JP3314155B2 - 固形状マヨネーズの製造方法及び固形状マヨネーズ - Google Patents

固形状マヨネーズの製造方法及び固形状マヨネーズ

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JP3314155B2 JP09478998A JP9478998A JP3314155B2 JP 3314155 B2 JP3314155 B2 JP 3314155B2 JP 09478998 A JP09478998 A JP 09478998A JP 9478998 A JP9478998 A JP 9478998A JP 3314155 B2 JP3314155 B2 JP 3314155B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固形状の状態を保
持することが可能な保形性を備えた固形状マヨネーズの
製造方法及び固形状マヨネーズに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、マヨネーズは植物油、卵黄、食
酢、食塩を主要原料とし、これに砂糖、水飴、グルタミ
ン酸ソーダ等の調味料及び辛子粉こしょう等の香辛料を
適宜加えて水中油滴型に乳化した、通常油脂分が70〜
80重量%の乳化状ドレッシングで、ソースの一種であ
る。
【0003】通常、このようなマヨネーズは、その性状
が高粘度流動体であることから、販売に当たっては合成
樹脂製袋あるいは耐水性容器等を使用する必要があり、
包装手段が面倒であるとともに、高粘度流動体であるが
故にその用途が制約されてしまうという不都合がある。
また、従来のマヨネーズは、流動性及び付着性のある軟
らかいペースト状態のものであることから、加熱等によ
りゲル化する食品、例えばカマボコやソーセージ等の食
品に装填したり、積層するような一体化させる加工は不
可能であるという不都合もある。
【0004】そこで、このような問題点に鑑み、本出願
人は、例えば特公昭61−48903号公報の記載の提
案をしている。この提案のマヨネーズは、包装を簡略化
し得るとともに、その用途の拡大を計ることができるチ
ーズ程度あるいはそれ以上の硬度をした固形状マヨネー
ズの製造方法を提供することを目的とし、その目的を達
成するために、ゼラチンとくず粉とを配合した水溶液
と、卵黄とサラダオイルと醸造酢とを主成分とするマヨ
ネーズとを練合わせている。
【0005】また、他の固形状マヨネーズの製造方法と
しては、例えば特開昭−61−135566号公報や特
開昭63−59867号公報に記載されたものも知られ
ている。前者の提案では、油脂と乳化力及び熱凝固性を
有するたん白とを含有する酸性乳化食品を加熱凝固する
ことにより固型マヨネーズとしている。したがって、こ
の製造方法によれば、未加熱時にはカマボコの擂潰すり
身、あるいはソーセージのカットペーストと同程度の粘
稠性を有し、加熱して魚肉あるいは畜肉が熱凝固したと
きは、同様に熱凝固しているので、カマボコやソーセー
ジの中心部に任意のマヨネーズを充填したり、あるいは
それらの表面に塗布する形状、もしくはそれらの中央部
に積層するなどの一体化加工が可能となる。
【0006】また後者の提案では、油脂、卵黄、食酢、
調味料及び香辛料等を使用してマヨネーズ様食品を製造
するに際し、沃素価61以上のパーム油低融点画分を2
0〜100重量%含む油脂と熱凝固性蛋白とを併用する
ことにより、乳化安定性及び耐熱保形性に優れたマヨネ
ーズ様食品を製造できるものである。これにより、保存
中特に低温においても乳化破壊を生ずることなく、且つ
焼菓子生地にトッピングして焼成しても型くずれするこ
とのない耐熱保形性に優れた利点を得ている。
【0007】ところが、近年、マヨネーズを必要とする
食品加工製品の多種化及びその食品加工方法の多様化に
伴い、使用目的に応じて十分対応させることができる特
性を備えた固形状マヨネーズが望まれている。しかしな
がら、上記の如く従来の固形状マヨネーズの製造方法で
は、使用目的に応じた形状となる固形状マヨネーズを製
造することはできなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来の固
形状マヨネーズの製造方法では、包装手段の簡素化、固
形形状を利用した加工方法の改善等のため、単に流動体
であるマヨネーズを固形状に製造し、あるいは、低温保
存中の乳化破壊の防止又は熱処理によりゲル化する食品
と一体化させる加工を可能にするために、それに応じた
特性を有する固形状マヨネーズを提案していたが、例え
ば常温では固形形状であり、加熱温度によってはペース
ト状に溶け出すがこの形状を保持することの可能な保形
性を備えた固形状マヨネーズについては製造することが
できないという問題点があった。
【0009】そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、常温では固形形状でありながらも加熱温度
によってペースト状に溶け出し、または加熱後の形状を
保持することの可能な保形性を備えた固形状マヨネーズ
の製造方法及び固形状マヨネーズの提供を目的とする。
【0010】
【0011】
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明の
固形状マヨネーズの製造方法は、食塩、砂糖、グルタミ
ン酸ナトリウム、香辛料、乳化安定剤及びゲル化剤を、
所定温度に加熱された水と酢に混合してスラリーを生成
する工程と、上記スラリーに鶏卵を投入して攪拌し混合
液を生成する工程と、融点20°C〜35°Cの第1の
食用油脂と雲点5°C〜15°Cの第2の食用植物油脂
を加熱して、これを上記混合液に投入して攪拌した後ミ
ルを通過させてペーストを生成する工程と、上記ペース
トを保温温度下で乳化安定する保温工程と、を経ること
を特徴とする固形状マヨネーズの製造方法。
【0013】請求項2に記載の発明の固形状マヨネーズ
は、食塩、砂糖、グルタミン酸ナトリウム、香辛料、乳
化安定剤及びゲル化剤を、所定温度に加熱された水と酢
に混合してスラリーを生成する工程と、上記スラリーに
鶏卵を投入して攪拌し混合液を生成する工程と、融点2
0°C〜35°Cの第1の食用油脂と雲点5°C〜15
°Cの第2の食用植物油脂を加熱して、これを上記混合
液に投入して攪拌した後ミルを通過させてペーストを生
成する工程と、上記ペーストを保温温度下で乳化安定す
る保温工程と、を経て得ることを特徴とする固形状マヨ
ネーズ。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0021】本発明の実施の形態に係る固形状マヨネー
ズの製造方法は、食酢・鶏卵液、食塩・砂糖等の調味
料、乳化安定剤(増粘多糖類、乳蛋白、澱粉)、ゲル化
剤、香辛料等を所定の温度に加熱された水に混合し、さ
らにこの混合液に熱可溶性蛋白を加えた後、攪拌するこ
とでスラリー調整された状態の混合液(以下、スラリー
と称す)を得、その後、このスラリーに、例えば融点2
0°C〜35°Cの第1の食用植物油脂とさらに曇点が
5°C〜15°Cの第2の食用植物油脂としてのサラダ
オイルとを任意の配合率で混合して攪拌し、25°C〜
50°Cの所定の保温温度下で乳化安定化させた後、冷
却する。
【0022】また、本発明の実施の形態の固形状マヨネ
ーズは、食酢・鶏卵液、食塩・砂糖等の調味料、乳化安
定剤(増粘多糖類、乳蛋白、澱粉)、ゲル化剤、香辛料
等を所定温度に加熱された水に混合し、さらにこの混合
液に熱可溶性蛋白を加えた後、攪拌することでスラリー
調整された状態のスラリーを得、その後、このスラリー
に、例えば融点20°C〜35°Cの第1の食用植物油
脂とさらに曇点が5°C〜15°Cの第2の食用植物油
脂としてのサラダオイルとを任意の配合率で混合して攪
拌し、25°C〜50°Cの所定の保温温度下で乳化安
定化させた後、冷却して得るものであり、その特徴は、
常温では固形状でありながらも加熱することによって溶
け出し、または固形形状を保持することの可能な保形性
を有している。
【0023】前記第1の食用植物油脂としては、例え
ば、大豆硬化油、菜種硬化油、パームオレイン、パーム
ステアリン等が挙げられる。また、第1の食用植物油脂
として、例えば高融点油脂(沃素化40〜90)のもの
のみを用いても良く、あるいはこの高融点油脂と前記第
2の食用植物油脂としてのサラダオイルとを最適な配合
比で併用して混合しても良い。
【0024】高融点油脂のみを用いた場合には、可塑性
を有したスプレッド性(展性)のあるテクスチャーを特
徴とする固形状マヨネーズが得られる。前述の如く、極
めて固いチーズ様、あるいはそれ以上の硬度を有するこ
とが特徴である。
【0025】また、高融点油脂と前記第2の食用植物油
脂としてのサラダオイルとを最適な配合比で混合したも
のを用いた場合には、通常、20°C〜25°Cで保型
性を有し、食した場合、口中温度にて適度ななめらかさ
を有する性状の固形状マヨネーズが得られる。前述の如
く、口中温度でマヨネーズ、あるいはバター様のなめら
かさを有することが特徴である。
【0026】また、このような食用植物油を用いること
によって、低温時における保形性、つまり、冷蔵・冷凍
下における保形性も得られるようになっている。
【0027】さらに、前記第1の食用植物油脂としての
高融点油脂と前記第2の食用植物油脂としてのサラダオ
イルを任意の配合率で混合した場合、乳化安定させるた
めに、保温温度を調整することにより、固さの調節が可
能であり、これらの温度が低い場合には、軟らかく、逆
に高い場合には、固くなる固形状マヨネーズが得られ
る。
【0028】さらに、上記熱可溶性蛋白としては、例え
ばゼラチン、またはゼラチンを原料とした熱可溶性蛋白
加工品が用いられており、このような熱可溶性蛋白を用
いることにより、低温保形性を得ることができる。つま
り加熱温度に応じた固さを調節することができ、またこ
のときの保形性も安定する。これにより、ゼラチンの配
合量の調整によって、加熱することにより、溶け出す仕
様にもでき、また、固形状のままで溶けない仕様の固形
状マヨネーズを製造することができる。
【0029】尚、上記熱可溶性蛋白としては、ゼラチン
の他に、コラーゲン、またはコラーゲンを原料とした熱
可溶性蛋白加工品を用いるようにしても良い。
【0030】また、本発明の実施の形態では、多種の使
用目的に応じて必要な固さ形状を得るために、上記第1
の食用植物油脂、第2の食用植物油脂としてのサラダオ
イル、熱可溶性蛋白を適宜組み合わせて使用することも
可能である。
【0031】これにより、例えば、常温、冷却による冷
蔵下で固化・保形性を有する製品、加熱することにより
任意の形状を有する固形製品、例えば加熱温度によって
は滑らかに溶け出す仕様の製品、またはしっかりとした
固形形状を保持する仕様の製品等、極めて幅広い特性を
有する固形状マヨネーズを製造することが可能である。
【0032】尚、熱可溶性蛋白として、例えばゼラチン
を使用することにより冷蔵下・冷凍下での保形性を得て
いるが、加熱時の熱凝固をさらに補強するものとして、
例えば蛋白剤・鶏卵等の加熱ゲル化剤等を加えるように
しても良い。これにより、加熱温度は蛋白熱凝固する以
上の温度であり、75°C〜90°Cの間で温度が高い
程、保形性を保持することができる。
【0033】本発明の実施の形態に係る固形状マヨネー
ズの製造方法に基づき、固形状マヨネーズの製造実験
(実施例1乃至実施例3)を行った。各実施例にてそれ
ぞれ製造される固形状マヨネーズの原料成分を表1に示
す。
【0034】
【表1】 (実施例1) 実施例1の第1工程としては、上記表1中に示すよう
に、醸造酢と水を39°Cまで加熱した。これを小型電
動ホイッパーに投入し、食塩・砂糖・グルタミン酸Na
・香辛料・乳化安定剤(増粘多糖類、乳蛋白、澱粉)・
ゲル化剤を予め良く混合したものを前記小型電動ホイッ
パーに攪拌しつつ徐々に投入した。投入後さらに、3分
間攪拌し、ここで得られたものをスラリーとした。
【0035】次に、第2工程として、上記スラリーに殺
菌済鶏卵を投入し、さらに30秒攪拌した。
【0036】第3工程として、予め80°Cにて溶解し
た第1の食用植物油脂としての硬化食用油と第2の食用
植物油脂としてのサラダオイルを38°Cまで加熱し、
これを上記第2工程で得られた混合液に3分間で徐々に
投入した。投入後、仕上げ攪拌を1分間行い、コロイド
ミルを通過させた。このときの加工品は、27°Cのペ
