JP3310403B2 - 配向液晶重合体フィルムとその製造方法、位相差板および液晶表示装置 - Google Patents

配向液晶重合体フィルムとその製造方法、位相差板および液晶表示装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示素子などに用
いられる位相差フィルムの部材として有用な配向液晶重
合体フィルム、配向液晶オリゴマー重合物フィルム、そ
れらの製造方法、配向液晶オリゴマー重合物フィルムと
基材との積層体、それと一軸配向位相差フィルムとの複
合位相差フィルム、およびそれらを用いた液晶表示装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】位相差フィルムは光学的均質性と耐久性
を備え、一軸配向性を有する高分子フィルムであって、
液晶表示素子の表示品質を向上させるための光学補償板
として一般に用いられている。位相差フィルムを用いた
スーパーツイストネマチック(以下STNということが
ある)型液晶表示素子は、軽い、薄い、安価である等の
長所を持つ反面、視野角特性が悪い、白黒のレベルが劣
っているなどの短所を有していた。これらの短所は位相
差フィルムを2枚積層するなどの方法によりかなり改良
されてきたが、視野角特性についてはいまだ満足できる
レベルに達しておらず、また特定の方向について視野角
を制御する方法についても工業的方法が開発されていな
い。
【0003】液晶表示素子の視野角特性は表示用液晶セ
ルの複屈折性の角度依存性のみならず、位相差フィルム
のレターデーションの角度依存性に大きく相関してお
り、従来の位相差フィルムではレターデーションの角度
変化が小さいほど好ましいことが知られている。このた
めには液晶性材料を垂直配向させ、フィルム面の法線方
向の屈折率の高い位相差フィルムを用いることが提案さ
れている。
【0004】例えば、特開平2ー256023号公報に
は、フイルム面の法線方向に光学軸を有するフィルムと
正の複屈折値を有する位相差フィルムとを利用すること
により、レターデーションの角度変化が低減でき、視野
角特性が改良された位相差フィルムが得られることが記
載されている。フィルムの法線方向に光学軸を有するフ
ィルムとして、光重合性の化合物と液晶モノマーを混合
し、電場の中で液晶モノマーの配向を維持しつつ、重合
を進行させ、法線方向の配向を固定する方法が挙げられ
ている。
【0005】また、特開平4ー16916号公報には、
厚み方向の屈折率が面内の屈折率より大きい複屈折層を
用い、該複屈折層が垂直配向した高分子液晶からなるも
のが開示されている。高分子液晶を垂直配向させる方法
については、液晶温度に加熱したのち、厚み方向に電場
または磁場を印加する方法、およびシラン化合物のよう
な垂直配向剤で表面を処理した2枚の基材で挟み込み、
液晶温度で垂直配向させる方法が開示され、高分子の延
伸によって得られる位相差フィルムと組み合わせること
により視野角特性に優れた位相差フィルムが得られるこ
とが示されている。次に、Society for Information Di
splay International Symposium Digest of Technical
Papers(1993)第277頁には光学軸がフィルム法
線方向から傾斜した光学異方体2つとフィルム面内に光
学軸を有する光学異方体とを使うことによってTN液晶
表示装置の視野角特性を原理的に向上させることが可能
であることが報告されている。
【0006】液晶分子の配向を得る方法については表示
用セル中での液晶分子の配向が表示品質に大きく影響す
るために多くの試みが報告されており、低分子液晶の場
合は配向膜を使って配向を制御する方法が一般的であ
る。配向膜としては例えば水平配向を得るためにポリイ
ミドなどの高分子膜を基板上に設け、表面を布などで擦
ったのち低分子液晶を配向させる方法や、基板にSiO
2 、SiO、MgO、MgF2 などの無機物を斜め蒸着
し、水平配向膜に使う方法、延伸した高分子フィルムを
使う方法などが知られている(液晶の基礎と応用、97
〜100ページ、工業調査会、1991年)。また低分
子液晶の傾斜配向を得るための方法も公知であり、ポリ
イミドなどの有機配向膜や、SiO2 、SiO、Mg
O、MgF2などの無機物の斜方蒸着が知られている。
これらの配向膜は液晶ディスプレイ素子中の液晶分子の
配向を均一にさせることや、プレチルトを与え、良好な
表示画質を実現している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、側鎖型
液晶重合体や液晶オリゴマーと配向処理した基材とを積
層した高分子積層フィルムの光学軸が法線方向に対して
傾いて、フィルム面内の任意の方向に配向しているもの
は知られていなかった。液晶重合体の配向方法について
は、垂直方向配向では配向緩和の大きな液晶モノマーの
配向を電場、磁場、剪断力などの外場により維持しつ
つ、光重合を行なう方法で配向した液晶重合体膜が得ら
れることは公知であるが、高分子量の液晶では配向方法
が複雑であり、また低分子液晶では配向の固定が困難で
あった。さらに、光学軸が基板面から傾いた液晶重合
体、液晶オリゴマーフィルムの製造方法については、透
明電極付きガラス板にはさみ電場をかけることにより配
向させることしか知られておらず(1993年春季 第40回
応用物理学会 講演番号29aZK-11)、従来の方法では、
工業的に有利な製造方法が確立されていないという問題
があった。本発明は、広視野角の複合位相差板を与える
液晶重合体フィルム、または液晶オリゴマー重合物フィ
ルムおよびその工業的な製造方法、並びに位相差フィル
ムと積層した広視野角の複合位相差板およびこれらを用
いた視野角特性の優れた液晶表示装置を提供するもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
を解決するために鋭意検討した結果、正の屈折率異方性
を有しネマチック相またはスメクチック相を示す液晶重
合体や液晶オリゴマーを配向処理した基材上で基材法線
