JP3312049B2 - 半導体発光装置 - Google Patents

半導体発光装置

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JP3312049B2
JP3312049B2 JP5268493A JP5268493A JP3312049B2 JP 3312049 B2 JP3312049 B2 JP 3312049B2 JP 5268493 A JP5268493 A JP 5268493A JP 5268493 A JP5268493 A JP 5268493A JP 3312049 B2 JP3312049 B2 JP 3312049B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、PN接合面近傍で発光
した光を効率よく外部に取り出すことができ、かつ、容
易に製造できる半導体発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の半導体発光装置として
は、図21に示すものがある。この半導体発光装置A
は、たとえばLEDランプの主要構成部品として使用さ
れる。この半導体発光装置は、P型半導体層211とN
型半導体層212とを接合してPN接合面213を形成
している。また、上記P型半導体層211の対向面21
1aに正電極214を形成する一方、上記N型半導体層
212の対向面212aに複数の負電極215,215,
215を形成している。ここで、正電極214の直下領
域で発光した光で、PN接合面に対して略平行方向に進
行した光は側面216および217から出射するもの
の、光出射方向に進行した光は、正電極214で遮蔽さ
れてしまう。
【0003】上記半導体発光装置は、上記正電極214
と負電極215との間に電圧を印加すると、上記PN接
合面213近傍で発光し、その光は、図21に示すよう
に、あらゆる方向に進行する。そして、PN接合面21
3に対して略平行方向に進行した光は、側面216およ
び217から横方向に出射する。上記半導体発光装置
は、上記対向面211aを光出射面にしている。
【0004】上記半導体発光装置Aを構成部品とするL
EDランプとしては、図22に示すものがある。このL
EDランプは、リードフレーム221のカップ形状の反
射部222に上記発光装置Aを固定して、上記発光装置
Aの側面216,217から出射した光を、上記反射部
222でLEDランプの前方方向に反射させるようにし
ている。
【0005】しかし、特に指向角の狭い高輝度タイプの
LEDランプにおいては、図22に示すように、半導体
発光装置Aの上面つまり光出射面である対向面211a
から出射した光Xは、レンズ部223で光軸方向に効果
的に集光されるのに対し、側面216,217から出射
し反射部222で反射した光Yは、光軸からズレた方向
に進行することになる。従って、上記半導体発光装置A
は側面216,217から出射した光を有効的に利用で
きない。つまり、発光した光を有効に利用することがで
きないという問題がある。
【0006】そこで、発光した光を有効に利用するため
に、図23および図24に示すように、半導体発光装置
のPN接合面233,243に対向する対向面232a,
241aから上記PN接合面233,243に向かって
掘り下げられ、上記PN接合面233,243を貫通す
る溝238,248を形成したものがある。この半導体
発光装置は、上記溝238,248の少なくとも一方の
側面238a,248aを、上記PN接合面233,24
3に対して所定の角度で傾斜させた傾斜面とし、この傾
斜面でPN接合面233,243近傍で発光してPN接
合面233,243に平行方向に進行する光を反射し
て、上記光を光出射面である対向面231a,241a
から取り出すことができるようにしている(特開昭62
−25472)。
【0007】また、発光した光を有効に利用するため
に、図25に示すように、光の取り出し面251a(光
出射面)を半球状に加工し、内部での反射による光の閉
じ込めを少なくすると共に、光の出射方向を揃えるよう
にしたものもある。
【0008】また、発光した光を有効に利用するため
に、図26及び図27に示すように、半導体発光装置の
側面269,279が、PN接合面263,273と所定
の傾斜角で交差する傾斜面269a,279aと、上記
傾斜面269a,279aに連なりPN接合面263,2
73に対して略垂直な垂直面269b,279bとを有
するようにしたものがある(実開昭58−92751)。
【0009】図26に示した構造の発光装置は、PN接
合面263から斜め方向に進行する光を、上記傾斜面2
69aから出射させて上記光を上記傾斜面269aに略
垂直な方向に出射させることができる。また、図27に
示した構造の発光装置は、PN接合面273に平行に進
行する光を上記傾斜面279aで反射して上面271a
から出射させることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記半導体
発光装置を構成する半導体層の結晶(GaP,GaAs,Ga
AlAs,GaAsP,等)の屈折率nは、約3.5である。従
って、内部で発光した光が外部に出射する場合に、光出
射面での反射率Rは、空気に対しては約30%になる。
また、上記反射率Rは、エポキシ樹脂に対しては約16
%になる。上記反射率Rは、光の進行方向が界面に垂直
の場合におけるフレネルの式 R=(n1−n2)2/(n1+n
2)2を用いて計算した。
【0011】このように、上記従来の半導体発光装置
は、光の取り出し面(光出射面)に達した光の一部分
が、上記光出射面で反射して、半導体発光装置の内部に
滞在してしまうという欠点がある。
【0012】つまり、上記従来の半導体発光装置は、P
N接合近傍で発生した光が、光出射面で内側に反射する
ので、光出射効率が低いという問題がある。
【0013】また、通常、フレームや基板への搭載面
(下面)は、上記フレームや基板に銀ペーストで固着さ
れている。そして、この搭載面に達した光は、その16