ースト状のマヨネーズ様食品(O/W型)となった。
【0037】第4工程としては、さらに、上記第3工程
にて得られたマヨネーズ様食品を8°Cの冷蔵庫にて1
晩冷却し、固形状のマヨネーズを得た。
【0038】(実施例2)実施例2の第1工程として
は、上記表1中に示すように、醸造酢と水を39°Cま
で加熱した。これを小型電動ホイッパーに投入し、食塩
・砂糖・グルタミン酸Na・香辛料・乳化安定剤(増粘
多糖類、乳蛋白、澱粉)・ゲル化剤を予め良く混合した
ものを前記小型電動ホイッパーに攪拌しつつ徐々に投入
した。投入後さらに、3分間攪拌し、ここで得られたも
のをスラリーとした。
【0039】次に、第2工程として、上記スラリーに殺
菌済鶏卵を投入し、さらに30秒攪拌した。
【0040】第3工程として、予め80°Cにて溶解し
た第1の食用植物油脂としての硬化食用油と第2の食用
植物油脂としてのサラダオイルを39°Cまで加熱し、
これを上記第2工程で得られた混合液に3分間で徐々に
投入した。投入後、仕上げ攪拌を1分間行い、コロイド
ミルを通過させた。このときの加工品は、29°Cのペ
ースト状のマヨネーズ様食品(O/W型)となった。
【0041】第4工程としては、さらに、上記第3工程
にて得られたマヨネーズ様食品を8°Cの冷蔵庫にて1
晩冷却し、固形状のマヨネーズを得た。ここで得られた
本製品は、上記第1の実施例よりも固い状態であった。
【0042】(実施例3)実施例3の第1工程として
は、上記表1中に示すように、醸造酢と水を45°Cま
で加熱した。これを小型電動ホイッパーに投入し、食塩
・砂糖・グルタミン酸Na・香辛料・乳化安定剤(増粘
多糖類、乳蛋白、澱粉)・ゲル化剤を予め良く混合した
ものを前記小型電動ホイッパーに攪拌しつつ徐々に投入
した。投入後さらに、3分間攪拌し、ここで得られたも
のをスラリーとした。
【0043】次に、第2工程として、上記スラリーに殺
菌済鶏卵を投入し、さらに30秒攪拌した。
【0044】第3工程として、予め80°Cにて溶解し
た第1の食用植物油脂としての硬化食用油と第2の食用
植物油脂としてのサラダオイルを45°Cまで加熱し、
これを上記第2工程で得られた混合液に3分間で徐々に
投入した。投入後、仕上げ攪拌を1分間行い、コロイド
ミルを通過させた。このときの加工品は、28°Cのペ
ースト状のマヨネーズ様食品(O/W型)となった。
【0045】第4の工程として、さらに、上記第3工程
にて得られたマヨネーズ様食品を袋詰めにし、85°C
で60分加熱した後、水道水にて40分冷却した。さら
に8°Cの冷蔵庫にて1晩冷却し、固形状のマヨネーズ
を得た。ここで得られた本製品は、上記第1及び第2の
実施例よりもさらに固い状態であった。
【0046】次に、このようにしてそれぞれ得られた固
形状マヨネーズの冷凍耐性及び耐熱性等の特性を得るた
めに各種の条件下での試験を試みた。この試験結果を下
記の表2に示す。尚、耐熱性を調べる方法としては、加
熱後のある任意の温度(例えば20°C、32°C、5
0°C、70°C)での状態をそれぞれ検出した。
【0047】
【表2】 したがって、この表2からも解るように、実施例1にて
製造された製品は、20°Cでは固形状からやや軟化
し、温水にて32°Cに加温した場合は滑らかなペース
ト状に戻り、50°Cに加熱した場合も未だ滑らかなペ
ースト状態であった。しかし、70°Cに加熱した場合
は、やや粘度の高いペースト状態となった。
【0048】また、実施例2にて製造された製品は、上
記表2に示すように、20°Cでは固形状のままで、温
水にて32°Cに加温した場合はやや軟化し、50°C
に加熱した場合は滑らかなペースト状態であった。しか
し、70°Cに加熱した場合は、実施例1と同様にやや
粘度の高いペースト状態となった。
【0049】また、実施例3にて製造された製品は、上
記表2に示すように、20°C、32°C、50°C、
70°Cにおいても固体状であり、加熱してもペースト
状態に戻ることはなかった。
【0050】さらに、上記実施例1乃至実施例3にて製
造されたそれぞれの製品は、ー18°C以下に凍結して
も、解凍時の状態・風味・見栄え等良好であった。
【0051】以上の試験結果からも解るように、実施例
1では、冷蔵・冷凍下では固体状で、20°C付近で溶
解し始め、それ以上の温度では滑らかなペースト状態と
なる特性を有していることが認識できる。また、実施例
2では、同様の変化が35°C付近で発生し、実施例1
及び実施例2とともに70°C以上では粘性が上昇する
という特性を有していることが認識できる。また、実施
例3では、冷蔵・冷凍・20°C〜70°Cの様々な温
度においても固体状となる特性を有していることが認識
できる。
【0052】したがって、本発明の実施の形態によれ
ば、上記実施例1乃至実施例3からも解るように、上述
の製造方法における第1の食用植物油脂としての食用植
物油脂と第2の食用植物油脂としてのサラダオイルとの
配合比や熱可溶性蛋白の配合量、乳化安定化時の保温温
度等の各種条件を適宜調整することにより、常温時では
固形状でありながらも加熱することによって溶け出し、
または、固形形状を保持したままであることが可能であ
り、しかも呈味性・食感及び見栄え等も満足できる固形
状マヨネーズを製造することが可能である。これによ
り、冷凍耐性及び耐熱性に優れた固形状マヨネーズが製
造可能であることから、各種食品への応用範囲を著しく
拡大するものとして有意義なものである。
【0053】また、本発明の実施の形態の固形状マヨネ
ーズの製造方法には、特別な製造機器等を付加する必要
がないので、製造システムラインに係るコストを抑制す
ることができるという効果もある。
【0054】尚、本発明に係る固形状マヨネーズの製造
方法においては、発明の実施の形態、実施例に限定され
るものではなく、例えば使用する食品に応じた固さ特性
(保形性)が得られるように、各種原料の分量、第1の
食用植物油脂としての加工油脂と第2の食用植物油脂と
してのサラダオイルとの配合比、熱可溶性蛋白質の有無
または分量、乳化安定させるための保温温度等を適宜調
整することができる。
【0055】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
常温では固形形状であり、加熱温度によってはペースト
状に溶け出し、または、固形形状を保持したままである
ことが可能であり、しかも呈味性・食感及び見栄え等も
満足できるというような効果を有する。
【0056】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−59867(JP,A) 特開 昭61−135566(JP,A) 特開 昭61−92550(JP,A) 特開 昭59−106269(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/22 - 1/237 A23L 1/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食塩、砂糖、グルタミン酸ナトリウム、
    香辛料、乳化安定剤及びゲル化剤を、所定温度に加熱さ
    れた水と酢に混合してスラリーを生成する工程と、 上記スラリーに鶏卵を投入して攪拌し混合液を生成する
    工程と、 融点20°C〜35°Cの第1の食用油脂と雲点5°C
    〜15°Cの第2の食用植物油脂を加熱して、これを上
    記混合液に投入して攪拌した後ミルを通過させてペース
    トを生成する工程と、 上記ペーストを保温温度下で乳化安定する保温工程と、 を経ることを特徴とする固形状マヨネーズの製造方法。
  2. 【請求項2】 食塩、砂糖、グルタミン酸ナトリウム、
    香辛料、乳化安定剤及びゲル化剤を、所定温度に加熱さ
    れた水と酢に混合してスラリーを生成する工程と、 上記スラリーに鶏卵を投入して攪拌し混合液を生成する
    工程と、 融点20°C〜35°Cの第1の食用油脂と雲点5°C
    〜15°Cの第2の食用植物油脂を加熱して、これを上
    記混合液に投入して攪拌した後ミルを通過させてペース
    トを生成する工程と、 上記ペーストを保温温度下で乳化安定する保温工程と、 を経て得ることを特徴とする固形状マヨネーズ。
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