方向に対して傾斜して配向させることにより、さらに液
晶オリゴマーの場合には架橋することにより配向の固定
ができることを見いだし、基材の上で基材面の法線方向
に対して傾いた光学軸を有する配向液晶重合体フィル
ム、および配向液晶オリゴマー重合物フィルムを得るこ
とができ、さらに該配向液晶重合体フィルム、配向液晶
オリゴマー重合物フィルムと一軸配向性を有する位相差
フィルムとを組み合わせることにより、白黒レベルに優
れ、良好な視野角特性を有した液晶表示素子が得られる
ことを見出して本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明は、次に記す発明からな
る。 (1)正の屈折率異方性を有し、ネマチック相またはス
メクチック相を示す側鎖型液晶重合体からなるフィルム
で、該液晶重合体は下記反復単位(I)からなる直鎖ま
たは環状の液晶重合体であり、反復単位の数は一分子当
たり平均4以上10,000以下であり、該フィルムの
光学軸がフィルム面から仰角として10°以上80°以
下の範囲で傾いていることを特徴とする配向液晶重合体
フィルム。
【化7】 (式中、Aは下式(II)または(III )で表される基で
あり、式(II)において−Si−O−は式(I)の主鎖
であり、式(III )において−C−CH2 −は式(I)
の主鎖であり、COO基は側鎖のR1 ではない側鎖に位
置する。式(I)においてAが式(II)のとき、R1
水素、炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基であ
る。式(I)においてAが式(III )のとき、R1 は水
素または炭素数1〜6のアルキル基である。
【化8】
【化9】 kは2〜10の整数であり、mは0または1であり、p
は0または1であり、Ar1 またはAr2 は独立に1,
4−フェニレン基、1,4−シクロヘキサン基、ピリジ
ン−2,5−ジイル基またはピリミジン−2、5−ジイ
ル基であり、Lは-CH2-O- 、-O-CH2- 、-COO- 、-OCO-
、-CH2-CH2- 、-CH=N-、-N=CH-または
【化10】 で示される2価の基であり、Rは水素、ハロゲン、シア
ノ基、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1〜1
0のアルコキシ基である。)
【0010】(2)正の屈折率異方性を有し、ネマチッ
ク相またはスメクチック相を示す液晶オリゴマーの重合
物からなるフィルムで、該液晶オリゴマーは(1)記載
の反復単位(I)および下記反復単位(IV)からなる
直鎖または環状の液晶オリゴマーであり、該オリゴマー
1分子中の反復単位(I)および(IV)の数をそれぞ
れnおよびn’とするとき、nおよびn’はそれぞれ独
立に1〜20の整数であり、かつ4≦n+n’≦21で
あり、反復単位(IV)の末端基が重合しており、該フ
ィルムの光学軸がフィルム面から仰角として10°以上
80°以下の範囲で傾いていることを特徴とする配向液
晶オリゴマー重合物フィルム。
【化11】 (式中、Aは反復単位(I)における説明と同じであ
り、k’は2〜10の整数であり、m’は0または1で
あり、p’は0または1であり、Ar3 およびAr4
独立に1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキサン
基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2、5
−ジイル基であり、L’は-CH2-O- 、-O-CH2- 、-COO-
、-OCO- 、-CH2-CH2- 、-CH=N-、-N=CH-または
【化12】 で示される2価の基であり、R’は水素または炭素数1
から5のアルキル基である。)
【0011】(3)前記(1)の反復単位(I)からな
る直鎖または環状の液晶重合体を配向処理を行なった基
材上に成膜後、熱処理を行なうことにより液晶重合体を
フィルム面から仰角として10°以上80°以下に配向
させることを特徴とする(1)記載の配向液晶重合体フ
ィルムの製造方法。 (4)前記(2)記載の反復単位(I)および(IV)
からなる直鎖または環状の液晶オリゴマーを配向処理を
行なった基材上に成膜後、熱処理を行ない光学軸をフィ
ルム面から仰角として10°以上80°以下に配向させ
た後、反復単位(IV)の末端基を重合することを特徴
とする(2)記載の配向液晶オリゴマー重合物フィルム
の製造方法。
【0012】(5)基材の配向処理が無機物を斜方蒸着
することであることを特徴とする(3)記載の配向液晶
重合体フィルムの製造方法。 (6)基材の配向処理が無機物を斜方蒸着することであ
ることを特徴とする(4)記載の配向液晶オリゴマー重
合物フィルムの製造方法。
【0013】(7)前記(1)記載の配向液晶重合体フ
ィルムと透明または半透明であり配向処理が施された基
材とが積層されてなる配向液晶重合体フィルムと基材と
の積層体。 (8)前記(2)記載の配向液晶オリゴマー重合物フィ
ルムと透明または半透明であり配向処理が施された基材
とが積層されてなる配向液晶オリゴマー重合物フィルム
と基材との積層体。
【0014】(9)基材が、フィルム面内に光学軸を有
し、かつ正の屈折率異方性を有する、熱可塑性高分子か
らなる一軸配向した位相差フィルムであることを特徴と
する(7)記載の配向液晶重合体フィルムと基材との積
層体。 (10)基材が、フィルム面内に光学軸を有し、かつ正
の屈折率異方性を有する、熱可塑性高分子からなる一軸
配向した位相差フィルムであることを特徴とする(8)
記載の配向液晶オリゴマー重合物フィルムと基材との積
層体。 (11)フィルム面内に光学軸を有し、かつ正の屈折率
異方性を有する、熱可塑性高分子からなる一軸配向した
位相差フィルムと、(7)記載の配向液晶重合体フィル
ムと基材との積層体、または(8)記載の配向液晶オリ
ゴマー重合物フィルムと基材との積層体とが積層されて
なる複合位相差板。
【0015】(12)電極を有する基板に挟持された、
正の誘電率異方性を有し、電圧無印加時にほぼ水平にか