%が光出射面に向かう方向に反射し、残りの84%は搭
載面を透過して上記銀ペースト内に進行する。そして、
上記銀ペースト内に進行した光は、銀の粉体により散乱
を受け、その一部の光のみが再度、搭載面の内側に戻っ
てくる。上記銀ペーストの反射率は40%程度である。
結局、PN接合近傍から下面方向に進行した光の内、上
面(光出射面)方向に反射する光(すなわち、上記搭載面
で反射する光と上記銀ペーストで反射する光との和)
は、上記下面方向に進行した光の約50%に過ぎない。
【0014】つまり、上記従来の半導体発光装置では、
PN接合面近傍で発生した光が、搭載面を透過するの
で、光出射効率が低いという問題がある。
【0015】次に、図23および図24に示した従来例
(特開昭62−25472)を用いて、樹脂モールドで
レンズを形成したLEDランプを構成する場合に生じる
問題について以下に説明する。まず、上記従来例の半導
体発光装置のサイズは、一般に、概ね一辺が約300μ
mのダイス状であり、LEDランプに比べて非常に小さ
い。そして、一般に、PN接合面に平行方向に進行した
光を有効的に反射するには、溝をできる限り深くして反
射面となる溝の傾斜面を大きく形成する必要がある。こ
こで、半導体発光装置は、一辺が約300μmのダイス
状であり、PN接合面の深さD1を30μmとすると、
実際上、効果ある溝の大きさとしては、45°の傾斜で
深さD2が50μm以上であること必要になる。そし
て、一辺が300μm程度のサイズの発光装置内に、上
記サイズの溝を形成すると、PN接合面の発光領域のサ
イズは160μm以下になる。
【0016】これに対し、上記発光装置の上面(光出射
面)の中央部には、直径150μm程度のワイヤボンド用
の電極2を形成しているので、上記PN接合面の発光領
域のほとんどの領域が、上記電極2に覆われてしまうこ
とになる。つまり、上記電極2が発光した光の遮光膜と
なって、有効に光を取り出すことができないという問題
がある。
【0017】また、図25に示した従来例のように、光
出射面を半球状に加工して、外部へ効率よく光を取り出
すようにする場合には、構造が特殊であるので、その製
作には特別に複雑なプロセスが必要となり、量産性や経
済性および実装作業性の点では、著しく劣っており、限
られた用途に限定されるという問題がある。
【0018】また、図26に示した従来例(実開昭58
−92751)は、傾斜面269aからこの傾斜面26
9aに対して垂直な方向に光を出射させることができ
る。また、図27に示した従来例(実開昭58−927
51)は、傾斜面279aで光を反射して光出射面であ
る上面271aに向かわせることができる。しかし、図
26,図27に示した従来例は、いずれも側面に傾斜面
を形成した分だけ、PN接合面の面積が小さくなる。具
体的には、一辺が約300μmの半導体発光装置であっ
て、PN接合面の深さが表面から30μm程度の場合に
おいて、PN接合面の一辺は250μm以下になってし
まう。その上、この面積が小さくなった上記PN接合面
の大部分は、ワイヤボンド用の電極2で覆われるので、
光出射面に向かう発光した光の大部分が上記電極2に遮
られて外部に取り出せなくなる。したがって、光出射効
率が非常に低いという問題がある。
【0019】そこで、この発明の目的は、光出射効率を
向上させることができる半導体発光装置を提供すること
にある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、第1導電型層と第2導電
型層とが接合面で互いに接合し、上記接合面に対向する
第1導電型層の対向面に第1電極を形成し、上記接合面
に対向する第2導電型層の対向面に第2電極を形成し、
上記第1電極が形成された対向面もしくは上記第2電極
が形成された対向面の一方を光出射面とした半導体発光
装置において、光出射面側の電極が光出射面の略中央に
形成されており、上記光出射面に対向した面に複数の電
極が形成されており、一方の対向面(光出射面)に対向し
た他方の対向面の内、上記複数の電極が形成されていな
い領域の略全面に、誘電体で構成した光学多層膜からな
る反射膜を形成したことを特徴としている。
【0021】また、請求項2に記載の発明は、第1導電
型層と第2導電型層とが接合面で互いに接合し、上記接
合面に対向する第1導電型層の対向面に第1電極を形成
し、上記接合面に対向する第2導電型層の対向面に第2
電極を形成し、上記第1電極が形成された対向面もしく
は上記第2電極が形成された対向面の一方を光出射面と
した半導体発光装置において、光出射面側の電極が光出
射面の略中央に形成されており、上記光出射面に対向し
た面に複数の電極が形成されており、上記光出射面とし
た一方の対向面に1層ないし複数層の誘電体光学薄膜で
構成された反射防止膜を形成し、一方の対向面(光出射
面)に対向した他方の対向面の内、上記複数の電極が形
成されていない領域の略全面に、誘電体で構成した光学
多層膜からなる反射膜を形成したことを特徴としてい
る。
【0022】
【0023】
【0024】また、請求項に記載の発明は、第1導電
型層と第2導電型層とが接合面で互いに接合し、上記接
合面に対向する第1導電型層の対向面に第1電極を形成
し、上記接合面に対向する第2導電型層の対向面に第2
電極を形成し、上記第1電極が形成された対向面もしく
は上記第2電極が形成された対向面の一方を光出射面と
した半導体発光装置において、光出射面側の電極が光出
射面の略中央に形成されており、上記光出射面に対向し
た面に複数の電極が形成されており、上記一方の対向面
に形成された第1電極または第2電極に対向する他方の
対向面の電極対向領域を含む領域に形成され、上記接合
面を貫通すると共に上記他方の対向面に沿って延びる溝
が、上記光出射面側の電極に対向した領域を含んで形成
されており、上記光出射面に対向した面の電極が、上記
溝によって分割された複数の領域に形成されていること
を特徴としている。
【0025】また、請求項に記載の発明は、請求項
に記載の半導体発光装置において、上記溝が上記溝の底
