JP3313556B2 - セミトレーラタイプの燃料給油車 - Google Patents

セミトレーラタイプの燃料給油車

Info

Publication number
JP3313556B2
JP3313556B2 JP28936295A JP28936295A JP3313556B2 JP 3313556 B2 JP3313556 B2 JP 3313556B2 JP 28936295 A JP28936295 A JP 28936295A JP 28936295 A JP28936295 A JP 28936295A JP 3313556 B2 JP3313556 B2 JP 3313556B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trailer
tractor
swivel joint
connecting hose
coupler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28936295A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09104285A (ja
Inventor
良文 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Aircraft Industry Co Ltd
Original Assignee
Showa Aircraft Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Aircraft Industry Co Ltd filed Critical Showa Aircraft Industry Co Ltd
Priority to JP28936295A priority Critical patent/JP3313556B2/ja
Publication of JPH09104285A publication Critical patent/JPH09104285A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3313556B2 publication Critical patent/JP3313556B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セミトレーラタイ
プの燃料給油車に関する。すなわち、空港にて燃料油を
航空機に給油する、セミトレーラタイプの燃料給油車、
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、この種従来例のセミトレーラタ
イプの燃料給油車の説明に供する、正面概略図である。
同図にも示したように、セミトレーラタイプの燃料給油
車1では、トラクタ2の後部フレーム3上にトレーラ4
の前端部5が、カプラ6を介し枢支され、もって、トラ
クタ2とトレーラ4とが左右に旋回可能に連結されてい
る。そして、トレーラ4上のタンク7に積載された燃料
油を、トレーラ4側の配管8,中間の連結ホース9,ト
ラクタ2側の配管10,この配管10に介装され機械室
11内に配されたポンプ12等を経由した後、航空機へ
と給油するようになっている。
【0003】ところで、この種従来例の燃料給油車1に
あっては、トラクタ2側の配管10の端が、トラクタ2
の機械室11上に位置すると共に、トレーラ4側の配管
8の端が、トレーラ4のタンク7上に位置していた。そ
して、このような両配管10,8の端間に、それぞれス
イベルジョイント13を介装しつつ、連結ホース9が前
後方向に配されていた。なお、この種従来例の燃料給油
車1にあっては、上下方向を軸に水平面で左右に回動可
能なトレーラ4側のスイベルジョイント13を、トラク
タ2とトレーラ4間のカプラ6の上下中心線と同軸に位
置せしめることが、必須的とされていた。そして、この
ようにトレーラ4側のスイベルジョイント13を配した
ことにより、トラクタ2とトレーラ4間が旋回した際、
これにスイベルジョイント13が追従するようになり、
その位置や長さが変化してしまうことが防止されてい
た。この種従来例のセミトレーラタイプの燃料給油車1
は、上述したように、連結ホース9が車体の上位に配さ
れると共に、トレーラ4側のスイベルジョイント13が
カプラ6上に位置決めされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。第1
に、この種従来例の燃料給油車1は、途中の連結ホース
