JP3318093B2 - プレキャストコンクリート版によるトンネル構造 - Google Patents

プレキャストコンクリート版によるトンネル構造

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JP3318093B2
JP3318093B2 JP01299194A JP1299194A JP3318093B2 JP 3318093 B2 JP3318093 B2 JP 3318093B2 JP 01299194 A JP01299194 A JP 01299194A JP 1299194 A JP1299194 A JP 1299194A JP 3318093 B2 JP3318093 B2 JP 3318093B2
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tunnel
precast concrete
slab
concrete slab
embankment
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光男 斉藤
壮一郎 中山
良一 小野辺
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石川島建材工業株式会社
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  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アーチ状のトンネル壁
体による地中トンネルの構造に係り、そのトンネル壁体
がプレキャストコンクリート版で構成されているトンネ
ル構造に関する。
【0002】
【従来の技術】開削工法でアーチ型トンネルを構築する
場合は、開削した地盤底部にトンネル長さ方向に延びる
底版をコンクリートの現場打設で構築した後、この底版
の幅方向両端間にわたってコンクリートをアーチ状に現
場打設してトンネル壁体を形成し、この後、トンネル壁
体を覆って盛土を施す方法が一般に実施されている。す
なわち底版およびトンネル壁体ともどもコンクリートの
現場打設で構築された構造となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のトンネル構
造の場合、特にアーチ状のトンネル壁体を形成するにあ
たっては、内周側に支保工あるいはセントルと呼ばれる
自走式型枠を配し、外周側には固定型枠を設置してこれ
ら型枠の間にコンクリートを打設しているが、この作業
が煩雑であるとともにコストがかかり、特に大断面の大
型トンネルを構築する場合その問題が顕著となる。ま
た、底版とトンネル壁体とは単にコンクリートどうしの
結合に頼る構造であるから、盛土の土圧に対する抵抗力
を充分なものとするために、トンネル壁体の厚さを大き
く設定しなければならなくなり、このことから材料費の
面でコストの上昇を招く。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あって、施工の容易化とコストの低減を図ることが可能
なプレキャストコンクリート版によるトンネル構造を提
供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものであって、トンネル長さ方向に
延びる底版の幅方向両端間に、左右一対の円弧版状のプ
レキャストコンクリート版がアーチ状に架け渡されると
ともにトンネル長さ方向に連結され、底版の幅方向両端
には、各プレキャストコンクリート版の脚部の外側にお
いて脚部の外面と適宜の間隔をあけて上方に膨出しトン
ネル長さ方向に延びる側帯が一体に設けられ、この側帯
と前記脚部の間に受圧部材が介在されるとともに、脚部
が側帯にボルト等の締結部材で締結され、前記コンクリ
ート版を覆って盛土が施されて構成されることを特徴と
している。
【0006】
【作用】本発明によれば、アーチ状のトンネル壁体を複
数のコンクリート版を組み付けることにより構築するの
で、従来の現場打設に比べるとその作業に手間がかから
ないとともに、型枠を必要としなくなる。また、盛土の
土圧によって生じる内側あるいは外側への水平力は、そ
れぞれ締結部材あるいは受圧部材で受けるので、盛土の
土圧に対する抵抗力が充分に発揮され、このためトンネ
ル壁体の厚さすなわちの厚さを従来の現場打設の場合よ
りも薄く設定できる。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図1は本実施例が適用されたトンネル1の正面
図であり、このトンネル1は、その長さ方向(図1で図
面の表裏方向)に延びる底版2の幅方向両端間に、左右
一対の円弧版状のプレキャストコンクリート版3がアー
チ状に架け渡されるとともにトンネル1の長さ方向に複
数連結され、これら複数のコンクリート版3でアーチ状
のトンネル壁体1Aが構成されている。
【0008】このトンネル1は開削工法によって構築さ
れたもので、まず開削した地盤Gの底部に、長さ方向を
軸として下方に湾曲し幅方向両端が立ち上がった形態の
前記底版2がコンクリートの現場打設により形成されて
いる。この底版2の上には底部盛土G1が埋め戻されて
内空底部が水平とされ、ここに路面等が舗装される。底
版2の幅方向両端には、上方に膨出して長さ方向に延び
る側帯4が底版2と一体に設けられている。
【0009】プレキャストコンクリート版(以下コンク
リート版と略称)3は、一端が頂部3a、他端が脚部3
bとされて所定曲率および所定幅を有して形成された鉄
筋コンクリート版で、脚部3bが前記側帯4の内側の底
版2に置かれ、頂部3aどうしが突き合わされてアーチ
状に据え付けられている。左右のコンクリート版3の配
列状態は、図3(a)に示すように幅を揃えてもよく、
また図3(b)に示すように半幅ずつずれた千鳥組とし
てもよい。
【0010】図2に示すように、コンクリート版3の脚
部3bの外面と側帯4との間は適度に間隔5があいてい
る。脚部3bには、内側の座ぐり6aに通じて形成され
たボルト挿通孔6にボルト(締結部材)7が通され、さ