に向かって先細になるように、上記溝の側面を傾斜面に
したことを特徴としている。
【0026】また、請求項に記載の発明は、請求項3
乃至のいずれか1つに記載の半導体発光装置におい
て、上記半導体発光装置の側面の一部は、上記一方の対
向面から上記他方の対向面に向かって内側に傾斜し、か
つ、上記接合面と交差する傾斜面からなることを特徴と
している。
【0027】また、請求項に記載の発明は、請求項3
乃至のいずれか1つに記載の半導体発光装置におい
て、上記溝の内面、あるいは他方の対向面あるいは傾斜
面に、光の反射と電気的絶縁の両方を行う反射膜を形成
したことを特徴としている。
【0028】また、請求項に記載の発明は、請求項3
乃至のいずれか1つに記載の半導体発光装置におい
て、上記一方の対向面の光取り出し領域に、1層ないし
複数層の誘電体光学薄膜で構成された反射防止膜を形成
したことを特徴としている。
【0029】また、請求項に記載の発明は、請求項
または請求項または請求項のいずれか1つに記載の
半導体発光装置において、上記反射膜が、誘電体で構成
した光学多層膜と金属層で構成した反射ミラーであるこ
とを特徴としている。
【0030】
【作用】また、請求項1に記載の発明は、上記光出射面
に対向する他方の対向面に形成した反射膜は、PN接合
面近傍で発生して上記他方の対向面に入射した光が上記
他方の対向面を透過することを防止し、上記光を反射し
て上記光を光出射面に向かわせる。したがって、請求項
1の発明によれば、光出射効率を向上させることができ
る。
【0031】また、請求項2に記載の発明は、光出射面
に反射防止膜を形成し、かつ、光出射面に対向する対向
面に反射膜を形成した。この為、上記反射防止膜によっ
て、光出射面で発光光が反射することを防止して上記発
光光を光出射面から出射させることができ、かつ、上記
反射膜によって、光出射面に対向する対向面から発光光
が透過していくことを防ぎ、上記光を反射して上記光を
光出射面に向かわせることができる。したがって、請求
項2の発明によれば、特に、光出射効率を向上させるこ
ができる。
【0032】
【0033】
【0034】また、請求項に記載の発明は、光出射面
に形成した電極に対向する他方の対向面の電極対向領域
を含む領域に形成され、上記接合面を貫通する溝を有す
るので、上記溝を有さない場合に比べて、上記電極対向
領域にある接合面の面積が減少する。したがって、上記
溝を形成したことによって、上記溝が無い場合に比べ
て、上記光出射面に形成した電極に向かって進行する発
光光の量を大幅に減少させることができる。つまり、請
求項の発明によれば、全発光光の内、上記電極の形成
領域にある光出射面に入射する光の割合を減少させ、上
記電極の非形成領域にある光出射面に入射する光の割合
を増加させることができる。したがって、請求項の発
明によれば、光出射効率を向上させることができる。
【0035】また、請求項に記載の発明は、上記溝が
上記溝の底に向かって先細になるように、上記溝の側面
を傾斜面にしたので、上記接合面近傍で発生し上記接合
面と略平行に進行する光を、上記傾斜面で反射して一方
の対向面つまり光出射面に向かわせることができる。し
たがって、請求項の発明によれば、特に、光出射効率
を向上させることができる。
【0036】また、請求項に記載の発明は、上記半導
体発光装置の側面の一部は、上記一方の対向面から上記
他方の対向面に向かって内側に傾斜し、かつ、上記接合
面と交差する傾斜面からなる。従って、上記接合面近傍
で発生し上記接合面と略平行に進行して側面に向かう光
を、上記傾斜面で反射して一方の対向面つまり光出射面
に向かわせることができる。したがって、請求項の発
明によれば、特に、光出射効率を向上させることができ
る。
【0037】また、請求項に記載の発明は、上記溝
内面、あるいは他方の対向面あるいは上記側面の傾斜面
に、光の反射と電気的絶縁の両方を行う反射膜を形成し
たので、上記溝または上記他方の対向面または上記傾斜
面に入射した発光光を上記反射膜で反射して一方の対向
面つまり光出射面に向かわせることができる。したがっ
て、請求項の発明によれば、特に、光出射効率を向上
させることができる。また、上記反射膜は電気的絶縁を
行うので、リードフレームや基板に搭載するさいに使用
する導電性ペースト(銀ペースト)による電気的ショート
を回避できる。
【0038】また、請求項に記載の発明は、請求項3
乃至のいずれか1つに記載の半導体発光装置におい
て、上記一方の対向面の光取り出し領域に、1層ないし
複数層の誘電体光学薄膜で構成された反射防止膜を形成
したので、光出射面で反射する発光光を減少させること
ができ、光出射効率を特に向上できる。
【0039】また、請求項に記載の発明は、請求項1
または請求項2または請求項のいずれか1つに記載の
半導体発光装置において、上記反射膜を、誘電体で構成
した光学多層膜と金属層で構成した反射ミラーにしたの
で、上記反射膜の光の反射率を特に高めることができ、
光出射効率を更に一層向上できる。
【0040】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。
【0041】図1に第1実施例を示す。この実施例は、
以下のようにして作製される。まず、n型GaAs基板1
上に液層エピタキシャル成長によりn型半導体層2とp型
半導体層3を連続成長してGaAs赤外発光ウエハー(ピ
ーク発光波長λp=950nm)を形成する。つぎに、上記
ウェハーの上面つまりp型半導体層3の上面3aに、A
u−AuZnからなるワイヤボンド用電極5を形成する。
【0042】次に、上記上面3aおよび電極5の全面
に、ZrO2(屈折率n=1.95)を光学的膜厚(屈折率n
×厚さd)λp/4に蒸着して反射防止膜4を形成した
後、上記電極5上に形成された反射防止膜をリフトオフ
あるいはエッチングにより除去する。
【0043】次に、上記ウェハーの下面つまりn型Ga
As基板1の下面1aにAuGeからなる複数の部分電
極6を形成した後に、上記ウェハーをダイシングしてチ