9が車体の上位に配され高い位置にあったので、航空機
への給油に際し、まず、下位のポンプ12の始動のため
呼び水(つまり呼び燃料油)が必要となり、作業に手間
取るという問題が指摘されていた。第2に、同様にこの
種従来例の燃料給油車1は、連結ホース9が上位の高い
位置に配されていたので、航空機への給油に際し、ポン
プ12の圧力損失が大きく吐出量が減少するという問題
が指摘され、より吐出量を多くし給油量を増やしたいと
いう要請があった。第3に、同様に連結ホース9が上位
の高い位置に配されていたので、この連結ホース9の高
さ位置が燃料給油車1の全体的な車体全高となり、連結
ホース9の分だけ車高が高くなる、という問題も指摘さ
れていた。
【0005】第4に、同様にこの種従来例の燃料給油車
1では、連結ホース9が上位の高い位置に配されていた
ので、連結ホース9とカプラ6の上下センター位置との
間の寸法Aが、大となっていた。そこで、坂道等の傾斜
面や凹凸面を走行,通過する際、トラクタ2とトレーラ
4間が、カプラ6を中心に前後方向に直線状態から上下
に僅かでも角度を生じると、寸法Aを存しカプラ6より
はるかに上位に配された連結ホース9に、大きな引張力
又は圧縮力が作用して、連結ホース9が上下に略ヘ字状
に屈曲する等、連結ホース9の損傷,破損等の危険が指
摘されていた。
【0006】第5に、同様にこの種従来例の燃料給油車
1は、連結ホース9が車体の上位の高い位置に配されて
いたので、トラクタ2側の配管10の端のみならずトレ
ーラ4側の配管8の端も、上位に位置させることを要し
ていた。すなわち給油に際し、トレーラ4に搭載された
タンク7内の燃料油は、その各タンク室14下位の底弁
15から荷卸し,供給されるが、この各底弁15を連通
する配管8の端をタンク7上にて連結ホース9に接続す
るためには、配管8をタンク7内に通すことが必要とな
っていた。そして、このように配管8をタンク7内の下
位から上位へと延設する工事は、手間がかかりコスト高
となる、という問題が指摘されていた。
【0007】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の課題を解決すべくなされたものであって、連結ホ
ースを、トラクタの後部フレーム下とトレーラ下間に配
し、車体の下位の低い位置に配すると共に、トラクタ側
の配管の端と連結ホース間に、上下方向および前後方向
を軸としたスイベルジョイントを介装して、カプラと同
軸としたこと、を特徴とする。もって本発明は、第1
に、ポンプの呼び水(呼び燃料油)が不要となり、第2
に、ポンプの圧力損失が小さく、又、車体全高が低く、
更に、連結ホースの損傷,破損等の危険もなく、しか
も、配管をタンク内を通すことも要しなくなり、第3
に、左右に旋回した際は、スイベルジョイントがこれに
追従して、その位置や長さの変化が防止され、第4に、
振動,引張力,長さの変動,たわみ等が加わった際は、
スイベルジョイントがこれらを吸収可能な、セミトレー
ラタイプの燃料給油車を提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
る本発明の技術的手段は、次のとおりである。すなわ
ち、このセミトレーラタイプの燃料給油車は、トラクタ
の後部フレーム上にトレーラの前端部が、カプラを介し
左右に旋回可能に枢支され、もって該トラクタとトレー
ラが左右に旋回可能に連結されたセミトレーラタイプよ
りなる。そして、該トレーラ上のタンクに積載された燃
料油を、該トレーラ側の配管、中間の連結ホース、該ト
ラクタ側の配管、該トラクタ側の配管に介装され該トラ
クタの機械室に配されてエンジンを利用して駆動される
ポンプ、等を経由した後、航空機へと給油する。そし
て、該トラクタ側の配管の端が該トラクタの後部フレー
ム下に位置すると共に、該トレーラ側の配管の端が該ト
レーラ下に位置し、該両配管の端間に該連結ホースが配
されている。該連結ホースは、可撓性を備えてなると共
に、車体の下位に配され、もって給油に際し該ポンプの
始動のための呼び水として機能する呼び燃料油が不要化
される程度の低い位置にある。
【0009】かつ、該トラクタ側の配管の端と該連結ホ
ース間に、スイベルジョイントが介装されており、該ス
イベルジョイントは、該トラクタと該トレーラとを連結
する前記カプラの上下中心線と略同軸に位置決めされ、
上下方向を軸に水平面で回動可能であると共に、前後方
向を軸に左右垂直面で回動可能なものよりなる。もって
該スイベルジョイントは、該トラクタと該トレーラ間が
前記カプラを中心に左右に旋回した際は、これに追従し
た水平面での回動により、その位置や長さの変化が防止
