JP3315165B2 - 走査型顕微鏡 - Google Patents

走査型顕微鏡

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JP3315165B2 JP29008892A JP29008892A JP3315165B2 JP 3315165 B2 JP3315165 B2 JP 3315165B2 JP 29008892 A JP29008892 A JP 29008892A JP 29008892 A JP29008892 A JP 29008892A JP 3315165 B2 JP3315165 B2 JP 3315165B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物体を微小スポットで
光走査する走査型顕微鏡に係り、さらに詳しくは照明光
を被観察面に集光するための光学系の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より在るレーザ走査顕微鏡の構成例
が図10に示されている。同図に示すレーザ走査顕微鏡
は、特開昭61−217014号に記載されたものであ
る。
【0003】このレーザ走査顕微鏡では、レーザ光源1
から発したレーザビームが集光レンズ2,空間フィルタ
ー3,コリメータレンズ4を通ってビームエキスパンダ
5に入射され、そこで必要な大きさのビーム径に拡大さ
れてから第1光偏向器6に入射する。
【0004】この第1光偏向器6に入射したレーザビー
ムは進行方向が変えられ、瞳伝送レンズ7,8を通って
第2光偏向器9に入射する。そして第2光偏向器で進行
方向を変えられ、瞳投影レンズ10、結像レンズ11、
対物レンズ12を通って試料13上の一点に集光せしめ
られる。
【0005】上記第1,第2の光偏光器6,9を、対物
レンズ12の瞳位置と共役な位置に配置することによ
り、各光偏向器6,9でレーザビームを互いに直交する
X,Y方向にそれぞれ偏向させると、光軸が一定に保た
れた状態で、ビームスポットが試料13をXY方向に2
次元走査するものとなる。図10に示す光学系では、瞳
投影レンズ10に収差があると、その収差の影響により
うまく観察試料上にスポットが形成されなくなる。そこ
で従来は、レーザ光源1が発振するレーザ光の波長域に
対して、最も効率的に収差を取除くことのできる硝材を
用いた瞳投影レンズを使用している。
【0006】ところで、多波長発振のレーザ光源1であ
ってそれぞれ異なる波長域を持った複数種類のレーザ光
を用いて試料を照明する場合や、B励起,G励起及び紫
外光励起など波長域の異なる励起光を用いて蛍光観察を
行うことがある。例えば、蛍光観察におけるB励起,G
励起の場合、波長域は450〜650nmの範囲であ
り、紫外光励起の場合には300〜500nmの波長域
となる。この様な場合には、全ての波長域に亘って瞳投
影レンズを収差補正する必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、瞳投影
レンズに用いられている硝材は、その種類に応じて収差
補正可能な波長域が限られている。例えば、可視光の範
囲であれば488〜630nm、紫外光を含む範囲であ
れば300〜500nmである。従って、上記蛍光観察
のような300〜650nmの広い範囲で良好に収差補
正できる硝材は現在のところ存在していない。そのた
め、488〜630nmの波長域に対して好適な瞳投影
レンズは、300〜500nmの波長域となる紫外光励
起の場合には使うことができない。
【0008】また瞳投影レンズは、紫外光に対して透過
率が著しく低下するため、使用できる硝材の種類が限定
されていた。その様に限定された硝材を組合わせて、よ
り広い波長域の瞳投影レンズを作成するのは極めて困難
である。
【0009】本発明は以上のような実情に鑑みてなされ
たもので、紫外光域から可視光域まで含んだ広い波長域
に亘って常に良好なスポットを被観察面に形成すること
ができ、しかも操作が容易な走査型顕微鏡を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する本発
