JP3315223B2 - 燃焼装置の燃焼制御装置 - Google Patents

燃焼装置の燃焼制御装置

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JP3315223B2
JP3315223B2 JP30234893A JP30234893A JP3315223B2 JP 3315223 B2 JP3315223 B2 JP 3315223B2 JP 30234893 A JP30234893 A JP 30234893A JP 30234893 A JP30234893 A JP 30234893A JP 3315223 B2 JP3315223 B2 JP 3315223B2
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久恭 渡辺
喜久雄 岡本
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株式会社ガスター
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  • Control Of Combustion (AREA)
  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、給湯器や風呂釜、空調
機等の燃焼装置の燃焼制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6には、給湯器の一般的なシステム構
成が示されている。同図において、熱交換器2の入口側
には給水管3が接続されており、この給水管3には給水
温度を検出する入水サーミスタ10と、入水量を検出する
流量センサ9とが設けられている。熱交換器2の出口側
には給湯管4が接続され、この給湯管4の出口側には給
湯栓1が設けられている。さらに、給湯管4には水量制
御弁16と、出湯温度を検出する出湯サーミスタ11とが設
けられている。
【0003】熱交換器2の下方にはバーナ7、バーナ7
の点火を行うイグナイタ電極18、着火を検知するフレー
ムロッド電極19、および給排気を行う燃焼ファン5が配
設されており、バーナ7のガス導入口にはガスノズル6
が対向配置され、このガスノズル6に通じるガス管8に
はガス供給量を開弁量によって制御するガス比例弁13
と、管路の開閉を行うガス電磁弁12とが介設されてい
る。また、燃焼ファン5の近くには外気温を検出する外
気温センサ31が設けられている。
【0004】この種の給湯器には燃焼制御装置(制御装
置)14が備えられており、この制御装置14にはリモコン
15が接続され、このリモコン15には給湯温度を設定する
ボタンや設定温度の表示部等が設けられている。制御装
置14は給湯器の給湯動作を制御し、さらに、給湯器で作
り出される湯の出湯温度安定化制御を行っており、給湯
栓1が開けられると、流量センサ9が入水量を検出し
て、その入水量がある一定以上(最低作動流量)になっ
たときに流量センサ9からの信号を受けて制御装置14は
燃焼ファン5を回転させる。そして、燃焼ファン5の回
転が所定の回転領域に入ったときにガス比例弁13および
ガス電磁弁12を開け着火する。着火後は、次式(1)で
示されるフィードフォワード量(F/F)に基づいて比
例弁13の開弁量を調節し、バーナ7へガスの供給を行
う。
【0005】 F/F=(TSP−TIN)×FW ・・・・・(1)
【0006】なお、TSPはリモコン15に設けられた温度
設定部17により設定される湯の設定温度、TINは入水サ
ーミスタ10により検出される入水温度、FW は出湯量、
すなわち、流量センサ9により検出される流量であり、
この式(1)により、出湯量のFW の湯を設定温度TSP
に加熱するための熱量の理論値を求めることができるの
である。
【0007】次に、制御装置14は、イグナイタ電極18に
よる点火動作を行い、フレームロッド電極19がガスの着
火を検知すると、制御装置14は出湯サーミスタ11で出湯
温度を検出し、その出湯温度を設定温度にするために、
まず、PID演算で求めたPID演算値Cと出湯量FW
により、次式(2)からフィードバック量(F/B)を
求める。
【0008】F/B=C×FW ・・・・・(2)
【0009】このフィードバック量(F/B)は、設定
温度TSP≒出湯温度TOUT において、式(1)の理論値