され、又、振動,引張力,長さの変動,たわみ等が加わ
った際は、水平面での回動や左右垂直面での回動によ
り、これらを吸収すること、を特徴とする。
【0010】本発明は、このようになっている。そこで
次のようになる。このセミトレーラタイプの燃料給油車
は、トラクタの後部フレーム下とトレーラ下間に、連結
ホースが配され、トラクタ側の配管の端と連結ホース間
に、スイベルジョイントが介装されている。このスイベ
ルジョイントは、上下方向および前後方向を軸に水平面
と左右垂直面で回動可能であると共に、トラクタとトレ
ーラ間のカプラと略同軸となっている。連結ホースは、
車体の下位に配され低い位置に設けられている。そして
航空機への給油は、トレーラ上のタンクに積載された燃
料油を、トレーラ側の配管、中間の連結ホース、トラク
タ側の配管を順に経由し、トラクタ側の配管に介装され
たポンプを作動させることにより、実施される。そこ
で、この燃料給油車にあっては、第1に、ポンプの呼び
水(呼び燃料油)が不要となる。第2に、ポンプの圧力
損失が小さく吐出量が増大し、又、車体全高が低くな
り、更に、傾斜面や凹凸面を走行,通過する際、連結ホ
ースの損傷,破損等の危険もなく、かつ、トレーラ側の
配管をタンク内を通すことも要しなくなる。第3に、ト
ラクタとトレーラ間がカプラを中心に左右に旋回した際
は、スイベルジョイントがこれに追従して水平面で回動
して、その位置や長さの変化が防止される。第4に、振
動,引張力,長さの変動,たわみ等が加わった際は、ス
イベルジョイントは、水平面や左右垂直面で回動して、
これらを吸収可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明を、図面に示すその発
明の実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1およ
び図2の(1)図は、本発明の実施の形態の説明に供
し、図1は、全体の正面概略図であり、図2の(1)図
は、そのスイベルジョイントや連結ホースの正面概略図
である。図2の(2)図,(3)図は、本発明には属さ
ない参考例を示し、(2)図は、そのスイベルジョイン
トや連結パイプの正面概略図、(3)図は、そのスイベ
ルジョイントの側面概略図である。なお図4は、この種
の燃料給油車による航空機への給油状態を示す、平面概
略図である。
【0012】まず、この種の燃料給油車16について、
図1および図4を参照しつつ一般的に概説する。この燃
料給油車16は、トラクタ2の後部フレーム3上にトレ
ーラ4の前端部5が、カプラ6を介し枢支され、もって
トラクタ2とトレーラ4が左右に旋回可能に連結された
セミトレーラタイプよりなる。そして、トレーラ4上の
タンク7に積載された燃料油を、トレーラ4側の配管1
7、中間の連結ホース18、トラクタ2側の配管19、
このトラクタ2側の配管19に介装されエンジンを利用
して駆動されるポンプ12、等を経由した後、航空機2
0(図4を参照)へと給油する。
【0013】このような燃料給油車16について、更に
詳述する。まず、トレーラ4上にはタンク7が搭載され
ており、タンク7内は幅方向に沿った仕切板21によ
り、複数室のタンク室14(図示例では5室)に区画さ
れており、航空機20用の燃料油が、上部のマンホール
に付設された注入口(図示せず)から各タンク室14に
積載されている。そして、各タンク室14の底部には、
それぞれ底弁15が付設されており、航空機20への給
油に際しては、燃料油が、タンク7の各タンク室14,
その底弁15,各底弁15に一端が分岐接続された配管
17等を介し、連結ホース18へと供給される。次にト
ラクタ2は、キャブ22と機械室11とを備えてなり、
その後部フレーム3上にトレーラ4の前端部5が連結さ
れる。トラクタ2の機械室11には、その配管19の一
端側から他端側に向け、ラインストレーナ,ポンプ1
2,コントロール弁,フィルターセパレータ,流量計等
の給油機器類(図示せず)が、順に配されている。そし
て、このような配管19の他端に、常時はホースリール
にて保持された給油ホース23(図4を参照)が接続さ
れており、航空機20への給油に際しては、前述により
タンク7側から供給された燃料油が、連結ホース18を
介し、このような配管19を経た後、ホースリールから
巻き出された給油ホース23にて、航空機20の給油口
24へと供給される。
【0014】ところでポンプ12は、トラクタ2側のエ
ンジンを利用して駆動される。すなわち、トラクタ2の
走行用のエンジンにはP.T.O.装置(動力取出し装
置)が付設されており、ポンプ12は、このP.T.