らにこのボルト7は、前記間隔5に配された所要剛体か
らなるカラー(受圧部材)8に通されて、側帯4に埋設
されたインサート金具9にねじ込まれ、これにより脚部
3bが側帯4に締結されている。この状態でカラー8は
側帯4と脚部3bの互いの対向面に当接している。ボル
ト挿通孔6の形成箇所は1枚のコンクリート版3につき
2箇所で、複数のコンクリート版3が連結された全体と
して等間隔になるよう設定されている。そして、全ての
コンクリート版3ならびに側帯4を覆って開削部分を埋
め戻して盛土G2が施され、トンネル1となっている。
なお、前記間隔5はグラウトされて止水処理される。
【0011】上記構造のトンネル1によれば、アーチ状
のトンネル壁体1Aを複数のコンクリート版3を組み付
けることにより構築しているので、コンクリート版3の
移送・組み付けといった作業は要するものの、従来の現
場打設に比べるとその作業に手間がかからないととも
に、型枠を必要としなくなった。
【0012】また、盛土G2を埋め戻すには、コンクリ
ート版3の左右の開削部分に振り分けて繰り返し順に埋
め戻していく手法が一般に採られているが、この際、そ
の土圧はコンクリート版3に対して側方から内側に向け
てかかる。これによって盛土G2の埋め戻しの途中にお
いては、コンクリート版3は内側への水平力を受ける
が、その荷重はボルト7で受けてコンクリート版3に移
動あるいは歪みが生じない。また、盛土G2の埋め戻し
が完了すると、その土圧は下方に働き、今度は外側への
水平力を受けることになるが、その荷重はカラー8で受
けてコンクリート版3に移動あるいは歪みが生じない。
すなわち、内側および外側への水平力がそれぞれボルト
7およびカラー8で受けるので、盛土G2の土圧に対す
る抵抗力が充分に発揮され、このためトンネル壁体1A
の厚さすなわちコンクリート版3の厚さは、従来の現場
打設の場合よりも薄く設定できる。
【0013】以上の要因により、本構造のトンネル1
は、施工の容易化とコストの低減を図ることが可能とな
る。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプレキャ
ストコンクリート版によるトンネル構造によれば、トン
ネル長さ方向に延びる底版の幅方向両端間に、左右一対
の円弧版状のプレキャストコンクリート版がアーチ状に
架け渡されるとともにトンネル長さ方向に連結され、底
版の幅方向両端には、各プレキャストコンクリート版の
脚部の外側において脚部の外面と適宜の間隔をあけて上
方に膨出しトンネル長さ方向に延びる側帯が一体に設け
られ、この側帯と前記脚部の間に受圧部材が介在される
とともに、脚部が側帯にボルト等の締結部材で締結さ
れ、前記コンクリート版を覆って盛土が施される構造を
特徴とするもので、アーチ状のトンネル壁体を複数のコ
ンクリート版を組み付けることにより構築するので、従
来の現場打設に比べるとその作業に手間がかからないと
ともに、型枠を必要とせず、また、盛土の土圧によって
生じる内側あるいは外側への水平力は、それぞれ締結部
材あるいは受圧部材で受けるので盛土の土圧に対する抵
抗力が充分に発揮され、このためトンネル壁体の厚さす
なわちの厚さを従来の現場打設の場合よりも薄く設定で
きることになり、これらの結果、施工の容易化とコスト
の低減を図ることができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の正面断面図である。
【図2】 要部拡大断面図である。
【図3】 トンネル壁体を構成するコンクリート版の配
列状態を示す平面図で、(a)一例、(b)他の例であ
る。
【符号の説明】
1…トンネル、1A…トンネル壁体、2…底版、3…プ
レキャストコンクリート版、3a…頂部、3b…脚部、
4…側帯、5…間隔、7…ボルト(締結部材)、8…カ
ラー(受圧部材)、G…地盤、G2…盛土。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−137398(JP,A) 特開 平6−128913(JP,A) 特開 平5−171895(JP,A) 特開 平3−191200(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 29/05 E21D 11/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル長さ方向に延びる底版の幅方向
    両端間に、左右一対の円弧版状のプレキャストコンクリ
    ート版がアーチ状に架け渡されるとともにトンネル長さ
    方向に連結され、 底版の幅方向両端には、各プレキャストコンクリート版
    の脚部の外側において脚部の外面と適宜の間隔をあけて
    上方に膨出しトンネル長さ方向に延びる側帯が一体に設
    けられ、この側帯と前記脚部の間に受圧部材が介在され
    るとともに、脚部が側帯にボルト等の締結部材で締結さ
    れ、 前記コンクリート版を覆って盛土が施されることを特徴
    とするプレキャストコンクリート版によるトンネル構
    造。
JP01299194A 1994-02-04 1994-02-04 プレキャストコンクリート版によるトンネル構造 Expired - Lifetime JP3318093B2 (ja)

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KR20020009116A (ko) * 2000-07-24 2002-02-01 강환민 아치형 통로 구축용 프리캐스트 부재와 이것을 이용한아치형 통로의 시공방법
JP6186267B2 (ja) * 2013-12-19 2017-08-23 鹿島建設株式会社 地下トンネルの構築方法
CN109083657B (zh) * 2018-09-25 2024-06-21 中铁第四勘察设计院集团有限公司 一种盾构法双线隧道预制边箱涵结构和施工方法

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