とその理論値に基づいて燃焼制御したときの実際の燃焼
状態とのずれ量であり、F/Fに基づいて燃焼制御を行
ったときに、出湯温度TOUTが設定温度TSPに達しなか
ったときには正の値となり、出湯温度TOUT が設定温度
SPを越えてしまったときには負の値となり、もしも、
実際の燃焼が理論通り行われて出湯温度TOUT と設定温
度TSPがぴったり一致すれば、F/Bは0となる。実際
には、着火時からすぐに理論通りに燃焼が行われること
はなく、F/FとF/Bとを所定のサンプリングタイム
で時々刻々求め、F/FにF/Bを加えることにより、
理論値と実際の燃焼とのずれを補正しながら燃焼制御を
行うのである。すなわち、次式(3)により、制御装置
の操作量(熱量制御量)を時々刻々求め、制御装置14
は、この操作量に基づいてガス比例弁13の開弁量を時々
刻々可変して熱交換器2から出る湯温の安定化制御を行
うのである。
【0010】操作量=F/F+F/B・・・・・(3)
【0011】図には、操作量VとF/FとF/Bとの
関係が示されており、F/Bが0よりも大きいときに
は、同図の(a)に示されるように、操作量VがF/F
よりも大きくなり、F/Bが0よりも小さいときには、
同図の(b)に示されるように、操作量VがF/Fより
も小さくなる。
【0012】なお、給湯栓1が閉められて流量センサ9
から制御装置14にオフ信号が加えられると、制御装置14
は燃焼加熱を停止するようになっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、家庭等
で使用されている燃焼装置は大きさや使用頻度等が様々
であり、燃焼装置毎に入水サーミスタ10の出力ばらつき
や流量センサ9の出力のばらつき、ガス種によるガス圧
のばらつき、給湯器の最大、最小燃焼能力調整誤差によ
るガス圧のばらつき、使用年数や使用頻度による煤やご
み等の付着による給湯器の燃焼効率のばらつき等の様々
なばらつきがあるために、前記式(1)で求められるF
/Fが正確な値とはならず、その結果、操作量に占める
F/Bの割合が大きくなり、そのため、正確な出湯温度
の安定化制御を着火後、短時間のうちに行うことができ
ず、出湯温度が確実に安定するまでに長時間かかってし
まうといった問題があった。
【0014】本発明は、上記従来の課題を解決するため
になされたものであり、その目的は、出湯、あるいは再
出湯温度安定化制御を迅速に、かつ、正確に行うことが
できる給湯器等の燃焼装置の燃焼制御装置を提供するこ
とにある。
【0015】
【0016】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するため
に、本発明は次のように構成されている。すなわち 、本
発明の燃焼装置の燃焼制御装置は、着火時以降に、フィ
ードフォワード量とフィードバック量が所定のサンプリ
ングタイミングで時々刻々求められ、各サンプリングタ
イミングで得られるフィードフォワード量とフィードバ
ック量を加えた操作量によって燃焼量を制御する燃焼装
置の燃焼制御装置において、所定のサンプリングタイミ
ングでフィードフォワード量を求めるフィードフォワー
ド演算部と、同じく所定のサンプリングタイミングでフ
ィードバック量を求めるフィードバック演算部と、前回
サンプリングのフィードフォワード量とフィードバック
量に基づいて求められる補正比率値を変数に含む予め与
えられた補正演算式によって前記フィードフォワード演
算部によって求められたフィードフォワード量の誤差を
小さくする方向に補正するフィードフォワード補正部
と、今回サンプリングのフィードバック量と今回サンプ
リングの補正されたフィードフォワード量との比率を次
回の補正比率値として求めて該補正比率値を次回サンプ
リングフィードフォワード量の補正演算式の変数データ
としてフィードフォワード補正部に加える比率演算部
と、各サンプリング毎にフィードフォワード補正部によ
って補正されたフィードフォワード量とフィードバック
量の和を各サンプリング区間の燃焼制御の操作量として
求める操作量演算部とを有することを特徴として構成さ
れている。また、上記構成の燃焼装置において、サンプ
リング毎に求められる補正比率値が予め定められた異常
判断値を越える状態が予め設定された時間よりも長く続
いたときに異常検知信号を出力する異常検知部を有する
ことも本発明の特徴とする。
【0017】
【作用】上記構成の本発明において、前回のサンプリン
グタイミングで得られたフィードバック量とフィードフ
ォワード量とに基づいた比率が今回の補正比率値として
求められ、この補正比率値を変数に含む予め与えられた
演算式によって今回のサンプリングタイミングで得られ
るフィードフォワード量の誤差を小さくする方向にフィ
ードフォワード量の補正が行われ、今回のサンプリング
タイミングで得られたフィードバック量と補正された今
回のフィードフォワード量との比率から次回の補正比率
値を求める動作が行われる。そして、この補正動作が繰
り返し行われることにより、フィードフォワード量の誤
差が次第に小さくなっていき、その補正されたフィード
フォワード量とそのときのフィードバック量とを加算す
ることにより操作量が得られるために、操作量の誤差も
次第に小さくなっていき、その操作量に基づいて、正確
に出湯温度安定化制御が行われる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、本実施例の説明において、従来例と同一名
称部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
本実施例の燃焼装置は、図6で示した従来例と同様の装
置であり、燃焼制御装置(制御装置)14により給湯動作
および出湯温度の安定化制御が行われるようになってお
り、図1には、本発明に係る燃焼装置の燃焼制御装置の
一実施例の制御部要部構成がブロック図で示されてい
る。
【0019】図1に示されるように、燃焼制御装置14に
は、出湯サーミスタ11、流量センサ9、入水サーミスタ
10、ガス比例弁13、リモコン15が接続されており、リモ
コン15には温度設定部17とエラー表示部28が設けられて
いる。そして、燃焼制御装置14は、フィードフォワード
演算部21、フィードバック演算部20、フィードフォワー
ド補正部22、比率演算部23、比率メモリ部24、比率判断
部29、操作量演算部25、比例弁駆動部26、異常検知部27
を有して構成されている。
【0020】フィードバック演算部20は、出湯サーミス
タ11で検出される湯の出湯温度TOUT の信号と、前記温
度設定部17の設定温度TSPの信号および流量センサ9で
検出される流量FW の検出信号を受けて、前記式(2)
により、所定のサンプリングタイムでフィードバック量
を求める働きをするものであり、求めたフィードバック
量の値を操作量演算部25と比率演算部23に加える。
【0021】一方、フィードフォワード演算部21は、温
度設定部17で設定される湯の設定温度TSPの信号と、入
水サーミスタ10で検出される入水温度TINの信号と、流
量センサ9で検出される流量FW の信号を受けて、前記
式(1)により、所定のサンプリングタイムでフィード
フォワード量を求める働きをするものであり、求めたフ
ィードフォワード量の値をフィードフォワード補正部22
に加える。
【0022】フィードフォワード補正部22は、前回サン
プリングのフィードフォワード量とフィードバック量に
基づいて、後述の比率演算部23で求められる補正比率値
を変数に含む予め与えられた補正演算式によって、前記
フィードフォワード演算部21によって求められたフィー
ドフォワード量の誤差を小さくする方向に補正する働き
をするものであり、補正したフィードフォワード量の値
を比率演算部23と操作量演算部25に加える。
【0023】比率演算部23は、今回サンプリングのフィ
ードバック量と、今回サンプリングのフィードフォワー
ド補正部22により補正されたフィードフォワード量との
比率を次回の補正比率値として求め、その補正比率を次
回サンプリングのフィードフォワード量の補正演算式の
変数データとして、前記フィードフォワード補正部22に
加える働きをするものであり、フィードフォワード補正
部22により補正されたフィードフォワード量の値と、フ
ィードバック演算部20により演算されたフィードバック
量の値を受けて、補正比率値を求め、その補正比率値を
メモリ部24に加える。
【0024】メモリ部24はその値をメモリし、さらに、
そのメモリ値は比率判断部29により読み出される。比率
判断部29は、補正比率値が適切な値か否かを判断するた
めの適切判断基準値と、補正比率値が異常な値か否かを
判断するための異常判断基準値とを有しており、前記メ
モリ値が適切判断基準値内の値であったときは、その値
をフィードフォワード補正部22に加える。
【0025】また、前記メモリ値が適切判断基準値を越
え、異常判断基準値内の値であったときには、その値を
予め別に設定された所定の値に置き換えて、その値をフ
ィードフォワード補正部22に加える。そして、メモリ値
が異常判断基準値を越える値のときには、その補正比率
値を0にキャンセルしてフィードフォワード補正部22に
加え、エラー信号を異常検知部27に加える。
【0026】そして、フィードフォワード補正部22は、
比率判断部29からの信号を受けて、前記比率演算部23に
より求められた補正比率値、あるいは、比率判断部29に
より0または他の値に置き換えられた補正比率値を、予
め与えられた演算式に代入して、フィードフォワード量
の誤差を小さくする方向に補正するのである。
【0027】すなわち、フィードフォワード補正部22と
比率演算部23との間での動作を説明すると、まず、比率
演算部23により前回のサンプリングタイミングで得られ
たフィードバック量と、フィードフォワード補正部22に
より補正された前回のフィードフォワード量との比率を
今回の補正比率値として求める動作が行われ、その補正
比率値が比率メモリ部24、比率判断部29を介してフィー
ドフォワード補正部22に加えられ、フィードフォワード
補正部22によりこの補正比率値を変数に含む予め与えら
れた演算式によって、今回のサンプリングタイミングで
得られるフィードフォワード量の誤差を小さくする方
向、すなわち、フィードフォワード量とフィードバック
量の和によって得られる操作量に占めるフィードバック
量の割合を小さくする方向に補正する動作が行われて、
その補正したフィードフォワード量が比率演算部23に加
えられる。
【0028】そして、比率演算部23により、今回のサン
プリングタイミングで得られたフィードバック量とフィ
ードフォワード補正部23で補正された今回のフィードフ
ォワード量との比率から次回の補正比率値を求める動作
が行われ、その補正比率値が比率メモリ部24、比率判断
部29を介してフィードフォワード補正部22に加えられ、
このような動作が繰り返し行われるようになっている。
【0029】そして、この動作が繰り返し行われるとと
もに、フィードフォワード補正部22による各回の補正動
作で得られた値が、前記フィードバック演算部20で演算
されたフィードバック量の値とともに操作量演算部25に
加えられることになる。
【0030】操作量演算部25は、補正されたフィードフ
ォワード量とフィードバック量の和を各サンプリング区
間の燃焼制御の操作量として求める働きをするものであ
り、フィードフォワード補正部22から補正されたフィー
ドフォワード量の値を受け、さらに、フィードバック演
算部20により演算された値を受けて、操作量を求め、操
作量の値を比例弁駆動部26に加える。
【0031】比例弁駆動部26は、操作量演算部25の操作
量の値を受け、その操作量に基づいてガス比例弁13を駆
動させるものであり、ガス比例弁13に弁駆動信号を加え
る。そして、ガス比例弁13は、その弁駆動信号を受け
て、前記操作量に基づく開閉量だけ開閉されることにな
る。
【0032】一方、異常検知部27は、比率判断部29から
のエラー信号を受け、そのエラー信号を予め設定された
時間よりも長い間続けて受信した場合には、給湯器に何
らかの異常が生じているものと判断し、異常検知信号を
エラー表示部28に加える。
【0033】エラー表示部28は、例えば、ライトの点滅
や点灯により、エラー表示を行うものであり、異常検知
部27の異常検知信号を受けて、ライトの点滅、点灯等の
予め設定された手段によりエラー表示を行う。なお、エ
ラー表示部28の代わりに警報装置等を設けてブザー等に
より給湯器のエラーがわかるようにしてもよい。また、
エラー表示部は、リモコン等に内蔵され、リモコンには
設定温度表示部や設定温度操作部が設けられている。
【0034】次に、本実施例の具体的な動作を図2に示
すフローチャートに基づき説明する。まず、ステップ10
1 で給湯器の電源をオンすると、補正比率値an と補正
値an-1 がいずれも0にクリアされて、ステップ103 に
より給湯器の運転がオンかどうかが判断される。リモコ
ン操作によって給湯運転ボタンが押されてオンとなった
なら、給湯器に入水が行われているかどうかを流量セン
サ9により判断する。そして、入水が行われることが流
量センサ9で検出され、その入水量が最低作動流量にな
ったなら、従来例と同様に、燃焼ファン5の回転、ガス
の供給等が行われて着火が行われ、ステップ105 で着火
が行われたかどうかを確認する。
【0035】そして、着火が行われたことが確認された
なら、ステップ106 で、フィードフォワード補正部22に
より、フィードフォワード補正部22に予め与えられた式
(4)に示す演算式に基づいて補正係数計算が行われ
る。
【0036】 b=(1+an )(1+an-1 )・・・・・(4)
【0037】次に、ステップ107 で、フィードフォワー
ド演算部21によりフィードフォワード量(F/F)を求
め、ステップ108 では、フィードフォワード補正部22に
よって、ステップ106 で求めた補正係数bとステップ10
7 で求めたフィードフォワード量(F/F)をかけた値
A、すなわち、補正されたフィードフォワード量を求め
る。
【0038】次に、ステップ109 で、フィードバック演
算部20によりフィードバック量(F/B)を求めて値B
とし、ステップ110 で、操作量演算部25により値AとB
との和、すなわち、補正されたフィードフォワード量と
フィードバック量との和を操作量Vとして求め、ステッ
プ111 で、操作量Vを比例弁駆動部26側に出力し、ステ
ップ112 に進む。なお、比例弁駆動部26は、ステップ11
1 で、操作量演算部25からの操作量信号を受けて弁駆動
信号をガス比例弁13に加え、それにより、ガス比例弁13
の開閉量が制御される。
【0039】ステップ112 では、出湯温度TOUT と設定
温度TSPとを比較して、設定温度TSPに対する出湯温度
OUT の偏差が予め設定された偏差値の範囲内であるか
どうかを判断し、範囲内である場合には、ステップ113
で、所定の一定時間(数秒)経過してもその状態が続く
かどうか確認する。
【0040】それというのは、給湯器の燃焼制御を行う
際には、まず、着火時直後から、(フィードフォワード
+フィードバック)量に基づく燃焼ガスの供給を行う
が、着火時直後にすぐには給湯器が暖まらず、出湯温度
OUT定温度TSPとかけ離れた値となる。その状態
で(フィードフォワード+フィードバック)量を算出し
て制御を行っても、的確な燃焼制御は行われないため、
出湯温度TOUTの偏差が予め設定された偏差値の範囲内
に入り、所定時間経過して燃焼状態がほぼ安定してから
補正比率値anの補正計算を行うのである。
【0041】そして、一定時間経過したなら、ステップ
114 で、フィードフォワード補正部22により前記補正係
数bから1を引いた値を補正値an-1 とし、ステップ11
5 で、比率演算部23により、前記フィードバック量Bと
補正されたフィードフォワード量の比を補正比率値an
として求め、比率メモリ部24にメモリする。
【0042】なお、ステップ112 で出湯温度TOUT が設
定温度TSPとかけ離れた値であった場合や、ステップ11
2 で出湯温度TOUT と設定温度TSPがほぼ等しいと判断
されても、ステップ113 でその状態が所定時間(数秒)
続かない場合は、ステップ106 に戻って、ステップ106
からステップ112 およびステップ113 までの動作を繰り
返す。
【0043】次に、ステップ116 で、比率判断部29によ
り補正比率値an の絶対値|an |が予め設定された適
切判断基準値0.1 以上かどうかを判断し、0.1 未満のと
き、すなわち、補正比率値an が適切判断基準値内のと
きには、ステップ117 に進む。そして、ステップ117 で
給湯器に水が入水されていないかどうかを判断し、入水
されていないときには、給湯器が停止したものと判断し
てステップ103 に戻り、次の出湯に備える。なお、給湯
器の燃焼運転が停止しても、電源がオフにならない限
り、上記補正比率値an 、および補正値an-1 は比率メ
モリ部24に記憶されている。
【0044】また、ステップ117 で入水されていると判
断されたときには、給湯器の燃焼は継続されているもの
と判断されるため、ステップ105 に戻って着火動作を確
認し、ステップ106 の補正係数計算を行うときに、演算
式(4)の変数であるan にステップ115 で求めたan
の値を代入し、ステップ106 からステップ116 までの操
作を繰り返すことになる。
【0045】一方、ステップ116 で補正比率値an の絶
対値|an |が0.1 以上であると判断されたなら、ステ
ップ118 で|an |が予め設定された異常判断基準値0.
5 以上かどうかを判断し、0.5 以上のとき、すなわち、
補正比率値an が異常判断基準値以上のときには、ステ
ップ119 で、比率判断部29により補正比率値an を0に
キャンセルし、ステップ120 でエラー信号を異常検知部
27に加えて、異常検知部27によりエラーコード記憶を行
う。なお、異常検知部27は、その信号が所定の一定時間
以上続けて加えられたときには異常であると判断し、エ
ラー表示部28にエラー信号を加えてエラー発生がわかる
ようにする。
【0046】すなわち、補正比率値an が一時的に異常
判断基準値を越えたときには、例えば、流量センサ9に
ゴミが入ったりしたこと等の原因によることもあり得る
ので、その補正比率値をそのまま用いることにより、補
正しすぎてかえってフィードフォワード量の誤差を増大
させることになる可能性があり、それを防ぐため、とり
あえず、補正比率値を0にキャンセルして燃焼運転を続
行させ、その後の燃焼状態により、補正比率値an が異
常判断基準値を越えたのは、ゴミ等による一時的なもの
か、それとも本当に給湯器の異常によるものかを判断す
る。そして、補正比率値an が異常判断基準値を越えた
状態が一定時間以上続いた場合には、本当に異常が生じ
ているものと判断されるために、上記のように、エラー
表示部28によりエラー発生が表示される。
【0047】また、ステップ118 で、|an |が0.5 未
満と判断されたとき、すなわち、補正比率値an が適切
判断基準値以上、異常判断基準値未満のときには、ステ
ップ121 で補正比率値an が0よりも大きいかどうかを
判断し、0よりも大きければ、ステップ122 でan を0.
1 と置き換えてステップ117 に進み、ステップ117 から
ステップ103 、あるいは、ステップ105 に戻り、ステッ
プ106 で補正係数計算を行うときに、演算式(4)のa
n に0.1 を代入し、ステップ106 からの操作を繰り返
す。また、ステップ121 で補正比率値an が0よりも小
さい値と判断されたときには、同様にして、ステップ12
3 でan を−0.1 とし、ステップ106 の演算式(4)の
n に−0.1 を代入し、同様に操作を繰り返す。
【0048】実際に、上記動作を繰り返し行って補正比
率値an の変化を調べたところ、上記動作を繰り返して
いくうちに、フィードフォワード量の誤差が小さくなっ
て補正比率値an は0に近づいていき、図3に示すよう
に、操作量Vに占めるフィードバック量(F/B)の割
合が小さくなっていくことがわかった。
【0049】本実施例によれば、燃焼制御装置14が上記
のように動作し、フィードフォワード量の誤差が小さく
なっていくために、そのフィードフォワード量とフィー
ドバック量とを加算して得られる操作量の誤差も小さく
なっていき、その操作量に基づいて、正確に出湯温度安
定化制御を行うことができる。そして、従来のように、
フィードフォワード量が正確な値ではなく、誤差を含ん
だままの状態で、そのフィードフォワード量に基づき、
操作量を求めて出湯温度安定化制御を行うよりも、迅速
に出湯温度を確実に安定化することが可能となる。
【0050】また、給湯器の燃焼が停止し、次回にその
給湯器が燃焼運転されるときには、上記動作によって求
めた補正比率値an 等が給湯器内に記憶されており、次
回は、その補正比率値an によって補正された正確なフ
ィードフォワード量に近い値に基づいて燃焼制御を行う
ために、次回は、より迅速に出湯温度の安定化制御を行
うことができる。
【0051】さらに、比率演算部23により演算される補
正比率値が、例えば、0.5 といった予め与えられた異常
判断基準値よりも大きい状態が一定時間以上続いたとき
には、給湯器に何らかの異常が生じているものと判断す
ることができ、このようにすることで、給湯器に異常が
生じたときにでも迅速に異常を検知し、対処することが
できる。
【0052】なお、本発明の燃焼装置の燃焼制御方法お
よび燃焼制御装置は、上記実施例に限定されることはな
く、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施例
では、図2に示したフローチャートに従って燃焼制御が
行われ、ステップ108 で補正比率値an の絶対値|an
|が0.5 以上と判断されたときには、ステップ119 でa
n を0にしてキャンセルしたが、図4に示すように、a
n を0とせず、ステップ115 で計算された値をそのまま
ステップ106 の演算式(4)に代入するようにしてもよ
い。
【0053】また、上記実施例では、ステップ116 ,11
8 で比率判断部29により補正比率値an の値を判断する
ときに、それぞれ、an が適切判断基準値として与えら
れた0.1 以上であるか否か、異常判断基準値として与え
られた0.5 以上であるか否かにより判断したが、必ずし
も適切判断基準値を0.1 として、ステップ116 で0.1以
上であるか否かを判断し、異常判断基準値を0.5 とし
て、ステップ118 で0.5以上であるか否かにより判断す
るとは限らない。また、必ずしも比率判断部29を燃焼制
御装置14に設けるとは限らず、比率演算部23により算出