O.装置を介しエンジンにて駆動されるうず巻き式より
なり、トレーラ4側ではなくトラクタ2側に必須的に設
けられ、燃料油を加圧して航空機20へと供給する。
又、トラクタ2とトレーラ4とは、カプラ6を介し連結
されている。すなわち、トラクタ2の後部フレーム3上
にトレーラ4の前端部が、左右の中心位置に配されたカ
プラ6を介し、左右に旋回可能に枢支されており、この
カプラ6は、トラクタ2側の下側カプラと、トレーラ4
側のキングピンを備えた上側カプラとが、対をなして配
設されている。
【0015】以下、本発明について、図1および図2の
(1)図を参照しつつ詳述する。このセミトレーラタイ
プの燃料給油車16では、トラクタ2側の配管19の端
がトラクタ2の後部フレーム3下に位置すると共に、ト
レーラ4側の配管17の端がトレーラ4下に位置し、両
配管19,17の端間に連結ホース18が配されてい
る。そして、トラクタ2側の配管19の端と連結ホース
18間にスイベルジョイント13が介装されており、こ
のトラクタ2側のスイベルジョイント13は、前述した
カプラ6の上下中心線と略同軸に、上下方向を軸に水平
面で回動可能であると共に、前後方向を軸に左右垂直面
で回動可能なものよりなる。
【0016】これらについて、更に詳述する。まずトラ
クタ2側の配管19は、後の後部フレーム3まで延出さ
れた後、下側に向けられ、この下向きの配管19の端
に、前後方向に配された連結ホース18の前端が、スイ
ベルジョイント13を介して接続されている。又、トレ
ーラ4側の配管17は、搭載されたタンク7の前部下に
て下側に向けられ、この下向きの配管17の端に、連結
ホース18の後端が、図示例ではスイベルジョイント1
3を介して接続されている。両スイベルジョイント13
は、連結ホース18を介し対向して配設され、共に、図
2の(1)図中想像線にて示したように、上下方向を軸
に水平面で回動可能であると共に、前後方向を軸に左右
垂直面で回動可能となっている。
【0017】そして、トラクタ2側のスイベルジョイン
ト13は、その上下方向の軸を、トラクタ2とトレーラ
4とを連結するカプラ6の上下中心線と略同軸に、位置
決めされている。同軸の程度は、勿論、完全に同軸でも
よいが、多少ずれていてもよい。そして、このようにト
ラクタ2側のスイベルジョイント13を配したことによ
り、トラクタ2とトレーラ4間が、カプラ6を中心に左
右に旋回した際、このスイベルジョイント13が、これ
に追従して水平面で回動するようになり、その位置や長
さが旋回に際し変化してしまうことは防止される。な
お、前述した図3のこの種従来例では、トレーラ4側の
スイベルジョイント13をカプラ6の上下中心線上に位
置決めしたことにより、これを実現していたが、本発明
では、トレーラ4側ではなくトラクタ2側のスイベルジ
ョイント13を、カプラ6の上下中心線下に位置決めし
たことにより、これを実現するようになっている。
【0018】なお、ここで参考例について述べておく。
すなわち、図2の(2)図に示した本発明には属さない
参考例では、連結ホース18に代えて連結パイプ25が
用いられている。このように、連結ホース18に代え連
結パイプ25を用いた場合には、トラクタ2側のスイベ
ルジョイント13のみならず、トレーラ4側にもスイベ
ルジョイント13を介装することが必須的となる。
【0019】そして、この図2の(2)図の連結パイプ
25を用いた参考例にあっては、トレーラ4側のスイベ
ルジョイント13およびトラクタ2側のスイベルジョイ
ント13は、共に図中想像線にて示したように、上下方
向を軸に水平面で回動可能であると共に前後方向を軸に
左右垂直面で回動可能であることは勿論、更に、左右方
向を軸に前後垂直面でも回動可能なものが用いられる。
すなわち、前述した本発明の図1や図2の(1)図の例
では、可撓性を備えた連結ホース18を用いると共に水
平面や左右垂直面で回動可能なスイベルジョイント13
を用いたことにより、加わる振動,引張力,長さの変
動,たわみ等を吸収していたが、この参考例では、連結
パイプ25を用いたことに伴い、これらを、前後垂直面
でも回動可能なスイベルジョイント13を用い、連結パ
イプ25を前後方向にも変位可能としたことにより、吸
収するようになっている。勿論、このような振動,引張
力,長さの変動,たわみ等は、本発明の図1や図2の
(1)図の例および図2の(2)の参考例共に、スイベ
ルジョイント13の水平面での回動や左右垂直面での回