明の走査型顕微鏡は、光源からの照明光を被観察面に集
光させる瞳投影レンズを備えたものにおいて、前記瞳投
影レンズが、互いに波長域が異なる複数種類の前記照明
光に対応した数だけ設けられ、それぞれ対応する波長域
の収差補正が施され、かつ光路近傍に設けられたレンズ
切換部材にそれぞれ装填されて選択的に光路上に配置さ
れることを特徴とする。
【0011】請求項2に対応する本発明の走査型顕微鏡
は、瞳投影レンズ及び結像レンズが、互いに波長域が異
なる複数種類の照明光に対応した数だけ設けられ、それ
ら瞳投影レンズ及び結像レンズに対応する波長域の収差
補正が施され、さらに、それら瞳投影レンズ及び結像レ
ンズが光路近傍に設けられた各レンズ切換部材にそれぞ
れ装填されて選択的に光路上に配置されることを特徴と
する。
【0012】請求項3に対応する本発明の走査型顕微鏡
は、瞳伝送レンズ,瞳投影レンズ及び結像レンズが、互
いに波長域が異なる複数種類の照明光に対応した数だけ
設けられ、それら瞳伝送レンズ,瞳投影レンズ及び結像
レンズに対応する波長域の収差補正が施され、さらに、
それら瞳伝送レンズ,瞳投影レンズ及び結像レンズが光
路近傍に設けられた各レンズ切換部材にそれぞれ装填さ
れて選択的に光路上に配置されることを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明の走査型顕微鏡では、波長域が異なる複
数種類の照明光に対応してそれぞれ収差補正が施された
複数の瞳投影レンズ、結像レンズ、瞳伝送レンズが、レ
ンズ切換部材にそれぞれ装填されて光路近傍に配置され
る。そして使用される照明光の波長域に応じて、その波
長域に対して収差補正が施された瞳投影レンズ、結像レ
ンズ、瞳伝送レンズが選択されレンズ切換部材で光路上
に配置される。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。
【0015】図1には本発明の一実施例に係る走査型顕
微鏡の要部の構成が示されている。なお、本実施例の光
学系全体の構成は図10に示すものと同様であり、異な
る部分は瞳投影レンズ部分の構成である。従って、瞳投
影レンズ部分の構成のみを図1に詳しく図示している。
【0016】本実施例は、スキャンユニット21が有す
る光路の顕微鏡側端部と、顕微鏡22が有する光路のス
キャンユニット側端部との間に、レンズ切換部材として
のターレット機構23が設けられている。
【0017】なお、スキャンユニット21とは、図10
において照明光をX,Y方向に偏向させるための第1,
第2の光偏向器6,9等からなる光学系の部分であり、
顕微鏡22とは結像レンズ11,対物レンズ12等から
なる光学系の部分である。
【0018】上記ターレット機構23は、ターレット収
納空間を内部に有する外枠24が、スキャンユニット2
1と顕微鏡22との間に固定されている。この外枠24
内のターレット収納空間にターレット25が収納されて
いる。
【0019】ターレット25の中心部には、軸26がそ
の周囲にベアリング27を配して嵌挿されており、その
軸26の両端部が外枠24にそれぞれ固定されている。
軸26は光軸と平行に配置され、かつ光軸から所定距離
だけ離れた位置に配置されていて、ターレット25を回
転自在に支持している。
【0020】ターレット25の内部には、第1,第2の
ケース28a,28bが着脱自在に設けられている。第
1のケース28aには複数のレンズからなる紫外用瞳投
影レンズ29aが設けられており、第2のケース28b
には複数のレンズからなる可視用瞳投影レンズ29bが
設けられている。
【0021】例えば、第1のケース28aに設けられた
瞳投影レンズ29aは、450nm〜700nmの可視
光域の光に対して収差補正可能な光学特性を有してい
て、第2のケース28bに設けられた瞳投影レンズ29
bは、300nm〜500nmの紫外光域の光に対して
収差補正可能な光学特性を有している。
【0022】図3(a),(b)には、上記瞳投影レン
ズ29bの光学特性が示されている。同図(a)には、
紫外光に対する瞳投影レンズ29bの球面収差が示され
ており、同図(b)には、紫外光に対する瞳投影レンズ
29bの歪曲収差が示されている。