ップ化し、図1に示す半導体発光装置を作製する。
【0044】この第1実施例は、部分電極6とワイヤボ
ンド用電極5との間に電圧を印加すると、p型半導体層
3とn型半導体層2とのPN接合面7近傍で光を発生
し、上記光を光出射面であるp型半導体層3の上面3a
から出射させる。
【0045】この第1実施例は、光出射面であるp型半
導体層3の上面3aに形成した反射防止膜4は、上記上
面3aの光透過率を向上させ、PN接合面7近傍で発生
して上面3aに入射した光が上面3aで反射することを
防止し、上記光を上面3aを通過させる。したがって、
第1実施例によれば、光出射効率を向上させることがで
きる。
【0046】具体的には、この第1実施例は、光出射面
であるp型半導体層3の上面3aを通過した光が外部空
気に出射するときの反射率Rは0.17%、また、上記
光が外部のエポキシ樹脂に出射するときの反射率Rは
2.66%である。
【0047】これに対し、反射防止膜4を形成しない場
合には、外部が空気の場合の反射率Rは約30%であ
り、外部がエポキシ樹脂の場合の反射率Rは約16%で
あるから、上記第1実施例によれば、反射防止膜4を形
成しない場合に比べて、光出射面である上面3aからの
光の取り出し効率を大幅に改善できる。
【0048】尚、上記反射防止膜4を光学的膜厚λp/
4のTiO2(屈折率n=2.3)で形成した場合には、上記
発光装置の反射防止膜4から外部空気に光が出射すると
きの反射率Rは4.15%になる。また、この場合、反
射防止膜4の内側から反射防止膜4の外部のエポキシ樹
脂に光が出射するときの反射率Rは略0%となる。
【0049】次に、第2実施例を図2に示す。この第2
実施例は、反射防止膜4を備えず、反射膜25を備えた
点のみが第1実施例と異なる。したがって、第1実施例
と同一部分には同一番号を付して、反射膜25に関連す
る点について重点的に説明する。
【0050】この第2実施例は、第1実施例と同様に、
部分電極3を形成した後、図3に示すように、n型Ga
As基板1の下面1aに、光学的膜厚λp/4のSiO
2(屈折率n=1.46)からなる低屈折率層26と光学的
膜厚λp/4のTiO2からなる高屈折率層27とを交互
に4対蒸着により積層して、上記下面1aに誘電体光学
多層膜である反射膜25を形成する。その後、部分電極
6と重なっている領域の反射膜25をリフトオフあるい
はエッチングによって除去し、ダイシングによりチップ
に分割し、図2に示す第2実施例の半導体発光装置を作
製する。
【0051】この反射膜25の反射率Rは、周囲が空気
の場合には97%であり、周囲がエポキシ樹脂の場合に
は95.6%である。
【0052】この第2実施例は、光出射面である上面3
aに対向する下面1aに形成した反射膜25は、PN接
合面7近傍で発生して下面1aに全反射を起こさない角
度で入射した光が下面1aを透過することを防止し、上
記光を反射して上記光を光出射面である上面3aに向か
わせる。従って、第2実施例によれば、PN接合面7近
傍で発生した光を有効に利用して、光出射効率を向上さ
せることができる。
【0053】次に、図4に第3実施例を示す。この第3
実施例は、以下のようにして作製される。まず、n型Ga
As基板41上に液層エピタキシャル成長によりn型半導
体層42とp型半導体層43を連続成長してGaAs赤外
発光ウエハー(ピーク発光波長λp=950nm)を形成す
る。次に、上記ウェハーの上面つまりp型半導体層43
の上面43aに、Au−AuZnからなるワイヤボンド用
電極45を形成する。
【0054】次に、図5に示すように、n型GaAs基
板41の下面41aに、光学的膜厚(n×d)がλp/5
である低屈折率層51(SiO2層)と、光学的膜厚がλp
/4である高屈折率層52(TiO2層)と、光学的膜厚が
λp/4である低屈折率層51(SiO2)層の3層を順に
積層し、誘電体光学多層膜を形成する。
【0055】次に、リフトオフあるいはエッチングによ
って、下面41aの電極形成用オーミック領域にある上
記誘電体光学多層膜を除去した後、上記オーミック領域
および多層膜の表面全面に、AuGe−Au金属膜50を
蒸着する。図4と図5に示すように、この金属膜50の
蒸着によって、オーミック領域の電極46と、反射ミラ
ー48の一部をなす金属層53とが同時に形成される。
【0056】次に、上記金属膜50をアロイした後、ウ
ェハーをダイシングしてチップに分割し、図4に示す第
3実施例の半導体発光装置を作製する。この反射ミラー
48の反射率Rは周囲の材質にかかわらず99%以上で
ある。
【0057】この第3実施例は、電極46とワイヤボン
ド用電極45との間に電圧を印加すると、p型半導体層
43とn型半導体層42とのPN接合面47近傍で光を
発生し、上記光を光出射面であるp型半導体層43の上
面43aから出射させる。
【0058】この第3実施例は、反射ミラー48が、P
N接合面47近傍で発生して上記下面41aに入射した
光が、下面41aを透過することを防止し、上記光を反
射して上記光を光出射面である上面43aに向かわせ
る。したがって、この第3実施例によれば、PN接合面
付近で発生した光を有効に利用して、光出射効率を向上
させることができる。
【0059】次に、図6に第4実施例を示す。この第4
実施例は、図1に示した第1実施例に、図2に示した第
2実施例の反射膜25を付加したものである。従って、
この第4実施例によれば、反射防止膜4によって、光出
射面である表面1aで発光光が反射することを防止して
上記発光光を光出射面から出射させることができ、か
つ、上記反射膜25によって、光出射面に対向する下面
1aから発光光が透過していくことを防ぎ、上記光を反
射して上記光を光出射面に向かわせることができる。し
たがって、この第4実施例によれば、特に、光出射効率
を向上させるこができる。
【0060】次に、図7と図8に第5実施例を示す。こ
の第5実施例は、p型半導体層71と、n型半導体層7
2と、上記p型半導体層71とn型半導体層72とのP
N接合面73に対向するp型半導体層71の上面71a
に形成されたワイヤボンド用電極75と、n型半導体層
72の下面72aに形成された電極76とを有してい
る。この第5実施例は、上記p型半導体層71の上面7
1aを光出射面としている。
【0061】この実施例は、半導体層72の下面72a
に上記PN接合面73を貫通する凹部77が形成されて
いる。この凹部77は、上面71aに形成された電極7
5に対向する電極対向領域Rに形成されている。
【0062】この第5実施例は、光出射面に形成した電
極75に対向し、かつ、PN接合面73を貫通する凹部
77を有するので、上記電極対向領域RにはPN接合面
が無く、上記電極対向領域Rでは発光しない。したがっ
て、上記凹部77を形成したことによって、上記凹部7
7が無い場合に比べて、上記光出射面に形成した電極7
5に向かって進行する発光光の量を大幅に減少させるこ
とができる。つまり、全発光光の内、上記電極75で覆
われた領域の上面71aに入射する光の割合を減少さ
せ、上記電極75で覆われていない領域の上面71aに
入射する光の割合を増加させることができる。したがっ
て、上記電極75で遮られる発光光を減少させ、上記電
極75で遮られずに光出射面(上面71a)から出射する
発光光を増加させることができ、光出射効率を向上させ
ることができる。
【0063】次に、図9に第6実施例を示す。この第6
実施例は、p型半導体層91と、n型半導体層92と、
上記p型半導体層91とn型半導体層92とのPN接合
面93に対向するp型半導体層91の上面91aに形成
されたワイヤボンド用電極95と、n型半導体層92の
下面92aに形成されたダイボンド用電極96とを有し
ている。この第6実施例は、上記p型半導体層91の上
面91aを光出射面としている。
【0064】この第6実施例は、n型半導体層92の下
面92aに上記PN接合面93を貫通し、かつ、上記P
N接合面93に沿って延びる溝97が形成されている。
この溝97は、上面91aに形成された電極95に対向
する電極対向領域を含む領域に形成されている。上記溝
97は、n型半導体層92およびp型半導体層91をダ
イシングソーにより、ハーフダイシングすることにより
形成した。また、上記ダイボンド用の電極96は、上記
ダイシングによるダメージ領域を湿式エッチングにより
除去した後、溝97の横に形成した。
【0065】この第6実施例は、光出射面に形成した電
極95に対向し、かつ、PN接合面93を貫通する溝9
7を有するので、上記電極対向領域にはPN接合面93
が無く、上記電極対向領域では発光しない。したがっ
て、上記溝97を形成したことによって、上記溝97が
無い場合に比べて、光出射面である上面91aに形成し
た電極95に向かって進行する発光光の量を大幅に減少
させることができる。つまり、この実施例によれば、全
発光光の内、上記電極95で覆われた領域の上面91a
に入射する光の割合を減少させ、上記電極95で覆われ
ていない領域の上面91aに入射する光の割合を増加さ
せることができる。したがって、上記電極95で遮られ
る発光光を減少させ、上記電極95で遮られずに光出射
面(上面91a)から出射する発光光を増加させることが
でき、光出射効率を向上させることができる。
【0066】尚、図10に示すように、上記第6実施例
の下面92aに、上記溝97と同一深さで、かつ、上記
電極対向領域で上記溝97と交差して直交する溝98を
形成してもよい。
【0067】つぎに、図11に第7実施例を示す。この
第7実施例は、p型半導体層111と、n型半導体層1
12と、上記p型半導体層111とn型半導体層112
とのPN接合面113に対向するp型半導体層111の
上面111aに形成されたワイヤボンド用電極115
と、n型半導体層112の下面112aに形成されたダ
イボンド用の電極116とを有している。この第7実施
例は、上記p型半導体層111の上面111aを光出射
面としている。
【0068】この実施例は、n型半導体層112の下面
112aに上記PN接合面113を貫通する凹部117
が形成されている。この凹部117は、上面111aに
形成された電極115に対向する電極対向領域に形成さ
れている。上記凹部117が上記凹部117の底に向か
って先細になるように、上記凹部117の側面117a
を傾斜面にした。上記凹部117は、等方性のエッチャ
ントを用いて上記n型半導体層112を湿式エッチング
することによって、形成することができる。
【0069】この第7実施例は、光出射面に形成した電
極115に対向し、かつ、PN接合面113を貫通する
凹部117を有するので、上記凹部117を有さない場
合に比べて、上記電極対向領域にあるPN接合面の面積
が大幅に減少する。
【0070】したがって、上記凹部117を形成したこ
とによって、上記凹部117が無い場合に比べて、上記
光出射面に形成した電極115に向かって進行する発光
光の量を大幅に減少させることができる。つまり、全発
光光の内、上記電極115で覆われた領域の上面111
aに入射する光の割合を減少させ、上記電極115で覆
われていない領域の上面111aに入射する光の割合を
増加させることができる。したがって、上記電極115
で遮られる発光光を減少させ、上記電極115で遮られ
ずに光出射面(上面111a)から出射する発光光を増加
させることができ、光出射効率を向上させることができ
る。
【0071】また、この第7実施例は、上記PN接合面
113近傍で発生し上記PN接合面113と略平行に進
行する光を、上記傾斜面117aで反射して上面111
aつまり光出射面に向かわせることができる。従って、
この第7実施例によれば、特に、光出射効率を向上させ
ることができる。
【0072】つぎに、図12に第8実施例を示す。この
第8実施例は、p型半導体層121と、n型半導体層1
22と、上記p型半導体層121とn型半導体層122
とのPN接合面123に対向するp型半導体層121の
上面121aに形成されたワイヤボンド用電極125
と、n型半導体層122の下面122aに形成されたダ
イボンド用の電極126とを有している。この第8実施
例は、上記p型半導体層121の上面121aを光出射
面としている。
【0073】この実施例は、n型半導体層122の下面
122aに上記PN接合面123を貫通し、かつ、上記
PN接合面123に沿って延びる溝127が形成されて
いる。この溝127は、上面121aに形成された電極
125に対向する電極対向領域に形成されている。上記
溝127が上記溝127の底に向かって先細になるよう
に、上記溝127の側面127aを傾斜面にした。上記
溝127は、V字型のダイシングブレードを使用して形
成することができる。
【0074】この第8実施例は、光出射面に形成した電
極125に対向し、かつ、PN接合面123を貫通する
溝127を有するので、上記溝127を有さない場合に
比べて、上記電極対向領域にあるPN接合面の面積が大
幅に減少する。
【0075】したがって、上記溝127を形成したこと
によって、上記溝127が無い場合に比べて、上記光出
射面に形成した電極125に向かって進行する発光光の
量を大幅に減少させることができる。つまり、全発光光
の内、上記電極125で覆われた領域にある上面121
aに入射する光の割合を減少させ、上記電極125で覆
われていない領域にある上面121aに入射する光の割
合を増加させることができる。したがって、上記電極1
25で遮られる発光光を減少させ、上記電極125で遮
られずに光出射面(上面121a)から出射する発光光を
増加させることができ、光出射効率を向上させることが
できる。
【0076】また、この第8実施例は、上記PN接合面
123近傍で発生し上記PN接合面123と略平行に進
行する光を、上記傾斜面127aで反射して上面121
aつまり光出射面に向かわせることができる。従って、
この第8実施例によれば、特に、光出射効率を向上させ
ることができる。
【0077】尚、この第8実施例において、図13に示
すように、上記溝127と上記電極対向領域で交差して
直交するように、上記溝127と同じ形状の溝128を
設けてもよい。
【0078】また、上記第8実施例において、図14に
示すように、上面121aと下面122aに挟まれた側
面141に、上面121aから下面122aに向かって
内側に傾斜し、かつ、上記PN接合面123と交差する
傾斜面141aを設けてもよい。
【0079】上記傾斜面141aは、例えば、次のよう
にして形成できる。即ち、ウェハーをチップに分割する
前に、上記溝127に隣接するチップ分割用の断面V字
状の溝を、V字形状のダイシングブレードで形成する。
次に、等方性のエッチャントでダメージ層をエッチング
した後、各電極を形成し、上記チップ分割用V字状溝の
中央部をダイシングして図14に示すチップに分割す
る。この分割時に、上記分割用V字溝の両側面が、上記
傾斜面141aになる。
【0080】図14に示すように、上記傾斜面141a
を形成した場合には、上記PN接合面123近傍で発生
し上記PN接合面123と略平行に進行して側面141
の傾斜面141aに向かう光を、上記傾斜面141aで
反射して上面121aつまり光出射面に向かわせること
ができる。したがって、この場合、特に、光出射効率を
向上させることができる。
【0081】なお、図7に示した第5実施例もしくは図
9に示した第6実施例において、図15に示すように、
n型半導体層72,92の下面72a,92a及び凹部7
7,溝97の内面に、図2に示した第2実施例の反射膜
25と同じ構成の反射膜151を形成した場合には、P
N接合面73,93近傍で発生して上記下面72a,92
aに向かう光を、上記反射膜151で反射して光出射面
である上面71a,91aに向かわせることができる。
したがって、この場合、光出射効率を一層向上させるこ
とができる。
【0082】また、図11に示した第7実施例もしくは
図12に示した第8実施例において、図16に示すよう
に、n型半導体層112,122の下面112a,122
aおよび凹部117,溝127の内面に、図2に示した
第2実施例の反射膜25と同じ構成の反射膜161を形
成した場合には、PN接合面113,123近傍で発生
して上記下面112a,122aに向かう光を、上記反
射膜161で反射して光出射面である上面111a,1
21aに向かわせることができる。また、上記PN接合
面113,123近傍で発生して、PN接合面113,1
23と平行に進行する光を、上記反射膜161で反射し
て光出射面である上面111a,121aに向かわせる
ことができる。したがって、光出射効率を一層向上させ
ることができる。
【0083】また、図14に示した実施例において、図
17に示すように、n型半導体層122の下面122a
及び溝127の内面及び側面141の傾斜面141a
に、図2に示した第2実施例の反射膜25と同じ構成の
反射膜171を形成した場合には、PN接合面123近
傍で発生して下面122aに向かう光を、上記反射膜1
71で反射して光出射面である上面121aに向かわせ
ることができる。また、上記PN接合面123近傍で発
生して、PN接合面123と平行に進行する光を、上記
反射膜171で反射して光出射面である上面121aに
向かわせることができる。したがって、光出射効率を一
層向上させることができる。
【0084】また、図15,図16,図17に示した実施
例において、図18,図19,図20に示すように、図1
に示した第1実施例の反射防止膜4と同じ構成の反射防
止膜181,191,201を、上面71a,91a,11
1a,121aに形成した場合には、上記反射防止膜1
81,191,201が、PN接合面73,93,113,
123近傍からの発光光が上面71a,91a,111
a,121aで反射することを防止するので、光出射効
率を一層向上させることができる。
【0085】尚、上記実施例において、傾斜面はいずれ
も平面としたが、傾斜面は曲面であっても上記実施例と
同様の光出射効率向上効果を得ることができる。特に、
傾斜面を放物面や球面の一部の形状とし、集光機能を有
するミラーにすると、さらに光出射効率向上効果が上が
る。
【0086】また、上記実施例において、電極や、反射
膜、反射防止膜、溝等を形成する順序は、上記した順番
に限らず、別の順序で形成してもよい。また、上記実施
例において、GaAs赤外発生装置の接合面の上をP型
半導体とし、接合面の下をn型半導体層としたが、その
逆でもかまわない。更に、GaP,GaAsP,GaAl
As等の可視発光装置でも、同様の構造ができることは
言うまでもない。
【0087】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項
1に記載の発明は、上記光出射面に対向する他方の対向
面に形成した反射膜は、PN接合面近傍で発生して上記
他方の対向面に入射した光が上記他方の対向面を透過す
ることを防止し、上記光を反射して上記光を光出射面に
向かわせる。したがって、請求項2の発明によれば、光
出射効率を向上させることができる。
【0088】また、請求項2に記載の発明は、光出射面
に反射防止膜を形成し、かつ、光出射面に対向する対向
面に反射膜を形成した。この為、上記反射防止膜によっ
て、光出射面で発光光が反射することを防止して上記発
光光を光出射面から出射させることができ、かつ、上記
反射膜によって、光出射面に対向する対向面から発光光
が透過していくことを防ぎ、上記光を反射して上記光を
光出射面に向かわせることができる。したがって、請求
項2の発明によれば、特に、光出射効率を向上させるこ
ができる。
【0089】
【0090】
【0091】また、請求項に記載の発明は、光出射面
に形成した電極に対向する他方の対向面の電極対向領域
を含む領域に形成され、上記接合面を貫通する溝を有す
るので、上記溝を有さない場合に比べて、上記電極対向
領域にある接合面の面積が減少する。したがって、上記
溝を形成したことによって、上記溝が無い場合に比べ
て、上記光出射面に形成した電極に向かって進行する発
光光の量を大幅に減少させることができる。つまり、請
求項の発明によれば、全発光光の内、上記電極の形成
領域にある光出射面に入射する光の割合を減少させ、上
記電極の非形成領域にある光出射面に入射する光の割合
を増加させることができる。したがって、請求項の発
明によれば、光出射効率を向上させることができる。
【0092】また、請求項に記載の発明は、上記溝が
上記溝の底に向かって先細になるように、上記溝の側面
を傾斜面にしたので、上記接合面近傍で発生し上記接合
面と略平行に進行する光を、上記傾斜面で反射して一方
の対向面つまり光出射面に向かわせることができる。し
たがって、請求項の発明によれば、特に、光出射効率
を向上させることができる。
【0093】また、請求項に記載の発明は、上記半導
体発光装置の側面の一部は、上記一方の対向面から上記
他方の対向面に向かって内側に傾斜し、かつ、上記接合
面と交差する傾斜面からなる。従って、上記接合面近傍
で発生し上記接合面と略平行に進行して側面に向かう光
を、上記傾斜面で反射して一方の対向面つまり光出射面
に向かわせることができる。したがって、請求項の発
明によれば、特に、光出射効率を向上させることができ
る。
【0094】また、請求項に記載の発明は、上記溝
内面、あるいは他方の対向面あるいは上記側面の一部で
ある傾斜面に、光の反射と電気的絶縁の両方を行う反射
膜を形成したので、上記溝または他方の対向面または傾
斜面に入射した発光光を上記反射膜で反射して一方の対
向面つまり光出射面に向かわせることができる。従っ
て、請求項の発明によれば、特に、光出射効率を向上
させることができる。また、上記反射膜は電気的絶縁を
行うので、リードフレームや基板に搭載するさいに使用
する導電性ペースト(銀ペースト)による電気的ショー
トを回避できる。
【0095】また、請求項に記載の発明は、請求項3
乃至のいずれか1つに記載の半導体発光装置におい
て、上記一方の対向面の光取り出し領域に、1層ないし
複数層の誘電体光学薄膜で構成された反射防止膜を形成
したので、光出射面で反射する発光光を減少させること
ができ、光出射効率を特に向上できる。
【0096】また、請求項に記載の発明は、請求項1
または請求項2または請求項のいずれか1つに記載の
半導体発光装置において、上記反射膜を、誘電体で構成
した光学多層膜と金属層で構成した反射ミラーにしたの
で、上記反射膜の光の反射率を特に高めることができ、
光出射効率を更に一層向上できる。
【0097】上記発明の半導体発光装置を用いてLED
ランプを形成すると、半導体発光装置の上面から効率よ
く光が出射し、上面から出射する光量を従来構造と比較
して2倍以上にできる。したがって、出射光をLEDラ
ンプのレンズの光軸からずれないようにできて、有効に
集光でき、LEDランプの光輝度化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体発光装置の第1実施例の断面
図である。
【図2】 本発明の半導体発光装置の第2実施例の断面
図である。
【図3】 上記第2実施例の反射膜の構造を示す図であ
る。
【図4】 本発明の第3実施例の断面図である。
【図5】 上記第3実施例の反射膜の構造図である。
【図6】 本発明の第4実施例の断面図である。
【図7】 本発明の第5実施例の断面図である。
【図8】 上記第5実施例の斜視図である。
【図9】 本発明の第6実施例の斜視図である。
【図10】 上記第6実施例の変形例の斜視図である。
【図11】 本発明の第7実施例の斜視図である。
【図12】 本発明の第8実施例の斜視図である。
【図13】 上記第8実施例の変形例の斜視図である。
【図14】 上記第8実施例のもうひとつの変形例の斜
視図である。
【図15】 上記第5もしくは第6実施例の変形例の断
面図である。
【図16】 上記第7もしくは第8実施例の変形例の断
面図である。
【図17】 図14に示した実施例の変形例の断面図で
ある。
【図18】 図15に示した実施例の変形例の断面図で
ある。
【図19】 図16に示した実施例の変形例の断面図で
ある。
【図20】 図17に示した実施例の変形例の断面図で
ある。
【図21】 従来の半導体発光装置の断面図である。
【図22】 従来の半導体発光装置を有するLEDラン
プの光路図である。
【図23】 従来の改良型の半導体発光装置の断面図で
ある。
【図24】 従来の改良型の半導体発光装置の断面図で
ある。
【図25】 従来の改良型の半導体発光装置の断面図で
ある。
【図26】 従来の改良型の半導体発光装置の断面図で
ある。
【図27】 従来の改良型の半導体発光装置の断面図で
ある。
【符号の説明】
1,41…n型GaAs基板、1a,41a,72a,
92a,112a,122a…下面、2,42,72,
92,112,122…n型半導体層、3,43,7
1,91,111,121…p型半導体層、3a,43
a,71a,91a,111a,121a…上面、4,
181,191,201…反射防止膜、5,45,7
5,95,115,125…ワイヤボンド用電極、6,
46,76,96,116,126…部分電極、7,4
7,73,93,113,123…PN接合面、25,
151,161,171…反射膜、26,51…低屈折
率層、27,52…高屈折率層、48…反射ミラー、7
7,117…凹部、97,98,127,128…溝、
R…電極対向領域、117a,127a…傾斜面、14
1…側面,141a…傾斜面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−63478(JP,A) 特開 平5−13812(JP,A) 実開 昭50−57372(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 33/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型層と第2導電型層とが接合面
    で互いに接合し、上記接合面に対向する第1導電型層の
    対向面に第1電極を形成し、上記接合面に対向する第2
    導電型層の対向面に第2電極を形成し、上記第1電極が
    形成された対向面もしくは上記第2電極が形成された対
    向面の一方を光出射面とした半導体発光装置において、 光出射面側の電極が光出射面の略中央に形成されてお
    り、上記光出射面に対向した面に複数の電極が形成され
    ており、 一方の対向面(光出射面)に対向した他方の対向面の内、
    上記複数の電極が形成されていない領域の略全面に、誘
    電体で構成した光学多層膜からなる反射膜を形成したこ
    とを特徴とする半導体発光装置。
  2. 【請求項2】 第1導電型層と第2導電型層とが接合面
    で互いに接合し、上記接合面に対向する第1導電型層の
    対向面に第1電極を形成し、上記接合面に対向する第2
    導電型層の対向面に第2電極を形成し、上記第1電極が
    形成された対向面もしくは上記第2電極が形成された対
    向面の一方を光出射面とした半導体発光装置において、 光出射面側の電極が光出射面の略中央に形成されてお
    り、上記光出射面に対向した面に複数の電極が形成され
    ており、 上記光出射面とした一方の対向面に1層ないし複数層の
    誘電体光学薄膜で構成された反射防止膜を形成し、 一方の対向面(光出射面)に対向した他方の対向面の内、
    上記複数の電極が形成されていない領域の略全面に、誘
    電体で構成した光学多層膜からなる反射膜を形成したこ
    とを特徴とする半導体発光装置。
  3. 【請求項3】 第1導電型層と第2導電型層とが接合面
    で互いに接合し、上記接合面に対向する第1導電型層の
    対向面に第1電極を形成し、上記接合面に対向する第2
    導電型層の対向面に第2電極を形成し、上記第1電極が
    形成された対向面もしくは上記第2電極が形成された対
    向面の一方を光出射面とした半導体発光装置において、 光出射面側の電極が光出射面の略中央に形成されてお
    り、上記光出射面に対向した面に複数の電極が形成され
    ており、 上記一方の対向面に形成された第1電極または第2電極
    に対向する他方の対向面の電極対向領域を含む領域に形
    成され、上記接合面を貫通すると共に上記他方の対向面
    に沿って延びる溝が、上記光出射面側の電極に対向した
    領域を含んで形成されており、 上記光出射面に対向した面の電極が、上記溝によって分
    割された複数の領域に形成されていることを特徴とする
    半導体発光装置。
  4. 【請求項4】 請求項に記載の半導体発光装置におい
    て、上記溝が上記溝の底に向かって先細になるように、
    上記溝の側面を傾斜面にしたことを特徴とする半導体発
    光装置。
  5. 【請求項5】 請求項3乃至のいずれか1つに記載の
    半導体発光装置において、 上記半導体発光装置の側面の一部は、上記一方の対向面
    から上記他方の対向面に向かって内側に傾斜し、かつ、
    上記接合面と交差する傾斜面からなることを特徴とする
    半導体発光装置。
  6. 【請求項6】 請求項3乃至のいずれか1つに記載の
    半導体発光装置において、上記溝の内面、あるいは他方
    の対向面、あるいは上記側面の一部である傾斜面に、誘
    電体で構成した光学多層膜からなり、光の反射と電気的
    絶縁の両方を行う反射膜を形成したことを特徴とする半
    導体発光装置。
  7. 【請求項7】 請求項3乃至のいずれか1つに記載の
    半導体発光装置において、上記一方の対向面の光取り出
    し領域に、1層ないし複数層の誘電体光学薄膜で構成さ
    れた反射防止膜を形成したことを特徴とする半導体発光
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項1または請求項2または請求項
    のいずれか1つに記載の半導体発光装置において、上記
    反射膜が、誘電体で構成した光学多層膜と金属層で構成
    した反射ミラーであることを特徴とする半導体発光素
    子。
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