動によっても、吸収される。
【0020】本発明は、以上説明したように構成されて
いる。そこで以下のようになる。このセミトレーラタイ
プの燃料給油車16は、トラクタ2とトレーラ4が、カ
プラ6を介し左右に旋回可能に連結されている。そし
て、トラクタ2の後部フレーム3下とトレーラ4下間
に、連結ホース18が配されており、この連結ホース1
8は、トラクタ2側の配管19の端とトレーラ4側の配
管17の端間に、スイベルジョイント13を介装しつつ
接続されている。このスイベルジョイント13は、図2
中想像線にて示したように、上下方向を軸に水平面で回
動可能であると共に、前後方向を軸に左右垂直面で回動
可能である。
【0021】このように、このセミトレーラタイプの燃
料給油車16において、トラクタ2とトレーラ4間の連
結ホース18は、車体の下位に配され、低い位置に設け
られている。そして航空機20への給油は、トレーラ4
上のタンク7に積載された燃料油を、トレーラ4側の配
管17、トレーラ4とトラクタ2間の連結ホース18、
トラクタ2側の配管19を順に経由しつつ、このトラク
タ2側の配管19に介装されエンジンを利用して駆動さ
れるポンプ12を作動させることにより、実施される。
さてそこで、このセミトレーラタイプの燃料給油車16
にあっては、次の第1,第2,第3,第4のようにな
る。
【0022】まず第1に、この燃料給油車16におい
て、トラクタ2とトレーラ4間の連結ホース18は、車
体の下位に配され低い位置にある。これに伴い、トラク
タ2側の配管19やトレーラ4側の配管17も、連結ホ
ース18がこのように低い位置にあるので、勿論、車体
の上位まで延出する必要がない。もって、航空機20へ
の給油に際し、ポンプ12の始動のための呼び水(つま
り呼び燃料油)の必要もなくなる。
【0023】第2に、同様にこの燃料給油車16にあっ
ては、連結ホース18やこれに接続される配管17,1
9等が、車体の下位に配され低い位置にあるので、航空
機20への給油に際しポンプ12の圧力損失も小さい。
すなわち、ポンプ12にて圧送される燃料油を、一旦車
体の上位まで迂回して運ぶ必要がないので、ポンプ12
の圧力損失が小さく、その分、吐出量も増大する。又、
同様の理由により、この燃料給油車16にあっては、全
体的な車体全高がタンク7上面付近となる。つまり、連
結ホース18やこれに接続される配管17,19等が、
トラクタ2側のキャブ22や機械室11上や、トレーラ
4側のタンク7上に突出している訳ではないので、車体
全高が高くなるようなこともない。
【0024】更に、この燃料給油車16にあっては、坂
道等の傾斜面や凹凸面を走行,通過する際、トラクタ2
とトレーラ4間が、カプラ6を中心に前後方向に直線状
態から上下に角度を生じても、連結ホース18に大きな
引張力が作用することはない。すなわち、連結ホース1
8は、車体の下位に配され低い位置にあるので、同様に
低い高さ位置にあるカプラ6の上下センター位置との間
の寸法Bが、小さく設定されている(前述した図3のこ
の種従来例の対応する寸法Aと比較対照)。そこで、例
えカプラ6を中心にトラクタ2とトレーラ4間に上下の
角度が生じても、連結ホース18に大きな引張力が作用
することはなく、極く僅かな引張力が作用するに過ぎな
い。つまり、トラクタ2とトレーラ4間に上下の角度が
生じた場合、寸法Bが小さい設定によると、寸法Aが大
きい設定に比し、連結ホース18に作用する引張力は小
さい(角度が共通で高さ寸法A,Bが異なるので、例え
ばサイン計算を実施するとこれらは明白である)。又、
この燃料給油車16にあっては、連結ホース18が車体
の下位に配され低い位置にあるので、このような連結ホ
ース18と、タンク7の底弁15を連通すべく同様に低
い位置にあるトレーラ4側の配管17とは、スイベルジ
ョイント13を介し、簡単容易にそのまま接続可能とな
っている。すなわち、トレーラ4側の配管17を、連結
ホース18と接続するために、タンク7内を通して延設
する必要はない。
【0025】なお、このようにトラクタ2とトレーラ4
間の連結ホース18を、車体の下位の低い位置に配する
際は、特に、トラクタ2の後部フレーム3下等に存する
左右のクロス,ブレーキ,動力伝達機構等の周辺の障害
物に対し、配管19,連結ホース18等が干渉しないよ
う、配慮が必要となる。そして、このようなスペース面
の配慮は、最近のCAD等を利用した詳細設計の進歩に