された補正比率値an を常にそのまま演算式(4)に代
入するようにしてもよい。
【0054】さらに、これまでは、本発明の燃焼制御装
置を給湯器に設け、その給湯器の燃焼制御方法について
述べてきたが、本発明は給湯器に限らず、給湯器以外の
風呂釜や空調機等の様々な燃焼装置に適用されるもので
ある。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、前回のサンプリングタ
イミングで得られたフィードバック量とフィードフォワ
ード量に基づいて求めた補正比率値を変数に含む予め与
えられた演算式によって、今回のサンプリングタイミン
グで得られるフィードフォワード量の誤差を小さくする
方向に補正を行い、補正された今回のフィードフォワー
ド量とフィードバック量により次回の補正比率値を求め
る動作が繰り返し行われるため、この動作によりフィー
ドフォワード量の誤差を次第に小さくすることができ
る。したがって、このように補正されたフィードフォワ
ード量とフィードバック量とを加算した操作量の誤差も
次第に小さくなり、燃焼量を正確に制御することができ
るようになる。
【0056】そして、従来のように、フィードフォワー
ド量が正確な値ではなく、誤差を含んだままの状態でそ
のフィードフォワード量に基づいて操作量を求める場合
よりも、迅速に確実な燃焼制御を行うことができるよう
になる。
【0057】さらに、燃焼装置が補正比率値を記憶し、
次回の燃焼運転のときには、その補正比率値により補正
されたフィードフォワード量に基づいて燃焼制御を行え
ば、次回の燃焼運転の際に、より迅速にフィードフォワ
ード量を正確な値とすることができ、より迅速に確実な
燃焼制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼装置の燃焼制御装置の一実施
例の燃焼制御部要部を示すブロック構成図である。
【図2】上記実施例の動作を示すフローチャートであ
る。
【図3】図2の動作を繰り返し行ったときのフィードフ
ォワード量(F/F)とフィードバック量(F/B)の
変化を示すグラフである。
【図4】本発明の燃焼装置の燃焼制御方法の他の実施例
を示すフローチャートである。
【図5】操作量とフィードフォワード量およびフィード
バック量との関係を示すグラフである。
【図6】燃焼装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
13 ガス比例弁 14 燃焼制御装置 20 フィードバック演算部 21 フィードフォワード演算部 22 フィードフォワード補正部 23 比率演算部 25 操作量演算部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−150742(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23N 5/02 350 F23N 5/12 F24H 1/10 302

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着火時以降に、フィードフォワード量と
    フィードバック量が所定のサンプリングタイミングで時
    々刻々求められ、各サンプリングタイミングで得られる
    フィードフォワード量とフィードバック量を加えた操作
    量によって燃焼量を制御する燃焼装置の燃焼制御装置に
    おいて、所定のサンプリングタイミングでフィードフォ
    ワード量を求めるフィードフォワード演算部と、同じく
    所定のサンプリングタイミングでフィードバック量を求
    めるフィードバック演算部と、前回サンプリングのフィ
    ードフォワード量とフィードバック量に基づいて求めら
    れる補正比率値を変数に含む予め与えられた補正演算式
    によって前記フィードフォワード演算部によって求めら
    れたフィードフォワード量の誤差を小さくする方向に補
    正するフィードフォワード補正部と、今回サンプリング
    のフィードバック量と今回サンプリングの補正されたフ
    ィードフォワード量との比率を次回の補正比率値として
    求めて該補正比率値を次回サンプリングフィードフォワ
    ード量の補正演算式の変数データとしてフィードフォワ
    ード補正部に加える比率演算部と、各サンプリング毎に
    フィードフォワード補正部によって補正されたフィード
    フォワード量とフィードバック量の和を各サンプリング
    区間の燃焼制御の操作量として求める操作量演算部とを
    有する燃焼装置の燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】 サンプリング毎に求められる補正比率値
    が予め定められた異常判断値を越える状態が予め設定さ
    れた時間よりも長く続いたときに異常検知信号を出力す
    る異常検知部を有する請求項1記載の燃焼装置の燃焼制
    御装置。
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