【0023】また図3(c),(d)には、上記瞳投影
レンズ29aの光学特性が示されている。同図(c)に
は、可視光に対する瞳投影レンズ29aの球面収差が、
また同図(d)には、可視光に対する歪曲収差が示され
ている。なお、図3(a)(c)には複数の特性曲線が
示されているが、波長の異なる紫外光に対する収差をそ
れぞれ示している。
【0024】上記各瞳投影レンズ29a,29bが装填
されたターレット25の上面と外枠24との間には位置
決めクリック機構31が設けられており、上記各瞳投影
レンズ29a,29bを光軸上に位置決めできるように
なっている。
【0025】またターレット25には、いずれの瞳投影
レンズも挿入されることのない空の空間が確保されてお
り、その空間を使ってスキャンユニット21と顕微鏡2
2との光学系の芯合わせを行うことができるようになっ
ている。
【0026】図2には、紫外光を用いて観察を行う場合
の装置全体に亘る光学系の構成が示されている。なお対
物レンズ12は、瞳投影レンズと同様、使用波長に応じ
て交換する必要があるので、レボルバ14に紫外光用対
物レンズ12a及び可視光用対物レンズ12bを取付け
ておく。
【0027】以上のように構成されたターレット機構2
3を備えた本実施例では、可視光を用いての観察を行う
ときには、ターレット25を回転させて、第1のケース
28aに固定された瞳投影レンズ29aを光軸上に配置
し、さらにレボルバ14を回転させて可視光用対物レン
ズ12bを光軸上に配置する。
【0028】スキャンユニット21から瞳投影レンズ2
9aに照明光が入射すると、可視光は瞳投影レンズ29
aにより図3(c)(d)に示す状態にまで収差補正さ
れるため、瞳投影レンズ29aによる収差の発生が抑制
され、観察試料表面には良好なスポットが形成されるも
のとなる。
【0029】また紫外光を用いて観察を行う場合には、
第2のケース28bに固定された瞳投影レンズ29bを
光軸上に配置し、紫外光用対物レンズ12aを光軸上に
配置する。この操作は、ターレット25,レボルバ14
を回転させるといった簡単な操作だけでよい。
【0030】ターレット25を回転させると、第1のケ
ース28aに固定された瞳投影レンズ29aが光軸上か
ら遠ざかり、代わって第2のケース28bに固定された
瞳投影レンズ29bが光軸上に接近する。そして瞳投影
レンズ29bが光軸に近接した時に、位置決めクリック
機構31により、瞳投影レンズ29bが光軸上に固定さ
れる。
【0031】そしてスキャンユニット21から瞳投影レ
ンズ29bに紫外光が入射すると、紫外光は瞳投影レン
ズ29bにより図3(a)(b)に示す状態にまで収差
補正されるため、紫外光に対しても収差の発生が抑制さ
れ、上記同様に観察試料表面には良好なスポットが形成
されるものとなる。
【0032】従って本実施例によれば、異なる光学特性
を有する瞳投影レンズ29a,29bをターレット機構
23に備え、使用する照明光の波長域に応じて適当な光
学特性を持った瞳投影レンズを光軸上に配置可能にした
ので、単一のユニットで紫外光域から可視光域までの広
い波長域に亘って常に良好なスポットを形成することが
できる。しかも、瞳投影レンズ29a,29bの切換え
をターレット機構23を利用していることから操作が極
めて容易である。
【0033】以上に述べたように各波長域で良好なスポ
ットは、図10の対物レンズ12で試料上に照射され
る。当然のことながら、対物レンズ12も各投影レンズ
と同じ波長域で収差補正された対物レンズが用意されて
いる。したがって、照明光が紫外光になった場合、瞳投
影レンズ29aがターレット25で光軸上に設置され、
紫外用の対物レンズが選ばれる。
【0034】なお、上記実施例では光学特性の異なる瞳
投影レンズ29a,29bの切換えにターレット機構2
3を用いる場合について説明したが、図4,5に示すス
ライダー機構30によってもターレット機構23と同様
の機能を実現することができる。
【0035】このスライダー機構30は、スライダー3
1と、このスライダー31を直線移動させるレール32
とからなる。スライダー31はレール側の面に直線移動
方向に向けて嵌合凸部31aが形成されている。またス
ライダー31には側面間を貫通する所定の大きさの径を
有する貫通穴33a〜33cが形成されており、その各
貫通穴33a〜33cに、貫通穴33a〜33cよりも
若干小さい径を有する第1,第2のケース35,36が
挿入される。例えば、第1のケース35には可視光用の
瞳投影レンズ37が固定され、第2のケース36には紫
外光用の瞳投影レンズ38が固定される。
【0036】スライダー31の側面には、上記各貫通穴
33a〜33cに対応してねじ穴34a〜34cが設け
られている。これら各ねじ穴34a〜34cに固定ねじ
を挿入することにより、それぞれ対応する貫通穴33a
〜33cに挿入されているケースが固定されるようにな
っている。
【0037】またレール32は、光軸から所定距離離れ
た位置に、その長手方向を光軸と直交させて配置されて
いる。このレール32のスライダー側の面には、上記ス
ライダー31に設けた嵌合凸部31aが摺動自在に嵌合
するアリ溝32aが形成されている。レール32の側面
にはねじ穴40が形成されており、そのねじ穴40にね
じを挿入することにより、スライダー31が固定される
ようになっている。
【0038】なお、スライダー31を移動させて貫通穴
33a(33b,33c)を光路上に配置したときに
は、貫通穴33a(33b,33c)の中心(瞳投影レ
ンズの中心)が光軸と一致するように調整されている。
【0039】さらに、3つの貫通穴33a,33b,3
3cのうちのいずれかの貫通穴が光軸上に来た時、その
位置でスライダー31を位置決めする位置決め機構(不
図示)が設けられている。
【0040】以上のように構成されたスライダー機構3
0によれば、光学特性の異なる瞳投影レンズ37,38
を、照明光の波長域に応じて選択的に光路上に配置する
ことができ、前記実施例と同様の効果を得ることができ
る。
【0041】しかも、図4,5に示すスライダー機構3
0には3つの貫通穴33a,33b,33cが設けられ
ているので、可視光用、紫外光用の他に、例えば赤外光
用の瞳投影レンズを装着することもでき、単一ユニット
で3種類の照明光に対応することができる。
【0042】なお、上記ターレット機構23、スライダ
ー機構30に備える瞳投影レンズは2種類、あるいは3
種類に限定されるものでなく、4種類以上の瞳投影レン
ズを備えるようにすることができる。次に、本発明の第
2実施例について説明する。
【0043】図6には、第2実施例に係る走査型顕微鏡
の光学系の概略的な構成が示されている。なお同図にお
いて、前述した図1及び図10の装置と同一機能を有す
る部分については同一符号を付している。
【0044】本実施例の走査型顕微鏡は、瞳投影レンズ
の他に結像レンズ及び瞳伝送レンズを、使用すべき波長
域に対応して切換え可能に構成されている。結像レンズ
用のターレット機構40が、瞳投影レンズ用のターレッ
ト機構23と対物用レボルバ14との間に設けられてい
る。
【0045】このターレット機構40は、光軸から所定
距離だけはなれた位置に光軸と平行な回転軸を有し、第
1,第2のケース41a,41bが光軸と平行な状態で
着脱自在に設けられている。第1のケース41aには、
紫外用結像レンズ42aが設けられており、第2のケー
ス41bには、可視用結像レンズ42bが設けられてい
る。
【0046】また瞳伝送レンズ用のターレット機構43
が、第1光偏向器6,第2光偏向器9間に設けられてい
る。このターレット機構43は、光軸から所定距離だけ
はなれた位置に光軸と平行な回転軸を有し、第1,第2
のケース44a,44bが光軸と平行な状態で着脱自在
に設けられている。第1のケース44aには、紫外用瞳
伝送レンズ45,46が設けられており、第2のケース
44bには、可視用瞳伝送レンズ47,48が設けられ
ている。
【0047】なおターレット機構40,43には、前述
した瞳投影用のターレット機構23と同様に、不図示の
クリック機構が設けられており上記各レンズを光軸上に
位置決めできるようになっている。またターレット機構
内にいずれのレンズも挿入されることのない空の空間が
確保されており、その空間を使って光学系の心合せなど
の調整を行えるようになっている。
【0048】以上のように構成された本実施例では、紫
外光を用いて観察を行う場合には、ターレット機構2
3,40,43をそれぞれ動作させて、紫外用の瞳投影
レンズ29a,結像レンズ42a,瞳伝送レンズ45,
46を光軸上に配置する。また、これに合わせて対物レ
ンズも紫外用の対物レンズ12aを、レボルバ14を操
作して光軸上に配置させる。
【0049】各光学要素が以上のように配置された光学
系では(図6に示す状態)、瞳投影レンズ29aの他
に、結像レンズ42a及び瞳伝送レンズ45,46にお
いても収差補正がなされるので、収差の発生が抑制さ
れ、観察試料面には良好なスポットが形成されるものと
なる。
【0050】また可視光を用いて観察を行う場合には、
ターレット機構23,40,43をそれぞれ動作させ
て、可視光用の瞳投影レンズ29b,結像レンズ42
b,瞳伝送レンズ47,48が光軸上に配置されると共
に、可視光用の対物レンズ12bが光軸上に配置され
る。
【0051】各光学要素が以上のように配置された光学
系では、可視光に対して収差の発生が抑制されるので、
可視光を用いた観察では観察試料面には良好なスポット
が形成される。
【0052】この様に本実施例によれば、瞳投影レンズ
だけでなく結像レンズ,瞳伝送レンズまでが可視光及び
紫外光に対して良好に収差補正を行うので、前述した第
1実施例よりも効率良く収差の発生を抑制でき、その結
果、広い波長域に亘って極めて良好な観察像を得ること
ができる。
【0053】ところで、前述した第1実施例及び第2実
施例において、第1光偏向器6と第2光偏向器9との間
に瞳伝送レンズを配置した例を説明したが、第1光偏向
器6と第2光偏向器9とが近接しているときには、瞳伝
送レンズを削除することができる。瞳伝送レンズを削除
した例が、図7に示されている。
【0054】図7に示す光学系では、第1光偏向器6と
第2光偏向器9との光軸上の中点Mが、対物レンズ12
の瞳に投影される。中点Mと各光偏向器6,9の距離が
短い場合には、ほぼ各光偏向器6,9の面は対物レンズ
12の瞳に投影されることになる。
【0055】この様に瞳伝送レンズが特に必要ない場合
には、瞳伝送レンズを削除することにより、光量損失が
少なく、しかも構成が簡単でコストダウンを図れる利点
がある。次に、本発明の第3実施例について図8を参照
して説明する。
【0056】本実施例は、収差補正の波長域が同じ瞳投
影レンズと結像レンズとを同一のケースに収納して一度
に切換えるようにした例である。なお図8において前述
した第1実施例及び第2実施例と同一の部分について
は、同一符号を付している。
【0057】本実施例の走査型顕微鏡は、第2光偏向器
9とレボルバ14との間に瞳投影レンズおよび結像レン
ズのための共用ターレット機構50が設けられている。
この共用ターレット機構50は、光軸から所定距離だけ
離れた位置に光軸と平行な回転軸を有し、第1,第2の
ケース51a,51bが光軸と平行な状態で着脱自在に
設けられている。
【0058】第1のケース51aには、紫外用瞳投影レ
ンズ52aと紫外用結像レンズ53aが設けられてい
る。また第2のケース51bには、可視光用瞳投影レン
ズ52bと可視光用結像レンズ53bが設けられてい
る。その他の構成は前述した第2実施例と同様である。
【0059】以上のように構成された本実施例では、共
用ターレット機構50を操作することにより、瞳投影レ
ンズと結像レンズとを1回の作業で同時に切換えられる
ため操作性が良い。また瞳投影レンズと結像レンズの各
々にターレット機構を設けるのに比べて、構成を簡単に
でき、コストダウンを図ることができる。次に、本発明
の第4実施例について図9を参照して説明する。
【0060】本実施例は、前述した第2実施例の構成に
おいて、各ターレット機構及びレボルバを、モータを使
って電気的に動作制御するようにした例である。なお同
図において、第2実施例と同一部分には同一符号を付し
ている。
【0061】本実施例の走査型顕微鏡は、瞳投影レンズ
用のターレット機構23をモータ61で駆動し、結像レ
ンズ用のターレット機構40をモータ62で駆動し、さ
らに瞳伝送レンズ用のターレット機構43をモータ63
で駆動するようにしている。またレボルバ14をモータ
64で駆動するようにしている。そして各モータ61〜
64の動作をコントローラ65で制御している。コント
ローラ65は、前述した第2実施例と同様にレボルバ1
4,ターレット機構23,40,43を駆動制御するプ
ログラムが格納されている。
【0062】この様に構成された本実施例によれば、レ
ボルバ14,ターレット機構23,40,43が、コン
トローラ65により一括して電動制御されるので、マニ
ュアルでターレット機構などを操作するのに比べて、操
作性を改善できる。なお、本発明は上記実施例に限定さ
れるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で変形
実施可能である。
【0063】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、紫
外光域から可視光域まで含んだ広い波長域に亘って常に
良好なスポットを被観察面に形成することができ、しか
も操作が容易な走査型顕微鏡を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る走査型顕微鏡の要部
の構成図である。
【図2】第1実施例に係る走査型顕微鏡の光学系の構成
図である。
【図3】第1実施例の走査型顕微鏡に備えられた瞳投影
レンズの光学特性を示す図。
【図4】第1実施例の変形例の走査型顕微鏡に備えられ
たスライダー機構の斜視図。
【図5】図4に示すスライダー機構の断面図。
【図6】本発明の第2実施例に係る走査型顕微鏡の光学
系の構成図である。
【図7】第2実施例の変形例に係る走査型顕微鏡の光学
系の構成図である。
【図8】本発明の第3実施例に係る走査型顕微鏡の光学
系の構成図である。
【図9】本発明の第4実施例に係る走査型顕微鏡の光学
系の構成図である。
【図10】従来より在る走査型顕微鏡の光学系の構成
図。
【符号の説明】
1…レーザ光源、6…第1の偏向器、9…第2の偏向
器、10,29a,29b,37,38…瞳投影レン
ズ、11…結像レンズ、12…対物レンズ、13…観察
試料、21…スキャンユニット、22…顕微鏡、23,
40,43…ターレット機構、28a…紫外用瞳投影レ
ンズ、28b…可視光用瞳投影レンズ、42a…紫外用
結像レンズ、42b…可視光用結像レンズ、45,46
…紫外用瞳伝送レンズ、47,48…可視光用瞳伝送レ
ンズ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの照明光を被観察面に集光させ
    るための瞳投影レンズを備えた走査型顕微鏡において、 前記瞳投影レンズは、互いに波長域が異なる複数種類の
    照明光に対応した数だけ設けられ、それぞれ対応する波
    長域の収差補正が施され、かつ光路近傍に設けられたレ
    ンズ切換部材にそれぞれ装填されて選択的に光路上に配
    置されることを特徴とする走査型顕微鏡。
  2. 【請求項2】 光源からの照明光を被観察面に集光させ
    るための瞳投影レンズ及び結像レンズを備えた走査型顕
    微鏡において、 前記瞳投影レンズ及び結像レンズは、互いに波長域が異
    なる複数種類の照明光に対応した数だけ設けられ、それ
    ぞれ対応する波長域の収差補正が施され、かつ光路近傍
    に設けられた各レンズ切換部材にそれぞれ装填されて選
    択的に光路上に配置されることを特徴とする走査型顕微
    鏡。
  3. 【請求項3】 光源からの照明光を第1の光偏向器に入
    射し、その第1の光偏向器で偏向させた照明光を瞳伝送
    レンズを通して第2光偏向器に入射し、その第2光偏向
    器で偏向させた照明光を瞳投影レンズ,結像レンズ及び
    対物レンズを通して被観察面に集光させる走査型顕微鏡
    において、 前記瞳伝送レンズ,前記瞳投影レンズ及び前記結像レン
    ズは、互いに波長域が異なる複数種類の照明光に対応し
    た数だけ設けられ、それぞれ対応する波長域の収差補正
    が施され、かつ光路近傍に設けられた各レンズ切換部材
    にそれぞれ装填されて選択的に光路上に配置されること
    を特徴とする走査型顕微鏡。
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