より、十分に可能な状況にある。
【0026】第3に、トラクタ2とトレーラ4間がカプ
ラ6を中心に左右に旋回した際、スイベルジョイント1
3は、これに追従して水平面で回動し、もってその位置
や長さの変化が防止される。すなわち、この燃料給油車
16において、スイベルジョイント13は、その上下方
向の軸が、トラクタ2とトレーラ4間を連結するカプラ
6の上下中心線と、略同軸に位置決めされている。そこ
で、このスイベルジョイント13は、車体の左右への旋
回に際し、容易にこれに追従して、水平面で左右に回動
するので、旋回に際し、その位置や長さの変化が防止さ
れる。
【0027】第4に、振動,引張力,長さの変動,たわ
み等が加わった際、スイベルジョイント13は、これら
を吸収可能である。すなわち、この燃料給油車16にお
いて、スイベルジョイント13は、上下方向を軸に水平
面で回動可能であると共に、前後方向を軸に左右垂直面
でも回動可能である。そこで、スイベルジョイント13
に振動,引張力,長さの変動,たわみ等が加わった際、
このスイベルジョイント13は、これらを容易に吸収可
能である。勿論、可撓性を備えた連絡ホース18によっ
ても、これらの吸収が助成される。
【0028】
【発明の効果】本発明に係るセミトレーラタイプの燃料
給油車は、以上説明したように、連結ホースを、トラク
タの後部フレーム下とトレーラ下間に配し、車体の下位
の低い位置に配すると共に、トラクタ側の配管の端と連
結ホース間に、上下方向および前後方向を軸としたスイ
ベルジョイントを介装して、カプラと同軸としたことに
より、次の効果を発揮する。
【0029】第1に、ポンプの呼び水(つまり呼び燃料
油)が不要となる。すなわち、この燃料給油車におい
て、連結ホースは、車体の下位に配され低い位置にある
ので、航空機への給油に際し、前述したこの種従来例の
ように、ポンプの始動のための呼び水(つまり呼び燃料
油)は不要となり、作業の手間が省け能率が向上する。
【0030】第2に、ポンプの圧力損失が小さくなる。
すなわち、この燃料給油車において、連結ホースは低い
位置にあるので、給油に際し、前述したこの種従来例に
比し、同じ容量のポンプであっても圧力損失が小さく吐
出量が増大し、給油量を増加させることができる。又、
車体全高が低くなる。すなわち、連結ホースは低い位置
にあるので、全体的な車体全高がタンク上面付近とな
り、前述したこの種従来例のように、上位に配された連
結ホースが車体全高となる訳ではないので、その分だけ
車高が低くなる。
【0031】更に、連結ホースの損傷,破損等の危険も
なくなる。すなわち、トラクタとトレーラ間が、カプラ
を中心に前後方向に直線状態から上下に角度を生じて
も、連結ホースが引張力にて損傷,破損等することはな
い。つまり、連結ホースは低い位置にあるので、カプラ
の上下センター位置との間の寸法が、前述したこの種従
来例に比し小さく設定され、例えトラクタとトレーラ間
に角度を生じても、大きな引張力が作用することは回避
される。又、トレーラ側の配管を、タンク内を通す必要
もなくなる。すなわち、連結ホースが低い位置にあるの
で、同様に低い位置にあるトレーラ側の配管の端と、簡
単容易にそのまま接続可能となっている。つまり、前述
したこの種従来例のように、トレーラ側の配管を、タン
ク内を通して上位の連結ホースまで延設する工事を要す
ることはなく、その分、手間が省けコスト面にも優れる
ようになる。
【0032】第3に、車体の旋回に際し、スイベルジョ
イントの位置や長さが変化することは防止される。すな
わち、この燃料給油車では、トラクタやトレーラ間がカ
プラを中心に左右に旋回した際、スイベルジョイントが
これに追従して水平面で回動するので、スイベルジョイ
ントの位置や長さの変化も防止される。
【0033】第4に、スイベルジョイントに振動,引張
力,長さの変動,たわみ等が加わった際も、問題が生じ
ない。すなわち、この燃料給油車にあっては、スイベル
ジョイントに振動,引張力,長さの変動,たわみ等が加
わった際、スイベルジョイントは、水平面並びに左右垂
直面でも回動可能となっており、これらを十分吸収可能
である。このように、この種従来例に存した課題が一挙
にすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著
にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセミトレーラタイプの燃料給油車