つ螺旋軸を基板に垂直方向にねじれ配向した液晶層から
なる液晶セルと、その外側に配置される偏光フィルムと
の間に、(1)記載の配向液晶重合体フィルムもしくは
(2)記載の配向液晶オリゴマー重合物フィルムまたは
(7)もしくは(8)記載の配向液晶重合体フィルムも
しくは配向液晶オリゴマー重合物フィルムと基材との積
層体または(11)記載の複合位相差板から選ばれた少
なくとも一つを用いることを特徴とする液晶表示装置。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いる反復単位(I)からなる液晶重合体、または反復
単位(I)および(IV)からなる液晶オリゴマーは、
液晶状態で正の屈折率異方性を有し、ネマチック相また
はスメクチック相をとる側鎖型液晶重合体または側鎖型
液晶オリゴマーである。側鎖型液晶重合体または側鎖型
液晶オリゴマーの骨格鎖はポリ−1−置換アクリル酸エ
ステル、ポリシロキサンなどが例示され、直鎖あるいは
環状のものが利用できるが、液晶重合体またはオリゴマ
ーの化学的安定性の観点から、環状の構造が好ましい。
ポリ−1−置換アクリル酸エステルではポリメタクリル
酸エステルまたはポリアクリル酸エステルが好ましく、
より好ましくはポリメタクリル酸エステルである。これ
らの中で、ポリシロキサン系の側鎖型液晶重合体または
側鎖型液晶オリゴマーが好ましい。液晶性を与える基
(以下、メソゲン基ということがある。)は屈曲鎖(以
下、スペーサーということがある。)を介して、主鎖と
結合したものが一般的に使用できる。
【0017】側鎖型液晶重合体または側鎖型液晶オリゴ
マーは、使用温度すなわち室温から60℃程度で液晶状
態であることが必要である。基材との積層時の乾燥や配
向処理のために、液晶相から等方相への転移温度(以
下、液晶相/等方相の転移温度と記すことがある。)が
200℃以下になるように、好ましくは170℃以下と
なるように、さらに好ましくは150℃以下となるよう
にスペーサーの長さやメソゲン基の種類、重合度を選択
することが好ましい。
【0018】本発明で用いる側鎖型液晶重合体またはオ
リゴマーは、屈折率の異方性を持たせるために配向させ
ることが必要であるが、その操作の容易さを決める要因
としてその反復単位の数が重要である。反復単位の数が
大きいと粘度が高く、また液晶転移温度が高いために、
配向に高温や長時間が必要になり、また反復単位の数が
小さいと配向が室温状態で緩和するので好ましくない。
反復単位(I)からなる液晶重合体の場合の重合度は4
以上10,000以下であり、好ましくは4以上1,0
00以下であり、より好ましくは4以上21以下であ
る。さらに反復単位(I)と(IV)からなる液晶オリ
ゴマーの場合の反復単位の数nとn’はそれぞれ独立に
1から20までの整数であり、nとn’の合計が4から
21となるように選ばれる。液晶オリゴマーの配向性と
重合後の配向の固定の観点から、nとn’の比は1:5
から5:1の範囲であり、より好ましくは1:3から
3:1である。nとn’の比の制御は後述のようにこれ
ら液晶オリゴマーを合成するときに行なうことができ
る。
【0019】側鎖型液晶重合体または側鎖型液晶オリゴ
マーは主鎖とメソゲン基を結ぶスペーサーによっても、
液晶転移温度、配向性が影響される。短いスペーサーで
はメソゲン基の配向性が良好でなく、また長いスペーサ
ーではメソゲン基の配向後の緩和が起こりやすいことか
ら、スペーサーとして、炭素数2から10までのアルキ
レン基またはアルキレンオキシ基が好ましい。特に高配
向性の観点から炭素数2から6までのアルキレン基また
はアルキレンオキシ基が好ましい。また、合成の容易さ
から、アルキレンオキシ基がより好ましい。具体的には
好ましい基として-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-(CH
2)5-, -(CH2)6-, -(CH2)3-O-, -(CH2)4-O-、-(CH2)5-O
-、-(CH2)6-O-などが例示される。
【0020】本発明の配向した液晶重合体フィルムまた
は液晶オリゴマー重合物フィルムでは、屈折率の異方性
が大きいことが工業上有利である。このためには、メソ
ゲン基は屈折率異方性の大きな基が好ましい。このよう
なメソゲン基を与える構造としては、反復単位(I)ま
たは(IV)式中のAr1 、Ar2 、Ar3 、Ar4 が、それぞ
れ独立に1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキサン基、ピ
リジン-2,5- ジイル基またはピリミジン-2,5- ジイル基
のものが挙げられる。また、Ar1 とAr2 を、またはAr3
とAr4 を結合する2価の基Lが-CH2-O- 、-O-CH2- 、-C
OO- 、-OCO- 、-CH2-CH2- 、-CH=N-、-N=CH-もしくは
【0021】
【化13】 である基、またはAr1 とAr2 が直接結合した基もしくは
Ar3 とAr4 が直接結合した基が挙げられる。より好まし
くは、Ar1 、Ar2 、Ar3 およびAr4 がそれぞれ独立に1,
4-フェニレン基、ピリジン-2,5- ジイル基、ピリミジン
-2,5- ジイル基であり、さらに好ましくは1,4-フェニレ
ン基である。また結合基L、L' はそれぞれ独立に-CH2
-CH2-, -COO-, -OCO- 基が好ましく、さらに好ましくは
-COO- 基である。
【0022】反復単位(I)におけるR基は、メソゲン
基の誘電率異方性や配向性に影響することから、屈折率
異方性の高い液晶重合体またはオリゴマーフィルムを得
る観点から、ハロゲン、シアノ基、炭素数1〜10のア
ルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ基が選ばれ
る。好ましくは、シアノ基、炭素数1〜10のアルキル
基または炭素数1〜10のアルコキシ基であり、より好
ましくはシアノ基または炭素数1〜10のアルコキシ基
である。
【0023】反復単位(IV)における末端基は、液晶
オリゴマーの配向を重合により固定する基である。重合
基としては−OCO−C(R’)=CH2 (R’は水素
あるいは炭素数1〜5のアルキル基を表す)であり、ア
クリレート基、メタクリレート基が例示される。これら
の基の重合方法には特に制限はないが、ラジカル開始剤
による光重合や熱重合が例示され、操作の簡便さや配向
の固定の効率の観点から、光重合が好ましい。光重合の
開始剤としては公知のものが利用できる。
【0024】反復単位(I)に示される繰り返し単位を
持つ直鎖状もしくは環状の液晶重合体またはオリゴマー
に用いられる非重合性のメソゲン基を以下に例示する。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】これらのメソゲン基のなかで、シアノ基や
アルコキシ基を有する番号1〜18、31〜48、61
〜78、181〜198、211〜228の基が好まし
く、より好ましくは番号31〜42である。これらのメ
ソゲン基はポリシロキサン系主鎖に結合したものが高い
配向性を示すことから好ましく、より好ましくは環状シ
ロキサンに結合したものが好ましい。
【0030】また、反復単位(IV)を持つ直鎖状もし
くは環状の液晶オリゴマーに用いられる重合性のメソゲ
ン基を以下に例示する。
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】
【表7】
【0034】これらの重合性のメソゲン基の中で、メタ
クリレート基を有する番号241〜246、253〜2
58、265〜270、313〜318、325〜33
0の基が好ましく、より好ましくは番号253〜258
の基である。これらのメソゲン基は直鎖、または環状ポ
リシロキサン系主鎖に結合したものが、良好な特性を示
すことから好ましく、より好ましくは環状ポリシロキサ
ンに結合したものが好ましい。
【0035】これら液晶重合体またはオリゴマーの合成
方法としては特公昭63ー47759号公報や特開平4
ー16916号公報に記載の方法が採用できる。例えば
ポリシロキサン鎖に該側鎖のメソゲン基を付加させる方
法やメソゲン基を屈曲性のスペーサー基を介して有する
アクリル酸エステルやメタクリル酸エステルを重合する
方法が例示される。ポリシロキサン鎖にメソゲン基を付
加する場合には、反復単位(I)または(IV)の側鎖
のメソゲン基と同じ構造を有し、スペーサーであるアル
キレンオキシ基を生成する末端に不飽和2重結合を有す
るω−アルケニルオキシ基を有する反応原料をポリシロ
キサンと白金触媒下に反応させることで得られる。
【0036】反復単位(I)および(IV)からなる液
晶オリゴマーの場合に、反応時に、非重合性のメソゲン
基と重合性のメソゲン基に対応する反応原料仕込み比率
で2種類のメソゲン基の結合比率を制御することができ
る。同様に、主鎖がアクリル酸エステル系またはα−ア
ルキル−アクリル酸エステル系では相当するメソゲン基
を有する2種類のモノマーを共重合する際にモノマーの
仕込み比率を制御することで重合性メソゲン基と非重合
性のメソゲン基の比率を制御できる。このようにして得
られた液晶重合体またはオリゴマーは、ネマチック相ま
たはスメクチック相を示すものが好ましく用いられる。
【0037】これら液晶重合体または液晶オリゴマーの
結晶相またはガラス相と液晶相との転移温度については
特に制限がなく、室温以下の転移温度でも使用できる。
【0038】本発明のフィルム面に対して傾いている光
学軸を有する液晶重合体フィルムまたは液晶オリゴマー
重合物フィルムの作成方法としては、配向処理を施した
基材上に液晶重合体、またはオリゴマーフィルムを成膜
し、熱処理を行なう方法が挙げられる。熱処理は、結晶
相またはガラス相から液晶相への転移温度(以下、Tg
と記すことがある。)以上で液晶相から等方相への転移
温度(以下、Tiと記すことがある。)以下で実施され
る。また、熱処理温度(以下、Ttと記すことがあ
る。)は、好ましくは(Tg+30℃)≦Tt<Tiで
あり、(Tg+40℃)≦Tt<Tiの範囲で熱処理す
ることがより好ましい。熱処理時間は特に制限はない
が、あまり短いと垂直配向性が十分でなく、あまり長い
と工業的に好ましくないので、0.2分以上20時間以
下が好ましく、1分以上1時間以下がさらに好ましい。
以上の熱処理により、液晶重合体またはオリゴマーのメ
ソゲン基はフィルム面に対して傾いた方向に配向し、フ
ィルム面に対して傾いた光学軸を持つようになる。
【0039】液晶重合体フィルムまたは液晶オリゴマー
重合物フィルムの作成方法としては制限はないが、液晶
重合体または液晶オリゴマーを溶液状態で塗布する方
法、等方相状態で塗布する方法が例示され、好ましくは
溶液状態から塗布する方法である。塗布方法としては通
常のロールコート法、グラビアコート法、バーコート
法、スピンコート法、スプレーコート法、プリント法、
デッピング法が例示される。得られた液晶重合体フィル
ムまたは液晶オリゴマー重合物フィルムはそのままでも
用いられるが、基材に積層して用いる方が好ましい。
【0040】液晶重合体フィルムまたは液晶オリゴマー
重合物フィルムの厚みとしては、0. 1〜20μmが好
ましく、より好ましくは0. 5〜10μmであり、さら
に好ましくは1〜7μmである。0. 1μmより薄いと
光学的な特性の発現が小さくなり、20μmを超えると
配向しにくいので好ましくない。
【0041】液晶オリゴマー重合物フィルムについて
は、フィルム面に対して傾いた光学軸を持つように配向
処理したのち、液晶オリゴマーを重合する。重合方法と
しては制限はないが、配向を保持したままで重合するこ
とが必要であるから、光重合、γ線などの放射線重合、
熱重合が例示される。光重合や熱重合では公知の重合開
始剤を用いることができる。これらの重合方法の中で工
程の簡単さから、光重合と熱重合が好ましく、さらに、
配向の保持の良好さから光重合がより好ましい。
【0042】本発明で用いる基材の配向処理は用いる液
晶の相構造により異なる。例えば、ネマチック、スメチ
ックAを示す液晶材料では基材上に無機物の斜方蒸着膜
を使う方法や、これら無機物の斜方蒸着膜を作成したあ
とでレシチンなどの界面活性剤やシランカップリング剤
やチタンカップリング剤などの公知の垂直配向剤で表面
処理する方法が例示される。無機物の斜方蒸着を行なう
際には一様な斜め配向が得られる観点から無機物を基材
に対して浅い角度から入射することが好ましく、具体的
には基材面から仰角で45°以内が好ましく、より好ま
しくは30°以内である。こられらの斜方蒸着膜を用い
て得られる液晶重合体やオリゴマーフィルムの光学軸の
傾く方向は蒸着方向に一致するので、蒸着方向を設定す
ることで、フィルム面内の任意の方向に光学軸を設定す
ることができる。しかし、光学軸の傾斜角と蒸着角とは
一般には一致せず、用いる配向剤や液晶材料により異な
る。
【0043】本発明の蒸着に用いる無機物としては蒸着
時に柱状成長することが好ましく、SiO、SiO2
SiOX 、MgO、MgOX 、MgF2 、Pt、Zn
O、MoO3 、WO3 、Ta2 5 、SnO2 、CeO
2 、LiNbO3 、LiTaO 3 、ZrO2 、Bi2
3 、TiZrO4 、HfO2 などが例示され(1<x<
2)、この中でもSiO、SiO2 、SiOX 、Mg
O、MgOX 、MgF2 、Pt、ZnOが好ましく用い
られ、更に好ましくはSiO、SiO2 、SiOXが用
いられる。
【0044】斜方蒸着法については特に制約はないが、
抵抗加熱による蒸着や電子線加熱による蒸着方法やスパ
ッタリング法が例示されるが、高融点の無機物を蒸着す
るため電子線加熱による蒸着法やスパッタリング法が好
ましい。蒸着の際の真空度は特に制限はないが、蒸着膜
の均一性の観点から圧力の上限が決まり、生産性の観点
から圧力の下限が決まる。具体的には1×10-3〜1×
10-7Torrが例示され、好ましくは5 ×10-4〜5
×10-6Torrである。無機物の蒸着速度についても
特に制限はないが、蒸着速度が遅いと生産性が悪くな
り、蒸着速度が速いと蒸着膜の均一性が悪くなる観点か
ら、蒸着速度は0.01〜10nm/秒が好ましく、更
に好ましくは0.1〜5nm/秒である。蒸着した無機
物の膜厚については、膜厚が薄いと配向が悪くなり、膜
厚が厚いと生産性が悪くなる観点から0.01μm〜1
000μmが例示され、好ましくは0.05〜100μ
m、更に好ましくは0.1〜5μmである。
【0045】また、液晶材料がスメクチックCを示す場
合、垂直配向処理を施した基材上に液晶材料を製膜し、
配向処理を行なうことで10°以上80°以下に光学軸
を有する液晶重合体やオリゴマー重合物膜が得られる
が、この場合メソゲン基の傾く方向を揃えるために、斜
方蒸着法を利用したりラビング処理や磁場や電場を利用
することもできる。垂直配向処理としては基材表面をレ
シチンなどの界面活性剤やシランカップリング剤やチタ
ンカップリング剤などで疎水化することが一般的である
が、本発明の液晶重合体やオリゴマー重合物ではそれ以
外に斜方蒸着した基板を親水性化することでも良好な垂
直配向が得られる場合がある。
【0046】斜方蒸着膜表面を親水性化する方法とし
て、水酸基、カルボン酸イオン基またはスルホン酸イオ
ン基を含有する親水性高分子を塗布する方法や、酸素や
水蒸気雰囲気下でのプラズマ処理、コロナ放電処理、紫
外線によるオゾン処理など公知の表面改質技術などが利
用できる。
【0047】親水性高分子の内で水酸基を有する高分子
としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニル
アルコール共重合体や、水飴から微生物発酵により得ら
れるプルラン、デキストリンなどの天然多糖類から選ば
れる高分子が例示される。溶解性や、垂直配向の与え易
さの観点から、ポリビニルアルコールが好ましい。ま
た、カルボン酸イオンを有する高分子としてはポリアク
リル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリメタクリル酸、ポ
リアルギン酸ソーダ、ポリカルボキシメチルセルロース
ソーダ塩等が例示され、ポリアルギン酸ソーダ、ポリカ
ルボキシメチルセルロースソーダ塩、ポリアクリル酸が
好ましい。スルホン酸イオンを含有する高分子としては
ポリスチレンスルホン酸が例示される。これら親水性高
分子の中で、ポリビニルアルコール、ポリアルギン酸ソ
ーダ、ポリカルボキシメチルセルロースソーダ塩、ポリ
アクリル酸、プルラン、ポリスチレンスルホン酸が好ま
しく、さらに好ましくはポリビニルアルコールとポリア
ルギン酸ソーダである。
【0048】これらの親水性高分子膜の厚みは特に制限
はないが、1nm以上10μm 以下であり、好ましくは
5nm以上2μm 以下、さらに好ましくは5nm以上1
μm以下である。用いる溶剤としては親水性高分子を溶
解させるものであれば特に制限はないが、水を用いるの
が好ましい。
【0049】本発明の別の形態である配向した液晶重合
体フィルムまたは液晶オリゴマー重合物フィルムと配向
処理が施されている基材との積層体に用いる基材として
は、ガラス板、透明または半透明な高分子フィルムが使
用でき、前述の配向処理を施す。用いる基材の形状は液
晶表示装置に用いる場合には薄板状、またはフィルム状
であり、高分子材料ではフィルムが好ましい。
【0050】本発明の基材として用いる透明または半透
明な高分子フィルムついては、ポリカーボネート、ポリ
スルホン、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、2
酢酸セルロース、3酢酸セルロース、ポリスチレン、エ
チレンビニルアルコール共重合体、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレートなどが例示され、
好ましくはポリカーボーネート、ポリスルホン、3酢酸
セルロース、ポリエチレンテフタレート、ポリスチレン
である。
【0051】用いる透明または半透明な高分子フィルム
の厚みは特に制限はないが、1μm以上500μm 以下
が好ましく、より好ましくは10μm 以上300μm 以
下、さらに好ましくは40μm 以上200μm 以下であ
る。
【0052】配向処理した基材上に液晶オリゴマーを成
膜する場合にも、成膜方法としては特に限定はないが、
例えば液晶オリゴマーフィルムと同様に成膜でき、基材
や親水性高分子の溶解もしくは膨潤が少ない溶媒に液晶
オリゴマーを溶解した後、ロールコート法、グラビアコ
ート法、バーコート法、スピンコート法、スプレーコー
ト法、プリント法、デッピング法などの塗布する方法
や、液晶オリゴマーを固体相/液晶相の転移温度以上に
加熱し液晶オリゴマーの粘度を低減した後、ロールコー
ト法、グラビアコート法、バーコート法、スプレーコー
ト法、デッピング法など公知の方法で塗布する方法が例
示される。
【0053】これらの塗布法の中でも製造が容易である
観点から、液晶オリゴマー溶液からロールコート法、グ
ラビアコート法、バーコート法、スピンコート法、スプ
レーコート法、デッピング法などにより成膜することが
好ましい。
【0054】得られる液晶重合体またはオリゴマー重合
物層の厚みとしては、0. lμm〜20μmが好まし
く、より好ましくは0. 5μm〜10μm、さらに好ま
しくは1μm〜7μmである。0. lμmより薄いと光
学的な特性の発現が小さくなり、また20μmより厚い
と配向しにくいので好ましくない。
【0055】上記のように、液晶重合体または液晶オリ
ゴマーの傾斜配向度を得るためには、液晶オリゴマー/
高分子積層フィルムを前述の液晶オリゴマー重合物フィ
ルムの場合と温度、処理時間とも同様に熱処理する。し
かし、用いる基材のガラス転移温度または添加材が添加
されている基材では、基材の流動温度以上では基材や親
水性高分子の変形が生じるなど製法上問題となるので、
上限温度は基材のガラス転移温度または流動温度以下が
好ましい。この処理により、高分子基材上の液晶オリゴ
マーフィルムは傾斜配向する。また、熱処理における昇
温速度、冷却速度については特に制限はない。
【0056】基材としてガラス板、親水性高分子フィル
ムを用いた場合でも同様に液晶オリゴマー重合体と基材
との積層体が得られる。
【0057】本発明の透明または半透明の高分子フィル
ムの製造方法としては、溶剤キャスト法、押出成形法、
プレス成形法などの成形方法が挙げられる。
【0058】本発明の配向液晶オリゴマー重合物フィル
ムまたは液晶オリゴマー重合物フィルムと配向処理した
基材との積層体は、光学軸がフィルム面上で仰角として
10°以上80°以下で傾いているので、フィルム面内
に光学軸を有し、かつ正の屈折率異方性を有する、熱可
塑性高分子からなる一軸配向した位相差フィルムを同時
に使うことにより、複合位相差板または複合位相差フィ
ルムとすることができる。以下、複合位相差板または複
合位相差フィルムを複合位相差板と総称する。
【0059】本発明の複合位相差板に用いる正の屈折率
異方性を有する熱可塑性高分子としては、ポリカーボネ
ート、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルス
ルホン、2酢酸セルロース、3酢酸セルロース、ポリビ
ニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール共重合
体、ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。該
熱可塑性高分子を一軸配向して位相差フィルムとして用
いる。液晶重合体、または液晶オリゴマー/基材の積層
体と一軸配向した位相差フィルムとは粘着材等で張り合
わせることにより積層してもよいし、それぞれ分離して
用いてもよい。
【0060】これらの熱可塑性高分子からなる位相差フ
ィルムの原料として用いるフィルム(以下、原反フィル
ムということがある。)の製造方法としては、溶剤キャ
スト法、押出成形法、プレス成形法などの成形方法を用
いればよい。該原反フィルムを、フィルム面内に光学軸
を持つ一軸配向した位相差フィルムとする延伸方法とし
ては、テンター延伸法、ロール間延伸法、ロール間圧縮
延伸法などが例示される。均質な位相差フィルムを得る
には、溶剤キャスト法により成膜したフィルムをテンタ
ー延伸法により延伸することが好ましい。
【0061】本発明の液晶表示装置において、配向液晶
重合体または液晶オリゴマー重合物フィルム、液晶重合
体または液晶オリゴマー重合物フィルムと基材との積層
体、液晶重合体または液晶オリゴマー重合物フィルムを
含む積層複合位相差板を置く位置について特に限定はな
く、液晶ディスプレーの2枚の偏光板間であればどこで
もよい。例えば偏光板と表示用液晶セルの間、偏光板と
偏光板の保護フィルムの間、位相差フィルムと偏光板の
間、位相差フィルムと表示用液晶セルの間、位相差フィ
ルムと位相差フィルムの保護膜の間などが例示される。
【0062】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。得られた
液晶オリゴマーのガラス転移点や液晶相と等方相との転
移温度は偏光顕微鏡観察と示差走査熱量計(DSC)に
よって評価した。液晶オリゴマーを走査速度10℃/分
で走査し2回目以降のデータから転移温度を評価した。
Tgについては昇温時の吸熱カーブの一次微分のピーク
をTgと見なし、Tiについては液晶相/等方相転移に
よると思われる吸熱ピークをTiと見なした。
【0063】得られた液晶重合体または液晶オリゴマー
重合物フィルム/基板積層体がフィルム法線に対して傾
斜した光学軸を有することの確認は、クロスニコル下で
該積層フィルムを傾斜して透過光量の変化を観測するこ
とにより行なえる。図1を用いて説明すると、無機物の
入射方向をcとしたとき、bを傾斜軸にして該積層フィ
ルムを回転したときクロスニコル下で透過光量が最小に
なる位置があり、傾斜軸aを中心にして基板を回転した
時透過光量があまり変化しないことからa、cを含む面
内で基板に対して傾斜配向が実現したことが確認でき
る。
【0064】本発明の積層複合位相差板またはフィルム
を評価するには、まず面内の複屈折を評価する。傾斜ス
テージを装備した偏光顕微鏡において、該積層フィルム
を水平に配置し、セナルモンコンペンセーターを用いセ
ナルモンの複屈折測定法によりレターデーション(以下
R(0)と略記する)を求める。次に厚み方向の複屈折
の評価は、水平面内での光学軸方向を傾斜軸としてθ°
傾斜させた状態で測定したレターデーション(以下R
(θ)と略記する)を用い評価する。
【0065】実施例1 洗浄したガラス基板にセロハンテープでマスクをしたの
ち蒸着装置内に設置した。蒸発したSiO2 が基板に基
板面から仰角10°で入射するように基板角度を調整し
蒸着をおこなった、蒸着時の圧力は3×10-3Pa以下
であった、蒸着後セロハンテープをはがしアセトンで洗
浄した。得られたSiO2 の膜厚は500nmであっ
た。4−(アリル−オキシ)−安息香酸−4’メトキシ
フェニルエステルをペンタメチルシクロペンタシロキサ
ンと、特公昭63−41400号公報記載の方法と同様
に反応させ、5員環ペンタシロキサン液晶重合体を得
た。この液晶重合体はネマティック相を示した。これを
塩化メチレンに10%になるよう溶解し、SiO2 膜付
き基板上にスピンコートした。得られた配向液晶重合体
フィルムと基材の積層体はクロスニコル下で白濁してお
り膜厚は1.8μmであった。得られた膜を60℃で3
分間加熱したのちクロスニコル下で観察したところ、S
iO2 を蒸着したところでは液晶重合体の均一な配向が
得られていることがわかった。図1に蒸着方向と透過光
量測定の時の傾斜軸を示し、該傾斜軸で傾斜したときの
透過光量の変化を図2に示す。図2より傾斜軸をbにし
て傾斜角30°のとき消光することがわかり、液晶重合
体はフィルム面上から仰角で60°傾斜した配向をして
いることがわかった。
【0066】比較例1 基板として実施例1でセロテープでマスクした部分を使
用した以外は実施例1と同様にして液晶重合体を塗布し
熱処理した。クロスニコル下で観察したところシュリー
レンテクスチャーが観察され、基板面内で回転しても消
光位はなかったことから面内では配向していないことが
わかった。また傾斜軸aや傾斜軸bの周りに基板を傾斜
したが消光位がなかったことから傾斜配向もしていない
ことがわかった。
【0067】実施例2 厚さ80μmの3酢酸セルロースフィルム上に、ポリビ
ニルアルコール(クラレ(株)製ポバール117)の1
0%水溶液を塗布し、100℃の熱風中で乾燥した。得
られたポリビニルアルコールの厚みは2μmであった。
このフィルムを基板とした以外は実施例1と同様にして
配向液晶重合体フィルムと基材の積層体を得た。得られ
た配向液晶重合体フィルムと基材の積層体はクロスニコ
ル下で白濁しており膜厚は1.8μmであった。得られ
た膜を60℃で3分間加熱したのちクロスニコル下で観
察したところ、SiO2 を蒸着したところでは液晶重合
体の均一な配向が得られていることがわかった。図1に
蒸着方向と透過光量測定の時の傾斜軸を示し、該傾斜軸
で傾斜したときの透過光量の変化を図3に示す。図3よ
り傾斜軸をbにして傾斜角30°のとき消光することが
わかり、配向液晶重合体は法線方向から30°傾斜して
配向していることがわかった。
【0068】本発明の、フィルムの光学軸がフィルム面
より仰角で10°〜80°である配向した液晶重合体フ
ィルムまたは配向液晶オリゴマー重合物フィルムを用い
ることにより、また透明または半透明な高分子フィルム
と積層したり、一軸配向した位相差フィルムと組み合わ
せたりすることにより、広視野角の複合位相差板が得ら
れる。また、これらをSTN型液晶表示装置に適用する
ことにより、液晶表示装置の表示特性、特に視野角特性
を著しく向上させることができる。
【0069】
【発明の効果】本発明の、フィルムの光学軸がフィルム
面より仰角で10°〜80°である配向した液晶重合体
フィルムまたは配向した液晶オリゴマー重合物フィルム
を用いることにより、また透明または半透明な高分子フ
ィルムと積層したり、一軸配向した位相差フィルムと組
み合わせたりすることにより、広視野角の複合位相差板
が得られる。また、これらをSTN型液晶表示装置に適
用することにより、液晶表示装置の表示特性、特に視野
角特性を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】透過光量測定時の配置図。
【図2】実施例1におけるクロスニコル下での傾斜角と
透過光量の関係を示す図。
【図3】実施例2におけるクロスニコル下での傾斜角と
透過光量の関係を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G02F 1/1335 510 G02F 1/1335 510 // C08L 67:04 C08L 67:04 83:04 83:04 (56)参考文献 特開 平5−80326(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91 C08G 77/00 - 77/62 C08J 5/18 WPI/L(QUESTEL)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正の屈折率異方性を有し、ネマチック相ま
    たはスメクチック相を示す側鎖型液晶重合体からなるフ
    ィルムで、該液晶重合体は下記反復単位(I)からなる
    直鎖または環状の液晶重合体であり、反復単位の数は一
    分子当たり平均4以上10,000以下であり、該フィ
    ルムの光学軸がフィルム面から仰角として10°以上8
    0°以下の範囲で傾いていることを特徴とする配向液晶
    重合体フィルム。 【化1】 (式中、Aは下式(II)または(III )で表される基で
    あり、式(II)において−Si−O−は式(I)の主鎖
    であり、式(III )において−C−CH2 −は式(I)
    の主鎖であり、COO基は側鎖のR1 ではない側鎖に位
    置する。式(I)においてAが式(II)のとき、R1
    水素、炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル基であ
    る。式(I)においてAが式(III )のとき、R1 は水
    素または炭素数1〜6のアルキル基である。 【化2】 【化3】 kは2〜10の整数であり、mは0または1であり、p
    は0または1であり、Ar1 またはAr2 は独立に1,
    4−フェニレン基、1,4−シクロヘキサン基、ピリジ
    ン−2,5−ジイル基またはピリミジン−2、5−ジイ
    ル基であり、Lは-CH2-O- 、-O-CH2- 、-COO- 、-OCO-
    、-CH2-CH2- 、-CH=N-、-N=CH-または 【化4】 で示される2価の基であり、Rは水素、ハロゲン、シア
    ノ基、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1〜1
    0のアルコキシ基である。)
  2. 【請求項2】正の屈折率異方性を有し、ネマチック相ま
    たはスメクチック相を示す液晶オリゴマーの重合物から
    なるフィルムで、該液晶オリゴマーは請求項1記載の反
    復単位(I)および下記反復単位(IV)からなる直鎖
    または環状の液晶オリゴマーであり、該オリゴマー1分
    子中の反復単位(I)および(IV)の数をそれぞれn
    およびn’とするとき、nおよびn’はそれぞれ独立に
    1〜20の整数であり、かつ4≦n+n’≦21であ
    り、反復単位(IV)の末端基が重合しており、該フィ
    ルムの光学軸がフィルム面から仰角として10°以上8
    0°以下の範囲で傾いていることを特徴とする配向液晶
    オリゴマー重合物フィルム。 【化5】 (式中、Aは反復単位(I)における説明と同じであ
    り、k’は2〜10の整数であり、m’は0または1で
    あり、p’は0または1であり、Ar3 およびAr4
    独立に1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキサン
    基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2、5
    −ジイル基であり、L’は-CH2-O- 、-O-CH2- 、-COO-
    、-OCO- 、-CH2-CH2- 、-CH=N-、-N=CH-または 【化6】 で示される2価の基であり、R’は水素または炭素数1
    から5のアルキル基である。)
  3. 【請求項3】請求項1の反復単位(I)からなる直鎖ま
    たは環状の液晶重合体を配向処理を行なった基材上に成
    膜後、熱処理を行なうことにより液晶重合体をフィルム
    面から仰角として10°以上80°以下に配向させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の配向液晶重合体フィルム
    の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項2記載の反復単位(I)および(I
    V)からなる直鎖または環状の液晶オリゴマーを配向処
    理を行なった基材上に成膜後、熱処理を行ない光学軸を
    フィルム面から仰角として10°以上80°以下に配向
    させた後、反復単位(IV)の末端基を重合することを
    特徴とする請求項2記載の配向液晶オリゴマー重合物フ
    ィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】基材の配向処理が無機物を斜方蒸着するこ
    とであることを特徴とする請求項3記載の配向液晶重合
    体フィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】基材の配向処理が無機物を斜方蒸着するこ
    とであることを特徴とする請求項4記載の配向液晶オリ
    ゴマー重合物フィルムの製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1記載の配向液晶重合体フィルムと
    透明または半透明であり配向処理が施された基材とが積
    層されてなる配向液晶重合体フィルムと基材との積層
    体。
  8. 【請求項8】請求項2記載の配向液晶オリゴマー重合物
    フィルムと透明または半透明であり配向処理が施された
    基材とが積層されてなる配向液晶オリゴマー重合物フィ
    ルムと基材との積層体。
  9. 【請求項9】基材が、フィルム面内に光学軸を有し、か
    つ正の屈折率異方性を有する、熱可塑性高分子からなる
    一軸配向した位相差フィルムであることを特徴とする請
    求項7記載の配向液晶重合体フィルムと基材との積層
    体。
  10. 【請求項10】基材が、フィルム面内に光学軸を有し、
    かつ正の屈折率異方性を有する、熱可塑性高分子からな
    る一軸配向した位相差フィルムであることを特徴とする
    請求項8記載の配向液晶オリゴマー重合物フィルムと基
    材との積層体。
  11. 【請求項11】フィルム面内に光学軸を有し、かつ正の
    屈折率異方性を有する、熱可塑性高分子からなる一軸配
    向した位相差フィルムと、請求項7記載の配向液晶重合
    体フィルムと基材との積層体、または請求項8記載の配
    向液晶オリゴマー重合物フィルムと基材との積層体とが
    積層されてなる複合位相差板。
  12. 【請求項12】電極を有する基板に挟持された、正の誘
    電率異方性を有し、電圧無印加時にほぼ水平にかつ螺旋
    軸を基板に垂直方向にねじれ配向した液晶層からなる液
    晶セルと、その外側に配置される偏光フィルムとの間
    に、請求項1記載の配向液晶重合体フィルムもしくは請
    求項2記載の配向液晶オリゴマー重合物フィルムまたは
    請求項7もしくは8記載の配向液晶重合体フィルムもし
    くは配向液晶オリゴマー重合物フィルムと基材との積層
    体または請求項11記載の複合位相差板から選ばれた少
    なくとも一つを用いることを特徴とする液晶表示装置。
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