶接部21よ
りも図1中上側に位置する。環状支持部24とダイヤフ
ラム13の間の溶接部25は、ビーム溶接を使用すると
きの溶接部21の場合と同様に、矢印22で示す横方向
からの電子ビームが当接箇所に照射され、この電子ビー
ムの照射が当接箇所の全周にわたって行われる。環状支
持部24とダイヤフラム13との当接箇所の位置を、上
部材11aと下部材11bとの接合部の位置に比較して
「外側の位置」にずらせているために、実際のビーム溶
接作業を容易に行うことができる。ここで、上記の「外
側の位置」とは、図1中で上側であり、矢印22で示す
方向から照射される電子ビームが下部材11bに遮られ
ることなく、環状支持部24とダイヤフラム13の当接
箇所に当たる位置の意味である。
【0022】また環状支持部24の肉厚は、ダイヤフラ
ム13の環状部13aの肉厚よりも薄くなるように形成
されている。これによって、ダイヤフラム13と環状支
持部24との間のビーム溶接による接合に起因して生じ
る残留歪が、環状支持部24の薄肉部に逃げることにな
り、ダイヤフラム13の起歪部に溶接接合による残留歪
みの影響を極力少なくすることができるので、検出精度
のよい差圧センサを得ることができる。この後、ダイヤ
フラム13の起歪部上に設けられた成膜部18で検出さ
れた差圧信号は、導線14、信号入出力線15を経由し
て、図示されない増幅器に導かれ、増幅器で増幅された
後、センサ外部に取り出される。
【0023】また環状支持部24の薄肉部によれば、溶
接部21において溶接に起因して生ずる歪についても、
この薄肉部を介在させることにより逃がすことができ
る。
【0024】26は、センサ本体部11の上部に装着さ
れるカバー部材である。カバー部材26は上部材11a
にOリング27を介して取り付けられる。カバー部材2
6の内部空間28は増幅器の配設スペースになる。
【0025】上記構造を有する差圧センサの製作の手順
の一例を説明する。まずセンサ取付け部である下部材1
1bを用意し、この下部材11bの環状支持部24の上
に両面受圧形式のダイヤフラム13の環状部13aを配
置し、環状支持部24と環状部13aとの当接部に外側
から電子ビーム等を照射してビーム溶接で接合する。次
に、信号入出力線15を備えたハーメチック部材16が
一方の開口端部に固定された筒型形状のダイヤフラム収
容部である上部材11aを用意する。信号入出力線15
には導線14が接続されている。上記導線14を、上記
ダイヤフラム13の起歪部上に形成された成膜部18の
入出力端子に接続し、次に、上記上部材11aを下部材
11bの外側端面部の上に配置し、この外側端面部の周
縁部と上部材11aの他方の開口端部との当接部を外側
から溶接で接合する。以上の製作方法では、成膜部18
の入出力端子に導線14の接続する時期に関しては、ダ
イヤフラム13のビーム接合との関係において任意に定
めることができる。すなわち上記のごとくビーム溶接を
行った後に導線14を接続してもよいし、導線14の接
続を行った後にダイヤフラム13のビーム溶接を行って
もよい。
【0026】図2に示した他の実施例について説明す
る。図2は、図1で示した上部材11aと下部材11b
との溶接部周辺の溶接前の実際の構造の一例、およびダ
イヤフラム13と環状支持部24との溶接前の実際の構
造の一例を示す。図2において、図1で示した要素と実
質的に同一の要素には同一の符号を付している。
【0027】図2において、31は上部材11aと下部
材11bの当接部であり、当接部31の内面側には当接
部31に沿ってリング形状の裏当て部材32が配置され
る。上部材11aと下部材11bとの当接部は外側から
電子ビームを照射されて接合されるが、その時に発生す
る溶接スパッタ等の異物が内部空間12に導入される圧
力流体に混入するのを防止するために、当接部31と内
部空間12を隔離する裏当て部材32が配置される。裏
当て部材31は、上部材11aと下部材11bとに内接
している。また33は、環状支持部24の端面(図2中
上面)にダイヤフラム13をビーム溶接によって接合す
るときに、ダイヤフラム13を正確に位置決めして環状
支持部24の上に配置するための外周縁突起部である。
このような状態で配置されたダイヤフラム13の環状部
13aと環状支持部24との当接部に電子ビームを外側
横方向から照射することにより、上記の溶接部25が形
成される。なお外周縁突起部は、ダイヤフラム13の環
状接合部の側に形成することもできる。
【0028】図3は本発明の他の実施例を示す。図3に
おいて、図2で説明した要素と実質的に同一のものには
同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。この実施例
において特徴的な部分は、下部材11bの上端部におい
て、環状支持部24の周囲に環状の凹部34を形成し、
環状支持部24の軸方向の長さを大きくしたことであ
る。その他の構成は、前記の実施例と同じである。本実
施例では、ネジ部29を利用してセンサ本体部11を油
圧機器の取付け箇所に取り付けるとき、センサ本体部1
1に与えられた締付けトルクによるセンサ本体部11の
歪みが、ダイヤフラム13に影響を与えるのを防止する
ことができる。すなわち、締付けによる歪み発生箇所の
近傍に凹部34を形成することにより、本体部歪み発生
箇所からダイヤフラムまでの距離を長く保つと共に、環
状支持部24の軸方向の長さを大きくしてその薄肉部2
4a,24bを形成し、これらの薄肉部24a,24b
によってダイヤフラムに伝わる歪みを軽減する。これに
よって、高い検出精度の差圧センサを実現する。
【0029】図4は本発明の他の実施例を示す。図4に
おいて、図3で説明した要素と実質的に同一の要素には
同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。この実施例
では、環状支持部24において、ダイヤフラム13との
接合部の箇所以外にも部分的に薄肉部24cを形成する
ようにした、この実施例によれば、ダイヤフラム13が
センサ本体部で生じた歪に対してよりいっそう影響を受
けない、検出精度が高い差圧センサを得ることができ
る。
【0030】上記の各実施例では、差圧センサについて
説明したが、ダイヤフラム13の薄肉部のいずれか一方
の面のみに圧力流体を導くことにより、一般的な圧力セ
ンサとして使用できるのは勿論である。
【0031】上記のように、ダイヤフラム13と溶接さ
れる接合の部分に薄肉部を設けること、またセンサ取付
けのための締付け部からの伝達歪みを避けるためにセン
サ本体部からダイヤフラムまでの距離を長く取ること、
その歪み伝達の途中に薄肉部を設けることのいずれか
を、適宜に組み合わせて実施することにより、検出精度
の高い差圧センサを作ることができる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、差圧センサを組立て、製作することにおいてボル
ト締めの構造を採用せず、少なくともダイヤフラムの接
合部に電子ビーム溶接やレーザビーム溶接等のビーム溶
接を使用するようにしたため、差圧センサの小型化を達
成できる。センサ本体を形成するダイヤフラム収容部と
センサ取付け部の接合、ダイヤフラムと環状支持部の接
合について、ダイヤフラムと環状支持部の接合部の位置
が、センサ取付け部の端部から突出するように当該端部
よりも高く形成され、横方向から見てダイヤフラム収容
部とセンサ取付け部の接合の位置よりも上記端部から突
出するごとき位置となるようにすることにより、ビーム
溶接を容易に行える。
【0033】環状支持部の肉厚をダイヤフラムの環状部
の肉厚よりも薄くしたり、あるいは環状支持部の周囲に
環状凹部を形成して環状支持部の軸方向の長さを大きく
したため、溶接に起因して発生する歪みや、センサ取付
けのための締付けトルクによる歪みがダイヤフラムに影
響を与えるのを防止できる。これによって、差圧センサ
の検出精度を高めることができる。
【0034】センサ取付け部とダイヤフラム収容部を接
合するための溶接において裏当て部材を使用するように
したため、当該溶接で発生する異物が内部空間に導入さ
れる圧力流体に混入されるの防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る差圧センサの一例の内部構造を示
す縦断面図である。
【図2】差圧センサの要部の実際的な構造を拡大して示
す縦断面図である。
【図3】差圧センサの他の実施例を示す縦断面図であ
る。
【図4】差圧センサの他の実施例を示す縦断面図であ
る。
【図5】従来の差圧センサの内部構造を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
11 センサ本体部 11a 上部材(ダイヤフラム収容部) 11b 下部材(センサ取付け部) 13 ダイヤフラム 15 信号入出力線 16 ハーメチック部材 18 差圧検出用成膜部 19,20 通路 21,25 溶接部 24 環状支持部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 藤男 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 飛田 信幸 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 田中 潔 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 中村 重孝 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 本間 敏男 東京都大田区東馬込一丁目30番4号 株 式会社長野計器製作所内 (56)参考文献 特開 平7−311111(JP,A) 特開 平7−128171(JP,A) 特開 平7−35635(JP,A) 実開 平7−20539(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 9/04 101 G01L 19/00 G01L 13/06 H01L 29/84

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起歪部の一方の面に差圧検出部が設けら
    れた両面受圧形式のダイヤフラムと、流体通路部から異
    なる圧力の流体を取り込み前記ダイヤフラムの起歪部の
    両面の各側に導入する第1および第2の導入通路を有す
    る差圧センサにおいて、 外周部に取付けネジ部を備えた柱体形状を有し、前記ダ
    イヤフラムが接合される環状支持部が外側端面部の中央
    部に凸型段部状に形成され、前記第1の導入通路が前記
    環状支持部の内側領域に通じかつ前記第2の導入通路が
    前記環状支持部の外側領域に通じるようにそれぞれ形成
    され、前記取付けネジ部によって前記流体通路部に固定
    されるセンサ取付け部と、 筒型形状を有し、一方の開口端部が前記センサ取付け部
    の前記外側端面部の周縁部に溶接で接合され、他方の開
    口端部に信号入出力線固定用のハーメチック部材が固着
    され、内部に前記ダイヤフラムを収容すると共に前記第
    2の導入通路によって導入された圧力流体を収容する空
    間が形成されるダイヤフラム収容部と、 前記差圧検出部の入出力端子と前記信号入出力線との間
    を接続する導線と、を備え、 前記環状支持部と前記ダイヤフラムの環状部とが全周に
    わたりビーム溶接で接合されること特徴とする差圧セン
    サ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の差圧センサにおいて、前
    記環状支持部の肉厚は、前記ダイヤフラムの前記環状部
    の肉厚よりも薄いことを特徴とする差圧センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の差圧センサにお
    いて、前記センサ取付け部と前記ダイヤフラム収容部の
    接合部の内側に、前記センサ取付け部と前記ダイヤフラ
    ム収容部のそれぞれの壁部に内接して前記ダイヤフラム
    収容部の前記空間と前記接合部とを隔離する裏当て部材
    を設けたことを特徴とする差圧センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の差
    圧センサにおいて、前記環状支持部の周囲に環状凹部を
    形成したことを特徴とする差圧センサ。
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