について、その発明の実施の形態の説明に供する全体の
正面概略図である。
【図2】(1)図は、同発明の実施の形態の要部の説明
に供し、そのスイベルジョイントや連結ホースの正面概
略図である。(2)図は、本発明には属さない参考例の
スイベルジョイントや連結パイプの正面概略図、(3)
図は、同参考例にて用いられるスイベルジョイントの側
面概略図である。
【図3】この種従来例のセミトレーラタイプの燃料給油
車の説明に供する、正面概略図である。
【図4】この種の燃料給油車による航空機への給油状態
を示す、平面概略図である。
【符号の説明】
2 トラクタ 3 後部フレーム 4 トレーラ 5 前端部 6 カプラ 7 タンク 12 ポンプ 13 スイベルジョイント 16 燃料給油車 17 配管(本発明のもの) 18 連結ホース 19 配管 20 航空機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60P 3/00 B65D 88/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラクタの後部フレーム上にトレーラの
    前端部が、カプラを介し左右に旋回可能に枢支され、も
    って該トラクタとトレーラが左右に旋回可能に連結され
    たセミトレーラタイプよりなり、該トレーラ上のタンク
    に積載された燃料油を、該トレーラ側の配管、中間の連
    結ホース、該トラクタ側の配管、該トラクタ側の配管に
    介装され該トラクタの機械室に配されてエンジンを利用
    して駆動されるポンプ、等を経由した後、航空機へと給
    油する燃料給油車において、該トラクタ側の配管の端が
    該トラクタの後部フレーム下に位置すると共に、該トレ
    ーラ側の配管の端が該トレーラ下に位置し、該両配管の
    端間に該連結ホースが配されており、 該連結ホースは、可撓性を備えてなると共に、車体の下
    位に配され、もって給油に際し該ポンプの始動のための
    呼び水として機能する呼び燃料油が不要化される程度の
    低い位置にあり、 かつ、該トラクタ側の配管の端と該連結ホース間に、ス
    イベルジョイントが介装されており、該スイベルジョイ
    ントは、該トラクタと該トレーラとを連結する前記カプ
    ラの上下中心線と略同軸に位置決めされ、上下方向を軸
    に水平面で回動可能であると共に、前後方向を軸に左右
    垂直面で回動可能なものよりなり、 もって該スイベルジョイントは、該トラクタと該トレー
    ラ間が前記カプラを中心に左右に旋回した際は、これに
    追従した水平面での回動により、その位置や長さの変化
    が防止され、又、振動,引張力,長さの変動,たわみ等
    が加わった際は、水平面での回動や左右垂直面での回動
    により、これらを吸収すること、を特徴とするセミトレ
    ーラタイプの燃料給油車。
JP28936295A 1995-10-11 1995-10-11 セミトレーラタイプの燃料給油車 Expired - Fee Related JP3313556B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28936295A JP3313556B2 (ja) 1995-10-11 1995-10-11 セミトレーラタイプの燃料給油車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28936295A JP3313556B2 (ja) 1995-10-11 1995-10-11 セミトレーラタイプの燃料給油車

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09104285A JPH09104285A (ja) 1997-04-22
JP3313556B2 true JP3313556B2 (ja) 2002-08-12

Family

ID=17742229

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28936295A Expired - Fee Related JP3313556B2 (ja) 1995-10-11 1995-10-11 セミトレーラタイプの燃料給油車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3313556B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100559854B1 (ko) 2003-09-22 2006-03-10 기아자동차주식회사 엘피아이 차량의 멀티 봄베 연결장치
DE102018215227A1 (de) 2018-09-07 2020-03-12 Krones Ag Medienverteiler für Rundläufermaschine und Füllmaschine
JP7197453B2 (ja) * 2019-10-02 2022-12-27 トヨタ自動車株式会社 牽引自動車、トレーラ、およびトラクタ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09104285A (ja) 1997-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3120398A (en) Device for moving semi-trailers sidewise
US20070181212A1 (en) Method and apparatus for refueling multiple vehicles
US4171028A (en) Articulated tractor having tandem power unit
US6213515B1 (en) Hydrant servicer cart
US4394027A (en) Tractor-trailer land vehicle
JP3313556B2 (ja) セミトレーラタイプの燃料給油車
US4161329A (en) Tractor to trailer connect system
DE102011008041B4 (de) Kraftstoffzuführeinrichtung für einen Fahrzeugmotor
US4173352A (en) Combination articulated tractor and tow car
WO2002036416A1 (en) Connection of service lines in tractor-trailer vehicles
US4149732A (en) Tractor-trailer land vehicle
US4272089A (en) Tractor-trailer land vehicle
US10442676B1 (en) Mobile auxiliary distribution station
US4241934A (en) Anti-jackknife device for tractor-trailer combination
EP3509886A1 (en) An arrangement for mounting a boil-off pipe of a liquefied gas fuel system to a vehicle
CN206543345U (zh) 取水装置
GB2391847A (en) System for supplying tractor unit engine with compressed gaseous fuel stored on trailer
JP4380870B2 (ja) 民生バルクローリ
JP3407445B2 (ja) 車両のガス充填及び供給ライン構造
JPS618064A (ja) 作業用車特に消防車
US4505353A (en) Articulated tractor with two engines in tandem
CA1119638A (en) Liquid fifth wheel assembly including dual concentric piping structure
CN219910981U (zh) 一种外挂箱式氨燃料***中汽化缓冲及过滤集成装置
CN216611001U (zh) 一种模块化承载型ppu装置
EP0253725B1 (fr) Dispositif de braquage pour semi-rémorque à deux essieux directeurs

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees